JP2000193645A - ガス分析装置 - Google Patents

ガス分析装置

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JP2000193645A
JP2000193645A JP10372341A JP37234198A JP2000193645A JP 2000193645 A JP2000193645 A JP 2000193645A JP 10372341 A JP10372341 A JP 10372341A JP 37234198 A JP37234198 A JP 37234198A JP 2000193645 A JP2000193645 A JP 2000193645A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 動作の安定した高精度のガス分析装置を提供
することを目的とする。 【解決手段】 半導体レーザ11と、内部に所定の気体
G1が封入され半導体レーザ11から出射したレーザ光
11aが通過する光音響セル12と、光音響セル12内
部の音圧をピックアップするマイクロフォン13と、マ
イクロフォン13でピックアップされた音圧をモニタし
ながら、半導体レーザ11から出射されるレーザ光の波
長を、光音響セル12中の気体G1による吸収線の波長
を中心として周期的に変化させる波長制御部14と、光
音響セル12を通過しさらに被測定用気体G2雰囲気を
経由したレーザ光を受光する受光素子15と、受光素子
15の出力に基づいて被測定用気体G2の量あるいは濃
度を求める演算部16とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸光分析法を利用
したガス分析装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ここでは、従来技術として吸光分析法に
よるガス分析技術について説明する。
【0003】図7は、従来の吸光分析法によるガス分析
装置の模式図である。
【0004】白色光源1から発せられた白色光aから干
渉フィルタ2で狭帯域の波長の光のみを取り出し、その
干渉フィルタ2を透過した光bの一部をハーフミラー3
で取り出して光量測定器4に入射させ、ハーフミラー3
を透過した光を、測定しようとする気体(以下、被測定
用気体と称する)中を透過させ、その被測定用気体透過
後の光の一部をハーフミラー5で取り出してもう1つの
光量測定器6に入射させる。
【0005】被測定用気体は、その気体成分に応じて特
定の波長の光を吸収するため、光量測定器4での受光光
量ともう1つの光量測定器6での受光光量とを比較する
ことにより、その被測定用気体中に含まれる吸光に寄与
する成分量を知ることができる。このような、被測定用
気体の分析手法は、吸光分析法として知られている。
【0006】図8は、図7のガス分析装置の白色光源か
ら発せられた光の波長スペクトルを示す図であり、図9
は、干渉フィルタを透過した光の波長スペクトルおよび
被測定用気体の吸収線スペクトルを示す図である。
【0007】白色光源から発せられた光aは、図8に示
すように広範囲な波長分布を有しており、干渉フィルタ
を用いることにより、例えば、図9に示すような10n
m程度の波長幅の光bが得られる。これに対し、被測定
用気体による吸収線cは、例えば、半値幅が10pm=
10×10-3nm程度であり、従って被測定用気体に入
射する光の光量に対する、被測定用気体を透過した後の
光の光量は、この吸収線cと同一波長の光が100%吸
収されたとしても高々1/1000程度減衰しているに
過ぎない。すなわち、図7に示すガス分析装置では、検
出しようとする信号変化分は、吸収線cによりその吸収
線cと同一波長の光が100%吸収されたとしても高々
1/1000程度であり、その検出しようとする信号に
対し約1000倍のバイアス成分が重畳されていること
になり、そのような極めて僅かな変化分を高精度に検出
するのは極めて困難である。
【0008】このことから、白色光源に代えてレーザ光
源を用いることが考えられる。レーザ光源から発せられ
るレーザ光の発振線幅は、例えば0.1pm程度であ
り、被測定用気体の吸収線の波長幅である10pmより
も十分に狭く、レーザ光の波長を制御するための何らか
のフィードバックループを形成してレーザ光の波長を吸
収線の波長幅内に調整することができれば、そのレーザ
