JP2000202250A - 中空糸膜モジュ―ル - Google Patents
中空糸膜モジュ―ルInfo
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Abstract
合の残血現象を改善するため、端部の凹凸が小さい中空
糸膜モジュールを提供することにある。 【解決手段】中空糸膜と筒状ケースがポッティング剤で
接着されてなる中空糸膜モジュールであって、該ポッテ
ィング剤のJIS−A硬度における硬度緩和が3%未満
であることを特徴とする中空糸膜モジュール。
Description
ル端部の凹凸を小さくする方法に関するものである。
ジュールは、水処理膜などの産業分野、血液処理などの
医療分野などの多岐にわたって用いられている。特に浄
水器、人工腎臓、人工肺などの用途にあっては、その需
要が極めて増大している。
空糸膜を集束して、集束糸条となし、該集束糸条を筒状
ケースに挿入した後、ポッティング剤により集束糸条内
の中空糸膜間及び集束糸条と筒状ケース間の接着を同時
に行い、ポッティング剤が固化した後、中空糸膜の開口
端が得られる位置で集束糸条を横断面方向に切断する製
造法が用いられている。
ル端部を見ると、中空糸膜の頂点の高さと中空糸膜間に
存在するポッティング剤の面に図1のごとく段差が生じ
ている。このような段差が生じると、汚染物質が端部に
付着したり、血液処理に用いた場合は、血液が流れ込ん
だときに血液の凝固能が活性化されたり、滞留部が生じ
て凸部分に血液が残存したりして返血後に残血が起こる
可能性がある。
る従来技術の欠点を改良し、中空糸膜モジュール端部の
凹凸を小さくする方法を提供することにある。
に本発明の中空糸膜モジュールは、中空糸膜と筒状ケー
スがポッティング剤で接着されてなる中空糸膜モジュー
ルであって、該ポッティング剤のJIS−A硬度におけ
る硬度緩和が3%未満であることを特徴とするものであ
る。
は特に限定されないが、一例を示すと次の通りである。
まず、中空糸膜を必要な長さに切断し、必要本数を束ね
た後、筒状ケースに入れる。その後両端に仮のキャップ
をし、中空糸膜両端部にポッティング剤を入れる。この
とき遠心機でモジュールを回転させながらポッティング
剤を入れる方法は、ポッティング剤が均一に充填される
ために好ましい方法である。ポッティング剤が固化した
後、中空糸膜の両端が開口するように両端部を切断し、
中空糸膜モジュールを得る。
S−A硬度における硬度緩和が3%未満であるポッティ
ング剤を用いることにより、中空糸膜モジュール端部に
おいて、中空糸膜高さ頂点とポッティング剤底面の高さ
の差を、その最大値が8μm未満かつ、平均値が5μm
未満の凹凸の高さに改善できることが分かった。
について硬度を測定する際に測定0秒値からしだいに硬
度が緩和する現象をいう。本発明では、2液を混合後、
室温(28℃)で4日以上経過させて完全に硬化させた
ポッティング剤について、硬度の0秒値と20秒値の差
を0秒値で割ったものを硬度緩和とした。ポッティング
材の硬度は以下のようにして測定した。すなわち、硬化
剤と主剤を所定量混合して、3000rpmにて10分間遠心
脱泡した後、室温(28℃)で4日以上経過させて完全
に硬化させた。硬度の測定は、JIS K 7215プラスティッ
クのデュロメータ硬さ試験方法に準じて行った。すなわ
ち、硬化させたポッティング材の平面部分にタイプAデ
ュロメータを衝撃を伴うことなく、できるだけ速やかに
試料表面に押しつけ、加圧基準面と試料とをよく密着さ
せて、速やかに指示装置の指針の最大指示値を読みと
り、測定0秒値とした。さらに測定を続け、20秒後の
指示装置の指針の値を読みとり、測定20秒値とした。
0秒値と20秒値の差を0秒値で割ったものを硬度緩和
とした。測定温度は25℃で行った。ここで、完全に硬
化させるとは硬度の0秒値が変化しなくなることをい
う。
積膨張率が0.01%/℃以下であることが、中空糸膜
モジュール端部の凹凸をより小さくすることができ好ま
しい。
以上経過させて完全に硬化させたポッティング剤につい
て30℃から60℃の間でその体積を測定し、その温度
体積膨張率(%/℃)を算出した。
形が大きいことから切断するときに大きな変形が与えら
れ、端部の凹凸に影響を与えると考えられる。また、モ
ジュールは切断時の摩擦力、モジュール洗浄時の熱水、
γ線やオートクレーブなど滅菌などにより加温されるた
め、温度体積膨張率が大きいものは端部の凹凸に影響を
与えると考えられる。
は、イソシアネート成分とポリオール成分とを混合して
硬化させる2液混合型ポリウレタンであり、イソシアネ
ート成分としては、メチレンジイソシアネート(MD
I)、トリレンジイソシアネート(TDI)、ヘキサメ
