JP2000195960A - 半導体集積回路の遅延計算装置及びその方法並びにタイミング検証装置及びその方法 - Google Patents

半導体集積回路の遅延計算装置及びその方法並びにタイミング検証装置及びその方法

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JP2000195960A
JP2000195960A JP10370811A JP37081198A JP2000195960A JP 2000195960 A JP2000195960 A JP 2000195960A JP 10370811 A JP10370811 A JP 10370811A JP 37081198 A JP37081198 A JP 37081198A JP 2000195960 A JP2000195960 A JP 2000195960A
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Hiroichi Iida
博一 飯田
Hirofumi Taguchi
浩文 田口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電源配線による電圧降下を算出し、各素子種
別毎の電圧降下を考慮することにより、信頼性の高い遅
延計算やタイミング検証を行う。 【解決手段】 電圧の代表条件における素子種別毎の遅
延情報108から設計対象回路の代表遅延値を算出する
ための手段101と、電源配線における電圧降下を考慮
した各素子毎の電源電圧を算出するための手段103,
104と、該算出された各素子毎の電源電圧と動作電圧
に依存した遅延変動係数情報114とを用いて各素子毎
の遅延変動係数を算出するための手段105と、前記代
表遅延値と前記各素子毎の遅延変動係数とを用いて各素
子毎の遅延値を算出するための手段106とを備える。
このようにして得られた回路遅延値情報を元に論理シミ
ュレーション実行手段107でタイミング検証を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路の
遅延計算装置及びその方法と、半導体集積回路のタイミ
ング検証装置及びその方法とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の半導体集積回路の遅延計算及びタ
イミング検証のための装置の例を図11に示す。図11
において、101は代表条件における遅延値算出手段、
102は動作条件依存遅延変動係数算出手段、106は
動作条件対応回路遅延値算出手段、107は論理シミュ
レーション実行手段、108は素子種別毎遅延情報、1
09はレイアウト情報、110は動作条件情報、112
はネットリスト、113は回路代表遅延値情報、114
は温度・電圧・プロセス等条件依存遅延変動係数情報、
201は遅延変動係数、202は回路遅延値情報であ
る。
【0003】次に、本従来例の動作を説明する。代表条
件における遅延値算出手段101は、温度及び電圧の代
表条件における素子種別毎の遅延特性が抽出されている
素子種別毎遅延情報108と、回路レイアウト結果が格
納されているレイアウト情報109とから、回路中の各
素子種別毎の負荷容量依存遅延と各配線のRC依存遅延
とを算出し、代表条件における当該回路の遅延値情報1
13を生成する。ここで、代表条件における遅延値情報
とは、設計対象回路の動作規格内における標準的な外部
条件、例えば温度20℃、電圧3.0Vの条件において
回路シミュレーションにより抽出した各素子種別毎の遅
延値情報である。
【0004】動作条件依存遅延変動係数算出手段102
は、当該回路の動作条件を指定する動作条件情報110
と、温度及び電圧に対応した代表条件からの遅延変動係
数情報が格納されている温度・電圧・プロセス等条件依
存遅延変動係数情報114のデータベースとから、指定
された動作条件における遅延変動係数201を算出す
る。図12に電圧依存遅延変動係数の例を、図13に温
度依存遅延変動係数の例をそれぞれ示す。ここで、電圧
条件としてワーストケース2.85V、ベストケース
3.15V、温度条件としてベストケース−20℃、ワ
ーストケース70℃が指定された場合、電圧依存遅延変
動係数はベストケース時0.8、ワーストケース時1.
3、温度依存遅延変動係数はベストケース時0.8、ワ
ーストケース時1.55となる。これらを考慮した遅延
変動係数は、例えばベストケース同士の変動係数の掛け
算と、ワーストケース同士の変動係数の掛け算とにより
求められる。本例では、ベストケースの場合0.8×
0.8=0.64、ワーストケースの場合1.3×1.
