JP2000199302A - 太陽電池一体型屋根板、その製造方法および施工方法 - Google Patents

太陽電池一体型屋根板、その製造方法および施工方法

Info

Publication number
JP2000199302A
JP2000199302A JP11001551A JP155199A JP2000199302A JP 2000199302 A JP2000199302 A JP 2000199302A JP 11001551 A JP11001551 A JP 11001551A JP 155199 A JP155199 A JP 155199A JP 2000199302 A JP2000199302 A JP 2000199302A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solar cell
roof
plate
integrated
roof panel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP11001551A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Sasaoka
誠 笹岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP11001551A priority Critical patent/JP2000199302A/ja
Publication of JP2000199302A publication Critical patent/JP2000199302A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B10/00Integration of renewable energy sources in buildings
    • Y02B10/10Photovoltaic [PV]
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/52PV systems with concentrators
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/548Amorphous silicon PV cells

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一般屋根板と同様の施工方法を用いることが
でき、別途、雪止め部材を設けることなく雪止め機能を
有し、端子取出部および屋根板裏の配線部材を保護する
構造を備えた太陽電池一体型屋根板を提供する。 【解決手段】 光起電力素子を補強板に絶縁封止した構
造を有する太陽電池一体型屋根板61において、受光面
側では凸状となるとともに非受光面側では凹状となる凸
部41が、屋根板本体の少なくとも一個所に設けられて
いる。凸部41には、端子取出部(端子取出部保護部4
7)が収納されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池と一体化
した屋根板に関するとともに、その太陽電池一体型屋根
板の製造方法および施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、地球環境問題が深刻化するなか
で、太陽光エネルギーは、火力発電、原子力発電等の有
害な副生産物を生成しないクリーンなエネルギーとし
て、非常に注目されるようになってきている。また、太
陽光エネルギーは、限りある地球上の資源に対し、枯渇
することのない無限なエネルギーとして、その有効活用
が望まれている。
【0003】また一方で、既存の1元型エネルギーシス
テムでは、震災等の災害がおきた場合に、エネルギー供
給が断絶したり、復旧に非常に時間がかかるという問題
がある。この点においても、太陽光エネルギーは、晴れ
ている地域であれば、太陽光をエネルギーとして利用で
きることから、分散型の独立エネルギー源としての利用
価値が高い。
【0004】上述した様々なニーズにより、住宅向けの
太陽電池モジュールの開発が促進され、その実用化が急
速に進んでいる。
【0005】また、太陽電池を住宅に設置する場合に
は、日当たりのよい屋根に設置することが好ましく、屋
根に対して太陽電池を設置する方法が注目されている。
【0006】屋根に対する太陽電池の設置方法には、大
きくわけると二通りの方法がある。その一つは、既設屋
根に太陽電池を取り付ける方法であり、他の一つは太陽
電池自体を屋根として葺く方法である。
【0007】前者の方法は、既設の屋根の上に何らかの
架台を用いて太陽電池を設置するため、従来から用いら
れている太陽電池モジュールをそのまま流用することが
できる。しかし、前者の方法では、設置コストが高くつ
き、また外観も悪くなるため、最近では後者の方法に注
目が集まっている。
【0008】ところで、屋根の施工方法は、古くから様
々なものが知られており、代表的な方法としては、平葺
き、立てはぜ葺き、瓦棒葺き、波板葺き、折り板葺き、
横葺き、瓦葺き、溶接葺き等がある。また、屋根板の材
料としては、金属、セラミック、プラスチック、木材
等、さまざまな材料が使われている。
【0009】従来から、太陽電池自体を屋根として葺く
方法として、例えば、特開平5−18051号公報(ス
レート瓦葺き)、特開平7−302924号公報(横葺
き)、特開平7−211932号公報(瓦棒葺き)等
に、その施工方法が開示されている。さらに、各施工方
法や、太陽電池の性質に応じた様々な開発が行われてい
る。
【0010】また、近年では、太陽電池を屋根板と一体
化した太陽電池一体型屋根板が、降雪地帯においても施
工されるようになってきた。降雪地帯においては、屋根
からの自然落雪に対して何ら対策を講じない場合には、
軒下を通る人に落雪による被害が生じる可能性が高い。
したがって、屋根上に積雪を保持して落雪を防止すると
ともに、雪降しを行い易い屋根とするために、屋根の随
所に雪止め設備を設置している。
【0011】従来から、一般屋根板用の雪止め方法とし
て、実用新案登録3001932号公報(スレート瓦葺
き用)、特開平5−079135号公報(横葺き用)、
実公平6−12105号公報(瓦棒葺き用)等に、その
技術が開示されている。これらの技術は、いずれも、雪
止め金具を、屋根板や下地材に釘(ビス)等で直接打ち
込み固定する方法を採用している。
【0012】また、特異な雪止め設備として、実開平4
−62717号公報に開示された技術のように、金属製
の屋根板の一部を、壁状に屋根板の上面に立ち上げて、
雪止め部とすることにより、落雪を防止する方式のもの
がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような一般屋根板用の雪止め方法を、太陽電池一体型
屋根板に用いた場合には、以下のような問題点がある。
【0014】すなわち、雪止め金具を、屋根板や下地材
に釘(ビス)等で直接打ち込んで固定する方法にあって
は、雪止め金具と屋根板が別体となっているため、作業
が煩雑になる。また、屋根面に露出している釘打ち部か
ら雨水が浸入するおそれがあり、雨水が浸入した場合に
は、太陽電池が破損してしまう。また、太陽電池の表面
は、特殊ガラスや特殊樹脂により被覆されており、雪止
め金具の下側に太陽電池を設置した場合には、表面被覆
材が損傷するおそれがある。
【0015】また、太陽電池一体屋根板は、非受光面側
に端子箱や電線が設けられているため、施工時の不注意
により、端子箱や電線が破損して、太陽電池の性能を低
下させるおそれがある。
【0016】また、雪止め部周辺の屋根板は、積雪によ
り相当な荷重を受けるため、雪止め部周辺の屋根板は、
野地板に接触する構造とすることが好ましい。しかし、
上述したように、太陽電池一体型屋根板には、非受光面
側に端子箱、電線、コネクタ等の配線部材が設けられる
ている。したがって、積雪荷重に耐え得るように、野地
板上に桟木等のスペーサ部材を設け、屋根板と野地板と
の間に存在する屋根板裏の空間に、配線部材を逃がす必
要がある。このため、材料費が嵩むとともに、施工費用
も嵩んでしまい、全体的なコストが上昇することは避け
られなかった。
【0017】また、施工時において、配線部材が野地板
に接触しないように設計した場合であっても、積雪時の
積雪荷重により屋根板が撓み、配線部材が屋根板と野地
