JP2000202506A - 圧延機 - Google Patents

圧延機

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JP2000202506A
JP2000202506A JP11003362A JP336299A JP2000202506A JP 2000202506 A JP2000202506 A JP 2000202506A JP 11003362 A JP11003362 A JP 11003362A JP 336299 A JP336299 A JP 336299A JP 2000202506 A JP2000202506 A JP 2000202506A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で作業ロールの水平撓みが容易に
抑えられ、作業ロールの小径化に充分に対応できるよう
にした圧延機を提供すること。 【解決手段】 一対の作業ロール1、2を、外側から抑
える押圧保持部材10、11で加圧するようにした圧延
機において、押圧保持部材10、11の樋状の凹面の曲
率を、作業ロール1、2の曲率よりも緩やかになるよう
にし、これにより、作業ロール1、2に水平撓みが発生
しないようにしたもの。 【効果】 圧延材の形状制御能力の向上と品質の向上が
得られ、且つ、圧延機の小型化と低コスト化を得ること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロールを用いた圧
延機に係り、特に比較的直径の小さなロールを必要とす
る薄板圧延用に好適な圧延機に関する。
【0002】
【従来の技術】ロール圧延機では、圧延中、ロールに大
きな曲げ応力が働くが、その結果、ロールに曲りが生じ
たとすると、圧延した板材の厚みが不均一になってしま
う。このことは、例えば鋼材など硬度が大きい素材を、
例えば冷間圧延するロール圧延機の場合、特に著しくな
る。
【0003】そこで、作業ロールの圧延側とは反対側に
なる部分に夫々抑えロールを数段に配置し、これら抑え
ロールの径を大きくすることにより、作業ロールに発生
する曲りを抑えるようにした圧延機が従来から知られて
いる。
【0004】このような抑えロールを用いた従来技術に
よる圧延機の一例について、図16により説明すると、
この図において、1、2が上下一対になった作業ロール
で、これにより被圧延材3を伸延し、その板厚を薄く加
工する場合、これら作業ロール1、2の各上下に抑え用
のロール4〜6を設け、これにより作業ロール1、2を
背面から抑え、曲りが発生しないようにするのである。
【0005】ここで、作業ロール1、2以外のロールは
何れも補助ロールと呼ばれるが、特に、ロール4、5に
ついては中間ロールと呼ばれ、ロール6、7については
バックアップロールと呼ばれる。
【0006】ところで、近年は、ロール圧下量の増大や
平坦度の確保、省エネルギー化などのため、作業ロール
の一層の小径化が強く望まれている。しかし、このよう
な小径化は作業ロールの曲げ剛性低下を伴い、この結
果、被圧延材の押し込み力や、圧延前後の引張り力によ
り作業ロールが圧延方向(水平方向)に撓む現象、いわゆ
る水平撓み現象(水平面でのベンディング)の発生が多く
なる。
【0007】そこで、従来技術では、このロールの水平
撓みを考慮して、作業ロールにサポートロールを付設し
たり、強制的に曲げ力を与え、結果として曲りが発生し
ないようにする方法が用いられたりしていた。なお、こ
こで、サポートロールを付設した場合の典型例として
は、周知のセンジミア圧延機がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、圧延
機の構造が複雑化する点につて配慮がされておらず、作
業ロールの小径化を促進する点に問題があった。言い替
えると、作業ロールの小径化に伴い、水平撓みの虞れが
多くなるので、多数のサポートロールなどの付設が必要
になり、この結果、構造が複雑になってしまうのであ
る。
【0009】ここで、上記した圧延機での作業ロールに
おける水平撓みは、作業ロールと補助ロールがそれぞれ
凸形状のロールのため、その接触点における作用力の水
平分力が外部方向(ロールを曲げる方向)に作用すること
に起因する。
【0010】すなわち、従来の圧延機では、上記の図1
6に示したように、数段のロールが上下に重ねられ、作
業ロール1、2は、円柱の表面間での剛体による力の伝
達により、中間ロール4、5から、さらには、バックア