チレンジイソシアネート(HDI)などが挙げられ、ポ
リオール成分としてはひまし油誘導体などが挙げられ
る。
を考慮した場合、硬度が最終硬度に達するまで十分にキ
ュアするのが好ましいが、生産性などを考慮すると、7
時間以内が好ましい。
ン刃であっても、円型丸刃であってもなんでもよいが、
刃こぼれや刃先の角度などは切断時の滑りなどに影響を
及ぼすため、管理は十分に行っておく必要がある。
り、キュア時に硬化反応を進行させるために加温した場
合、十分冷却されずに切断したりした場合は、架橋反応
進行による収縮や切断後冷却されることによる収縮が起
こったりして、モジュールの端部の凹凸に与える影響が
大きいと考えられるが、通常、JIS−A硬度は室温
(28℃)の測定時で70以上、切断時の温度は40℃
以下であれば問題ない。
の凹凸の高さの評価は次のようにして行った。ポッティ
ング剤注入ノズルを上にしたときの端部の中央部と3
時、9時、12時方向の周辺部の4点(図2)につい
て、切断したときの方向に対して平行な中空糸膜間と垂
直な中空糸膜間(図3)の間、計8点を表面形状測定顕
微鏡(キーエンス社製VF−7500、レーザー共焦点
方式)を用いてレーザーでスキャンした部位の凹凸プロ
ファイルを得た。測定は、室温(28℃)で行った。
はじめとして種々の分離膜などの製造に用いられ、特に
ポリスルホンの中空糸膜を用いた分離膜の製造に好適で
ある。また人工腎臓、水処理膜、気体分離膜、吸着体な
どの用途に用いられ、特に血液と接触するような血液処
理用途に好適に用いられる。
0mm、膜厚40mm、長さ248mm)、10600本を集束したもの
を筒状の収容容器に入れ、メチレンジイソシアネート
(MDI)とトリレンジイソシアネート(TDI)を主
成分とする2液混合型ポリウレタンポッティング剤A
(硬度緩和1.3%、温度膨張率0.010%/℃)を
遠心力(長さ225mmのモジュールに1600rpmの遠心力、ポ
ッティング部で300G)を付与しつつ、室温で注入した。
まず1段階目に中空糸膜開口部を目止めするためにポッ
ティング剤を少量注入し、30分後に2段階目として所
定量のポッティング剤を注入して、集束糸条内の中空糸
膜間及び集束糸条と筒状ケース間の接着を同時に行っ
た。30分後に取り出し、60℃で5時間さらに25℃
で2時間キュアを行った後、25℃で端部の切断を行っ
た。このときのJIS−A硬度は93であった。得られ
たモジュールは水洗後、γ線照射を行った。照射後のモ
ジュール端部の中空糸膜高さ頂点とポリウレタン部分底
面の高さの差(凹凸)は最大値5.8mm、平均3.6mm
であった。
280mm、膜厚40mm、長さ248mm)、10600本を集束したも
のを筒状の収容容器に入れ、メチレンジイソシアネート
(MDI)とトリレンジイソシアネート(TDI)を主
成分とする2液混合型ポリウレタンポッティング剤A
(硬度緩和1.3%、温度膨張率0.010%/℃)を
遠心力(長さ225mmのモジュールに1600rpmの遠心力、ポ
ッティング部で300G)を付与しつつ、室温で注入した。
まず1段階目に中空糸膜開口部を目止めするためにポッ
ティング剤を少量注入し、30分後に2段階目として所
定量のポッティング剤を注入して、集束糸条内の中空糸
膜間及び集束糸条と筒状ケース間の接着を同時に行っ
た。30分後に取り出し、25℃で7時間キュアを行っ
た後、25℃で端部の切断を行った。このときのJIS
−A硬度は86であった。得られたモジュールは水洗
後、γ線照射を行った。照射後のモジュール端部の中空
糸膜高さ頂点とポリウレタン部分底面の高さの差(凹
凸)は最大値7.9mm、平均4.7mmであった。
ソシアネート(HDI)を主成分とする2液混合型ポリ
ウレタンポッティング剤B(硬度緩和1.4%、温度膨
張率0.010%/℃)を用いた以外は実施例1と同様
にして接着を行った。JIS−A硬度は89であった。
γ線照射後のモジュール端部の中空糸膜高さ頂点とポリ
ウレタン部分底面の高さの差(凹凸)は最大値7.8m
m、平均4.5mmであった。
る2液混合型ポリウレタンポッティング剤C(硬度緩和
1.0%、温度膨張率0%/℃)を用いた以外は実施例
2と同様にして接着を行った。JIS−A硬度は91で
あった。得られたモジュールは水洗後、γ線照射を行っ
た。照射後のモジュール端部の中空糸膜高さ頂点とポリ
ウレタン部分底面の高さの差(凹凸)は最大値6.8m
m、平均3.6mmであった。
る2液混合型ポリウレタンポッティング剤D(硬度緩和
0.6%、温度膨張率0.010%/℃)を用いた以外
は実施例1と同様にして接着を行った。JIS−A硬度
は90であった。γ線照射後のモジュール端部の中空糸
