JP2000202446A - 電解イオン水生成装置 - Google Patents

電解イオン水生成装置

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JP2000202446A
JP2000202446A JP11008165A JP816599A JP2000202446A JP 2000202446 A JP2000202446 A JP 2000202446A JP 11008165 A JP11008165 A JP 11008165A JP 816599 A JP816599 A JP 816599A JP 2000202446 A JP2000202446 A JP 2000202446A
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JP
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electrolytic
solution
ionic water
oxidation
basic solution
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JP11008165A
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English (en)
Inventor
Ichiro Katakabe
一郎 片伯部
Hiroshi Kawamoto
浩 川本
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長時間に渡り電解イオン水の生成を停止した
場合においても、電気分解の開始とほぼ同時に優れた特
性を示す電解イオン水を生成できる電解イオン水生成装
置を提供すること。 【解決手段】 第1および第2の電解槽に保持された第
1および第2の溶液における水素イオン濃度と酸化還元
電位とを保つよう、第1および第2の電解槽間の物質の
移動を制御する制御手段を備えた電解イオン水生成装置
による。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電解イオン水を生
成する電解イオン水生成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスの製造工程では、シリコ
ンウエハ等の半導体基板に対し、表面への膜形成、膜に
対する微細加工、エッチングおよび不純物導入等のプロ
セスが繰返し行われる。このようなプロセスにおいて
は、基板に対し不純物による汚染を被らないような清浄
化技術が必要とされており、基板の表面を効果的に洗浄
または加工する媒体として電解イオン水が注目されてい
る。
【0003】一般に、電解イオン水は、酸性イオン水を
生成する第1の電解槽と塩基性イオン水を生成する第2
の電解槽とを隔膜を介して隣接させた構成を備えた電解
イオン水生成装置を適用するとともに、例えば、第1の
電解槽に酸性溶液を供給し、一方、第2の電解槽に塩基
性溶液を供給して該溶液に対し電気分解を実行すること
により生成されている。特に、酸および塩基のグレード
が高く、電気分解に際して電解イオン水中に副生成物の
発生が抑えられることから、酸性溶液および塩基性溶液
として塩酸溶液および水酸化アンモニウム溶液が好適に
用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記電解イ
オン水生成装置においては、電気分解を実行しない場
合、コストを削減する観点から、次に電気分解を開始す
るまで第1および第2の電解槽に溶液を溜めておき第1
および第2の電解槽への電圧の印加を停止していた。
しかしながら、第1および第2の電解槽に溶液を溜めた
まま第1および第2の電解槽間における電圧の印加を停
止すると、上記電解イオン水生成装置により電解イオン
水を生成した際に第1および第2の電解槽より発生した
気体等が第1および第2の電解槽内の溶液に溶解すると
ともに隔膜を通じて拡散してしまう。
【0005】こうして、上記電解イオン水生成装置によ
り電解イオン水を生成した際に第1および第2の電解槽
より発生した気体等が溶存気体として第1および第2の
電解槽内の溶液に拡散すると、第1および第2の電解槽
