JP2000203459A - 車両前部構造 - Google Patents
車両前部構造Info
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Abstract
成する部分の安定した変形を促進して変形後の乗員の脚
部周りのスペースを確保するとともに、通常の乗車時に
も昇降がし易い車両前部構造を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 前部ドア開口部1のホイールハウス2に
沿ったサイドシルアーチ部3の上部と下部に比較的脆弱
な部分(5、6)を形成したことを特徴とするもので、
万一の前面衝突に遭遇した場合には、サイドシルアーチ
部3の上部および下部に形成された比較的脆弱な部分
5、6を変形点として略Z字状に安定して変形させて、
乗員の足元スペースを充分に確保し、乗員が損傷を負う
虞れもなく、乗員の救出の障壁となることもない。
Description
ホイールハウスに沿ったサイドシルアーチ部における車
両前部構造に関する。
ボックスと称されるキャブオーバー型車両においては、
運転席が車体の最前部に配置されているため、万一の前
面衝突時には衝撃による変形を比較的受け易いものとな
っていた。そのようなことから、乗員の脚部周りにレイ
アウト状の余裕があれば、第1従来例として示す実開昭
63−64580号公報に開示されたもののように、固
定フロアに対して、キャブ最前部のガード部材に結合さ
れたスライドフロアを車体の前後方向にスライド可能に
構成し、前記固定フロア部に対してスライドフロアを所
定以上の衝撃力により剪断される固定部材を介して結合
することで、事故による衝突時には、乗員用シートを後
方へスライド自在に構成して、事故の衝撃による損傷を
免れることができるように構成されたものがある。ま
た、第2従来例として示す特開平8−295259号公
報に開示されたもののように、車体前後方向に配置され
た左右一対のサイドメンバに直交して交差結合されたク
ロスメンバよりも前方に延設された前記サイドメンバの
延長部に、座屈強度の低い低強度部を形成することによ
り、許容値を有効に活用して前面衝突時の衝突エネルギ
ーを吸収するように構成されたものがある。
従来の車両前部構造にあって、前記第1従来例のもので
は、乗員の脚部周りにレイアウト状の余裕がある場合に
限られるものであり、また、前記第2従来例のもので
は、サイドメンバを前方に延設する必要があって車両長
を増大させた。したがって、特に、車体寸法に多くの制
限を伴う軽自動車等の小型キャブオーバー型車両につい
ては、これらの技術を適用しにくいものにしていた。さ
らに、これらの従来例のものでは、車両の前面衝突時に
最も衝撃の影響を受けて変形し易いところの、乗員の脚
部周りを画成する前部ドア開口部の下部、すなわちフロ
ントピラー下部からキャブフロアを経てホイールハウス
に沿ったサイドシルアーチ部にかけての範囲の構造につ
いて何らの工夫がなされていないために、キャブフロア
やサイドメンバーに折角の改良を加えても、車両の前面
衝突時には、前記乗員の脚部周りを画成する部分の無秩
序な変形を招き易く、これによって脚部の損傷を受ける
虞れが残った。
構造の諸課題を解決して、万一の前面衝突時にも、乗員
の脚部周りを画成する部分の安定した変形を促進して変
形後の乗員の脚部周りのスペースを確保するとともに、
通常の乗車時にも昇降がし易い車両前部構造を提供する
ことを目的とする。
ドア開口部のホイールハウスに沿ったサイドシルアーチ
部の上部と下部に比較的脆弱な部分を形成したことを特
徴とするものである。また本発明は、前記ホイールハウ
スに沿ったサイドシルアーチ部にアーチ状補強部を形成
するとともに、該アーチ状補強部の上部に凸ビードを形
成し、下部に凹ビードを形成したことを特徴とするもの
である。また本発明は、前記凸ビードがキャブフロアを
膨出させて形成されたことを特徴とするものである。ま
た本発明は、前記サイドシルアーチ部の下端後部が車両
の前面衝突時にタイヤ前部に当接できるように構成され
たことを特徴とするもので、これらを課題解決のための
手段とするものである。
実施の形態を図面に基づいて説明する。図1(A)は本
発明の車両前部構造が採用されたキャブオーバ型車両の
車体斜視図、図1(B)は図1(A)のB矢視要部拡大
図、図2(A)は図1(A)のA−A断面図、図2
(B)はキャブフロアを示した図1(A)のB矢視要部
拡大図、図3(A)はサイドシルアーチ部の拡大斜視
図、図3(B)は図3(A)のD矢視図、図4(A)は