膜高さ頂点とポリウレタン部分底面の高さの差(凹凸)
は最大値6.4mm、平均4.4mmであった。
合型ポリウレタンポッティング剤E(硬度緩和3.2
%、温度膨張率0.007%/℃)を用いた以外は実施
例2と同様にして接着を行った。JIS−A硬度は80
であった。γ線照射後のモジュール端部の中空糸膜高さ
頂点とポリウレタン部分底面の高さの差(凹凸)は最大
値7.8mm、平均5.3mmであった。
合型ポリウレタンポッティング剤F(硬度緩和8.7
%、温度膨張率0.015%/℃)を用いた以外は実施
例1と同様にして接着を行った。JIS−A硬度は85
であった。γ線照射後のモジュール端部の中空糸膜高さ
頂点とポリウレタン部分底面の高さの差(凹凸)は最大
値7.9mm、平均5.1mmであった。
合型ポリウレタンポッティング剤F(硬度緩和8.7
%、温度膨張率0.015%/℃)を用いた以外は実施
例2と同様にして接着を行った。JIS−A硬度は77
であった。γ線照射後のモジュール端部の中空糸膜高さ
頂点とポリウレタン部分底面の高さの差(凹凸)は最大
値9.9mm、平均5.4mmであった。
凹凸を小さくでき、端部への汚染物質の付着や血液処理
に用いた場合の残血現象を改善できるという点で有用で
ある。すなわち、切断後の端部を見ると、中空糸膜の頂
点の高さと中空糸膜間に存在するポリウレタンの面に段
差が生じているが、本発明によれば、この凹凸の高さを
小さくでき、端部への汚染物質の付着や血液処理に用い
た場合の残血現象を改善させることができる。
所を示す図である。
所を示す拡大図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 中空糸膜と筒状ケースがポッティング剤
で接着されてなる中空糸膜モジュールであって、該ポッ
ティング剤のJIS−A硬度における硬度緩和が3%未
満であることを特徴とする中空糸膜モジュール。 - 【請求項2】 ポッティング剤の温度体積膨張率が0.
01%/℃以下であることを特徴とする請求項1記載の
中空糸膜モジュール。 - 【請求項3】 中空糸膜がポリスルホンからなることを
特徴とする請求項1記載の中空糸膜モジュール。 - 【請求項4】 血液処理に用いられることを特徴とする
請求項1記載の中空糸膜モジュール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP513399A JP2000202250A (ja) | 1999-01-12 | 1999-01-12 | 中空糸膜モジュ―ル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP513399A JP2000202250A (ja) | 1999-01-12 | 1999-01-12 | 中空糸膜モジュ―ル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000202250A true JP2000202250A (ja) | 2000-07-25 |
Family
ID=11602823
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP513399A Pending JP2000202250A (ja) | 1999-01-12 | 1999-01-12 | 中空糸膜モジュ―ル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000202250A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016123820A (ja) * | 2015-01-08 | 2016-07-11 | ニプロ株式会社 | 血液装置用キャップ及び血液装置 |
JP2017035644A (ja) * | 2015-08-06 | 2017-02-16 | 旭化成メディカル株式会社 | 中空糸膜モジュール及びその製造方法 |
-
1999
- 1999-01-12 JP JP513399A patent/JP2000202250A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016123820A (ja) * | 2015-01-08 | 2016-07-11 | ニプロ株式会社 | 血液装置用キャップ及び血液装置 |
JP2017035644A (ja) * | 2015-08-06 | 2017-02-16 | 旭化成メディカル株式会社 | 中空糸膜モジュール及びその製造方法 |
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