ップロール6、7からの押圧力を受け、圧延力に耐える
構造になっており、このため、作業ロール1、2の小径
化に伴って上記した水平撓みが発生してくるのである。
【0011】更に詳しく説明すると、まず図17は、作
業ロール1、2(ロール2は見えない)に発生する水平撓
みを模式的に示したもので、作業ロール1は、被圧延材
3の押し込み力や張力Tにより、圧延動作中、被圧延材
3の平面に沿って、図示のように湾曲し、これが水平撓
みである。なお、作業ロール2についても同じである。
【0012】次に、図18により、この作業ロール1、
2に水平撓みが発生する理由について説明すると、被圧
延材3と作業ロール1、2、それに中間ロール(或いは
補助ロール)4、5の位置関係は、図18(a)に示すよう
になっている。そこで、このとき、作業ロール1と中間
ロール4(作業ロール1と中間ロール5は省略)の接触点
には、図18(b)に示すように、被圧延材3に加えられ
ている圧延力Pが反力となって掛かっている。
【0013】この圧延力Pは、作業ロール1と中間ロー
ル4の接触部では、ロール表面の法線方向での成分Pb
と接線方向での成分Paに分離されるが、このとき、接
線成分Paは、張力Tと同じ方向であり、従って、作業
ロール1は張力Tと同じ方向に押し出す力を受ける。そ
して、このとき、作業ロール1は両端で張力Tと平行な
方向には動けないようにされており、従って、図17に
示すように、作業ロール1が撓み、湾曲が生じてしまう
のである。
【0014】本発明の目的は、簡単な構成で作業ロール
の水平撓みが容易に抑えられ、作業ロールの小径化に充
分に対応できるようにした圧延機を提供することにあ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的は、圧延加工用
の作業ロールに、圧延反力を受けるための支持部材を備
えた圧延機において、前記支持部材は、その前記作業ロ
ールに接する面が樋状の凹面として形成されており、且
つこの樋状の凹面は、その曲率が前記作業ロールの曲率
よりも緩やかになるように形成されているようにして達
成される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明による圧延機につい
て、図示の実施形態により詳細に説明する。図1と図2
は、本発明の一実施形態で、図において、10、11は
押圧保持部材、12、13は押圧機構、14は圧延機ハ
ウジングであり、作業ロール作業ロール1、2と被圧延
材3は、図14で説明した従来技術と同じである。な
お、この図1で、同図(a)は各作業ロール1、2の軸方
向から見た図で、同図(b)は直角方向から圧延機ハウジ
ング14の手前になる部分を省略して見た図であり、図
2は、圧延機ハウジング14を除いて要部を示した斜視
図である。
【0017】押圧保持部材10、11は、圧延加工に伴
って各作業ロール1、2に加えられる圧延反力を受け、
これにより各作業ロール1、2の剛性を高めるための支
持部材となるもので、このため、図示のように、略矩形
の立方体(厚みのある大きな短冊状の立方体)として鋼な
どの剛性の高い材質で作られ、その作業ロール1、2の
軸方向での長さ(幅という)は、作業ロール1、2の軸方
向の中心部から両端に至る所定の圧延作業範囲よりも広
い幅に作られている。
【0018】そして、これらの押圧保持部材10、11
は、各作業ロール1、2の圧延作業側接触部に対して反
対側の部分に、押圧機構12、13(詳しくは後述)によ
り所定の力で押し当てられ、これにより、被圧延材3の
圧延加工に際して発生する反力に耐えるようになってい
る。
【0019】このとき、これら押圧保持部材10、11
は、その長手方向から見た断面形状が、作業ロール1、
2を包み込む形の樋状の凹面形状に作られ、しかも、そ
の樋状の凹面10a、11aの曲率(曲りの程度)は、特
に図3(a)に拡大して示してあるように、各作業ロール
1、2の曲率より緩やかになるように作られており、こ
れが本発明の大きな特徴点になっている。
【0020】押圧機構12、13は、液圧シリンダ方式
又は電動ジャッキ方式などのアクチュエータからなり、
方形の枠体として作られている圧延機ハウジング14の
上側と下側の内側を基礎として各押圧保持部材10、1
1に力を加え、これにより、各押圧保持部材10、11
を、夫々の作業ロール1、2の上側と下側に所定の力で
押し付ける働きをする。
【0021】圧延機ハウジング14は、上記したよう
に、方形の枠体として作られていて、圧延機全体の構造
