JP2000201633A - ゼリ―食品及びその製造方法 - Google Patents
ゼリ―食品及びその製造方法Info
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Abstract
び食感の変化がなく、ゼリーのジューシーな食感を保
ち、且つ耐熱性及び冷凍性を付与できるゼリー食品を提
供すること。 【解決手段】 ゲル化剤としてジェランガムを0.05
〜2.0重量%及び寒天を0.05〜0.50重量%含
有し、且つ糖濃度が50〜80重量%となるように糖類
を含有し、更に塩類を含有した溶液を、加熱溶解後に容
器に充填し、冷却してゲル化させることを特徴とするゼ
リー食品の製造方法、該方法によって製造されたゼリー
食品、及び該ゼリー食品を含有する食品。
Description
ーの食感を有し、且つ耐熱性及び冷凍性を有するゼリー
食品に関し、更に詳しくは、ゼリーの食感を有し、加熱
しても加熱前の形状がそのまま残り、ゼリーの食感も保
たれ、一度ゲルをゾル状に崩壊し再加熱してもゲルの保
形性が保たれ、優れた冷凍耐性を備え、しかも口溶けが
良くジューシーなゼリー食品及びその製造方法及び当該
ゼリー食品を含有した食品に関する。
料としてはジャムやフラワーペースト等に耐熱性のゲル
化剤を使用或いは併用して製造してきた。
ーなゼリー食感の食品を製造することは困難であるし、
ペクチン等を使用した耐熱性ジャムは、200℃程度で
焼成すると流動性を示し、パンや菓子の上面にトッピン
グした場合に流れ出すと言う不具合があった。また、糖
度を上げるとジューシーなゼリー食感を得ることは困難
であった。他の方法として、例えば特開平10−990
31号記載のゼリー食品があるが、この場合は糖濃度と
耐熱性との関係について検討していないし、冷凍により
物性が変化することを利用しており、基本的には冷凍性
が欠如していると考えられる。
では、耐熱性が不十分な上に、糖濃度が高いと粘着性の
食感になりジューシー感がないと考えられ、特開昭64
−60336号及び特開昭64−60337号記載の方
法では、糖濃度50重量%以上ではジューシーな食感を
保持できないと考えられ、特開昭64−60338号記
載の方法では、強い粘着性のある食感となり、ジューシ
ーさが喪失すると考えられ、いずれも不具合があった。
熱技術で調製されたゼリーは、糖濃度を上昇させること
により物性及び食感の変化が著しく、特に糖濃度50重
量%以上ではゼリーのジューシーな食感を保ち且つ耐熱
性を保持することは困難であった。また、この為に耐熱
性に加え冷凍性を付与することは困難であった。
状況を鑑み、ジューシーなゼリー食感を有し、且つ耐熱
性及び冷凍性を有するゼリー食品を含有する食品を提供
すべく鋭意研究を重ねた結果、ゲル化剤としてジェラン
ガム及び寒天を使用し、更に糖類を混合し、これに塩類
を加えて加熱溶解後に容器に充填し、冷却し、ゲル化さ
せることにより、ジューシーなゼリー食感を有し、且つ
耐熱性及び冷凍性を有するゼリー食品が得られる事を見
出し、本発明を完成させるに至った。
ェランガムを0.05〜2.0重量%及び寒天を0.0
5〜0.50重量%含有し、且つ糖濃度が50〜80重
量%となるように糖類を含有し、更に塩類を含有した溶
液を、加熱溶解後に容器に充填し、冷却してゲル化させ
ることを特徴とするゼリー食品の製造方法に関する。
れたゼリー食品に関する。
る食品に関する。
は、ゲル化剤としてのジェランガム、寒天、糖類、塩類
を添加して調整した溶液を、加熱溶解後に容器に充填
し、冷却してゲル化させる方法である。
