JP2000195704A - Ptc限流器およびその製造方法 - Google Patents

Ptc限流器およびその製造方法

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JP2000195704A
JP2000195704A JP34269898A JP34269898A JP2000195704A JP 2000195704 A JP2000195704 A JP 2000195704A JP 34269898 A JP34269898 A JP 34269898A JP 34269898 A JP34269898 A JP 34269898A JP 2000195704 A JP2000195704 A JP 2000195704A
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ptc
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JP34269898A
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Inventor
Sadajiro Mori
貞次郎 森
Tatsuya Hayashi
龍也 林
Tomoe Takahashi
知恵 高橋
Itsuo Nishiyama
逸雄 西山
Hideo Horibe
英夫 堀邊
Shiro Murata
士郎 村田
Kenichi Nishina
健一 仁科
Manabu Sogabe
学 曽我部
Kazufumi Hayashi
和史 林
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PTCポリマーの破損を抑制しつつ、電極と
PTCポリマーとの間の接触抵抗を低減することによ
り、通電性能が高い限流器およびその製造方法を得る。 【解決手段】 PTCポリマー1の主面1aに接触する
ニッケルからなる電極102の接触面102aが加工硬
化を起こすようにブラスト加工された粗面である。ま
た、電極102の接触面102aは、ニッケルであれ
ば、電極にニッケルめっきされた層302cに形成され
てものでもよく、また粗面化した後ニッケルめっきした
ものでもよい。さらに、接触面102aの平均粗さは3
μm以上100μm以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は例えば短絡電流や
過電流を限流するために用いられるPTC限流器に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来のPTC限流器の例として、特開平
4−266001号公報に示されたPTC限流器が知ら
れている。図5は特開平4−266001号公報に示さ
れている従来のPTC限流器を示す断面図である。図に
おいて、1はPTC(positive temper
ature coefficient)特性を有する板
状のPTCポリマー、2と3は一対の板状の電極で、P
TCポリマー1と電極2、3とは圧接されて電気的に接
触している。
【0003】図7はPTCポリマー1の抵抗率と温度と
の関係を示すグラフである。図において、PTCポリマ
ー1の抵抗値は、遷移開始温度T1までは低く、温度と
ともに緩やかに上昇し、遷移開始温度T1を越えると急
激に増加する。遷移終了温度T2を越えると再度緩やか
に増加し、PTCポリマーの種類によっては、緩やかに
減少する場合もある。PTCポリマーの一例では、T1
は125℃、T2は135℃であり、T1における抵抗
率は0.02Ω・cmであり、T2における抵抗率はT
1における抵抗率の1000倍である。
【0004】図6は図5に示す電極2の断面図である。
電極2のPTCポリマー1の主面1aに接触する接触面
2aは、例えば銀である金属が溶射により付着され粗面
化されている。
【0005】図5に戻って、PTCポリマー1の主面1
aと電極2、3の接触面2a、3aの間には電気的な接
触抵抗が存在する。この接触抵抗は、PTCポリマー1
に電極2、3の接触面2a、3aが食い込むほど低減さ
れる。電極2、3の外側には、外部電線13、14がそ
れぞれ接続されている一対の端子板6、7が設けられて
いる。なお、端子板6、7は電極2、3と一体化されて
いる場合もあり、この場合、端子板6、7は電極2、3
を兼ねている。端子板6の外側には、例えば板バネ、皿
バネなどが用いられた弾性体8が設けられている。弾性
体8の外側には絶縁板9が設けられ、また、端子板7の
