JP2000193863A - 複数部材の連結構造体及びその連結方法 - Google Patents

複数部材の連結構造体及びその連結方法

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JP2000193863A
JP2000193863A JP10373653A JP37365398A JP2000193863A JP 2000193863 A JP2000193863 A JP 2000193863A JP 10373653 A JP10373653 A JP 10373653A JP 37365398 A JP37365398 A JP 37365398A JP 2000193863 A JP2000193863 A JP 2000193863A
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Kazuhiko Kubota
和彦 久保田
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 組立時の調整が高速且つ簡単なだけでなく、
組み立て後の精度が高い複数部材の連結構造体及びその
連結方法を提供する。 【解決手段】 レンズブラケット207に対するセンサ
ーブラケット205の位置が多自由度に配置されて連結
される構造体に関する。レンズブラケット207及びセ
ンサーブラケット205とそれぞれの部材に接触した円
柱体206とにより構成され、円柱体206とレンズブ
ラケット207、円柱体206とセンサーブラケット2
05のそれぞれの接触部分の内少なくとも一方の接触部
分より外側に調整範囲を形成すべく円柱体206が延出
され、且つ、接触部分では円柱体206とレンズブラケ
ット207又はセンサーブラケット205とが点接触又
は線接触して固定され、円柱体206は磁力によりレン
ズブラケット207及びセンサーブラケット205の少
なくとも一方に向けて付勢されていることを特徴とする
複数部材の連結構造体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数部材の相対的
な位置が多自由度に配置され、且つ、高精度に保持され
る複数部材の連結構造体及びその連結方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】レンズと受光素子、或いはレンズと発光
素子のような複数の光学部材を組み付けるような構造体
では二つの部品間の位置を高精度に調整し、且つ、堅固
に保持することが求められる。
【0003】スキャナ、ファクシミリ、複写機等の画像
形成装置に使用されている画像読取装置は、図24に示
すように、原稿2からの反射光を結像する結像レンズ3
とレンズ3の焦点位置に配置される固体撮像素子、例え
ばCCD1とを備えて構成されている。
【0004】この画像読取装置の動作は、ランプ等から
なる光源で原稿2を照明し、原稿面で反射した反射光を
結像レンズ3を介して、結像面に配したCCD素子1上
に結像させ、原稿2の1ライン分の画像を画素毎に光電
変換して読み取っている。この画像の読み取りは、原稿
2或いは画像読取装置の一方を他方に対して相対移動さ
せながら行われ、原稿2の画像を1ラインずつ読み取る
ようになっている。
【0005】上記のような画像読取装置において重要な
のは、図25に示すような結像レンズ3とCCD1との
位置精度である。この位置精度は、CCD1が1つの読
取ラインを有する場合、x、y、z、β、γの5自由度
の位置において数μ単位の位置精度が求められる。ま
た、2つ以上の読取ラインを有する場合においてはx、
y、z、α、β、γの6自由度の位置において数μ単位
の位置精度が求められる。更に、この位置精度を維持し
た上に、生産性の観点から装置の組立に要する時間も短
いことが求められている。2つ以上の読取ラインを有す
る場合とは、例えば、図26に示すように、カラー像を
読み取るために、赤、緑、青に分光感度のピークをもつ
画素を各色別に3列配置した3ライン4a,4b,4c
のCCD11aが用いられる場合である。
【0006】従来、このような構造体として、特開平9
−298649号が知られている。この構造体は、図2
7に示すように、磁石に吸着される金属で形成した親部
材であるネジ止め用レンズブラケット823及び子部材
であるネジ止め用センサーブラケット824と、接続板
825と呼ばれる位置調整のための中間部材とからなる
画像読取装置として構成されている。
【0007】この構造体は、接続板825とネジ止め用
センサーブラケット824との接触面、及び接続板82
5とネジ止め用レンズブラケット823との接触面から
なる2組の互いに直交する接触面を持っている。この構
造体に備えるそれぞれの接触面内で3つのブラケットの
相対的な位置関係を変化させることによって調整を行
い、3つのブラケットは、ネジ826を用いたネジ止め
によって固定されている。
【0008】更に、特開平9−298649号では、ネ
ジ止め用レンズブラケット823及びネジ止め用センサ
ブラケット824を磁石に吸着される金属で形成し、少
なくとも磁力が2段階に切り替えられる複数の電磁石を
各ブラケットを介して取付け部に吸着させ、この電磁石
の磁力を弱くした状態で各ブラケットを動かして位置調
整を行い、位置調整の完了後に電磁石の磁力を強くした
状態で各ブラケットを取付け部にネジ止めするような組
立方法も同時に考案されている。
【0009】また、特開平8−326720号では、図
28に示すように凸部936を有する親部材である接着
用レンズブラケット933と、この凸部936よりも充
分大きな径を持つ穴部935を持つ子部材である接着用
センサーブラケット934と、凸部936及び穴部93
5の間隙に充填された接着剤937とから構成される構
造体が考案されている。
【0010】更に、この特開平8−326720号で
は、接着用レンズブラケット933の凸部936を、接
着用センサーブラケット934の穴部935に接触しな
いように遊挿し、接着用レンズブラケット933に対す
る接着用センサーブラケット934の位置を調整した
後、凸部936と穴部935との間隙に接着剤937を
充填して硬化、固定する方法も同時に考案されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
