JP2000201868A - 電気掃除機用集塵袋 - Google Patents

電気掃除機用集塵袋

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JP2000201868A
JP2000201868A JP31821099A JP31821099A JP2000201868A JP 2000201868 A JP2000201868 A JP 2000201868A JP 31821099 A JP31821099 A JP 31821099A JP 31821099 A JP31821099 A JP 31821099A JP 2000201868 A JP2000201868 A JP 2000201868A
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JP
Japan
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nonwoven fabric
pore diameter
strength
vacuum cleaner
dust
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JP31821099A
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English (en)
Inventor
Kunio Suzuki
邦夫 鈴木
Kazumichi Masaki
一路 正木
Hiroshi Mizutani
浩 水谷
Eiichi Nishiura
栄一 西浦
Yasuyoshi Horiguchi
泰義 堀口
Masaaki Takeda
正明 武田
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INOGAMI KK
YOSHIKAWA KAMI SHOJI KK
Toray Industries Inc
Original Assignee
INOGAMI KK
YOSHIKAWA KAMI SHOJI KK
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エレクトレットメルトブロー不織布に基づく
低圧力損失で高捕集性の性能を長期間にわたり維持可能
にする電気掃除機用集塵袋を提供する。 【解決手段】 吸引空気の通過方向に内層1、中間層
2、外層3の順に積層した少なくとも3層の積層体10
からなる電気掃除機用集塵袋であって、内層1が破断強
度0.7kg/50mm(6.9N/50mm)以上の不織
布、中間層2が平均気孔径8〜30μm、最大気孔径4
5μm以下のエレクトレットメルトブロー不織布、外層
3が破裂強度1.5kg/cm2 (14.7N/c
2 )以上、1%伸長時強度1.5kg/50mm(1
4.7N/50mm)以上の不織布であり、かつ積層体1
0全体の平均気孔径が8〜25μm、最大気孔径が40
μm以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気掃除機用集塵袋
に関し、さらに詳しくは低圧損で高捕集性の性能を長期
間維持可能にした電気掃除機用集塵袋に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電気掃除機に装着される使い捨て
集塵袋には、コスト上の観点からパルプを主材とする紙
製のものが多く使用されている。しかし、紙製の集塵袋
は、吸引空気の圧力損失を低くして電気掃除機の負荷を
小さくしようとするとゴミの捕集性能が低下し、逆にゴ
ミの捕集性能を向上させようとすると、圧力損失が高く
なって電気掃除機の負荷を増大させるという結果にな
り、圧力損失とゴミの捕集性能とが互いに相容れない関
係を有していた。
【0003】このような問題を解消するため、エレクト
レット効果に基づく吸塵性を有するエレクトレットメル
トブロー不織布を濾材の主材に使用し、低圧力損失であ
りながら高い捕集性能をもつようにした集塵袋が提案さ
れている。しかし、エレクトレットメルトブロー不織布
は、強度の低い未延伸糸の集合体から構成されているた