光全体が被測定用気体による吸収の対象となり、極めて
高精度の吸光分析が可能となる。
【0009】しかしながら、レーザ光は温度変化や駆動
電流の変動に応じて発振波長が変化しやすく、安定した
吸光分析を行うことが難しいため、レーザ光を用いた吸
光分析法によるガス分析装置はまだ実現されていない。
【0010】本発明は、上記事情に鑑み、動作の安定し
た高精度のガス分析装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明のガス分析装置は、波長可変な光を出射する光源と、
内部に所定の気体が封入され上記光源から出射した光が
通過する光音響セルと、上記光音響セル内部の音圧をピ
ックアップするマイクロフォンと、上記マイクロフォン
でピックアップされた音圧をモニタしながら、上記光源
から出射される光の波長を、上記光音響セル中の気体に
よる吸収線の波長を中心として周期的に変化させる波長
制御部と、上記光音響セルを通過しさらに被測定用気体
雰囲気を経由した光を受光する受光素子と、上記受光素
子の出力に基づいて被測定用気体の量あるいは濃度を求
める演算部とを備えたことを特徴とする。
【0012】ここで、上記光源が、半導体レーザであっ
て、上記波長制御部が半導体レーザの駆動電流を制御す
るものであることが好ましい。
【0013】また、上記マイクロフォンが、上記光音響
セル内部の音圧を表面に受けて振動するダイヤフラム、
ダイヤフラムの裏面側に配置されダイヤフラムの振動を
ピックアップするセンサ、ダイヤフラムの裏面を隔壁の
一つとする内部空間を形成し内部空間にセンサを配置し
てなる枠体、および、内部空間内の圧力を上記光音響セ
ル内部の圧力に合わせるガス流路を有するものであるこ
とも好ましい。
【0014】さらに、上記演算部が、上記受光素子の出
力を、上記波長制御部による、上記光源から出射される
光の周期的変化の周波数と同一の周波数でロックイン検
波を行うロックインアンプを含むものであることも好ま
しく、また、上記演算部が、上記受光素子の出力を、上
記波長制御部による、上記光源から出射される光の周期
的変化の周波数の2倍の周波数でロックイン検波を行う
ロックインアンプを含むものであることも好ましい態様
である。
【0015】さらに、このガス分析装置が、エンジンの
排気ガスを被測定用気体とするものであって、上記光音
響セルが、内部に水蒸気を含む気体が封入されるもので
あり、上記演算部が、エンジンの排気ガス中の水蒸気の
量あるいは濃度を求めるものであってもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0017】図1は、本発明の第1の実施形態のガス分
析装置の概略構成図である。
【0018】図1には、波長可変なレーザ光11aを出
射する半導体レーザ11と、内部に気体G1が封入さ
れ、半導体レーザ11から出射したレーザ光11aが通
過する光音響セル12と、光音響セル12内部の音圧を
ピックアップするマイクロフォン13と、マイクロフォ
ン13でピックアップされた音圧をモニタしながら、半
導体レーザ11から出射されるレーザ光11aの波長
を、光音響セル12中の気体G1による吸収線の波長を
中心として周期的に変化させる波長制御部14と、光音
響セル12を通過したレーザ光がさらに被測定用気体G
2雰囲気を通過した後のレーザ光11bを受光する、フ
ォトダイオードなどの受光素子15と、受光素子15の
出力に基づいて被測定用気体G2の量あるいは濃度を求
める演算部16とを備えたガス分析装置10が示されて
いる。
【0019】波長制御部14は、半導体レーザ11の温
度をコントロールする温度コントローラ14a、半導体
レーザ11の駆動電流をコントロールする電流コントロ
ーラ14b、およびマイクロフォン13からの出力信号
を、後述する変調信号発生回路19の変調信号でロック
イン検波するロックインアンプ14cからなる。
【0020】演算部16には、受光素子15の出力を、
変調信号発生回路19の変調信号でロックイン検波する
ロックインアンプ16aおよびロックインアンプ16a
からの検波出力から被測定用気体G2の量あるいは濃度
を求めるCPU16bを内蔵している。
【0021】このガス分析装置10には、これらのほか
に、半導体レーザ11の温度を所定の温度に設定するた
めの温度設定回路17、半導体レーザ11に所定の駆動
電流を供給するための電流供給回路18、半導体レーザ
11の駆動電流に周期的変化を与えるための変調信号を