9−298649号の構造体においては、構造体を構成
する部材間の相対的な位置によって親部材に対する子部
材の相対位置を決定しており、且つ、部材の位置関係が
従属的になっており従属関係の上位に位置する部材が下
位の部材を支持しているため、各部材の形状で位置調整
の自由度が決まってしまい、加工時の反りや歪により、
調整を行おうとする軸での調整動作が他の軸での位置ズ
レを引き起こし、構造体の調整に時間がかかるという問
題があった。
【0012】更に、各部材の位置調整での誤差が累積し
てしまい、最終的な位置精度が悪化する。また、この構
造体では、部材間は面で接触しており、部材を動かすと
きの摩擦抵抗が大きいため、調整時の部材の把持や移動
に摩擦抵抗に抗するだけの大きな力が必要となり、この
大きな力は部材自身を弾性変形させ、部材を開放したと
きに調整位置がずれてしまい、調整のやり直しや精度の
悪化を招くという問題があった。
【0013】また、この構造体においては、ネジ止めに
よる固定を行うため、ネジ締め時の反力で部材が動いて
しまい、調整のやり直しや精度の悪化を招くという問題
もあった。
【0014】また、電磁石によってネジ止め時の部材の
保持を行う固定方法では、先に挙げた相反する問題、つ
まり、大きな把持力による部材の変形とネジ締め時の反
力に対抗するために必要な大きな把持力とに関して有効
な解決策となっていない。
【0015】また、特開平8−326720号において
は、上記問題点に対して、親部材と子部材とを独立した
関係で調整し、固定時には2つの部材間に充填された接
着剤を中間部材として用いることにより問題の解決を図
っている。この発明により、先の問題点のうち、調整の
煩雑さ、時間の増加に関する問題は改善されている。し
かし、中間部材として用いられる接着剤は、硬化時、或
いは組み立て後の外環境、特に温度、湿度により形状・
寸法の変化が発生するため、構造体の組立精度に狂いが
生じてしまうという問題があった。
【0016】そこで、本発明は、組立時の調整が高速且
つ簡単なだけでなく、組み立て後の精度が高い複数部材
の連結構造体及びその連結方法を提供することを目的と
する。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明は、親部材に対する子部材の位置が多
自由度に配置されて連結される構造体において、親部材
及び子部材とそれぞれの部材に接触した中間部材とによ
り構成され、前記中間部材と前記親部材、前記中間部材
と前記子部材のそれぞれの接触部分の内少なくとも一方
の接触部分より外側に調整範囲を形成すべく中間部材が
延出され、且つ、接触部分では中間部材と親部材又は子
部材とが点接触又は線接触して固定され、前記中間部材
は磁力により前記親部材及び子部材の少なくとも一方に
向けて付勢されていることを特徴とする複数部材の連結
構造体である。
【0018】また、請求項2の発明は、請求項1に記載
の複数部材の連結構造体において、前記親部材、子部材
及び中間部材のうち、少なくとも一つの部材が磁石の性
質を有し、他の部材が前記磁石に吸着される材質を有す
ることを特徴としている。
【0019】また、請求項3の発明は、請求項1に記載
の複数部材の連結構造体において、前記親部材、子部材
及び中間部材が磁石に吸着される材質であることを特徴
としている。
【0020】また、請求項4の発明は、請求項1〜3の
何れかに記載の複数部材の連結構造体において、前記接
触部分は接着剤で固定されていることを特徴としてい
る。
【0021】また、請求項5の発明は、請求項1〜3の
何れかに記載の複数部材の連結構造体において、前記接
触部分ははんだで固定されていることを特徴としてい
る。
【0022】また、請求項6の発明は、親部材に対する
子部材の位置を多自由度に配置して連結する連結方法に
おいて、親部材及び子部材に中間部材を接触し、該接触
部分では中間部材と親部材又は子部材とが磁力を介して
点接触又は線接触し、前記中間部材と前記親部材、前記
中間部材と前記子部材のそれぞれの接触部分の内、少な
くとも一方の接触部分より外側の調整範囲を用いて調整
した後、前記接触部分で固定することを特徴とする複数
部材の連結方法である。
【0023】また、請求項7の発明は、請求項1に記載
の複数部材の連結方法において、前記親部材、子部材及
び中間部材のうち、少なくとも一つの部材が磁石の性質
を有し、他の部材を前記磁石に吸着することを特徴とし
ている。
【0024】また、請求項8の発明は、請求項6又は7
に記載の複数部材の連結方法において、前記接触部分は
接着剤で固定することを特徴としている。
【0025】また、請求項9の発明は、請求項7又は8
に記載の複数部材の連結方法において、前記接触部分は
はんだで固定することを特徴としている。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。以下の実施形態では、本発明に係
わる複数部材の連結構造体を画像読取装置に用いた例を
解説する。
【0027】図1は、本発明の複数部材の連結構造体の
第1実施形態を示す斜視図である。この複数部材の連結
構造体の一例である画像読取装置は、結像レンズ3が取
り付けられているレンズブラケット7を基準として、結
像レンズ3の光学的なピント位置に、固体撮像素子の一
例としてのCCD1が取り付けられたセンサーブラケッ
ト5の位置を調整し、固定されるものとする。
【0028】前記画像読取装置は、原稿像を結像する結
像レンズ3と、結像レンズ3を取り付けるレンズブラケ
ット7と、結像レンズ3により結像した原稿像位置に配
置するCCD1と、CCD1を取り付けるセンサーブラ
ケット5と、レンズブラケット7とセンサーブラケット
5とを連結する中間部材である円柱体6とを備えて構成
されている。
【0029】この画像読取装置では、親部材として、結
像レンズ3が取り付けられているレンズブラケット7を
用いる。また、子部材としてはCCD1が取り付けられ
た板状のセンサーブラケット5を用いる。前記親部材の
形状は任意であるが、中間部材のサイズを均一にするた
めには子部材の配置方向に垂直な面を持つことが望まし
い。
【0030】前記レンズブラケット7では、結像レンズ
3の光軸方向にL字形の一面である光路面7b(光路に