外側には絶縁板10設けられ、これらの絶縁板9、10
にそれぞれ設けられた穴9a、10aには、締結部材で
あるねじ11が貫通している。このねじ11は、ナット
12で締め付けられ、弾性体8が圧縮され、端子板6、
7、電極2、3、PTCポリマー1を押圧している。負
荷電流は一方の電線13、端子板6、電極2、PTCポ
リマー1、他方の電極3、端子板7、電線14を経由し
て流れる。
【0006】次に動作について説明する。負荷電流は電
極2、3を介してPTCポリマー1に流れる。負荷電流
が流れると、ジュール加熱によりPTCポリマー1の温
度が上昇する。しかし、通電電流が小さいのでPTCポ
リマー1の温度は遷移開始温度T1より低い。一方、短
絡電流または過電流が流れると、PTCポリマー1の温
度上昇が大きくなり、PTCポリマー1の温度が遷移開
始温度T1より高くなり、PTCポリマー1の抵抗率が
急増する。したがって、短絡電流または過電流が抑制さ
れる。抑制された電流は図示しない開閉器で遮断され
る。電流が遮断され、限流器への熱入力がなくなり、P
TCポリマー1の温度が遷移開始温度T1以下になる
と、負荷電流の再通電が可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の限流器では、溶
射により電極2のPTCポリマー1との接触面2aを粗
面化していた。溶射に用いる金属は電極2に吹き付ける
とき、高温の状態の金属粒となっており、焼きなまされ
た状態になっているため硬度が低くなる。その結果、ね
じ11等の加圧手段により電極2がPTCポリマー1に
押しつけられた時、溶射金属が変形しやすいので、電極
2の接触面2aがPTCポリマー1に食い込みにくく、
電極2とPTCポリマー1との間の接触抵抗を低減する
効果が低い。したがって、限流器の通電性能を大きく高
められないという問題点があった。また、溶射された電
極2の接触面2aには凹凸ができるが、凹凸の高さの均
一度が低く、また凸部2bが鋭利ではない。そのため、
電極2とPTCポリマー1の接触点の数が少なく、電極
2とPTCポリマー1との間の接触面積が小さいので、
電極2とPTCポリマー1との間の接触抵抗を低減する
効果が低い。したがって、限流器の通電性能を大きく高
められないという問題点があった。さらに、この溶射に
よる電極接触面の粗面化の方法では、高温の金属粒が電
極2に吹き付けられ、電極2の表面に付着することによ
り電極2の接触面2aが粗面化される。しかしながら、
金属粒は高温で溶射されるため、電極2の接触面2aは
経時的に酸化されるので、電極2の接触面2aとPTC
ポリマー1との間の接触抵抗が高くなる。その結果、限
流器の通電性能が劣るという問題点があった。
【0008】一方、電極2をPTCポリマー1に押さえ
つける加圧力を高めると、電極2とPTCポリマー1と
の間の接触抵抗を低減できるが、PTCポリマー1の応
力が高くなるので、限流動作時、熱的応力と電磁的応力
のためPTCポリマー1が破損しやすくなるという問題
点があった。また、電極2とPTCポリマー1との間の
接触抵抗を低減するために、例えば特公平5−9921
号公報に示されたように粗面化された電極2にPTCポ
リマー1を熱融着する方法がある。しかし、この方法で
は電極2とPTCポリマー1との間の接触抵抗を低くす
ることはできるが、接触抵抗が低下しすぎるため、限流
動作時に通過する電流のピーク値である限流波高値が高
くなるという問題点がある。ここで、限流波高値を低減
するために電極面積を小さくすると、単位面積当たりの
限流波高値が高くなるので、PTCポリマー1が破損し
やすくなるという問題点もあった。
【0009】この発明は、このような課題を解決するた
めになされたもので、PTCポリマーの破損を抑制しつ
つ、電極とPTCポリマーとの間の接触抵抗を低減する
ことにより、通電性能を高いるPTC限流器およびその
製造方法を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係るPTC限
流器は、2つの平行な主面を持つ板状のPTCポリマー
と、PTCポリマーの主面にそれぞれ接触する接触面を
有する一対の電極と、電極をPTCポリマーに押圧し、
その間に電気的接触を維持する加圧手段とを備えたPT
C限流器において、電極の接触面が加工硬化処理により
粗面化された接触面であることを特徴とするものであ
る。
【0011】この発明に係るPTC限流器は、電極の接
触面がニッケルであることを特徴とするものである。
【0012】この発明に係るPTC限流器は、電極の接