発生する変調信号発生回路19、および、レーザ光の光
路上に配置されたいくつかのレンズが備えられている。
【0022】なお、本実施形態における半導体レーザ1
1は、本発明にいう光源に相当するものである。光源は
必ずしも半導体レーザに限定されるものではなく、波長
可変な光であればよいが、小型であること、および取り
扱い易さなどの点から半導体レーザを用いることが好ま
しい。
【0023】次に、このガス分析装置10の動作につい
て説明する。
【0024】この実施形態では、エンジンの排気ガスを
被測定用気体G2として用いており、光音響セル12内
部には、水蒸気を含む気体G1が封入されている。
【0025】温度設定回路17および電流供給回路18
を用いて、半導体レーザ11の発振波長が、測定対象で
ある光音響セル12中の気体G1中の水蒸気による吸収
線の中心波長とほぼ一致するように半導体レーザ11の
温度および駆動電流を設定するとともに、半導体レーザ
11の駆動電流に、変調信号発生回路19で発生させた
変調信号を重畳する。電流供給回路18から供給される
DC電流に変調信号発生回路19の変調信号が重畳され
ると、半導体レーザ11の発振周波数が変調される。
【0026】いま、DC電流による発振周波数をν0、
変調成分をνm、変調周波数をfmとすると、半導体レー
ザ11の発振周波数νは、(1)式で表される。
【0027】 ν=ν0+νmcos(2πfmt) … (1) 測定対象の気体G1による吸収線の信号スペクトルをf
(ν)とすると、半導体レーザ11からのレーザ光11
aを光音響セル12に入力した場合、マイクロフォン1
3から出力される信号は次式に比例する。
【0028】 f(ν)=f(ν0+νmcos(2πfmt)) … (2) いま、ν0>>νmとすると(3)式が得られる。
【0029】 f(ν)=f(ν0)+f’(ν0)・νm・cos(2πfmt) … (3 ) 吸収線の中心周波数をνc、スペクトル半値幅をνhと
し、測定対象の気体の吸収線の線スペクトルをローレン
ツ型で表すと(4)式が得られる。
【0030】 f(ν)=1/(1+((ν−νc)2/νh2)) … (4) ここで、(3)式をロックインアンプで変調周波数fm
でロックイン検波して周波数fmの信号成分のみを出力
する。その出力をSとし、ロックインアンプのゲインを
Aとすると(5)式が得られる。
【0031】S=Af’(ν0)・νm … (5) (5)式に(4)式を微分して代入すると(6)式が得
られる。
【0032】 S=−2A(ν0−νc)/νh2(1+((ν0−νc)2/νh22) … ( 6) (6)式より、DC電流による発振周波数ν0が、吸収
線の中心周波数νcと一致すると、ロックインアンプの
出力Sはゼロになることがわかる。
【0033】図2は、測定対象の気体の吸収線の線スペ
クトル、およびレーザ光の波長を変化させたときのロッ
クインアンプの出力を示すグラフである。
【0034】図2に示した線スペクトルAは上記(4)
式に対応するものであり、ロックインアンプの出力Sは
上記(6)式に対応するものである。
【0035】上記のような線スペクトルAを有する気体
G1が封入された光音響セル12に、この線スペクトル
Aの中心波長λ0に近い波長を中心として周期的に波長
が変化するレーザ光11aを通過させ、マイクロフォン
13により音圧信号を検出し、それを変調信号発生回路
19からの変調信号でロックイン検波すると、その検波
出力Sは、レーザ光11aの波長が線スペクトルAの中
心波長λ0と一致した時には図2にS0点として示すよう
に出力ゼロとなるが、レーザ光11aの波長が線スペク
トルAの中心波長λ0よりも図2の左側の波長λ1となっ
た時には図2にS1点として示すようにプラスの電圧が
出力され、反対に、レーザ光11aの波長が線スペクト
ルAの中心波長λ0よりも図2の右側の波長λ2となった
時には図2にS2点として示すようにマイナスの電圧が
出力される。
【0036】図1に示す本実施形態のガス分析装置10
では、電流供給回路18から供給されるDC電流に、変
調信号発生回路19からの変調信号を重畳することによ
り半導体レーザ11から出射されるレーザ光の波長を周
期的に変化させている。
【0037】半導体レーザ11から出射されたレーザ光
11aは光音響セル12に導かれ、レーザ光11aによ
る音圧がマイクロフォン13でピックアップされる。マ
イクロフォン13でピックアップされた音圧は電気信号
