JP2000198165A - 積層包装材料 - Google Patents

積層包装材料

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JP2000198165A
JP2000198165A JP11002456A JP245699A JP2000198165A JP 2000198165 A JP2000198165 A JP 2000198165A JP 11002456 A JP11002456 A JP 11002456A JP 245699 A JP245699 A JP 245699A JP 2000198165 A JP2000198165 A JP 2000198165A
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packaging material
layer
heated
food quality
thermoplastic resin
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JP11002456A
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English (en)
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Frisk Peter
フリスク ピーター
Masakatsu Ikenotani
正克 池之谷
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Nihon Tetra Pak KK
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Nihon Tetra Pak KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】加温して保管、販売される液体食品の品質保持
を目的とする包装材料を提供することであり、特に、数
週間から数ヶ月の間、加温状態で自動販売機やホットチ
ャンバー内で保管・販売展示される場合に適切な紙(繊
維質)製包装材料を提供することであり、また、製造時
の加温食品品質維持剤の熱劣化を防止し更に酸素吸収剤
のブリードアウトを防ぐことができる紙容器用の積層包
装材料材料を提供すること。 【構成】積層包装材料は、ポリオレフィン系熱可塑性樹
脂外側層、繊維質基材、ガスバリア用支持層及び、ポリ
オレフィン系熱可塑性樹脂内側フィルム層を有し、温め
られた液体食品を充填・包装するためのものであって、
このガスバリア用支持層とポリオレフィン系熱可塑性樹
脂内側フィルム層との間の接合に用いられる接着剤層
が、加温食品品質維持剤を含有することを特徴とするも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、包装用積層体に関し、
より詳細には、自動販売機などで販売されている温めら
れた液体食品を充填・包装するための容器(若しくはカ
ートン)製造用積層体であって、酸素(ガス)バリア性
層が配置されると共に、加温食品品質維持剤を含有する
積層包装材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】柔軟性に富んだ包装積層材料は多年にわ
たって液体食品を包装するために用いられてきた。牛
乳、ジュース、清酒、焼酎、ミネラルウォーター及びそ
の他の飲料のための包装容器は、例えば、繊維質基材
(例えば、紙など)/プラスチック積層体に折目線が付
けられたウェブ状包装材料を長手方向の縦線シールによ
りチューブ状に成形し、チューブ状に成形された包装材
料内に被充填物を充填し、チューブ状包装材料の横断方
向に横線シールを施し、先ず、クッション形若しくは枕
状の一次形状に成形し、包装材料が帯状の場合は一定間
隔に個々に切断し、折目線に沿って折畳んで最終形状に
成形される。その最終形状には、ブリック状(平行6面
体)の他、四角を越える多角柱状、6角柱状、8角柱
状、10角柱状、4つの3角形の面を持つ四面体形状な
どがある。繊維質基材の材料は厚手の紙であることが多
い。
【0003】更に、ゲーブルトップ状(屋根型)の紙製
包装容器では、紙製包装材料を所定の形状に裁断し、容
器縦方向にシールしたブランクスを得、充填機内でブラ
ンクスの底をシールした後に上部開口から牛乳、ジュー
