JP2000204075A - ジアリ―ルアミン - Google Patents

ジアリ―ルアミン

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JP2000204075A
JP2000204075A JP11053536A JP5353699A JP2000204075A JP 2000204075 A JP2000204075 A JP 2000204075A JP 11053536 A JP11053536 A JP 11053536A JP 5353699 A JP5353699 A JP 5353699A JP 2000204075 A JP2000204075 A JP 2000204075A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規なスルホヒドロキサム酸ジアリールアミ
ンおよびその誘導体;それから製造した組成物;および
それらを使用する方法の提供。 【解決手段】 このスルホヒドロキサム酸ジアリールア
ミンは次の式(I) 【化1】 (式中、R1〜R6は特許請求の範囲請求項1に記載の意
味を有する)で表わされ、増殖性疾患治療剤として有用
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、スルホヒドロキサム酸ジアリー
ルアミンおよびその誘導体に関するものである。開示し
たジアリールアミンは薬理学的に活性である。
【0002】
【発明の背景】MEK酵素は、例えば免疫調節、炎症お
よび増殖性疾患、例えば癌および再狭窄に関係する二重
特異性(dual specificity)キナーゼである。増殖性疾
患は、細胞内シグナル伝達系またはある種の蛋白質のシ
グナル伝達(signal transduction)機構における欠陥
によって起こる。欠陥は、固有の活性またはシグナル伝
達カスケードにおける1種または2種以上のシグナル伝
達蛋白質の細胞の濃度の変化を包含する。細胞は、それ
自体の受容体に結合する増殖因子を産生し、結果として
連続的に増殖を刺激する自己分泌ループを生ずることが
できる。細胞内シグナル伝達蛋白質の突然変異また過剰
発現は、細胞内における偽マイトジェンシグナルを導き
うる。もっとも普通の突然変異の若干は、GTPに結合
したときに活性化され、GDPに結合したときに不活化
されるG−蛋白質であるRasとして知られている蛋白
質をコード化する遺伝子において起こる。上述した増殖
因子受容体および多くの他のマイトジェン受容体は、活
性化されたときに、GDP−結合した状態からGTP−
結合した状態に変換されるRasをもたらす。このシグ
ナルは、大部分細胞型における増殖に対して絶対の必要
条件である。このシグナル伝達系における、特にRas
−GTP複合体の失活における欠陥は、癌において共通
であり、Rasが慢性的に活性である下流へのシグナル
伝達カスケードをもたらす。
【0003】活性化されたRasは、次いでセリン/ト
レオニンキナーゼのカスケードの活性化をもたらす。そ
れ自体の活性化に対して活性なRas−GTPを必要と
することが知られているキナーゼの群の一つは、Raf
ファミリーである。これらは、次いでMEK(例えばM
EK1およびMEK2)を活性化し、それからMAPキナ
ーゼ、ERK(ERK1およびERK2)を活性化する。マ
イトジェンによるMAPキナーゼの活性化は、増殖に対
して必須であると思われ;このキナーゼの構成活性化は
細胞のトランスフォーメーションを誘発するのに十分で
ある。例えば優性の負のRaf−1蛋白質の使用による
下流Rasシグナル伝達の遮断は、細胞表面受容体から
誘発されるかまたは発癌性のRas突然変異体から誘発
される有糸分裂誘発を完全に阻害することができる。R
asはそれ自体蛋白質キナーゼではないが、それは多分
燐酸化機構によってRafおよび他のキナーゼの活性化
に関与する。一度活性化されると、Rafおよび他のキ
ナーゼは、MEK−1の場合における2個の非常に隣接
したセリン基S218およびS222に対してMEKを燐酸化
する。これは、キナーゼとしてのMEKの活性化に対し
て必要条件である。MEKは、次いで単一のアミノ酸に
よって分離されたチロシン、Y185およびトレオニン
基、T183の両方に対してMAPキナーゼを燐酸化す
る。この二重の燐酸化は、MAPキナーゼを少なくとも
100倍活性化する。それから、活性化されたMAPキ
ナーゼは、いくつかの転写因子および他のキナーゼを包
含する多数の蛋白質の燐酸化を触媒することができる。
これらのMAPキナーゼ燐酸化の多くは、キナーゼ、転
写因子または他の細胞蛋白質のような標的蛋白質を有糸
分裂誘発的に活性化する。Raf−1およびMEKKの
ほかに、他のキナーゼがMEKを活性化し、MEKそれ
自体がシグナルインテグレーティングキナーゼであると
思われる。現在の理解は、MEKは、MAPキナーゼの
燐酸化に対して非常に特異的であるということである。
事実、MAPキナーゼ、ERK以外のMEKに対する基
質は現在まで証明されておらずそしてMEKは、MAP
キナーゼ燐酸化配列に基づくペプチドを燐酸化しないか
またはさらに、変性したMAPキナーゼを燐酸化しな
い。MEKはまた、燐酸化する前のMAPキナーゼと強
力に関係しており、MEKによるMAPキナーゼの燐酸
化は、2種の蛋白質間の先の強力な相互作用を必要とす
る。MEKのこの必要条件および異常な特異性は、おそ
らくATP結合部位の普通の遮断によるよりもむしろア
ロステリック機構により操作されるMEKの選択的阻害
剤を見出すことができるということは、他の蛋白質キナ
ーゼに対する作用の機構において十分な相違を有してい
ることを示唆している。
【0004】
【発明の概要】本発明は、式(I)
【化2】 を有する化合物を特徴とする。
【0005】上記式において、R1は、H、C1-8アルキ
ル、C3-8アルケニル、C3-8アルキニル、C3-8シクロ
アルキル、フェニル、(フェニル)C1-4アルキル、
(フェニル)C3-4アルケニル、(フェニル)C3-4アル
キニル、(C3-8シクロアルキル)C1-4アルキル、(C
3-8シクロアルキル)C3-4アルケニル、(C3-8シクロ
アルキル)C3-4アルキニル、C3-8複素環式基、(C
3-8複素環式基)C1-4アルキル、(C3-8複素環式基)
3-4アルケニル、(C3-8複素環式基)C3-4アルキニ
ル、(CH2)2-4ORCまたは(CH2)2-4NRCDであ
る。R2は、H、C1-4アルキル、フェニル、C3-6シク
ロアルキル、C3-6複素環式基または(C3-6シクロアル
キル)メチルである。R3およびR4のそれぞれは、独立
して、H、F、NO2、BrおよびClから選択されたも
のである。R5は、HおよびFから選択されたものであ
る。R6は、H、ClまたはCH3である。RCおよびRD
のそれぞれは、独立して、H、C 1-4アルキル、C3-4
ルケニル、C3-4アルキニル、C3-6シクロアルキルおよ
びフェニルから選択されたものであるか;またはNRC
Dは、ピペリジノ、モルホリノまたはN−(C1-6アル
キル)ピペラジノ環であることができる。上述したそれ
ぞれの炭化水素基は、場合によっては、独立してハロゲ
ン、ヒドロキシル、アミノ、(アミノ)スルホニルおよ
びNO2から選択された1〜3個の置換分により置換さ
れていてもよい。上述したそれぞれの複素環式基は、場
合によっては、独立してハロゲン、C1-4アルキル、C
3-6シクロアルキル、C3-4アルケニル、C3-4アルキニ
ル、フェニル、ヒドロキシル、アミノ、(アミノ)スル
ホニルおよびNO2から選択された1〜3個の置換分に
よって置換されていてもよく、そしてそれぞれの置換分
アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニルま
たはフェニルは、次いで、場合によっては、独立してハ
ロゲン、C1-2アルキル、ヒドロキシル、アミノおよび
NO2から選択された1〜3個の置換分により置換され
ていてもよい。
【0006】本発明は、また、開示した化合物の医薬的
に許容し得る塩またはC1-8エステルを包含する。例え
ば、開示したアルコール化合物は、ヒドロキシ基のHを
−C(=O)C1-7アシル基で置換することによって得ら
れる構造を有するエステルを形成することができる。本
発明は、また、(a)式(I)の化合物および(b)医
薬的に許容し得る担体を含有する医薬組成物に関するも
のである。
【0007】さらに、本発明は、増殖性疾患、例えば
癌、再狭窄、乾癬、自己免疫疾患およびアテローム性動
脈硬化症を治療する方法に関するものである。本発明の
他の態様は、固形または造血性のMEK−関連(ラス−
関連を包含する)癌を治療する方法を包含する。癌の例
は、結腸直腸癌、頸癌、乳癌、卵巣癌、脳癌、急性白血
病、胃癌、非−小細胞肺(non-small cell lung)癌、
膵臓癌および肺癌を包含する。本発明の他の態様は、異
種移植片(器官または骨髄移植)拒絶、変形性関節症、
慢性関節リウマチ、嚢胞性線維症、糖尿病(糖尿病性網
膜症を包含する)、肝腫、心臓肥大、発作(例えば、急
性ホーカル虚血性発作および全脳虚血)、心不全、敗血
症性ショック、喘息およびアルツハイマー病の症状を治
療または軽減する方法を包含する。本発明の化合物は、
また、HIV、肝炎(B)ウイルス(HBV)、ヒトの
乳頭腫ウイルス(HPV)、レオウイルス、サイトメガ
ロウイルス(CMV)およびエプスタイン−バーウイル
ス(EBV)のようなウイルス感染を治療する抗ウイル
ス剤として有用である。これらの方法は、開示した化合
物またはその医薬組成物の医薬的に有効な量を、このよ
うな治療を必要とするかまたはこのような疾患または状
態にかかった患者に投与する工程を包含する。
【0008】また、本発明は、方法がさらに放射線療法
または化学療法、例えばタキサンまたはビンカアルカロ
イドのような有糸分裂阻害剤を使用することを包含する
癌の治療方法のような組み合わせ治療方法に関するもの
である。化学療法または放射線療法は、患者の要求によ
って、開示した化合物の投与前、投与時または投与後に
行うことができる。本発明は、また、本明細書に開示し
た合成方法を特徴とする。本発明の他の態様は、以下の
説明および実施例、および特許請求の範囲に示される通
りである。
【0009】
【発明の詳述】本発明は、ジアリールアミン化合物、そ
の医薬組成物、およびこのような化合物および組成物を
使用する方法に関するものである。本発明の一態様によ
れば、化合物は、MEK阻害剤である。MEK阻害アッ
セイは、米国特許第5,525,625号の第6欄36行
