JP2000197187A - スピ―カ - Google Patents

スピ―カ

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JP2000197187A
JP2000197187A JP10369734A JP36973498A JP2000197187A JP 2000197187 A JP2000197187 A JP 2000197187A JP 10369734 A JP10369734 A JP 10369734A JP 36973498 A JP36973498 A JP 36973498A JP 2000197187 A JP2000197187 A JP 2000197187A
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adhesive tape
sided adhesive
bobbin
acrylic double
diaphragm
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JP10369734A
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Tatsumi Yahara
達美 矢原
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Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動系構成要素としてのボビンと同じく振動
系構成要素としての振動板およびダンパーとの接着結合
を、接着品質および接着安定性の良好なものとなし、環
境衛生面を無害化し、組み立てにおける作業性を改善す
る。 【解決手段】 内端側外周面2aにボイスコイル1が巻
回されたボビン2の外端側外周面2bにアクリル系両面
接着テープ11を巻回して貼り付けてあり、そのアクリ
ル系両面接着テープ11に対して振動板4の円筒状の内
周縁部4aを嵌め込み押圧して接着結合してあるととも
に、同じアクリル系両面接着テープ11に対してダンパ
ー3の円筒状の内周縁部3aを嵌め込み押圧して接着結
合してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスピーカについて振
動系構成要素どうしを結合する技術に関する。本発明は
主としてコーン型のスピーカに好適なものであるが、も
っとも、そのようなものに限定されるものではなく、任
意の形式のスピーカに適用されるものとする。
【0002】
【従来の技術】図8(a)は従来の技術におけるスピー
カの正面図、図8(b)はその半断面の側面図、図9は
図8(b)の半断面部分の詳細な断面図である。これら
の図において、符号の1はボイスコイル、2はボビン、
3はダンパー、4はコーン型の振動板(コーン紙)、5
はエッジ、6はセンターキャップ、7はフレーム、8は
ポールピース、9はマグネット、10は溶剤系二液性接
着剤である。ボビン2、ダンパー3、振動板4、エッジ
5、センターキャップ6などが「振動系構成要素」であ
る。ボイスコイル1が内端側外周面2aに巻き付けられ
ている円筒状のボビン2の外端側外周面2bにダンパー
3の内周縁部3aが嵌め込まれ、両者の接合箇所に溶剤
系二液性接着剤10が流し込まれ、その接着剤の乾燥に
よってダンパー3がボビン2に固着されている。また、
ボビン2の外端側外周面2bのさらに外端側に振動板4
の内周縁部4aが嵌め込まれ、両者の接合箇所に溶剤系
二液性接着剤10が流し込まれ、その接着剤の乾燥によ
って振動板4がボビン2に固着されている。溶剤系二液
性接着剤10はA液とB液との二液を使用時に混合させ
化学反応によって強力な接着性および硬化性を発揮させ
るものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の技術に
は次のような問題点がある。ボビン2とダンパー3との
結合やボビン2と振動板4との結合など振動系構成要素
の結合に溶剤系二液性接着剤10を用いているが、この
溶剤系二液性接着剤10の接着力の管理については、A
液とB液の各塗布量の調整およびA液とB液の配合比率
の調整によって行うようになっている。しかし、その塗
布量や配合比率にばらつきが生じやすく、接着力の管理
がむずかしいものとなっている。また、組み立て工程で
溶剤系二液性接着剤の硬化に要する時間がかなりあると