板に挟まれて変形し、破損してしまうおそれがあった。
【0018】本発明は、上述した事情に鑑み提案された
もので、一般屋根板と同様の施工方法を用いることがで
き、別途、雪止め部材を設けることなく雪止め機能を有
し、端子取出部および屋根板裏の配線部材を保護する構
造を備えた太陽電池一体型屋根板を提供することを目的
とする。
【0019】また、このような太陽電池一体型屋根板の
製造方法および施工方法を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明に係る太陽電池一
体型屋根板は、上述した目的を達成するため、光起電力
素子を補強板に絶縁封止した構造を有する太陽電池一体
型屋根板において、受光面側では凸状となるとともに非
受光面側では凹状となる凸部が、屋根板本体の少なくと
も一個所に設けられており、前記凸部には、端子取出部
が収納されていることを特徴とするものである。
【0021】上記太陽電池一体型屋根板において、前記
凸部は、屋根板本体の桁方向に沿って設けられているこ
とが好ましく、前記凸部の棟側に、立ち上がり傾斜面も
しくは立直面を有していることが好ましい。
【0022】上記太陽電池一体型屋根板において、前記
凸部には、端子取出部保護部、電線、コネクタ、アース
接地部、アース線、アース用コネクタのうち少なくとも
一つが収納されていることが好ましい。
【0023】上記太陽電池一体型屋根板において、前記
補強板は、隣接する太陽電池一体型屋根板同士を係合さ
せるための係合部を有していることが好ましく、凸部
は、太陽電池一体型屋根板の端部に跨って設けられてい
ることが好ましい。
【0024】上記太陽電池一体型屋根板において、前記
補強板は、金属板であることが好ましく、前記凸部に
は、光起電力素子が絶縁封止されていることが好まし
く、光起電力素子は、可撓性を有する光起電力素子であ
ることが好ましい。
【0025】上記太陽電池一体型屋根板において、前記
凸部内には、その残空問部の少なくとも一部に断熱材を
設けることが好ましい。
【0026】上記太陽電池一体型屋根板において、太陽
電池一体型屋根板の少なくとも一部は、その施工時にお
いて、野地板に接触する構造を有することが好ましい。
【0027】また、上記太陽電池一体型屋根板の製造方
法は、光起電力素子を補強板に絶縁封止する工程と、前
記補強板の一部を曲げ加工することにより凸部を形成す
る工程とを有することを特徴とするものである。
【0028】上記太陽電池一体型屋根板の製造方法にお
いて、補強板の少なくとも一部を曲げ加工することによ
り太陽電池一体型屋根板の係合部を形成する工程を有す
ることが好ましく、補強板は、可撓性を有する金属板か
らなることが好ましい。
【0029】上記太陽電池一体型屋根板の製造方法にお
いて、前記凸部を形成する工程は、プレス成形機を用い
て行うことが好ましく、前記係合部を形成する工程は、
ベンダー、プレス成形機、ロール成形機のいずれかを用
いて行うことが好ましい。
【0030】また、上記太陽電池一体型屋根板の施工方
法は、その施工時に、隣接する太陽電池一体型屋根板と
の結線、あるいは結線後の配線設置を、凸部と野地板間
の空間内で行うことを特徴とするものである。
【0031】上記太陽電池一体型屋根板の施工方法にお
いて、その施工時に、隣接する太陽電池一体型屋根板の
結線、あるいは結線後の設置を、前記凸部と前記野地板
間の空間内で行うとともに、ケラバ内空間、軒先空間、
棟空間のいずれかで行うことが好ましい。
【0032】
【作用】本発明に係る太陽電池一体型屋根板は、上述し
た構成を備えているため、以下に説明するような作用・
効果を奏することができる。また、本発明に係る太陽電
池一体型屋根板の製造方法および設置方法を使用するこ
とより、以下に説明するような作用・効果を奏すること
ができる。
【0033】すなわち、本発明に係る太陽電池一体型屋
根板は、光起電力素子を補強板に絶縁封止した構造を有
する太陽電池一体型屋根板において、受光面側では凸状
となるとともに非受光面側では凹状となる凸部が、屋根
板本体の少なくとも一個所に設けられており、凸部に
は、端子取出部が収納されている。
【0034】したがって、凸部が雪止め部材としての機
能を果たし、屋根板と雪止め部材とを別個に取り付ける
必要がないとともに、雪止め部を太陽電池パネルの下面
に潜り込ませる作業がなくなるので、煩雑な設置作業を
簡略化して、雪止め部を容易に設けることができる。
【0035】また、屋根板と雪止め部材である凸部が一
体となっているため、通常の雪止め効果に加えて、雪止
め部材である凸部を施工時の足場として使用することが
できるので、作業者の滑落事故を防止することができ
る。
【0036】また、通常の雪止め部材を取り付ける際に
必要であった釘(ビス)等を使用していないので、雪止
め金具が屋根板や太陽電池を損傷するおそれがない。こ
のため、釘打ち部から雨水が侵入するおそれがなく、屋
根板や太陽電池の腐食を防止することができる。
【0037】また、端子取出部を凸部内に設けることに
より、運搬や施工に際して、端子取出部が損傷を受ける
おそれがない。
【0038】また、凸部を屋根板の桁方向に沿って設け
たり、凸部の棟側に、立ち上がり傾斜面、もしくは立直
面を有していることにより、雪止め効果がさらに向上す
る。
【0039】また、凸部内に、端子取出部保護部、電
線、コネクタ、アース接地部、アース線、アース用コネ
クタ等の配線部材を収納することにより、施工時におい
て、配線部材を屋根板と野地板との屋根板裏空間に逃が
ず必要がなくなり、材料費を低減することができるとと
もに、施工コストも低減することができ、全体として大
幅なコストダウンを図ることができる。さらに、凸部内
に配線部材を収納することにより、積雪荷重による屋根
板の撓みのために、配線部材が屋根板と野地板に挟まれ
るおそれがなくなった。
【0040】また、補強板が、隣接する屋根板同士を係
合するための係合部を有しており、凸部が、太陽電池一
体型屋根板の端部に跨って設けられていることにより、
隣接する太陽電池同士を電気接続する際に、非受光面側
に突出を生じることなく凸部内において電気接続を行う
ことができる。
【0041】また、補強板を金属板により構成すること
により、太陽電池モジュールの加工を容易に行うことが
できる。
【0042】また、凸部内に、光起電力素子を絶縁封止
することにより、屋根面積の制約のある建築物へ適用し
た場合に、発電量を増加させることができる。
【0043】また、光起電力素子に可撓性を持たせるこ
とにより、光起電力素子が若干撓んだ場合であっても、
光起電力素子の破損を防止することができる。
【0044】また、凸部内の残空間部の少なくとも一部
に断熱材を設けることにより、凸部内における結露を抑
制することができる。
【0045】また、施工時において、屋根板の少なくと
も一部が野地板に接触する構造を有することにより、積
雪荷重、風荷重、搭乗荷重を直接野地板に伝達すること
ができ、太陽電池の撓みを最小限に抑えて、太陽電池の
損傷を防止することができる。
【0046】また、上述した太陽電池一体型屋根板の製
造工程において、屋根板自体が可撓性を有することによ
り、従来から用いられている屋根板に対してプレス加工
を行うだけで、容易に太陽電池一体型屋根板を製造する
ことができる。
【0047】また、太陽電池自体に可撓性がない場合に
は、屋根板の働き幅部分に、非発電領域を設けて、この
非発電領域に対してプレス加工等を行って、湾曲部を形
成することにより、容易に太陽電池一体型屋根板を製造
することができる。
【0048】また、屋根板をセラミック板等により構成
して、屋根板自身に可撓性がない場合には、予め屋根板
自身を所望の形に形成した後に、太陽電池を屋根板上に
封止することにより、可撓性を有しない屋根板に対して
も本発明に係る太陽電池一体型屋根板の製造方法を適用
することができる。
【0049】また、端子取出部は、配線の引き回し等の
手間を考えて、太陽電池一体型屋根板の両端部に最も近
い部分に配置されることが好ましい。すなわち、太陽電
池一体型屋根板の両端部に端子取出部を配置することに
より、電線の長さを最も短くすることができるので、施
工作業時に電線が邪魔になることがない。
【0050】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る太陽電池一体
型屋根板の実施形態の構成と、その製造方法および施工
方向について、図1〜図6を参照しつつ説明する。
