JP2000203055A - インクカ―トリッジ - Google Patents

インクカ―トリッジ

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JP2000203055A
JP2000203055A JP3899299A JP3899299A JP2000203055A JP 2000203055 A JP2000203055 A JP 2000203055A JP 3899299 A JP3899299 A JP 3899299A JP 3899299 A JP3899299 A JP 3899299A JP 2000203055 A JP2000203055 A JP 2000203055A
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ink
chamber
gas
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overflow
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JP3899299A
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Yoshiaki Kumazawa
義明 熊沢
Itaru Wakagi
格 若木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保管中の温度と圧力の変化によるインク室か
らの流出を防止しインク室内の負圧を安定化したインク
ジェットプリンタ用のカートリッジを提供する。 【解決手段】 蓋体と、側壁と、底とからなるインクタ
ンクを用いるインクカートリッジにおいて、インクタン
クを仕切り板により、上方のインク室と下方の溢流イン
ク収容室に分割し、仕切り板には外部と連結し、プリン
ターヘッドにインクを供給するインク供給管を配設し、
仕切り板に溢流インク収容室に連絡する連通孔を設け、
該連通孔に気液界面形成部材を配設し、溢流インク収容
室には外気と連通する空気口を設けたことを特徴とす
る、インクカートリッジである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットプ
リンタの記録ヘッドにインクを供給するインクカートリ
ッジに関する。
【0002】
【従来の技術】従来インクタンクにインクを吸収して保
持するインク吸蔵体を配置したインクカートリッジが提
案されている。(特許第2563769号)しかしなが
ら、インク吸蔵体を用いるのでタンクからインクの溢れ
出しは生じないがインク量が少なく、かつ使用効率が低
い等の欠点がある。またインクタンクから溢れ出すイン
クを吸収して貯める室を配置することも、特開平7−6
8780号公報、特開平7−101074号公報、特開
平8−187872号公報で提案されているが、これ等
はいずれもインクを直接充填したインク室とインクの補
給や溢流インクを吸収するインク吸収体を収納したイン
ク吸収室からなっているが、インク吸収体を用いたので
はインクの受容量が少ないのでインク室中の空気圧の変
化によりインク室から多量の溢流インクがインク吸収室
に供給されると、吸収しきれずヘッドに多量のインクが
送られる事故が生ずる欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来解決で
きなかった保管条件、すなわち温度と圧力の変化による
インク室内の空気の圧力の変化に起因するインク室から
のインクの溢流を防止し、併せてインク室内の負圧の変
化を防止し負圧を安定化したインクジェットプリンタ用
インクカートリッジを提供する。
【0004】
〔d:オープニング孔径(μ)ρ:インク密度(g/cm)、g:重力の加速度(cm/s)、h:気液界面形成部材とインク供給管の出口の高さ(cm)、σ:インク表面張力(dyne/cm)、θ:気液界面形成部材とインクの接触角〕
5. 気液界面形成部材がオープニング孔径60μ〜6
00μの織布、不織布、或いは多孔シートである、1項