触面がブラスト加工された表面であることを特徴とする
ものである。
【0013】この発明に係るPTC限流器は、電極の接
触面の平均粗さが3μm以上100μm以下であること
を特徴とするものである。
【0014】この発明に係るPTC限流器の製造方法
は、2つの平行な主面を持つ板状のPTCポリマーを用
意する工程と、PTCポリマーの主面にそれぞれ接触で
きる表面を有する電極を用意する工程と、電極の表面に
ブラスト加工を施して粗面である接触面を形成する工程
と、電極の接触面をPTCポリマーの主面に接触させ
て、加圧手段によりその間に電気的接触を維持する工程
とを備えたことを特徴とするものである。
【0015】この発明に係るPTC限流器の製造方法
は、電極がニッケルであることを特徴とするものであ
る。
【0016】この発明に係るPTC限流器の製造方法
は、電極を用意する工程が、電極の表面をニッケルめっ
き処理する工程を含むことを特徴とするものである。
【0017】この発明に係るPTC限流器の製造方法
は、接触面を形成する工程が、ブラスト加工を施した
後、ニッケルめっき処理する工程を含むことを特徴とす
るものである。
【0018】この発明に係るPTC限流器の製造方法
は、電極の接触面がブラスト加工された表面であること
を特徴とするものである。
【0019】この発明に係るPTC限流器の製造方法
は、電極の接触面の平均粗さが3μm以上100μm以
下であることを特徴とするものである。
【0020】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1はこの発明の
実施の形態であるPTC限流器の構成部品である電極1
02を示す断面図である。図2はこの発明の実施の形態
であるPTC限流器を示す断面図である。図2におい
て、この発明の実施の形態の構造は、この電極102を
除いて、従来例である図5と同一であり、図5と同一も
しくは同等の部材および部位には、同一符号を付し、重
複する説明は省略する。
【0021】図1において、ニッケルからなる電極10
2の接触面102aは、接触面102aが加工硬化を起
こす加工法であるブラスト加工により加工硬化処理され
ている。また、接触面102aの平均粗さが5μmの凹
凸を有するように、粗面を形成している。ここで、平均
粗さとは、日本機械学会発行の機械工学便覧(JSME
Handbook for Mechanical
Engineers)改訂第6版に記載された十点平均
粗さをいう。
【0022】図2において、2つの平行な主面1aを持
つ板状のPTCポリマー1を用意し、PTCポリマー1
の主面1aにそれぞれ接触できる表面である接触面10
2aを有する電極102を用意する。常温で、電極10
2の接触面102aにブラスト加工を施して粗面を形成
する。このブラスト加工は、例えば、常温で5〜10秒
程度行う。電極102の接触面102aをPTCポリマ
ー1の主面1aに接触させ、ねじ11がナット12で締
め付けられ、弾性体8が圧縮され、端子板6、7、電極
102、PTCポリマー1を押圧する構造である加圧手
段により、電極102の接触面102aとPTCポリマ
ー1の主面1aとの電気的接触を維持する。
【0023】この発明の実施の形態であるPTC限流器
は、このような電極102の構造とPTC限流器の製造
方法を用いている。したがって、電極102は常温プロ
セス下でブラスト加工されることで粗面化されるため、
電極102の接触面102aの酸化を顕著に抑制できる
ので、電極102とPTCポリマー1の間の接触抵抗を
低減できる。ここで、ブラスト加工とは、硬度が高い小
粒を吹き付けて粗面化し、硬度が高い小粒が被衝突面に
衝突した時、表面に微小な凹凸が形成され粗面化される
とともに、衝突した表面近傍が加工硬化現象を起こす加
工方法である。これにより、電極102とPTCポリマ
ー1が加圧され、電極102の接触面102aの凸部1
02bがPTCポリマー1に食い込む時、凸部102b
は加工硬化を起こして硬度が高くなっているので、凸部
102bの変形がわずかとなり、電極102とPTCポ
リマー1の接触面積が増大し電極102とPTCポリマ
ー1との間の接触抵抗が減少する。電極102の材質が
ニッケルであるので、電極102の接触面102aの劣
化が格段に抑制される。すなわち、電極としては通常、
銅が用いられるが、銅は酸化しPTCポリマー1との接
触面が劣化し、またPTCポリマー1と化学的に反応し
PTCポリマー1との接触面が劣化して、いずれも接触
抵抗が高くなる。この結果、長期間使用中に電極とPT
Cポリマー1との間の接触抵抗が増大し、異常発熱し、