交差する面)を向け、その光路面7bには光路を確保す
るために貫通孔7cが開けてある。また、レンズブラケ
ットの他の面7aは光軸と平行に配置されている。更に
レンズブラケット7の光路面7cはセンサーブラケット
5の光路面よりも大きく形成されている。
【0031】中間部材としては剛体からなる3つの円柱
体6を用いる。円柱体6の下端は調整時の移動を容易に
するために半球状6aに形成されている。なお、半球状
以外にも、例えば針状等の点接触が可能な形状であれば
よい。円柱体6ではセンサーブラケット5との接触点が
円柱体6の端部よりも内側となっている。即ち、円柱体
6の接触点より外側に調整範囲6tが形成されている。
中間部材は、1つの円柱体6でも良いが構造体の強度を
考えた場合、図1の如く3つ以上あることが望ましい。
また、複数の円柱体6を用いた場合には、等間隔又は子
部材の中心に対して等角度に配置することが望ましい。
【0032】この第1実施形態の複数部材の連結構造体
では親部材であるレンズブラケット7と中間部材である
円柱体6との接触点間のピッチよりも子部材であるセン
サーブラケット5のサイズを小さくしてあるため円柱体
6は傾いた状態でセンサーブラケット5と接触してお
り、この接触点では円柱体6の外周を形成する円とセン
サーブラケット5の外縁を形成する直線との接触である
ため、1点で接触している。
【0033】この画像読取装置では、子部材であるセン
サーブラケット5と各円柱体6が1点で接触しているた
め、子部材であるセンサーブラケット5と親部材である
レンズブラケット7との相対的な位置関係に倣うように
して中間部材である円柱体6の配置が決まる。従って、
センサーブラケット5は円柱体6により自由度が規制さ
れない。また、円柱体6とセンサーブラケット5は点接
触なので調整に必要な力も微小である。更に、点接触に
したため、接着剤の使用量も少なくてすむという利点が
ある。また、固定においては部材間に物理的な接触があ
るため、接着剤の硬化収縮等の固定時の位置ズレがな
い。
【0034】図1の第1実施形態においては中間部材と
子部材との接触点を子部材の外縁に設けているが、後述
する図5,7〜10に示すように、子部材に穴などを設
け穴の内縁に接触点を設けることも可能である。
【0035】図2は、本発明の複数部材の連結構造の第
2実施形態を示す斜視図である。この連結構造体では第
1実施形態と同じく親部材としてのL型鋼板のレンズブ
ラケット207と子部材としての鋼板のセンサーブラケ
ット205とを備えている。本例では磁石に吸引される
材質として鋼板を用いているが、他の材質としては鉄や
ニッケル、コバルトを含む金属が挙げられる。更に、中
間部材として磁石の性質を持つ材質で作られた剛体から
なる円柱体206が用いられている。
【0036】この画像読取装置では、円柱体206の磁
石の性質から円柱体206と親部材であるレンズブラケ
ット207及び円柱体206とセンサーブラケット20
5との間に吸引力が発生している。このため、子部材で
あるセンサーブラケット205の位置を調整している
間、中間部材である円柱体6は常に親部材であるレンズ
ブラケット207と子部材であるセンサーブラケット2
05の位置に倣った状態で追従している。この部材間に
働く吸引力によって子部材であるセンサーブラケット2
05の調整時に大きな加速度でセンサーブラケット20
5を移動できる。また、吸引力を大きくすることで円柱
体206の自重を相殺し、任意の位置で円柱体206を
支えることができる。
【0037】他の例として、第2実施形態の連結構造体
において、円柱体206を鉄材に変更した場合には、外
部に励磁装置を置くことにより連結構造体全体を励磁す
ることができるため、第2実施形態のように磁石という
特殊な部材を用いることなく、部材間に磁力による吸引
力が得られる。
【0038】以上のように、親部材、子部材及び中間部
材のうち、1つ以上の部材が磁石の性質を有し、他の部
材が磁石に吸着される材質とした場合には、部材間に磁
力による吸引力が得られ、この吸引力は組立調整中の移
動において部材を保持しているため、構造体の組立時に
おいて、大きな加速度にて部材を移動でき、調整時間を
短縮することが可能となる。更に、吸引力により部材の
自重を支えることができるので、重力方向に対する部材
の位置、向きの影響を受けずに調整組立が可能となる。
また、親部材、子部材及び中間部材を磁石に吸着される
材質から構成した場合には低コストの部材で構造体を構
成することが可能となる。
【0039】第1実施形態及び第2実施形態において、
連結構造体の接点に接着剤による固定を行うと、大きな
力を部材に加えることなく調整時の位置関係を維持した
ままで固定される。即ち、連結構造体の各接触点におい
て、接着剤による固定を行う際に、固定時に大きな力が
加わらないので、固定時の位置ズレが無く、組立精度の
高い構造体を得ることができる。また、これははんだを
用いても同様の結果が得られる。
【0040】以上のように、本発明の複数部材の連結構
造体としては、第1に最終的に中間部材と子部材、又は
親部材(位置調整する部材)は少なくとも1箇所が点接
触している点、第2に固定時まで接触を持続するために
は接点の方向に力が加わっていなければならない点、第
3に中間部材は構造材であるため、硬くなければならな
い、即ち弾性体ではなく剛体でなければならない点が必
要である。
【0041】図3は、点接触の形態による分類を示す図
である。図3に示すように、中間部材と、例えば子部材
との形状による組み合わせ例は、(A)のように円と円
との組み合わせの場合、即ち円柱体6と円盤515との
組み合わせの場合、(B)のように直線と円との組み合
わせの場合、即ち板516と円盤515との組み合わせ
の場合、(C)のように、円と直線と組み合わせの場
合、即ち円柱体6と板状のセンサーブラケット5との組
み合わせの場合、(D)のように、直線と直線との組み
合わせの場合、即ち多角柱526のエッジと板状のセン
サーブラケット5との組み合わせの場合がある。
【0042】図4は、中間部材の自由度を説明するため
の図である。図4(A),(B)に示すように、中間部
材である円柱体6の自由度が矢印の向きの場合には、中
間部材によって子部材であるセンサーブラケット51
5,5の動きが拘束されてしまうので、図3で点接触し