55=2.02となる。なお、ここでは説明を簡単にす
るためプロセス依存遅延変動係数は考慮していない。
【0005】動作条件対応回路遅延値算出手段106
は、回路代表遅延値情報113と遅延変動係数201と
を掛け算することにより、ベストケース及びワーストケ
ースにおける回路遅延値情報202を生成する。
【0006】論理シミュレーション実行手段107は、
当該回路のネットリスト112と、ベストケース及びワ
ーストケースの回路遅延値情報202とを入力情報とし
てタイミングの検証を行う。これにより、温度条件や電
圧条件を考慮した回路遅延値の計算やタイミング検証が
実行可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術は、代
表遅延条件だけではなく、電源電圧変動、動作温度変動
及びプロセス変動を考慮しているが、回路中の各素子種
別毎の動作電圧の違いによる各素子種別毎の遅延変動係
数を考慮していないものであり、信頼性に問題があっ
た。また、近年の半導体集積回路の集積度の向上に伴
い、各素子種別毎の動作電圧の違いが各素子種別毎の遅
延に与える影響は無視できなくなってきた。
【0008】本発明は、電源配線による電圧降下を算出
し、各素子種別毎の電圧降下を考慮することにより、信
頼性の高い遅延計算やタイミング検証を行うことを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1〜4の発明は、設計対象回路の電源配線に
おける電圧降下を考慮した各素子毎の電源電圧を算出す
るための素子電圧値算出手段(工程)と、該算出された
各素子毎の電源電圧を用いて各素子毎の遅延値を算出す
るための回路遅延値算出手段(工程)とを備えた遅延計
算装置(方法)を採用したものである。
【0010】また、請求項5〜8の発明は、設計対象回
路の電源配線における電圧降下を考慮しない遅延値情報
を用いて当該回路のタイミング検証を行うための第1の
論理シミュレーション実行手段(工程)と、同設計対象
回路の電源配線における電圧降下を考慮した遅延値情報
を用いて当該回路のタイミング検証を行うための第2の
論理シミュレーション実行手段(工程)と、第1の論理
シミュレーション実行手段(工程)によるタイミング検
証の結果と第2の論理シミュレーション実行手段(工
程)によるタイミング検証の結果とを比較して、前記電
源配線における電圧降下を考慮した場合にのみタイミン
グエラーが発生する素子を検出するためのタイミングエ
ラー検出手段(工程)とを備えたタイミング検証装置
(方法)を採用したものである。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る半導体集積
回路の遅延計算及びタイミング検証のための装置の構成
例を示している。図1において、101は代表条件にお
ける遅延値算出手段、102は動作条件依存遅延変動係
数算出手段、103は素子電圧降下抵抗値算出手段、1
04は素子電圧値算出手段、105は素子電圧依存遅延
変動係数算出手段、106は動作条件対応回路遅延値算
出手段、107は論理シミュレーション実行手段であ
る。また、108は素子種別毎遅延情報、109はレイ
アウト情報、110は動作条件情報、111は素子種別
毎電流値情報、112はネットリスト、113は回路代
表遅延値情報、114は温度・電圧・プロセス等条件依
存遅延変動係数情報、115は素子電圧降下抵抗値情
報、116は素子電圧値情報、117は素子遅延変動係
数情報、118は電圧降下を考慮した回路遅延値情報で
ある。
【0012】以上のように構成された図1の装置につい
て、以下、その動作を述べる。なお、図1中の符号10
1、102、106、107、108、109、11
0、112、113及び114は、図11中の同一符号
を付した従来例と同一であるためその説明は省略する。
【0013】素子電圧降下抵抗値算出手段103は、数
式1に従って、設計対象回路の電源から該設計対象回路
を構成する各素子までのコンタクトを含む電源配線の抵
