JPH10321413A - 限流器 - Google Patents

限流器

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Publication number
JPH10321413A
JPH10321413A JP12688897A JP12688897A JPH10321413A JP H10321413 A JPH10321413 A JP H10321413A JP 12688897 A JP12688897 A JP 12688897A JP 12688897 A JP12688897 A JP 12688897A JP H10321413 A JPH10321413 A JP H10321413A
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JP
Japan
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electrode
electrodes
polymer element
current limiter
ptc polymer
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Application number
JP12688897A
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English (en)
Inventor
Tatsuya Hayashi
龍也 林
Tomoe Takahashi
知恵 高橋
Sadajiro Mori
貞次郎 森
Hideo Horibe
英夫 堀邊
Itsuo Nishiyama
逸雄 西山
Masahiro Ishikawa
雅廣 石川
Kenichi Nishina
健一 仁科
Manabu Sogabe
学 曽我部
Shiro Murata
士郎 村田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大きな負荷電流を通電できる、小型でかつ限
流動作前後の抵抗変化を抑えた限流器を提供する。 【解決手段】 導電性粒子が混練された高分子からな
り、PTC特性を有するPTCポリマー素子1と、該P
TCポリマー素子の両表面に融着配置された複数の第1
の電極2、3と、該第1の電極の表面に電気的に接続さ
れた状態で配置された複数の板状の第2の電極4、5と
を含んでなる限流器であって、前記PTCポリマー素
子、前記第1の電極および前記第2の電極が、PTCポ
リマー素子の表面積>第1の電極の表面積≧第2の電極
の表面積の関係を満たすように形成され、第1の電極を
介してPTCポリマー素子を圧縮する方向に圧力が加わ
るように構成されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、短絡電流や過電流
を抑制しうるPTC(positive temperature coefficie
nt)特性を有するPTCポリマー素子を含んでなる限流
器に関する。
【0002】
【従来の技術】図3は、特開平4−266001号公報
に開示される従来の、PTCポリマー素子を含んでなる
限流器を示す断面説明図である。図3において、1はP
TC特性を有するPTCポリマー素子、12、13は電
極を示す。該電極12、13は、PTCポリマー素子1
の両表面に接触した状態で配置される。なお、PTCポ
リマー素子1および電極12、13は、ばね(図示せ
ず)を用いて互いに圧接されている。前記ばねは、たと
えばPTCポリマー素子1を収納する筐体と、電極12
および(または)電極13とのあいだに配置される。
【0003】PTCポリマー素子1は、導電性粒子が混
練された結晶性高分子からなる。前記導電性粒子の材料
としては、たとえばカーボンブラック、ニッケルまたは
タングステンがあり、前記結晶性高分子としては、たと
えばポリエチレンまたはポリプロピレンなどがある。
【0004】図4は、PTCポリマー素子のPTC特性
を示すグラフである。図4において、縦軸はPTCポリ
マー素子の電気抵抗率(Ω・cm)、横軸はPTCポリ
マー素子の温度(℃)を示す。PTCポリマー素子の一
例の電気抵抗率は、図示されているように温度T1まで
は低く、温度T1を越えると急激に増加し、温度T2を