〜第7欄4行に記載されているMAPキナーゼ経路の阻
害剤に対するインビトロカスケードアッセイおよび同特
許の第7欄4〜27行に記載されているインビトロME
Kアッセイを包含する。これらの特許の全体の開示を参
照として本明細書に組み入れる(また、以下の実施例1
〜3参照)。全細胞アッセイは、実施例4において以下
に記載する通りである。
【0010】A.用語 ある種の用語は、本明細書を通じて以下の通り定義され
る。アルキル基は、遊離原子価を有する脂肪族基(すな
わち、水素および炭素原子を含有するヒドロカルビルま
たは炭化水素基構造)を包含する。アルキル基は、直鎖
状および分枝鎖状の構造を包含するものであることは明
らかである。例は、メチル、エチル、プロピル、イソプ
ロピル、ブチル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチ
ル、ペンチル、イソペンチル、2,3−ジメチルプロピ
ル、ヘキシル、2,3−ジメチルヘキシル、1,1−ジメ
チルペンチル、ヘプチルおよびオクチルを包含する。シ
クロアルキル基は、シクロプロピル、シクロブチル、シ
クロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよび
シクロオクチルを包含する。
【0011】アルキル基は、独立してハロゲン(弗素、
塩素、臭素または沃素)、ヒドロキシ、アミノ、アルコ
キシ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアル
キル、アリール、アリールオキシ、アリールアルキルオ
キシ、複素環式基および(複素環式基)オキシから選択
された1個、2個、3個またはそれ以上の置換分により
置換されていてもよい。具体的な例は、フルオロメチ
ル、ヒドロキシエチル、2,3−ジヒドロキシエチル、
(2−または3−フラニル)メチル、シクロプロピルメ
チル、ベンジルオキシエチル、(3−ピリジニル)メチ
ル、(2−または3−フラニル)メチル、(2−チエニ
ル)エチル、ヒドロキシプロピル、アミノシクロヘキシ
ル、2−ジメチルアミノブチル、メトキシメチル、N−
ピリジニルエチル、ジエチルアミノエチルおよびシクロ
ブチルメチルを包含する。
【0012】アルケニル基は、少なくとも1個の二重結
合(2個の隣接SP2炭素原子)を有する以外は、アル
キル基に類似している。二重結合および置換分(存在す
る場合)の配置によって、二重結合の幾何学的形態は、
エントゲーゲン(E)またはツザンメン(Z)、シスま
たはトランスであることができる。同様に、アルキニル
基は、少なくとも1個の三重結合(2個の隣接SP炭素
原子)を有している。不飽和のアルケニルまたはアルキ
ニル基は、それぞれ1個または2個以上の二重結合また
は三重結合またはその混合を有することができる。アル
キル基と同様に、不飽和基は、直鎖状または分枝鎖状で
あることができそしてこれらは、アルキルに対して上述
したようにおよび実施例による開示により記載したよう
に置換されていてもよい。アルケニル、アルキニルおよ
び置換された形態の例は、シス−2−ブテニル、トラン
ス−2−ブテニル、3−ブチニル、3−フェニル−2−
プロピニル、3−(2′−フルオロフェニル)−2−プ
ロピニル、3−メチル(5−フェニル)−4−ペンチニ
ル、2−ヒドロキシ−2−プロピニル、2−メチル−2
−プロピニル、2−プロペニル、4−ヒドロキシ−3−
ブチニル、3−(3−フルオロフェニル)−2−プロピ
ニルおよび2−メチル−2−プロペニルを包含する。式
(I)において、アルケニルおよびアルキニル基は、例
えばC2-4またはC2-8、好ましくはC3-4またはC3-8
あることができる。
【0013】置換された炭化水素基のより一般的な形態
は、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアルケニル、ヒド
ロキシアルキニル、ヒドロキシシクロアルキル、ヒドロ
キシアリール、および接頭語のアミノ−、ハロ−(例え
ばフルオロ−、クロロ−またはブロモ−)、ニトロ−、
アルキル−、フェニル−、シクロアルキル−などまたは
置換分の組み合わせに相当する形態を包含する。それ故
に、式(I)によれば、置換されたアルキルは、ヒドロ
キシアルキル、アミノアルキル、ニトロアルキル、ハロ
アルキル、アルキルアルキル(分枝鎖状のアルキル、例
えばメチルペンチル)、(シクロアルキル)アルキル、
フェニルアルキル、アルコキシ、アルキルアミノアルキ
ル、ジアルキルアミノアルキル、アリールアルキル、ア
リールオキシアルキル、アリールアルキルオキシアルキ
ル、(複素環式基)アルキル、および(複素環式基)オ
キシアルキルを包含する。すなわち、R1は、ヒドロキ
シアルキル、ヒドロキシアルケニル、ヒドロキシアルキ
ニル、ヒドロキシシクロアルキル、ヒドロキシフェニ
ル、ヒドロキシ(フェニル)アルキル、(フェニル)ヒド
ロキシアルキル、(C3-8ヒドロキシシクロアルキル)
1-4アルキル、(C3-8シクロアルキル)C2-4ヒドロキ
シアルケニル、C3-8ヒドロキシ複素環式基、(C3-8
素環式基)C1-4ヒドロキシアルキル、アミノアルキ
ル、アミノアルケニル、アミノアルキニル、アミノシク
ロアルキル、アミノアリール、アルキルアルケニル、
(アルキルアリール)アルキル、(ハロアリール)アル
キル、(ヒドロキシアリール)アルキニルなどを包含す
る。同様に、RCは、ヒドロキシアルキルおよびアミノ
アリールを包含しそしてRDは、ヒドロキシアルキル、
アミノアルキル、およびヒドロキシアルキル(複素環式
基)アルキルなどを包含する。
【0014】ヘテロアリールに限定されるものではない
が含まれる複素環式基は、フリル、オキサゾリル、イソ
キサゾリル、チオフェニル、チアゾリル、ピロリル、イ
ミダゾリル、1,3,4−トリアゾリル、テトラゾリル、
ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、インドリル
およびこれらの非芳香族の同等基を包含する。複素環式
基の他の例は、ピペリジル、キノリル、イソチアゾリ
ル、ピペリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、テト
ラヒドロフリル、テトラヒドロピロリル、ピロリジニ
ル、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロベンゾチオ
フラニルおよびオクタヒドロベンゾフラニルを包含す
る。
【0015】B.化合物 本発明の一つの態様は、発明の概要の項において、式
(I)で開示された化合物に関するものである。本発明
の実施態様は、(a)R3が臭素または塩素であり;
(b)R4が弗素であり;(c)R5がHであり;(d)
4およびR5のそれぞれがHであり;(e)R4およびR
5のそれぞれが弗素であり;(f)R3が臭素であり;
(g)R3が弗素であり;(h)R4がニトロであり;
(i)R5がHであり;(j)R6が塩素であり;(k)
6がメチルであり;(l)R1がHまたはC1-4アルキ
ルでありそしてR2がHであり;(m)R1が(C3-6
クロアルキル)メチルであり;(n)R1がHであり;
(o)R1が(CH2)2-4ORCまたは(CH2)2-4NRCD
であり;(p)R6が塩素またはメチルであり;(q)
6がHであり;またはこれらの組み合わせである化合
物を包含する。好ましくは、R1、 RCまたはRDがアル
ケニルまたはアルキニルである場合は、それぞれ二重ま
たは三重結合は、結合の点がヘテロ原子であるときは、
結合の点に隣接していない。例えば、R1は、好ましく
はプロプ−2−イニルまたはブト−2もしくは3−エニ
ルであり、そしてやや好ましくはプロプ−1−イニルま
たはブト−1−エニルである。
【0016】式(I)の化合物の例は、4−フルオロ−
2−(4−ヨード−2−メチル−フェニルアミノ)−ベ
ンゼンスルホン酸;4−フルオロ−N−ヒドロキシ−2
−(4−ヨード−2−メチル−フェニルアミノ)−ベン
ゼンスルホンアミド;N−シクロプロピルメトキシ−4
−フルオロ−2−(4−ヨード−2−メチル−フェニル
アミノ)−ベンゼンスルホンアミド;3,4−ジフルオ
ロ−2−(4−ヨード−2−メチル−フェニルアミノ)
−ベンゼンスルホン酸;3,4−ジフルオロ−N−ヒド
ロキシ−2−(4−ヨード−2−メチル−フェニルアミ
ノ)−ベンゼンスルホンアミド;N−シクロプロピルメ
トキシ−3,4−ジフルオロ−2−(4−ヨード−2−
メチル−フェニルアミノ)−ベンゼンスルホンアミド;
3,4,5−トリフルオロ−2−(4−ヨード−2−メチ
ル−フェニルアミノ)−ベンゼンスルホン酸;3,4,5
−トリフルオロ−N−ヒドロキシ−2−(4−ヨード−
2−メチル−フェニルアミノ)−ベンゼンスルホンアミ
ド;N−シクロプロピルメトキシ−3,4,5−トリフル
オロ−2−(4−ヨード−2−メチル−フェニルアミ
ノ)−ベンゼンスルホンアミド;5−ブロモ−3,4−
ジフルオロ−2−(4−ヨード−2−メチル−フェニル
アミノ)−ベンゼンスルホン酸;5−ブロモ−3,4−
ジフルオロ−N−ヒドロキシ−2−(4−ヨード−2−
メチル−フェニルアミノ)−ベンゼンスルホンアミド;
5−ブロモ−N−シクロプロピルメトキシ−3,4−ジ
フルオロ−2−(4−ヨード−2−メチル−フェニルア
ミノ)−ベンゼンスルホンアミド;2−(4−ヨード−
2−メチル−フェニルアミノ)−4−ニトロ−ベンゼン
スルホン酸;N−ヒドロキシ−2−(4−ヨード−2−
メチル−フェニルアミノ)−4−ニトロ−ベンゼンスル
ホンアミド;またはN−シクロプロピルメトキシ−2−
(4−ヨード−2−メチル−フェニルアミノ)−4−ニ
トロ−ベンゼンスルホンアミドを包含する。
【0017】さらに、化合物の他の例は、2−(2−ク
ロロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−4−フルオロ−
ベンゼンスルホン酸;2−(2−クロロ−4−ヨード−
フェニルアミノ)−4−フルオロ−N−ヒドロキシ−ベ
ンゼンスルホンアミド;2−(2−クロロ−4−ヨード
−フェニルアミノ)−N−シクロプロピルメトキシ−4
−フルオロベンゼンスルホンアミド;2−(2−クロロ
−4−ヨード−フェニルアミノ)−3,4−ジフルオロ
−ベンゼンスルホン酸;2−(2−クロロ−4−ヨード
−フェニルアミノ)−3,4−ジフルオロ−N−ヒドロ
キシ−ベンゼンスルホンアミド;2−(2−クロロ−4
−ヨード−フェニルアミノ)−N−シクロプロピルメト
キシ−3,4−ジフルオロ−ベンゼンスルホンアミド;