体となるものであり、このため、圧延加工による反力に
も余裕をもって耐えられるように、鋼などにより強固に
作られている。
【0022】次に、この実施形態の動作について説明す
る。被圧延材3の圧延加工に際しては、予め押圧機構1
2、13により所定の加圧力を発生させ、押圧保持部材
10、11により作業ロール1、2が所定の力で相互に
押圧されている。
【0023】ここで、作業ロール1、2の間に、図4に
示すように、被圧延材3が挟み込まれ、圧延加工が開始
されると、各作業ロール1、2に圧延加工による反力P
が現れる。なお、以下の説明では、作業ロール1につい
てだけ説明するが、作業ロール2についても同様であ
る。
【0024】このとき、作業ロール1と押圧保持部材1
0の接触部では、作業ロール1が凸面であるのに対し
て、押圧保持部材10は凹面になっており、しかも、こ
の押圧保持部材10の凹面での曲率は、作業ロール1の
凸面での曲率よりも緩やかになっているため、これらの
接触部における力の関係は、図4に示すようになる。
【0025】すなわち、図4に示すように、作業ロール
1が受ける圧延反力Pは、接触部では、押圧保持部材1
0の凹面における法線方向の成分Pbと、接線方向の成
分Paに分離されるが、このうちの接線方向の成分Pa
は、図17(b)に示した従来技術のときとは異なり、張
力Tの矢印で示す被圧延材3の圧延進行方向とは反対に
なっている。
【0026】これは、押圧保持部材10が凹面になって
いる上、その曲率が、作業ロール1の曲率よりも緩やか
になっているためであり、従って、この実施形態によれ
ば、圧延加工中、作業ロール1、2は常に圧延方向とは
反対の方向に向かう力を受けることになり、この結果、
水平撓みは抑えられ、図16で説明した湾曲現象は発生
せず、常に真っ直ぐな円柱形状を維持することになる。
【0027】そして、このことは、上記したように、作
業ロール2と押圧保持部材11についても全く同じであ
り、従って、この実施形態によれば、作業ロール1、2
の曲げ方向の剛性がかなり低くても水平撓みが発生する
虞れはなくなり、この結果、充分に小径化を図ることが
でき、ロール圧下量の増大や平坦度の確保、省エネルギ
ー化などに容易に対応することができる。
【0028】ところで、この種の圧延機では、被圧延材
の幅方向での圧延寸法を制御するため、作業ロールベン
ディング機能、つまり、圧延中、作業ロールに上下方向
の撓みが故意に現れるようにする機能を持たせることが
ある。そこで、以下、この作業ロールベンディング機能
に対応した機能が発揮できるようにした実施形態につい
て説明する。
【0029】まず、図5は、図1の実施形態と同じ構造
の圧延機を前提として、これに従来技術において、中間
ロールシフト機構として知られているものと同様に、押
圧保持部材10、11を作業ロール1、2の軸方向と平
行に移動可能に構成した場合の一実施形態である。
【0030】この図5では、上側の押圧保持部材10は
中心から右に所定距離移動させ、下側の押圧保持部材1
1は、同じく左に所定距離移動させた場合を示してお
り、従って、この場合は、上側の作業ロール1では左側
に、下側の作業ロール2では右側に、夫々ベンディング
効果が現れ、この結果、例えば被圧延材の幅方向の両端
での圧延厚さを、中央部での圧延厚さに合わせることが
できる。
【0031】次に、図6は、押圧機構12、13を夫々
作業ロール1、2の軸方向に沿って複数の押圧部A、
B、Cに分割し、押圧保持部材10、11に対して、各
々独立に押圧力が加えられるように構成した場合の一実
施形態である。従って、この図6の実施形態によれば、
各作業ロール1、2の軸方向の任意の部分で独立してベ
ンディング効果が現れるように制御でき、この結果、公
知のセンジミア圧延機などで行われている幅方向での形
状制御にも容易に対応することができる。
【0032】ここで、図15で説明した従来技術による
圧延機でも、補助ロール(ロール4〜7)を軸方向で分割
することにより、上記した幅方向での形状制御は可能で
あると考えられるかも知れないが、実際には困難であ
り、その理由の一種に、分割点でのロールの端部で分割
マークが発生し、それが補助ロールから作業ロールの回
転に伴って被圧延材に転写され、圧延材の表面品質の低
下を招いてしまう点がある。
【0033】しかるに、本発明では、作業ロールを押圧
する部材、すなわち上記実施形態における押圧保持部材
10、11は回転しないため、その分割点での状態が作