抗値(電圧降下抵抗値)Riを算出する。算出された各
素子種別毎の電圧降下抵抗値Riは、素子電圧降下抵抗
値情報115として出力される。
【0014】
【数1】
【0015】ここで、R1は設計対象回路の電源の内部
抵抗値、Ljは配線の分岐点又は配線層で分割された区
間電源配線であるセグメントの配線長、Wjは該セグメ
ントの配線幅、Rsは単位面積当たりのシート抵抗値、
Rckは各コンタクトの抵抗値である。なお、レイアウ
ト情報109には、全電源配線の各セグメント毎の配線
長、配線幅、コンタクト情報が格納されている。また、
抵抗値算出パラメータとして単位面積当たりのシート抵
抗値、コンタクト抵抗値も格納されている。
【0016】次に、素子電圧値算出手段104は、数式
2に従って、各素子毎の電圧降下抵抗値Riを格納した
素子電圧降下抵抗値情報115と、各素子種別毎の動作
時の平均電源電流値Iiを格納した素子種別毎電流値情
報111と、動作条件情報110の中の設計対象回路の
電源電圧Vddとから、電源配線における電圧降下を考慮
した各素子毎の電源電圧Viを算出する。算出された各
素子毎の電源電圧Viは、素子電圧値情報116として
出力される。
【0017】
【数2】
【0018】素子電圧降下抵抗値算出手段103及び素
子電圧値算出手段104の動作を、図2及び図3の回路
図を例にとり説明する。図2は入力信号A、B及びC、
出力信号OUT、素子種別NORの素子501、素子種
別INVERTERの素子502及び素子種別NAND
の素子503から構成された論理レベルの回路図であ
る。図3は、図2の回路をトランジスタレベルで表現し
た回路図である。
【0019】図3において、601は当該回路の電源
(電圧Vdd)、R1は電源601から分岐点602まで
の抵抗、R2は分岐点602から素子502までの抵
抗、R3は分岐点602から分岐点603までの抵抗、
R4は分岐点603から素子501までの抵抗、R5は
分岐点603から素子503までの抵抗である。図3の
例では、素子501に対する電圧降下抵抗値はR1+R
3+R4であり、素子502に対する電圧降下抵抗値は
R1+R2であり、素子503に対する電圧降下抵抗値
はR1+R3+R5である。また、抵抗R1、R2、R
3、R4及びR5の各々に流れる電流をI1、I2、I
3、I4及びI5とすると、素子501における電圧降
下はI1×R1+I3×R3+I4×R4であり、素子
502における電圧降下はI1×R1+I2×R2であ
り、素子503における電圧降下はI1×R1+I3×
R3+I5×R5である。ただし、I1=I2+I3、
I3=I4+I5である。ここで、素子種別毎電流値情
報111の中の値がI2=0.02mA、I4=0.0
4mA、I5=0.04mAであり、レイアウト情報1
09からR1=300Ω、R2=100Ω、R3=20
0Ω、R4=100Ω、R5=100Ωを算出したもの
とすると、素子501、502及び503の各々におけ
る電圧降下の算出結果は、それぞれ0.04V、0.0
3V、0.04Vとなる。また、ワーストケースにおけ
るVdd=2.85V、ベストケースにおけるVdd=3.
15Vであるものとすると、素子501の電源電圧Vno
rはワーストケース時2.81V、ベストケース時3.
11Vであり、素子502の電源電圧Vinvはワースト
ケース時2.82V、ベストケース時3.12Vであ
り、素子503の電源電圧Vnandはワーストケース時
2.81V、ベストケース時3.11Vであるものと算
出される。図4は求めた各素子毎の電源電圧の例であ
る。
【0020】次に、素子電圧依存遅延変動係数算出手段
105により、素子電圧値情報116と温度・電圧・プ
ロセス等条件依存遅延変動係数情報114とを用いて、
素子遅延変動係数情報117を算出する。遅延変動係数
算出方法の例を図5を用いて説明する。図5は、電圧依
存遅延変動係数と電源電圧との関係を示すグラフであ
る。図5のグラフから、素子電圧値算出手段104で求
めた各素子毎の電源電圧2.81V、2.82V、3.