前面衝突時のキャビンの変形を説明する全体側面図、図
4(B)は図4(A)のC部拡大図である。図1に示す
ように、本発明の車両前部構造は、ワンボックスと称さ
れるキャブオーバー型車両に特に採用される。図1
(A)(B)に示すように、車体における前部ドア開口
部1の下端部のホイールハウス2に沿って形成されたサ
イドシルアーチ部3の上部と下部に比較的脆弱な部分
(5、6)を形成したことを特徴とする。
(A)に示すように、サイドシルアーチ部3における車
体外面側を構成するサイドシル7の縁部に沿って接合さ
れたキャブフロア8の表面側に閉断面状のアーチ状補強
部4が形成されて接合される。このようにして形成され
たサイドシルアーチ部3の側面図(B矢視図)が図2
(B)であり、キャブフロア8との関連および乗員の脚
部が載置されるフロアを介してサイドシルアーチ部3の
前方に接続されて車体前部を構成するフロントピラー9
との関連を示している。図3はサイドシルアーチ部3の
斜視図であり、前記キャブフロア8の表面側に接合され
た閉断面状のアーチ状補強部4を示している。図3
(A)に示すように、本発明では、サイドシルアーチ部
3の上部と下部に形成される比較的脆弱な部分として、
該サイドシルアーチ部3に沿って形成された前記アーチ
状補強部4の上部に凸ビード5を形成し、下部に凹ビー
ド6を形成したものである。
ル7に沿ってキャブフロア8の表面側に接合して形成す
る他、キャブフロア8自体を曲成して形成したり、適宜
の方法が採用され得る。また、凸ビード5は、サイドシ
ルアーチ部3の頂上のやや前方に形成され、図3(A)
に示すように、アーチ状補強部4自体をキャブフロア8
の表面から上方に立ち上がる凸状に曲成して、該凸ビー
ド5の部分にスポンジ等の詰め物を充填してもよいし、
図3(A)のD矢視図である図3(B)に示すように、
キャブフロア8における対応部位を膨出させて形成して
もよい。凹ビード6は、サイドシルアーチ部3の下部、
すなわち乗員の脚部が載置されるフロア8の床部分近傍
に形成されるもので、アーチ状補強部4の補強機能を減
ずるようにその高さを減少して形成される。これによっ
て、図1(B)に示すように、凹ビード6の分だけ昇降
口の間口が大きくなり、乗員の靴の踵が接触する不都合
を減少させるので、通常の乗降を余裕を持って行うこと
ができる。
は、図4(A)に示すように、バンパからの衝撃を受け
て車体前部のフロントピラー9が太線のように後退す
る。本発明の車両前部構造では、図4(A)のC部の拡
大図である図4(B)に示すように、前部ドア開口部1
におけるサイドシルアーチ部3は、正常な形状(2点鎖
線)から実線のような形状となる。つまり、サイドシル
アーチ部3の上部および下部に形成された凸ビード5お
よび凹ビード6の存在によって、比較的高い強度にて構
成されたアーチ状補強部4を比較的脆弱な部分である前
記凸ビード5および凹ビード6を変形点として略Z字状
に安定して変形させることができる。その際、図4
(A)に示すように、前記サイドシルアーチ部3の下端
後部がタイヤ前部に当接できるように構成されて、変形
した前部ドア開口部1の下端部の所定距離以上の後方へ
の移動が有効に阻止される。これにより、乗員の脚部周
りの前後方向の寸法が押しつぶされることなく、前部ド
ア開口部1の下端部が変形することになる。したがっ
て、キャビンフロア8における乗員の足元スペースが充
分に確保することができるので、万一の際にも、従来の
もののように前部ドア開口下端部の無秩序な変形によっ
て乗員が損傷を負う虞れもなく、乗員の救出の障壁とな
ることもない。
てきたが、本発明の趣旨の範囲内で車体形状(キャブオ
ーバ型車両のみならず、ボンネット型等通常の車体を有
する車両にも適用可能である)、ドア開口部の形状、サ
イドシルアーチ部の形状、アーチ状補強部の形状および
設置形態、凸ビードおよび凹ビードの形状等については
適宜選定できる。
は、前部ドア開口部のホイールハウスに沿ったサイドシ
ルアーチ部の上部と下部に比較的脆弱な部分を形成した
ことにより、万一の前面衝突に遭遇した場合には、サイ
ドシルアーチ部の上部および下部に形成された比較的脆
弱な部分を変形点として略Z字状に安定して変形させる
ことができるので、乗員の脚部周りの前後方向の寸法が
押しつぶされることなく、前部ドア開口部の下端部が変
形して、乗員の足元スペースが充分に確保することがで
き、従来のもののように前部ドア開口下端部の無秩序な
変形によって乗員が損傷を負う虞れもなく、乗員の救出
の障壁となることもない。また、前記ホイールハウスに