【0051】図1〜6は、本発明に係る太陽電池一体型
屋根板の実施形態を示すもので、図1は、太陽電池素子
の概略構成を示す斜視図、図2(a)は、直列接続され
た太陽電池素子の斜視図、図2(b)は、図2(a)の
A部詳細図、図3(a)は、太陽電池モジュールの作成
手順を説明するための平面図、図3(b)は、図3
(a)におけるB−B’線での断面図、図4は、太陽電
池一体型屋根板の一部斜視図、図5は、施工手順を説明
するための太陽電池一体型屋根板の斜視図、図6は、端
部用太陽電池一体型屋根板の斜視図をそれぞれ示す。
【0052】なお、以下に説明する実施形態では、ステ
ンレス基板上に作成したアモルファスシリコン太陽電池
素子(光起電力素子)を直列接続した太陽電池素子ブロ
ックを、補強板となる亜鉛メッキ鋼板に絶縁封止するこ
とにより太陽電池モジュールを作成している。そして、
この太陽電池モジュールを横葺き屋根状に折り曲げ加工
し、さらに端子取出部を収納する凸部の加工を施して、
太陽電池一体型屋根板を製造している。
【0053】さらに、断熱性を有する野地板上に、この
太陽電池一体型屋根板を多数枚設置することにより、屋
根を施工している。
【0054】まず、アモルファスシリコン太陽電池素子
の作成手順を、図1に基づいて説明する。
【0055】図1に示すように、アモルファスシリコン
太陽電池素子を作成するには、洗浄した0.1mmのロ
ール状の長尺ステンレス基板(導電性基体11)上に、
AlとZnOの積層膜(裏面反射層12)を、スパッタ
法により膜厚5000Åとなるよう形成した。
【0056】次に、n/i/p型非晶質シリコン半導体
層(半導体層13)を形成する。n型半導体を形成する
には、PH3、SiH4、H2のガスを使用し、i型半導
体を形成するには、SiH4、H2のガスを使用し、P型
半導体を形成するには、B26、SiH4、H2のガスを
使用して、プラズマCVD法により、順次、n型半導体
層を300Å、i型半導体層を4000Å、p型半導体
層を100Åとなるように形成した。
【0057】その後、膜厚800ÅのITO(透明導電
層14)を、スパッタ法により形成することにより、ア
モルファスシリコン太陽電池素子を製造した。
【0058】次に、上述した手順により製造した長尺の
太陽電池素子を、プレスマシンを用いて、縦30cm×
横30cmの大きさとして、図2(a)に示す正方形形
状に打ち抜き、複数個の太陽電池素子を製造した。
【0059】ここで、プレスマシンにより切断された太
陽電池素子の切断面では、太陽電池素子がつぶされて、
ITO電極とステンレス基板が短絡した状態となってい
る。また、アモルファス太陽電池は、その膜厚が極めて
薄いため、半導体内に若千の短絡個所を有している。
【0060】したがって、この短絡をリペアーするため
に、図2(b)に示すように、各太陽電池素子21のI
TO電極の周辺に素子分離部22を設け、基板端部周辺
の短絡箇所の除去を行った。
【0061】基板端部周辺に生じた短絡箇所の除去は、
具体的には、次のようにして行う。
【0062】まず、太陽電池素子21を塩化アルミニウ
ム6水和物8%の水溶液に浸し、この太陽電池素子21
の透明電極から、太陽電池素子21より1mm狭くかつ
0.5mm幅でパターニングされた対抗極を、1mm離
して対峙させ、シーケンスコントローラーにより、0.
5S、25Aの直流電流を印加して、素子分離部22を
形成する。
【0063】次に、対抗極を太陽電池素子21と同サイ
ズのステンレス平板に代え、4.0cm離して対峙させ
て、シーケンスコントローラーを用いて4.5Vのバイ
アスを印加することにより、成膜時に発生した短絡個所
上のITO電極の除去を行った。
【0064】上述した手順により、短絡個所が修復され
た大陽電池素子21を製造することができる。
【0065】その後、上述した太陽電池素子21に対し
て、水洗浄工程、乾燥工程を行った。
【0066】次に、ITO上に集電用グリッド電極とし
て、銀をコートした100ミクロンの銅線23を熱可塑
性のカーボン導電接着材24で固定する(図1参照)。
その際、銅線23とステンレス基板11の端面が接触し
ないように、ポリイミドテープ25を、太陽電池素子2
1周辺の非発電領域に貼り付け、このポリイミドテープ
25上に、バスバー銅テープ26を接着して、太陽電池
素子のプラス極を形成した。
【0067】次に、太陽電池素子21に貼り付けたバス
バー銅テープ26を、隣接する太陽電池素子21’の裏
面ステンレス基板側に回し込み、レーザー溶接により、
太陽電池素子21’のステンレス基板と直列接続した。
なお、このようにして作成した太陽電池素子21では、
予め各最終出力を有する太陽電池素子21の裏面に、絶
縁部材をステンレス基板との間に挟むことにより、バス
バー銅テープ26を回し込んでリード線を取り出してい
る。また、ステンレス基板に銅テープを半田付けするこ
とによって、マイナス極を形成する。
【0068】次に、図3に示すように、0.8mmの厚
みを有する塗装亜鉛メッキ鋼板31に、充填材32/絶
縁フィルム33/充填材32/ガラス繊維34/太陽電
池素子ブロック35/ガラス繊維34/充填材32/フ
ッ素樹脂フィルム36を順次重ね合わせ、真空ラミネー
ターを用いて、150℃、30分の条件で充填材を溶融
させることにより、樹脂封止した平面形状の太陽電池モ
ジュールを製造する。
【0069】次に、上述した手順により製造した太陽電
池モジュールを、図4に示すような形状に折り曲げ加工
することにより、太陽電池一体型屋根板61を製造す
る。
【0070】すなわち、太陽電池一体型屋根板61は、
図4に示すように、軒側係合部42において、太陽電池
の面板部から垂下させるとともに、棟側に折り返されて
いる。また、棟側係合部43において、太陽電池の面板
部から90度立ち上げるとともに軒側に折り込まれてい
る。さらに、桁方向端部に跨る凸部41が形成されてい
る。
【0071】この凸部41の高さは、屋根の傾斜、積雪
量、凸部41の巾、凸部41の数、凸部41の形状等に
よって異なるが、10〜15mm以上とすることによ
り、雪止め部材としての効果を得ることができる。ま
た、凸部41を桁方向に沿って設けるとともに、凸部4
1の棟側には、立直面を設けることにより雪止め部材と
しての効果を向上させている。さらに、凸部41の根元
にRを付けることにより、強度を増加させることができ
る。
【0072】上記各係合部42,43は、周知のローラ
ー成形機等により容易に加工することができる。しかし
ながら、凸部41は、ローラー成形機により加工するこ
とができないため、ローラー成形機で各係合部42,4
3を加工した後、周知のプレス加工機等により成形を行
う必要がある。この際、複数回に分けてプレス成形を行
うことにより、強度的に優れた凸部41を形成すること
ができる。
【0073】上述した加工成形を行った後、端子取出部
保護部47の取り付けと、電線45の取り付けを行う。
なお、太陽電池素子21の裏面に設けた凸部41内に
は、予め亜鉛鋼板31に対して穴44が開設されてい
る。
【0074】また、端子取出部保護部47は、配線の引
き回し等の手間を考えて、太陽電池一体型屋根板61の
両端部に最も近い部分に配置されることが好ましい。す
なわち、太陽電池一体型屋根板61の両端部に端子取出
部保護部47を配置することにより、電線45の長さを
最も短くすることができるので、施工作業時に電線が邪
魔になることがない。
【0075】太陽電池素子21に対して、端子取出部保
護部47および電線45を取り付けるには、まず、太陽
電池素子21の裏面のプラス極およびマイナス極にそれ
ぞれ電線45を半田付けし、穴44を介して電線45を
取り出す。そして、半田付け部の上に端子取出部保護部
47を貼り付けて、機械的補強を行う。次に、凸部41
から電線45を引き出して、先端部にコネクタ46を取
り付ける。
【0076】このように、凸部41内に端子取出部保護
部47を設け、配線部材を凸部41内に納めて保護して
いるため、施工時あるいは施工後において、端子取出部
が損傷するおそれがない。
【0077】上述した工程を行った後、太陽電池一体型
屋根板61の非受光面側に、バックアップ材49を取り
付けた。
【0078】次に、太陽電池一体型屋根板61を用いた
屋根の施工手順の一例を、図5を用いて説明する。
【0079】なお、説明の便宜上、図5には、既に下段
の太陽電池一体型屋根板61が施工された状態を示して
ある。
【0080】(1)まず、下段に既に設置済の太陽電池
一体型屋根板61に、継ぎ手水きり板64を係合させ