ス又はその他の飲料の被充填物を充填し、上部をシール
して得られる。これらの包装材料には、その表面に包装
容器製品の外観デザインが印刷される。
【0004】従来の紙包装容器製品に用いられている積
層包装材料は、低密度ポリエチレン(LDPE)/印刷
インキ層/紙(繊維質)基材層/LDPE/アルミ箔
(Al、ガスバリア層)/LDPE/LDPE、LDP
E/印刷インキ層/紙基材層/LDPE/LDPE、印
刷インキ層/LDPE/紙基材層/LDPE/LDP
E、また、LDPE/印刷インキ層/紙基材層/LDP
E/Al/ポリエステル(PET)等が知られており、
現在も実際に汎用されている。
【0005】しかしながら、ここで用いられているLD
PEは、高圧法低密度ポリエチレンであり、最内層の高
圧法低密度ポリエチレンに含まれている低分子量が紙容
器内の内容物に移行し、長期に保存する場合内容物の味
覚が変化する。また、チーグラー触媒を用いて得られる
エチレンーαオレフィン共重合体では、シール温度が高
く加工性に劣り、それを改善するために滑剤を添加する
とその滑剤が内容物に移行してその味覚を低下させる。
【0006】これに対して、最内層にシングルサイト触
媒を用いて重合したエチレンーαオレフィン共重合体
(いわゆる、メタロセンPE)を使用する紙容器が提案
されている(特開平7−148895号、特開平8−3
37237号、特開平9−29868号、特開平9−5
2299号、特開平9−76435号、特開平9−14
2455号、特開平9−86537号、9−76375
号公報など)。しかしながら、必ずしも、フレーバ、味
覚や風味などの保持、維持に良好な性能を示していな
い。
【0007】液体食品が、例えば、柑橘類のフルーツジ
ュースなどである場合、香料、風味などの保香性の他、
酸素バリア性が必要となる。この液体食品は、カートン
の器壁を通して酸素が貫通し、そのためにそれらの栄養
学的価値を失なってしまう。カートンへの酸素の浸入を
低減して、ビタミンCのような栄養素の劣化を最小にす
るため、ラミネート(積層体)材料にはアルミニウムフ
ォイル(箔)層を追加することが通常である。アルミニ
ウムフォイルはバリア材料としては有効であるが、それ
を使用することは環境上の懸念を誘起する。
【0008】アルミニウムフォイルにかわる実際的な代
替物を開発する種々の試みがなされてきた。それは、す
ぐれた酸素、ガスおよび芳香バリア特性を備えつつ、し
かも使用後に容易に廃棄可能なものである。紙容器用包
装材料に無機酸化物の蒸着層を用いることが従来から提
案されている(実公平5−28190号、特表平8−5
00068号、特開平6−93120号公報)。このよ
うなガス(酸素)遮断性を有する包装材料により、保香
性若しくは品質保持性を有する紙容器を提供することが
できる。しかしながら、紙容器用包装材料が要求する性
能を全て持つものではない。
【0009】上記のような包装積層材料に加えて、従来
から、包装体内部に存在する酸素、あるいは外部から透
過、浸入してくる酸素により、中身食品が酸化劣化した
り、あるいは微生物が繁殖することを防止するために、
包装体内部の酸素を除去する手段が講じられている。例
えば、L−アスコルビン酸と第一鉄イオン化合物を混練
した合成樹脂を包装材料に使用して酸素を除去するする
技術(実公平4−39241号公報)、アスコルビン酸
(誘導体)と反応促進剤の遷移金属化合物とを混合した
接着剤層を備えることのより製造時の酸素吸収剤の熱劣
化を防止し更に酸素吸収剤のブリードアウトを防ぐ包装
材料(特開平6−190960号公報)、基材シート上
の接着剤層に脱酸素剤及び/又は吸湿剤を散布・付着さ
せその上に保護層被覆して製造時の酸素吸収剤の熱履歴
を防止し更に酸素吸収剤のブリードアウトを防ぐ包装材
料(実開昭60−10768号公報)などである。
【0010】しかしながら、従来の中身製品の品質保持
を目的とする包装材料において、加温して保管、販売さ
れる液体食品、例えば、コーヒー飲料、ウーロン茶など
に対して、適切な品質保持用包装材料が提案されていな
い。すなわち、上述の従来技術では、例えば、酸素吸収
剤はどの様な種類でも実施でき、数週間、数ヶ月の間、
加温状態で自動販売機やホットチャンバー内で保管・販
売展示される場合に適切な包装材料、特に紙(繊維質)
製の包装材料について示唆されていない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の背景