ないし4項のいずれか1項に記載されたインクカートリ
ッジ。 6. 1項ないし5項のいずれか1項に記載されたイン
クカートリッジの溢流インク収容室の底部近傍から気液
界面形成部材に達する毛細管部材を配設した、インクカ
ートリッジ。 7. 毛細管部材が溢流インク収容室の底部から仕切り
板までの高さ以上の毛細管上昇力を有し、空隙率95%
以下の繊維束である、6項に記載されたインクカートリ
ッジ。 8. 1項ないし7項のいずれか1項に記載されたイン
クカートリッジのプリンターヘッドにインクを供給する
インク供給管に流路抵抗部材を配設した、インクカート
リッジ。 9. 流路抵抗部材が次ぎの式IIを満たす流路抵抗圧
Pを有する抵抗部材である、8項に記載されたインクカ
ートリッジ。 式II P>P+P P1=4σCOSθ/r、P2=ρgh1 〔r:抵抗部材のオープニング最大孔径(μ)、ρ:イ
ンク密度(g/cm)、P:気液界面形成部材のメ
ニスカス力、P:流路抵抗部材とインク供給管出口間
の水頭差圧、g:重力の加速度(cm/s)、h
流路抵抗部材とインク供給管の出口の高さ(cm)、
σ:インク表面張力(dyne/cm)、θ:気液界面
形成部材とインクの接触角〕 10. 1項ないし9項のいずれか1項に記載されたイ
ンクカートリッジの溢流インク収容室に設けた外気と連
通する空気口にインク漏れ防止部材を配設した、インク
カートリッジ。 11. インク漏れ防止部材が連続気孔を有するウレタ
ンフォームまたはフッ素樹脂からなるフィルターであ
る、10項に記載されたインクカートリッジ。」に関す
る。
【0005】
【発明の実施の形態】インクジェットプリンタのインク
カートリッジのインク室はインクが水頭勾配によってプ
リンタヘッドに流出しないように負圧となっておりイン
クはプリンタヘッドに吸引されて流出し供給される。本
発明において、インクタンクを仕切り板でインク室と余
剰インク収容室の2室に分割し、仕切り板にはプリンタ
ーヘッドにインクを供給するインク供給管を配設する。
インク供給管の一端はインク室に開口し、他端は外部に
開口してプリンタヘッドにインクを供給する。また仕切
り板には溢流インク収容室に連通する連通孔を設け、連
結孔の開口に気液界面形成部材を配設し、インクがプリ
ンタヘッドに送られて次第に消耗しインク室の負圧が大
きくなると吸引によるインクの供給が不良となるので溢
流インク収容室から空気を該気液界面形成部材を通して
インク室に供給して圧を適正な圧に戻すのである。溢流
インク収容室には外気と連通する空気口を配設し、ここ
から空気を取り入れ気液界面形成部材を介してインク室
に供給する。また保存中に温度や圧力の影響でインク室
中の圧が大きくなるとインクは気液界面形成部材を通っ
て溢流インク収容室に溢流するので余分のインクがプリ
ンタヘッドに供給されるのを防止することができる。イ
ンク供給部からインクがプリンタヘッドに導かれるとイ
ンクの消耗にともないインク室内に負圧が発生する。そ
して負圧が気液界面形成部材の気泡発生圧力に達すると
インク−空気界面より空気がインク室内に導入されイン
ク室内の負圧上昇を抑制する。このときのインク室内負
圧は、気液界面形成部材における空気のメニスカス力に
よて決定される。したがって、気液界面形成部材に形成
された多孔質の孔径により内部負圧は容易にコントロー
ル可能であり、孔径を小さくすると内部負圧は大きくな
り、孔径を大きくすると負圧は小さくなる。一般的にイ
ンク室内の負圧は、インクジェットカートリッジでは−
30mmAq〜−80mmAqが好適とされているので
その用途に合わせて気液界面形成部材の孔径を設定すれ
ばよい。
【0006】ここで用いる気液界面形成部材としては、
ポリエチレン・ポリプロピレン・ポリフッ化ビニリデン
や親水性ポリエチレン等の微粒子によって形成された焼
結樹脂、絹・ナイロン・ポリエチレンテレフタレート・
ポリプロピレン等の繊維からなるメッシュクロス・ステ
ンレスメッシュ・等が上げられる。その他の気液界面形
成部材は、多孔質状またはメッシュ状のものであればな
んでもよく特に上記のものに限定されるものではない。
本発明で使用する気液界面形成部材は、オープニング孔