越えると緩やかに増加する。温度の上昇とともに電気抵
抗率が増加する特性を正温度特性またはPTC特性とい
う。たとえば、温度T1は120℃であり、温度T2は
130℃であり、温度T2における電気抵抗率は、温度
T1における電気抵抗率の1000倍程度である。
【0005】つぎに、限流器の動作について説明する。
前記電極12、13よりPTCポリマー素子1に負荷電
流が流れると、ジュール発熱によりPTCポリマー素子
1の温度が上昇する。前記負荷電流が正常な大きさの通
電電流であるばあいは、PTCポリマー素子1の温度は
低く、温度T1を越えない。しかし、PTCポリマー素
子1に短絡電流または過電流が流れると、PTCポリマ
ー素子1の温度が温度T1を越え、PTCポリマー素子
1の抵抗が高くなる。したがって、PTCポリマー素子
1により短絡電流または過電流が抑制される。この短絡
電流または過電流を抑制する動作を限流動作という。さ
らに、抑制された短絡電流または過電流は、たとえばブ
レーカなど、限流器と直接に接続された開閉器(図示せ
ず)で遮断される。電流が遮断されると、PTCポリマ
ー素子1でジュール発熱があらたに生じなくなるととも
に、PTCポリマー素子1内の熱は外部に放散され続け
るので、PTCポリマー素子1の温度が低下し、PTC
ポリマー素子1は負荷電流の再通電が可能な状態にもど
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の限流器は、電極
がPTCポリマー素子表面にフリーにコンタクトしてい
る(単に接触した状態で設けられている)。したがっ
て、PTCポリマー素子と電極とのあいだの接触抵抗が
高く、大きな負荷電流を流すには、PTCポリマー素子
の、電極と接触する箇所の面積を大きくする必要があ
る。
【0007】面積の小さいPTCポリマー素子で大きな
負荷電流を流すには、接触抵抗を低減する必要がある。
接触抵抗を低減する一つの方法として、PTCポリマー
素子と電極を加熱プレス器により熱融着する方法があ
る。短絡電流などの過大な電流が流れると、PTCポリ
マー素子と電極とが接触する箇所でとくに大きなジュー
ル発熱が起こり、PTCポリマー素子が溶融、気化しガ
スが外部に放出されるため、PTCポリマー素子と電極
とのあいだの接触が悪くなる。したがって、電極が融着
されたPTCポリマー素子の抵抗は、大きく増加すると
いう問題がある。ただし、従来の、電極がPTCポリマ
ー表面にフリーにコンタクトしている限流器の抵抗に比
べ本発明の限流器の抵抗は小さい。
【0008】本発明はかかる問題を解決し、大きな負荷
電流を通電できる、小型でかつ限流動作前後の抵抗変化
を抑えた限流器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の限流器は、導電
性粒子が混練された高分子からなり、PTC特性を有す
るPTCポリマー素子と、該PTCポリマー素子の両表
面に融着配置された複数の第1の電極と、該第1の電極
の表面に電気的に接続された状態で配置された複数の板
状の第2の電極とを含んでなる限流器であって、前記P
TCポリマー素子と前記第1の電極とが、PTCポリマ
ー素子および第1の電極の互いに接触する面において、
PTCポリマー素子の表面積>第1の電極の表面積の関
係を満たすように形成され、かつ、前記第1の電極と前
記第2の電極とが、前記第1の電極および前記第2の電
極の互いに接触する面において、第1の電極の表面積≧
第2の電極の表面積の関係を満たすように形成され、第
1の電極を介してPTCポリマー素子を圧縮する方向に
圧力が加わるように構成されてなるものである。
【0010】また、前記第1の電極と前記第2の電極と
が電気的および物理的に接合され一体化されてなるもの
である。
【0011】また、前記第1の電極に孔が設けられ、第
1の電極と前記第2の電極とが電気的および物理的にポ
イント接合されてなるものである。
【0012】さらに、前記孔が、第1の電極および第2
の電極の互いに接触する表面に対して垂直な方向に貫通
しているものである。
【0013】また、PTCポリマー素子の周囲に絶縁部
材からなる枠が設けられ、該枠の内端面と前記第1の電
極の端面とのあいだに、すき間が設けられてなるもので
ある。
【0014】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の限流器の実施の
