JP2000193895A - 内視鏡用照明光学系 - Google Patents
内視鏡用照明光学系Info
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Abstract
加工性、組み立て性の良い小型の内視鏡用照明光学系を
提供する。 【解決手段】 光源装置からの光を物体側へ導びくライ
トガイド2の射出端に配置された正のパワーを有するレ
ンズ11と、該レンズ11よりも物体側に配置されたフ
ライアイレンズ8との組み合わせから成っている。
Description
を照明し得る内視鏡用照明光学系に関する。
を示しているが、この例のように内視鏡用照明光学系に
正のパワーを有するレンズ1を用いた場合は、図示しな
い光源装置からライトガイド2を介して導かれた照明光
は一度集束して観察範囲を照射するため、照明光学系の
外径をライトガイド2の外径と同程度に小さくできる。
しかし、この場合、物体面O上には図6(a)に示すよ
うにライトガイド2の射出端面が結像される。通常ライ
トガイド2は複数の光ファイバーを束ねることにより構
成されており、光源装置からの光は各光ファイバーのコ
アー部分のみを透過するので射出端面は図6(b)に示
すように網目状となり、このため図6(c)に示すよう
に物体面O上に網目状の配光ムラが生じるという問題点
がある。
来図7に示すように照明光学系に単ファイバー3を挿入
したものが提案されている(特開平5−157967
号、特開平6−148519号公報参照)。即ち、この
単ファイバー3により、ライトガイド1の射出端面の結
像位置を照明光学系の近傍またはレンズ内部になるよう
にし、また単ファイバー3の側面で反射する光線による
拡散効果により、ライトガイド1の射出端面からの射出
光を均一化させることで、物体面O上に網目状の配光ム
ラが生じないようにしている。しかし、網目状の配光ム
ラが生じないまでの拡散効果を単ファイバー3により得
るには、単ファイバー3の長さを十分にとる必要があ
る。従って、照明光学系の全長が長くなり、そのため図
8に示すように硬質部長といわれる内視鏡先端部から湾
曲する部分までの長さLも長くなり、内視鏡の操作性が
悪化してしまうという問題点があった。
度の広角の内視鏡に使用される照明光学系では、配光を
向上させるために少なくとも図7に示したように非球面
レンズ4が1枚、又は図9に示したように球面レンズ
5,6の複数枚が必要となる。また、体内への内視鏡の
挿入性を向上させるために、内視鏡の先端外径を細くす
る必要があるが、同時に照明光学系の外径も細くする必
要がある。例えば、照明レンズの外径を1mm程度にする
場合、図7に示した非球面レンズ4又は図9に示した球
面レンズ5,6の加工が困難になるという問題点があ
る。また、レンズの偏芯等による配光の変化が大きくな
るために、照明系の組み立て性も悪化するという問題点
がある。以下に図9に示した内視鏡用照明光学系のレン
ズデータ(全長3.1346mm)を示す。但し、ライト
ガイド1の直径は0.8mmである。 面番 曲率半径 面間隔 屈折率 アツベ数 レンズ外径 1 ∞ 0.7830 1.88300 40.76 0.99 2 -0.6500 0.0348 空気 3 0.8014 0.6000 1.88300 40.76 0.99 4 ∞ 0.0348 空気 5 1.800 1.6820 1.72825 28.46 0.99
するために、従来、図10に示すようにライトガイド1
の射出端面の前面にすりガラス等の光拡散体7を用いた
光学系が提案されている(特開平1−198717号公
報参照。)しかし、このようなすりガラス等の光拡散体
7では、配光を効率的に広角化することは出来ない。即
ち、配光を広角化するには、光拡散面の形状を粗くする
必要があるが、その場合、光拡散面で照明光が全反射す
る等により効率的に照明光を観察範囲に導けないという
問題点がある。また、配光の制御も困難であるという問
題点もある。即ち、観察範囲が120度から140度程
度の広角の内視鏡に使用される照明光学系では、少なく
とも非球面レンズ1枚と光拡散体7又は複数の球面レン
ズと光拡散体7とを組み合わせなければならない。よっ
て、照明レンズの外径を小さくする場合レンズの加工
性、組み立て性等の問題が残る。
に、図11に示すようにライトガイド2の射出端面にフ
ライアイレンズ8と平凹レンズ10を配置することが提
案されている(特開平8−122661号公報参照)。
しかしながら、この構成では、フライアイレンズ8によ
り広角化した照明光は、メカ枠9の内面で反射・吸収さ
れる割合が大きくなる。メカ枠9で反射した光は、照明
光学系内部で乱反射を繰り返し、効率的に観察範囲を照
明できないという問題点がある。また、メカ枠9の温度
が上昇するといった問題点がある。一方、これらの問題
を回避するために、メカ枠9の内径を大きくすると内視
鏡の先端外径が大きくなるという問題が発生する。な
お、特許第2776107号に開示された光源光学系で
は、均一な強度分布の光を得るためにフライアイレンズ
を用いているが、この構成では光学系の全長を短縮した
り配光の広角化を図ったりすることは難しく、内視鏡用
照明光学系に適用することは出来ない。
の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであ
り、その目的とするところは、広い観察範囲に亘って配