2−(2−クロロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−
3,4,5−トリフルオロ−ベンゼンスルホン酸;2−
(2−クロロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−3,4,
5−トリフルオロ−N−ヒドロキシ−ベンゼンスルホン
アミド;2−(2−クロロ−4−ヨード−フェニルアミ
ノ)−N−シクロプロピルメトキシ−3,4,5−トリフ
ルオロ−ベンゼンスルホンアミド;5−ブロモ−2−
(2−クロロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−3,4
−ジフルオロ−ベンゼンスルホン酸;5−ブロモ−2−
(2−クロロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−3,4
−ジフルオロ−N−ヒドロキシ−ベンゼンスルホンアミ
ド;5−ブロモ−2−(2−クロロ−4−ヨード−フェ
ニルアミノ)−N−シクロプロピルメトキシ−3,4−
ジフルオロ−ベンゼンスルホンアミド;2−(2−クロ
ロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−4−ニトロ−ベン
ゼンスルホン酸;2−(2−クロロ−4−ヨード−フェ
ニルアミノ)−N−ヒドロキシ−4−ニトロ−ベンゼン
スルホンアミド;または2−(2−クロロ−4−ヨード
−フェニルアミノ)−N−シクロプロピルメトキシ−4
−ニトロ−ベンゼンスルホンアミドを包含する。
【0018】C.合成 開示した化合物は、以下のスキーム1によって合成する
ことができる。
【化3】 適当に置換されたスルホニルクロライド1当量を、CH
2Cl2またはEt2O中の適当に置換されたヒドロキシ
ルアミン1当量および過剰のトリエチルアミンの溶液に
加えそして30分撹拌する。トリエチルアミン塩酸塩沈
澱を濾過によって分離しそして捨てる。必要な場合は、
生成物は、シリカカラム上のクロマトグラフィーによっ
てさらに精製する。それから、純粋な2−フルオロヒド
ロキサム酸またはヒドロキサメート生成物を、−78℃
のTHF中でアニリンにLDAを加えることによって製
造された適当に置換されたリチウムアニリドの溶液に加
える。室温で16時間撹拌した後、反応混合物をEt2
O−HClに注加する。沈澱した固体を濾過によって分
離しそして捨てる。濾液を濃縮しそして得られた粗製生
成物を、シリカカラム上で精製して所望の標的生成物を
得る。開示した化合物は、また、他の合成有機方法、な
らびに自動または組み合わせ法によって製造することも
できる。
【0019】D.使用 開示した組成物は、発明の概要の項において記載したよ
うな疾患または状態、ならびにMEKカスケードによっ
て調節される疾患または状態に対する予防的および治療
的処置に有用である。疾患の例は、発作、心不全、変形
性関節症、慢性関節リウマチ、器官移植拒絶および卵
巣、肺、膵臓、脳、前立腺および結腸直腸腫瘍のような
種々の腫瘍を包含する。
【0020】1.使用量 当業者は、年令、体重、総体的健康状態、治療を必要と
する疼痛の型および他の投薬の存在のような因子を考慮
して、既知の方法によって、患者に対する適当な使用量
を決定することができる。一般に、有効な量は、1日に
つき体重1kg当たり0.1〜1000mg、好適には体重
1kg当たり1〜300mgの間にありそして1日当たりの
使用量は、普通の体重の成人患者に対して10〜500
0mgの間にある。100mg、200mg、300mgまたは
400mgの商業的に入手できるカプセル剤または他の処
方物(例えば、液体およびフィルム−被覆した錠剤)
を、開示した方法によって投与することができる。
【0021】2.処方物 投与単位形態は、錠剤、カプセル剤、丸剤、散剤、顆粒
剤、水性および非水性の経口用溶液および懸濁液、およ
び個々の投与量に小分けするのに適応した容器に充填し
た非経口用溶液を包含する。投与単位形態は、また、皮
下移植のような調節された放出処方物を包含する種々の
投与方法に適応させることもできる。投与方法は、経口
的、直腸的、非経口的(静脈内的、筋肉内的、皮下
的)、槽内的、膣内的、腹腔内的、膀胱内的、局所的
(点滴、散剤、軟膏、ゲルまたはクリーム)投与および
吸入(口腔内または鼻スプレー)を包含する。
【0022】非経口的処方物は、医薬的に許容し得る水
性またはそ非水性溶液、分散液、懸濁液、乳濁液および
これらを製造するための滅菌粉末を包含する。担体の例
は、水、エタノール、ポリオール(プロピレングリコー
ル、ポリエチレングリコール)、植物油および注射でき
る有機エステル、例えばオレイン酸エチルを包含する。
流動性は、レシチン、界面活性剤のようなコーティング
の使用によってまたは適当な粒子の大きさを維持するこ
とによって維持することができる。固体の投与形態に対
する担体は、(a)充填剤または増量剤、(b)結合
剤、(c)保湿剤、(d)崩壊剤、(e)溶液遅延剤、
(f)吸収促進剤、(g)吸着剤、(h)滑沢剤、
(i)緩衝剤および(j)噴射剤を包含する。組成物
は、また、補助剤、例えば防腐剤、湿潤剤、乳化剤およ
び分散剤;抗菌剤、例えばパラベン、クロロブタノー
ル、フェノールおよびソルビン酸;等張剤、例えば糖ま
たは塩化ナトリウム;吸収−延長剤、例えばモノステア
リン酸アルミニウムおよびゼラチン;および吸収−増強
剤を含有することもできる。
【0023】3.関連した化合物 本発明は、開示した化合物および開示した化合物の密接
に関連した医薬的に許容し得る形態、例えばその塩、エ
ステル、アミド、水和または溶媒和形態;マスクされた
または保護された形態;およびラセミ混合物またはエナ
ンチオマー的にまたは光学的に純粋な形態を提供する。
【0024】医薬的に許容し得る塩、エステルおよびア
ミドは、合理的な利点/リスク比内にあり、薬理学的に
有効でありそして不当な毒性、刺激またはアレルギー応
答なしに患者の組織と接触させるのに適当であるカルボ
キシレート塩(例えば、C1-8アルキル、シクロアルキ
ル、アリール、ヘフロアリール、非芳香族複素環式)、
アミノ酸付加塩、エステルおよびアミドを包含する。代
表的な塩は、臭化水素酸塩、塩酸塩、硫酸塩、重硫酸
塩、硝酸塩、酢酸塩、蓚酸塩、吉草酸塩、オレイン酸
塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、ラウリン酸塩、
硼酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、燐酸塩、トシレート、ク
エン酸塩、マレイン酸塩、フマール酸塩、コハク酸塩、
酒石酸塩、ナフチレート、メシレート、グルコヘプトネ
ート、ラクチオビオネートおよびラウリルスルホン酸塩
を包含する。これらは、アルカリ金属およびアルカリ土
類金属陽イオン、例えばナトリウム、カリウム、カルシ
ウムおよびマグネシウム、ならびに非毒性のアンモニウ
ム、第4級アンモニウム、およびアミン陽イオン、例え
ばテトラメチルアンモニウム、メチルアミン、トリメチ
ルアミンおよびエチルアミンを包含することができる。
例えば、参照として本明細書に組み入れるS.M. Berge
等、“Pharmaceutical Salts",J. Pharm. Sci., 197
7,66:1-19参照。本発明の代表的な医薬的に許容し得
るアミドは、アンモニア、第1級C1-6アルキルアミン
および第2級ジ(C1-6アルキル)アミンから誘導され
たものである。第2級アミンは、少なくとも1個の窒素
原子および場合によっては1〜2個の追加的なヘテロ原
子を含有する5−または6−員の複素環式またはヘテロ
芳香族環部分を包含する。好ましいアミドは、アンモニ
ア、C1-3アルキル第1級アミンおよびジ(C1-2アルキ
ル)アミンから誘導される。本発明の代表的な医薬的に
許容し得るエステルは、C1-7アルキル、C5-7シクロア
ルキル、フェニルおよびフェニル(C1-6)アルキルエ
ステルを包含する。好ましいエステルは、メチルエステ
ルを包含する。
【0025】本発明は、また、保護基によってマスクさ
れた1個または2個以上の官能基(例えばヒドロキシ
ル、アミノまたはカルボキシル)を有する開示された化
合物を包含する。これらのマスクされたまたは保護され
た化合物の若干は、医薬的に許容することができそして
他の化合物は、中間体として有用である。本明細書にお
いて開示された合成中間体および方法およびそれらのわ
ずかの改変もまた本発明の範囲内にある。
【0026】ヒドロキシル保護基 ヒドロキシル保護基は、エーテル、エステルおよび1,
2−および1,3−ジオールに対する保護を包含する。
エーテル保護基は、メチル、置換されたメチルエーテ
ル、置換されたエチルエーテル、置換されたベンジルエ
ーテル、シリルエーテルおよび他の官能基へのシリルエ
ーテルの変換を包含する。
【0027】置換されたメチルエーテル 置換されたメチルエーテルは、メトキシメチル、メチル
チオメチル、t−ブチルチオメチル、(フェニルジメチ
ルシリル)メトキシメチル、ベンジルオキシメチル、p
−エトキシベンジルオキシメチル、(4−メトキシフェ
ノキシ)メチル、グアイアコールメチル、t−ブトキシ
メチル、4−ペンテニルオキシメチル、シロキシメチ
ル、2−メトキシエトキシメチル、2,2,2−トリクロ
ロエトキシメチル、ビス(2−クロロ−エトキシ)メチ
ル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル、テトラ
ヒドロピラニル、3−ブロモテトラヒドロ−ピラニル、
テトラヒドロチオピラニル、1−メトキシシクロヘキシ
ル、4−メトキシテトラヒドロピラニル、4−メトキシ
テトラヒドロチオピラニル、4−メトキシテトラヒドロ
チオピラニルS,S−ジオキシド、1−〔(2−クロロ
−4−メチル)フェニル〕−4−メトキシピペリジン−
4−イル、1,4−ジオキサン−2−イル、テトラヒド
ロフラニル、テトラヒドロチオフラニル、および2,3,
3a,4,5,6,7,7a−オクタヒドロ−7,8,8−ト
リメチル−4,7−エタノベンゾフラン−2−イルを包
含する。
【0028】置換されたエチルエーテル 置換されたエチルエーテルは、1−エトキシエチル、1
−(2−クロロエトキシ)エチル、1−メチル−1−メ
トキシエチル、1−メチル−1−ベンジルオキシエチ
ル、1−メチル−1−ベンジルオキシ−2−フルオロエ
チル、2,2,2−トリクロロエチル、2−トリメチルシ
リエチル、2−(フェニルセレニル)エチル、t−ブチ
ル、アリル、p−クロロフェニル、p−メトキシフェニ
ル、2,4−ジニトロフェニル、およびベンジルを包含