径d(目あきの径)が次ぎの式を満足するものでなけれ
ばならない。
【0007】式I −10≧(ρgh−4σCOSθ/d)/98.1≧−
150 〔d:オープニング孔径(μ)、ρ:インク密度(g/
cm)、g:重力の加速度(cm/s)、h:気液
界面形成部材とインク供給管の出口の高さ(cm)、
σ:インク表面張力(dyne/cm)、θ:気液界面
形成部材とインクの接触角〕 この式を満足するオープニング孔径を有する多孔部材で
あれば所定の圧でインクや空気を透過させる気液界面形
成部材として満足できる作用効果を奏する。
【0008】具体的には、気液界面形成部材がオープニ
ング孔径60μ〜600μの織布、不織布、或いは多孔
シートであるがインクの物性により孔径を調節する必要
がある。気液界面形成部材は、インク室と溢流インク収
容室を分離区画する仕切り板に設けた連通孔に配置する
が、インク供給管のインク室開口にも設置することがで
きる。この部分に配置するとインクヘッド側への気泡混
入防止ならびに不純物の除去等の効果がある。またイン
ク室と溢流インク収容室の仕切り板を気液界面形成部材
で形成して両室の仕切りを全部気液界面形成部材として
もよい。この場合もインク供給管のインク室開口にも設
置することができる。
【0009】本発明はインクカートリッジの溢流インク
収容室の底部近傍から気液界面形成部材に達する毛細管
部材を配設して溢流インク収容室に収納した溢流インク
をインク室に戻すことも包含する。毛細管部材が溢流イ
ンク収容室の底部から仕切り板までの高さ以上の毛細管
上昇力を有し、空隙率95%以下の繊維束が好ましい。
毛細管を上昇したインクはインク室の負圧によりインク
室中に流出する。本発明でプリンタヘッドにインクを供
給するインク供給管に流路抵抗部材を配置するのは保存
中や輸送中等でカートリッジ単体で放置された場合にお
いても、気温・気圧等の外部環境変化によってインク室
より溢れたインクを、インク供給部から外部に流出する
ことを防止るためである。このような溢流インクは気液
界面形成部材を通って溢流インク収容室に流出するが、
急激な圧力変化が生じた場合抵抗部材を配置すると安全
である。本発明で用いる、流路抵抗部材は次ぎの式を満
足する流路抵抗圧Pを有する抵抗部材である。
【0010】式II P1=4σCOSθ/r、P2=ρgh1 〔r:抵抗部材のオープニング最大孔径(μ)、ρ:イ
ンク密度(g/cm)、P:気液界面形成部材のメ
ニスカス力、P:流路抵抗部材とインク供給管出口間
の水頭差圧、g:重力の加速度(cm/s、)h
流路抵抗部材とインク供給管の出口の高さ(cm)、
σ:インク表面張力 (dyne/cm)、θ:気液界
面形成部材とインクの接触角〕 この流路抵抗圧を有する抵抗部材であればプリンタヘッ
ドに余剰のインクが流出することを防止することができ
る。本発明において、インクカートリッジの溢流インク
収容室に設けた外気と連通する空気口にインク漏れ防止
部材を配設すると溢流インク収容室からインクが外部に
漏れることをより安全に防止することができる。また、
インクカートリッジの溢流インク収容室に設けた外気と
連通する空気口がインク室と余剰インク収容室の側壁の
間に形成した間隙をインク室の上端部とほぼ同じ位置に
開口した空気口であると溢流インク収容室からインクが
外部に漏れることを防止することができるがこの場合も
空気口にインク漏れ防止部材を設けることが安全上好ま
しい。インク漏れ部材としてはインクのぬれ性に乏しい
ものであればいずれのものでも用いられる。
【0011】
【実施例】実施例1 図1に示すインクジェットカートリッジを用いた。1は
気液界面形成部材であって、PETメッシュクロス T
B50(NBC工業製)、オープニング径308μであ
る。2は毛細管部材であり、PET製繊維集束φ4(旭
繊維工業製)、空隙率93%、毛細管上昇30mm以上
である。3は気液界面形成部材とインク供給管出口の高
さで19.5mmである。4はステンレスフィルタ16
00×250メッシュ(NBC工業製)である。7は溢
流インク収容室である。5は溢流インク収容室7に設け
たインク漏れ防止材であり、ウレタンフォームCF40