光特性が良好で、且つ加工性組み立て性の良い小型の内
視鏡用照明光学系を提供しようとするものである。
め、本発明による内視鏡用照明光学系は、光源装置から
の光を物体側へ導びくライトガイドの射出端に配置され
た、正のパワーを有するレンズとフライアイレンズとを
組み合わせて成っている。
パワーを有するレンズよりも物体側に配置されている。
した実施例に基づき説明する。実施例1 図1は本発明による内視鏡用照明光学系の第1実施例を
示す断面図である。図中、従来例で示したのと同様の光
学要素には同一符号が付されている。この実施例では、
照明光学系は、ライトガイド2の射出端面に凸面を向け
た凸レンズ11と該凸レンズ11の前側(物体側)に配
置されたフライアイレンズ8とから成っている。以下に
本実施例のレンズデータ(全長1mm)を示す。この場
合、ライトガイド2の外径は0.8mm、両レンズ1及び
8の外径は0.99mmである。 面番 曲率半径 面間隔 屈折率 アツベ数 1 ∞ 0.3000 1.88300 40.76 2 ∞ 0.1000 空気 3 ∞ 0.6000 1.88300 40.76 4 -0.7000 0.0000 空気 上記第2面は曲率半径−0.07mm、面間隔0.023
3mmのレンズが、ピッチ0.08mm間隔の正方配列で二
次元状に配列されている。
ように微小なレンズを平面上に多数配置したものである
ために、通常の球面レンズと同程度に効率的に配光の広
角化及び制御が可能である。また、フライアイレンズ8
によってライトガイド2の射出端面の微小領域の像が物
体上で重ね合わされるために、網目状の配光ムラを除去
できる。このようにフライアイレンズ8を用いれば、図
9に示した如く単ファイバー3と球面レンズ5,6とを
組み合わせたものと同様の効果を実現することが出来る
ため、光学部材の数を削減することができ、組み立て性
の向上と全長の短縮が可能となる。また、同程度のNA
をもつ球面レンズ5(図9参照)に比べてフライアイレ
ンズ8では中肉厚を薄くできるために、光学系全長の更
なる短縮が可能である。
ンズを平面上に多数配列したものであるために、フライ
アイレンズ8が偏芯する等の組み立て誤差による配光変
化は殆ど発生しない。また、フライアイレンズ8は平行
平板に近い形状をしているために、凸レンズ11との接
合も容易である。例えば、接合に使用する接着剤には、
光学的に透明で耐熱性のあるものを用いれば良い。従っ
て、他の光学部材と接合することにより、照明光学系の
組み立て性を更に向上させることも可能である。一般
に、球面レンズや非球面レンズは研摩または成形等によ
って加工されるが、レンズ外径が小さくなるに従いレン
ズの曲率半径も小さくなるために加工性は悪化する。こ
れに対して、フライアイレンズは、フォトリソグラフィ
ー法、イオン交換法等によって大きな平面基板上に作成
され、これを所望の外径に切り取ることにより照明光学
系に使用できるようになるため、加工性は外径によって
影響を受けることはない。以上の説明で明らかなよう
に、本実施例によれば、光学部材の枚数を削減し、且つ
光学系の全長を大幅に短縮できるばかりか、製造段階で
の歩留まりが向上し、原価低減も可能である。
凸レンズ11よりも物体側にフライアイレンズ8を配置
したので、正のパワーをもつレンズ11はライトガイド
2からの照明光を効率的にフライアイレンズ8の中心部
(光軸近傍)に集光する。フライアイレンズ8により、
照明光は更に広角化するが、光軸近傍から照明光が広角
化するため、メカ枠に照明光が入射する割合が低くな
る。従って、効率的に観察範囲に照明光を導くことがで
きる。
レンズとして平凸レンズ11を使用している。しかし、
正のパワーを有するレンズとして両凸レンズ、正のパワ
ーを持つメニスカスレンズ、非球面レンズまたは複数枚
のレンズを組み合わせて使用しても良い。また、本実施
例のフライアイレンズ8の各構成レンズは正のパワーを
有する凸面形状を使用しているが、凹面形状、非球面形
状又はそれらの組み合わせを使用しても良い。例えば負
のパワーを有する凹面形状を使用すると、ライトガイド
2の射出端面の像が結像しないために、網目状の配光ム
ラを更に除去することが出来る。また、非球面形状とし
て、図7に示した非球面レンズの縮小値を用いることに
より良好に配光を広角化することも出来る。
おける照明光学系は、フライアイレンズ8の微小レンズ
が物体側を向くように配置され且つフライアイレンズ8
の物体側にカバーガラス12が設けられている点で、第
1実施例とは異なる。内視鏡では、胃液等の体液や洗浄
に使われる薬液に対する耐性が必要とされる。そのた
め、照明光学系の第一レンズ即ち内視鏡の先端外面に配
置されるレンズの硝材にも上記の耐性が必要となるため
に、使える硝材は限定される。本実施例では、カバーガ
ラス12を配置することにより、フライアイレンズ8の
硝材に自由度が増すという利点がある。例えば、カバー
ガラス11の硝材には、サファイア、S−LAH58、
S−BSL7(何れも株式会社オハラ製ガラスの商品
名)等の耐薬性のあるものを使用すれば良い。また、本
実施例では、フライアイレンズ8の微小レンズアレイ面
を物体側に向けているために、フライアイレンズによっ
て広角化した照明光が、メカ枠に到達する割合を小さく
することができ、効率的に観察範囲を照明することがで
きる。なお、凸レンズ11、フライアイレンズ8及びカ