に変換されて波長制御部14のロックインアンプ14c
に入力される。ロックインアンプ14cは、入力された
信号を、変調信号発生回路19の変調信号でロックイン
検波する。電流コントローラ14bは、ロックインアン
プ14cによる検波出力をモニタしながら半導体レーザ
11の駆動電流をコントロールすることにより、半導体
レーザ11から出射されるレーザ光11aの波長が、光
音響セル12中の気体G1による吸収線の中心波長λ0
(図2参照)を中心として周期的に変化するように制御
する。すなわち、波長制御部14は、半導体レーザ11
から出射されるレーザ光11aの、変調信号による波長
の周期的な変化の中心の波長が、吸収線スペクトルAの
中心波長λ0と一致するように、半導体レーザ11の駆
動電流をコントロールする。
【0038】レーザ光11aの波長をこのように制御す
ることにより、例えば温度変化、あるいは電源の変動な
どにより半導体レーザ11の発信周波数がドリフトして
も、レーザ光11aの波長は気体G1の吸収線スペクト
ルの中心波長λ0を中心として所定の波長幅で周期的に
変化し続ける。
【0039】このように制御された状態で半導体レーザ
11から出射されたレーザ光11aは、光音響セル12
を通過しさらに被測定用気体G2雰囲気を経由した後、
受光素子15により受光される。レーザ光11bを受光
した受光素子15からの出力信号は演算部16に送られ
る。
【0040】演算部16に備えられたロックインアンプ
16aは、受光素子15からの出力信号を、変調信号発
生回路19から送られてきた参照信号R、すなわち変調
信号の周波数でロックイン検波する。
【0041】図3は、被測定用気体G2雰囲気を経由し
た後のレーザ光受光信号の電圧波形(a)、およびそれ
を変調信号の周波数と同一の周波数fでロックイン検波
した後の出力波形(b)を示す図である。
【0042】前述のように、レーザ光11aの波長は、
気体G1の吸収線スペクトルの中心波長λ0を中心とし
て周期的に変化するが、レーザ光11aの波長を周期的
に変化させるにあたっては、変調信号により半導体レー
ザ11の駆動電流を周期的に変化させている。このた
め、レーザ光11aは波長が周期的に変化するとともに
その光量も周期的に変化し、従って受光素子15からの
出力信号は、図3(a)に示すように、先ずは被測定用
気体G2による吸収分とは無関係に1/fの周期で変化
している。このレーザ光11aは、その波長が波長λ0
と一致した時にレーザ光は被測定用気体G2により吸収
されてその吸収された分だけ減光するので、図3(a)
に示すように、被測定用気体G2雰囲気を経由した後の
レーザ光受光信号の出力波形には、1/fの周期毎に2
回、出力が低下する。この出力低下の度合いは、被測定
用気体G2の量あるいは濃度に比例しているのでこの出
力低下分を取り出すことにより気体G2の量あるいは濃
度を求めることができる。
【0043】図3(b)に示すように、受光素子出力を
変調信号の周波数と同一の周波数fでロックイン検波し
た後の検波出力は、光量の1/fの周期変化に起因する
オフセット分を含んでいるので、演算部16のCPU1
6bにより、そのオフセット分L0と、被測定用気体G
2が存在する状態におけるロックイン検波出力レベルL
1との差L2を演算で求めることにより被測定用気体G
2の量あるいは濃度を得ることができる。
【0044】なお、この図3では、後述する第2の実施
形態との対比上、変調信号による1/fの周期の光量変
化およびそれに起因するオフセット分L0が強調して描
かれているが、これらは、必要とする測定精度がそれほ
どの高精度である必要がないときは、誤差として無視し
てもよいレベルのものである。
【0045】次に、図1に示した本実施形態のガス分析
装置10に備えられたマイクロフォン13について説明
する。
【0046】図4は、本実施形態のガス分析装置に備え
られたマイクロフォンの内部構造の概要を示す模式図で
ある。
【0047】マイクロフォン13は、その頭部13aが
光音響セル12の内部に配置された状態に、光音響セル
12に気密状態に固定されている。
【0048】このマイクロフォン13は、その頭部13
aにダイヤフラム131を有し、そのダイヤフラム13
1は、そのダイヤフラム131の表面131aに光音響
セル12の内部に封入された被測定用気体の音圧ΔPを
受けて振動する。このダイヤフラム131の裏面131
bの側には、その裏面131bを1つの隔壁とする内部
空間132が形成されており、その内部空間132の、