形態について説明する。
【0015】実施の形態1.図面を参照しつつ、本発明
の限流器の実施の形態1について説明する。
【0016】図1は、本発明の限流器の一実施の形態を
示す断面説明図である。図1において、1はPTCポリ
マー素子、2、3は第1の電極、4、5は第2の電極を
示す。
【0017】第1の電極2、3は、PTCポリマー素子
1の両表面に、加熱プレス器によって熱融着されてい
る。具体的には、加熱プレス器によって、PTCポリマ
ー素子1の両表面に第1の電極2、3を押付けた状態
で、PTCポリマー素子1および第1の電極2、3を加
熱する。加熱により、PTCポリマー素子1が軟化し、
第1の電極2、3がPTCポリマー素子1の両表面に融
着する。また、第2の電極4、5は、第1の電極2、3
の表面に電気的に接続された状態で配置される。
【0018】なお、前記PTCポリマー素子1と前記第
1の電極2、3とが、PTCポリマー素子1および第1
の電極2、3の互いに接触する面において、式(1)に
示す関係を満たすように形成される。 PTCポリマー素子1の表面積>第1の電極2、3の表面積 (1)
【0019】さらに、前記第1の電極2、3と前記第2
の電極4、5とは、第1の電極2、3および第2の電極
4、5の互いに接触する面において、式(2)に示す関
係を満たすように形成される。 第1の電極2、3の表面積≧第2の電極4、5の表面積 (2)
【0020】第1の電極2、3の材料としては、金、
銀、銅またはニッケルなどの導電性のよい金属単体があ
げられる。また、電極材料として銅を用いるばあいは、
電気的な信頼性向上のため、銅の表面に銀またはニッケ
ルなどがメッキなどにより配置されていることが望まし
い。第1の電極2、3の形状は、圧延法などによって成
型された、厚さ0.01mm以上、かつ、5.0mm以
下の板状である。
【0021】第2の電極4、5の材料としては、金、
銀、銅またはニッケルなどの導電性のよい金属単体があ
げられる。第2の電極4、5の形状は板状である。ま
た、第2の電極4、5の材料として銅を用いるばあい
は、第1の電極2、3との電気的な接続の信頼性向上の
ために、銅の表面に銀、ニッケルまたはスズなどがメッ
キされていることが好ましい。
【0022】なお、PTCポリマー素子1、第1の電極
2、3および第2の電極4、5は、弾性体であるばね
(図示せず)を用いて互いに圧接されている。前記ばね
は、PTCポリマー素子を収納する筐体と、第2の電極
4および(または)第2の電極5とのあいだに配置され
る。
【0023】本発明の限流器において、第1の電極2、
3は、PTCポリマー素子1の両表面に、加熱プレス器
によって熱融着されている。したがって、PTCポリマ
ー素子1と第1の電極2、3とのあいだの接触抵抗が、
従来の限流器における接触抵抗に比べて小さい。その結
果、PTCポリマー素子1の、第1の電極2、3と接触
する箇所の面積を大きくする必要がなく、大きな負荷電
流を流せる小型の限流器をうることができる。
【0024】また、図3に示される従来の限流器におい
て、電極12、13の端部がPTCポリマー素子1の端
部よりも外側にある。すなわちPTCポリマー素子1の
幅W1が、電極12、13の幅W2よりも小さい。した
がって、2つの電極12、13間の距離がPTCポリマ
ー素子1の厚さに等しくなる。
【0025】一方、本発明の限流器において、PTCポ
リマー素子1と前記第1の電極2、3とが、PTCポリ
マー素子1および第1の電極2、3の互いに接触する面
において、前述の式(1)の関係を満たすように形成さ
れる。すなわち、第1の電極2、3の端部がPTCポリ
マー素子1の端部よりも内側にあるので、2つの第1の
電極2、3間の距離が、従来の限流器における距離より
も長くなる。したがって、2つの第1の電極2、3間で
内部短絡がおこりにくくなる。
【0026】さらに、本発明の限流器において、第1の
電極2、3と第2の電極4、5とが、第1の電極2、3
および第2の電極4、5の互いに接触する面において、
前述の式(2)の関係を満たすように形成される。した
がって、前記ばねにより供給された圧力が、第1の電極
2、3にすべて加えられる。つぎに、第1の電極2、3
および第2の電極4、5の互いに接触する面において、
第2の電極4、5の表面積が第1の電極2、3の表面積
よりも大きいばあいについて説明する。短絡電流または
過電流など大きな電流が流れると、PTCポリマー素子