め、使用中に高圧の吸引空気が負荷することより経時的
に目びらきしたり、また大型ゴミが衝突すると簡単に損
傷したりするため、初期の高い捕集性能などを比較的短
期間に失ってしまうという問題を有していた。
【0004】特公平4−35205号公報には、エレク
トレットメルトブロー不織布にパルプ濾布を積層して強
度不足を補うことにより上記問題をほぼ解消したものが
提案されている。しかしながら、当時は、同公報第5欄
22〜23行に記載のように、吸引風速1.5m/mi
nに対しての性能であるため満足しうる捕集性能になっ
ていたが、近年では掃除効率の向上のためより強力な吸
引風速が要求されているため、上記のようにパルプ濾布
を積層しただけでは目詰まりが早く起こり、圧力損失上
昇が早期に始まるため、エレクトレットメルトブロー不
織布による性能が活かせなくなるという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、エレ
クトレットメルトブロー不織布に基づく低圧力損失で高
捕集性の優れた性能を長期間にわたり維持可能にする電
気掃除機用集塵袋を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の電気掃除機用集塵袋は、吸引空気の通過方向に内
層、中間層、外層の順に積層した少なくとも3層の積層
体からなり、前記内層が破断強度0.7kg/50mm
(6.9N/50mm)以上の不織布、前記中間層が平均
気孔径10〜30μm、最大気孔径45μm以下のエレ
クトレットメルトブロー不織布、前記外層が破裂強度
1.5kg/cm2 (14.7N/cm2 )以上、1%
伸長時強度1.5kg/50mm(14.7N/50mm)
以上の不織布であり、かつ前記積層体全体の平均気孔径
が8〜25μm、最大気孔径が40μm以下であること
を特徴とするものである。
【0007】このように中間層を、平均気孔径が10〜
30μmで最大気孔径が45μm以下のエレクトレット
メルトブロー不織布により構成し、かつ積層体全体とし
ての平均気孔径が8〜25μmで最大気孔径が40μm
以下になるように構成したことにより、エレクトレット
効果に基づく低圧力損失で高捕集性能という高い性能を
活かすことができる。
【0008】また、中間層のエレクトレットメルトブロ
ー不織布の内側に、破断強度0.7kg/50mm(6.
9N/50mm)以上の不織布を内層として配置したの
で、この内層により大型ゴミを事前に捕捉し、中間層の
エレクトレットメルトブロー不織布に対する損傷や濾過
面積の低減を防止することができる。また、エレクトレ
ットメルトブロー不織布の外側に、破裂強度が1.5k
g/cm2 (14.7N/cm2 )以上で、1%伸長時
強度が1.5kg/50mm(14.7N/50mm)以上
の強靱な不織布を外層として配置したので、例えば吸引
風速12m/sec相当の高圧空気が連続的に負荷して
も、エレクトレットメルトブロー不織布が目開きや破裂
を起こすことがない。このようにエレクトレットメルト
ブロー不織布の経時的な変形がないことにより、初期の
低圧力損失や高捕集性を長期間にわたり維持することが
できる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において、電気掃除機用集
塵袋を構成する濾材は、吸引空気の通過方向に内層、中
間層、外層の順に不織布が積層された少なくとも3層の
積層体から構成されている。
【0010】図1は、本発明の濾材を構成する積層体の
一例を示す断面図である。
【0011】積層体10は、吸引空気の通過方向(矢印
で示す方向)に内層1、中間層2、外層3の順に3層の
不織布が積層されて構成されている。これら3層のう
ち、特に中間層2がエレクトレットメルトブロー不織布
から構成されている。図示の例では、内層1、中間層
2、外層3が、それぞれ単一層として構成されている
が、これら各層は必ずしも単一層だけに限定されず、必
要により組成が異なる複数層から構成されていてもよ
い。
【0012】上記積層体において、中間層のエレクトレ
ットメルトブロー不織布は、集塵袋を構成する濾材の主
材をなすものであり、その気孔径として、平均気孔径が