する。
【0029】置換されたベンジルエーテル 置換されたベンジルエーテルは、p−メトキシベンジ
ル、3,4−ジメトキシベンジル、o−ニトロベンジ
ル、p−ニトロベンジル、p−ハロベンジル、2,6−
ジクロロベンジル、p−シアノベンジル、p−フェニル
ベンジル、2−および4−ピコリル、3−メチル−2−
ピコリルN−オキシド、ジフェニルメチル、p,p′−
ジニトロベンズヒドリル、5−ジベンゾスベリル、トリ
フェニルメチル、α−ナフチルジフェニル−メチル、p
−メトキシフェニルジフェニルメチル、ジ(p−メトキ
シフェニル)フェニルメチル、トリ−(p−メトキシフ
ェニル)メチル、4−(4′−ブロモフェナシルオキ
シ)フェニルジフェニルメチル、4,4′,4″−トリス
(4,5−ジクロロフタルイミド−フェニル)メチル、
4,4′,4″−トリス(レブリノイルオキシ−フェニ
ル)メチル、4,4′,4″トリス(ベンゾイルオキシ−
フェニル)メチル、3−(イミダゾール−1−イルメチ
ル)−ビス(4′,4″−ジメトキシフェニル)−メチ
ル、1,1−ビス(4−メトキシフェニル)−1′−ピ
レニルメチル、9−アントリル、9−(9−フェニル)
キサンテニル、9−(9−フェニル−10−オキソ)ア
ントリル、1,3−ベンゾジチオラン−2−イル、およ
びベンズイソチアゾリルS,S−ジオキシドを包含す
る。
【0030】シリルエーテル シリルエーテルは、トリメチルシリル、トリエチルシリ
ル、トリイソプロピルシリル、ジメチルイソプロピルシ
リル、ジエチルイソプロピルシリル、ジメチルテキシル
シリル、t−ブチルジメチルシリル、t−ブチルジフェ
ニルシリル、トリベンジルシリル、トリ−p−キシリル
シリル、トリフェニルシリル、ジフェニルメチルシリ
ル、およびt−ブチルメトキシ−フェニルシリルを包含
する。
【0031】エステル エステル保護基は、エステル、カーボネート、補助開裂
(assisted cleavage)、種々雑多なエステルおよびスル
ホン酸エステルを包含する。エステル 保護エステルの例は、ホルメート、ベンゾイルホルメー
ト、アセテート、クロロアセテート、ジクロロアセテー
ト、トリクロロアセテート、トリフルオロアセテート、
メトキシアセテート、トリフェニルメトキシアセテー
ト、フェノキシアセテート、p−クロロフェノキシアセ
テート、p−P−フェニルアセテート、3−フェニルプ
ロピオネート、4−オキソペンタノエート(レブリネー
ト)、4,4−(エチレンジチオ)ペンタノエート、ピ
バロエート、アダマントエート、クロトネート、4−メ
トキシクロトネート、ベンゾエート、p−フェニルベン
ゾエート、および2,4,6−トリメチルベンゾエート
(メシトエート)を包含する。
【0032】カーボネート カーボネートは、メチル、9−フルオレニルメチル、エ
チル、2,2,2−トリクロロエチル、2−(トリメチル
シリル)エチル、2−(フェニルスルホニル)エチル、
2−(トリフェニルホスホニオ)エチル、イソブチル、
ビニル、アリル、p−ニトロフェニル、ベンジル、p−
メトキシベンジル、3,4−ジメトキシベンジル、o−
ニトロベンジル、p−ニトロベンジル、S−ベンジルチ
オカーボネート、4−エトキシ−1−ナフチル、および
メチルジチオカーボネートを包含する。
【0033】補助開裂 補助開裂保護基の例は、2−ヨードベンゾエート、4−
アジドブチレート、4−ニトロ−4−メチルペンタノエ
ート、o−(ジブロモメチル)ベンゾエート、2−ホル
ミルベンゼン−スルホネート、2−(メチルチオメトキ
シ)エチルカーボネート、4−(メチルチオメトキシメ
チル)ベンゾエート、および2−(メチルチオメトキシ
メチル)ベンゾエートを包含する。
【0034】種々雑多なエステル 上述したクラスに加えて、種々雑多なエステルは、2,
6−ジクロロ−4−メチルフェノキシアセテート、2,
6−ジクロロ−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチ
ル)フェノキシアセテート、2,4−ビス(1,1−ジメ
チルプロピル)フェノキシアセテート、クロロジフェニ
ルアセテート、イソブチレート、モノサクシノエート、
(E)−2−メチル−2−ブテノエート(チグロエー
ト)、o−(メトキシカルボニル)ベンゾエート、p−
P−ベンゾエート、α−ナフトエート、ナイトレート、
アルキルN,N,N′,N′−テトラメチル−ホスホロジ
アミデート、N−フェニルカルバメート、ボレート、ジ
メチルホスフィノチオイル、および2,4−ジニトロフ
ェニルスルフェネートを包含する。スルホネート 保護サルフェートは、サルフェート、メタンスルホネー
ト(メシレート)、ベンジルスルホネートおよびトシレ
ートを包含する。
【0035】1,2−および1,3−ジオールに対する保
1,2−および1,3−ジオール基に対する保護は、環状
アセタールおよびケタール、環状オルトエステルおよび
シリル誘導体を包含する。環状アセタールおよびケタール 環状アセタールおよびケタールは、メチレン、エチリデ
ン、1−t−ブチルエチリデン、1−フェニルエチリデ
ン、(4−メトキシフェニル)エチリデン、2,2,2−
トリクロロエチリデン、アセトニド(イソプロピリデ
ン)、シクロペンチリデン、シクロヘキシリデン、シク
ロヘプチリデン、ベンジリデン、p−メトキシベンジリ
デン、2,4−ジメトキシベンジリデン、3,4−ジメト
キシベンジリデン、および2−ニトロベンジリデンを包
含する。
【0036】環状オルトエステル 環状オルトエステルは、メトキシメチレン、エトキシメ
チレン、ジメトキシメチレン、1−メトキシエチリデ
ン、1−エトキシエチリデン、1,2−ジメトキシエチ
リデン、α−メトキシベンジリデン、1−(N,N−ジ
メチルアミノ)エチリデン誘導体、α−(N,N−ジメ
チルアミノ)ベンジリデン誘導体、および2−オキサシ
クロペンチリデンを包含する。
【0037】カルボキシル基に対する保護 エステル エステル保護基は、エステル、置換されたメチルエステ
ル、2−置換されたエチルエステル、置換されたベンジ
ルエステル、シリルエステル、活性化されたエステル、
種々雑多な誘導体、およびスタニルエステルを包含す
る。
【0038】置換されたメチルエステル 置換されたメチルエステルは、9−フルオレニルメチ
ル、メトキシメチル、メチルチオメチル、テトラヒドロ
ピラニル、テトラヒドロフラニル、メトキシエトキシメ
チル、2−(トリメチルシリル)エトキシ−メチル、ベン
ジルオキシメチル、フェナシル、p−ブロモフェナシ
ル、α−メチルフェナシル、p−メトキシフェナシル、
カルボキサミドメチル、およびN−フタルイミドメチル
を包含する。
【0039】2−置換されたエチルエステル 2−置換されたエチルエステルは、2,2,2−トリクロ
ロエチル、2−ハロエチル、ω−クロロアルキル、2−
(トリメチルシリル)エチル、2−メチルチオエチル、
1,3−ジチアニル−2−メチル、2(p−ニトロフェ
ニルスルフェニル)−エチル、2−(p−トルエンスル
ホニル)エチル、2−(2′−ピリジル)エチル、2−
(ジフェニルホスフィノ)エチル、1−メチル−1−フ
ェニルエチル、t−ブチル、シクロペンチル、シクロヘ
キシル、アリル、3−ブテン−1−イル、4−(トリメ
チルシリル)−2−ブテン−1−イル、シンナミル、α
−メチルシンナミル、フェニル、p−(m−メチルメル
カプト)−フェニル、およびベンジルを包含する。
【0040】置換されたベンジルエステル 置換されたベンジルエステルは、トリフェニルメチル、
ジフェニルメチル、ビス(o−ニトロフェニル)メチ
ル、9−アントリルメチル、2−(9,10−ジオキ
ソ)アントリルメチル、5−ジベンゾ−スベリル、1−
ピレニルメチル,2−(トリフルオロメチル)−6−クロ
ミルメチル、2,4,6−トリメチル−ベンジル、p−ブ
ロモベンジル、o−ニトロベンジル、p−ニトロベンジ
ル、p−メトキシベンジル、2,6−ジメトキシベンジ
ル、4−(メチルスルフィニル)ベンジル、4−スルホ
ベンジル、ピペロニル、および4−P−ベンジルを包含
する。シリルエステル シリルエステルは、トリメチルシリル、トリエチルシリ
ル、t−ブチルジメチルシリル、i−プロピルジメチル
シリル、フェニルジメチルシリル、およびジ−t−ブチ
ルメチルシリルを包含する。
【0041】種々雑多な誘導体 種々雑多な誘導体は、オキサゾール、2−アルキル−
1,3−オキサゾリン、4−アルキル−5−オキソ−1,
3−オキサゾリジン、5−アルキル−4−オキソ−1,
3−ジオキソラン、オルトエステル、フェニル基、およ
びペンタアミノコバルト(III)複合体を包含する。スタニルエステル スタニルエステルの例は、トリエチルスタニルおよびト
リ−n−ブチルスタニルを包含する。
【0042】アミドおよびヒドラジド アミドは、N,N−ジメチル、ピロリジニル、ピペリジ
ニル、5,6−ジヒドロフェナントリジニル、o−ニト
ロアニリド、N−7−ニトロインドリル、N−8−ニト
ロ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリル、およびp−
P−ベンゼンスルホンアミドを包含する。ヒドラジド
は、N−フェニル、N,N′−ジイソプロピルおよび他
のジアルキルヒドラジドを包含する。
【0043】アミノ基に対する保護 カルバメート カルバメートは、カルバメート、置換されたエチル、補
助開裂、光分解開裂、尿素型誘導体、および種々雑多な
カルバメートを包含する。カルバメート カルバメートは、メチルおよびエチル、9−フルオレニ
ルメチル、9−(2−スルホ)フルオレニルメチル、9
−(2,7−ジブロモ)フルオレニルメチル、2,7−ジ
−t−ブチル−〔9−(10,10−ジオキソ−10,1
0,10,10−テトラヒドロ−チオキサンチル)メチ
ル、および4−メトキシフェナシルを包含する。
【0044】置換されたエチル 置換されたエチル保護基は、2,2,2−トリクロロエチ
ル、2−トリメチルシリルエチル、2−フェニルエチ
ル、1−(1−アダマンチル)−1−メチルエチル、
1,1−ジメチル−2−ハロエチル、1,1−ジメチル−
2,2−ジブロモエチル、1,1−ジメチル−2,2,2−
トリクロロエチル、1−メチル−1−(4−ビフェニリ
ル)エチル、1−(3,5−ジ−t−ブチルフェニル)
−1−メチルエチル、2−(2′−および4′−ピリジ
ル)エチル、2−(N,N−ジシクロヘキシルカルボキ
サミド)−エチル、t−ブチル、1−アダマンチル、ビ
ニル、アリル、1−イソプロピルアリル、シンナミル、
4−ニトロシンナミル、キノリル、N−ヒドロキシピペ
リジニル、アルキルジチオ、ベンジル、p−メトキシベ
ンジル、p−ニトロベンジル、p−ブロモベンジル,p