ない側(図3で図示しない側、即ち親部材側)は点接触
部の直線(又は、円の接線)方向以外の向きに回転自由
度が必要である。
【0043】次に、接触するために加える力の種類と向
きについて説明する。図5は、子部材であるセンサーブ
ラケット525と中間部材である円柱体6との接触にお
いて、接触するために重力を用いた場合を示す図であ
る。
【0044】図5に示すように接触するために加える力
として重力を使う場合(磁力を使う場合で力の方向が特
定されている場合も同じ)、中間部材から例えば子部材
に接触させるための力が作用するように配置する。即
ち、例えば図5(A)に示すように、子部材であるセン
サーブラケット525の穴部525a内に円柱体6を遊
合させることにより、円柱体6からセンサーブラケット
525に矢印方向の力が作用する。また、図5(B)に
示すように、センサーブラケット5の上面に中間部材で
ある円柱体6の側面を当接することにより、円柱体6か
らセンサーブラケット5に矢印方向の力が作用する。
【0045】図6は、子部材と中間部材との接触におい
て、接触するために重力を用いた場合で、親部材と子部
材との高さが異なる場合を示す図である。図6に示すよ
うに、重力を使う場合では、親部材であるレンズブラケ
ット7と子部材であるセンサーブラケット5との重力方
向の位置、即ち、高さが大きく異なると中間部材である
円柱体536が滑り落ちる可能性がある。この場合は、
図6(A)に示すように、子部材であるセンサーブラケ
ット5の下方に配置される親部材であるレンズブラケッ
ト7の上端に中間部材である円柱体536が係止される
ように、円柱体536に段差を設けて係止部536aと
することができる。また、図6(B)に示すように、中
間部材に段差を設ける代わりに、親部材であるレンズブ
ラケット7の上端にストッパー部7dを形成して係止部
7eとすることができる。
【0046】図7は、子部材と中間部材との接触におい
て、接触するために磁力を用いた場合を示す図である。
図7に示すように、子部材であるセンサーブラケット5
35には例えば、切欠部535aと遊合穴535bとを
形成するとともに、中間部材である円柱体6を磁力で吸
引可能な材料から構成し、円柱体6を電磁石又は永久磁
石等の磁力で吸引することにより、中間部材から子部材
に接触方向の力を作用させることができる。なお、この
場合遊合穴535bに挿入した円柱体6は重力がかかる
ので、磁力で吸引可能な材料である必要はなく、磁力で
吸引する必要もない。
【0047】図8は、子部材と中間部材との接触におい
て、接触するためにゴムの弾性力を用いた場合を示す図
である。図8に示すように、図7の磁力の代わりに、輪
ゴム8を用いて中間部材である円柱体6に、各中間部材
が接近する方向の力を作用させることにより、中間部材
から子部材であるセンサーブラケット535に接触方向
の力を作用させることができる。
【0048】図9は、子部材と中間部材との接触におい
て、図8の輪ゴム8の代わりにバネ9を用いた場合を示
す図である。図9に示すように、図8の輪ゴム8の代わ
りに、切欠部535a及び遊合穴535b内に配置した
バネ9を用いて中間部材である円柱体6から子部材であ
るセンサーブラケット535に接触方向の力を作用させ
ることができる。
【0049】図10は、子部材と中間部材との接触にお
いて、図8の輪ゴム8の代わりにバネを用いた場合を示
す図である。図10に示すように、バネ9を用いて中間
部材である円柱体6に、各円柱体6が接近する方向の力
を作用させることにより、中間体である円柱体6から子
部材であるセンサーブラケット535に接触方向の力を
作用させることができる。なお、バネ9としては図9,
10に示したコイルスプリング以外にも板バネ等の弾性
体を用いることができる。
【0050】図11は、親部材と中間部材との接触にお
ける変形例を示す図である。図11に示すように、親部
材であるレンズブラケット507に円柱溝507bと直
交する方向に切り欠き部507aを設けるとともに、中
間部材546の下端に円柱溝507bに係合する回転軸
部546aを設け回転軸部546a回りに回動自在に構
成してもよい。
【0051】図12は、親部材と中間部材との接触にお
ける変形例を示す図である。図12に示すように、円柱
溝517bと平行且つ中間部材546が回動可能に幅広
の切り欠き部517aを親部材であるレンズブラケット
517に設けるとともに、中間部材546の下端に円柱
溝517bに係合する回転軸部546aを設け回転軸部
546a回りに回動自在に構成してもよい。
【0052】図13は、親部材と中間部材との線接触に
おける変形例を示す図である。図13に示すように、親
部材であるレンズブラケット527の上面に例えば断面
半円形状の溝527bを形成し、溝527b内に中間部
材である板状体556の下端に形成した楔形状556a
の先端556bを挿入して線接触させてもよい。
【0053】図14は、親部材と中間部材との線接触に
おける変形例を示す図である。図14に示すように、親
部材であるレンズブラケット537の側端に断面半円形
状の凸部537aを形成し、該凸部537aに磁力等で
接触可能に中間部材である板状体566を配置してもよ
い。なお図11〜14に示した親部材と中間部材との連
結構造の代わりに、蝶番を用いて親部材と中間部材とを
連結しても良い。また、図11から14では中間部材を
軸回りに回動させて子部材に当接するように構成した
が、中間部材を親部材の長穴に挿入してバネ等により子
部材に向けて光軸に平行に移動するように構成してもよ
い。
【0054】図15は、親部材と中間部材との接触にお
ける変形例を示す図である。図15に示すように、親部
材であるレンズブラケット547に穴部547aを形成
し、穴部547a内に中間部材576のテーパ形状の下
端部576aを挿入するようにしてもよい。この場合に
は中間部材576の移動自由度を多くすることができ
る。
【0055】図16は、本発明の複数部材の連結構造体
の第3実施形態を示す斜視図である。図16に示すよう
に、第3実施形態の複数部材の連結構造体は、親部材で
あるレンズブラケット307と、子部材であるセンサー
ブラケット305と、中間部材306とから構成されて
いる。
【0056】親部材であるレンズブラケット307はそ
