JP2000203855A - 石英ガラス断熱部材及びその製造方法 - Google Patents
石英ガラス断熱部材及びその製造方法Info
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Abstract
英ガラス断熱部材を提供する。 【解決手段】 石英ガラスからなる中空の外殻3内に粒
状のシリカ多孔体5を充填して真空封入した。
Description
理装置に用いられる石英ガラス断熱部材及びその製造方
法に関し、より詳細には熱処理炉の炉芯管の端部を閉鎖
する蓋体、ウェーハボートの前後に取り付けられる熱遮
蔽体、縦型熱処理炉の炉芯管内に装入されるウェーハボ
ート載置台等として用いられる石英ガラス断熱部材及び
その製造方法に関する。
ては、石英ガラスからなる中空の外殻内に石英ガラスウ
ールを充填して真空封入したもの、あるいは減圧独立気
泡からなる非晶質の石英ガラス発泡体の表面を石英ガラ
ス層で覆ったもの(特開平6−252074号公報参
照)が知られている。前者の石英ガラス断熱部材は、石
英ガラスからなる中空の外殻内にその開口部から石英ガ
ラスウールを充填し、外殻内を排気した後、開口部を封
止して製造されるものであり、後者の石英ガラス断熱部
材は、所要形状のカーボンるつぼ内に石英ガラス粉を充
填し、減圧下で加熱処理して石英ガラス粉を溶融発泡さ
せて石英ガラス発泡体を得、これを予め作製しておいた
石英ガラスからなる外殻に封入したり、あるいは発泡体
の表面を酸水素ガスバーナーにより加熱溶融して製造さ
れるものである。
石英ガラス断熱部材では、石英ガラスウールは、耐熱性
が300〜400℃と比較的低く、このように比較的低
い温度に長時間さらされると、強度が低下し、使用時や
持ち運びの際の僅かな衝撃によってウールを構成するフ
ァイバーが次第に破損して粉末化し、断熱性能が著しく
低下する不具合がある。又、1000℃以上の温度で
は、ファイバー同士の焼結が始まって体積が収縮するた
め、赤外線放射(熱線)の散乱能力が低下し、断熱性能
が著しく低下する不具合がある。一方、その製造に際
し、石英ガラスウールを外殻内にむらなく均等に充填す
るには非常な困難を伴う上、ウールは比表面積が極めて
大きいために吸着ガスが多く、外殻内を必要な真空度に
するのに長時間を要すると共に、減圧時に、ウールが吸
引口に吸い寄せられて外殻内に大きな隙間を生ずる不具
合がある。
ガラスの軟化温度(1200℃)付近まで加熱された独
立気泡内の残留ガスの圧力は、室温での値の5倍以上に
なるが、一度製造された独立気泡内のガスは、後から除
去できないため、残留ガスの圧力が1/5気圧以上であ
ったり、吸着ガスの加熱時の離脱等が原因で、加熱時の
圧力が1気圧以上となると、独立気泡の膨れによって寸
法の変化や装置の破損等を引き起こす不具合がある。一
方、その製造に際し、石英ガラス発泡体を外殻に封入す
る方法の場合、外殻の形状に合わせて発泡体を加工しな
ければならない。又、発泡体の表面を加熱溶融する場
合、加熱の過程で独立気泡が膨張、破裂するため、十分
な厚さの緻密層を形成させることが困難であると共に、
滑らかな表面形状が得難く、気密性、寸法精度も不十分
となる。そこで、本発明は、長期間に亘って均質で高い
断熱性を呈する石英ガラス断熱部材、及び製造を容易に
なし得る石英ガラス断熱部材の製造方法を提供すること
を目的とする。
め、本発明の第1の石英ガラス断熱部材は、石英ガラス
からなる中空の外殻内に粒状のシリカ多孔体を充填して
真空封入したことを特徴とする。又、第2の石英ガラス