10〜30μm、好ましくは10〜25μmであり、か
つ最大気孔径が45μm以下、好ましくは42μm以
下、さらに好ましくは40μm以下あることが必要であ
る。また、エレクトレット効果による吸塵性を発揮する
ため、表面電荷密度が1×10-10 クーロン/cm2
上であり、さらに好ましくは3×10-10 クーロン/c
2 以上であるものがよい。
【0013】エレクトレットメルトブロー不織布の気孔
径は、平均気孔径が上述の10〜30μmの範囲で、出
来るだけ小さい径のものが多数分布するようにするのが
よい。平均気孔径が10μm未満では、通気量が低下す
るため圧力損失が高くなり、本発明の目的が達成し難く
なる。しかし、平均気孔径が30μmよりも大きくなる
と、例えは0.5μm以下の微塵ゴミの捕集性能が不十
分になる。
【0014】また、エレクトレットメルトブロー不織布
は、平均気孔径が上記8〜30μmの範囲であると共
に、最大気孔径が45μm以下であることが重要であ
り、好ましくは42μm以下、さらに好ましくは40μ
m以下にするのがよい。最大気孔径が45μmよりも大
きいと、エレクトレット効果による吸塵力が限界になる
ため捕集性能が低下し、電気掃除機から排気される空気
中にダストが漏れやすくなる。
【0015】エレクトレットメルトブロー不織布は、上
述した平均気孔径と最大気孔径とを有することを条件
に、地合を出来るだけ均一にすることが好ましい。具体
的には、二元配置のムラ分析でトータルムラ(ムラCV
値)が8%以下であること、さらに好ましくは6%以下
であるのがよい。
【0016】不織布の気孔径の大きさをコントロールす
る要因としては、平均単繊維径と目付とがある。エレク
トレットメルトブロー不織布の平均気孔径と最大気孔径
を上記範囲内にコントロールするためには、平均単繊維
径を0.7〜6μmにし、目付を8〜50g/m2 にす
ることが好ましい。
【0017】平均単繊維径を0.7μmより小さくする
と、通気量が低下して圧力損失を増大させる原因にな
る。また、0.7μmより小さくすることは、気孔径を
コントロールするには有利であるが、極細繊維の製造は
製造技術上から非常に難しくなり、コスト高を招くこと
になる。
【0018】また、平均単繊維径を6μmよりも太くす
ると、平均気孔径が上述した上限値30μmよりも大き
くなりやすくなる。また、平均単繊維径を太くした状態
で平均気孔径の増大を抑制しようとすると、目付を大幅
に大きくしなければならなくなるので、結果として不織
布が厚くなるため、集塵袋の加工を難しくしたり、集塵
袋の嵩張りを増大したりする欠点を生ずる。
【0019】目付の量は8g/m2 よりも少なくする
と、地合のコントロールによって気孔径を均一に安定化
させることが非常に難しくなる。また、目付を50g/
2 よりも多くすると、不織布の厚みが増大するため、
前述したように集塵袋の製袋加工が難しくなる。
【0020】メルトブロー不織布のエレクトレット化方
法は、従来公知の方法がいずれも使用可能である。例え
ば、メルトブロー不織布をドラム状のアース電極の上面
に供給し、さらにその不織布の上方に3〜10cm離れ
た位置にワイヤー電極を配置し、そのワイヤー電極から
直流の10〜40kvの高電圧を1〜10秒程度印加す
ることによりエレクトレット化することができる。
【0021】エレクトレットメルトブロー不織布を構成
する樹脂の種類は特に限定されないが、例えば、ポリオ
レフィン(ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレ
ンなど)、ポリアミド、ポリエステル、フッ素系樹脂、
ポリカーボネート、ポリアクリルニトリル、塩化ビニル
などの体積抵抗率が1012Ω・cm以上のものを挙げる
ことができる。特にエレクトレット化が容易なポリオレ
フィンは好ましく、特にポリプロピレンが好ましい。
【0022】本発明において、中間層のエレクトレット
メルトブロー不織布の上流側に配置する内層には、破断
強度が0.7kg/50mm(6.7N/50mm)以上、
好ましくは1.0kg/50mm(9.8/50mm)以
上、さらに好ましくは1.5kg/50mm(14.7/
50mm)以上の不織布を使用する。このような破断強度