の側面に中間部材306に対応した突起部307aが形
成されている。また、中間部材306には親部材である
レンズブラケット307の突起部307aが挿入される
長穴306aが形成されている。即ち、自由状態では、
中間部材306が親部材であるレンズブラケット307
に吊り下げられた状態となっている。この中間部材30
6の下端部は子部材であるセンサーブラケット305に
点接触しているので、中間部材306は調整時の子部材
であるセンサーブラケット305の移動に対して常に接
触状態が保持されるとともに、子部材であるセンサーブ
ラケット305の移動を妨げることがない。
【0057】図17は、本発明の複数部材の連結構造体
の第4実施形態を示す斜視図である。図17に示すよう
に、第4実施形態の複数部材の連結構造体は、親部材で
あるレンズブラケット407と、子部材であるセンサー
ブラケット405と、中間部材である円柱体406とか
ら構成されている。親部材であるレンズブラケット40
7は中間部材である円柱体406を遊合して挿入する貫
通穴部が形成されている。また、子部材であるセンサー
ブラケット405の上面で中間部材である円柱体406
の下端部を点接触で保持している。即ち、自由状態で
は、中間部材である円柱体406が親部材であるレンズ
ブラケット407に対して上下動自在に保持された状態
となっている。この中間部材である円柱体406の下端
部は子部材であるセンサーブラケット405に点接触し
ているので、円柱体406は調整時の子部材であるセン
サーブラケット405の移動に対して常に接触状態が保
持されるとともに、子部材であるセンサーブラケット4
05の移動を妨げることがない。
【0058】図18は、本発明の複数部材の連結構造体
の変形例を示す斜視図である。図18に示すように、中
間部材である円柱体6と親部材であるレンズブラケット
417との連結に際して金属、樹脂等の溶着可能な材料
からなる板バネ417aを親部材であるレンズブラケッ
ト417の側面に形成し、この板バネ417aで円柱体
6を保持し、調整後に板バネ417aを溶着することに
より、中間部材である円柱体6と親部材であるレンズブ
ラケット417とを固定することができる。
【0059】以上のような複数部材の連結構造体、例え
ば第1実施形態の連結構造体では、CCD側ブロック
(CCD1及びセンサーブラケット5)のCCD1上に
結像レンズ3が原稿像を所定倍率で結像するように位置
調整した後に、CCD側ブロックと結像レンズ側ブロッ
ク(結像レンズ3及びレンズブラケット7)とを固定す
る。この位置調整の概略は、先ず結像レンズ側ブロック
を移動して結像レンズ3の倍率調整を行い、この倍率調
整後の結像レンズ3による像位置にCCD側ブロックを
移動して、CCD1上に原稿像が所定倍率で結像するよ
うにする。
【0060】このようにして、位置調整が完了した後、
CCD側ブロックと結像レンズ側ブロックとは、中間部
材である円柱体6によりレンズブラケット7とセンサー
ブラケット5とを連結してその接触部を接着剤で固定さ
れることにより一体に固定される。
【0061】以下に、複数部材の連結構造体を組み付け
る装置の一例について説明する。
【0062】次に画像読取装置の固定装置を、CCD1
と結像レンズ3との位置調整手順及び固定手順にそって
説明する。まず、結像レンズ3及びCCD1を図1の状
態に配置する。
【0063】図19は、本発明の複数部材の連結構造体
の組立に用いる位置合わせ・固定装置の一例を示す機能
ブロック図である。次に、この組付けられた状態で、図
19に示す位置合わせ・固定装置の位置調整装置に装着
する。この位置調整装置61は定盤32A上に位置調整
装置支持部材27と光源チャート支持部材31を配して
おり、この光源チャート支持部材31上にはチャートガ
ラス30、光源29、光源用反射板28が設置されてい
る。
【0064】このチャートガラス30の表面には、光学
的な特性、具体的にはピント、倍率及び光軸のたおれ等
を検出可能とするチャートが形成されており、光源29
を点燈させ、光源用反射板28により反射した光を、チ
ャートガラス30に照射することが本調整装置では可能
である。
【0065】したがって、上記組付部材を位置調整装置
61に装着することにより、チャート像が結像レンズ3
を介し、チャートガラス30から結像レンズ3までの距
離に応じた倍率で結像されることになる。
【0066】なお、CCD1をハンダ付けし固定してい
るセンサーブラケット5はCCDチャック部63を介し
てx,y,z,α,β,γの6軸方向に移動可能な第1
移動手段である移動ステージ62が取り付けられてい
る。
【0067】また、結像レンズ3を固定しているレンズ
ブラケット7は光軸26方向の移動手段を有する図示し
ない本体チャック部に把持されている。そして、チャー
ト像をCCD1により光電変換させ、そのデータを用い
て光学的な特性であるピント、倍率、光軸のたおれ等を
演算し求めながら、光学的な特性が所定の必要値になる
よう、上述のCCDチャック部63と本体チャック部と
を移動させて、位置調整を行なう。
【0068】図21は本発明の複数部材の連結構造体の
組立に用いる装置の一例を示し、接着・固定装置の接着
ユニット駆動部により駆動される移動機構を示す平面
図、図22は同正面図、図23は同側面図である。この
位置調整終了後、位置合わせ・固定装置の接着・固定装
置41を用いて固定を行なう。この接着・固定装置41
は、吐出部であるノズル先端部45からシリンジ35
(図21、22参照)を介して紫外線硬化型接着剤を吐
出するノズル45を有する接着剤塗布器42と、接着部
に紫外線を照射する紫外線照射部であるライトガイド4
7と、このライトガイド47に紫外線を供給する紫外線
源44と、塗布器照射部切換部46とをユニット化して
備えている。なお、ライトガイド47は例えば光ファイ
バー束等からなる。そして、この光ファイバー束等から
出射された紫外線を穴部18内に集光させるには、凸レ
ンズ系又は凹面鏡等の集光光学系を用いることができ
る。この集光光学系は例えば人工螢石、人工水晶等の紫
外線透過率の高い材料により作製されることが望まし
い。また、紫外線源44としては、例えば水銀放電灯を
用いることができる。
【0069】前記接着・固定装置41のノズル先端部4
5は、吐出部移動手段である吐出部移動機構43Aを介