断熱部材は、第1のものにおいて、前記粒状のシリカ多
孔体を互いに融着し、又は粒状のシリカ多孔体を互いに
融着すると共に外殻に融着したことを特徴とする。
の製造方法は、石英ガラスからなる中空の外殻内にその
開口部から粒状のシリカ多孔体を充填し、外殻内を真空
排気した後、開口部を封止することを特徴とする。又、
第2の石英ガラス断熱部材の製造方法は、第1の方法に
おいて、前記外殻内の真空排気前に、真空排気と並行し
て又は真空排気後に1300〜1450℃の温度で加熱
することを特徴とする。
5mmであることが好ましい。前記粒状のシリカ多孔体
は、気孔率15〜60%であることが好ましい。前記粒
状のシリカ多孔体は、シリカ粒子を焼結してなるもので
あることが好ましい。又、前記粒状のシリカ多孔体は、
シリカ粉体に塩基性の第四アンモニウム化合物の水溶液
を添加して造粒し、造粒体を1300〜1450℃の温
度で焼成してなるものであることが好ましい。前記塩基
性の第四アンモニウム化合物の水溶液は、0.01〜5
%の濃度で、シリカ粉体に対して外率で5〜25wt%
添加されることが好ましい。一方、上記水溶液は、シリ
カ分を含んでいることが好ましい。前記シリカ分は、水
溶液の0.1〜5wt%であることが望ましい。
い。5Torrを超えると、対流伝熱の除去効果が低減
する。
て又は真空排気後に行われる加熱の温度が、1300℃
未満であると、粒状のシリカ多孔体同士の融着、又は粒
状のシリカ多孔体同士の融着及び粒状のシリカ多孔体と
外殻の融着が行われず、1450℃を超えると、粒状の
シリカ多孔体及び/又は外殻の変形を生ずる。望ましい
加熱温度は、1350〜1450℃である。加熱は、真
空排気と並行して行うのが望ましい。
mとすることによって、流動性が良好となり、外殻内に
隙間なく均一に充填することができ、断熱性が均一とな
る。しかも、より短時間で真空排気ができる。粒状のシ
リカ多孔体が、粒径0.5mm未満であると、製造の際
の真空吸引によって開口部から排出される一方、粒径5
mmを超えると、粒子間の隙間が大きくなり、断熱性が
低下する虞れがある。粒径1〜5mmが望ましく、より
望ましくは3〜5mmである。
%が望ましい。気孔率が、15%未満であると、シリカ
多孔体の断熱作用が小さくなるため、断熱部材としての
断熱性が低下すると共に、製造に際して真空排気が困難
となる。一方、60%を超えると、シリカ多孔体の機械
的強度が低下するため、破損して粉末になり、断熱性低
下の原因となると共に、製造に際して発塵等の不具合を
生じる。より望ましい気孔率は、30〜50%である。
〜30μmが望ましい。平均気孔径が、0.5μm未満
であると、シリカ多孔体の断熱作用が小さくなるため、
断熱部材としての断熱性が低下すると共に、製造に際し
て真空排気が困難となる。一方、30μmを超えると、
シリカ多孔体の機械的強度が低下するため、破損して粉
末になり、断熱性低下の原因となると共に、製造に際し
て発塵等の不具合を生じる。より望ましくは、平均気孔
径1.5〜20μmである。
してなるものであることにより、焼結温度での耐熱性が
安定し、かつ、その温度にさらされても断熱性が劣化す
ることはない。
合物の水溶液の混合物は、造粒中にシリカ粉体粒子の表
層部が溶解して行き、造粒体を乾燥(室温〜130℃程
度の温度)させると、溶解したシリカ分がシリカ粉体粒
子表面に析出して粒子同士を接合し、つまり、バインダ
ーとして機能し、造粒体を加熱すると、塩基性の第四ア
ンモニウム化合物の水溶液は、高々200℃の温度で残
留物を残さず分解、揮発してしまう一方、シリカ析出物