ともに、その時間にむらがあるために、組み立て工程自
体の管理もむずかしいものとなっている。そのような結
果として、接着品質に不安定性が伴っている。溶剤系二
液性接着剤の取り扱い性および作業性も問題である。さ
らに、溶剤系二液性接着剤は有害成分を揮発するために
換気等の環境衛生に配慮しなければならない。
【0004】本発明は上記した課題の解決を図ることを
目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明にかかわる請求項
1のスピーカは、スピーカにおける振動系を構成する要
素としてのボビンや振動板やダンパーなどの複数の振動
系構成要素どうしが両面接着テープそれもアクリル系の
両面接着テープを介しての接着をもって結合された構成
となしたものである。この構成によると、次のような作
用がある。すなわち、振動系構成要素どうし間の結合の
ための媒介物として、保持力が強く、時間経過に伴って
接着力が増加する特性を有しているとともに、耐熱性に
すぐれており、しかも光や酸素に対する耐性も備えてい
るアクリル系両面接着テープを用いているので、全体と
して接着力が強力かつ均一で接着品質が高くかつその安
定性も良好なものとなる。また、従来の技術すなわち
「A液とB液の各塗布量の調整および両液の配合比率の
調整による面倒な接着力の管理および流し込みといった
やっかいな作業を行わなければならず、硬化にかなりの
時間を要し、その時間にむらがあって接着品質に不安定
性を伴い、さらに有害成分を含む」といった従来の技術
の場合の溶剤系二液性接着剤の場合と比較すると、接着
力管理のための注意力を特には必要としないですみ、単
純な貼り付けと押圧だけの作業でよく、また硬化待ちの
時間をとる必要がなく、組み立てを短時間に行えるの
で、全体として作業性が大幅に改善される。さらに、有
害成分を含まないので、環境衛生面での問題もない。加
えて、アクリル系両面接着テープは溶剤系二液性接着剤
に比べて軽量であり、音の放射における高域特性が改善
される。
【0006】本発明にかかわる請求項2のスピーカは、
ボイスコイルが巻回されたボビンの外周面に対して振動
板の内周縁部およびダンパーの内周縁部がアクリル系両
面接着テープを介しての接着をもって結合された構成と
なっている。この構成によると、請求項1で説明したよ
うに、振動系構成要素としてのボビンに対して振動系構
成要素としての振動板およびダンパーが強力かつ均一な
接着力のもとでつまり接着品質が高くかつ接着安定性の
良好なもとで結合されており、無害で環境衛生面がすぐ
れ、時間面でも作業面でも作業性にすぐれた高域特性の
良好なスピーカが実現される。
【0007】本発明にかかわる請求項3のスピーカは、
振動板およびダンパーの各内周縁部の突出の方向を、ボ
ビンに対する嵌め込み方向とは逆方向となしたものであ
る。振動板やダンパーにおける円筒状の内周縁部の端部
のエッジ(鋭い端縁)を、これらの内周縁部をボビン上
のアクリル系両面接着テープに対して軸方向に沿って嵌
め込むときの嵌め込み方向とは逆方向に突出させてある
ので、そのエッジ(鋭い端縁)がアクリル系両面接着テ
ープに突っかかって嵌め込み抵抗を受ける傾向が弱めら
れ、その嵌め込みをスムーズなものとなすので、嵌め込
みの作業性が向上する。
【0008】本発明にかかわる請求項4のスピーカは、
上記の各構成に加えてさらにダンパーの外周部とフレー
ムの内面との結合においてもアクリル系両面接着テープ
を介しての結合となしたものである。また、請求項5の
スピーカは、上記の各構成に加えてさらに振動板の外周
部に連なる振動系構成要素としてのエッジの外周部とフ
レームの外周のフランジとの間の結合においてもアクリ
ル系両面接着テープを介しての結合となしたものであ
る。いずれも溶剤系二液性接着剤を用いて固着する場合
に比べて作業性が向上する。
【0009】本発明にかかわる請求項6のスピーカは、
アクリル系両面接着テープとして、発泡処理された比較
的厚肉のアクリルフォーム基材の表裏両面にアクリル系
粘着層が形成されたものを採用している。アクリルフォ
ーム基材においてすぐれた柔軟性とすぐれた振動吸収性
を発現させ、ボビンとダンパーとの間およびボビンと振
動板との間で軋み音が発生するのを効果的に防止し、音
響特性を良好なものとする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかわるスピーカ
