JP2000193038A - 伝動ベルト用帆布の製造方法及び伝動ベルトの製造方法 - Google Patents

伝動ベルト用帆布の製造方法及び伝動ベルトの製造方法

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JP2000193038A
JP2000193038A JP10365819A JP36581998A JP2000193038A JP 2000193038 A JP2000193038 A JP 2000193038A JP 10365819 A JP10365819 A JP 10365819A JP 36581998 A JP36581998 A JP 36581998A JP 2000193038 A JP2000193038 A JP 2000193038A
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Teruhiro Yoshida
彰宏 吉田
Akihiro Nagata
昭裕 永田
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Mitsuboshi Belting Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 筒状のベルト帆布の製造時間を大幅に短縮し
た伝動ベルト用帆布の製造方法及びこれを用いた伝動ベ
ルトの製造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 長手方向と平行に位置している経糸2a
と、これに対して交叉角度が90°あるいはこれを越え
る角度になるように配した緯糸2bからなる一対の帆布
1を準備し、この一対の帆布1のそれぞれの端部同士を
重ね合わせながらジョイントして筒状帆布4を作製した
後、この筒状帆布4をスパイラルに切断して経糸2aと
緯糸2bとが長手方向の軸に対して互いに等角度で配置
した開反帆布7を作製した後、開反帆布7を所定長さに
切断し、この帆布7の切断端部をジョイントして筒状の
ベルト帆布8にした伝動ベルト用帆布の製造方法にあ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は伝動ベルト用帆布の
製造方法及び伝動ベルトの製造方法に係り、詳しくは短
時間に多くの筒状のベルト帆布を作製することができる
伝動ベルト用帆布の製造方法及びこの筒状帆布を背面も
しくは表面に貼着したVリブドベルト、Vベルト、歯付
ベルト、平ベルトのような伝動ベルトの製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】カバー帆布を具備した伝動ベルトとして
Vリブドベルトがある。特開平4−151048号公報
には、ベルト長手方向に平行に延び並列状態に複数のリ
ブを有する圧縮ゴム層と、その上部にロープからなる心
線を埋設したクッション層と、そしてその上の背面にミ
シンジョイントしたカバー帆布を貼着したVリブドベル
トが開示されている。このカバー帆布はベルトの耐縦裂
性を保持するために設けたものであり、経糸と緯糸を織
り込んだ平織布にゴム引き処置を施したものである。
【0003】従来、Vリブドベルトの背面帆布として広
く使用されている織布は、経糸と緯糸の交叉角90°の
平織帆布を機械的に処理、即ちテンター処理して両糸を
ベルト長手方向に対して120°に交叉した広角度処理
したものがある。この帆布の基本構成はベルトでの打ち
込み本数を経糸と緯糸とも10本以上/10mmとなる
帆布で、かつ単糸引張力は9N以上/本の綿繊維糸10
0%の紡績糸で平織物を強制的に広角度処理、即ちテン
ター処置することによってベルトでの打ち込み本数を経
糸と緯糸とも14本以上/10mmとしている。
【0004】このようにして得られた広角度帆布(バイ
アス帆布)をゴム糊でソーキング処理した後、バイアス
45°に切断して切尺反とし、この切尺反を作業台上で
他の切尺反との両端部を突き合わせてオーバーロックな
どのミシンがけによりジョイントしてベルトの外周長を
越える長さが得られるまで接合を繰り返し長尺反にして
いた。そして、この長尺反はベルトの外周長に相当する
長さにバイアス45°に切断し、これをミシンがけによ
りジョイントして円筒状のカバー帆布に仕上げていた。
更には、このようにして切り取られた長尺反の最後に
は、長尺反の長手方向に対して直角方向になるように両
端を切断し、この両端をミシンがけによりジョイントし
て円筒状のカバー帆布にしていた。
【0005】また、他の方法として長尺反の一端を長手