内に保持された溶液の水素イオン濃度(水素イオン指
数:pH)および酸化還元電位が変動してしまうため、
電気分解を再開して電解イオン水を生成しようとした場
合に、第1および第2の電解槽内の溶液が新たな酸性溶
液および塩基性溶液に置換されるまで基板の洗浄に適用
できる等の基準を満たす電解イオン水を得ることができ
ないという問題があった。
【0006】本発明は、上記従来例に鑑みてなされたも
ので、長時間に渡り電解イオン水の生成を停止した場合
においても、電気分解の開始とほぼ同時に優れた特性を
示す電解イオン水を生成できる電解イオン水生成装置を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電解イオン
水生成装置は、酸性イオン水を生成する第1の電解槽
と、塩基性イオン水を生成する第2の電解槽と、前記第
1および第2の電解槽に保持された第1および第2の溶
液における水素イオン濃度と酸化還元電位とを保つよ
う、前記第1および第2の電解槽間の物質の移動を制御
する制御手段とを具備したことを特徴としている。
【0008】本発明に係る電解イオン水生成装置によれ
ば、第1および第2の電解槽に保持された第1および第
2の溶液における水素イオン濃度と酸化還元電位とを保
つよう、第1および第2の電解槽間の物質の移動を制御
する制御手段を備えたことにより、電解イオン水の生成
により生じる生成物に基づく、第1および第2の電解槽
に保持された溶液の水素イオン濃度および酸化還元電位
の変動が抑制されるので、長時間に渡り電解イオン水の
生成を停止した場合においても、電気分解の開始とほぼ
同時に優れた特性を示す電解イオン水を生成することが
可能となる。
【0009】本発明に係る電解イオン水生成装置におい
て、制御手段としては、第1および第2の電解槽に保持
された第1および第2の溶液における水素イオン濃度と
酸化還元電位とを保つよう、第1および第2の電解槽間
の物質の移動を制御するものであればよく、例えば、カ
ーボングラファイトや白金等の金属から構成された隔壁
を挙げることができる。制御手段として該隔壁を用いた
場合には、水槽に対しこれを仕切るよう隔壁を配設し第
1および第2の電解槽を構成することができる。カーボ
ングラファイトや白金等の金属から構成された隔壁を用
いた場合、該隔壁は、電解イオン水の生成により生じた
生成物を互いに隣接した第1および第2の電解槽に対し
通過させないため、第1および第2の電解槽内の第1お
よび第2の溶液中に該生成物が存在した場合であって
も、該生成物に基づく第1および第2の溶液における水
素イオン濃度と酸化還元電位との変動は防止されること
となる。また、該隔壁は導電性を備えていることから、
電解イオン水の生成も問題なく実施されることになる。
なお、上記隔壁としての機能を妨げないものであれば、
該隔壁を構成する部材は任意に選択することができる
が、生成された電解イオン水と接触することから、耐酸
性および耐塩基性に優れた部材を選択することが望まし
い。
【0010】また、特に、第1の電解槽で酸性イオン水
を生成するために第1の電解槽に酸性溶液を供給し、一
方、第2の電解槽で塩基性イオンを生成するために第2
の電解槽に塩基性溶液を供給する場合には、制御手段と
して塩基性溶液を好適に用いることができる。制御手段
として塩基性溶液を用いた場合には、電解イオン水の生
成により生じた生成物を該塩基性溶液にトラップするこ
とにより、該生成物が第1および第2の電解槽に保持さ
れた第1の溶液から第2の溶液へ、または第2の溶液か
ら第1の溶液に拡散するのを防止することになる。この
とき、塩基性溶液を保持するために、第1および第2の
電解槽に挟まれた中間槽を形成し、該中間槽内に塩基性
溶液を保持させるように構成することができる。なお、
第1の電解槽と中間槽、および第2の電解槽と中間槽と
は、それぞれ隔膜を用いて仕切るようにすればよい。隔
膜は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンおよびポ
リエチレンテレフタレートからなるフィルタ、有孔フィ
ルムあるいはイオン交換膜を用いることができ、これら
を組み合わせて用いることもできる。なお、隔膜として
イオン交換膜を用いた場合には、第1の電解槽に生じた
水素イオンが中間槽に移動するのを防止するために、第