して接着・固定装置支持台48に取り付けられ、この接
着・固定装置支持台48は定盤32B上に固定されてい
る。また、接着・固定装置41のライトガイド47の光
出射端側は、紫外線照射部移動手段である紫外線照射部
移動機構43Bを介して接着・固定装置支持台48に取
り付けられている。
【0070】この接着・固定装置41によってセンサー
ブラケット5、中間部材である円柱体6及びセンサーブ
ラケット5とで形成される結合部(接触部)に光硬化型
接着剤である紫外線硬化型接着剤を塗布し、その後塗布
器照射部切換部46を作動させ、ライトガイド47から
照射される光が結合部に入射するように移動させ、その
後に紫外線を照射して接着剤を硬化させる。なお、位置
調整をする前に接着剤の塗布を行い、その後、位置調整
し接着剤を硬化させてもよい。
【0071】次に、本実施例に係る位置合わせ・固定装
置の機能ブロック部分を図19のブロック図に基づいて
説明する。位置調整及び固定装置は、移動ステージ62
を駆動する移動ステージ駆動部72と、CCD1を駆動
するためのCCD駆動信号を出力するCCD駆動部73
と、CCD1から出力されたデータを演算するCCD出
力データ演算部74と、後述する接着・固定装置41を
含む接着ユニットを駆動する接着ユニット駆動部75
と、CCDチャック部63の開閉を制御するCCDチャ
ック部保持及び開放制御部76(第2制御手段)と、予
め設定されている設定温度と比較される環状隙間s内の
温度を測定する温度測定手段Tと、接着剤の吐出位置を
制御する接着剤吐出制御部77と、ライトガイド47の
紫外線照射位置を制御する紫外線照射制御部78と、紫
外線照射制御部78、接着剤吐出制御部77及びCCD
チャック制御部76の動作シーケンスを制御する動作シ
ーケンス制御部79と、CCD出力データ演算部74の
演算結果から動作シーケンス制御部79、接着ユニット
駆動部75及び移動ステージ駆動部72に制御信号を送
出して移動量を制御する第1制御手段である移動量制御
部71とを備える。前記温度測定手段Tとしては、例え
ば、非接触温度センサを用いることが望ましい。非接触
温度センサとしては、具体的には、焦電型赤外線センサ
を用いてもよい。また、紫外線硬化型接着剤としては、
例えば、アクリレート、ポリエン・ポリチオール、エポ
キシ等の基剤に光増感剤を添加したものが用いられる。
【0072】この移動量制御部71により、結像レンズ
側ブロックの結像レンズ3の結像位置にCCD側ブロッ
クのCCD1の画素ライン4を移動させる制御信号が移
動ステージ駆動部72に送出され、移動ステージ62が
駆動される。また、接着剤吐出制御部77により、CC
D側ブロックの移動量に合わせてノズル先端部45を移
動させるように、吐出部移動機構43Aが制御される。
さらに、UV光照射制御部78により、CCD側ブロッ
クの移動量に合わせてライトガイド47を移動させるよ
うに、紫外線照射部移動機構43Bが制御される。
【0073】図21は接着・固定装置の接着ユニット駆
動部により駆動される移動機構を示す平面図、図22は
同正面図、図23は同側面図である。画像読取装置の製
造装置天板80上には、x方向移動機構が設けられてい
る。このx方向移動機構は、移動用モータ81xと、こ
の移動用モータ81xに減速機構83xを介して連結さ
れるボールねじ85xと、このボールねじ85xに螺合
してx方向に移動するナット部材86xとを備えてい
る。移動用モータ81xは、取付け片82xを介して天
板80の上面に取付けられる。また、ボールねじ85x
は、支持片84x、88xにより天板80の上面に支持
される。
【0074】天板80の下方には、xyテーブルが取り
付けられている。このxyテーブルは、天板80の下面
にx方向ガイドレール98を介して摺動自在に取り付け
られているxテーブル97と、このxテーブル97の下
面にy方向ガイドレール96を介して摺動自在に取り付
けられているyテーブル95とを備えている。移動用モ
ータ81xを駆動することにより、xテーブル97はナ
ット部材86xの係合片87xに係合してx方向に移動
される。
【0075】また、xテーブル97の下面には、y方向
ガイドレール96に沿ってyテーブル95を移動するy
方向移動機構が取り付けられている。このy方向移動機
構は、移動用モータ81yと、この移動用モータ81y
に減速機構83yを介して連結されるボールねじ85y
と、このボールねじ85yに取り付けられてy方向に移
動するナット部材86yとを備えている。移動用モータ
81yは、取付け片82yを介してxテーブル97の下
面に取付けられる。また、ボールねじ85yは、支持片
84y、88yによりxテーブル97の下面に支持され
ている。
【0076】このようなy方向移動機構では、移動用モ
ータ81yを駆動することにより、yテーブル95は、
ナット部材86yの係合片87yに係合してy方向に移
動される。このyテーブル95には、後述する固定枠9
3を介して紫外線照射部であるライトガイド47が取り
付けられている。したがって、このライトガイド47
は、x,y方向に移動自在に構成されている。
【0077】前記yテーブル95の下面には、平面視略
コ字形の固定枠93が固設され、この固定枠93の開放
端には、z方向(上下方向)ガイドレール94が取り付
けられている。そして、このz方向ガイドレール94に
は移動枠92が摺動自在に取り付けられている。この移
動枠92は、z方向移動機構によりz方向ガイドレール
94に沿ってz方向(上下方向)に移動される。このz
方向移動機構は、移動用モータ81zと、この移動用モ
ータ81zに減速機構を介して連結されるボールねじ8
5zと、このボールねじ85zに取り付けられてz方向
に移動するナット部材86zとを備えている。移動用モ
ータ81zは、yテーブル95の上面に取付けられる。
また、ボールねじ85zは、取付片88z等により固定
枠93に取り付けられている。移動用モータ81zを駆
動することにより、移動枠92は、ナット部材86zの
係合片87zに係合してz方向に移動される。このよう
にして吐出部移動機構43Aは構成されている。
【0078】前記移動枠92には、接着・固定装置41
の接着剤吐出用のノズル45が取り付けられている。し
たがって、このノズル45は、x,y,z方向に移動自
在に構成されている。このノズル45とライトガイド4