(イノアック製)である。6はインク収容室でこの中に
表面張力 55.2dyne/cmである黒色インクが
収容されている。このカートリッジの性能を測定した。 内部負圧測定 図1のカートリッジのインク供給口にジョイントを挿入
し、ロータリーポンプにて20mg/secの吸引速度
でインクを吸引したときの内部負圧について測定した。
その結果、吸引によって気液界面形成部材より空気がイ
ンク室内に導入し始めた初期の内部負圧は−35mmA
qであった。その後インクがインク室よりなくなる間の
内部負圧は−35±5mmAqと安定していた。 印字性能 図1のカートリッジをエプソン社製インクジェットプリ
ンタMJ510Cに挿入し印字評価を行った。その結果
プリンターのインクエンドランプが点灯するまで問題な
く印字ができた。 環境変化性能 図1のカートリッジのインク室内インク残量が1/5と
なるまで前記プリンターにて印字後、プリンターよりヘ
ッドキャリッジごと取り外し室温(25℃)条件下で減
圧乾燥器を用いて乾燥器内を約15%に減圧した。その
結果、気液界面形成部材より溢流インク収容室へインク
が排出されるのが確認された。このとき溢流インク室に
排出されたインクはインク漏れ防止部材には浸透せず空
気口からのインク漏れはなかった。またヘッドからのイ
ンク漏れも確認されなかった。その後減圧を解除すると
インクは毛細管部材を通過してインク室に戻っていっ
た。このとき溢流インク収容室にインクが少々残ったが
その後のインク吐出によりインクはインク室へと戻っ
た。
【0012】実施例2 図2に示すインクジェットカートリッジを用いた。1は
気液界面形成部材であって、PETメッシュクロス T
NO.90T(NBC工業製)、オープニング径200
μである。2は毛細管部材であり、PET製繊維集束φ
8(旭繊維工業製)、空隙率86%、毛細管上昇30m
m以上である。3は気液界面形成材とインク供給管出口
の高さで19.5mmである。4はステンレスフィルタ
1600×250メッシュである。8は流路抵抗部材で
あり、PE焼結樹脂、フィルタレンGUHDPE(化研
製)φ8、t=2、流路抵抗圧力P 118mmAq
(25mg/sec吸引時)である。9は流路抵抗部材
とインク供給管出口の高さの差で15mmである。5は
溢流インク収容室7に設けたインク漏れ防止材であり、
ウレタンフォームCF40(イノアック製)である。6
はインク収容室で表面張力 55.2dyne/cmで
ある黒色インクが収容されている。7は溢流インク収容
室である。このカートリッジの性能を測定した。 内部負圧測定 図2のカートリッジのインク供給口にジョイントを挿入
し、ロータリーポンプにて20mg/secの吸引速度
でインクを吸引したときの内部負圧について測定した。
その結果、吸引によって気液界面形成部材より空気がイ
ンク室内に導入し始めた初期の内部負圧は−50mmA
qであった。その後インクがインク室よりなくなる間の
内部負圧は−50±5mmAqと安定していた。 印字性能 図2のカートリッジをエプソン社製インクジェットプリ
ンタMJ510Cに挿入し印字評価を行った。その結果
プリンターのインクエンドランプが点灯するまで問題な
く印字ができた。 環境変化性能 図2のカートリッジのインク室6内インク残量が1/5
となるまで前記プリンターにて印字後、プリンターより
インクカートリッジのみ取り外し室温(25℃)条件下
で減圧乾燥器を用いて乾燥器内を約15%減圧した。そ
の結果、気液界面形成部材1より溢流インク収容室7へ
インクが排出されるのが確認された。このとき溢流イン
ク室に排出されたインクはインク漏れ防止部材5には浸
透していかず空気口からのインク漏れはなかった。また
インク供給口からのインク漏れも確認されなかった。そ
の後減圧を解除するとインクは毛細管部材2を通過して
インク室に戻っていった。このとき溢流インク収容室に
インクが少々残ったがその後のインク吐出によりインク
はインク室へと戻った。上記の場合、焼結樹脂からなる
流路抵抗部材の抵抗P=118mmAq、気液界面形成
部材のメニスカス力P=50mmAq、流路抵抗部材
とインク供給管出口間の水頭差P=15mmAqであ