に基づきなされたものであり、その目的とするところ
は、加温して保管、販売される液体食品、例えば、コー
ヒー飲料、ウーロン茶などの中身製品の品質保持を目的
とする包装材料を提供することであり、特に、数週間か
ら数ヶ月の間、加温状態で自動販売機やホットチャンバ
ー内で保管・販売展示される場合に適切な紙(繊維質)
製包装材料を提供することであり、また、製造時の加温
食品品質維持剤の熱劣化を防止し更に酸素吸収剤のブリ
ードアウトを防ぐことができる紙容器用の積層包装材料
材料を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題は、本発明によ
る積層包装材料により解決される。すなわち、この積層
包装材料は、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂外側層、繊
維質基材、ガスバリア用支持層及び、ポリオレフィン系
熱可塑性樹脂内側フィルム層を有する、温められた液体
食品を充填・包装するためのものであって、このガスバ
リア用支持層とポリオレフィン系熱可塑性樹脂内側フィ
ルム層との間の接合に用いられる接着剤層が、加温食品
品質維持剤を含有することを特徴とするものである。
【0013】本発明の好ましい態様において、このガス
バリア用支持層は、5cc/m2 24hr atm (23℃ 50%RH)
未満の酸素透過率を有し、加温食品品質維持剤が、アス
コルビン酸若しくはアスコルビン酸塩及び/又は、ビタ
ミンEである。
【0014】本発明による積層包装材料の好ましい態様
において、この接着剤層が、5cc/m 2 24hr atm (23℃
50%RH)未満の酸素透過率を有し、加温食品品質維持剤
が、アスコルビン酸若しくはアスコルビン酸塩及び/又
は、ビタミンEである。
【0015】本発明による積層包装材料の好ましい態様
において、この接着剤層中に実質的に均一に分散してい
る微小な層状珪酸塩を含有し、加温食品品質維持剤が、
アスコルビン酸若しくはアスコルビン酸塩及び/又は、
ビタミンEである。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明をいかに良好に実施するか
を示す。本発明は、加温食品品質維持剤を含有した接着
剤を用いて積層材料の一部若しくは全部を積層する。こ
の積層材料としては、低密度ポリエチレン(LDP
E)、線形低密度ポリエチレン(LLDPE)、メタロ
セン触媒によるポリエチレン系樹脂(mLLDPE)、
高密度ポリエチレン(HDPE)及びポリプロピレン
(PP)などのポリオレフィン系熱可塑性樹脂外側層;
紙、人工紙、紙主体積層シートなどの繊維質基材;金属
箔(例えば、5〜10ミクロン厚のアルミ箔など)、2
軸配向バリアフィルム(例えば、6〜12ミクロン厚の
薄いPCVD法によるケイ素酸化物被膜)ガスバリア用
支持層及び;低密度ポリエチレン(LDPE)、線形低
密度ポリエチレン(LLDPE)、メタロセン触媒によ
るポリエチレン系樹脂(mLLDPE)、高密度ポリエ
チレン(HDPE)及びポリプロピレン(PP)などの
ポリオレフィン系熱可塑性樹脂内側フィルム層であり、
包装材料として使用される種々の材料を積層して使用す
る。
【0017】本発明の包装材料には、加温食品品質維持
剤を含有した接着剤の層が存在する。この接着剤は、前
記積層材料間を積層するための接着剤として使用するこ
とができる。使用できる接着剤は周知の任意のものであ
るが、例えば加温食品品質維持剤が水溶性のものである
場合は、水性溶媒による希釈が可能な接着剤を使用する
ことが好ましい。具体的には、周知のドライラミネート
用接着剤(例えばポリエステル系、ポリウレタン系、ポ
リイミン系、ポリエステルポリウレタン系の1液または
2液の接着剤)や、アンカーコート剤(例えばウレタン
系、ポリウレタン系、ポリイミン系、ポリエステルポリ
ウレタン系の1液または2液のアンカーコート剤)が使
用できる。この発明において用いることができる別の接
着性樹脂としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体(E
VA)及びアイオノマーから選ばれたものからなり、押
出しラミネート加工法により金属と接着性を有するエチ
レン−酢酸ビニルコポリマー(EVA)や、エチレン−
メタクリル酸ビニル共重合体の分子間を金属イオンで架
橋したアイオノマー(IO)の合成樹脂を用いることが