る。
【0081】(2)上段に施工すべき太陽電池一体型屋
根板61を、下段に施工済の太陽電池一体型屋根板61
に係合させるとともに、両側に設置されている継ぎ手水
切り板64の上にはめ込む。この際、電線45同士をコ
ネクタ46により結線し、電線45とコネクタ46を凸
部41内に納める。
【0082】(3)吊り子63を用いて、上段に施工す
べき太陽電池一体型屋根板61を野地板に固定する。
【0083】(4)上述した(1)〜(3)の手順を繰
り返すことにより、二列目の屋根の施工作業が完了す
る。
【0084】さらに上段の列においても、(1)〜
(4)の手順で施工し、屋根全体の施工を完了させる。
【0085】このように、屋根板と野地板の空間内では
なく、凸部41内において配線を行うことにより、電気
配線を屋外環境から保護することができる。
【0086】また、太陽電池は、バックアップ材49を
介して野地板に接触しているため、積雪荷重等により太
陽電池が撓むことがない。
【0087】なお、上述した施工方法の説明において、
太陽電池一体型屋根板61同士の電気接続は、横方向の
みで説明しているが、縦方向における電気接続は、上下
段それぞれの列端部の電線45を、ケラバ等の内部で結
線すればよい。
【0088】また、図6に示すような端部用太陽電池一
体型屋根板62を用いることにより、さらに容易に電気
接続を行うことができる。すなわち、図6に示す端部用
太陽電池一体型屋根板62を利用することにより、任意
の場所において、直列方向の接続のみならず、並列方向
の接続を容易に実現することができるので、配線の自由
度が大幅に向上する。
【0089】また、平面板への太陽電池素子21の封止
は量産性に優れているため、上述した製造方法を利用し
て太陽電池素子21を製造するとともに、太陽電池素子
21を製造した後に、凸部41および係合部42,43
の加工作業を行うことにより、コスト低減を図ることが
できる。
【0090】また、可撓性を有する補強板を使用するこ
とにより、予め平面板の標準品を作成しておけば、その
時々のニーズに対して、容易に凸部41や係合部42,
43のデザインを変更することができる。したがって、
商品の不良在庫を減らすことができるため、商業上、お
おきなメリットを有している。
【0091】さらに、可撓性の太陽電池素子21を使用
することにより、凸部41にも太陽電池素子21を配設
することが可能となる。したがって、屋根面積の制約の
ある建築物へ適用した場合に、発電量を増加させること
ができる。
【0092】なお、上述した実施形態では、横葺き屋根
板と太陽電池素子21とを一体化させた太陽電池一体型
屋根板61,62について説明しているが、本発明は、
このような横葺き屋根板に限られるものではなく、屋根
板の非受光面側で配線を行うタイプの全ての太陽電池一
体型屋根板に適用可能である。
【0093】以下に、太陽電池一体型屋根板61,62
を形成する各部材について、さらに詳しく説明する。
【0094】[太陽電池一体型屋根板]本発明に係る太
陽電池一体型屋根板とは、既設屋根の上に、架台を介さ
ずに太陽電池を設置することができる太陽電池モジュー
ルのことであり、屋根の外観部を形成する屋根板と太陽
電池とを一体化させたものをいう。
【0095】[補強板]本発明に係る太陽電池一体型屋
根板を形成する代表的な補強板は、金属である。すなわ
ち、従来からの金属屋根と同様に、強度のある鋼板類
と、耐食性に優れた非鉄類を使用することができる。
【0096】鋼板には、表面処理あるいは塗覆した鋼
板、他の元素を配合した合金、あるいは特殊鋼の他、断
熱材等を張り合せた複合鋼板があり、一般的には、溶融
亜鉛メッキ鋼板,ガルファン,ガルバリウム鋼板,溶融
アルミニウムメッキ鋼板,銅メッキ鋼板,塩化ビニル被
覆鋼板,フッ素樹脂鋼板,ステンレス鋼板,制振鋼板,
断熱亜鉛鉄板,耐候性鋼板,塗装鋼板が使用される。ま
た、非鉄類としては、銅板,アルミニウム合金板,亜鉛
合金板,鉛板,チタニウム板,塗装カラー板が使用され
る。
【0097】なお、上述した実施形態においては、金属
を補強板として用いているが、本発明に係る太陽電池一
体型屋根板に用いる補強板は、これに限るものではな
く、従来から屋根に広く使用されているセラミックやプ
ラスチックを用いて補強板を形成することもできる。
【0098】[太陽電池素子]本発明に係る太陽電池一
体型屋根板に用いる太陽電池素子は、特に種類に限定は
ない。好ましくは、太陽電池の受光面積を湾曲させた部
分にも確保することができるという利点から、ステンレ
スや樹脂等の可撓性を有する基板上に形成された可撓性
太陽電池素子が有効である。
【0099】このような可撓性を有する太陽電池素子の
代表例は、図1に示す非晶質シリコン太陽電池である。
この非晶質シリコン太陽電池の基板11は、半導体層を
機械的に支持する部材であり、場合によっては電極とし
て用いられる。
【0100】また、非晶質シリコン太陽電池の基板11
には、半導体層を成膜するときの加熱温度に耐え得る耐
熱性が要求されるが、導電性を有していても、電気絶縁
性を有していてもよい。
【0101】導電性の材料としては、Fe,NLCr,
AlMo,Au,Nb,Ta,V,Ti,Pt,Pb,
Ti等の金属またはこれらの合金が使用される。具体的
には、真輪,ステンレス鋼等の薄板およびその複合体
や、カーボンシート,亜鉛メッキ鋼板等が使用される。
【0102】電気絶縁性材料としては、ポリエステル,
ポリエチレン,ポリカーボネート,セルロースアセテー
ト,ポリプロピレン,ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニリ
デン,ポリスチレン,ポリアミド,ポリイミド,エポキ
シ等の耐熱性合成樹脂のフィルムあるいはシートが使用
される。また、電気絶縁性材料として、これらとガラス
フアイバー,カーボンファイバー,ホウ素ファイバー,
金属織維等との複合体を使用することができる。また、
電気絶縁性材料として、これらの金属の薄板,樹脂シー
ト等の表面に、異種材質の金属薄膜、あるいはSi
2,Si34,Al23,AlN等の絶縁性薄膜の少
なくとも一種類を、スパッタ法、蒸着法、鍍金法等によ
り表面コーティング処理を行ったものを使用することが
できる。さらに、電気絶縁性材料として、ガラス,セラ
ミックスを使用することができる。
【0103】下部電極(裏面反射層)12は、半導体層
で発生した電力を取り出すための一方の電極であり、半
導体層に対してオーミックコンタクトとなるような仕事
関数を持つことが要求される。下部電極12の材料とし
ては、Al,Ag,Pt,Au,Ni,Ti,Mo,
W,Fe,V,Cr,Cu,ステンレス,真ちゅう,ニ
クロム,SnO2,In23,ZnO,ITO等のいわ
ゆる金属単体または合金、および透明導電性酸化物(T
CO)等が使用される。下部電極12の表面は、平滑で
あることが好ましいが、光の乱反射を起こさせる場合に
はテクスチャー化してもよい。また、基板が導電性であ
る場合には、下部電極12を特に設ける必要はない。
【0104】下部電極12を作成するには、メッキ,蒸
着,スパッタ等の方法を用いることができる。また、上
部電極14を作成するためには、抵抗加熱熱蒸着法,電
子ビーム加熱蒸着法,スパッタリング法,スプレー法等
を用いることができ、所望に応じてこれらが適宜選択さ
れる。
【0105】光電変換素子である半導体層13として
は、非晶質シリコン,非晶質シリコンゲルマニウム,非
晶質シリコンカーボン等が使用される。i層を構成する
半導体材料としては、a−Si:H,a−Si:F,a
−Si:H:F,a−SiGe:H,a−SiGe:
F,a−SiGe:H:F,a−SiC:H,a−Si
C:F,a−SiC:H:F等のいわゆる4族および4
族合金系非晶質半導体が使用される。p層またはn層を
構成する半導体材料は、前述したi層を構成する半導体
材料に、価電子制御剤をドーピングすることによって得
られる。また、p型半導体を得るための価電子制御剤と
しては、周期律表第3の元素を含む化合物が使用され
る。周期律表第3の元素としては、B,AlGa,In
を挙げることができる。n型半導体を得るための価電子
制御剤としては、周期律表第5の元素を含む化合物が用
いられる。周期律表第5の元素としては、P,N,A
s,Sbを挙げることがでできる。
【0106】非晶質シリコン半導体層の成膜法として
は、蒸着法,スパッタ法,RFプラズマCVD法,マイ
クロ波プラズマCVD法,ECR法,熱CVD法,LP