1の第1の電極2、3と接触する箇所でとくに大きなジ
ュール発熱が起こる。該ジュール発熱により、PTCポ
リマー素子1が溶融および気化し外部に放出され、PT
Cポリマー素子1の厚さが薄くなり、第1の電極2、3
がPTCポリマー素子1内に沈み込んでしまう。最終的
に、第2の電極4、5の周端部がPTCポリマー素子1
に接触し、第1の電極2、3に充分な圧力が加わらなく
なり、PTCポリマー素子1および第1の電極2、3間
の接触抵抗が大きくなる。したがって、前記式(2)の
関係を満たすように、第1の電極2、3および第2の電
極4、5を形成することにより、限流器を動作させる前
後での限流器の抵抗の変化を小さくすることができる。
その結果、本実施の形態によれば、大きな負荷電流を通
電できる、小型でかつ限流動作前後の抵抗変化を抑えた
限流器を提供することができる。なお、前述の第1の電
極2、3および第2の電極4、5の互いに接触する面と
いう表現において、第1の電極2、3については、第1
の電極2、3のPTCポリマー素子1と接触する面およ
び第1の電極2、3の側面以外の面を意味する。
【0027】また、前記第1の電極2、3に孔が設けら
れ、第1の電極2、3と第2の電極4、5とが電気的お
よび物理的にポイント接合されていると、短絡電流のよ
うな大きな電流が流れたばあい、PTCポリマー素子1
と第1の電極2、3とが接触する箇所で生じたジュール
発熱により、PTCポリマー素子1が気化することによ
り発生したガスが前記孔から外部に放出される。孔が無
いばあいは、ガスがすべて外部に放出されず、PTCポ
リマー素子1と第1の電極2、3とのあいだにガスが残
り、PTCポリマー素子1および第1の電極2、3間で
接触不良が生じやすい。したがって、第1の電極2、3
に孔が設けられることにより、限流器を動作させる前後
での限流器の抵抗の変化を小さくすることができる。ま
た、孔が設けられた第1の電極2、3の材料としては、
金、銀、銅またはニッケルなどの導電性のよい金属単体
が用いられる。また、金、銀、銅またはニッケルをメッ
キした電極を用いてもよい。第1の電極2、3は、厚さ
0.01mm以上、かつ、5.0mm以下の板状の電極
を形成し、さらに、エッチング、機械加工(たとえば、
ボール盤加工またはプレス加工など)またはエキスパン
ド加工により孔が設けられることによりえられる。な
お、前記エキスパンド加工とは、成型体に多数のスリッ
トを形成した後、当該成型体を、スリットの長手方向に
対して垂直な方向に引き伸し、ひし形の開口部を設ける
ことをいう。
【0028】さらに、前記孔は、第1の電極および第2
の電極の互いに接触する表面に対して垂直な方向に貫通
している。
【0029】実施の形態2.つぎに、本発明の限流器の
実施の形態2について説明する。なお、本実施の形態も
図1を参照しつつ説明する。本実施の形態においては、
図1に示される限流器の第1の電極2、3と第2の電極
4、5とが、たとえば、銀ロー付けにより電気的、物理
的に接合され一体化されている。その他の構造は、実施
の形態1に示される限流器と同様である。また、動作に
ついても実施の形態1に示される限流器と同様である。
【0030】もし、第1の電極2、3と第2の電極4、
5とが銀ロー付けされておらず、限流器の組立て時また
は使用時に第2の電極4、5の位置がずれ、第2の電極
4、5がPTCポリマー素子1に接触すると、実施の形
態1に記載された、第2の電極4、5の表面積が第1の
電極2、3の表面積よりも大きいばあいと同様の状態に
なる。すなわち、ばねにより供給された圧力が一部しか
第1の電極2、3に加わらなくなり、限流器の抵抗が増
加し、限流器を動作させる前後での限流器の抵抗の変化
を小さくすることができなくなる。
【0031】本実施の形態によれば、第1の電極2、3
と第2の電極4、5とが、銀ロー付けにより電気的、物
理的に接合され一体化されることにより、限流器を動作
させる前後での限流器の抵抗の変化を小さくすることが
できる。その結果、本実施の形態によれば、大きな負荷
電流を通電できる、小型でかつ特性の安定した限流器を
提供することができる。
【0032】実施の形態3.つぎに、本発明の限流器の
実施の形態3について説明する。なお、本実施の形態も
図1を参照しつつ説明する。本実施の形態においては、
図1に示される限流器の第1の電極2、3に孔が設けら
れており、さらに、第1の電極2、3と第2の電極4、