を有する不織布を内層に配置することにより、その保護
作用により、集塵袋内に質量の大きなゴミが吸入空気と
共に侵入してもエレクトレットメルトブロー不織布が破
損したり、目開きしたりすることはない。
【0023】すなわち、エレクトレットメルトブロー不
織布は低強度の未延伸糸の集合体から構成されているた
め、質量の大きなゴミが直接衝突すると、簡単に目開き
したり、変形したりし、或いは濾過面積が急激に低下し
たりすることがある。しかし、上記のように内層として
破断強度0.7kg/50mm(6.7N/50mm)以上
の不織布を配置することにより上記のような変形を防止
し、エレクトレットメルトブロー不織布の高捕集性能や
低圧力損失の性能を維持することができる。
【0024】内層の不織布は、上記のような保護作用の
ため、破断強度を0.7kg/50mm以上にすると共
に、1%伸長時強度を中間層のエレクトレットメルトブ
ロー不織布よりも大きな値をもつようにすることが好ま
しい。これによってエレクトレットメルトブロー不織布
に対する保護作用を一層向上することができる。
【0025】また、内層としては、目付が10〜50g
/m2 で、通気量が100cc/cm2 ・sec以上の
比較的通気性のよい不織布であることが好ましい。目付
が10g/m2 未満であると、不織布が密度ムラを生ず
るため破断強度が変動しやすくなる。また、目付が50
g/m2 よりも多くなると、不織布の厚みが大きくなる
ため袋加工が難しくなる。
【0026】内層に使用する不織布の種類は、特に限定
されるものではなく、例えば、各種の合成繊維、天然繊
維またはこれらの混合繊維などを使用した乾式不織布、
抄紙法による湿式不織布または紙や各種合成繊維のスパ
ンボンド不織布などを好ましく使用することができる。
【0027】本発明において、中間層のエレクトレット
メルトブロー不織布の下流側に積層する外層としては、
破裂強度が1.5kg/cm2 (14.7N/cm2
以上、好ましくは2.0kg/cm2 (19.6N/c
2 )以上であって、かつ1%伸長時強度が1.5kg
/50mm(14.7N/50mm)以上、好ましくは2.
0kg/50mm(18.6N/50mm)以上の不織布を
使用する。
【0028】外層はエレクトレットメルトブロー不織布
の下流側に配置されることにより、吸引空気の連続的な
負荷に対してエレクトレットメルトブロー不織布の目開
きや、破損を防止する保護作用を行い、エレクトレット
メルトブロー不織布の高捕集性や低圧力損失という性能
を長期間維持可能にする。
【0029】外層に使用する不織布は、目付が20〜5
0g/m2 で、通気量が70cc/cm2 ・sec以上
であることが好ましい。目付が20g/m2 未満であっ
ては、不織布に密度ムラを生じやすくなり、破裂強度を
上述した1.5kg/cm2(14.7N/cm2 )以
上にすることが難しくなる。また、目付が50g/m 2
よりも多くなると、厚みが大きくなり、集塵袋の袋袋加
工が難しくなる。
【0030】外層に使用する不織布は、通気量を70c
c/cm2 ・sec以上にすることにより、エレクトレ
ットメルトブロー不織布の低圧力損失性能を維持可能に
する。しかし、通気量があまり大きくなりすぎても、破
裂強度の下限値1.5kg/cm2 (14.7N/cm
2 )を維持することが難しくなるので、300cc/c
2 ・secまでを限度にすることが望ましい。
【0031】また、外層の通気量としては、内層の不織
布の通気量よりも低くすることが好ましく、このような
相対関係を設定することによってエレクトレットメルト
ブロー不織布の目開き防止効果を一層向上することがで
きる。
【0032】外層に使用する不織布の種類は、特に限定
されるものではないが、内層に使用した不織布と同様
に、各種の合成繊維、天然繊維またはこれらの混合繊維
などを使用した乾式不織布、抄紙法による湿式不織布ま
たは紙や各種合成繊維のスパンボンド不織布などを使用
することができる。これらのうちでも、特に高い1%伸
長時強度を得やすい抄紙法による湿式不織布が好適であ
る。
【0033】本発明において、内層或いは外層用として
抄紙法による湿式不織布を使用する場合、常法として主