CVD法等の公知の方法を所望に応じて使用することが
できる。工業的に採用されている方法としては、原料ガ
スをRFプラズマで分解し、基板上に堆積させるRFプ
ラズマCVD法が好んで使用される。なお、RFプラズ
マCVDにおいては、原料ガスの分解効率が約10%と
低いことや、堆積速度が1Å/secから10Å/se
c程度と遅いことが問題であるが、この点を改良できる
成膜法としてマイクロ波プラズマCVD法が注目されて
いる。上述した成膜法を行うための反応装置としては、
バッチ式の装置や連続成膜装置等の公知の装置を所望に
応じて使用することができる。
【0107】また、本発明に係る太陽電池一体型屋根板
では、分光感度や電圧の向上を目的として、半導体接合
を2以上積層するような、いわゆるタンデムセルやトリ
プルセルの太陽電池を用いることができる。
【0108】上部電極(透明導電膜)14は、半導体層
で発生した起電力を取り出すための電極であり、上述し
た下部電極12と対をなすものである。上部電極14
は、光入射側に位置するため、透明であることが必要で
あり、透明導電膜とも呼ばれる。
【0109】また、上部電極14は、太陽や白色蛍光灯
等からの光を半導体層内に効率良く吸収させるために、
光の透過率が85%以上であることが好ましい。さら
に、電気的には、発生した電流を半導体層に対して横方
向に流れるようにするために、シート抵抗値が100Ω
/□以下であることが好ましい。このような特性を備え
た材料としては、SnO2,In23,ZnO,Cd
O,CdSnO4,ITO(In23+SnO2)等の金
属酸化物を挙げることができる。
【0110】上述した光電変換素子において、発電のア
クティブエリアを決定するために、公知のエッチング技
術、例えば、化学エッチング,印刷エッチング,電気化
学エッチング等の方法を用いて、透明導電膜14をエッ
チング除去し、集電電極23のエッチングラインを形成
した。
【0111】その後、金属や導電性ペーストを透明導電
膜14上に介在させ、スパッタ,蒸着,印刷,接着等方
法を用いて集電電極23を形成する。
【0112】このようにして製造された非晶質太陽電池
は、それ自体大きな可撓性を有しており、本発明の太陽
電池一体型屋根板に好適な特性を有した可撓性太陽電池
となる。
【0113】なお、屋根板上における太陽電池の配置
は、働き幅内のみにとどめることが、屋根板と同時に太
陽電池を加工する上で好ましい。また、太陽電池の集電
電極23と透明導電膜14の界面は、最も接着強度の弱
い部分であるため、プレス加工等により太陽電池素子自
体を曲げ加工する場合には、集電電極23の長手方向と
曲げ方向を平行とすることが好ましい。
【0114】[封止材料]上述した手順により製造され
た太陽電池は、屋外使用に対する性能が要求されるとと
もに、屋根としての性能も要求される。具体的には、屋
根としての性能を満足させる封止材料としては、以下の
ものを挙げることができる。
【0115】すなわち、接着層(充填材)については、
太陽電池との接着性、耐候性、緩衝効果の点でEVA
(エチレンビニールアセテート),EEA(エチレンエ
チルアクリレート),PVB(ポリビニルブチラール)
等が好適である。また、機械的特性を向上させるため、
ガラス不織布やシリカ等の補強材と合わせて使用するこ
とが好ましい。さらに、耐湿性や耐傷性を向上させるた
めに、表面保護層としてフッ素系の樹脂が積層される。
フッ素系の樹脂としては、例えば4フッ化エチレンの重
合体TFE(デュポン製TEFLON等),4フッ化エ
チレンとエチレンの共重合体ETFE(デュポン製TE
FZEL等),ポリフッ化ビニル(デュポン製TEDL
AR等),ポリクロロフルオロエチレンCTFE(ダイ
キン工業製ネオフロン)等を挙げることができる。
【0116】また、これらの樹脂に対して、公知の紫外
線吸収剤を加えることにより、耐候性を向上させてもよ
い。また、接着層との接着性を向上させるためには、コ
ロナ放電処理等の方法で表面を荒らしたフィルムがより
好適である。さらに、種々の折り曲げ加工に対応できる
ように、無延伸型であることがより好適である。
【0117】封止の方法としては、例えば真空ラミネー
ターのような公知の装置を用いて、補強板(金属板,ガ
ラス,セラミック,プラスチック等)と太陽電池基板と
樹脂フィルムとを、真空中で加熱圧着する方法がよく知
られている。
【0118】[端子取出部保護部]本発明に係る太陽電
池一体型屋根板で用いられる端子取出部保護部は、端子
箱を含んでおり、太陽電池素子から取り出した電線を機
械的外力から保護すると同時に、水や挨等の異物から電
線と太陽電池素子の接合部を保護する役目を有してい
る。そのため、耐熱性、耐水性、電気絶縁性、老化性に
優れたものが要求される。また、好ましくは充填材との
接着性に優れた材質であることが好ましい。
【0119】このような要素を考慮すると、端子部材と
しては、プラスチックが好ましく、特に、難燃性プラス
チックやセラミックス等が好ましい。このようなプラス
チックとしては、例えば、ノリル,ポリカーボネート,
ポリアミド,ポリアセタール,変性PPE,ポリエステ
ル,ポリアリレート,不飽和ポリエステル,フェノール
樹脂,エポキシ樹脂等の強度、耐衝撃性、耐熱性、硬
度、老化性に優れたエンジニアリング・プラスチック等
を挙げることができる。また、ABS樹脂,PP,PV
C等の熱可塑性プラスチックを使用することもできる。
【0120】[シール材]本発明に係る太陽電池一体型
屋根板において、端子箱の内部充填に用いられるシール
材は、万一漏水した際にも漏電を発生させないために使
用されるものであり、その材料に特に限定はない。シー
ル材としては、電気絶縁性の良いエポキシ樹脂系接着
剤,シリコン系ポッティング剤,シリコン系接着シール
剤等が好ましく、柔軟性等を考慮した場合には、シリコ
ン系の樹脂の方が好ましい。また、作業性を考慮した場
合には、1液型で硬化時間が短く、さらに粘度が低く細
部まで充填され易いものが好ましい。さらに、シリコー
ン1液型RTVゴムを用いる場合には、電極を侵食させ
ないために、脱アセトンタイプ、あるいは脱アルコール
タイプの硬化方式を採用したものであることが好まし
い。
【0121】例えば、ThreeBond Co,Lt
d.のエポキシ樹脂系接着剤では、商品名「J200
1」,「2002H」,「2003」,「2016
B」,「2022」等を使用することができる。また、
上記エポキシ樹脂は、商品名「2102B」,「210
3」,「2104」,「2105F」,「2105
C」,「2106」,「2131B」,「2131
D」,「2131F」,「2163」等の硬化剤と所定
の割合で混合して使用することができる。
【0122】[電線]屋根板の裏面で配線する構造をと
る場合には、耐水性や耐侯性についての条件が緩和され
るため、JIS等で規格されている公知の安価な材料で
構成された電線を使用することができるという利点があ
る。なお、上述した実施形態のように、コネクタを使用
して電線を結線すれば、配線をチェックする際に、容易
に配線を取り外すことができるため、配線のチャック作
業が容易となる。
【0123】なお、配線部材とは、上述した電線に加
え、太陽電池一体型屋根板を接地するためのアース接地
部や、アース線、それらを接続するためのコネクタ等も
含んでいる。
【0124】[屋根下地板]本発明に係る太陽電池一体
型屋根板に用いられる屋根下地板は、一般的な屋根に使
用されるものであれば、特に限定はないが、断熱性能を
有する板が好ましい。一般的な屋根の施工時には、この
屋根下地材の上に、防水性を有する下葺き材を貼り付
け、この下葺き材上に、吊り子等を利用して屋根板が固
定される。
【0125】代表的な屋根下地材には、上述した実施形
態に使用した野地板がある。また、この他にも、モルタ
ル,木毛セメント板,合板,木片セメント板,ポリスチ
レンフォーム,ポリウレタンフォーム,ポリエチレンフ
ォーム,グラスウール,ロックウール,インシュレーシ
ョンボード等を使用することができる。また、下葺き材
としては、アスファルトルーフィング等の公知の材料を
使用することができる。
【0126】[吊り子]吊り子は、屋根板を屋根の下地
に固定する金具の代表であり、従来から屋根板の形状に
合わせて様々な形状のものが知られている。吊り子は、
実質的に耐風圧強度を支える部材であるため、その厚み
は屋根板より厚く、機械的強度を有する鋼部材が使用さ
れる。
【0127】
【実施例】以下、実施例1〜4に基づき、本発明に係る