ダイヤフラム131の近傍には、ダイヤフラム131の
振動をピックアップするセンサ133が配置されてい
る。そのセンサ133は、例えばコンデンサマイクロフ
ォンの場合、ダイヤフラム131との間の静電容量測定
用の電極板からなり、ダイヤフラム131の振動に伴っ
て変化する静電容量がピックアップされる。そのセンサ
133は、取付具134を介して枠体135に固定され
ている。
【0049】ここで、従来のマイクロフォンでは、取付
具134と枠体135との間など部品どうしの隙間を介
して僅かながら空気の出入りがあり、内部空間の圧力
は、外気圧P2と同一の圧力に保たれるが、この図4に
示すマイクロフォン13の場合、それら部品どうしの隙
間は完全な気密性が保たれるようにシールされている。
【0050】マイクロフォン13の枠体135の、光音
響セル12の外部に晒された部分と、光音響セル12と
の間には、気体流路136が形成されており、マイクロ
フォン13の内部空間132と光音響セル12の内部と
を合わせた空間が外部から気密に保たれている。このた
め、光音響セル12内部の圧力がどのような圧力であっ
ても、マイクロフォン13を図1に示すように光音響セ
ル12に取り付けた状態で暫く放置することにより、内
部空間132は光音響セル12の内部の圧力P 1と同一
の圧力P1となり、ダイヤフラム131は平らに張られ
た状態となり、光音響セル12内部の音圧ΔPを測定す
ることができる。
【0051】なお、上記のマイクロフォン13では、枠
体135の、光音響セル12の外部に晒された部分と光
音響セル12との間に気体流路136が形成されている
が、このような気体流路136を必ず設けなければなら
ないわけではなく、例えば、図4のダイヤフラム131
の中央に、気体流路としてのピンホールを穿設すること
により、そのピンホールを介して光音響セル12の内部
の被測定気体が、マイクロフォン13の内部空間132
に出入りし、その内部空間132が、光音響セル12の
内部の圧力P1と同一の圧力P1に保たれるようにしても
よい。
【0052】次に、本発明の第2の実施形態について説
明する。
【0053】図5は、本発明の第2の実施形態のガス分
析装置の概略構成図である。
【0054】このガス分析装置20と図1に示した本発
明の第1の実施形態のガス分析装置10との相違点は、
演算部26が、ロックインアンプ26aおよびCPU2
6bに加え、さらに周波数逓倍装置26cを備えた構成
となっている点である。この周波数逓倍装置26cは、
参照信号Rとして送られてきた変調信号の周波数fの2
倍の周波数2fの変調信号を生成してロックインアンプ
26aに送る。ロックインアンプ26aは、その周波数
2fでロックイン検波を行う。
【0055】図6は、被測定用気体G2雰囲気を経由し
た後のレーザ光受光信号の電圧波形(a)、およびそれ
を変調信号の周波数fの2倍の周波数2fでロックイン
検波した後の出力波形(b)を示す図である。
【0056】図6(a)に示す電圧波形は、図3(a)
と同様であるが、図6(b)に示すように、受光素子の
出力を吸収線中心周波数の2倍の周波数2fでロックイ
ン検波した後の出力は、変調成分によるオフセット分が
ゼロとなるので、検波出力レベルL1から直接、被測定
用気体G2の量あるいは濃度を得ることができる。従っ
て、第1の実施形態のガス分析装置10における吸収線
中心周波数1fでロックイン検波した場合と異なり、変
調成分によるオフセット分を分離除去する必要がなくな
るので、演算部26のCPU26bによる演算を簡略化
することができ、かつ測定精度を向上させることができ
る。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のガス分析
装置によれば、内部に気体が封入された光音響セルに波
長可変な光を通過させ、光音響セル内部の音圧をモニタ
しながら、光の波長が、光音響セル内の気体による吸収
線スペクトルを中心として周期的に変化するように制御
するとともに、その制御された光を被測定用気体雰囲気
中を通過させて受光素子で受光し、その受光出力に基づ
いて被測定用気体の量あるいは濃度を求めているので、
動作の安定した高精度のガス分析装置を実現することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態のガス分析装置の概略
構成図である。
【図2】測定対象の気体の吸収線の線スペクトル、およ