体繊維の他に紙力増強剤を添加することができる。例え
ば、PVA、エポキシ樹脂、CMC、カチオン化澱粉等
が使用され、強度、伸度、硬さ等を調整することが可能
である。
【0034】上述した外層や内層の1%伸長時強度は、
中間層のエレクトレットメルトブロー不織布のそれより
も大きくすることが好ましく、エレクトレットメルトブ
ロー不織布に対する保護作用をさらに向上することがで
きる。
【0035】本発明において、内層、中間層、外層が積
層された少なくとも3層からなる積層体は、積層体全体
としての平均気孔径が8〜25μmで、最大気孔径が4
0μm以下であることが必要である。好ましくは、平均
気孔径が10〜25μm、最大気孔径が38μm以下で
あるのがよい。積層体全体の気孔径がこのような条件を
有することにより、中間層のエレクトレットメルトブロ
ー不織布が有する気孔径の条件と相まって、集塵袋を低
圧力損失で高捕集性能にすることができる。
【0036】また、積層体全体としての通気量は大きい
ほどよく、少なくとも10cc/cm2 ・sec以上、
好ましくは30cc/cm2 ・sec以上にするとよ
い。積層体としての通気量が10cc/cm2 ・sec
よりも小さいと、電気掃除機に対する負荷が大きくなる
ため騒音や電力消費量を増大させることになる。
【0037】上述した電気掃除機用集塵袋には、各種の
菌、カビ、ダニなどが捕集されるので、内層、中間層、
外層の少なくとも一つ、或いは全層に抗菌加工または/
および防ダニ加工を施すと有益である。特に、ダストが
多量に付着する内層や中間層に対して加工するとよい。
【0038】これら抗菌加工、防ダニ加工の加工方法、
およびこれらの加工に使用される抗菌剤、防ダニ剤とし
ては、従来公知のものがいずれも使用可能であり、特に
限定されるものではない。加工方法としては、不織布或
いは不織布を構成する繊維に対して抗菌剤、防カビ剤、
防ダニ剤などを表面処理或いは含浸処理する方法でも、
或いは不織布を構成する繊維を紡糸などで成形する時に
練り込む方法であってもよい。
【0039】抗菌剤としては、例えば p−クロロメタ
クレゾール、p−クロロ−m−キシレノール、o−フェ
ニルフェノール、α−プロムシンナムアルデヒド、2・
4・4’−トリクロロ−2’−ハイドロオキシジフェニ
ルエーテル、N−(フルオロジクロロメチルチオ)−フ
タルイミド、N,N−ジメチル−N’−フェニル−(N
−フルオロジクロロメチルチオ)−スルファミド、2−
(4−チアゾリル)ベンズイミダゾール、クロルヘキシ
ジン、第4級アンモニウム塩、8−オキシキノリン銅、
2−ピリジンチオール−1−オキサイド塩ななとを挙げ
ることができる。これらは単独で使用してもよく、或い
は2種以上を併用してもよい。
【0040】防ダニ剤(殺虫剤)としては、例えばピレ
トリン、ジョチュウギクエキス、アレスリン、d−アレ
スリン、ペルメトリン、フェノトリン、レスメトリン、
d−レスメトリン、フタルスリン、フラメトリン、ペー
パースリン、シフェノトリンなどのピレスロイド系化合
物;フェニトロチオン、ダイアジノン、フェンチオン、
カルグロホス、サイアノホス、ジクロルボス、テメホ
ス、ナレド、トリクロルホン、フェンクロホス、マラチ
オン、ピリダフェンチオンなどの有機リン系化合物;カ
ーバリール、プロポクサー、ジメチランなどのカーバメ
ート系化合物などを挙げることができる。これらを単独
で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0041】
【実施例】以下に説明する実施例において、物性および
性能は下記の方法で測定した。
【0042】〔気孔径〕濾材性能試験バブルポイント法
で測定した。測定器として「多孔質材料自動細孔測定シ
ステム Perm-Porometer 」(米国 Porus Materials社
製) を用い、測定サンプル径を21mmとし、測定液と
してパーフロオロアミン化合物「フロリナート(不活性
液体)FC−40」16 dynes/cm 」(住友スリーエム
社製)を用いて、細孔径分布測定を行った。
【0043】上記条件の下に測定器によって自動計算し
て得られた結果のミーン・フロー・ポア・ダイアメータ