の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の
実施の形態ではコーン型のスピーカを例にあげる。
【0011】〔実施の形態1〕図2(a)は実施の形態
1におけるスピーカの正面図、図2(b)はその半断面
の側面図、図1は図2(b)の半断面部分の詳細な断面
図である。これらの図に示すように、スピーカの振動系
構成要素としての円筒状のボビン2の内端側外周面2a
にボイスコイル1が巻き付けられ、加熱処理によって固
着されている。ボビン2の外端側外周面2bに黒い太線
で示すアクリル系両面接着テープ11が巻き付けられて
いる。巻き付けの範囲はダンパー3の内周縁部3aと振
動板4の内周縁部4aとを接着結合するに足りる寸法で
ある。ボビン2への巻き付けによって貼り付けられたア
クリル系両面接着テープ11に振動系構成要素としての
コーン型の振動板(コーン紙)4の円筒状の内周縁部4
aが嵌め込まれ、圧迫により接着力が発現されてアクリ
ル系両面接着テープ11を介して振動板内周縁部4aが
ボビン2に結合されている。また、同じアクリル系両面
接着テープ11に振動系構成要素としてのダンパー3の
円筒状の内周縁部3aが嵌め込まれ、圧迫により接着力
が発現されてアクリル系両面接着テープ11を介してダ
ンパー内周縁部3aがボビン2に結合されている。ダン
パー3および振動板4の内周縁部3a,4aはそれぞれ
ボビン2に対する嵌め込み方向Xと同じ方向に向けて突
出されている。図1、図2において、符号の5は振動板
4の外周縁につながるエッジ、6は振動板4の内周縁の
開口部を覆うセンターキャップ、7は外殻としての金属
製のフレーム、8はボビン2のピストン運動のガイドと
してのポールピース、9はボイスコイル1に流れる電流
に対して磁界を形成するマグネット(永久磁石)であ
る。ボビン2、ダンパー3、振動板4、エッジ5、セン
ターキャップ6などが振動系構成要素である。
【0012】図3は上記のアクリル系両面接着テープ1
1の断面構造を示す。このアクリル系両面接着テープ1
1は発泡処理が施されたアクリルフォーム基材11aの
表裏の両面に強力な接着力をもつアクリル系粘着層11
b,11bが形成されたものである。アクリルフォーム
基材11aはアクリル系粘着層11bに比べて大きな厚
みをもつとともに発泡構造をもっているので、すぐれた
柔軟性を有しているとともに、スピーカの振動を吸収す
る振動吸収性もすぐれており、このアクリル系両面接着
テープ11はボビン2とダンパー3との間で、またボビ
ン2と振動板4との間で軋み音が発生するのを効果的に
防止する機能を有する。アクリル系両面接着テープ11
は保持力が強く、時間経過に伴って接着力が増加する特
性を有しているとともに、耐熱性にすぐれており、しか
も光や酸素に対する耐性も充分であるので、このアクリ
ル系両面接着テープ11を用いてボビン2とダンパー3
および振動板4を結合した本実施の形態のスピーカで
は、全体として接着力が強力で接着品質が高くかつその
安定性も良好なものとなっている。アクリル系以外の両
面接着テープでは振動・衝撃・温度・湿度・光・酸素な
どによる劣化・軟化・脆化などが進行しやすく、経年的
な接着力低下が大きい。
【0013】従来の技術におけるA,B二液の化学反応
によって接着性・硬化性を発現させる溶剤系二液性接着
剤の場合には、A液とB液の各塗布量の調整およびA液
とB液の配合比率の調整によって接着力の管理を行わな
ければならないといったわずらわしさがあるとともに、
硬化にかなりの時間を要し、その上に、その時間にむら
があって接着品質に不安定性が伴っていたのに対して、
本実施の形態におけるアクリル系両面接着テープ11の
場合にはそのような接着力管理のための注意力を特には
必要としないですむ。アクリル系両面接着テープ11の
場合には溶剤系二液性接着剤の場合のような硬化待ちの
時間をとる必要がなく、組み立てを短時間に行える。以
上の相乗により作業性が大幅に改善されることになる。
それでいて上記のように接着力が強力で全周にわたって
均一であるので、接着品質が高くかつ安定性にすぐれた
ものとなっている。また、アクリル系両面接着テープは
有害成分を含む溶剤系二液性接着剤とは異なり、環境衛
生面での問題もない。また、アクリル系両面接着テープ
11は溶剤系二液性接着剤に比べて軽量であるので、ス
ピーカの振動による音の空気中への放射において高域特
性が改善されることになる。
【0014】〔実施の形態2〕次に、実施の形態2を図
4に基づいて説明する。図4は実施の形態2のスピーカ