太陽電池一体型屋根板の具体的構成を説明する。なお、
本発明に係る太陽電池一体型屋根板は、これらの実施例
に限定されるものではない。
【0128】[実施例1]図7は、実施例1に係る太陽
電池一体型屋根板の斜視図である。なお、上述した実施
形態に係る太陽電池一体型屋根板と同様の部材には、同
一の符号を付して説明を行う。
【0129】以下、図7に基づいて、実施例1に係る太
陽電池一体型屋根板61を説明する。
【0130】実施例1に係る太陽電池一体型屋根板61
は、アモルファスシリコン光起電力素子を、ガルバリウ
ム鋼板上に封止材で封止した構成となっている。上述し
た実施形態の太陽電池モジュールに対して、凸部41を
桁方向にわたって設けたことを特徴とする。
【0131】実施例1に係る太陽電池一体型屋根板61
の光起電力素子は、ステンレス基板を有するアモルファ
スシリコン光起電力素子を使用し、それらを上述した実
施形態と同様に複数組み上げて、光起電力素子ブロック
を形成した。また、表面被覆フィルムとして、無延伸タ
イプのETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共
重合体:デュポン製『テフゼル』)を使用し、充填材と
して、EVA(エチレンビニルアセテート)とガラス繊
維不織布を使用し、絶縁フィルムとして、PET(ポリ
エチレンテレフタレート)を使用した。太陽電池モジュ
ールは、表面被覆フィルム、充填材、絶縁フィルムによ
り、光起電力素子ブロックを絶縁封止して、補強材の上
に充填材で接着した構成となっている。また、補強材と
して、周知のガルバリウム鋼板(大同鋼板製『耐摩カラ
ーGL』)を使用した。
【0132】このようにして製造した平面状太陽電池モ
ジュールに対して、ロール成形機を用いて、係合部4
2,43と凸部41を同時に成形した。
【0133】凸部41は、軒側係合部直上に、桁方向に
わたって設けられている。また、係合部42,43と凸
部41の加工成形を行った後に、凸部41の長手方向端
部の鋼板裏面に開設した穴44から、電力取出用の電線
45を取り出した。このように、電線45を屋根板端部
から取り出すことにより、電線45を最も短くすること
ができる。なお、光起電力素子ブロックにおいて、端子
取出部に当接する部分の補強材には、予め穴が開設され
ており、この穴からプラス極およびマイナス極の電線を
取り出している。
【0134】さらに、電線の取出部には、絶縁保護を行
うとともに防水性を高めるために、変性PPE製の端子
箱47が設けられている。また、電線45は、CVケー
ブルを使用しており、電線45の先端にはコネクタ46
が取り付けられている。
【0135】最後に、非受光面側にバックアップ材49
を取り付けて、太陽電池一体型屋根板61を製造した。
【0136】実施例1に係る太陽電池一体型屋根板61
の施工は、上述した実施形態と同様にして行うことがで
きる。
【0137】実施例1に係る太陽電池一体型屋根板61
によれば、上述した実施形態に対して、凸部41が桁方
向にわたって設けられているため、雪止め効果を向上さ
せることができる。
【0138】また、形状が簡単であるため、ローラー成
形機のみを使用したり、あるいは折り曲げ機のみを使用
することにより加工を行うことができる。
【0139】なお、実施例1に係る太陽電池一体型屋根
板61と、上述した実施形態に係る屋根板とを交互に混
ぜ葺きすることもできる。
【0140】[実施例2]図8は、実施例2に係る太陽
電池一体型屋根板の一部斜視図である。なお、上述した
実施形態に係る太陽電池一体型屋根板と同様の部材に
は、同一の符号を付して説明を行う。
【0141】以下、図8に基づいて、実施例2に係る太
陽電池一体型屋根板61を説明する。
【0142】実施例2に係る太陽電池一体型屋根板61
は、アモルファスシリコン光起電力素子を、ガルバリウ
ム鋼板上に封止材で封止した構成となっている。上述し
た実施形態の太陽電池モジュールに対して、係合部と凸
部以外の屋根板が野地板と接触する構造となっている。
【0143】実施例2に係る太陽電池一体型屋根板61
の光起電力素子は、ステンレス基板を有するアモルファ
スシリコン光起電力素子を使用し、それらを上述した実
施形態と同様に複数組み上げて、光起電力素子ブロック
を形成した。また、表面被覆フィルムとして、無延伸タ
イプのETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共
重合体:デュポン製『テフゼル』)を使用し、充填材と
して、EVA(エチレンビニルアセテート)とガラス繊
維不織布を使用し、裏面被覆フィルムとして、PET
(ポリエチレンテレフタレート)を使用した。太陽電池
モジュールは、表面被覆フィルム、充填材、裏面被覆フ
ィルムにより、光起電力素子ブロックを絶縁封止して、
補強材の上に充填材で接着した構成となっている。ま
た、補強材として、周知のガルバリウム鋼板(大同鋼板
製『耐摩カラーGL』を使用した。
【0144】このようにして製造した平面状太陽電池モ
ジュールに対して、ロール成形機を用いて、係合部4
2,43を成形し、プレス成形機を用いて、曲面からな
る凸部41を成形した。
【0145】係合部42,43と凸部41以外の屋根板
本体51は、野地板と接触する構造となっている。
【0146】また、係合部42,43と凸部41の加工
成形を行った後に、上述した実施例1と同様にして、電
線45、コネクタ46、端子箱(図示せず)を取り付け
た。
【0147】実施例2に係る太陽電池一体型屋根板61
の施工は、上述した実施形態と同様にして行うことがで
きる。
【0148】実施例2に係る太陽電池一体型屋根板61
によれば、上述した実施形態に対して、係合部42,4
3と凸部41以外の屋根板本体51が野地板と接触して
いるため、太陽電池一体型屋根板61に積雪荷重が加わ
った場合であっても、積雪荷重が直接野地板に伝わり、
太陽電池が撓むことがなく、太陽電池一体型屋根板61
自体の耐荷重に対する強度を増加することができる。ま
た、バックアップ材等が不要となり、コストを低減する
ことができる。さらに、凸部41が曲面状となっている
ため、凸部41の強度も増加している。
【0149】[実施例3]図9は、実施例3に係る太陽
電池一体型屋根板の斜視図である。なお、上述した実施
形態に係る太陽電池一体型屋根板と同様の部材には、同
一の符号を付して説明を行う。
【0150】以下、図9に基づいて、実施例3に係る太
陽電池一体型屋根板61を説明する。
【0151】実施例3に係る太陽電池一体型屋根板61
は、アモルファスシリコン光起電力素子を、湾曲させた
セラミック補強板に封止材で封止した構成となってい
る。上述した実施形態の太陽電池モジュールとは異な
り、補強板が可撓性を有しておらず、また、補強板が絶
縁性を有するとともに、補強板自体がかなりの厚みを有
していることを特徴する。
【0152】実施例3に係る太陽電池一体型屋根遺体6
1の光起電力素子は、ステンレス基板を有したアモルフ
ァスシリコン光起電力素子を使用し、それらを上述した
実施形態と同様に複数組み上げて、光起電力素子ブロッ
クを形成した。また、表面被覆フイルムとして、無延伸
タイプのETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン
共重合体:デュポン製『テフゼル』)を、充填材とし
て、EVA(エチレンビニルアセテート)とガラス繊維
不織布を使用した。太陽電池モジュールは、表面被覆フ
ィルと、充填材を用いて、光起電力素子ブロックを周知
の真空ラミネート法により絶縁封止して、セラミック補
強板の上に封止材で接着した構成となっている。
【0153】セラミック補強板には、軒側係合部42に
対して横方向の係合部48と凸部41を予め形成した型
を用いて、粘土等を焼き固めたものを使用した。
【0154】なお、使用したセラミック補強板には、そ
の両端部に、予め電線取付穴(図示せず)を設けてお
き、電線取付穴から電線45を取り出すことにより、プ
ラス極およびマイナス極の出力を取り出している。
【0155】さらに、電線45の取出部には、絶縁保護
を行うとともに防水性を高めるために、シリコン樹脂等
のシール材が注入されている。また、電線45の先端に
は、コネクタ46が取り付けられている。
【0156】実施例3に係る太陽電池一体型屋根板61
の施工は、上述した実施形態と同様にして行うことがで
きる。
【0157】実施例3に係る太陽電池一体型屋根板61
によれば、より安価な補強板を用いて太陽電池一体型屋