7との切換えは、移動用モータ81yを駆動することに
より行うことができ、このようにして塗布器照射部切換
部46が構成される。
【0079】次に、上方から接着剤塗布器42に装着し
ているノズル先端部45を近づけて接触部分に塗布す
る。
【0080】図20は、本発明の複数部材の連結構造体
の組立に用いる位置調整・固定方法の一例を示す制御フ
ロー図である。次に、位置調整・固定方法を図20の制
御フローに基づいて説明する。ステップS1では、CC
D側ブロックをCCDチャック部63で保持する。
【0081】ステップS2では、移動ステージ62及び
接着ユニット(接着剤塗布器42等)の原点出しを行
う。移動ステージ62の原点出しでは、CCD1の位置
調整を行う前に、設備の中である決められた第1の基準
位置からの距離が予めわかっている第2の基準位置にワ
ークを保持しているCCDチャック部63を移動する。
また、接着ユニットの原点出しでは、CCD1の位置調
整を行う前に、設備の中である決められた第1の基準位
置からの距離が予めわかっている第3の基準位置に移動
する。
【0082】ステップS3では、CCD1を結像レンズ
3の結像位置に合わせるように調整のアルゴリズムに基
づいてCCD1を調整する(第1工程)。
【0083】ステップS4では、ステップS3で調整の
終了したCCD1が原点位置からどの方向にどれだけ移
動したかということを記憶させておく。即ち、CCD出
力データ演算部74から移動量制御部71へ移動量に対
応した調整量のデータを送る。
【0084】ステップS5では、ステップS4で記憶し
た調整量のデータに基づいて、接着ユニットを接着位置
に移動する。即ち、調整量のデータに基づいて、接着ユ
ニットを原点位置からどの位置に移動させれば接着した
い部分を接着できるかということを算出し、この算出量
分だけ接着ユニットを移動する。したがって、接着ユニ
ットのノズル45の先端部をCCD1ブロックを基準と
する吐出位置に合わせることができる。
【0085】ステップS6では、接着・固定装置41に
装着しているノズル45を塗布部分に近づけて各ノズル
先端部45から接着剤を吐出して塗布部分に塗布する
(第2工程)。
【0086】ステップS7では、ステップS6の吐出終
了後、z方向の移動用モータ81zを駆動させて接着ユ
ニットをz方向、即ち上方に所定時間退避させる。ここ
で、所定時間とは、吐出終了直後にノズル先端部45か
ら環状隙間s内へ表面張力により連続する接着剤がノズ
ル先端部45から分離するまでの時間をいう。このよう
に、接着剤の吐出が終了した後で接着ユニットのノズル
先端部45を上方に所定時間退避させたので、ノズル先
端部45から表面張力により塗布部分の接着剤に連続し
ている接着剤部分が水平方向の退避方向に引かれて塗布
状態が不均一になるのを防止することができる。
【0087】ステップS8では、UV光照射制御部78
により、接着ユニットのノズル先端部45Aをx方向の
移動用モータ81x及びy方向の移動用モータ81yを
駆動させてx,y方向に退避させるとともに、ライトガ
イド47の光出射端を紫外線照射位置に移動する。この
ときのライトガイド47の原点位置からの移動量として
は、ステップS4で求めて記憶されている移動量を使用
する。このようにワーク側の移動量に基づいてライトガ
イド47の光出射端部の移動量を制御しているので、ラ
イトガイド47の光出射端がノズル45の吐出端の位置
に正確に置換される。
【0088】ステップS9では、ライトガイド47から
接着剤に向けて紫外線を照射する(第3工程)。
【0089】ステップS10では、紫外線照射後の接着
剤の冷却を行う。この冷却は、例えば、所定時間放置す
ることによる自然空冷または冷却ファン等による強制空
冷により行われる。
【0090】ステップS11では、温度測定手段Tによ
り環状隙間内の接着剤の温度を測定する(第4工程)。
ステップS12では、ステップS11で測定された温度
と、予め設定されている温度とを比較し、この設定温度
を下回らない場合にはステップS10に戻って紫外線照
射後の冷却を再度行う。そして、設定温度を下回るかど
うかを温度測定手段Tの測定値に基づいて監視する。ま
た設定温度を下回った場合には、ステップS13に進
む。この設定温度は、紫外線硬化型接着剤がワークの位
置ズレを生じさせない程度に十分に剛性を維持できる温
度とし、例えば室温より数度上に設定する(第5工
程)。ステップS13では、CCDチャック部63の保
持を解除する(第5工程)。
【0091】次に接着剤の硬化について説明する。ここ
で使用している接着剤は紫外線硬化型接着剤であるた
め、上述したように、接着剤塗布部上方からライトガイ
ド47により、紫外線UVを照射して接着剤を硬化させ
る。
【0092】以上において、温度測定手段Tを省略して
関連する工程も省略してもよい。また、以上の実施形態
において、親部材と中間部材との連結構造と、子部材と
中間部材との連結構造とを入れ替えてもよい。なお、本
発明は上記実施形態に限定されるものではない。即ち、
本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施する
ことができる。
【0093】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、親部材の位置と親部材に対して所望の位置に調整し
た子部材の位置に倣って中間部材の位置が決まり、且
つ、その位置において各部材に接触しているので、調整
時において子部材の配置に多くの自由度があり、構造体
の調整を簡単に行うことが可能となる。更に、部材の固
定において固定点で部材が接触しているため、構造体の
組立精度が狂わないという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複数部材の連結構造の第1実施形態を
示す斜視図である。
【図2】本発明の複数部材の連結構造の第2実施形態を
示す斜視図である。
【図3】点接触の形態による分類を示す図である。
【図4】中間部材の自由度を説明するための図である。
【図5】子部材と中間部材との接触において、接触する
ために重力を用いた場合を示す図である。
【図6】子部材と中間部材との接触において、接触する
ために重力を用いた場合で、親部材と子部材との高さが