5とが、銀ロー付けにより電気的、物理的にポイント接
合されている。前記孔は、第1の電極および第2の電極
の互いに接触する表面に対して垂直な方向に貫通してい
てもよい。その他の構造は、実施の形態1に示される限
流器と同様である。また、動作についても実施の形態1
に示される限流器と同様である。
【0033】第1の電極2、3と第2の電極4、5と
が、銀ロー付けにより電気的、物理的にポイント接合さ
れているので、実施の形態2に示される限流器と同様
に、限流器の組立て時または使用時に第2の電極4、5
の位置がずれることを防止できる。さらに、第1の電極
2、3に孔が設けられているので、実施の形態1に示さ
れる限流器と同様に、PTCポリマー素子1が溶融およ
び気化し発生したガスが前記孔から外部に放出されるの
で、限流器を動作させる前後での限流器の抵抗の変化を
小さくすることができる。その結果、本実施の形態によ
れば、大きな負荷電流を通電できる、小型でかつ特性の
安定した限流器を提供することができる。
【0034】実施の形態4.つぎに、本発明の限流器の
実施の形態4について説明する。図2は、本発明の限流
器の他の実施の形態を示す断面説明図である。
【0035】本実施の形態においては、実施の形態1〜
3に示される限流器に、図2において符号6で示される
枠を設けている。実施の形態1〜3に示される限流器
は、前記式(1)および式(2)の関係を満たすように
形成されるので、PTCポリマー素子1の周囲に、断面
の形状がコの字型になっている枠6を設けることができ
る。なお、枠6の材料としては、ポリエチレン、ポリプ
ロピレンまたはベーク板など絶縁性を有するものがあげ
られる。
【0036】短絡電流が流れると、前記実施の形態1で
説明したように、PTCポリマー素子1からガスが発生
し放出される。発生したガスは、短絡電流の増加ととも
に多くなる。発生したガスには導電性があるため、枠が
無いばあい、図1の左右方向に放出されたガスを介し
て、第1の電極2、3間で短絡がおこり、PTCポリマ
ー素子1が破損する。第1の電極2、3間で短絡を防止
するには、PTCポリマー素子1の周囲にPTCポリマ
ー素子1と同じ厚みの絶縁物の枠6を設けて絶縁距離を
とればよい。さらに、本実施の形態で示すように、第1
の電極2、3の端面と枠6の内端面とのあいだにすき間
を設けた、断面形状がコの字型の絶縁部材からなる枠6
を設けることにより、絶縁距離が増えるとともに、図1
の左右方向へのガス放出を抑制することができ、前記第
1の電極2、3間での短絡が防止できる。
【0037】第1の電極2、3の端面と枠6の内端面と
のあいだにすき間が無いばあいは、発生したガスの放出
が妨げられ、ガスが充分放出されず限流動作前後の抵抗
増加が大きくなる。また、放出ガスによって枠6を押す
強い力が働き、枠6の破損やPTCポリマー素子1が割
れるという問題が起きる。反対にすき間が大きいと、P
TCポリマー素子1の強度が弱く、PTCポリマー素子
1の受圧面積の増加により、PTCポリマー素子1が割
れやすくなる。さらに、限流器が大きくなるといった問
題がある。したがって、前記第1の電極2、3の端面と
枠6の内端面とのあいだのすき間は、0.5mm以上、
かつ、5.0mm以下が望ましい。
【0038】前記のように本実施の形態によれば、小型
で限流前後の抵抗変化を抑えた限流器がえられる。
【0039】
【発明の効果】本発明の限流器は、導電性粒子が混練さ
れた高分子からなり、PTC特性を有するPTCポリマ
ー素子と、該PTCポリマー素子の両表面に融着配置さ
れた複数の第1の電極と、該第1の電極の表面に電気的
に接続された状態で配置された複数の板状の第2の電極
とを含んでなる限流器であって、前記PTCポリマー素
子と前記第1の電極とが、PTCポリマー素子および第
1の電極の互いに接触する面において、PTCポリマー
素子の表面積>第1の電極の表面積の関係を満たすよう
に形成され、かつ、前記第1の電極と前記第2の電極と
が、前記第1の電極および前記第2の電極の互いに接触
する面において、第1の電極の表面積≧第2の電極の表
面積の関係を満たすように形成され、第1の電極を介し
てPTCポリマー素子を圧縮する方向に圧力が加わるよ
うに構成されてなるものであるので、限流器を動作させ
る前後での限流器の抵抗の変化を小さくすることがで
き、大きな負荷電流を通電できる、小型でかつ特性の安