できる。
【0018】この発明による積層包装材料おいては、そ
の構成層の内の少なくとも1層に、ガスバリア性を有す
る。すなわち、第一の態様において、このガスバリア用
支持層自体がガスバリア性を有し、5cc/m2 24hr atm
(23℃ 50%RH)未満の酸素透過率を有する。また、第二
の態様において、この接着剤層自体がガスバリア性を有
し、5cc/m2 24hr atm (23℃ 50%RH)未満の酸素透過
率を有する。第三の様において、この接着剤層中に実質
的に均一に分散している微小な層状珪酸塩を含有し、ガ
スバリア性を有する。
【0019】この接着剤には、包装積層材料の内層側
に、加温中にガスバリア性層を透過してきた空気、品質
阻害物などをブロックし、液体食品中に溶解していた空
気などを吸い上げる加温食品品質維持剤を含有する。加
温食品品質維持剤としては、鉄系あるいは酵素系酸素吸
収物質、ポルフィリン環を有するキレート化合物、有機
化合物と反応促進剤とからなる酸素吸収物質(有機化合
物が、アスコルビン酸またはその誘導体、あるいは脂肪
酸のいずれかからなり、反応促進剤が遷移金属化合物か
らなるもの、有機化合物が、ポリカルボン酸またはサリ
チル酸キレートの遷移金属錯体のいずれかからなり、反
応促進剤が、還元剤としてのアスコルビン酸であるもの
など)は、好ましくなく、この発明において、アスコル
ビン酸若しくはアスコルビン酸塩及び/又は、ビタミン
Eが好ましい。
【0020】上記接着剤への加温食品品質維持剤の含有
方法は、加温食品品質維持剤が十分に分散されるもので
あれば、任意の方法を採用することができる。具体的に
は、樹脂の粉末や他の担持体に溶液化した加温食品品質
維持剤を吸着させたり、加温食品品質維持剤を、ガスの
透過が可能な材料を用いてマイクロカプセル化して、接
着剤またはその溶液に混練するか、あるいは分散させる
方法が例示できる。なお、接着剤が2液のものである場
合は、主剤または硬化剤のいずれか一方または両方に、
加温食品品質維持剤を含有してから、主剤と硬化剤を含
有する方法も可能であるが、主剤と硬化剤を含有した
後、加温食品品質維持剤を含有する方法が好ましい。こ
の方が、接着剤の接着能を損なわないで済むからであ
る。
【0021】加温食品品質維持剤の接着剤への含有量
は、目的とする吸収能により異なるが、接着剤に対して
加温食品品質維持剤1〜20重量%とすることが好まし
く、より好ましくは、5〜10重量%である。これより
少ないと、ガス吸収能が著しく低く、他方、これより多
いと接着剤の接着能に支障が生じるためである。
【0022】本発明における好ましい包装材料は、接着
剤層中に実質的に均一に分散している、微小な層状珪酸
塩を含有する。好ましくは、接着剤層中に、平均粒径が
1〜80ミクロンの範囲内にあり、かつ300ミクロン
以上の粒径を含まない層状珪酸塩を0.1〜10重量%
含有し、層状珪酸塩は、層間距離が50オングストロー
ム以上に実質的に均一に分散している包装材料である。
【0023】本発明において、微小な珪酸塩の層状と
は、例えば、一辺が0.002〜1μm、厚みが6〜2
0Åの物質の一単位を示すものである。層状珪酸塩の層
間距離とは、層状珪酸塩の平板の重心間の距離をいう。
そして層状珪酸塩が均一に分散するとは、層状珪酸塩が
ポリアミド中に分散した際、その50%以上が塊を形成
することなく一枚一枚に分離し、互いに平行および/ま
たはランダムに、100Å以上の層間距離を保って分子
状に分散している状態をいい、より好ましくは、層状珪
酸塩の70%以上がこのような状態にあることを指す。
【0024】このような層状珪酸塩の原料としては、珪
酸マグネシウムまたは珪酸アルミニウムの層から構成さ
れる層状フィロ珪酸鉱物を例示することができる。具体
的には、1:1型層状珪酸塩、即ち、カオリナイト、デ
ィッカイト、ハロイサイト、アンチゴナイト、クリソタ
イル等や、2:1型層状珪酸塩、即ち、モンモリロナイ
ト、ヘクトライト、フッ素ヘクトライト、サポナイト、
バイデライト、スブチンサイト、バーミキュライト等の
スメクタイト類、白雲母、金雲母等の雲母類、フッ素金
雲母、フッ素白雲母、K型フッ素テニオライト、K型四
珪素雲母等の膨潤性合成雲母等、Li型フッ素テニオラ
イト(下記式a)、Na型フッ素テニオライト(下記式
b)、Na型四珪素フッ素雲母(下記式c)等の膨潤性
合成フッ素雲母、マーガライト、パイロフィライト、タ