バーガラス12は接合されても良いので、組み立て性を
向上させることができる。
おける照明光学系は、凸レンズ11の物体側に微小レン
ズアレイ面が互いに向き合うようにされた二枚のフライ
アイレンズ8,13が配置されている点で、既述の何れ
の実施例とも異なる。この実施例では、二枚のフライア
イレンズを使用しているため、照明光の更なる広角化が
可能である。この場合、フライアイレンズ13の各構成
レンズの径(レンズピッチ)はフライアイレンズ8の各
構成レンズの径(レンズピッチ)よりも大きいことが望
ましく、又、フライアイレンズ13の各構成レンズのN
A(開口数)はフライアイレンズ8の各構成レンズのN
Aよりも小さいことが望ましい。フライアイレンズ13
の各構成レンズのNAが大きいと、照明光が大きく曲げ
られてメカ枠で反射・吸収される割合が多くなり、効率
的に観察範囲を照明できなくなる。そのため、例えば、
フライアイレンズ8の各構成レンズのNAは0.4以
上、フライアイレンズ13の各構成レンズのNAは0.
4以下とすれば良い。各構成レンズのNAは、各構成レ
ンズの焦点距離と径の比で決まる。NAを一定にして各
構成レンズの径を大きくすると、焦点距離が長くなり、
照明光の集光点を物体側に移動させることが出来る。従
って、フライアイレンズ13で広角化された照明光がメ
カ枠で反射・吸収される割合が小さくなる。例えば、フ
ライアイレンズ13の各構成レンズの径をフライアイレ
ンズ8の各構成レンズの径の二倍以上に設定すれば良
い。
明光学系は、特許請求の範囲に記載した特徴のほかに、
下記の特徴を有している。 (1)フライアイレンズは二次元的に配置された多数の
レンズから成っている請求項1に記載の内視鏡用照明光
学系。
数のレンズは夫々正または負のパワーを有している上記
(1)に記載の内視鏡用照明光学系。
数のレンズは夫々非球面形状を有している上記(2)に
記載の内視鏡用照明光学系。
その光軸に平行に入射した光が前記フライアイレンズの
中心部に集光するように配置されている請求項1に記載
の内視鏡用照明光学系。
光位置は前記フライアイレンズのレンズ面よりも物体側
になるように構成されている上記(4)に記載の内視鏡
用照明光学系。
アイレンズとを偏芯調整することなしに接合して照明光
学系を構成する工程と、この照明光学系をライトガイド
の射出端面の前に取り付ける工程とを含む、内視鏡用照
明光学系の組み立て法方法。
イレンズから成っている請求項1に記載の内視鏡用照明
光学系。
フライアイレンズを構成する多数のレンズが互いに向き
合うように配置されている上記(7)に記載の内視鏡用
照明光学系。
物体側に配置されたフライアイレンズを構成する多数の
レンズの各々のNAは、他方のフライアイレンズを構成
する多数のレンズの各々のNAよりも大きい上記(7)
に記載の内視鏡用照明光学系。
ア,S−LAH58(株式会社オハラ製ガラスの商品
名)またはS−BSL7(株式会社オハラ製ガラスの商
品名)から成るカバーガラスを配置した請求項1に記載
の内視鏡用照明光学系。
記載の内視鏡用照明光学系。
範囲に亘って配光特性が良好で、且つ加工性、組み立て
性の良い小型の内視鏡用照明光学系を提供することが出
来る。
を示す断面図である。
る。
を示す断面図である。
を示す断面図である。
である。
状態を示す図で、(a)は集光状態を示す図、(b)は
ライトガイドの射出端面を示す図、(c)は物体面上の
配光状態を示す図である。
図である。
断面図である。
拡散体による光の拡散状態を示す説明図である。
す断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 光源装置からの光を物体側へ導びくライ
トガイドの射出端に配置された、正のパワーを有するレ
ンズとフライアイレンズとを組み合わせて成る内視鏡用
照明光学系。 - 【請求項2】 フライアイレンズは正のパワーを有する
レンズよりも物体側に配置されている請求項1に記載の
内視鏡用照明光学系。
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JP37033198A JP4197786B2 (ja) | 1998-12-25 | 1998-12-25 | 内視鏡用照明光学系 |
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---|---|---|---|
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---|---|---|---|
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-
1998
- 1998-12-25 JP JP37033198A patent/JP4197786B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO2013168594A1 (ja) * | 2012-05-11 | 2013-11-14 | オリンパス株式会社 | 内視鏡用照明光学系および内視鏡 |
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JP4197786B2 (ja) | 2008-12-17 |
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