火災を発生するという問題点がある。しかし、電極10
2の材質がニッケルであるので、ニッケルは、銅と比べ
酸化しにくく、またPTCポリマー1と化学的に反応し
にくいので、銅を用いた場合のこのような問題点がな
く、電極102の接触面102aの劣化が格段に抑制さ
れる。
【0024】また、高温で金属を溶射しないので、接触
面102aが焼きなまされることはなく、電極102の
接触面102aの硬度は低下せず、接触面102aが変
形しにくいので、電極102とPTCポリマー1の間の
接触抵抗が低減される。さらに、電極102とPTCポ
リマー1との間の接触抵抗を低減できているので、加圧
手段により加圧力をさらに高めて接触抵抗を低減させる
必要はなく、限流動作時に、熱的応力と電磁的応力のた
めPTCポリマー1が破損することを抑制できる。電極
2にPTCポリマー1を熱融着するわけではないので、
限流波高値が高くなって、PTCポリマーが破損しやす
くなることもない。また、電極102の接触面102a
の平均粗さは5μmの凹凸を有しているので、限流動作
後の抵抗増大を抑制できる。これは、試験電圧が高く、
短絡電流が大きい場合の実験結果に基づくものである。
限流動作中に電極102とPTCポリマー1との間にア
ークが発生するが、電極102の接触面102aの平均
粗さが例えば3μm未満の場合、PTCポリマー1の表
面に小さな凹凸が発生するため、限流動作後、電極10
2とPTCポリマー1との間の接触抵抗の増大が顕著に
大きくなる。しかし、電極102の接触面102aの平
均粗さ5μmとすることによって、電圧が高く短絡電流
が大きいという条件下での限流動作後の抵抗増大を抑制
できる。
【0025】実施の形態2.図3はこの発明の別の実施
の形態であるPTC限流器の電極202を示す断面図で
ある。この発明の実施の形態の構造は、この電極102
を除いて、図2と同一であり、重複する説明は省略す
る。図において、電極本体202bは銅であり、電極本
体202bにニッケルめっきを施した後、実施形態1と
同様の粗面処理を施している。したがって、電極本体2
02bの周囲にニッケルめっき層202cが形成され、
このニッケルめっき層202cのうち、PTCポリマー
1の主面1aとの接触面202aには、平均粗さは5μ
mの凹凸が形成されている。
【0026】この発明の実施の形態であるPTC限流器
は、銅である電極本体202bにニッケルめっきを施し
た後、実施形態1と同様の粗面処理を施している。ここ
で、電極本体202bに用いられている銅は、ニッケル
と比べ熱伝導率と導電率が高く、負荷電流通電時にPT
Cポリマー1に発生した熱が放出されやすい。また、導
電率が高いため、電極発熱が少ないため、通電性能が優
れている。PTCポリマー1の主面1aに電流を流す導
電部である接触面202aはニッケルめっき層202c
に形成されているが、電極の導電部のメッキとしてよく
用いられる銀めっきは導電率が高く、耐食性にすぐれて
いるが、銀の硬度が低いので、電極の接触面が加圧され
た時に変形しPTCポリマーへの食い込みが不十分とな
り、大きな接触抵抗低減効果が得られない。一方、ニッ
ケルめっきは硬度が銀に比し高いので、加圧時の変形が
少なく接触抵抗低減が大きい。なお、電極本体202b
は、銅合金であってもよい。
【0027】実施の形態3.図4はこの発明の別の実施
の形態であるPTC限流器の電極302を示す断面図で
ある。この発明の実施の形態の構造は、この電極302
を除いて、図2と同一であり、重複する説明は省略す
る。図において、電極本体302bは銅であり、実施形
態1と同様に、電極302の接触面302aの粗面処理
を施した後、電極本体302b全体に1〜3μmのニッ
ケルめっきを施し、ニッケルめっき層302cが形成さ
れている。ニッケルめっき層302cが薄いのは、電極
の接触面302aの平均粗さ5μmの凹凸を確保するた
めである。
【0028】これらの発明の実施形態の変形例として、
電極102等の接触面102a等の平均粗さは、平均粗
さが3μm以上100μm以下の範囲であればよい。但
し、平均粗さが大きくなり、100μmを越えると、接
触面102の突起が加圧時につぶれやすくなることによ
り、電極102とPTCポリマー1との間の接触抵抗が
高くなり望ましくない。なお、平均粗さと通電性能は厳
密な比例関係にあるのではなく、5μm、10μm、2
0μmでは、ほぼ同一の通電性があることが実験的に確
認されている。また、電極102の接触面102aの処
理の方法としては、ブラスト加工に限るものではなく、
加工硬化を起こす加工硬化処理方法であれば、他の加工