は、焼結に至るまで安定に存在し、シリカ粉体粒子同士
を結合している。しかも、シリカ析出物は、活性なた
め、骨格となる粉体粒子の粘性流動による変形に先立っ
て焼結し、緻密なシリカの層を粒子間に形成する。よっ
て、造粒体の保形性がよく、焼結時の変形も低減される
ため、形状の制御ができ、気孔径、気孔分布、気孔率を
容易に制御できる。又、焼結体も十分な機械的強度を得
ることができる。
定することが望ましい。このようにすることによって粒
状のシリカ多孔体の気孔径と気孔分布を制御することが
できる。粒径を大きく設定するに従って、気孔径を大き
くすることができ、又、粒度分布を狭くする(粒度を均
一にする)ことによって、粒状のシリカ多孔体の気孔分
布を狭くする(気孔径を均一にする)ことができる。逆
に、様々な粒度の原料粉体を使用すれば、気孔分布が広
がる。上記気孔の特性は、球状シリカ粉体を使用すると
一層向上するが、粉砕品でも十分に目的を達成できる。
なお、シリカ粉体の粒径と粒度分布を揃えるには、原料
粉体を篩い分けや沈降法、サイクロン分級等の方法で分
粒して行う。又、シリカ多孔体は、ナトリウム、カリウ
ムの総和が5ppm以下、カルシウム、マグネシウムの
総和が2ppm以下、鉄、クロム、ニッケル、銅の総和
が1ppm以下であることが望ましい。これらの含有量
を超えると、耐熱性が低下すると共に、特に高純度を必
要とする用途に適用できなくなる。
が、0.01%未満の濃度であると、バインダーとして
機能するシリカの溶解量が不足する。一方、5%を超え
る濃度であると、シリカの溶解が必要以上に進行し、か
つ、溶液が取り扱い難くなる。塩基性の第四アンモニウ
ム化合物の水溶液の添加量が、シリカ粉体に対して外率
で、5wt%未満であると、造粒が困難となる。一方、
25wt%を超えると、造粒体から水分がしみ出す不具
合がある。第四アンモニウム化合物としては、水酸化テ
トラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニ
ウム、コリン、アセチルコリン、水酸化テトラブチルア
ンモニウム、水酸化フェニルトリメチルアンモニウム等
が用いられるが、その中でも、コリン及びその誘導体
は、成形性が良好で、取り扱いが容易である等の利点が
ある。
は、例えば、金属不純物による汚染を防止するため、プ
ラスチックやセラミックス等からなる平底の容器を用
い、この容器に揺動や回転等の運動を与えながら、容器
内に収容したシリカ粉体に塩基性の第四アンモニウム化
合物の水溶液をスプレー等の手段により添加してなさ
れ、運動を続けて粒状に凝集させる。
ると、十分な強度が得られない。一方、1450℃を超
えると、シリカ粒子の流動、変形が進みすぎ、外形や気
孔分布が制御できなくなる。なお、同じ粒度のシリカ粉
体を用いても、上記範囲内で焼成温度条件を調整するこ
とにより、多孔体の気孔率を制御することができる。焼
成温度を高くするに従って、気孔率を小さくすることが
できる。又、気孔率が小さい程、高強度となる。よっ
て、造粒体の機械的強度は、主として焼成温度に依存す
ると言える。焼成に先立って造粒体を室内に静置する
か、100℃前後に昇温する等して乾燥させた後、造粒
体を電気炉等を用いて焼成し、焼結させる。焼成雰囲気
は、特に選ばないが、通常は空気中等の酸化性雰囲気に
おいて行う。なお、造粒体の乾燥や焼成の段階では、清
浄な装置や治具を用い、造粒体の汚染を防止するように
する。
に、シリカ粉末や可溶性シリカ化合物等のシリカ分を加
えると、造粒体と焼結体の強度が更に向上する。シリカ
分が、塩基性の第四アンモニウム化合物の水溶液の0.