1の電解槽と中間槽とを隔てる隔壁として強塩基や弱塩
基のアニオン交換膜を用い、一方、第2の電解槽に生じ
た水酸化物イオンが中間槽に移動するのを防止するため
に、第2の電解槽と中間槽とを隔てる隔壁として強酸性
や弱酸性のカチオン交換膜を用いることが望ましい。さ
らに、中間槽に保持される塩基性溶液は、電解イオン水
の生成に際して副生成物の生成が少ないものが望まし
く、塩基性イオン水を生成するために第2の電解槽に供
給される塩基性溶液と同一の組成を備えたものを適用す
ることができる。上述したように、生成した電解イオン
水に対して副生成物の生成が抑えられることから、第1
の電解槽に供給する酸性溶液および第2の電解槽に供給
する塩基性溶液の組み合わせとして、塩酸溶液および水
酸化アンモニウム溶液が好適に用いられるので、中間槽
に保持される塩基性溶液として水酸化アンモニウム溶液
を選択することが望ましい。このとき、酸性溶液および
塩基性溶液のpHは、pH1〜6およびpH8〜13程
度となるように調整される。なお、本発明において、酸
性イオン水とは、対イオンと等しい水素イオンが存在す
ると仮定して算出された水素イオン指数(pH)より低
い水素イオン指数を示す水のことであり、塩基性イオン
水とは、対イオンと等しい水酸化物イオンが存在すると
仮定して算出された水素イオン指数(pH)より高い水
素イオン指数を示す水のことである。また、酸性溶液と
は、水に溶けたとき解離して水素イオンを生ずるような
水素を含む酸の溶液のことであり、塩基性溶液とは、水
酸化物イオンまたは水に溶けたとき解離して水酸化物イ
オンになれるようなヒドロキシル基を含む物質の溶液の
ことである。さらに、制御手段により、第1および第2
の電解槽間の移動が制御される物質としては、例えば、
水に溶解して次亜塩素酸および塩酸を発生し、溶液の水
素イオン濃度の増加をもたらす気体の塩素や酸素および
溶液中に存在する溶存塩素や溶存酸素等を挙げることが
できる。
【0011】本発明に係る電解イオン水生成装置におい
ては、第1の電解槽で酸性イオン水を生成するために第
1の電解槽に酸性溶液を供給し、一方、第2の電解槽で
塩基性イオンを生成するために第2の電解槽に塩基性溶
液を供給することができるが、このとき、例えば、第1
および第2の電解槽に対し酸性溶液および塩基性溶液を
供給して該溶液に対し電気分解を実施し、該溶液の電気
分解により生成した電解イオン水を採取した後、再び上
記工程を繰り返すことにより間欠的に電解イオン水を採
取するように構成することができる。さらに、第1およ
び第2の電解槽に対し酸性溶液および塩基性溶液を連続
的に供給して電気分解を実施し、連続して生成される電
解イオン水を採取するように構成することができる。な
お、いずれの構成を採用するかは、電解イオン水生成装
置の使用環境や電解イオン水の使用目的に応じて設定す
ればよい。
【0012】また、制御手段として、塩基性溶液を用い
た場合には、上述したように、塩基性溶液を保持するた
めに、第1および第2の電解槽に挟まれた中間槽を形成
し、該中間槽内に塩基性溶液を保持させるように構成す
ることができるが、中間槽内に保持された塩基性溶液
は、必要に応じて任意に置換されるように構成すること
ができる。すなわち、中間槽内に保持された塩基性溶液
は、間欠的または連続的に電解イオン水が生成されてい
るいずれの時期においても置換することが可能である
が、第1および第2の電解槽間の物質の移動の影響が顕
著に現れるのは、電解イオン水の生成を低下あるいは停
止させ、第1および第2の電解槽内の溶液の移動を低下
あるいは停止した場合であるから、電解イオン水の生成
を低下あるいは停止させたときに中間槽内に保持された
塩基性溶液を置換するようにすれば、より効果的に、第
1および第2の電解槽に保持された第1および第2の溶
液における水素イオン濃度と酸化還元電位とを保つこと
ができる。このとき、中間槽内に保持された塩基性溶液
の置換は、所定の間隔をおいて間欠的に行ってもよい
し、連続的に行ってもよい。なお、中間槽内に保持され
た塩基性溶液を置換する際の電解イオン水の生成の低下
の目安として、第1および第2の電解槽を通じて流れる
電流値が最大時の1/2程度となった場合とすれば、ほ
ぼ確実に第1および第2の電解槽に保持された第1およ
び第2の溶液における水素イオン濃度と酸化還元電位と
を保つことができる。また、第1および第2の電解槽を