( MEAN FLOW PORE DIAMETER)を平均気孔径とし、バブ
ル・ポイント・ポア・ダイアメータ(BUBBLE POINT POR
E DIAMETER)を最大気孔径とした。なお、1検体から任
意に5か所をサンプリング測定し、その平均値を用い
た。
【0044】〔破断強度、1%伸長時強度〕JIS L
1906の規定により測定した。タテ、ヨコそれぞれの
強度を測定し、その平均値を用いた。
【0045】〔破裂強度〕JIS L1906のミュー
レン形法により測定した。
【0046】〔平均単繊維径〕SEM写真で繊維を拡大
撮影し、100本の繊維幅を測定し、その中位値で示し
た。
【0047】〔目付〕0.5m角のサンプル重量を測定
し、1m角の重量に換算した。
【0048】〔ムラCV値〕100cm角のサンプルを
タテ、ヨコそれぞれ20区分(5cm角に400枚)に
切り取り、その重量を測定し、2元配置のムラ分析法で
解析してトータルムラで示した。
【0049】〔通気量〕JIS L1096のフラジー
ル法で測定した。
【0050】〔捕集率〕リオン(株)製パーティクルカ
ウンターを使用し、測定風速を12m/minとし、ダ
ストは大気塵とし、供給した塵量に対して濾布上に捕捉
された塵量の比率(%)で表し、ダストの粒子径に応じ
て次の3通りで示した。なお、N数は10とし、その平
均値を用いた。
【0051】0.3: 粒径0.3μm以上、0.5μ
m未満のダストの捕集率 0.5: 粒径0.5μm以上、1.0μm未満のダス
トの捕集率 1.0: 粒径1.0μm以上のダストの捕集率 〔圧力損失〕濾過面積100cm2 のサンプル濾布をセ
ットし、そのサンプル濾布に大気塵を含んだ空気を風速
12m/minで通過させたときのサンプル濾布の上流
と下流との圧力差を単位mmAqで示した。なお、N数
は10とし、その平均値を用いた。
【0052】実施例1〜4、比較例1〜4 それぞれ下記の構成からなる内層、中間層、外層を吸引
空気の通過方向に順に積層した実施例1〜4、比較例1
〜4の合計8種類の積層体を作成した。なお、これらの
うち比較例3は、特公平4−35205号公報に記載さ
れるフィルタに準じたものである。
【0053】上記それぞれの積層体について、その初期
の圧力損失と捕集率を測定した。また、各積層体を集塵
袋に製袋し、それぞれ実機(ナショナル・キャニスター
MC−L51P電気掃除機)に装着し、袋強度などの実
用性を調べると共に、延べ48時間空運転後の圧力損失
と捕集率とを測定した。実用試験は、200gのセメン
トを吸い込ませた後、掃除機の吸引ホースの吸口を3秒
間ずつ遮断・開放する操作を50回繰り返し、破れの有
無を調べた。さらに、JIS規定のM5の六角ナット1
00個を吹き込んだときの集塵袋の破損発生状況(ナッ
ト吸込み試験)を調べた。これらの試験結果を表1に示
す。
【0054】(実施例1) 内層: ポリエステル系熱融着繊維/ビスコース繊維=70/3
0(重量%)を主体としてなる湿式不織布; 破断強度3.2kg/50mm(目付15g/m2 、通気
量350cc/cm2 ・sec) 中間層:ポリプロピレン・エレクトレットメルトブロー
不織布; 平均気孔径/最大気孔径=14/21(μm) (平均単繊維径1.45μm、目付15g/m2 、通気
量25cc/cm2 ・sec、ムラCV値3.4%) 外層:ポリエステル系熱融着繊維/パルプ=80/20
(重量%)を主体としてなる湿式不織布 破裂強度2.7kg/cm2 、1%伸長時強度3.0k
g/50mm(目付35g/m2 、通気量120cc/c
2 ・sec) 積層体: 平均気孔径/最大気孔径=12/20(μm)
【0055】(実施例2) 内層:熱エンボス加工後にエレクトレット加工したポリ
プロピレンスパンボンド不織布 破断強度3.1kg/50mm(平均単繊維径28μm、
目付25g/m2 、通気量463cc/cm2・se
c) 中間層:実施例1の中間層と同じ 外層:実施例1の外層と同じ 積層体: 平均気孔径/最大気孔径=13/20(μm)
【0056】(実施例3) 内層:実施例1の湿式不織布に、抗菌剤としてp−(ク
ロロフェニルジグアニド)−ヘキサンを6部、防カビ剤
として2−(N−nブチルカルバミン酸3−9ヨード−