1wt%未満であると、効果が現われない一方、5wt
%を超えると、溶液の粘性が増加して成形性に支障を来
す。
明石英ガラスでもよい。但し、多孔質石英ガラスを用い
る場合には、外表面を加熱溶融する等して、外表面の気
孔が閉気孔となり、外部と内部が通気しないような状態
とする。その純度は、使用環境によって適宜選択すれば
よく、一般的には99%以上が望ましい。又、形状は、
内部に粒状のシリカ多孔体を充填するために中空であれ
ばよく、通常、断面形状が円形、方形等の中空の板状で
ある。又、真空封入可能なように、気密性が必要であ
る。更に、肉厚は、溶接等の加工が可能で、断熱部材と
して使用するために十分な強度があればよく、特に限定
されないが、断熱性の点からは薄い方が好ましく、1m
m以上が望ましい。
て図面を参照して説明する。図1は本発明に係る石英ガ
ラス断熱部材の第1の実施の形態を示す断面図である。
この石英ガラス断熱部材1は、図2に示すように、横型
熱処理炉(図示せず)における石英ガラス炉芯管2の両
端部を気密に閉鎖する蓋体となるものであり、高純度の
石英ガラスからなり、石英ガラス炉芯管2の端部に嵌合
可能な中空の戴頭円錐体状を呈する外殻3を備えてお
り、この外殻3の軸心部には、外殻3と同様の石英ガラ
スからなり、ガスの導入又は排出に用いるガス管4が気
密に挿着されている。そして、外殻3内には、粒径0.
5〜5mm、気孔率15〜60%、平均気孔径0.5〜
30μmの高純度の粒状のシリカ多孔体5が充填され、
かつ、5Torr以下の圧力で真空封入されている。
塩基性の第四アンモニウム化合物の0.01〜5%濃度
の水溶液又はこれにシリカ分を0.1〜5wt%含んだ
ものを外率で5〜25wt%添加して振動造粒し、造粒
体を乾燥した後、空気中において1300〜1450℃
の温度で焼成してなるものである。得られた多孔体5
は、Na、Kの合計が5ppm以下、Ca、Mgの合計
が2ppm以下、Fe、Ni、Cr、Cuの合計が1p
pm以下であった。
には、先ず、図3に示すように、ガス管4が挿着され、
かつ、開口部6を備えた外殻3を製作し(第1工程)、
次に、図4に示すように、開口部6から粒状のシリカ多
孔体5を装入して充填した(第2工程)。次いで、図5
に示すように、開口部6に真空ポンプ(図示せず)の吸
引管7を接続して真空排気した後、酸水素ガスバーナー
8により開口部6を封止し(第3工程)、しかる後に、
図6に示すように、酸水素ガスバーナー8によって封止
部3aを仕上げて石英ガラス断熱部材1を得た(第4工
程)。なお、真空排気に際しては、吸着ガスの離脱を容
易にするため、全体を加熱(通常、300〜400℃程
度)する、いわゆるベーキングを施すことが好ましい。
は、粒状のシリカ多孔体が、高い耐熱性と熱線散乱特
性、及び低い熱伝導度を有しているので、真空封入によ
る対流伝熱の除去効果も相俟って、長期間に亘って均質
で高い断熱性を呈することができる。又、粒状のシリカ
多孔体5が、1300〜1450℃という高温で焼結処
理されており、その温度での耐熱性が安定しているの
で、高温にさらされても断熱性が劣化することがない。
一方、その製造に際し、粒状のシリカ多孔体5は、軽く
て流動性に富むので、いかなる形状の外殻3内にも隙間
なく均一に充填することができ、均質な断熱性を有する
断熱部材を極めて容易に作製することができる。
第2の実施の形態を示す断面図である。この石英ガラス
断熱部材9は、縦型熱処理炉における石英ガラス炉芯管
(共に図示せず)内に装入されるウェーハボート載置台
の一部として用いられるものであり、高純度の石英ガラ
スからなり、直径30mm、高さ24mmの中空(肉厚
1.5〜2mm)の円板状を呈する外殻10内に、平均
粒径1.5mm、平均気孔径5μm、気孔率45%であ