びレーザ光の波長を変化させたときのロックインアンプ
の出力を示すグラフである。
【図3】被測定用気体G2雰囲気を経由した後のレーザ
光受光信号の電圧波形(a)、およびそれを変調信号の
周波数と同一の周波数fでロックイン検波した後の出力
波形(b)を示す図である。
【図4】本実施形態のガス分析装置に備えられたマイク
ロフォンの内部構造の概要を示す模式図である。
【図5】本発明の第2の実施形態のガス分析装置の概略
構成図である。
【図6】被測定用気体G2雰囲気を経由した後のレーザ
光受光信号の電圧波形(a)、およびそれを変調信号の
周波数fの2倍の周波数2fでロックイン検波した後の
出力波形(b)を示す図である。
【図7】従来の吸光分析法によるガス分析装置の模式図
である。
【図8】図7のガス分析装置の白色光源から発せられた
光の波長スペクトルを示す図である。
【図9】干渉フィルタを透過した光の波長スペクトルお
よび被測定用気体の吸収線スペクトルを示す図である。
【符号の説明】
1 白色光源 2 干渉フィルタ 3,5 ハーフミラー 4,6 光量測定器 10 ガス分析装置 11 半導体レーザ 11a,11b レーザ光 12 光音響セル 13 マイクロフォン 13a 頭部 14 波長制御部 14a 温度コントローラ 14b 電流コントローラ 14c ロックインアンプ 15 受光素子 16 演算部 16a ロックインアンプ 16b CPU 17 温度設定回路 18 電流供給回路 19 変調信号発生回路 20 ガス分析装置 26 演算部 26a ロックインアンプ 26b CPU 26c 周波数逓倍装置 131 ダイヤフラム 131a 表面 131b 裏面 132 内部空間 133 センサ 134 取付具 135 枠体 136 気体流路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 波長可変な光を出射する光源と、 内部に所定の気体が封入され前記光源から出射した光が
    通過する光音響セルと、 前記光音響セル内部の音圧をピックアップするマイクロ
    フォンと、 前記マイクロフォンでピックアップされた音圧をモニタ
    しながら、前記光源から出射される光の波長を、前記光
    音響セル中の気体による吸収線の波長を中心として周期
    的に変化させる波長制御部と、 前記光音響セルを通過しさらに被測定用気体雰囲気を経
    由した光を受光する受光素子と、 前記受光素子の出力に基づいて被測定用気体の量あるい
    は濃度を求める演算部とを備えたことを特徴とするガス
    分析装置。
  2. 【請求項2】 前記光源が、半導体レーザであって、前
    記波長制御部が該半導体レーザの駆動電流を制御するも
    のであることを特徴とする請求項1記載のガス分析装
    置。
  3. 【請求項3】 前記マイクロフォンが、前記光音響セル
    内部の音圧を表面に受けて振動するダイヤフラム、該ダ
    イヤフラムの裏面側に配置され該ダイヤフラムの振動を
    ピックアップするセンサ、該ダイヤフラムの裏面を隔壁
    の一つとする内部空間を形成し該内部空間に該センサを
    配置してなる枠体、および、該内部空間内の圧力を前記
    光音響セル内部の圧力に合わせるガス流路を有するもの
    であることを特徴とする請求項1記載のガス分析装置。
  4. 【請求項4】 前記演算部が、前記受光素子の出力を、
    前記波長制御部による、前記光源から出射される光の周
    期的変化の周波数と同一の周波数でロックイン検波を行
    うロックインアンプを含むものであることを特徴とする
    請求項1記載のガス分析装置。
  5. 【請求項5】 前記演算部が、前記受光素子の出力を、
    前記波長制御部による、前記光源から出射される光の周
    期的変化の周波数の2倍の周波数でロックイン検波を行
    うロックインアンプを含むものであることを特徴とする
    請求項1又は2記載のガス分析装置。
  6. 【請求項6】 このガス分析装置は、エンジンの排気ガ
    スを被測定用気体とするものであって、前記光音響セル
    が、内部に水蒸気を含む気体が封入されるものであり、 前記演算部が、エンジンの排気ガス中の水蒸気の量ある
    いは濃度を求めるものであることを特徴とする請求項1
    記載のガス分析装置。
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