2プロビニルエステルを2部、2−(4−チアゾリル)
ベンズイミダゾールを1部、固着剤として塩素化ポリオ
レフィン(15.8重量%塩素化ポリプロピレン)を8
部、溶剤としてトルエンを用い、液濃度を調整でトータ
ルドライピックアップ量が3.5%になるように調合し
て、これをグラビアコートし、80℃、60秒乾燥処理
した不織布; 破断強度2kg/50mm(目付15g/m2 、通気量3
00cc/cm2 ・sec) 中間層:実施例1の中間層と同じ外層:実施例1の外層
と同じ 積層体: 平均気孔径/最大気孔径=12/19(μm)
【0057】(実施例4) 内層:実施例2の内層と同じ 中間層:ポリプロピレンエレクトレットメルトブロー不
織布; 平均気孔径/最大気孔径=21/34(μm)(平均単
繊維径1.7μm、目付15g/m2 、通気量51cc
/cm2・sec、ムラCV値9.5%) 外層:実施例1の外層と同じ 積層体: 平均気孔径/最大気孔径=19/32(μm)
【0058】(比較例1) 内層:実施例2の内層と同じ 中間層:実施例1の中間層と同じ 外層:ポリエステル繊維/ポリエステル系熱融着繊維/
パルプ=10/30/60(重量%)を主体としてなる
湿式不織布; 破裂強度1.2kg/cm2 、1%伸長時強度1.3k
g/50mm(目付35g/cm2 、通気量70cc/c
2 ・sec) 積層体: 平均気孔径/最大気孔径16/21(μm)
【0059】(比較例2) 内層: なし 中間層:実施例1の中間層と同じ 外層:実施例1の外層と同じ 積層体: 平均気孔径/最大気孔径=12/20(μm)
【0060】(比較例3) 内層:ポリエステル・スパンボンド不織布: 破断強度7.1kg/50mm(平均単繊維径17.5μm
(繊度3デニール)、目付40g/m2 ) 中間層:ポリプロピレン・エレクトレットメルトブロー
不織布; 平均気孔径/最大気孔径=35/68(μm)(平均単
繊維径2.8μm、目付20g/m2 、通気量90cc
/cm2・sec) 外層:パルプ湿式不織布 破裂強度3.7kg/cm2 、1%伸長時強度5.2k
g/50mm(目付50g/m2 、、通気量6cc/cm
2 ・sec) 積層体: 平均気孔径/最大気孔径=8/23(μm)
【0061】(比較例4) 内層:実施例1と同じ 中間層:ポリプロピレン・メルトブロー不織布; 平均気孔径/最大気孔径=37/79(μm)(平均単
繊維径6.2μm、目付20g/m2 、通気量198c
c/cm2 ・sec、ムラCV値7.5%) 外層:実施例1と同じ 積層体: 平均気孔径/最大気孔径=30/72(μm)
【0062】
【表1】
【0063】表1の結果から、実施例1〜3の集塵袋
は、圧力損失の初期性能は約15(単位)前後であり、
48時間後は約5(単位)前後上昇している程度であっ
た。また、捕集率は0.3、0.5、1.0の性能とも
初期性能が約80%以上であり、かつその性能を48時
間後も略維持している。また、実用性試験、ナット吸込
み試験とも集塵袋に異常は発生しなかった。
【0064】また、実施例4は実施例1〜3に比べ初
期、48時間後の捕集率は低いものの紙から構成された
市販品と遜色ないものであった。
【0065】これに対して、比較例4は圧力損失が低
く、実用性、ナット吸込み試験も問題ないものの、捕集
率が全般に低く、好ましいものではなかった。比較例1
は実用試験で袋が破裂し、以後使用不能になった。比較
例2は、圧力損失や捕集率については遜色ないが、ボル
ト吸込み試験において傷を発生し、ダスト漏れを生じ
た。また、比較例3は圧力損失が高いためか経日的に吸
込み力が次第に低下していった。
【0066】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、中間層
を平均気孔径が10〜30μmで最大気孔径が45μm
以下のエレクトレットメルトブロー不織布で構成し、か
つ積層体全体としての平均気孔径を8〜25μm、最大
気孔径を40μm以下にしたことにより、エレクトレッ
ト効果に基づく低圧力損失、かつ高捕集性能の高性能を
得ることができる。
【0067】また、中間層のエレクトレットメルトブロ
ー不織布の内層に破断強度が0.7kg/50mm(6.