沿ったサイドシルアーチ部にアーチ状補強部を形成する
とともに、該アーチ状補強部の上部に凸ビードを形成
し、下部に凹ビードを形成した場合は、比較的高い強度
にて構成されたアーチ状補強部によって乗員の脚部周り
をより確実に保護するとともに、比較的脆弱な部分であ
る凸ビードおよび凹ビードを変形点としたサイドシルア
ーチ部の略Z字状への変形をより安定して行うことがで
きる。
出させて形成された場合は、キャブフロアに対するアー
チ状補強部の接合の際の位置決め機能を有する他、凸ビ
ードの形成に伴うスペースの充填機能を兼用することが
できる。さらにまた、前記サイドシルアーチ部の下端後
部が車両の前面衝突時にタイヤ前部に当接できるように
構成された場合は、変形した前部ドア開口部の下端部の
所定距離以上の後方への移動が有効に阻止され、前部ド
ア開口部の後方への極端な変形が防止できる。このよう
に本発明によれば、万一の前面衝突時にも、乗員の脚部
周りを画成する部分の安定した変形を促進して変形後の
乗員の脚部周りのスペースを確保するとともに、通常の
乗車時にも昇降がし易い車両前部構造が提供される。
示すもので、図1(A)は本発明の車両前部構造が採用
されたキャブオーバ型車両の車体斜視図、図1(B)は
図1(A)のB矢視要部拡大図である。
示すもので、図2(A)は図1(A)のA−A断面図、
図2(B)はキャブフロアを示した図1(A)のB矢視
要部拡大図である。
示すもので、図3(A)はサイドシルアーチ部の拡大斜
視図、図3(B)は図3(A)のD矢視図である。
示すもので、図4(A)は前面衝突時のキャビンの変形
を説明する全体側面図、図4(B)は図4(A)のC部
拡大図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 前部ドア開口部のホイールハウスに沿っ
たサイドシルアーチ部の上部と下部に比較的脆弱な部分
を形成したことを特徴とする車両前部構造。 - 【請求項2】 前記ホイールハウスに沿ったサイドシル
アーチ部にアーチ状補強部を形成するとともに、該アー
チ状補強部の上部に凸ビードを形成し、下部に凹ビード
を形成したことを特徴とする請求項1に記載の車両前部
構造。 - 【請求項3】 前記凸ビードがキャブフロアを膨出させ
て形成されたことを特徴とする請求項2に記載の車両前
部構造。 - 【請求項4】 前記サイドシルアーチ部の下端後部が車
両の前面衝突時にタイヤ前部に当接できるように構成さ
れたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記
載の車両前部構造。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP00875499A JP4509240B2 (ja) | 1999-01-18 | 1999-01-18 | 車両前部構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP00875499A JP4509240B2 (ja) | 1999-01-18 | 1999-01-18 | 車両前部構造 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000203459A true JP2000203459A (ja) | 2000-07-25 |
JP4509240B2 JP4509240B2 (ja) | 2010-07-21 |
Family
ID=11701725
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4509240B2 (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4811511U (ja) * | 1971-06-21 | 1973-02-08 | ||
JPH032918U (ja) * | 1989-05-31 | 1991-01-11 |
-
1999
- 1999-01-18 JP JP00875499A patent/JP4509240B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS4811511U (ja) * | 1971-06-21 | 1973-02-08 | ||
JPH032918U (ja) * | 1989-05-31 | 1991-01-11 |
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