−クロロベンジル、2,4−ジクロロベンジル、4−メ
チルスルフィニルベンジル、9−アントリルメチル、お
よびジフェニルメチルを包含する。
【0045】補助開裂 補助開裂による保護は、2−メチルチオエチル、2−メ
チルスルホニルエチル、2−(p−トルエンスルホニ
ル)エチル、〔2−(1,3−ジチアニル)〕メチル、4
−メチルチオフェニル、2,4−ジメチル−チオフェニ
ル、2−ホスホニオエチル、2−トリフェニルホスホニ
オイソプロピル、1,1−ジメチル−2−シアノエチ
ル、m−クロロ−p−アシルオキシベンジル、p−(ジ
ヒドロキシボリル)ベンジル、5−ベンズイソキサゾリ
ル−メチル、および2−(トリフルオロメチル)−6−
クロモニルメチルを包含する。
【0046】光分解開裂 光分解開裂法は、m−ニトロフェニル、3,5−ジメト
キシベンジル、o−ニトロベンジル、3,4−ジメトキ
シ−6−ニトロベンジル、およびフェニル(o−ニトロ
フェニル)メチルのような基を使用する。尿素型誘導体 尿素型誘導体の例は、フェノチアジニル−(10)−カル
ボニル誘導体、N′−p−トルエンスルホニルアミノカ
ルボニル、およびN′−フェニルアミノチオカルボニル
を包含する。
【0047】種々雑多なカルバメート 上述したほかに、種々雑多なカルバメートは、t−アミ
ル、S−ベンジルチオカルバメート、p−シアノベンジ
ル、シクロブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、
シクロプロピルメチル、p−デシルオキシ−ベンジル、
ジイソプロピルメチル、2,2−ジメトキシ−カルボニ
ルビニル、o−(N,N−ジメチル−カルボキサミド)
−ベンジル、1,1−ジメチル−3(N,N−ジメチルカ
ルボキサミド)プロピル、1,1−ジメチル−プロピニ
ル、ジ(2−ピリジル)メチル、2−フラニルメチル、
2−ヨードエチル、イソボルニル、イソブチル、イソニ
コチニル、p(p′−メトキシフェニル−アゾ)ベンジ
ル、1−メチルシクロブチル、1−メチルシクロヘキシ
ル、1−メチル−1−シクロプロピル−メチル、1−メ
チル−(3,5−ジメトキシフェニル)エチル、1−メ
チル−1(p−ヘニルアゾフェニル)−エチル、1−メ
チル−1−フェニルエチル、1−メチル−1−(4−ピ
リジル)エチル、フェニル、p−(フェニルアゾ)ベン
ジル、2,4,6−トリ−t−ブチルフェニル、4−(ト
リメチルアンモニウム)ベンジル、および2,4,6−ト
リメチルベンジルを包含する。
【0048】アミド アミド アミドは、N−ホルミル、N−アセチル、N−クロロア
セチル、N−トリクロロアセチル、N−トリフルオロア
セチル、N−フェニルアセチル、N−3−フェニルプロ
ピオニル、N−ピコリノイル、N−3−ピリジル−カル
ボキサミド、N−ベンゾイルフェニルアラニル誘導体、
N−ベンゾイル、およびN−p−フェニルベンゾイルを
包含する。
【0049】補助開裂 補助開裂基は、N−o−ニトロフェニルアセチル、N−
o−ニトロフェノキシアセチル、N−アセトアセチル、
(N′−ジチオベンジルオキシカルボニルアミノ)アセ
チル、N−3−(p−ヒドロキシフェニル)プロピオニ
ル、N−3−(o−ニトロフェニル)プロピオニル、N
−2−メチル−2−(o−ニトロフェノキシ)プロピオ
ニル、N−2−メチル−2−(o−フェニルアゾフェノ
キシ)プロピオニル、N−4−クロロブチリル、N−3
−メチル−3−ニトロブチリル、N−o−ニトロシンナ
モイル、N−アセチルメチオニン誘導体、N−o−ニト
ロベンゾイル、N−o−(ベンゾイルオキシメチル)ベ
ンゾイル、および4,5−ジフェニル−3−オキサゾリ
ン−2−オンを包含する。
【0050】環状イミド誘導体 環状イミド誘導体は、N−フタルイミド、N−ジチアサ
クシノイル、N−2,3−ジフェニル−マレオイル、N
−2,5−ジメチルピロリル、N−1,1,4,4−テトラ
メチル−ジシリルアザシクロペンタン付加物、5−置換
された1,3−ジメチル−1,3,5−トリアザシクロヘ
キサン−2−オン、5−置換された1,3−ジベンジル
−1,3,5−トリアザシクロヘキサン−2−オン、およ
び1−置換された3,5−ジニトロ−4−ピリドニルを
包含する。
【0051】特別な−NH保護基 −NHに対する保護基は、N−アルキルおよびN−アリ
ールアミン、イミン誘導体、エナミン誘導体、およびN
−ヘテロ原子誘導体(例えばN−金属、N−N、N−
P、N−Si、およびN−S)、N−スルフェニル、お
よびN−スルホニルを包含する。
【0052】N−アルキルおよびN−アリールアミン N−アルキルおよびN−アリールアミンは、N−メチ
ル、N−アリル、−〔2−(トリメチルシリル)エトキ
シル〕−メチル、N−3−アセトキシプロピル、N−
(1−イソプロピル−4−ニトロ−2−オキソ−3−ピ
ロリン−3−イル)、第4級アンモニウム塩、N−ベン
ジル、N−ジ(4−メトキシフェニル)メチル、N−5
−ジベンゾスベリル、N−トリフェニルメチル、N−
(4−メトキシフェニル)ジフェニルメチル、N−9−フ
ェニルフルオレニル、N−2,7−ジクロロ−9−フル
オレニルメチレン、N−フェロセニルメチル、およびN
−2−ピコリルアミンN′−オキシドを包含する。
【0053】イミン誘導体 イミン誘導体は、N−1,1−ジメチルチオメチレン、
N−ベンジリデン、N−p−メトキシベンジリデン、N
−ジフェニルメチレン、N−〔(2−ピリジル)メシチ
ル〕メチレン、N−(N′,N′−ジメチルアミノメチ
レン)、N,N′−イソプロピリデン、N−p−ニトロ
ベンジリデン、N−サリシリデン、N−5−クロロサリ
シリデン、N−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニ
ル)フェニル−メチレン、およびN−シクロヘキシリデ
ンを包含する。エナミン誘導体 エナミン誘導体の例は、N−(5,5−ジメチル−3−
オキソ−1−シクロヘキセニル)である。
【0054】N−ヘテロ原子誘導体 N−金属誘導体は、N−ボラン誘導体、N−ジフェニル
ボリン酸誘導体、N−〔フェニル(ペンタカルボニルク
ロミウム−または−タングステン)〕カルベニル、およ
びN−銅またはN−亜鉛キレートを包含する。N,N−
誘導体の例は、N−ニトロ、N−ニトロンおよびN−オ
キシドを包含する。N−P誘導体の例は、N−ジフェニ
ルホスフィニル、N−ジメチルチオホスフィニル、N−
ジフェニルチオホスフィニル、N−ジアルキルホスホリ
ル、N−ジベンジルホスホリル、およびN−ジフェニル
ホスホリルを包含する。N−スルフェニル誘導体の例
は、N−ベンゼンスルフェニル、N−o−ニトロベンゼ
ンスルフェニル、N−2,4−ジニトロベンゼンスルフ
ェニル、N−ペンタクロロベンゼンスルフェニル、N−
2−ニトロ−4−メトキシ−ベンゼンスルフェニル、N
−トリフェニルメチルスルフェニル、およびN−3−ニ
トロピリジンスルフェニルを包含する。N−スルホニル
誘導体は、N−p−トルエンスルホニル、N−ベンゼン
スルホニル、N−2,3,6−トリメチル−4−メトキシ
ベンゼンスルホニル、N−2,4,6−トリメトキシベン
ゼンスルホニル、N−2,6−ジメチル−4−メトキシ
−ベンゼンスルホニル、N−ペンタメチルベンゼンスル
ホニル、N−2,3,5,6−テトラメチル−4−メトキ
シベンゼン−スルホニル、N−4−メトキシベンゼンス
ルホニル、N−2,4,6−トリメチルベンゼンスルホニ
ル、N−2,6−ジメトキシ−4−メチルベンゼンスル
ホニル、N−2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマン−
6−スルホニル、N−メタンスルホニル、N−β−トリ
メチル−シリルエタンスルホニル、N−9−アントラセ
ンスルホニル、N−4−(4′,8′−ジメトキシナフ
チルメチル)−ベンゼンスルホニル、N−ベンジルスル
ホニル、N−トリフルオロメチルスルホニル、およびN
−フェナシルスルホニルを包含する。
【0055】マスクされているまたは保護されている開
示した化合物は、インビボで代謝またはさもなければ変
換されて、例えば代謝中に短期的に開示した化合物を生
ずるプロドラッグであることができる。この変換は、血
液のような体液または酸の作用または肝臓、胃腸または
他の酵素との接触から生ずる加水分解または酸化である
ことができる。本発明の特徴を、さらに以下の実施例に
よって説明する。
【0056】E.実施例 実施例1 MAPキナーゼ経路の阻害剤に対するカスケードアッセ
イ ミエリン塩基性蛋白質(MBP)への32Pの取り込み
を、p44MAPキナーゼを含有するグルタチオンS−
トランスフェラーゼ融合蛋白質(GST−MAPK)お
よびp45MEKを含有するグルタチオンS−トランス
フェラーゼ融合蛋白質(GST−MEK)の存在下におい
てアッセイする。アッセイ溶液は、100μlの最終容
量中に20mMのHEPES(pH7.4)、10mMのMgC
2、1mMのMnCl2、1mMのEGTA、50μMの
〔γ−32P〕ATP、10μgのGST−MEK、0.5
μgのGST−MAPKおよび40μgのMBPを含有す
る。反応は、20分後に、トリクロロ酢酸の添加によっ
て停止しそしてGF/Cフィルターマットを通して濾過
する。フィルターマット上に保持された32Pを、120
S Betaplateを使用して測定する。化合物は、10μM
において、32Pの取り込みを阻害する能力について評価
する。
【0057】化合物がGST−MEKまたはGST−M
APKを阻害するかどうかを確かめるために、2つの追
加のプロトコールを使用する。第一のプロトコールにお
いては、化合物を、GST−MEKを含有する管に加
え、次いでGST−MAPK、MBPおよび〔γ−
32P〕ATPを加える。第二のプロトコールにおいて
は、化合物を、GST−MEKおよびGST−MAPK
の両方を含有する管に加え、次いでMBPおよび〔γ−
32P〕ATPを加える。両方のプロトコールにおいて活
性を示す化合物は、MAPK阻害剤としてスコアーし、
一方において、第一のプロトコールのみにおいて活性を
示す化合物は、MEK阻害剤としてスコアーする。
【0058】実施例2 インビトロMAPキナーゼアッセイ 阻害活性は、直接的なアッセイにおいて確認することが
できる。MAPキナーゼにおいては、50mMのトリス
(pH7.5)、10μMのMgCl2、2μMのEGTAお
よび10μMの〔γ−32P〕ATPを含有する50μlの
最終容量中において、GST−MAPK 1μgを、MB
P 40μgと一緒に、30℃で15分インキュベートす
る。反応をLaemmli SDSサンプル緩衝液の添加によっ
て停止しそして燐酸化されたMBPを、10%ポリアク