るので、P>P+Pとなっていることから選択的に
インクは溢流インク室に排出され、供給口からのインク
漏れはなかった。
【0013】実施例3 図3のカートリッジを用いた。1は気液界面形成部材で
あって、ステンレスメッシュクロス NO.120(N
BC工業製)、オープニング径130μである。2は毛
細管部材であり、PET製繊維集束φ4(旭繊維工業
製)、空隙率90%、毛細管上昇30mm以上である。
3は気液界面形成部材とインク供給管出口の高さで15
mmである。8はステンレスフィルタにシリコン処理し
てメニスカス力を付与した流路抵抗部材であって、16
00×250メッシュシリコン(NBC工業製の▲撥▼
水処理済品)である。メニスカス力P 650mmA
q。5は溢流インク収容室に設けたインク漏れ防止材で
あり、ウレタンフォームCF40(イノアック製)であ
る。6はインク収容室で表面張力 30.2dyne/
cmである黒色インクが収容されている。7は溢流イン
ク収容室である。このカートリッジの性能を測定した。 内部負圧測定 図3のカートリッジのインク供給口にジョイントを挿入
し、ロータリーポンプにて20mg/secの吸引速度
でインクを吸引したときの内部負圧について測定した。
その結果、吸引によって気液界面形成部材より空気がイ
ンク室内に導入し始めた初期の内部負圧は−60mmA
qであった。その後インクがインク室よりなくなる間の
内部負圧は−60±10mmAqと安定していた。 印字性能 図3のカートリッジをエプソン社製インクジェットプリ
ンタMJ830Cに挿入し印字評価を行った。その結果
プリンターのインクエンドランプが点灯するまで問題な
く印字ができた。 環境変化性能 図3のカートリッジのインク室内インク残量が1/5と
なるまで前記プリンターにて印字後、プリンターよりイ
ンクカートリッジのみ取り外し室温(25℃)条件下で
減圧乾燥器を用いて乾燥器内を約15%減圧した。その
結果、気液界面形成部材より溢流インク収容室へインク
が排出されるのが確認された。このとき溢流インク室に
排出されたインクはインク漏れ防止部材には浸透してい
かず空気口からのインク漏れはなかった。またインク供
給口からのインク漏れも確認されなかった。その後減圧
を解除するとインクは毛細管部材を通過してインク室に
戻っていった。このとき溢流インク収容室にインクが少
々残ったがその後のインク吐出によりインクはインク室
へと戻った。上記の場合、プリンターよりカートリッジ
を取り外すとインク供給部に設置された気液界面形成部
材は▲撥▼水処理されているため供給口側の面にはイン
クが存在しない、つまり気液界面が形成されることにな
る。したがってこの気液界面のメニスカス力が流路抵抗
として働くことになる。流路抵抗部材の#1600ステ
ンレスメッシュのメニスカス力P=650mmAq、気
液界面形成部材のメニスカス力P=60mmAq、流
路抵抗部材の#1600ステンレスメッシュとインク供
給管出口間の水頭差P=10mmAqであるので、P
>P+Pとなっていることから選択的にインクは溢
流インク室に排出され、供給口からのインク漏れはなか
った。
【0014】
【発明の効果】本発明のインクカートリッジはインク室
内の空気の圧力の変化に起因するインク室からのインク
の溢流を防止し、併せてインク室内の負圧の変化を防止
し負圧を安定化し、インクの供給を安定化した優れた効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の説明図である。
【図2】他の実施例の説明図である。
【図3】別の実施例の説明図である。
【符号の説明】
1 気液界面形成部材 2 毛細管部材 3 気液界面形成部材とインク供給管出口の高さ 4 ステンレスフィルター 5 溢流インクに設けたインク漏れ防止材 6 インク収容室 7 溢流インク室 8 流路抵抗部材 9 流路抵抗部材とインク供給管出口の高さ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蓋体と、側壁と、底とからなるインクタ
    ンクを用いるインクカートリッジにおいて、 インクタンクを仕切り板により、上方のインク室と下方