異なる場合を示す図である。
【図7】子部材と中間部材との接触において、接触する
ために磁力を用いた場合を示す図である。
【図8】子部材と中間部材との接触において、接触する
ためにゴムの弾性力を用いた場合を示す図である。
【図9】子部材と中間部材との接触において、接触する
ためにバネの弾性力を用いた場合を示す図である。
【図10】子部材と中間部材との接触において、図8の
ゴムの代わりにバネを用いた場合を示す図である。
【図11】親部材と中間部材との接触における変形例を
示す図である。
【図12】親部材と中間部材との接触における変形例を
示す図である。
【図13】親部材と中間部材との線接触における変形例
を示す図である。
【図14】親部材と中間部材との線接触における変形例
を示す図である。
【図15】親部材と中間部材との接触における変形例を
示す図である。
【図16】本発明の複数部材の連結構造体の第3実施形
態を示す斜視図である。
【図17】本発明の複数部材の連結構造体の第4実施形
態を示す斜視図である。
【図18】本発明の複数部材の連結構造体の変形例を示
す斜視図である。
【図19】本発明の複数部材の連結構造体の組立に用い
る位置合わせ・固定装置の一例を示す機能ブロック図で
ある。
【図20】本発明の複数部材の連結構造体の組立に用い
る位置調整・固定方法の一例を示す制御フロー図であ
る。
【図21】本発明の複数部材の連結構造体の組立に用い
る装置の一例を示し、接着・固定装置の接着ユニット駆
動部により駆動される移動機構を示す平面図である。
【図22】同正面図である。
【図23】同側面図である。
【図24】固体撮像素子を用いて画像読取をおこなう装
置の概略図である。
【図25】固体撮像素子の位置調整方向を示す説明図で
ある。
【図26】固体撮像素子と画素ラインとの関係を示す図
である。
【図27】第1従来例の複数部材の連結構造体を示す斜
視図である。
【図28】第2従来例の複数部材の連結構造体を示す斜
視図である。
【符号の説明】
7 レンズブラケット(親部材) 5 センサーブラケット(子部材) 6 円柱(中間部材) 6t 調整範囲

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 親部材に対する子部材の位置が多自由度
    に配置されて連結される構造体において、 親部材及び子部材とそれぞれの部材に接触した中間部材
    とにより構成され、前記中間部材と前記親部材、前記中
    間部材と前記子部材のそれぞれの接触部分の内少なくと
    も一方の接触部分より外側に調整範囲を形成すべく中間
    部材が延出され、且つ、接触部分では中間部材と親部材
    又は子部材とが点接触又は線接触して固定され、前記中
    間部材は磁力により前記親部材及び子部材の少なくとも
    一方に向けて付勢されていることを特徴とする複数部材
    の連結構造体。
  2. 【請求項2】 前記親部材、子部材及び中間部材のう
    ち、少なくとも一つの部材が磁石の性質を有し、他の部
    材が前記磁石に吸着される材質を有することを特徴とす
    る請求項1に記載の複数部材の連結構造体。
  3. 【請求項3】 前記親部材、子部材及び中間部材が磁石
    に吸着される材質であることを特徴とする請求項1に記
    載の複数部材の連結構造体。
  4. 【請求項4】 前記接触部分は接着剤で固定されている
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の複数部
    材の連結構造体。
  5. 【請求項5】 前記接触部分ははんだで固定されている
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の複数部
    材の連結構造体。
  6. 【請求項6】 親部材に対する子部材の位置を多自由度
    に配置して連結する連結方法において、 親部材及び子部材に中間部材を接触し、該接触部分では
    中間部材と親部材又は子部材とが磁力を介して点接触又
    は線接触し、前記中間部材と前記親部材、前記中間部材
    と前記子部材のそれぞれの接触部分の内、少なくとも一
    方の接触部分より外側の調整範囲を用いて調整した後、
    前記接触部分で固定することを特徴とする複数部材の連
    結方法。
  7. 【請求項7】 前記親部材、子部材及び中間部材のう
    ち、少なくとも一つの部材が磁石の性質を有し、他の部
    材を前記磁石に吸着することを特徴とする請求項1に記
    載の複数部材の連結方法。
  8. 【請求項8】 前記接触部分は接着剤で固定することを
    特徴とする請求項6又は7に記載の複数部材の連結方
    法。
  9. 【請求項9】 前記接触部分ははんだで固定することを
    特徴とする請求項7又は8に記載の複数部材の連結方
    法。
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JP2002258126A (ja) * 2001-02-28 2002-09-11 Harada Denshi Kogyo Kk 部品保持装置
JP2012078395A (ja) * 2010-09-30 2012-04-19 Omron Corp 光学式センサにおけるレンズ部の固定方法および発光部品の固定方法ならびに光学式センサ
US8199369B2 (en) 2005-11-07 2012-06-12 Ricoh Company, Ltd. Optical device having fixture structure and used in image reading device and image forming device
US8416467B2 (en) 2005-11-07 2013-04-09 Ricoh Company, Ltd. Fixture structure, optical device, image reading device and image forming device

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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