リルアミドゲル上の電気泳動によって分割する。MBP
中に取り込まれた放射能を、オートラジオグラフィーお
よび取り出したバンドのシンチレーション計数の両方に
よって測定する。
【0059】実施例3 インビトロMEKアッセイ 直接的なMEK活性の評価においては、GST−ME
K、10μgを、71位におけるアラニンへのリシンの
突然変異を有するp44MAPキナーゼを含有するグル
タチオンS−トランスフェラーゼ融合蛋白質(GST−
MAPK−KA)5μgと一緒にインキュベートする。
この突然変異は、MAPKのキナーゼ活性を除去し、添
加したMEKに帰するキナーゼ活性のみが残る。50mM
のトリス(pH7.5)、10μMのMgCl2、2μMのE
GTAおよび10μMの〔γ−32P〕ATPを含有する
50μlの最終容量中において、30℃で15分インキ
ュベートする。反応は、Laemmli SDSサンプル緩衝液
の添加によって停止する。燐酸化されたGST−MAP
K−KAを、10%ポリアクリルアミドゲル上の電気泳
動によって分割する。GST−MAPK−KAに取り込
まれた放射能を、オートラジオグラフィーおよび取り出
したバンドの次のシンチレーション計数によって測定し
た。さらに、218および222位におけるグルタメー
トへのセリンの突然変異を含有する人工的に活性化され
たMEK(GST−MEK−2E)を使用する。これら
の2個の部位が燐酸化されたときに、MEK活性が増加
される。これらの部位の燐酸化は、グルタメートへのセ
リン残基の突然変異によって擬態される。このアッセイ
においては、GST−MEK−2E 5μgを、上述した
反応緩衝液中において、GST−MAPK−KA 5μg
と一緒に、30℃で15分インキュベートする。反応
は、上述したように終結させそして分析する。
【0060】実施例4 全細胞MAPキナーゼアッセイ 化合物が全細胞におけるMAPキナーゼの活性化を遮断
するかどうかを測定するために、次のプロトコールを使
用する。細胞をマルチ−ウエルプレート中で平面培養
し、密集増殖させる。細胞を、一夜血清奪取(serum-de
prived)する。細胞を、所望の濃度の化合物またはビヒ
クル(DMSO)に30分さらし次いで増殖因子、例え
ばPDGF(100ng/ml)を加える。増殖因子による5
分の処理後に、細胞をPBSで洗浄し、70mMのNaC
l、10mMのHEPES(pH7.4)、50mMのグリセロ
ールホスフェートおよび1%のトライトンX−100か
らなる緩衝液中で溶解する。溶解液を、10分間の1
3,000×gにおける遠心分離によって清澄化する。
得られた上澄液5ミクログラムを、50mMのトリス(pH
7.4)、10mMのMgCl2、2mMのEGTAおよび3
0μMの〔γ−32P〕ATPを含有する25μlの最終容
量中において、微小管結合蛋白質−2(Map2)10
μgと一緒に30℃で15分インキュベートする。反応
は、Laermmliサンプル緩衝液の添加によって終結する。
燐酸化されたMap2を、7.5%アクリルアミドゲル
上で分割しそして取り込まれた放射能を取り出されたバ
ンドのシンチレーション計数によって測定する。
【0061】実施例53 H−チミジン取り込み 細胞を、マルチ−ウエルプレート中で平面培養し密集近
くまで増殖させる。それから、培地を除去しそして1%
の牛血清アルブミンを含有する増殖培地で置換する。2
4時間の血清飢餓後に、試験化合物および特異性増殖因
子を加えインキュベーションをさらに24時間つづけ
る。最後の2時間の間に、3H−チミジンを培地に加え
る。インキュベーションを終結するために、培地を除去
し、そして細胞層を氷冷燐酸塩緩衝生理食塩水溶液で2
回洗浄する。最後の洗浄後に、氷冷5%トリクロロ酢酸
を加え細胞を室温で15分インキュベートする。それか
ら、トリクロロ酢酸溶液を除去し細胞層を蒸溜水で3回
洗浄する。最後の洗浄後に、細胞層を2%のドデシル硫
酸ナトリウムの添加によって可溶化する。この溶液の放
射能を、シンチレーション計数によって測定する。これ
は、阻害剤がインスリンの有糸分裂誘発および代謝作用
の間で選択的であることを証明する。一般に、選択的阻
害剤は、非選択的阻害剤よりも低い毒性を示す。
【0062】実施例6 単層増殖 細胞を、10〜20,000細胞/mlにおいて、マルチ
−ウエルプレート中に入れた。接種の48時間後に、試
験化合物を細胞増殖培地に加えインキュベーションをさ
らに2日間つづけた。それから、細胞をトリプシンとの
インキュベーションによってウエルから除去しコールタ
ーカウンターにより計数する。
【0063】実施例7 軟質寒天中における増殖 0.3%の寒天を含有する増殖培地を使用して、細胞
を、5〜10,000細胞/皿において35mmの皿に接
種する。冷却して寒天を固化した後、細胞を37℃のイ
ンキュベーターに移す。7〜10日の増殖後に、可視コ
ロニーを、解剖顕微鏡を用いて手動で計数する。
【0064】実施例8 マウスにおけるコラーゲン誘発関節炎 マウスにおけるII型コラーゲン誘発関節炎(CIA)
は、慢性関節リウマチと共通の多くの病理学的、免疫学
的および遺伝学的特徴を有している関節炎の実験モデル
である。この疾患は、フロイント完全アジュバントにお
いて皮内的に排出される関節軟骨の主な成分であるII型
コラーゲン100μgによるOBA/1マウスの免疫化
によって誘発される。この疾患の感受性は、クラスII
MHC遺伝子座によって調節され、これは、HLA−D
R4と慢性関節リウマチとの関係に類似している。
【0065】100%までの足幅増加によって特徴づけ
られる進行性および炎症性の関節炎は、免疫化された大
多数のマウスにおいて出現する。試験化合物は、1日に
つき体重1kg当たり20、60、100および200mg
のような範囲の量でマウスに投与する。試験の期間は、
40、60または80日のような数週間〜数ケ月の範囲
にすることができる。紅斑および浮腫(段階1)から関
節の歪曲(段階2)、関節の強直(段階3)への疾患の
進行を評価するために、臨床的スコアリング指数を使用
する。疾患は、動物の1本またはすベての足に影響を及
ぼし、結果としてそれぞれのマウスに対して12の可能
な全スコアリングを与えるように変化することができ
る。関節炎性の関節の組織病理学は、滑膜炎、パンヌス
形成および軟骨および骨の侵食を示す。CIAに感受性
であるすべてのマウス種は、II型コラーゲンに対する高
い抗体応答動物でありCIIに対する著しい細胞応答があ
る。
【0066】実施例9 SCW−誘発単関節の関節炎 関節炎は、僅かな変化を行ってSchwab等〔Infection an
d immunity 59:4436-4442 (1991)〕に記載のように誘
発される。0日目に、右の脛距骨(tibiotalar)関節に
関節内的に注射することによって、超音波処理したSC
W 6μg〔Dulbecco's PBS (DPBS)10μl中の〕をラ
ットに与える。21日目に、静脈内的に投与されたSC
W 100μg(250μl)によって、DTHを開始す
る。経口的な化合物の研究においては、化合物をビヒク
ル(0.5%のヒドロキシプロピル−メチルセルロース
/0.2%のTween 80)に懸濁し、超音波処理し、S
CWによる再活性化の1時間前に始めて、1日当たり2
回投与(10ml/kg容量)する。化合物は、20、30、
60、100、200および300mg/kg/日のような
10〜500mg/kg/日の間の量で投与される。浮腫測
定は、21日目の再活性化前の感作した後足の基準容量
を測定し、これらを22、23、24および25日目に
おけるようなその後の時間点における容量と比較するこ
とによって得られる。足の容量は、水銀体積変動記録法
によって測定される。
【0067】実施例10 マウス耳−心臓移植モデル Fey T.A.等〔J. Pharm. and Toxic. Meth. 39:9-17 (1
998)〕は、マウスおよびラットの耳の耳介に、分断され
た新生児の心臓の移植片を移植する方法を記載してい
る。化合物は、無水のエタノール、水中の0.2%のヒ
ドロキシプロピルメチルセルロース、プロピレングリコ
ール、クレモフォールおよびデキストロース、または他
の溶剤または懸濁ビヒクルの組み合わせを含有する溶液
に溶解する。マウスには、移植の日(0日目)から13
日目までまたは移植片が拒絶されるまで、1日当たり
1、2または3回経口的にまたは腹腔内的に投薬する。
ラットには、0日目から13日目まで1日当たり1、2
または3回投薬する。それぞれの動物を麻酔し、切開を
受容動物の耳の根元において行って背側の表皮および真
皮のみを切る。この切開を頭に平行に軟骨の方へ広げそ
してラットに対する穴あけ器具またはマウスに対する挿
入器具を収容するために十分に広げる。生後60時間未
満の新生児のマウスまたはラットの子供を麻酔し、頸部
脱臼する。心臓を胸部から除去し、生理食塩水ですす
ぎ、小刀で縦方向に2分しそして滅菌した生理食塩水で
すすぐ。供与動物の心臓のフラグメントを、挿入器具に
より予め形成したトンネルに入れそして空気または残留
液体を、軽い加圧によりトンネルから圧出する。縫い合
わせ、接着結合、包帯または抗生物質による処理は不要
である。
【0068】麻酔することなく、移植片を立体鏡の解剖
顕微鏡によって10〜20倍の倍率で検査する。移植片
が目に見えて搏動していない受容動物は麻酔しそして耳
介または直接移植片におかれたGrass E2白金皮下ピン
微小電極およびタコグラフを使用して電気活性の存在に
ついて評価することができる。移植片は、10日、20
日、30日またはそれ以上の日数の間1日当たり1〜4
回検査することができる。移植拒絶の症状を軽減する試
験化合物の能力は、シクロスポリン、タクロリムスまた
は経口的に投与されるレフルオノミドのような比較対照
化合物と比較することができる。
【0069】実施例11 ヒトのPBMC蛋白質抽出液中の燐酸化ERK1/ER
K2のウエスタンブロット分析 溶解緩衝液およびプロテアーゼ阻害剤の調製液 これらの成分を加え4℃で貯蔵する。 原料 最終濃度 NaCl 2.454g 70mM β−グリセロールホスフェート 5.4g 50mM 1M HEPES 5ml 10mM トライトンX−100 5ml 1% ddH2O 500mlにするのに十分な量 次の原溶液を製造しそして溶解緩衝液に加える前に推薦
された条件下で貯蔵する。次の溶液は、溶解工程の直前
に溶解緩衝液に加えなければならない。この溶液は、時
間より30分以上早く製造してはならず使用するまで4
℃で貯蔵しなければならない。