    の溢流インク収容室に分割し、仕切り板には外部と連結
    し、プリンターヘッドにインクを供給するインク供給管
    を配設し、仕切り板に溢流インク収容室に連絡する連通
    孔を設け、該連通孔に気液界面形成部材を配設し、溢流
    インク収容室には外気と連通する空気口を設けたことを
    特徴とする、インクカートリッジ。
  2. 【請求項2】 インク供給管のインク室側開口にも気液
    界面形成部材を配設した、請求項1に記載されたインク
    カートリッジ
  3. 【請求項3】 請求項1のインクカートリッジにおいて
    仕切り板を気液界面形成部材で形成し上方のインク室と
    下方の溢流インク収容室の仕切り全面を気液連通性とし
    た、インクカートリッジ。
  4. 【請求項4】 気液界面形成部材が次ぎの式Iを満たす
    オープニング孔径dを有する多孔部材である、請求項1
    ないし3のいずれか1項にに記載されたインクカートリ
    ッジ。 式I −10≧(ρgh−4σCOSθ/d)/98.1≧−
    150 〔d:オープニング孔径(μ)、ρ:インク密度(g/
    cm)、g:重力の加速度(cm/s)、h:気液
    界面形成部材とインク供給管の出口の高さ(cm)、
    σ:インク表面張力(dyne/cm)、θ:気液界面
    形成部材とインクの接触角〕
  5. 【請求項5】 気液界面形成部材がオープニング孔径6
    0μ〜600μの織布、不織布、或いは多孔シートであ
    る、請求項1ないし4のいずれか1項に記載されたイン
    クカートリッジ。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか1項に記載
    されたインクカートリッジの溢流インク収容室の底部近
    傍から気液界面形成部材に達する毛細管部材を配設し
    た、インクカートリッジ。
  7. 【請求項7】 毛細管部材が溢流インク収容室の底部か
    ら仕切り板までの高さ以上の毛細管上昇力を有し、空隙
    率95%以下の繊維束である、請求項6に記載されたイ
    ンクカートリッジ。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれか1項に記載
    されたインクカートリッジのプリンターヘッドにインク
    を供給するインク供給管に流路抵抗部材を配設した、イ
    ンクカートリッジ。
  9. 【請求項9】 流路抵抗部材が次ぎの式IIを満たす流
    路抵抗圧Pを有する抵抗部材である、請求項8に記載さ
    れたインクカートリッジ。 式II P>P+P=4σCOSθ/r、P=ρgh 〔r:抵抗部材のオープニング最大孔径(μ)、ρ:イ
    ンク密度(g/cm)、P:気液界面形成部材のメ
    ニスカス力、P:流路抵抗部材とインク供給管出口間
    の水頭差圧、g:重力の加速度(cm/s)、h
    流路抵抗部材とインク供給管の出口の高さ(cm)、
    σ:インク表面張力(dyne/cm)、θ:気液界面
    形成部材とインクの接触角〕
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれか1項に記
    載されたインクカートリッジの溢流インク収容室に設け
    た外気と連通する空気口にインダ漏れ防止部材を配設し
    た、インクカートリッジ。
  11. 【請求項11】 インク漏れ防止部材が連続気孔を有す
    るウレタンフォームまたはフッ素樹脂からなるフィルタ
    ーである、請求項10に記載されたインクカートリッ
    ジ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009528184A (ja) * 2006-03-03 2009-08-06 シルバーブルック リサーチ ピーティワイ リミテッド 能動式の流体アーキテクチャを備えるプリンタ
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