方向に対して直角方向になるように切断した後、他端も
長手方向に対して直角方向になるように切断し、この両
端をミシンがけによりジョイントして円筒状のカバー帆
布に仕上げていた。この円筒状のカバー帆布では、長手
方向に対して直角方向になる直角接合線とバイアス接合
線が共存していた。
【0006】更に、他の方法として、袋織布を長さ方向
に対してバイアス45°に切断して経糸と緯糸が90°
に交差した連続帆布を作製し、この帆布の長手方向に延
伸して経糸と緯糸の交差角を90°以上にして切断した
後、この切断した帆布端部を突き合わせてミシンがけに
よりジョイントして長尺帆布に仕上げていた。この長尺
帆布を所定長さに切断して両端部を突き合わせてミシン
がけによりジョイントして円筒状帆布にすることが知ら
れている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
方法のように、長尺反を長手方向に対して直角方向にな
るように切断した場合、長尺反の最初と最後に切断した
部分では、三角形状のカットした帆布がスクラップとし
て発生する問題があった。また、袋織布を使用した筒状
帆布を15°または45°に開反してこれをフリクショ
ンと同時にカレンダー方法へ延伸して連続したバイヤス
帆布を得る方法では、袋織機はレピア、ジェット織機に
比べて生産性があまりにも低く、現実的でなかった。
【0008】本発明は叙上の如き実状に鑑み、これに対
処するもので筒状のベルト帆布の製造時間を大幅に短縮
した伝動ベルト用帆布の製造方法及びこれを用いた伝動
ベルトの製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、本願請求項1記載
の発明は、長手方向と平行に位置している経糸と、これ
に対して交叉角度が90°あるいはこれを越える角度に
なるように配した緯糸からなる一対の帆布を準備し、該
一対の帆布のそれぞれの端部同士を重ね合わせながらジ
ョイントして筒状帆布を作製した後、この筒状帆布をス
パイラルに切断して経糸と緯糸とが長手方向の軸に対し
て互いに等角度で配置した開反帆布を作製した後、該開
反帆布を所定長さに切断し、該帆布の切断端部をジョイ
ントして筒状のベルト帆布にした伝動ベルト用帆布の製
造方法にあり、特に一対の帆布のそれぞれの端部同士を
重ね合わせながらジョイントして筒状帆布を作製し、こ
れをスパイラルに切断して経糸と緯糸とが長手方向の軸
に対して互いに等角度で配置した開反帆布を作製するた
めに、ミシンジョイントの回数が減少し、ベルト用帆布
の製造時間を短縮することができる。
【0010】本願請求項2記載の発明は、筒状帆布を一
対の帆布のそれぞれの端部同士を重ね合わせながら同時
にジョイントして作製する伝動ベルト用帆布の製造方法
にあり、筒状帆布の作製時間を短縮することができる。
【0011】本願請求項3記載の発明は、帆布が経糸と
緯糸の交叉角度が90°の平織帆布である伝動ベルト用
帆布の製造方法にあり、コストを低減した筒状のベルト
用帆布を作製することができる。
【0012】本願請求項4記載の発明は、帆布が経糸と
緯糸の交叉角度を機械的に大きくするテンター処理を施
して得られた広角度帆布である伝動ベルト用帆布の製造
方法にある。
【0013】本願請求項5記載の発明は、長手方向と平
行に位置している経糸と、これに対して交叉角度が90
°あるいはこれを越える角度になるように配した緯糸か
らなる一対の帆布を準備し、該一対の帆布のそれぞれの
端部同士を重ね合わせながらジョイントして筒状帆布を
作製した後、この筒状帆布をスパイラルに切断して経糸
と緯糸とが長手方向の軸に対して互いに等角度で配置し
た開反帆布を作製した後、該開反帆布を所定長さに切断
し、該帆布の切断端部をジョイントして筒状のベルト帆
布とし、該ベルト帆布を円筒状金型に嵌入し、この帆布
の上から未加硫ゴムシート、心線、未加硫ゴムシートを
順次巻き付けた後、未加硫ゴムシートを加硫してベルト
スリーブを作製し、これを円筒状金型から取り出して輪
状に切断した伝動ベルトの製造方法にある。
【0014】この伝動ベルトの製造方法では、従来に比
べてジョイントの回数が減少し、筒状ベルト帆布の製造
時間を短縮することができ、更にはジョイント部に段差
がないためベルト走行時の騒音発生もなく伝動ベルトを
得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照し、本発明
の実施例を説明する。図1は本発明に係る伝動ベルト用
帆布の製造方法の1工程であって一対の帆布のそれぞれ
の端部を重ね合わせてジョイントして筒状帆布を作製し
たところを示す図、図2は筒状帆布をその長手方向に対