【0070】 原料 最終濃度 貯蔵 1.Na3VO4 3.678g 100mM 4℃ ddH2O 200ml 2.PMSF 17.4mg 100mM −20℃ EtOH 1ml 3週毎に新しい原溶液を調製し光から保護して貯蔵する。 3.ロイペプチン 5mg 1mg/ml −20℃ ddH2O 5ml 3種の成分を、25mlの溶解緩衝溶液に加える。
【0071】 最終濃度 原溶液 1mM Na3VO4 100mM 250μl 1μM PMSF 100mM ddH2O中で1:100、 次いで、25μlを溶解緩衝 液に加える。 1mMロイペプチン 1mg/ml 11.9μl
【0072】非粘着細胞を15mlのコニカル管(氷上
の)に集め、4℃で5分間800rpmで遠心分離して細
胞をペレット化する。溶解緩衝液250μlをそれぞれ
のウエルに加える(それぞれのウエルには、10×10
6の細胞を供給した)。反復してピペットで上下させて
プレート上の細胞を溶解する。一旦非粘着細胞がペレッ
ト化されたら、上澄液を吸引分離しペレットを相当する
ウエルからの溶解緩衝液で再懸濁する。非粘着細胞ペレ
ットを移し変える前に緩衝液を反復してピペットにより
導入し細胞が溶解され完全に組織培養皿から除去される
ことを確実にする。管の中のピペットの容積のすべての
細胞を溶解する。試料を4℃で15分2500×gで遠
心分離する。上澄液を、キャップを有する微小遠心分離
管に集め−80℃でさらに使用されるまで貯蔵する。
【0073】ゲル電気泳動 100mlの10Xトリス/グリシン/SDS緩衝液(No
vex LC 2675)をddH2Oで1Lにうすめる。Novexか
らの1.0または1.5mmの10%トリスグリシンプレ−
キャストゲルを使用する。使用されたゲルの厚さ(1.0
または1.5mm)は、1ウエル当たり負荷される試料の容
量に依存する。次の表は、利用できるゲルの収容能力を
示す。ウエルの数 ゲルの厚さ 最大のウエル容量 10 1.0ml 25μl 15 1.0mm 15μl 10 1.5mm 37μl 15 1.5mm 25μl
【0074】ゲルポーチを開きそしてゲルカセットを取
り出す。テープを底部から離脱しそしてくし(comb)を
注意深く引き出す。ウエルを1Xトリス/グリシン/S
DSランニング緩衝液ですすぐ。カセットのウエル側が
緩衝液コアに面するように、ゲルをMini-Cell中で配向
する。このコアをランニング緩衝液で満たし、漏れをチ
ェックする。ゲルを100Vにおいて15分予備通電(p
re-run)する。適当な容量の蛋白質およびNovexトリス
−グリシンSDS試料緩衝液(LC 2676)を加える
ことによって試料を製造する。1レーン当たり試料の少
なくとも10μlを負荷することが最も理想的である。
必要な容量を計算するために、3つのレーンに1レーン
当たり5μgを負荷するのに必要な蛋白質の量を測定す
る。一旦これが測定されたら、適当な容量の蛋白質試料
をエペンドルフ管(eppendorf tube)にアリコートし、そ
して等容量の2Xトリス−グリシンSDS緩衝液を加え
る。全体の容量を、1レーン当たり負荷される試料の容
量を測定するために、3で割る。試料を95℃で5分加
熱する。10μlの分子量マーカー(Benchmark Prestai
ned Protein Ladder;Gibco BRL 10748-010)を、標準
レーンに負荷する。ゲルを125V(一定の電圧)また
はそれ未満において約90分または青色の染色前面がゲ
ルの底部に達するまで通電する。
【0075】転移(transfer)40mlの25Xトリス−
グリシン転移緩衝液(Novex LC 3675)を、ddH2Oで1
Lにうすめる。ゲルをカセットから除去し穏やかに振盪
しながら、1X転移緩衝液中で10分すすぐ。ニトロセ
ルロースおよび濾紙(Novex LC 2001)を、1X転移緩衝
液中で10分予備湿潤する。ブロッティングパッド(No
vex EI 9052)を、1X転移緩衝液中で飽和するまで浸
漬する。緩衝液中で絞ることによって、空気ポケットお
よび気泡を除去する。ブロットモジュールを組み立て
る。コアを1X転移緩衝液で満たし、漏れをチェックす
る。外部の室を転移緩衝液で満たす。250mA max(一
定の電流)において1時間15分転移する。
【0076】実施例12 ネズミのオボアルブミン誘発好酸球増加 雌のC57BL/6マウスを、Jackson Laboratory(Bar
Harbor, ME)から得た。すべての動物に、食物および水
を自由に与えた。マウスを0日目に、みょうばんに吸着
させたOVA(グレードV、Sigma Chemical Company,
St. Louis, MO)(生理食塩水200μl中のOVA 10
μg+みょうばん9mg)またはビヒクル比較対照(生理
食塩水200μl中のみょうばん9mg)1回の腹腔内注
射によって感作する。14日目に、マウスを、噴霧器
(小粒子発生機、モデルSPAG-2;ICN Pharmaceuticals,
Costa Mesa, CA)により製造された生理食塩水中の1.
5(重量/容量)%のOVAからなるエアゾルの12分
の吸入によって挑戦する。8匹のマウスの群に経口ビヒ
クル(0.5%のヒドロキシプロピルメチルセルロース
/0.25%のTween 80)または経口ビヒクル中の1
0、30または100mg/kgの試験化合物(1匹のマウ
ス当たり200μl、経口的)を投与する。投与は、7
日目または13日に始めて16日目まで延長して1日当
たり1回投与する。
【0077】肺の好酸球増加を測定するために、はじめ
のOVAエアゾル挑戦(17日目)の3日後に、マウスを
麻酔薬(ケタミン/アセプロマジン/キシラジン)の腹
腔内注射によって麻酔し、気管を露出しカニューレを挿
入する。肺および上部気道を冷PBS 0.5mlで2回洗
浄する。気管支肺胞洗浄(BAL)液体の一部(200μ
l)を、コールターカウンターモデルZB1(Coulter El
ectronics, Hialeah,FL)を使用して計数する。それか
ら、残留するBAL液体を、300×gで5分遠心分離
し、細胞を0.5%のウシ胎仔血清(HyClone)および1
0mM HEPES(Gibco BRL)を含有するHBSS(Gi
bco BRL)1ml中で再懸濁する。この細胞懸濁液を、サ
イトスピン(Shandon Southern Instruments, Sewickle
y, PA)中で遠心分離し、Diff Quick(American Scienti
fic Products, McGraw Park, IL)によって染色してBA
L白血球を好中球、好酸球、単球またはリンパ球サブセ
ットに分ける。BAL液体中の好酸球の数は、好酸球の
%に全細胞数を乗ずることによって測定される。
【0078】F.他の態様 上記の開示および実施例および特許請求の範囲から、本
発明の特徴は容易に理解される。また、本発明の範囲
は、当業者の知識内の種々の変形を包含する。実施例
は、保護基の添加または除去によって変形された化合
物、または開示した化合物のエステル、医薬的塩、水和
物、酸、またはアミドを包含する。引用された文献は、
全体において参照によって本明細書中に加入する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 31/18 A61K 31/00 631M 35/00 635 37/06 637D A61K 31/18 31/18 C07D 521/00 C07D 521/00 Fターム(参考) 4C206 AA01 AA03 JA15 MA01 MA04 NA14 ZA16 ZA36 ZA45 ZA75 ZA89 ZA96 ZB02 ZB07 ZB15 ZB26 ZB33 ZB35 ZC35 ZC55 4H006 AA01 AA03 AB20 AB21 AB23 AB27 AB28 AB29

Claims (39)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 の化合物またはその医薬的に許容し得る塩またはそのC
    1-8エステル。上記式において、 R1は、H、C1-8アルキル、C3-8アルケニル、C3-8
    ルキニル、C3-8シクロアルキル、フェニル、(フェニ
    ル)C1-4アルキル、(フェニル)C3-4アルケニル、
    (フェニル)C3-4アルキニル、(C3-8シクロアルキ
    ル)C1-4アルキル、(C3-8シクロアルキル)C3-4
    ルケニル、(C3-8シクロアルキル)C3-4アルキニル、
    3-8複素環式基、(C3-8複素環式基)C1-4アルキ
    ル、(C3-8複素環式基)C3-4アルケニル、(C3-8
    素環式基)C3-4アルキニル、(CH2)2-4ORCまたは
    (CH2)2-4NRCDであり;R2は、H、C1-4アルキ
    ル、フェニル、C3-6シクロアルキル、C3-6複素環式基
    または(C3-6シクロアルキル)メチルであり;R3およ
    びR4のそれぞれは、独立して、H、F、NO2、Brお
    よびClから選択されたものであり;R5は、HおよびF
    から選択されたものであり;R6は、H、ClまたはCH
    3であり;RCおよびRDのそれぞれは、独立して、H、
    1-4アルキル、C3-4アルケニル、C3-4アルキニル、
    3-6シクロアルキルおよびフェニルから選択されたも
    のであるか;またはNRCDは、ピペリジノ、モルホリ
    ノまたはN−(C1-6アルキル)ピペラジノ環であるこ
    とができ;上述したそれぞれの炭化水素基は、場合によ
    っては、独立してハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、
    (アミノ)スルホニルおよびNO2から選択された1〜
    3個の置換分により置換されていてもよく;そして上述
    したそれぞれの複素環式基は、場合によっては、独立し
    てハロゲン、C1- 4アルキル、C3-6シクロアルキル、C
    3-4アルケニル、C3-4アルキニル、フェニル、ヒドロキ
    シル、アミノ、(アミノ)スルホニルおよびNO2から
    選択された1〜3個の置換分によって置換されていても
    よく、そしてそれぞれの置換分アルキル、シクロアルキ
    ル、アルケニル、アルキニルまたはフェニルは、次いで
    場合によっては、独立してハロゲン、C1-2アルキル、
    ヒドロキシル、アミノおよびNO2から選択された1〜
    2個の置換分により置換されていてもよい。