法であってもよい。なお、図2に示すように、PTCポ
リマー1の主面1aは電極102の接触面102aより
大きいが、PTCポリマー1の主面1aは電極102の
接触面102aと同一面積であってもよいし、小さくて
もよい。
【0029】
【発明の効果】この発明に係る限流器によれば、2つの
平行な主面を持つ板状のPTCポリマーと、PTCポリ
マーの主面にそれぞれ接触する接触面を有する一対の電
極と、電極をPTCポリマーに押圧し、その間に電気的
接触を維持する加圧手段とを備えたPTC限流器におい
て、電極の接触面が加工硬化処理により粗面化されてい
るので、電極とPTCポリマーとの間の接触抵抗が低減
されるので、限流器の通電性能を高めることができる。
【0030】また、この発明に係る限流器によれば、電
極の接触面がニッケルであるので、電極の接触面の酸化
や劣化を顕著に抑制でき、電極とPTCポリマーの間の
接触抵抗を低減でき、経時的な劣化も抑制できる。
【0031】また、この発明に係る限流器によれば、電
極の接触面が、ブラスト加工された表面であるので、接
触面の凸部が鋭利であり、電極とPTCポリマーの間と
の接触抵抗を低減できる。また、電極の接触面が加工硬
化を起こすので、粗面が変形しにくく、通電性能が向上
する。ブラスト加工により電極の接触面が加工硬化を起
こすので、変形しにくく、通電性能が向上する。
【0032】また、この発明に係る限流器によれば、電
極の接触面の平均粗さが3μm以上100μm以下であ
るので、限流動作後の抵抗増大を抑制できる。
【0033】また、この発明に係る限流器の製造方法に
よれば、2つの平行な主面を持つ板状のPTCポリマー
を用意する工程と、PTCポリマーの主面にそれぞれ接
触できる表面を有する電極を用意する工程と、電極の表
面にブラスト加工を施して粗面である接触面を形成する
工程と、電極の接触面をPTCポリマーの主面に接触さ
せて、加圧手段によりその間に電気的接触を維持する工
程とを備えているので、PTCポリマーの破損を抑制し
つつ、電極とPTCポリマーとの間の接触抵抗を低減す
ることにより、通電性能のよい限流器を製造できる。ま
た、粗面化処理としてブラスト加工法が用いられている
ので、小粒の平均粒径、硬度、吹き付け時間、吹き付け
距離等を変えることによって、電極の接触面の平均粗さ
等の面粗度を細かく制御できるとともに、短時間でかつ
簡単な方法で粗面化できる。さらに、電極の接触面が加
工硬化を起こすので、変形しにくく、通電性能が向上す
る。
【0034】また、この発明に係る限流器の製造方法に
よれば、電極がニッケルであるので、電極の接触面の酸
化や劣化を顕著に抑制でき、電極とPTCポリマーの間
の接触抵抗を低減でき、経時的な劣化も抑制できる限流
器を製造できる。
【0035】また、この発明に係る限流器の製造方法に
よれば、電極を用意する工程が、電極の表面をニッケル
めっき処理する工程を含んでいるので、電極材料として
通電性能に優れた銅や銅合金を用いつつ、電極の接触面
にはニッケルを用いることができるので、電極の接触面
の劣化が少なく、接触抵抗を低減した限流器を製造でき
る。
【0036】また、この発明に係る限流器の製造方法に
よれば、接触面を形成する工程が、ブラスト加工を施し
た後、ニッケルめっき処理する工程を含むので、電極材
料として通電性能に優れた銅や銅合金を用いつつ、電極
の接触面にはニッケルを用いることができるので、電極
の接触面の劣化が少なく、接触抵抗を低減した限流器を
製造できる。
【0037】また、この発明に係る限流器の製造方法に
よれば、電極の接触面が、ブラスト加工された表面であ
るので、接触面の凸部が鋭利であり、電極とPTCポリ
マーの間との接触抵抗を低減した限流器を製造できる。
また、電極の接触面がブラスト加工により加工硬化を起
こすので、変形しにくく、通電性能が向上した限流器を
製造できる。
【0038】また、この発明に係る限流器の製造方法に
よれば、電極の接触面の平均粗さが3μm以上100μ
m以下であるので、限流動作後の抵抗増大を抑制した限
流器を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1の限流器の電極を示
す断面図である。
【図2】 この発明の実施の形態であるPTC限流器を
示す断面図である。
【図3】 この発明の実施の形態2の限流器の電極を示
す断面図である。
【図4】 この発明の実施の形態3の限流器の電極を示
す断面図である。
【図5】 従来の限流器を示す断面図である。
【図6】 従来の限流器の電極を示す断面図である。