の要部の詳細な半断面図である。実施の形態1の図1に
おけるのと同じ符号については実施の形態2の図4にお
いても同一構成要素を指示しており、またそれらの結合
関係も既述のとおりであるので、ここでは詳しい説明は
省略する。
【0015】実施の形態2は実施の形態1の変形に相当
し、ダンパー3および振動板4の円筒状の内周縁部3
a,4aの向きが実施の形態1とは逆にされた場合のも
のである。
【0016】図1の実施の形態1の場合には、ダンパー
3の内周縁部3aはボビン2に対する嵌め込み方向Xと
同じ方向に向けてダンパー3の本体から突出されてい
る。振動板4の内周縁部4aも同様である。これらの内
周縁部3a,4aの端部はボビン2の軸方向に沿ってみ
た場合にエッジ(鋭い端縁)となっている。したがっ
て、ダンパー3や振動板4の内周縁部3a,4aをボビ
ン2上のアクリル系両面接着テープ11に対して軸方向
と平行な嵌め込み方向Xに沿って嵌め込むときに、その
エッジがアクリル系両面接着テープ11に突っかかって
嵌め込み抵抗を受ける傾向が強い。突っかかりは特に両
面接着テープ11の端縁との間に起こりやすい。
【0017】そこで、図4に示す本実施の形態2におい
ては、ダンパー3の円筒状の内周縁部3aにおいてボビ
ン2に嵌め込むときの嵌め込み抵抗を軽減するために、
ダンパー3の内周縁部3aをボビン2に対する嵌め込み
方向Xとは逆方向に向けてダンパー3の本体から突出さ
せてある。振動板4の内周縁部4aも同様である。これ
らの内周縁部3a,4aの端部はボビン2の軸方向に沿
ってみた場合にエッジとなっている。しかし、ダンパー
3や振動板4の内周縁部3a,4aをボビン2上のアク
リル系両面接着テープ11に対して軸方向と平行な嵌め
込み方向Xに沿って嵌め込むときに、内周縁部3a,4
aのエッジは嵌め込み方向Xとは逆方向に向いているの
でアクリル系両面接着テープ11に突っかかることはな
く、また嵌め込み方向Xの下手側コーナー部は垂直の本
体に一定の曲率をもって滑らかに連なっているので、嵌
め込み抵抗は小さなものとなる。したがって、ダンパー
3や振動板4の内周縁部3a,4aのアクリル系両面接
着テープ11に対する嵌め込みをスムーズに行わせるこ
とができ、嵌め込みの作業性が向上する。その他の効果
については実施の形態1の場合と同様である。
【0018】〔実施の形態3〕次に、実施の形態3を図
5に基づいて説明する。図5は実施の形態3のスピーカ
の要部の詳細な半断面図である。実施の形態1の図1に
おけるのと同じ符号については実施の形態3の図5にお
いても同一構成要素を指示しており、またそれらの結合
関係も既述のとおりであるので、ここでは詳しい説明は
省略する。
【0019】実施の形態3は実施の形態1の発展形に相
当し、振動系構成要素としてのダンパー3と外殻として
の金属製のフレーム7との結合においてもアクリル系両
面接着テープ11を用いるものである。フレーム7の段
部7aの内面に黒い太線で示すアクリル系両面接着テー
プ11が貼り付けられ、そのアクリル系両面接着テープ
11に対してダンパー3の外周部3bが貼り付けられ、
加圧によって接着結合されている。アクリル系両面接着
テープ11を介しての接着結合であるから、溶剤系二液
性接着剤を用いて接着結合する場合に比べて作業性が良
い。その他の構成および効果については実施の形態1
(図1)と同様であって、ボビン2に巻き付け貼着され
たアクリル系両面接着テープ11に振動板4の内周縁部
4aが嵌め込まれ、また、同じアクリル系両面接着テー
プ11にダンパー3の内周縁部3aが嵌め込まれ、それ
ぞれ圧迫により接着力が発現されてアクリル系両面接着
テープ11を介して振動板内周縁部4aおよびダンパー
内周縁部3aがボビン2に結合されている。その他の構
成については説明を省略する。なお、本実施の形態3を
実施の形態2(図4)に適用してもよい。
【0020】〔実施の形態4〕次に、実施の形態4を図
6に基づいて説明する。図6は実施の形態4のスピーカ
の要部の詳細な半断面図である。実施の形態1の図1に
おけるのと同じ符号については実施の形態4の図6にお
いても同一構成要素を指示しており、またそれらの結合
関係も既述のとおりであるので、ここでは詳しい説明は
省略する。
【0021】実施の形態4は実施の形態1の発展形に相
当し、振動系構成要素としての振動板4の外周部分に連
なるこれも振動系構成要素としてのエッジ5と外殻とし
ての金属製のフレーム7との結合においてもアクリル系