11V、3.12Vに対する遅延変動係数は、それぞれ
1.54、1.48、0.86、0.82となる。な
お、図5ではグラフで電圧依存遅延変動係数を表現した
が、テーブルや式で表現してもよい。
【0021】次に、素子遅延変動係数情報117と回路
代表遅延値情報113とを用いて、動作条件対応回路遅
延値算出手段106により、ワーストケース及びベスト
ケースにおける各素子毎の遅延値を算出し、回路遅延値
情報118を生成する。本実施形態では、ワーストケー
スにおける電圧依存遅延変動係数、プロセス依存遅延変
動係数、温度依存遅延変動係数を掛け算することにより
各素子毎のワーストケース遅延変動係数を、ベストケー
スにおける電圧依存遅延変動係数、プロセス依存遅延変
動係数、温度依存遅延変動係数を掛け算することにより
各素子毎のベストケース遅延変動係数をそれぞれ求め、
更に各遅延変動係数を当該素子の代表遅延値に掛け算す
ることにより、ワーストケース及びベストケースにおけ
る各素子の遅延値を算出する。図6に示す例では、素子
501及び503のベストケース遅延変動係数は0.8
6×0.9×0.8=0.62、ワーストケース遅延変
動係数は1.54×1.1×1.55=2.63とな
り、素子502のベストケース遅延変動係数は0.82
×0.9×0.8=0.59、ワーストケース遅延変動
係数は1.48×1.1×1.55=2.52となる。
【0022】以上により、動作条件を考慮した回路の遅
延値が算出できるので、生成された電圧降下考慮回路遅
延値情報118と当該回路のネットリスト112とを用
いて論理シミュレーション実行手段107により、ワー
ストケース及びベストケースにおけるタイミングの検証
を行う。
【0023】なお、以上の説明ではタイミング検証を論
理シミュレーション実行手段107で実施したが、スタ
ティックタイミング検証ツールで実施してもよい。
【0024】図7は、本発明に係る半導体集積回路のタ
イミング検証装置の構成例を示している。この装置は、
図1中の電圧降下を考慮した回路遅延値情報118と、
図11中の電圧降下を考慮しない従来の回路遅延値情報
202とを利用して、電源配線における電圧降下に起因
したセットアップタイムエラーの原因となる素子のレイ
アウト上の位置を確認できるようにしたものである。図
7において、1004は電圧降下を考慮しない条件にお
ける対象回路の遅延値情報202と該対象回路のネット
リスト112とを用いて論理シミュレーションを実行す
る第1の論理シミュレーション実行手段、1005は電
圧降下を考慮した対象回路の遅延値情報118と該対象
回路のネットリスト112とを用いて論理シミュレーシ
ョンを実行する第2の論理シミュレーション実行手段で
ある。1001は、第1及び第2の論理シミュレーショ
ン実行手段1004及び1005の各々の結果であるセ
ットアップタイムエラーが発生した素子名が格納された
セットアップタイムエラー発生素子情報1006及び1
007を用いて、電圧降下を考慮した論理シミュレーシ
ョン結果にだけ存在する素子名を抽出する素子名比較抽
出手段である。1002は、電圧降下の影響により検出
された素子名が格納された電圧降下起因セットアップタ
イムエラー発生素子情報1008、対象回路のネットリ
スト112及び電圧降下考慮回路遅延値情報118を用
いて、セットアップタイムエラーが検出されたフリップ
フロップやラッチを到着点とするパス上に存在する素子
名を抽出するセットアップタイムエラーパス抽出手段で
ある。1003は、セットアップタイムエラーパス上の
素子名が格納されたエラーパス素子情報1009と対象
回路のレイアウト情報109とを用いて、レイアウト図
上で当該素子をハイライトさせるエラーパス素子表示手
段である。
【0025】以上のように構成された図7の装置につい
て、以下、その動作を述べる。まず、第1の論理シミュ
レーション実行手段1004により、図11中の同一符
号を付した従来例で説明した回路遅延値情報202とネ
ットリスト112とを用いて、タイミングの検証を行
い、セットアップタイムエラーが検出されたフリップフ
ロップ、ラッチ及びメモリ等の全素子名をセットアップ
タイムエラー発生素子情報1006として生成する。こ
こで、第1の論理シミュレーション実行手段1004
は、既存技術であるセットアップタイムエラーやホール
ドタイムエラー検出機能を持つ論理シミュレータ又はス
タティックタイミング解析ツールで実現するものとす
る。なお、第1の論理シミュレーション実行手段100