【図7】 PTCポリマーの抵抗率と温度との関係を示
すグラフである。
【符号の説明】
1 PTCポリマー、1a 主面、102、202、2
03 電極、102a、202a、302a 接触面。
フロントページの続き (72)発明者 高橋 知恵 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 西山 逸雄 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 堀邊 英夫 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 村田 士郎 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 仁科 健一 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 曽我部 学 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 林 和史 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5E034 AA07 AC09 DA02 DC03 DC05

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの平行な主面を持つ板状のPTCポ
    リマーと、 上記PTCポリマーの上記主面にそれぞれ接触する接触
    面を有する一対の電極と、 上記電極を上記PTCポリマーに押圧し、その間に電気
    的接触を維持する加圧手段とを備えたPTC限流器にお
    いて、 上記電極の上記接触面が加工硬化処理により粗面化され
    た接触面であることを特徴とするPTC限流器。
  2. 【請求項2】 上記電極の上記接触面がニッケルである
    ことを特徴とする請求項1記載のPTC限流器。
  3. 【請求項3】 上記電極の上記接触面がブラスト加工さ
    れた表面であることを特徴とする請求項1あるいは2記
    載のPTC限流器。
  4. 【請求項4】 上記電極の上記接触面の平均粗さが3μ
    m以上100μm以下であることを特徴とする請求項1
    乃至3のいずれか記載のPTC限流器。
  5. 【請求項5】 2つの平行な主面を持つ板状のPTCポ
    リマーを用意する工程と、 上記PTCポリマーの上記主面にそれぞれ接触できる表
    面を有する電極を用意する工程と、 上記電極の上記表面にブラスト加工を施して粗面である
    接触面を形成する工程と、 上記電極の上記接触面を上記PTCポリマーの上記主面
    に接触させて、加圧手段によりその間に電気的接触を維
    持する工程とを備えたことを特徴とするPTC限流器の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 上記電極がニッケルであることを特徴と
    する請求項5記載のPTC限流器の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記電極を用意する工程が、上記電極の
    表面をニッケルめっき処理する工程を含むことを特徴と
    する請求項5記載のPTC限流器の製造方法。
  8. 【請求項8】 上記接触面を形成する工程が、上記ブラ
    スト加工を施した後、ニッケルめっき処理する工程を含
    むことを特徴とする請求項5記載のPTC限流器の製造
    方法。
  9. 【請求項9】 上記電極の上記接触面がブラスト加工さ
    れた表面であることを特徴とする請求項5乃至8のいず
    れか記載のPTC限流器の製造方法。
  10. 【請求項10】 上記電極の上記接触面の平均粗さが3
    μm以上100μm以下であることを特徴とする請求項
    5乃至9のいずれか記載のPTC限流器の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1231613A1 (de) * 2001-02-08 2002-08-14 Abb Research Ltd. Widerstandselemente mit PTC-Verhalten
JP2012007484A (ja) * 2010-06-22 2012-01-12 Nikki Co Ltd Lpg加熱装置に用いるヒータユニット

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