9N/50mm)以上の不織布を配置したので、この内層
により大型のゴミを事前に捕捉してエレクトレットメル
トブロー不織布に対する損傷や濾過面積の低減を防止す
ることができ、また外層に破裂強度が1.5kg/cm
2 (14.7N/cm2 )以上、1%伸長時強度1.5
kg/50mm(14.7N/50mm)以上の強靱な不織布を
配置したので、高圧の吸引空気が経時的に負荷してもエ
レクトレットメルトブロー不織布が目開きや破裂したり
することがなく、初期の低圧力損失性や高捕集性を長期
間にわたり維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気掃除機用集塵袋を構成する積層体
の一例について、その要部を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 内層 2 中間層 3 外層 10 積層体
フロントページの続き (72)発明者 正木 一路 高知県吾川郡伊野町枝川233の30 (72)発明者 水谷 浩 千葉県八千代市八千代台西10番地23号3 (72)発明者 西浦 栄一 滋賀県大津市園山1丁目1番1号 東レ株 式会社滋賀事業場内 (72)発明者 堀口 泰義 滋賀県大津市園山1丁目1番1号 東レ株 式会社滋賀事業場内 (72)発明者 武田 正明 滋賀県大津市園山1丁目1番1号 東レ株 式会社滋賀事業場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸引空気の通過方向に内層、中間層、外
    層の順に積層した少なくとも3層の積層体からなり、前
    記内層が破断強度0.7kg/50mm(6.9N/50m
    m)以上の不織布、前記中間層が平均気孔径10〜30
    μm、最大気孔径45μm以下のエレクトレットメルト
    ブロー不織布、前記外層が破裂強度1.5kg/cm2
    (14.7N/cm2 )以上、1%伸長時強度1.5k
    g/50mm(14.7N/50mm)以上の不織布であ
    り、かつ前記積層体全体の平均気孔径が8〜25μm、
    最大気孔径が40μm以下である電気掃除機用集塵袋。
  2. 【請求項2】 前記外層が抄紙法による湿式不織布であ
    る請求項1に記載の電気掃除機用集塵袋。
  3. 【請求項3】 少なくとも前記内層に抗菌加工および防
    ダニ加工の少なくとも一つが施されている請求項1また
    は2に記載の電気掃除機用集塵袋。
  4. 【請求項4】 前記内層および外層の1%伸長時強度
    が、それぞれ前記中間層の1%伸長時強度よりも大であ
    る請求項1,2または3に記載の電気掃除機用集塵袋。
  5. 【請求項5】 前記外層の通気量が前記内層の通気量よ
    りも小である請求項1〜4のいずれかに記載の電気掃除
    機用集塵袋。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010119998A (ja) * 2008-11-21 2010-06-03 Ambic Co Ltd エレクトレット濾過布

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JP2010119998A (ja) * 2008-11-21 2010-06-03 Ambic Co Ltd エレクトレット濾過布

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