って、前述した第1の実施の形態のものと同様にして得
た同様の純度の粒状のシリカ多孔体11を充填し、か
つ、0.003Torrの圧力で真空封入したものであ
る。
には、先ず、図示は省略するが、高純度の石英ガラスか
らなり、外径30mm、内径27mm、高さ20mmの
短円筒体の外周部に、同様に高純度の石英ガラスからな
り、外径10mm、内径8mmの管状の開口部を形成し
た後、短円筒体の両端部に高純度の石英ガラスからな
り、直径30mm、厚み2mmの2板の円板を気密に溶
接して外殻10を作製した。次に、開口部から外殻10
内に、粒状のシリカ多孔体11を充填し、全体を300
℃以上の温度でベーキングしながら、開口部から真空排
気して0.003Torrの圧力となった時点で開口部
を封止し、封止部10aに仕上げて石英ガラス断熱部材
9を得た。真空排気に要した時間(0.003Torr
を達成するために要した時間)は、5分であった。
るため、図8に示す従来の石英ガラス断熱部材12を製
造した。この石英ガラス断熱部材12は、第2の実施の
形態のものと同様にウェーハボート載置台の一部として
用いられるものであり、高純度の石英ガラスからなり、
直径30mm、高さ24mmの中空(肉厚1.5〜2m
m)の円板状を呈する外殻13内に、直径25μm、長
さ5〜30mmの石英ガラスウールをほぼ充填し、か
つ、0.1Torrの圧力で真空封入したものである。
るには、先ず、図示は省略するが、高純度の石英ガラス
からなり、外径30mm、内径27mm、高さ20mm
の短円筒体の外周部に、同様に高純度の石英ガラスから
なり、外径10mm、内径8mmの管状の開口部を形成
した後、短円筒体の一端に、高純度の石英ガラスからな
り、直径30mm、厚み2mmの円板を気密に溶接し
た。次に、短円筒の他端を上にしてその中に石英ガラス
ウール14を充填した後、高純度の石英ガラスからな
り、直径30mm、厚み2mmの円板を短円筒体の他端
に溶接しようとしたところ、溶接部の近くにある石英ガ
ラスウール14が溶接時に溶融付着し、気密性のある封
止が困難であった。そこで、石英ガラスウール14の充
填密度を下げ、溶接部分との間に隙間を設けて上記円板
を短円筒体の他端に気密に溶接して石英ガラスウール1
4入りの外殻13を作製した。次いで、開口部から真空
排気して0.1Torrの圧力となった時点で開口部を
封止し、封止部13aに仕上げて石英ガラス断熱部材1
2を得た。真空排気に要した時間(0.1Torrを達
成するために要した時間)は、30分であった。
性能を比較するため、He−Neレーザの光を一方の面
から外殻10,13の高さ方向と平行に照射しながら走
査し、透過した光の強度の面内の分布を調べたところ、
本発明に係る石英ガラス断熱体9が、有効面(短円筒体
の側壁の厚みを除く面)の範囲内で、5%以下のばらつ
きであったのに対し、従来の石英ガラス断熱部材12
は、30%以上のばらつきがあった。又、両者を130
0℃の温度で10時間加熱した後、その性能や外観上の
変化を調べたところ、本発明に係る石英ガラス部材9が
全く変化がなかったのに対し、従来の石英ガラス断熱部
材12は、石英ガラスウール14の一部に融着が生じ、
かつ、断熱性能が低下していた。
第3の実施の形態を示す断面図である。この石英ガラス
断熱部材15は、横型ウェーハボート(図示せず)の前
後に取り付けられる熱遮蔽体として用いられるものであ
り、高純度の石英ガラスからなり、直径30mm、高さ
14mmの中空(肉厚2mm)の円板状を呈する外殻1
6内に、平均粒径3mm、平均気孔径5μm、気孔率4
5%であって、前述した第1の実施の形態のものと同様
にして得た同様の純度の粒状のシリカ多孔体17を充填
し、かつ、0.1Torrの圧力で真空封入したもので
ある。