定した限流器を提供することができる。
【0040】また、前記第1の電極と前記第2の電極と
が電気的および物理的に接合され一体化されてなるもの
であるので、限流器を動作させる前後での限流器の抵抗
の変化を小さくすることができ、大きな負荷電流を通電
できる、小型でかつ特性の安定した限流器を提供するこ
とができる。
【0041】また、前記第1の電極に孔が設けられ、第
1の電極と前記第2の電極とが電気的および物理的にポ
イント接合されてなるものであるので、PTCポリマー
素子が溶融および気化し発生したガスが前記孔から外部
に放出されるので、限流器を動作させる前後での限流器
の抵抗の変化を小さくすることができ、大きな負荷電流
を通電できる、小型でかつ特性の安定した限流器を提供
することができる。さらに、前記孔が、第1の電極およ
び第2の電極の互いに接触する表面に対して垂直な方向
に貫通していることが好ましい。
【0042】また、PTCポリマー素子の周囲に絶縁部
材からなる枠が設けられ、該枠の内端面と前記第1の電
極の端面とのあいだに、すき間が設けられてなるもので
あるばあい、さらに2つの第1の電極間の絶縁性能を向
上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の限流器の一実施の形態を示す断面説
明図である。
【図2】 本発明の限流器の他の実施の形態を示す断面
説明図である。
【図3】 従来の限流器を示す断面説明図である。
【図4】 PTCポリマー素子のPTC特性を示すグラ
フである。
【符号の説明】
1 PTCポリマー素子、2、3 第1の電極、4、5
第2の電極、6 枠。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀邊 英夫 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 西山 逸雄 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 石川 雅廣 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 仁科 健一 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 曽我部 学 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 村田 士郎 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性粒子が混練された高分子からな
    り、PTC特性を有するPTCポリマー素子と、該PT
    Cポリマー素子の両表面に融着配置された複数の第1の
    電極と、該第1の電極の表面に電気的に接続された状態
    で配置された複数の板状の第2の電極とを含んでなる限
    流器であって、前記PTCポリマー素子と前記第1の電
    極とが、PTCポリマー素子および第1の電極の互いに
    接触する面において、 PTCポリマー素子の表面積>第1の電極の表面積 の関係を満たすように形成され、かつ、前記第1の電極
    と前記第2の電極とが、前記第1の電極および前記第2
    の電極の互いに接触する面において、 第1の電極の表面積≧第2の電極の表面積 の関係を満たすように形成され、第1の電極を介してP
    TCポリマー素子を圧縮する方向に圧力が加わるように
    構成されてなる限流器。
  2. 【請求項2】 前記第1の電極と前記第2の電極とが電
    気的および物理的に接合され一体化されてなる請求項1
    記載の限流器。
  3. 【請求項3】 前記第1の電極に孔が設けられ、第1の
    電極と前記第2の電極とが電気的および物理的にポイン
    ト接合されてなる請求項1記載の限流器。
  4. 【請求項4】 前記孔が、第1の電極および第2の電極
    の互いに接触する表面に対して垂直な方向に貫通してい
    る請求項3記載の限流器。
  5. 【請求項5】 PTCポリマー素子の周囲に絶縁部材か
    らなる枠が設けられ、該枠の内端面と前記第1の電極の
    端面とのあいだに、すき間が設けられてなる請求項1、
    2、3または4記載の限流器。
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