4でセットアップタイムエラーが検出されない場合に
は、セットアップタイムエラー発生素子情報1006の
中に素子名は存在しない。
【0026】次に、第2の論理シミュレーション実行手
段1005により、図1中の同一符号を付した実施形態
で説明した電圧降下考慮回路遅延値情報118と、第1
の論理シミュレーション実行手段1004で用いた同一
のネットリスト112とを用いて、タイミングの検証を
行い、セットアップタイムエラーが検出されたフリップ
フロップ、ラッチ及びメモリ等の全素子名をセットアッ
プタイムエラー発生素子情報1007として生成する。
ここで、第2の論理シミュレーション実行手段1005
は、第1の論理シミュレーション実行手段1004と同
一の手段で実現するものとする。
【0027】次に、素子名比較抽出手段1001によ
り、両セットアップタイムエラー発生素子情報1006
及び1007の比較を行い、電圧降下を考慮したセット
アップタイムエラー発生素子情報1007にのみ存在す
る素子名を抽出し、電圧降下起因セットアップタイムエ
ラー発生素子情報1008として生成する。これによ
り、電源配線における電圧降下の影響で動作仕様を満た
さない素子によるセットアップタイムエラーが発生する
フリップフロップ、ラッチ又はメモリの検出が可能とな
る。
【0028】次に、セットアップタイムエラーパス抽出
手段1002は、電圧降下起因セットアップタイムエラ
ー発生素子情報1008、対象回路のネットリスト11
2及び電圧降下考慮回路遅延値情報118を用いて、セ
ットアップタイムエラーが検出された各フリップフロッ
プ、ラッチ及びメモリのデータ信号入力ピンを到着点と
し、かついずれかのフリップフロップ、ラッチ、メモリ
又は外部入力ピンを出発点とするパス(セットアップタ
イムエラーが発生するパス)上の素子を抽出し、エラー
パス素子情報1009として生成する。
【0029】図8を用いてセットアップタイムエラーパ
ス抽出手段1002により抽出される素子の例を説明す
る。図8において、1101はセットアップタイムエラ
ーが検出されたデータ信号入力ピン、1105及び11
06はピン1101を到着点とするパスの出発点(フリ
ップフロップのデータ信号出力ピン)、1109はデー
タ信号出力ピン1105を持つフリップフロップ素子、
1110はデータ信号出力ピン1106を持つフリップ
フロップ素子、1102、1103、1104、110
7及び1108は前記パス上の素子である。この例では
ピン1101を到着点としピン1105を出発点とする
パスが3種類、ピン1101を到着点としピン1106
を出発点とするパスが1種類それぞれ存在するが、これ
ら4種類のパスの中でピン1105、素子1104、1
103及び1102を通るパスがセットアップタイムエ
ラーを発生させるパスであるものとすると、図8中にハ
ッチングを付した4素子1109、1104、1103
及び1102がエラーパス素子情報1009に格納され
る。このセットアップタイムエラーパス抽出手段100
2は、既存技術であるスタティックタイミング検証技術
を用いて実現すればよい。
【0030】次に、エラーパス素子表示手段1003に
より、エラーパス素子情報1009と対象回路のレイア
ウト情報109とを用いて、抽出した素子が対象回路の
レイアウト設計結果の中のどの位置に存在するかを、既
存技術であるレイアウト設計システムを用いてCRT等
に表示する。
【0031】図9に対象回路のレイアウト設計結果のイ
メージを示す。図9において、1201は入出力素子種
別を除いた対象回路のコア部分のレイアウト結果、12
02及び1203は電源基幹配線である。図9における
レイアウト結果の一部1204を拡大したイメージ図を
図10に示す。図10において、1302及び1303
は各素子への電源供給配線、1304は素子、130
5、1306、1307及び1308は前記エラーパス
素子情報1009に含まれている4素子1109、11
04、1103及び1102のハイライト表示である。
本表示結果により、電源配線における電圧降下に起因し
たセットアップタイムエラーの原因となる各素子のレイ
アウト結果上の位置と電源配線の位置とを確認でき、セ
ットアップタイムエラーが発生しないように、電源配線
の位置、幅、形状等の電源配線レイアウトを適切に変更
することが容易になる。この例では対象回路の右下部分
にセットアップタイムエラーの原因となる各素子が位置
しているので、該右下部分に電圧降下が発生しないよう