るには、先ず、図示は省略するが、高純度の石英ガラス
からなり、外径30mm、内径26mm、高さ10mm
の短円筒体の外周部に、同様に高純度の石英ガラスから
なり、外径10mm、内径8mmの管状の開口部を形成
した後、短円筒体の両端部に、高純度の石英ガラスから
なり、直径30mm、厚み2mmの2枚の円板を気密に
溶接して外殻16を作製した。次に、開口部から外殻1
6内に、粒状のシリカ多孔体17を充填し、開口部から
真空排気して0.1Torrの圧力となった時点で開口
部を封止し、封止部16aに仕上げて石英ガラス部材1
5を得た。
するため、図10に示すように、高純度の石英ガラスか
らなり、直径30mm、厚さ2mmで、両面砂刷りの3
板の円板18を、同様に高純度の石英ガラスからなる複
数のスペーサ19を介して2mmの等間隔に溶接、固着
し、横型ウェーハボート(図示せず)の前後に取り付け
られる熱遮蔽体として用いられる従来の石英ガラス断熱
部材20を製造した。
の性能を比較するため、1000℃の温度における輻射
の透過率を測定したところ、本発明に係る石英ガラス断
熱部材15が30%であったのに対し、従来の石英ガラ
ス断熱部材20は、70%であり、断熱性が大きく劣っ
ていた。測定は、二つの輻射板間に石英ガラス断熱部材
15,20を設置し、0.1Torrの真空雰囲気にお
いて1000℃の温度に昇温しておき、一方の輻射板に
熱パルスを印加し、石英ガラス断熱部材15,20を通
過した輻射によって、他方の輻射板が加熱される度合を
測定する方法によった。なお、本発明に係る石英ガラス
断熱部材15は、1300℃の温度まで加熱しても、そ
の性能や外観上の変化はなかった。
シリカ多孔体5,11,17及び粒状のシリカ多孔体
5,11,17と外殻3,10,16が互いに分離して
いる場合について説明したが、これに限定されるもので
はなく、外殻3,10,16内の真空排気前に、真空排
気と並行して又は真空排気後に外殻3,10,16とそ
の中に充填された粒状のシリカ多孔体5,11,17を
1300〜1450℃の温度で加熱することにより、粒
状のシリカ多孔体5,11,17を互いに融着し、又は
粒状のシリカ多孔体5,11,17を互いに融着すると
共に外殻3,10,16に融着したものとしてもよいも
のである。このようにすることにより、外部からの機械
的衝撃によって粒状のシリカ多孔体5,11,17が移
動して損耗することがなく、断熱性能を長期間に亘って
保持することができる。又、その製造に際し、粒状のシ
リカ多孔体5,11,17が真空ポンプによる吸引によ
って外部へ排出されたりすることがなくなる。
英ガラス断熱部材及びその製造方法によれば、粒状のシ
リカ多孔体が、高い耐熱性と熱線散乱特性、及び低い熱
伝導度を有しているので、真空封入による対流伝熱の除
去効果も相俟って、長期間に亘って均質で高い断熱性を
呈することができる。一方、粒状のシリカ多孔体が軽く
て流動性に富むので、いかなる形状の外殻内にも隙間な
く均一に充填することができ、均質な断熱性を有する断
熱部材を極めて容易に製造することができる。
造方法によれば、第1のもの及びその方法によって得ら
れる作用効果の他、粒状のシリカ多孔体又は粒状のシリ
カ多孔体と外殻が一体化されるので、外部からの機械的
衝撃によって粒状のシリカ多孔体が移動して損耗するこ
とがなく、断熱性能を長期間に亘って保持することがで
きる。一方、粒状のシリカ多孔体が真空吸引時に外部へ
排出されることがないので、製造を容易に行うことがで
きる。
の形態を示す断面図である。
炉芯管の断面図である。
程を示す断面図である。
程を示す断面図である。
程を示す断面図である。
程を示す断面図である。
の形態を示す断面図である。
の形態を示す断面図である。
る。
Claims (16)