ルク、緑泥石等などが挙げられる。表面外観、製品着
色、ガスバリヤー性の観点から、中でもモンモリロナイ
ト、ヘクトライト、フッ素ヘクトライト、膨潤性合成フ
ッ素雲母等が好ましく、モンモリロナイト、膨潤性合成
フッ素雲母等がより好ましく、特には膨潤性合成フッ素
雲母が好ましい。
【0025】本発明の好ましい態様において、Na、
K、Li及びCaを除く金属イオン(例えば、Ag、Z
n、Co、Cd、Cuから選ばれた金属イオン)又はそ
の金属化合物を層間に有する層状珪酸塩(粘土鉱物)を
用いることができる。この層状珪酸塩自体が、緑膿菌、
大腸菌、黄色ブドウ球菌などの種々の微生物に対して優
れた抗菌性を備える。従って、この層状珪酸塩を含有す
る包装積層材料にもこの抗菌性が付与される。この抗菌
性層状珪酸塩の製造方法において、例えば、水膨潤性粘
土鉱物を、Ag、Zn、Co、Cd、Cuから選ばれた
金属の水可溶性塩を、水、例えばメタノール、アセトン
などの有機溶媒などに溶解したものに分散させ、得られ
る沈殿物を分離、洗浄、乾燥して金属イオンを含む抗菌
性層状珪酸塩を得ることができる。また別の方法では、
上記の分散液にアルカリ溶液を滴下して得られる沈殿物
から金属水酸化物を有する抗菌性層状珪酸塩を得ること
ができる。
【0026】層状珪酸塩の配合量は、接着剤に対して
0.05〜15重量%が好ましく、0.1〜10重量%
がさらに好ましい。層状珪酸塩の配合量が0.05重量
%未満であると酸素バリア性、ストレスに対する耐久
性、保香及び品質保持性などの改良効果が低いので好ま
しくない。
【0027】本発明における包装積層材料の添加成分と
しては、そのほかにも必要に応じて、滑剤、酸化防止
剤、耐熱安定剤、耐候性付与剤、帯電防止剤、透明性改
良剤などを配合することができる。
【0028】本発明の好ましい態様におけるPECVD
法によって形成されたケイ素酸化物層をバリア層として
使用する場合、破壊する迄にかなりの伸びに耐えること
が出来る。このことはケイ素酸化物層をラミネート材内
に組込んで液体食品を封入包装する時には特に重要な特
性である。典型的には、前記積層包装材料はパッケージ
を形成するための曲げ、折り返しを容易にするためラミ
ネートの表面内に形成された折り曲げ線を備えている。
包装材料及び容器製造中並びに流通過程で遭遇する熱力
学的ストレスに対する優れた耐久性を示し、割れやピン
ホールが発生させないので、すなわち、破壊せずに変形
出来るケイ素酸化物層の能力によりこれら折り曲げ線に
沿っての漏洩は発生しない。この態様による包装材料は
液体食品を封入包装するのに特に有用である。
【0029】
【実施例】以下に、本発明における包装積層材料の実施
例を示す。具体的な本発明の包装材料の構成例を以下に
示す。 (1)LDPE/paper/LDPE/Al/Ad+
Vc/mLDPE (2)LDPE/ink/paper/LDPE/Ny
/Ad+Vc/LDPE/LDPE (3)LDPE/ink/paper/LDPE/PE
T−SiOx/Ad+Vc/LDPE (4)ink/LDPE/paper/LDPE/Al
/Ad+Ve/mLDPE (5)LDPE/ink/paper/LDPE/KO
P/Ad+Ve/PET (6)LDPE/ink/PET−VM/Ad/pap
er/LDPE/Al/ION+Vc/LDPE/LD
PE (7)LDPE/ink/paper/LDPE/EV
OH/Ad+Vc/LDPE ここで、PET:ポリエチレンテレフタレート、Al:
アルミニウム箔、LDPE:低密度ポリエチレン、KO
P:ポリ塩化ビニリデンコート延伸ポリプロピレン、N
y:ポリアミド、EVOH:エチレン−酢酸ビニル共重
合体ケン化物、Ad;接着剤層、特に、ION;アイオ
ノマー、Vc;ビタミンC、Ve;ビタミンE、in
k;印刷インキ層を示す。そして、この接着剤層(A
d)には、加温食品品質維持剤を含有する。
【0030】<実施例1>アルミニウム箔(厚さ9μ
m)と低密度ポリエチレンフィルム(厚さ30μm)と
を、加温食品品質維持剤のL−アスコルビン酸ナトリウ
ムを接着剤{2液型ポリエステル系接着剤(商品名:タ
ケラックA−515/A−50、武田薬品工業株式会社
製)}の固形分100重量部に対して10重量部含有し
た加温食品品質維持剤含有接着剤とし、この接着剤を1
20線/inchのグラビア版(版深80μm)にて塗
布して(塗布量:約3.0g/m2(乾燥時))貼り合
わせ、積層材を得る。更に、この積層材を、積層構成L