  2. 【請求項2】 R3が臭素または塩素である請求項1記
    載の化合物。
  3. 【請求項3】 R4が弗素である請求項1記載の化合
    物。
  4. 【請求項4】 R5がHである請求項1記載の化合物。
  5. 【請求項5】 R4およびR5のそれぞれがHである請求
    項4記載の化合物。
  6. 【請求項6】 R4およびR5のそれぞれが弗素である請
    求項1記載の化合物。
  7. 【請求項7】 R3が臭素である請求項6記載の化合
    物。
  8. 【請求項8】 R3が弗素である請求項6記載の化合
    物。
  9. 【請求項9】 R4がニトロである請求項1記載の化合
    物。
  10. 【請求項10】 R5がHである請求項8記載の化合
    物。
  11. 【請求項11】 R6が塩素である請求項1記載の化合
    物。
  12. 【請求項12】 R6がメチルである請求項1記載の化
    合物。
  13. 【請求項13】 R1がHまたはC1-4アルキルであり、
    2がHである請求項1記載の化合物。
  14. 【請求項14】 R1が(C3-6シクロアルキル)メチル
    である請求項1記載の化合物。
  15. 【請求項15】 R1がHである請求項1記載の化合
    物。
  16. 【請求項16】 R1が(CH2)2-4ORCまたは(CH2)
    2-4NRCDである請求項1記載の化合物。
  17. 【請求項17】 構造:4−フルオロ−2−(4−ヨー
    ド−2−メチル−フェニルアミノ)−ベンゼンスルホン
    酸;4−フルオロ−N−ヒドロキシ−2−(4−ヨード
    −2−メチル−フェニルアミノ)−ベンゼンスルホンア
    ミド;N−シクロプロピルメトキシ−4−フルオロ−2
    −(4−ヨード−2−メチル−フェニルアミノ)−ベン
    ゼンスルホンアミド;3,4−ジフルオロ−2−(4−ヨ
    ード−2−メチル−フェニルアミノ)−ベンゼンスルホ
    ン酸;3,4−ジフルオロ−N−ヒドロキシ−2−(4
    −ヨード−2−メチル−フェニルアミノ)−ベンゼンス
    ルホンアミド;N−シクロプロピルメトキシ−3,4−
    ジフルオロ−2−(4−ヨード−2−メチル−フェニル
    アミノ)−ベンゼンスルホンアミド;3,4,5−トリフ
    ルオロ−2−(4−ヨード−2−メチル−フェニルアミ
    ノ)−ベンゼンスルホン酸;3,4,5−トリフルオロ−
    N−ヒドロキシ−2−(4−ヨード−2−メチル−フェ
    ニルアミノ)−ベンゼンスルホンアミド;N−シクロプ
    ロピルメトキシ−3,4,5−トリフルオロ−2−(4−
    ヨード−2−メチル−フェニルアミノ)−ベンゼンスル
    ホンアミド;5−ブロモ−3,4−ジフルオロ−2−
    (4−ヨード−2−メチル−フェニルアミノ)−ベンゼ
    ンスルホン酸;5−ブロモ−3,4−ジフルオロ−N−
    ヒドロキシ−2−(4−ヨード−2−メチル−フェニル
    アミノ)−ベンゼンスルホンアミド;5−ブロモ−N−
    シクロプロピルメトキシ−3,4−ジフルオロ−2−
    (4−ヨード−2−メチル−フェニルアミノ)−ベンゼ
    ンスルホンアミド;2−(4−ヨード−2−メチル−フ
    ェニルアミノ)−4−ニトロ−ベンゼンスルホン酸;N
    −ヒドロキシ−2−(4−ヨード−2−メチル−フェニ
    ルアミノ)−4−ニトロ−ベンゼンスルホンアミド;ま
    たはN−シクロプロピルメトキシ−2−(4−ヨード−
    2−メチル−フェニルアミノ)−4−ニトロ−ベンゼン
    スルホンアミドを有する請求項1記載の化合物。
  18. 【請求項18】 構造:2−(2−クロロ−4−ヨード
    −フェニルアミノ)−4−フルオロ−ベンゼンスルホン
    酸;2−(2−クロロ−4−ヨード−フェニルアミノ)
    −4−フルオロ−N−ヒドロキシ−ベンゼンスルホンア
    ミド;2−(2−クロロ−4−ヨード−フェニルアミ
    ノ)−N−シクロプロピルメトキシ−4−フルオロ−ベ
    ンゼンスルホンアミド;2−(2−クロロ−4−ヨード
    −フェニルアミノ)−3,4−ジフルオロ−ベンゼンス
    ルホン酸;2−(2−クロロ−4−ヨード−フェニルア
    ミノ)−3,4−ジフルオロ−N−ヒドロキシ−ベンゼ
    ンスルホンアミド;2−(2−クロロ−4−ヨード−フ
    ェニルアミノ)−N−シクロプロピルメトキシ−3,4
    −ジフルオロ−ベンゼンスルホンアミド;2−(2−ク
    ロロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−3,4,5−トリ
    フルオロ−ベンゼンスルホン酸;2−(2−クロロ−4
    −ヨード−フェニルアミノ)−3,4,5−トリフルオロ
    −N−ヒドロキシ−ベンゼンスルホンアミド;2−(2
    −クロロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−N−シクロ
    プロピルメトキシ−3,4,5−トリフルオロ−ベンゼン
    スルホンアミド;5−ブロモ−2−(2−クロロ−4−
    ヨード−フェニルアミノ)−3,4−ジフルオロ−ベン
    ゼンスルホン酸;5−ブロモ−2−(2−クロロ−4−
    ヨード−フェニルアミノ)−3,4−ジフルオロ−N−
    ヒドロキシ−ベンゼンスルホンアミド;5−ブロモ−2
    −(2−クロロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−N−
    シクロプロピルメトキシ−3,4−ジフルオロ−ベンゼ
    ンスルホンアミド;2−(2−クロロ−4−ヨード−フ
    ェニルアミノ)−4−ニトロ−ベンゼンスルホン酸;2
    −(2−クロロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−N−
    ヒドロキシ−4−ニトロ−ベンゼンスルホンアミド;ま
    たは2−(2−クロロ−4−ヨード−フェニルアミノ)
    −N−シクロプロピルメトキシ−4−ニトロ−ベンゼン
    スルホンアミドを有する請求項1記載の化合物。
  19. 【請求項19】 請求項1記載の化合物および医薬的に
    許容し得る担体からなる医薬組成物。
  20. 【請求項20】 請求項1記載の化合物を含有する組成
    物の医薬的に有効な量を、増殖性疾患の治療を必要とす
    る患者に投与することからなる増殖性疾患を治療する方
    法。
  21. 【請求項21】 増殖性疾患が乾癬、再狭窄、自己免疫
    疾患およびアテローム性動脈硬化症から選択されたもの
    である請求項20記載の方法。
  22. 【請求項22】 請求項1記載の化合物を含有する組成
    物の医薬的に有効な量を、癌の治療を必要とする患者に
    投与することからなる癌を治療する方法。
  23. 【請求項23】 癌がMEK−関連の癌である請求項2
    2記載の方法。
  24. 【請求項24】 癌が、脳、乳房、肺、卵巣、膵臓、前
    立腺または結腸直腸癌である請求項22記載の方法。
  25. 【請求項25】 請求項1記載の化合物を含有する組成
    物の医薬的に有効な量を、発作の続発症の治療を必要と
    する患者に投与することからなる発作の続発症を治療ま
    たは軽減する方法。
  26. 【請求項26】 請求項1記載の化合物を含有する組成
    物の医薬的に有効な量を、心不全の続発症の治療を必要
    とする患者に投与することからなる心不全の続発症を治
    療または軽減する方法。
  27. 【請求項27】 請求項1記載の化合物を含有する組成
    物の医薬的に有効な量を、器官移植また骨髄移植患者に
    投与することからなる異種移植片拒絶の症状を治療また
    は軽減する方法。
  28. 【請求項28】 請求項1記載の化合物を含有する組成
    物の医薬的に有効な量を、変形性関節症の治療を必要と
    する患者に投与することからなる変形性関節症を治療す
    る方法。
  29. 【請求項29】 請求項1記載の化合物を含有する組成
    物の医薬的に有効な量を、慢性関節リウマチの治療を必
    要とする患者に投与することからなる慢性関節リウマチ
    を治療する方法。
  30. 【請求項30】 請求項1記載の化合物を含有する組成
    物の医薬的に有効な量を、嚢胞性線維症の治療を必要と
    する患者に投与することからなる嚢胞性線維症を治療す
    る方法。
  31. 【請求項31】 請求項1記載の化合物を含有する組成
    物の医薬的に有効な量を、肝腫の治療を必要とする患者
    に投与することからなる肝腫を治療する方法。
  32. 【請求項32】 請求項1記載の化合物を含有する組成
    物の医薬的に有効な量を、心臓肥大の治療を必要とする
    患者に投与することからなる心臓肥大を治療する方法。
  33. 【請求項33】 請求項1記載の化合物を含有する組成
    物の医薬的に有効な量を、アルツハイマー病の治療を必
    要とする患者に投与することからなるアルツハイマー病
    を治療する方法。
  34. 【請求項34】 請求項1記載の化合物を含有する組成
    物の医薬的に有効な量を、糖尿病の治療を必要とする患
    者に投与することからなる糖尿病を治療する方法。
  35. 【請求項35】 請求項1記載の化合物を含有する組成
    物の医薬的に有効な量を、敗血症性ショックの治療を必
    要とする患者に投与することからなる敗血症性ショック
    を治療する方法。
  36. 【請求項36】 請求項1記載の化合物を含有する組成
    物の医薬的に有効な量を、ウイルス感染の治療を必要と
    する患者に投与することからなるウイルス感染を治療す
    る方法。
  37. 【請求項37】 ウイルス感染がHIVの感染である請
    求項36記載の方法。
  38. 【請求項38】 (a)請求項1記載の化合物を含有す
    る組成物の医薬的に有効な量を、癌の治療を必要とする
    患者に投与し;そして(b)放射線療法および化学療法
    から選択された治療を行うことからなる癌を治療する方
    法。
  39. 【請求項39】 化学療法が有糸分裂阻害剤からなる請
    求項38記載の方法。
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