根板61を製造することができる。また、補強板自体に
より厚みを確保することができるため、端子箱を設ける
必要がない。また、補強板自体に絶縁性を有しているた
め、絶縁フィルムを省略することができる。さらに、従
来の瓦と互換性のとれた施工方法を用いて施工すること
ができる。
【0158】したがって、材料費と施工コストの両面に
おいて、コストダウンを実現することができる。
【0159】[実施例4]図10は、実施例4に係る太
陽電池一体型屋根板の一部斜視図である。なお、上述し
た実施形態に係る太陽電池一体型屋根板と同様の部材に
は、同一の符号を付して説明を行う。
【0160】以下、図10に基づいて、実施例4に係る
太陽電池一体型屋根板61を説明する。
【0161】実施例4に係る太陽電池一体型屋根板61
は、アモルファスシリコン光起電力素子を、ガルバリウ
ム鋼板上に被覆材で被覆した構成となっている。
【0162】また、上述した実施形態が横葺き屋根板に
本発明を適用した例であったのに対して、実施例4に係
る太陽電池一体型屋根板61は、瓦棒葺き等の縦葺き屋
根に適用した例を示している。
【0163】実施例4に係る太陽電池一体型屋根板61
の光起電力素子は、ステンレス基板を有するアモルファ
スシリコン光起電力素子を使用し、それらを上述した実
施形態と同様に複数組み上げて、光起電力素子ブロック
を形成した。また、表面被覆フィルムとして、無延伸タ
イプのETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共
重合体:デュポン製『テフゼル』)を使用し、充填材と
して、EVA(エチレンビニルアセテート)とガラス繊
維不織布を使用し、裏面被覆フィルムとして、PET
(ポリエチレンテレフタレート)を使用した。太陽電池
モジュールは、表面被覆フィルム、充填材、裏面被覆フ
ィルムにより、光起電力素子ブロックを絶縁封止して、
補強材の上に充填材で接着した構成となっている。ま
た、補強材として、周知のガルバリウム鋼板(大同鋼板
製『耐摩カラーGL』)を使用した。
【0164】そして、ベンダーにより、屋根の流れ方向
に対する屋根板の係合機能である係合部48を成形し、
プレス加工により、凸部41を成形し、補強材裏面部か
ら、電線45を取り出した。
【0165】なお、光起電力素子ブロックにおいて、端
子取出部に当接する部分の補強材には、予め穴が開設さ
れており、この穴からプラス極およびマイナス極の電線
を取り出している。
【0166】さらに、電線の取出部には、絶縁保護を行
うとともに防水性を高めるために、変性PPE製の端子
箱47が設けられている。また、電線45の先端には、
コネクタ46が取り付けられている。
【0167】なお、実施例4の太陽電池一体型屋根板6
1の施工作業では、従来から用いられている瓦棒葺きの
屋根と同様の施工が可能となる。また、電線45の結線
作業についても、図10に示すよう、上板と下板とを結
線することができるので、上述した実施形態と同様に、
結線作業を簡略化することができるとともに、配線の自
由度を確保することができる。
【0168】実施例4に係る太陽電池一体型屋根板61
によれば、雪止め機能を満たしつつ、横葺きに対し優れ
た雨仕舞い性能を有する縦葺きの屋根と太陽電池とを一
体化しているので、施工作業を簡略化することができ
る。また、縦葺きの屋根の施工は、一般的に、横葺きの
屋根に比較して容易であるため、施工コストの低い太陽
電池一体型屋根板を実現することができる。
【0169】
【発明の効果】以上説明のように、本発明に係る太陽電
池一体型屋根板によれば、一般屋根板と同様の施工方法
を用いて、別途雪止め部材を設けることなく、雪止め機
能を有するとともに、端子取出部および屋根板の裏側に
存在する配線部材を保護する構造を持たせることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る太陽電池一体型屋根板に用いる太
陽電池素子の概略構成を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る太陽電池一体型屋根板に用いる直
列接続された太陽電池素子の斜視図で、(a)は斜視
図、(b)は、(a)のA部詳細図である。
【図3】本発明に係る太陽電池一体型屋根板に用いる太
陽電池モジュールを示すもので、(a)は、作成手順を
説明するための平面図、(b)は、(a)におけるB−
B’線での断面図である。
【図4】本発明に係る太陽電池一体型屋根板の一部斜視
図である。
【図5】本発明に係る太陽電池一体型屋根板の施工手順
を説明するための太陽電池一体型屋根板の斜視図であ
る。
【図6】本発明に係る端部用太陽電池一体型屋根板の斜
視図である。
【図7】実施例1に係る太陽電池一体型屋根板の斜視図
である。
【図8】実施例2に係る太陽電池一体型屋根板の一部斜
視図である。
【図9】実施例3に係る太陽電池一体型屋根板の斜視図
である。
【図10】実施例4に係る太陽電池一体型屋根板の一部
斜視図である。
【符号の説明】
11 ステンレス基板(導電性基体) 12 下部電極(裏面反射層) 13 半導体層 14 上部電極(透明導電層) 21 太陽電池素子 22 素子分離部 23 集電電極(銅線) 24 カーボン導電接着剤 25 ポリイミドテープ 26 バスバー銅テープ 31 亜鉛メッキ鋼板 32 接着層(充填剤) 33 絶縁フィルム 34 ガラス繊維 35 太陽電池素子ブロック 36 フッ素樹脂フィルム 41 凸部 42 軒側係合部 43 棟側係合部 44 穴 45 電線 46 コネクタ 47 端子取出部保護部(端子箱) 48 係合部 49 バックアップ材 51 屋根板本体 61 太陽電池一体型屋根板 62 端部用太陽電池一体型屋根板 63 吊り子 64 継手水切り板

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光起電力素子を補強板に絶縁封止した構
    造を有する太陽電池一体型屋根板において、 受光面側では凸状となるとともに非受光面側では凹状と
    なる凸部が、屋根板本体の少なくとも一個所に設けられ
    ており、 前記凸部には、端子取出部が収納されていることを特徴
    とする太陽電池一体型屋根板。
  2. 【請求項2】 前記凸部は、屋根板本体の桁方向に沿っ
    て設けられていることを特徴とする請求項1記載の太陽
    電池一体型屋根板。
  3. 【請求項3】 前記凸部の棟側には、立ち上がり傾斜面
    もしくは立直面を有していることを特徴とする請求項1
    または2記載の太陽電池一体型屋根板。
  4. 【請求項4】 前記凸部には、端子取出部保護部、電
    線、コネクタ、アース接地部、アース線、アース用コネ
    クタのうち少なくとも一つが収納されていることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれか1項記載の太陽電池一体
    型屋根板。
  5. 【請求項5】 前記補強板は、隣接する太陽電池一体型
    屋根板同士を係合させるための係合部を有していること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の太陽電
    池一体型屋根板。
  6. 【請求項6】 前記凸部は、太陽電池一体型屋根板の端
    部に跨って設けられていることを特徴とする請求項1〜
    5のいずれか1項記載の太陽電池一体型屋根板。
  7. 【請求項7】 前記補強板は、金属板からなることを特
    徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の太陽電池一
    体型屋根板。
  8. 【請求項8】 前記凸部には、光起電力素子が絶縁封止
    されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1
    項記載の太陽電池一体型屋根板。
  9. 【請求項9】 前記光起電力素子は、可撓性を有する光
    起電力素子であることを特徴とする請求項8記載の太陽
    電池一体型屋根板。
  10. 【請求項10】 前記凸部内には、その残空間部の少な
    くとも一部に断熱材を設けたことを特徴とする請求項1
    〜9のいずれか1項記載の太陽電池一体型屋根板。
  11. 【請求項11】 前記太陽電池一体型屋根板の少なくと
    も一部は、その施工時において、野地板に接触する構造