通じて微弱な電流を流すようにすれば、第1および第2
の電解槽内に保持された溶液の酸化還元電位の変動を抑
制することができるので、電解イオン水の生成を停止す
る場合においても、常に、第1および第2の電解槽を通
じて微弱な電流を流すようにするとよい。
【0013】さらに、中間槽からの置換により排出され
た塩基性溶液は、再び中間槽に対して供給される塩基性
溶液として再利用されるよう構成することができるが、
このとき、第1および第2の電解槽に保持された第1お
よび第2の溶液における水素イオン濃度と酸化還元電位
とを有効に保つ観点から、塩基性溶液に対しトラップさ
れた溶存気体等を除去する操作を行うことが望ましい。
また、中間槽に供給される塩基性溶液を再利用する場
合、該塩基性溶液を中間槽に対し循環するように構成す
れば、中間槽に対する塩基性溶液の置換を容易に実施す
ることができるのでより好ましい。なお、塩基性溶液に
対しトラップされた溶存気体等を除去する操作を行って
塩基性溶液を再利用する場合にも、すべての溶存気体を
除去することは困難であるから、塩基性溶液は一定の期
間をおいて交換されることが望ましい。
【0014】また、本発明の電解イオン水生成装置にお
いては、電解イオン水を生成するために、通常、第1お
よび第2の電解槽に対し通電用の電極を配置するが、第
1の電解槽においては酸性イオン水が、第2の電解槽に
おいては塩基性イオン水が生成することになるので、第
1の電解槽に配置される電極は、例えば、白金、ルテニ
ウム、イリジウム、鉛、β−PbOおよびガラス質カ
ーボン等の耐酸性に優れ酸化し難い材料から構成される
ことが望ましい。一方、第2の電解槽に配置される電極
は、例えば、白金、パラジウム、金、炭素鋼、ステンレ
ス鋼、銀、銅、グラファイトおよびガラス質カーボン等
の耐塩基性に優れた材料から構成されることが望まし
い。なお、本発明に係る電解イオン水生成装置は、半導
体基板の洗浄や微細加工等といったデバイスの製造工程
に適用できるのはもちろん、生成された電解イオン水に
は殺菌作用等が顕著に認められることから製薬および医
療向けとしても適用できることはいうまでもない。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態について詳細に説明する。なお、各図面に
おいて、同一の構成には同一符号を付し、詳細な説明は
省略する。また、本発明は、その要旨を逸脱しないなら
ば、本発明に限定されるものではない。
【0016】図1は、本発明に係る電解イオン水生成装
置の一実施の形態に係る構成を示した図である。
【0017】図1に示したように、本実施の形態に係る
電解イオン水生成装置においては、陽電極1および陰電
極2がそれぞれ配置された電解槽3および電解槽4に対
し隣接するよう、隔膜5aおよび5bにより構成された
中間槽6が構成されている。また、電解槽3および電解
槽4に対しては、溶液槽7および溶液槽8に保持された
酸性溶液(塩酸溶液)および塩基性溶液(水酸化アンモ
ニウム溶液)がライン9aおよび9bを通じて供給され
るよう構成されている。すなわち、電解槽3に対し溶液
槽7に保持された酸性溶液が供給される場合には、バル
ブ10a、10bおよび10cが開けられるとともにバ
ルブ10dは閉じられポンプ21aが駆動される。一
方、電解槽4に対し溶液槽8に保持された塩基性溶液が
供給される場合には、バルブ11a、11bおよび11
cが開けられるとともにバルブ11d、11e、11f
および11gは閉じられポンプ21bが駆動される。そ
して、電解槽3および電解槽4に対し、溶液槽7および
溶液槽8に保持された酸性溶液および塩基性溶液が供給
されると、電源12を通じて、陽電極1および陰電極2
間に電流が流され、生成された電解イオン水がライン1
3およびライン14を通じて外部に供給される。また、
中間槽6には、溶液槽8に保持された塩基性溶液がライ
ン15を通じて予め供給されており、電解イオン水の生
成時には塩基性溶液は中間槽6内に保持されたままとな
っている。
【0018】ここで、陽電極1および陰電極2間を通じ
て流れる電流が遮断され、電解イオン水の生成が停止す
ると、電解イオン水の生成時には開かれていたバルブ1
0a、10b、10c、11bおよび11cが閉じら
れ、ポンプ21aの駆動が停止されるとともに、バルブ