に図9中の電源基幹配線1203を設計変更すべきこと
がわかる。
【0032】
【発明の効果】以上説明してきたとおり、請求項1〜4
の発明によれば、半導体集積回路中の電源配線における
各素子毎の電圧降下を考慮した遅延計算が可能になるた
め、論理回路のタイミング検証時の精度が向上するとい
う顕著な効果が得られる。
【0033】また、請求項5〜8の発明によれば、半導
体集積回路中の電圧降下によるタイミングエラーの原因
となる素子を特定できるため、電源配線の再設計が容易
になるという顕著な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体集積回路の遅延計算及びタ
イミング検証のための装置の構成例を示すブロック図で
ある。
【図2】図1中の素子電圧降下抵抗値算出手段及び素子
電圧値算出手段の動作を説明するための回路例を示す論
理レベルの回路図である。
【図3】図2の回路をトランジスタレベルで表現した回
路図である。
【図4】図3から求めた各素子毎の電源電圧の例を示す
説明図である。
【図5】電圧依存遅延変動係数と電源電圧との関係の例
を示すグラフであって、図1中の素子電圧依存遅延変動
係数算出手段で用いられるものである。
【図6】図1中の動作条件対応回路遅延値算出手段にお
いて参照される各種遅延変動係数の例を示す説明図であ
る。
【図7】本発明に係る半導体集積回路のタイミング検証
装置の構成例を示すブロック図である。
【図8】図7中のセットアップタイムエラーパス抽出手
段の動作を説明するための論理回路の例を示す回路図で
ある。
【図9】図8の論理回路を含む半導体集積回路全体のレ
イアウト結果を示す説明図である。
【図10】図9の部分拡大図である。
【図11】従来の半導体集積回路の遅延計算及びタイミ
ング検証のための装置の構成例を示すブロック図であ
る。
【図12】電圧依存遅延変動係数の例を示す説明図であ
る。
【図13】温度依存遅延変動係数の例を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
101 代表条件における遅延値算出手段 102 動作条件依存遅延変動係数算出手段 103 素子電圧降下抵抗値算出手段 104 素子電圧値算出手段 105 素子電圧依存遅延変動係数算出手段 106 動作条件対応回路遅延値算出手段 107 論理シミュレーション実行手段 108 素子種別毎遅延情報 109 レイアウト情報 110 動作条件情報 111 素子種別毎電流値情報 112 ネットリスト 113 回路代表遅延値情報 114 温度・電圧・プロセス等条件依存遅延変動係数
情報 115 素子電圧降下抵抗値情報 116 素子電圧値情報 117 素子遅延変動係数情報 118 電圧降下を考慮した回路遅延値情報 201 遅延変動係数 202 電圧降下を考慮しない回路遅延値情報 1001 素子名比較抽出手段(タイミングエラー検出
手段) 1002 セットアップタイムエラーパス抽出手段 1003 エラーパス素子表示手段 1004 第1の論理シミュレーション実行手段 1005 第2の論理シミュレーション実行手段 1006 セットアップタイムエラー発生素子情報 1007 セットアップタイムエラー発生素子情報 1008 電圧降下起因セットアップタイムエラー発生
素子情報 1009 エラーパス素子情報
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06F 15/60 668U 668P Fターム(参考) 2G032 AA01 AA09 AC08 AD05 AD06 4M106 AA02 BA20 CA70 DJ11 DJ17 DJ20 5B046 AA08 BA04 JA05 5F064 EE42 EE47 EE52 HH06 HH09 HH10 9A001 BB05 HH32 LZ08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 設計対象回路の電源配線における電圧降
    下を考慮した各素子毎の電源電圧を算出するための素子
    電圧値算出手段と、 前記算出された各素子毎の電源電圧を用いて各素子毎の
    遅延値を算出するための回路遅延値算出手段とを備えた
    ことを特徴とする半導体集積回路の遅延計算装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体集積回路の遅延計
    算装置において、 電圧の代表条件における素子種別毎の遅延情報から前記