ジェランガムの添加量は、0.05〜2.0重量%、好
ましくは0.1〜1.0重量%、また寒天の添加量は、
0.05〜0.50重量%、好ましくは0.1〜0.3
重量%でなければならない。
%未満では、十分な耐熱性が得られず、上記記載の重量
%より多い場合は、プラスチック性の物性となりジュー
シー感が喪失すると言う不具合がある。
〜80重量%、好ましくは55〜65重量%である。糖
濃度については、50重量%未満では、ジェランガム単
体でもジューシーな食感は得られるが、十分な冷凍性は
得られない。また80重量%を越えると、食感に粘着性
が出て、ジューシーな食感が失われる。
50重量%以上では、そのジューシーな食感が失われ、
ゾル状の物性に変化し、耐熱性も低下する。また、寒天
単体の場合、90℃以上の加熱において耐熱性が喪失す
る。一方、ジェランガムと他のゲル化剤及び増粘剤を組
み合わせただけでは、糖濃度50%以上では、ジューシ
ーな食感を得ることはできない。
コースの様な粉糖や水飴の様な液糖でも構わないし、甘
味を調整する目的で、乳糖や麦芽等の様に低甘味の糖類
を使用しても構わない。
ては、乳酸カルシウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム等
のメタリン酸ナトリウムのように溶液中で陽イオンに解
離するものを使用する。また添加量としては、0.01
〜0.5重量%が好ましい。これよりも、少ない場合
は、出来たゲルが柔かくなりがちであり、これ以上添加
しても効果は変わらない。
や離水防止の為にカラギーナン、ゼラチン、アルギン酸
等の海藻抽出物、ローカストビーンガム、タラガム、グ
アガム、タマリンド種子多糖類、アラビアガム、トラガ
ントガム、カラヤガム、ペクチン、澱粉、大豆蛋白、小
麦蛋白等の植物系天然高分子物質、キサンタンガム、プ
ルラン、デキストラン、カードラン等の微生物産性天然
高分子物質、カゼイン、アルブミン等の動物系天然高分
子物質、加工澱粉、カルボキシメチルセルロース、メチ
ルセルロース等のセルロース誘導体、アルギン酸ナトリ
ウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等の海
藻抽出物加工品、ポリビニルアルコール、ポリビニルポ
リドン、ポリビニルメチルエーテル、ポリエチレンオキ
サイド、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレングリ
コール等の合成高分子物質等を1種もしくは2種以上併
用する事も可能である。また着色料、香料等その他の添
加物を添加することも可能である。
0〜30分加熱するのが好ましい。
袋状のもの、硬質プラスチック材質の筒状のもの、金属
系のもの、また紙材質の箱状のもの等いずれのものでも
良い。
〜5℃で1〜2時間冷却するのが好ましい。
の他、ムース、ババロア、プリン等の乳製品を使用した
デザート類や、煮こごり等の惣菜ゼリー及びジャム、マ
ーマレード等のフルーツフィリング等が挙げられる。
しては、パン、菓子、デザートの他に乳製品等やピザ、
惣菜、弁当類が挙げられる。このような手段で得られた
ゼリー食品は容器より取り出して飲食したり、食品にト
ッピングしたり添加したりすることができる。
に詳細に説明するが、本発明はこれらに制限されるもの
ではない。
り、「重量%」を表す。 (実施例1〜13、比較例1〜8)耐熱性、冷凍性及び
ジューシー感の検討 ジェランガム0.04〜2.1%、寒天0.04〜0.
6%及びグラニュ糖49〜81%の範囲で表1の配合で
調整し、これに乳酸カルシウム0.1%、クエン酸0.