    を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1
    項記載の太陽電池一体体型屋根板。
  12. 【請求項12】 光起電力素子を補強板に絶縁封止する
    工程と、 補強板の一部を曲げ加工することにより凸部を形成する
    工程と、 を有することを特徴とする太陽電池一体型屋根板の製造
    方法。
  13. 【請求項13】 前記補強板の少なくとも一部を曲げ加
    工することにより、太陽電池一体型屋根板の係合部を形
    成する工程を有することを特徴とする請求項12記載の
    太陽電池一体型屋根板の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記補強板は、可撓性を有する金属板
    からなることを特徴とする請求項12または13記載の
    太陽電池一体型屋根板の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記凸部を形成する工程は、プレス成
    形機を用いて行うことを特徴とする請求項14記載の太
    陽電池一体型屋根板の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記係合部を形成する工程は、ベンダ
    ー、プレス成形機、ロール成形機のいずれかを用いて行
    うことを特徴とする13〜15のいずれか1項記載の太
    陽電池一体型屋根板の製造方法。
  17. 【請求項17】 施工時において、隣接する太陽電池一
    体型屋根板との結線、あるいは結線後の配線設置を、屋
    根板本体に形成した凸部と野地板間の空間内で行うこと
    を特徴とする太陽電池一体型屋根板の施工方法。
  18. 【請求項18】 施工時において、隣接する太陽電池一
    体型屋根板の結線、あるいは結線後の設置を、前記凸部
    と前記野地板間の空間内で行うとともに、ケラバ内空
    間、軒先空間、棟空間のいずれかで行うことを特徴とす
    る太陽電池一体型屋根板の施工方法。
JP11001551A 1999-01-07 1999-01-07 太陽電池一体型屋根板、その製造方法および施工方法 Withdrawn JP2000199302A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11001551A JP2000199302A (ja) 1999-01-07 1999-01-07 太陽電池一体型屋根板、その製造方法および施工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11001551A JP2000199302A (ja) 1999-01-07 1999-01-07 太陽電池一体型屋根板、その製造方法および施工方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000199302A true JP2000199302A (ja) 2000-07-18

Family

ID=11504675

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11001551A Withdrawn JP2000199302A (ja) 1999-01-07 1999-01-07 太陽電池一体型屋根板、その製造方法および施工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000199302A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004360352A (ja) * 2003-06-06 2004-12-24 Taisei Corp 瓦屋根用の太陽電池モジュール及びその設置方法
JP2011176139A (ja) * 2010-02-24 2011-09-08 Tajima Roofing Inc 太陽電池モジュール及び端子カバー及び太陽光発電システムの施工方法
US8141306B2 (en) 2004-10-22 2012-03-27 Kyocera Corporation Solar battery module device and method of installing the same

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004360352A (ja) * 2003-06-06 2004-12-24 Taisei Corp 瓦屋根用の太陽電池モジュール及びその設置方法
US8141306B2 (en) 2004-10-22 2012-03-27 Kyocera Corporation Solar battery module device and method of installing the same
JP2011176139A (ja) * 2010-02-24 2011-09-08 Tajima Roofing Inc 太陽電池モジュール及び端子カバー及び太陽光発電システムの施工方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3397637B2 (ja) 太陽電池一体型屋根板、その製造方法、及びその施工方法
EP0828036B1 (en) Horizontal-roofing roof and mounting method thereof
US6291761B1 (en) Solar cell module, production method and installation method therefor and photovoltaic power generation system
US6207889B1 (en) Solar battery modules, installation method thereof, and solar power generator using such modules
AU764896B2 (en) Mounting method for a combination solar battery and roof unit
JP3507126B2 (ja) 太陽電池付き横葺き屋根ユニット
JP2000244000A (ja) 太陽電池モジュール、太陽電池付き屋根及び発電装置
JPH11204819A (ja) 太陽光発電装置
JP3673635B2 (ja) 太陽電池モジュールおよびその製造方法およびその施工方法および太陽電池発電システム
JP2000252510A (ja) 太陽電池モジュール及びその製造方法、施工方法並びに太陽光発電システム
JP2000199302A (ja) 太陽電池一体型屋根板、その製造方法および施工方法
JP3679548B2 (ja) 太陽電池モジュールの製造方法
JP2004197560A (ja) 建物及び空気流通装置
CN217601903U (zh) 一种新型快速安装bipv光电建材
JP3787561B2 (ja) 屋根、その施工方法およびそのメンテナンス方法
CN216288480U (zh) 一种光伏幕墙金属板
JPH10121668A (ja) 屋根ユニット
JP2000336874A (ja) 屋根材及び太陽電池付屋根材、並びにその製造方法、該屋根材を用いた屋根、太陽光発電装置
JP3787560B2 (ja) 横葺き屋根及びその施工方法
JP2000223729A (ja) 太陽光発電屋根及び太陽光発電装置
JPH11284216A (ja) 光起電力素子、太陽電池モジュ―ル、その製造方法、施工方法及び太陽光発電システム
JPH11195804A (ja) 太陽電池モジュール、その製造方法、及びその施工方法
AU752106B2 (en) Horizontal-roofing roof and mounting method therof
JP2000196129A (ja) 太陽電池一体型屋根材、当該太陽電池一体型屋根材を用いた屋根および太陽光発電システム、当該太陽電池一体型屋根材の製造方法および設置方法
JP2001342725A (ja) 屋根材一体型太陽電池モジュール及びその施工方法、並びに太陽電池付屋根及び太陽電池発電システム

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060307