業ロールに転写されることは全く無く、従って、圧延材
の品質を低下させる虞れも全く無く、幅方向での形状制
御によるメリットを充分に活かすことができる。
【0034】次に、図7は、図1の実施形態における押
圧機構13の構成を変更させた場合の一実施形態を示し
たもので、説明の都合上、下側の部分だけを示してあ
る。そして、この図7の実施形態が、図1の実施形態と
異なる点は、押圧機構13の押圧保持部材11に接触す
る面を、作業ロール2の軸方向に沿って僅かに凸面状に
形成した点にあり、その他の構成は同じである。なお、
この図7では、判り易くするため、押圧機構3の凸面の
状態が強調して描かれている。
【0035】従って、この図7の実施形態によれば、押
圧機構13の凸面により、押圧保持部材11に発生する
曲り応力により、簡単にベンディング効果を発揮させる
ことができ、例えば被圧延材の幅方向の両端での圧延厚
さを、中央部での圧延厚さに合わせるなどのベンディン
グ制御を容易に行うことができる。
【0036】次に、図8は、図6に示した実施形態を対
象として、その押圧機構13の各押圧部A、B、Cの押
圧保持部材11に接触する面を、各々作業ロール2の軸
方向に沿って僅かに凸面状に形成した場合の一実施形態
であり、ここでも、説明の都合上、下側の部分だけを示
してあり、同じく判り易くするため、押圧機構13の各
押圧部A、B、Cの凸面の状態は強調して描かれてい
る。
【0037】従って、この図8の実施形態によれば、押
圧機構13の各押圧部A、B、Cによる独立した押圧力
の付与に際して、各押圧部A、B、Cの端部で押圧保持
部材11に発生する無用な応力の集中が避けられるとい
うメリットを得ることができる。なお、以上の実施形態
では、何れも押圧機構13(又は各押圧部A、B、C)が
直接、押圧保持部材11に接しているが、間に補助台を
介して接するようにしてもよい。
【0038】次に、図9は、押圧保持部材11の作業ロ
ール2との接触面11aを、作業ロール2の軸方向に沿
って凸面形状にした場合の一実施形態で、ここでも、説
明の都合上、下側の部分だけを示してあり、同じく判り
易くするため、押圧保持部材11の接触面11aでの凸
状態は強調して描いてある。
【0039】この図9の実施形態も、押圧保持部材11
の接触面11aの作業ロール2の回転方向に沿った形状
は凹面になっているため、作業ロール2に対する全体と
しての接触面の形状は鞍馬状になっており、この結果、
ベンディング効果を更に容易に発揮させることができ、
例えば被圧延材の幅方向の両端での圧延厚さを、中央部
での圧延厚さに合わせるなどのベンディング制御を、更
に容易に行うことができる。
【0040】ところで、以上の実施形態では、例えば図
3に示されているように、押圧保持部材10、11の圧
延方向での寸法(長さ)が、何れも作業ロール1、2の直
径よりも大きくなっているが、図10に示すように、こ
れら押圧保持部材10、11の幅Wは、作業ロール1、
2の直径Dより小さくてもよく、要は作業ロール1、2
との接触部において、その凹面の半径が作業ロール1、
2の半径よりも大きければ良い。
【0041】また、以上の実施形態では、特に説明しな
かったが、何れの実施形態の場合でも、作業ロール1、
2は、静止状態にある押圧保持部材10、11の凹面に
回転状態で摺動接触しているので充分な潤滑を要し、且
つ圧延加工による発熱に曝されるので冷却も必要にな
る。
【0042】図11は、このような潤滑と冷却に対応し
た場合の本発明の一実施形態で、図において、14はノ
ズルで、図示してないポンプなどから所定の潤滑剤と冷
却剤が供給され、これにより、図示のように、作業ロー
ル1、2の表面に潤滑剤と冷却剤を噴射し、潤滑油を塗
布する働きをする。
【0043】従って、各作業ロール1、2の表面にノズ
ル14から噴射され、冷却剤により冷却作用が得られる
と共に、表面に付着した潤滑剤が各作業ロール1、2の
回転に伴って押圧保持部材10、11との接触部に入り
込み、潤滑剤の膜による軸受として働くことになり、温
度上昇の抑制と摩擦の低減が得られることになる。
【0044】次に、図12は、潤滑剤と冷却剤を押圧保
持部材10、11の凹面部に供給するようにした場合の
一実施形態で、図示のように、各押圧保持部材10、1
1に孔16を設け、これから潤滑剤と冷却剤の混合液を
各押圧保持部材10、11の凹面部分に供給する働きを
する。
【0045】そして、この実施形態では、更に図13に
示すように、各押圧保持部材10、11の凹面部には、
長手方向に伸びる複数本の溝17が形成してあり、それ