- 【請求項1】 石英ガラスからなる中空の外殻内に粒状
のシリカ多孔体を充填して真空封入したことを特徴とす
る石英ガラス断熱部材。 - 【請求項2】 前記粒状のシリカ多孔体を互いに融着
し、又は粒状のシリカ多孔体を互いに融着すると共に外
殻に融着したことを特徴とする請求項1記載の石英ガラ
ス断熱部材。 - 【請求項3】 前記粒状のシリカ多孔体が、粒径0.5
〜5mmであることを特徴とする請求項1又は2記載の
石英ガラス断熱部材。 - 【請求項4】 前記粒状のシリカ多孔体が、気孔率15
〜60%であることを特徴とする請求項1、2又は3記
載の石英ガラス断熱部材。 - 【請求項5】 前記粒状のシリカ多孔体が、シリカ粒子
を焼結してなるものであることを特徴とする請求項1、
2、3又は4記載の石英ガラス断熱部材。 - 【請求項6】 前記粒状のシリカ多孔体が、シリカ粉体
に塩基性の第四アンモニウム化合物の水溶液を添加して
造粒し、造粒体を1300〜1450℃の温度で焼成し
てなるものであることを特徴とする請求項1、2、3、
4又は5記載の石英ガラス断熱部材。 - 【請求項7】 前記塩基性の第四アンモニウム化合物の
水溶液が、0.01〜5%の濃度で、シリカ粉体に対し
て外率で5〜25wt%添加されることを特徴とする請
求項6記載の石英ガラス断熱部材。 - 【請求項8】 前記水溶液が、シリカ分を含んでいるこ
とを特徴とする請求項6又は7記載の石英ガラス断熱部
材。 - 【請求項9】 石英ガラスからなる中空の外殻内にその
開口部から粒状のシリカ多孔体を充填し、外殻内を真空
排気した後、開口部を封止することを特徴とする石英ガ
ラス断熱部材の製造方法。 - 【請求項10】 前記外殻内の真空排気前に、真空排気
と並行して又は真空排気後に1300〜1450℃の温
度で加熱することを特徴とする請求項9記載の石英ガラ
ス断熱部材の製造方法。 - 【請求項11】 前記粒状のシリカ多孔体が、粒径0.
5〜5mmであることを特徴とする請求項9又は10記
載の石英ガラス断熱部材の製造方法。 - 【請求項12】 前記粒状のシリカ多孔体が、気孔率1
5〜60%であることを特徴とする請求項9、10又は
11記載の石英ガラス断熱部材の製造方法。 - 【請求項13】 前記粒状のシリカ多孔体が、シリカ粒
子を焼結してなるものであることを特徴とする請求項
9、10、11又は12記載の石英ガラス断熱部材の製
造方法。 - 【請求項14】 前記粒状のシリカ多孔体が、シリカ粉
体に塩基性の第四アンモニウム化合物の水溶液を添加し
て造粒し、造粒体を1300〜1450℃の温度で焼成
してなるものであることを特徴とする請求項9、10、
11、12又は13記載の石英ガラス断熱部材の製造方
法。 - 【請求項15】 前記塩基性の第四アンモニウム化合物
の水溶液が、0.01〜5%の濃度で、シリカ粉体に対
して外率で5〜25wt%添加されることを特徴とする
請求項14記載の石英ガラス断熱部材の製造方法。 - 【請求項16】 前記水溶液が、シリカ分を含んでいる
ことを特徴とする請求項14又は15記載の石英ガラス
断熱部材の製造方法。
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JP2005162516A (ja) * | 2003-12-01 | 2005-06-23 | Tokuyama Toshiba Ceramics Co Ltd | 多孔質シリカガラス |
JP2020009926A (ja) * | 2018-07-09 | 2020-01-16 | 株式会社ディスコ | ポーラスチャックテーブル、ポーラスチャックテーブルの製造方法、及び、加工装置 |
-
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