両面接着テープ11を用いるものである。フレーム7の
外周のフランジ部7bの表面に黒い太線で示すアクリル
系両面接着テープ11が貼り付けられ、そのアクリル系
両面接着テープ11に対してエッジ5の外周部5aが貼
り付けられ、加圧によって接着結合されている。アクリ
ル系両面接着テープ11を介しての接着結合であるか
ら、溶剤系二液性接着剤を用いて接着結合する場合に比
べて作業性が良い。その他の構成および効果については
実施の形態1(図1)と同様であって、ボビン2に巻き
付け貼着されたアクリル系両面接着テープ11に振動板
4の内周縁部4aが嵌め込まれ、また、同じアクリル系
両面接着テープ11にダンパー3の内周縁部3aが嵌め
込まれ、それぞれ圧迫により接着力が発現されてアクリ
ル系両面接着テープ11を介して振動板内周縁部4aお
よびダンパー内周縁部3aがボビン2に結合されてい
る。その他の構成については説明を省略する。なお、本
実施の形態4を実施の形態2(図4)や実施の形態3
(図5)に適用してもよい。
【0022】〔両面接着テープ固定装置について〕図7
はスピーカにおける振動系構成要素としてのボビン2に
対してダンパー3および振動板4をアクリル系両面接着
テープ11を介して固定するときに好適な両面接着テー
プ固定装置20を示す斜視図である。ガイド軸固定台2
1の上面に平行に一対の案内溝21a,21aが形成さ
れている。ガイド軸固定台21の中央部に合成樹脂など
の軟質な材料によるガイド軸22が固定状態で垂直に立
設されている。ガイド軸22はボビン2を外嵌させるた
めのものであり、その外嵌の際に弾性的な変形によって
縮径して、そのときの弾性復元力により外嵌しているボ
ビン2に対して強力に密着するものである。一対の案内
溝21a,21aにそれぞれガイド部(図示せず)がス
ライド自在に係合された一対の可動体23,23がガイ
ド軸固定台21に搭載されている。一対の可動体23,
23の対向面の中央側に半円弧状の凹部が形成され、こ
の凹部とその両脇の平坦部とにわたって合成樹脂などの
軟質な材料による加圧作用部24,24が固着されてい
る。加圧作用部24,24の半円弧状凹部の径はボビン
2の径とほぼ同一である。
【0023】次に、上記の両面接着テープ固定装置20
を用いて図1に示すボビン2と振動板4およびダンパー
3をアクリル系両面接着テープ11を介して接着結合す
る作業について説明する。ボビン2にアクリル系両面接
着テープ11を巻き付けて貼り付け、ボビン2に振動板
4の内周縁部4aを嵌め込んでその内周縁部4aをアク
リル系両面接着テープ11上に位置させ、仮止めする。
両面接着テープ固定装置20における一対の可動体2
3,23を互いに離した状態で、上記のアクリル系両面
接着テープ11を巻き付け貼着したボビン2を軟質なガ
イド軸22に外嵌する。次いで、一対の可動体23,2
3を油圧駆動等により太い矢印Y,Y′のようにガイド
軸22上のボビン2に接近させ、可動体23,23の内
側の軟質な加圧作用部24,24をもって互いに均等に
振動板4の内周縁部4aの外周面を半径方向中心側に押
圧することにより、振動板4の内周縁部4aをアクリル
系両面接着テープ11に均一かつ大きな力で押圧すると
ともに、アクリル系両面接着テープ11をボビン2に均
一かつ大きな力で押圧し、これによってアクリル系両面
接着テープ11を介してボビン2に振動板4の内周縁部
4aを強力に接着結合する。ボビン2上のアクリル系両
面接着テープ11に対するダンパー3の内周縁部3aの
接着結合の作業も同様に行う。加圧力としては例えば5
kg/cm2 以上が好ましい。油圧等の駆動系の制御に
より加圧力を容易かつ正確に管理することができ、ボビ
ン2に対して振動板4およびダンパー3を傷つけること
なく、安定的かつ良好に加圧接着することができる。こ
のような両面接着テープ固定装置20を用いることによ
り、組み立ての作業性が大幅に向上する。
【0024】
【発明の効果】スピーカについての請求項1にかかわる
発明によれば、振動系構成要素どうし間の結合のための
媒介物としてアクリル系両面接着テープを用いているの
で、溶剤系二液性接着剤を用いた従来の技術と比較する
と、接着力管理のための注意力を特には必要としないで
すみ、単純な貼り付けと押圧だけの作業でよく、また硬
化待ちの時間をとる必要がなく、組み立てを短時間に行
えるので、全体として作業性が大幅に改善され、さら
に、有害成分を含まないので、環境衛生面での問題もな
くせ、全体として接着力が強力かつ均一で接着品質が高