11f、11dおよび11gが開けられてポンプ21b
の駆動により中間槽6より塩基性溶液が排出される。排
出された塩基性溶液は、ライン16を通じて脱気槽17
で溶存ガスが除去され、一部はドレイン管18を通じて
外部に排出され、一部はライン19を通じて再び中間槽
6に還流される。このとき、ドレイン管18より排出さ
れた量にみあう塩基性溶液が溶液槽8より供給され補充
されることになる。また、バルブ11dは閉じたままと
し、中間槽6に供給された塩基性溶液をドレイン管18
を通じて完全に排出するように動作させることも可能で
ある。こうして、電解イオン水の生成時において発生し
た溶存気体は、中間槽6において塩基性溶液にトラップ
され電解槽3および電解槽4より除去されるので、第1
および第2の電解槽間を移動することはなく、電解槽3
および電解槽4に保持された溶液における水素イオン濃
度と酸化還元電位とを保つことができる。特に、電解槽
3において発生し溶液内に溶存した塩素ガスおよび塩素
ガスに溶解により生じた次亜塩素酸等の生成物は中間槽
6において塩基性溶液にトラップされ、電解槽3に保持
された溶液より除去されるので、電解槽4に保持された
溶液における水素イオン濃度および酸化還元電位の上昇
をほぼ防止することができる。
【0019】また、再び電解イオン水を生成させる場合
には、中間槽6に塩基性溶液を保持させたまま、バルブ
11f、11dおよび11gを閉じるとともに、バルブ
10a、10bおよび10cが開けられてポンプ21a
が駆動され、電解槽3に対し溶液槽7に保持された酸性
溶液が供給される。一方、バルブ11bおよび11cが
開けられ、電解槽4に対し溶液槽8に保持された塩基性
溶液が供給される。そして、電解槽3および電解槽4に
対し、溶液槽7および溶液槽8に保持された酸性溶液お
よび塩基性溶液が供給されると、電源12を通じて、再
び陽電極1および陰電極2間に電流が流され、生成され
た電解イオン水がライン13およびライン14を通じて
外部に供給される。なお、バルブ10dおよびバルブ1
1eは、電解イオン水生成装置のメンテナンス時に、電
解槽3、電解槽4および中間槽6に水を供給して各ライ
ンとともに洗浄を行う際に開かれるバルブである。
【0020】次に、図1に示した電解イオン水生成装置
により、24時間の連続連転を行って電解イオン水を生
成し、その後1時間にわたり電解イオン水の生成を停止
し、再び電解イオン水を10分間にわたり生成させて、
各時点における電解槽3および電解槽4内の溶液の水素
イオン指数(pH)および酸化還元電位を測定した。電
解イオン水の生成を停止する直前の電解槽3内の溶液の
pHは、ガラス電極による測定で約2.2であり、酸化
還元電位は約1200mV(vsAg/AgCl)であ
った。一方、電解槽4内の溶液のpHは、ガラス電極に
よる測定で約12.2であり、酸化還元電位は約−90
0mV(vsAg/AgCl)であった。次いで、中間
槽6に塩基性溶液を通過させ、電解イオン水の生成を1
時間にわたり停止したのち、電解槽3および電解槽4内
の溶液のpHおよび酸化還元電位を測定したところ、電
解槽3内の溶液のpHは、ガラス電極による測定で約
2.5であり、酸化還元電位は約1190mV(vsA
g/AgCl)であった。一方、電解槽4内の溶液のp
Hは、ガラス電極による測定で約12.2であり、酸化
還元電位は約−880mV(vsAg/AgCl)であ
った。また、電解イオン水の生成開始10分後の電解槽
3および電解槽4内の溶液のpHおよび酸化還元電位を
測定したところ、電解槽3内の溶液のpHは、ガラス電
極による測定で約2.2であり、酸化還元電位は約12
00mV(vsAg/AgCl)であった。一方、電解
槽4内の溶液のpHは、ガラス電極による測定で約1
2.2であり、酸化還元電位は約−900mV(vsA
g/AgCl)であった。
【0021】一方、比較のために、図2に示した電解イ
オン水生成装置を用い、上述した運転条件の下で、各時
点における電解槽3および電解槽4内の溶液の水素イオ
ン指数(pH)および酸化還元電位を測定した。なお、
図2に示した電解イオン水生成装置は、図1に示した電
解イオン水生成装置と比較して、中間槽6が存在しない
以外は同一に構成されている。
【0022】電解イオン水の生成を停止する直前の電解
槽3内の溶液のpHは、ガラス電極による測定で約2.