DPE/ink/paperのサブパッケージ材料と低
密度ポリエチレンで積層して包装材料を得る。
【0031】得られた包装材料に、折目線を付け、この
包材を長手方向の縦線シールによりチューブ状に成形
し、チューブ状に成形された包材内に被充填物(液体食
品)を充填し、チューブ状包材の横断方向に横線シール
を施し、先ず、クッション形若しくは枕状の一次形状に
成形し、包材が帯状の場合は一定間隔に個々に切断し、
折目線に沿って折畳んでブリック状(平行6面体)最終
形状に成形される。液体食品が緑茶の場合、60〜75
℃、60%RHの条件で保存したところ、3週間後及び
2ヶ月後の内部液中の酸素濃度の増加が観られない。ま
た、黴などの異物の発生がなく、食味、風味・香りの低
下、その他の異常は認められない。
【0032】同様に、液体食品がコーヒー飲料の場合
も、同様の評価の結果は良好である。黴などの異物の発
生がなく、風味・香りの低下、その他の異常は認められ
ない。
【0033】<実施例2>アスコルビン酸に代えてビタ
ミンEを用いた以外、実施例1と同様に、本発明の包装
材料を得、評価し、上記と同様の結果を得る。
【0034】<比較例1>実施例1の加温品質維持物質
に代えて、鉄系あるいは酵素系酸素吸収物質及び、アス
コルビン酸と遷移金属化合物とからなるものを用いた以
外、実施例1と同様に、比較例の包装材料を得、評価
し、長期に加温食品の品質を維持することができないと
いう結果を得る。
【0035】
【発明の効果】本発明の積層包装材料(ラミネート材)
は、加温して保管、販売される液体食品、例えば、コー
ヒー飲料、ウーロン茶などの中身製品の品質を長期間
(例えば、数週間から数ヶ月間)にわたって保持するこ
とができる。特に、数週間から数ヶ月の間、加温状態で
自動販売機やホットチャンバー内で保管・販売展示され
る場合に適切な紙(繊維質)製包装材料を提供すること
ができる。
【0036】また、積層時に溶融のための高熱が必要な
いため、加温品質維持物質の性能が低下を防止すること
ができ、加温品質維持物質を積層材の内側に含有したの
で、加温品質維持物質が内容物に接触することがなく、
従って、加温品質維持物質の移行といった問題がなく、
安全であり、液体の包装にも使用することかできる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AB10 AB33 AH02G AH02H AH06G AH06H AH08G AH08H AK03A AK03D AK06 AK07 AK41G AK42 AK46 AK62A AK62D AK66A AK66D AK69 AK70 AR00C BA04 BA07 BA13 CA12G CB02 DG01B DG10 GB23 HB31 JB03 JB16A JB16D JC00 JD02C JD03C YY00C

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン系熱可塑性樹脂外側層、
    繊維質基材、ガスバリア用支持層及び、ポリオレフィン
    系熱可塑性樹脂内側フィルム層を有する、温められた液
    体食品を充填・包装するための積層包装材料であって、
    該ガスバリア用支持層と該ポリオレフィン系熱可塑性樹
    脂内側フィルム層との間の接合に用いられる接着剤層
    が、加温食品品質維持剤を含有する積層包装材料。
  2. 【請求項2】 該ガスバリア用支持層が、5cc/m2 24hr
    atm (23℃ 50%RH)未満の酸素透過率を有し、加温食
    品品質維持剤が、アスコルビン酸若しくはアスコルビン
    酸塩及び/又は、ビタミンEである、請求項1による積
    層包装材料。
  3. 【請求項3】 該接着剤層が、5cc/m2 24hr atm (23
    ℃ 50%RH)未満の酸素透過率を有し、加温食品品質維持
    剤が、アスコルビン酸若しくはアスコルビン酸塩及び/
    又は、ビタミンEである、請求項1による積層包装材
    料。
  4. 【請求項4】 該接着剤層中に実質的に均一に分散して
    いる微小な層状珪酸塩を含有し、加温食品品質維持剤
    が、アスコルビン酸若しくはアスコルビン酸塩及び/又
    は、ビタミンEである、請求項1による積層包装材料。
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