ぞれ孔16に連通されていて、これにより、潤滑剤と冷
却剤が各押圧保持部材10、11の幅方向に均一に塗布
されるように構成したものである。
【0046】第15図は、上記した潤滑剤の膜による軸
受方式に代えて、或いはそれと併用して、転がり軸受方
式を採用した場合の本発明の一実施形態で、図におい
て、18は転がり軸受用のローラで、これらのローラ1
8は、図示のように、円形の棒状をなし、図13に示し
た溝17と同じように、各押圧保持部材10、11の凹
面部に形成してある溝19の中に回転自在に設置してあ
る。
【0047】この結果、作業ロール1、2は、ローラ1
8による転がり軸受を介して押圧保持部材10、11の
凹面に保持されることになり、従って、図14の実施形
態によれば、作業ロール1、2と押圧保持部材10、1
1間での摩擦をさらに低減することができる。
【0048】ところで、図1の実施形態では、各作業ロ
ール1、2の押圧保持部材10、11に対応して、夫々
押圧機構12、13が設けられているが、しかし、これ
らの押圧機構12、13については、何れか一方を省略
することもできる。
【0049】図15は、図1の実施形態において、上側
の押圧機構12を取り除いて、上側の押圧保持部材10
は圧延機ハウジング14に直接保持させ、下側の押圧機
構13の反力が圧延機ハウジング14を介して上側の押
圧保持部材10に伝達されることにより、作業ロール
1、2間に所定の圧延力が得られるようにしたものであ
る。
【0050】従って、この図15の実施形態によれば、
押圧機構13の加圧ストロークを多くする必要がある
が、押圧機構が1系統で済む分、構成が簡単になり、価
格も抑えることができるというメリットが得られる。
【0051】なお、図示していないが、本発明の実施形
態でも、作業ロールのベンディング効果を得るため、上
下の作業ロールの軸方向の中心線を平行状態から交差状
態になるように、作業ロール1、2と押圧保持部材1
0、11を各一体にして上下それぞれ水平面内で回動回
転させることができるように構成してもよい。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、圧延中は、作業ロール
に圧延方向から戻される方向の力が働くようにでき、こ
の結果、圧延方向と平行な方向での作業ロールの湾曲の
虞れがないから、簡単な構成により、価格の上昇をあま
り伴わずに作業ロールの小径化を充分に図ることがで
き、ロール圧下量の増大や平坦度の確保、省エネルギー
化などに容易に対応することができる。
【0053】また、この結果、本発明によれば、圧延機
による幅方向での形状制御能力を飛躍的に向上させるこ
とができる。さらに、本発明によれば、作業ロールの湾
曲を抑えるための多数の補助ロールなどの機構が不要に
でき、圧延機構成の簡素化と低コスト化、更には保守性
の大きな向上を容易に図ることができる。
【0054】そして、この結果、本発明によれば、作業
ロールの支持機構の高さが、従来技術における中間ロー
ルやバックアップロールの直径よりも小さくできるの
で、この結果、圧延機を飛躍的に小型化できる。また、
本発明によれば、大きな構成の変更を要せず、形状制御
能力を高めるためのベンディング機能を簡単に付加させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による圧延機の第1の実施形態を示す構
成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態を示す要部斜視図であ
る。
【図3】本発明の第1の実施形態における要部の拡大説
明図である。
【図4】本発明による圧延機の動作原理の説明図であ
る。
【図5】本発明による圧延機の第2の実施形態を示す構
成図である。
【図6】本発明による圧延機の第3の実施形態を示す構
成図である。
【図7】本発明による圧延機の第4の実施形態を示す説
明図である。
【図8】本発明による圧延機の第5の実施形態を示す説
明図である。
【図9】本発明による圧延機の第6の実施形態を示す説
明図である。
【図10】本発明による圧延機における押圧保持部材の
説明図である。
【図11】本発明による圧延機の第7の実施形態を示す
説明図である。
【図12】本発明による圧延機の第8の実施形態を示す
説明図である。
【図13】本発明の実施形態における押圧保持部材の一
例を示す説明図である。
【図14】本発明の実施形態における押圧保持部材の他
の一例を示す説明図である。