2であり、酸化還元電位は約1200mV(vsAg/
AgCl)であった。一方、電解槽4内の溶液のpH
は、ガラス電極による測定で約12.2であり、酸化還
元電位は約−900mV(vsAg/AgCl)であっ
た。次いで、中間槽6に塩基性溶液を通過させ、電解イ
オン水の生成を1時間にわたり停止したのち、電解槽3
および電解槽4内の溶液のpHおよび酸化還元電位を測
定したところ、電解槽3内の溶液のpHは、ガラス電極
による測定で約2.5であり、酸化還元電位は約900
mV(vsAg/AgCl)であった。一方、電解槽4
内の溶液のpHは、ガラス電極による測定で約3.1で
あり、酸化還元電位は約100mV(vsAg/AgC
l)であった。また、電解イオン水の生成開始10分後
の電解槽3および電解槽4内の溶液のpHおよび酸化還
元電位を測定したところ、電解槽3内の溶液のpHは、
ガラス電極による測定で約2.2であり、酸化還元電位
は約1100mV(vsAg/AgCl)であった。一
方、電解槽4内の溶液のpHは、ガラス電極による測定
で約12であり、酸化還元電位は約−200mV(vs
Ag/AgCl)であった。
【0023】上記測定結果から明らかなように、本実施
の形態に係る電解イオン水生成装置においては、電解イ
オン水の生成を停止して1時間経過した後においても、
電解槽3および電解槽4内の溶液のpHおよび酸化還元
電位の変動はほとんど認められず、電解イオン水の生成
を再開して10分後には、電解イオン水の生成を停止す
る直前に得られた電解槽3および電解槽4内の溶液のp
Hおよび酸化還元電位と同等の数値を得ることができ
た。一方、図2に示した電解イオン水生成装置によれ
ば、電解イオン水の生成を停止して1時間経過した後に
おいては、電解槽3および電解槽4内の溶液のpHおよ
び酸化還元電位が大きく変動しており、電解イオン水の
生成を再開して10分経った後でも、電解イオン水の生
成を停止する直前に得られた電解槽3および電解槽4内
の溶液のpHおよび酸化還元電位と同等の数値を得るこ
とはできなかった。
【0024】したがって、本実施の形態に係る電解イオ
ン水生成装置によれば、長時間に渡り電解イオン水の生
成を停止した場合においても、電気分解の開始とほぼ同
時に優れた特性を示す電解イオン水を生成することがで
きた。
【0025】次に、本発明に係る電解イオン水生成装置
の他の実施の形態を図3に示す。
【0026】本実施の形態に係る電解イオン水生成装置
は、図2に示した電解イオン水生成装置の隔膜5cの代
わりにグラファイトから構成された隔壁20が配設され
ている。なお、他の構成は、図2に示した電解イオン水
生成装置と同一である。
【0027】次に、図3に示した電解イオン水生成装置
により、24時間の連続連転を行って電解イオン水を生
成し、その後1時間にわたり電解イオン水の生成を停止
し、再び電解イオン水を10分間にわたり生成させて、
各時点における電解槽3および電解槽4内の溶液の水素
イオン指数(pH)および酸化還元電位を測定した。電
解イオン水の生成を停止する直前の電解槽3内の溶液の
pHは、ガラス電極による測定で約2.2であり、酸化
還元電位は約1200mV(vsAg/AgCl)であ
った。一方、電解槽4内の溶液のpHは、ガラス電極に
よる測定で約12.2であり、酸化還元電位は約−90
0mV(vsAg/AgCl)であった。次いで、電解
イオン水の生成を1時間にわたり停止したのち、電解槽
3および電解槽4内の溶液のpHおよび酸化還元電位を
測定したところ、電解槽3内の溶液のpHは、ガラス電
極による測定で約2.2であり、酸化還元電位は約11
90mV(vsAg/AgCl)であった。一方、電解
槽4内の溶液のpHは、ガラス電極による測定で約1
2.2であり、酸化還元電位は約−890mV(vsA
g/AgCl)であった。また、電解イオン水の生成開
始10分後の電解槽3および電解槽4内の溶液のpHお
よび酸化還元電位を測定したところ、電解槽3内の溶液
のpHは、ガラス電極による測定で約2.2であり、酸
化還元電位は約1200mV(vsAg/AgCl)で
あった。一方、電解槽4内の溶液のpHは、ガラス電極
による測定で約2.2であり、酸化還元電位は約−90