3%を添加し、溶解水を加え、これを100%とする。
さらにこれを混合溶解し、90℃で10分間殺菌し、1
0℃で2時間冷却してゲル化させ、ゼリー食品を作成
し、耐熱性、冷凍性及びジューシー感を測定した。結果
を表1に示す。
(山崎製パン(株)製)の上に、本発明のゼリー食品1
0gを厚さが10mmになる様にトッピングし、210
℃の焼成条件に設定したオーブン((株)藤沢製作所製
フジサワオーブンEPP−14−2A)で、焼成し、焼
成開始後5、10及び20分後の状態を目視で確認し
た。
0gをプラスチック性のカップに充填し、−25℃に設
定した冷凍庫(サンヨー電気(株)製SRR−T188
3CA)で1ヶ月間冷凍し、室温で解凍後に、離水量を
測定して離水量が2重量%以下で耐熱性に変化がなく、
且つ食感が専門パネル10人の官能検査で、冷凍前のゼ
リー食品と比較し、全員が変化が無いとしたものが冷凍
性があるとした。
の官能検査の絶対評価で測定した。評価は非常にジュー
シーであるを5点とし、以下かなりジューシーであるを
4点、ジューシーであるを3点、ややジューシー感に欠
けるを2点、全くジューシーでないを1点とし、10人
の平均点が3点以上のものをジューシー感があるとし
た。 (実施例14)ジェランガム0.3%、寒天0.1%、
乳酸カルシウム0.1%、クエン酸0.3%、苺果肉1
0%、グラニュ糖20%、及び麦芽糖35%に溶解水を
加え、これを100%とし、溶解した後、80℃で20
分間殺菌し、容器に充填後、冷却した。こうして得られ
たゼリー食品は、ジューシーで耐熱性及び冷凍性に優れ
ていた。 (実施例15)ジェランガム0.5%、寒天0.2%、
ヘキサメタリン酸ナトリウム0.05%、牛乳5%、グ
ラニュ糖20%、及び乳糖35%に溶解水を加え、これ
を100%とし、溶解した後、80℃で10分間殺菌
し、容器に充填後、冷却した。こうして得られたゼリー
食品は、ジューシーで耐熱性及び冷凍性に優れていた。 (実施例16)ジェランガム0.2%、寒天0.05
%、カラギナン0.1%、ヘキサメタリン酸ナトリウム
0.05%、リンゴ酸0.3%、リンゴ果汁5%、アッ
プルリキュール1%、麦芽糖40%、及び果糖15%に
溶解水を加え、これを100%とし、溶解した後、90
℃で10分間殺菌し、容器に充填後、冷却した。こうし
て得られたゼリー食品は、ジューシーで耐熱性及び冷凍
性に優れていた。
性及び食感の変化がなく、ゼリーのジューシーな食感を
保ち、且つ耐熱性及び冷凍性を付与できるゼリー食品を
提供できる。
Claims (3)
- 【請求項1】 ゲル化剤としてジェランガムを0.05
〜2.0重量%及び寒天を0.05〜0.50重量%含
有し、且つ糖濃度が50〜80重量%となるように糖類
を含有し、更に塩類を含有した溶液を、加熱溶解後に容
器に充填し、冷却してゲル化させることを特徴とするゼ
リー食品の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の方法によって製造された
ゼリー食品。 - 【請求項3】 請求項2記載のゼリー食品を含有する食
品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00397399A JP3619382B2 (ja) | 1999-01-11 | 1999-01-11 | ゼリー食品及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP00397399A JP3619382B2 (ja) | 1999-01-11 | 1999-01-11 | ゼリー食品及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2000201633A true JP2000201633A (ja) | 2000-07-25 |
JP3619382B2 JP3619382B2 (ja) | 2005-02-09 |
Family
ID=11572021
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP00397399A Expired - Lifetime JP3619382B2 (ja) | 1999-01-11 | 1999-01-11 | ゼリー食品及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3619382B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012024055A (ja) * | 2010-07-27 | 2012-02-09 | Morinaga & Co Ltd | ゼリー飲料及びその製造方法 |
JP2020089291A (ja) * | 2018-12-04 | 2020-06-11 | 森永製菓株式会社 | 容器詰めゼリー状食品及び容器詰めゼリー状食品の加温方法 |
US10806167B2 (en) | 2015-03-24 | 2020-10-20 | Nutri Co., Ltd. | Gelling composition |
-
1999
- 1999-01-11 JP JP00397399A patent/JP3619382B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012024055A (ja) * | 2010-07-27 | 2012-02-09 | Morinaga & Co Ltd | ゼリー飲料及びその製造方法 |
US10806167B2 (en) | 2015-03-24 | 2020-10-20 | Nutri Co., Ltd. | Gelling composition |
JP2020089291A (ja) * | 2018-12-04 | 2020-06-11 | 森永製菓株式会社 | 容器詰めゼリー状食品及び容器詰めゼリー状食品の加温方法 |
JP7258527B2 (ja) | 2018-12-04 | 2023-04-17 | 森永製菓株式会社 | 容器詰めゼリー状食品及び容器詰めゼリー状食品の加温方法 |
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JP3619382B2 (ja) | 2005-02-09 |
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