    設計対象回路の代表遅延値を算出するための手段を更に
    備え、 前記回路遅延値算出手段は、 前記算出された各素子毎の電源電圧と、動作電圧に依存
    した遅延変動係数情報とを用いて、各素子毎の遅延変動
    係数を算出するための手段と、 前記代表遅延値と前記各素子毎の遅延変動係数とを用い
    て、前記各素子毎の遅延値を算出するための手段とを備
    えたことを特徴とする遅延計算装置。
  3. 【請求項3】 設計対象回路の電源配線における電圧降
    下を考慮した各素子毎の電源電圧を算出する素子電圧値
    算出工程と、 前記算出された各素子毎の電源電圧を用いて各素子毎の
    遅延値を算出する回路遅延値算出工程とを備えたことを
    特徴とする半導体集積回路の遅延計算方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の半導体集積回路の遅延計
    算方法において、 電圧の代表条件における素子種別毎の遅延情報から前記
    設計対象回路の代表遅延値を算出する工程を更に備え、 前記回路遅延値算出工程は、 前記算出された各素子毎の電源電圧と、動作電圧に依存
    した遅延変動係数情報とを用いて、各素子毎の遅延変動
    係数を算出する工程と、 前記代表遅延値と前記各素子毎の遅延変動係数とを用い
    て、前記各素子毎の遅延値を算出する工程とを備えたこ
    とを特徴とする遅延計算方法。
  5. 【請求項5】 設計対象回路の電源配線における電圧降
    下を考慮しない遅延値情報を用いて前記設計対象回路の
    タイミング検証を行うための第1の論理シミュレーショ
    ン実行手段と、 前記設計対象回路の電源配線における電圧降下を考慮し
    た遅延値情報を用いて前記設計対象回路のタイミング検
    証を行うための第2の論理シミュレーション実行手段
    と、 前記第1の論理シミュレーション実行手段によるタイミ
    ング検証の結果と前記第2の論理シミュレーション実行
    手段によるタイミング検証の結果とを比較して、前記電
    源配線における電圧降下を考慮した場合にのみタイミン
    グエラーが発生する素子を検出するためのタイミングエ
    ラー検出手段とを備えたことを特徴とする半導体集積回
    路のタイミング検証装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の半導体集積回路のタイミ
    ング検証装置において、 前記タイミングエラーの発生が検出された素子を到着点
    とするエラーパス上に存在する素子を抽出するためのエ
    ラーパス抽出手段と、 前記設計対象回路のレイアウト結果パターン上における
    前記抽出された素子の位置を表示するためのエラーパス
    素子表示手段とを更に備えたことを特徴とするタイミン
    グ検証装置。
  7. 【請求項7】 設計対象回路の電源配線における電圧降
    下を考慮しない遅延値情報を用いて前記設計対象回路の
    タイミング検証を行う第1の論理シミュレーション実行
    工程と、 前記設計対象回路の電源配線における電圧降下を考慮し
    た遅延値情報を用いて前記設計対象回路のタイミング検
    証を行う第2の論理シミュレーション実行工程と、 前記第1の論理シミュレーション実行工程によるタイミ
    ング検証の結果と前記第2の論理シミュレーション実行
    工程によるタイミング検証の結果とを比較して、前記電
    源配線における電圧降下を考慮した場合にのみタイミン
    グエラーが発生する素子を検出するタイミングエラー検
    出工程とを備えたことを特徴とする半導体集積回路のタ
    イミング検証方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の半導体集積回路のタイミ
    ング検証方法において、 前記タイミングエラーの発生が検出された素子を到着点
    とするエラーパス上に存在する素子を抽出するエラーパ
    ス抽出工程と、 前記設計対象回路のレイアウト結果パターン上における
    前記抽出された素子の位置を表示するエラーパス素子表
    示工程とを更に備えたことを特徴とするタイミング検証
    方法。
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