くかつその安定性も良好なものとできる。
【0025】請求項2の発明によれば、それぞれが振動
系構成要素であるボビンに対しての振動板およびダンパ
ーの接着品質ならびに接着安定性をすぐれたものにし、
また無害であるゆえに環境衛生面をすぐれたものにし、
さらに時間面でも作業面でも作業性にすぐれてコストメ
リットが高く、また強力かつ均一な接着力ゆえに高域特
性の良好なスピーカを実現化することができる。
【0026】請求項3の発明によれば、振動板やダンパ
ーにおける内周縁部をボビン上のアクリル系両面接着テ
ープに対する嵌め込み方向とは逆方向に突出させたの
で、それらの内周縁部のエッジ(鋭い端縁)の突っかか
りによる嵌め込み抵抗が軽減され、アクリル系両面接着
テープに対する嵌め込みの作業性を向上させることがで
きる。
【0027】請求項4や請求項5の発明によれば、ダン
パーとフレームとの結合や振動板に連なる振動系構成要
素としてのエッジとフレームとの間の結合においてもア
クリル系両面接着テープを介しての結合となしてあるの
で、溶剤系二液性接着剤を用いる場合に比べて作業性を
向上させることができる。
【0028】請求項6の発明によれば、アクリル系両面
接着テープにおいて発泡処理された比較的厚肉のアクリ
ルフォーム基材をもたせたので、すぐれた振動吸収性を
発現させて、ボビンと振動板またはダンパーとの間で軋
み音が発生するのを効果的に防止し、音響特性を良好な
ものとできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1のスピーカの要部の詳
細な半断面図
【図2】 実施の形態1のスピーカの正面図と半断面の
側面図
【図3】 実施の形態1および実施の形態2〜4で用い
られるアクリル系両面接着テープの断面図
【図4】 実施の形態2のスピーカの要部の詳細な半断
面図
【図5】 実施の形態3のスピーカの要部の詳細な半断
面図
【図6】 実施の形態4のスピーカの要部の詳細な半断
面図
【図7】 実施の形態に関連する両面接着テープ固定装
置の斜視図
【図8】 従来の技術におけるスピーカの正面図と半断
面の側面図
【図9】 従来の技術のスピーカの半断面部分の詳細な
断面図
【符号の説明】
1……ボイスコイル、2……ボビン、2a……内端側外
周面、2b……外端側外周面、3……ダンパー、3a…
…ダンパーの内周縁部、3b……ダンパーの外周部、4
……振動板、4a……振動板の内周縁部、5……エッ
ジ、5a……エッジの外周部、6……センターキャッ
プ、7……フレーム、7a……フレームの段部、7b…
…フレームのフランジ部、8……ポールピース、9……
マグネット、11……アクリル系両面接着テープ、11
a……アクリルフォーム基材、11b……アクリル系粘
着層、20……両面接着テープ固定装置、21……ガイ
ド軸固定台、21a……案内溝、22……ガイド軸、2
3……可動体、24……加圧作用部、X……ボビンに対
する振動板・ダンパーの嵌め込み方向

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに結合されるべき複数の振動系構成
    要素どうしがアクリル系両面接着テープを介して結合さ
    れた構成となっているスピーカ。
  2. 【請求項2】 ボイスコイルが巻回されたボビンの外周
    面に対して振動板の内周縁部およびダンパーの内周縁部
    がアクリル系両面接着テープを介して結合されているス
    ピーカ。
  3. 【請求項3】 振動板およびダンパーの各内周縁部がこ
    れらをボビンに嵌め込む方向とは逆方向に向けて突出さ
    れている請求項2に記載のスピーカ。
  4. 【請求項4】 ダンパーの外周部がフレームの内面に対
    してアクリル系両面接着テープを介して結合されている
    請求項2または請求項3に記載のスピーカ。
  5. 【請求項5】 振動板の外周部に連なるエッジの外周部
    がフレームの外周のフランジに対してアクリル系両面接
    着テープを介して結合されている請求項2から請求項4
    までのいずれかに記載のスピーカ。
  6. 【請求項6】 アクリル系両面接着テープは発泡処理さ
    れた比較的厚肉のアクリルフォーム基材の表裏両面にア
    クリル系粘着層が形成されたものである請求項1から請
    求項5までのいずれかに記載のスピーカ。
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