0mV(vsAg/AgCl)であった。
【0028】したがって、本実施の形態に係る電解イオ
ン水生成装置によれば、図1に示した電解イオン水生成
装置と同様に、長時間に渡り電解イオン水の生成を停止
した場合においても、電気分解の開始とほぼ同時に優れ
た特性を示す電解イオン水を生成することができた。ま
た、隔壁20を設けるだけでよいことから、より構成の
簡単な電解イオン水生成装置を得ることができた。
【0029】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明による脱
塩装置によれば、第1および第2の電解槽に保持された
第1および第2の溶液における水素イオン濃度と酸化還
元電位とを保つよう、第1および第2の電解槽間の物質
の移動を制御する制御手段を備えたことにより、電解イ
オン水の生成により生じる生成物に基づく、第1および
第2の電解槽に保持された溶液の水素イオン濃度および
酸化還元電位の変動が抑制されるので、長時間に渡り電
解イオン水の生成を停止した場合においても、電気分解
の再開とほぼ同時に優れた特性を示す電解イオン水を生
成することが可能な電解イオン水生成装置を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る電解イオン水生成装置
の構成を示した図である。
【図2】従来の電解イオン水生成装置の構成を示した図
である。
【図3】他の実施の形態に係る電解イオン水生成装置の
構成を示した図である。
【符号の説明】
1……陽電極 2……陰電極 3、4……電解槽 5a〜5c……隔膜 6……中間槽 7、8……溶
液槽 12……電源 17……脱気槽 20……隔壁 21a、21b……ポンプ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸性イオン水を生成する第1の電解槽
    と、 塩基性イオン水を生成する第2の電解槽と、 前記第1および第2の電解槽に保持された第1および第
    2の溶液における水素イオン濃度と酸化還元電位とを保
    つよう、前記第1および第2の電解槽間の物質の移動を
    制御する制御手段とを具備したことを特徴とする電解イ
    オン水生成装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記第1および第2の
    電解槽に対し隔膜を介して隣接した中間槽内に保持され
    た第1の塩基性溶液を具備したことを特徴とする請求項
    1に記載の電解イオン水生成装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の塩基性溶液は、前記塩基性イ
    オン水を生成するために前記第2の電解槽に供給される
    第2の塩基性溶液と同一の組成を備えたことを特徴とす
    る請求項2に記載の電解イオン水生成装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の塩基性溶液は、任意に置換さ
    れることを特徴とする請求項2または3に記載の電解イ
    オン水生成装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の塩基性溶液は、前記第1およ
    び第2の電解槽において前記酸性イオン水および塩基性
    イオン水の生成が低下あるいは停止した場合に置換され
    ることを特徴とする請求項2または3に記載の電解イオ
    ン水生成装置。
  6. 【請求項6】 前記置換された第1の塩基性溶液は、循
    環されることを特徴とする請求項4または5に記載の電
    解イオン水生成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016007603A (ja) * 2014-06-20 2016-01-18 優章 荒井 電解水の生成装置
CN111995040A (zh) * 2020-08-14 2020-11-27 武汉轻工大学 高浓度难生物降解有机废水处理设备以及方法

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