【図15】本発明による圧延機の第9の実施形態を示す
説明図である。
【図16】従来技術による圧延機の一例を示す構成図で
ある。
【図17】圧延機での作業ロール曲りの説明図である。
【図18】従来技術による圧延機での作業ロール曲り発
生原因の説明図である。
【符号の説明】
1、2 作業ロール 3 被圧延材 10、11 押圧保持部材 12、13 押圧機構 14 圧延機ハウジング 15 ノズル 16 潤滑剤供給用の孔 17 潤滑剤供給用の溝 18 転がり軸受用のローラ 19 ローラ保持用の溝

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧延加工用の作業ロールに、圧延反力を
    受けるための支持部材を備えた圧延機において、 前記支持部材は、その前記作業ロールに接する面が樋状
    の凹面として形成されており、且つ、この樋状の凹面
    は、その曲率が前記作業ロールの曲率よりも緩やかにな
    るように形成されていることを特徴とする圧延機。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の発明において、 前記支持部材の樋状の凹面は、前記作業ロールの軸方向
    に沿っては凸形状になった鞍型の曲面として形成されて
    いることを特徴とする圧延機。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の発明において、 前記支持部材には押圧機構が設けられ、 この押圧機構により、前記支持部材が前記作業ロールに
    加圧接触させられていることを特徴とする圧延機。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の発明において、 前記押圧機構は、その前記支持部材に接する部分が、前
    記作業ロールの軸方向に沿って凸形状になった曲面とし
    て形成されていることを特徴とする圧延機。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の発明において、 前記押圧機構は複数の独立した押圧部で構成されている
    ことを特徴とする圧延機。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の発明において、 前記複数の押圧部は、その前記支持部材に接する部分
    が、前記作業ロールの軸方向に沿って凸形状になった曲
    面として、夫々形成されていることを特徴とする圧延
    機。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の発明において、 前記支持部材は、前記作業ロールに対して、その軸方向
    に移動可能に構成されていることを特徴とする圧延機。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の発明において、 前記作業ロールと前記支持部材の間での摩擦を軽減する
    ための手段が設けられてることを特徴とする圧延機。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の発明において、 前記摩擦を軽減するための手段が、前記作業ロールの表
    面に潤滑剤を供給するノズルで構成されていることを特
    徴とする圧延機。
  10. 【請求項10】 請求項8に記載の発明において、 前記摩擦を軽減するための手段が、前記支持部材の凹面
    部に形成された潤滑剤供給用の溝で構成されていること
    を特徴とする圧延機。
  11. 【請求項11】 請求項8に記載の発明において、 前記摩擦を軽減するための手段が、前記支持部材の凹面
    部に回転可能に埋め込んで配置した複数のローラで構成
    されていることを特徴とする圧延機。
  12. 【請求項12】 請求項1に記載の発明において、 前記支持部材の一方は、枠型をした圧延機ハウジングに
    固定され、他方は前記押圧機構を介して前記圧延機ハウ
    ジングに固定されていることを特徴とする圧延機。
  13. 【請求項13】 請求項1に記載の発明において、 前記作業ロールと前記支持部材は、それぞれが一対とし
    て上下に組合わされ、一方の対と他方の対が水平面上で
    相互に逆方向に回動可能に構成されていることを特徴と
    する圧延機。
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