してスパイラルに切断しているところを示す図、図3は
開反帆布を仕上げているところを示す図、図4は開反帆
布を所定長さに切断して帆布の端部をジョイントして得
た伝動ベルト用帆布斜視図である。
【0016】先ず、ポリエステル、ナイロン、アラミ
ド、ビニロンなどの合成繊維あるいは綿などの天然繊
維、これらの混紡糸からなる経糸2aと緯糸2bの交叉
角度を90°に平織り帆布1を用意する。その後、経糸
2aと緯糸2bの交叉角度を安定させるために、該平織
り帆布1をソーキング処理する。このソーキング処理に
は一般にゴム糊が使用され、クロロプレン、水素化ニト
リルゴム等のゴムをトルエン等の溶剤に溶かしたもので
あり、このゴム糊に含浸した後、加熱処理する。
【0017】また、平織り帆布1をソーキング処理に代
わりRFL処理にて接着処理することもできる。RFL
処理はRFL液に0.1〜20秒間浸漬した後、100
〜200℃で30〜600秒にて乾燥させる。
【0018】ここで使用するRFL液はレゾルシンとホ
ルマリンの初期縮合物とゴムラテックスとを混合したも
のであり、この場合レゾルシンとホルマリンのモル比は
1:0.5〜3にすることが接着力を高める上で好適で
ある。また、レゾルシンとホルマリンの初期縮合物は、
これをラテックスのゴム分100重量部に対してその樹
脂分が10〜100重量部になるようにラテックスと混
合した上、全固形分濃度が5〜40%濃度になるように
調節される。尚、RFL液には適宜カーボンブラック液
を混合して処理反を黒染めする場合もある。綿織物の場
合には、RFL液に公知の界面活性剤を0.1〜1.0
重量%加えるとよい。
【0019】上記ラテックスはスチレン−ブタジエン−
ビニルピリジン三元共重合体、クロロスルフォン化ポリ
エチレン、水素化ニトリルゴム、エピクロルヒドリン、
天然ゴム、SBR、クロロプレンゴム、オレフィン−ビ
ニルエステル共重合体等のラテックスである。
【0020】続いて、図1に示すように、上記一対の平
織り帆布1を巻き付けた反物54の軸55を回転可能に
支柱50に設置する。反物54を引き出して平織り帆布
1の端部をそれぞれ重ね合わせた状態でテーブル51上
に設置し、そして一対のミシン52を各端部に近接する
ように移動して固定した後、一対の平織り帆布1を同時
に図中矢印方向へ送り込みながら、例えば綿糸、ナイロ
ン、ビニロン、ポリエステル等のモノフィラメント、マ
ルチフィラメントを用いたオーバーロックなどのミシン
がけ縫製により2つのジョイント部3を有する筒状帆布
4にする。
【0021】図2に示すように、筒状帆布4を長手方向
(イ)に対して45°方向にスパイラルに切断線5に示
すように切断して経糸2aと緯糸2bとが長手方向
(イ)に対して互いに等角度で配置した連続した開反帆
布7を作製し、これをリール6に巻き付ける。この開反
帆布7は経糸2aと緯糸2bの交叉角度を90°に維持
しているが、各糸2a、2bは長手方向(イ)に対して
45°方向に、またジョイント部3も所定間隔で45°
方向に配置している。
【0022】図4は経糸2aと緯糸2bの交叉角度が9
0°の開反帆布7から筒状のベルト帆布8を作製する工
程を示すものであり、開反帆布7を所定長さに切断した
後、該開反帆布7の端部をジョイントして1カ所の直角
接合線とバイヤス接合線のジョイント部9、3を具備し
た筒状のベルト帆布8に作製できる。
【0023】尚、図5は長手方向(イ)と平行に位置し
ている経糸2aと、これに対して交叉角度が120°に
なるように配した緯糸2bからなる細長い広角度の帆布
1になっている。この広角度の帆布1は経糸2aと緯糸
2bの交叉角度を強制的に大きくするテンター処理を施
して得られたものである。この帆布1を用いた場合で
も、図2〜図4に示す方法のように該広角度の帆布1の
幅端を突き合わせミシンジョイントして細長い筒状帆布
4を作製した後、これを長手方向に対して60°方向に
スパイラルに切断して経糸2aと緯糸2bとが長手方向
の軸に対して互いに等角度で配置した開反帆布7を作製
した後、該開反帆布7を所定長さに切断し、該帆布の切
断端部をジョイントしてベルト帆布8に作製することが
できる。
【0024】得られた筒状のベルト帆布8はベルトスリ
ーブ10の作製に使用される。 図6は本発明で使用す
るベルトスリーブの部分断面図であり、円筒状金型Mの
周面には、筒状のベルト帆布8、クッションゴム層4
0、そして同層40内に螺旋状に巻き付けられたロープ
からなる心線41、更にアラミド繊維、ポリエステル繊
維、ナイロン繊維、綿等からなる長さ1〜10mmのカ
ット繊維42が1〜15vol%混入され、ベルトスリ
ーブ10の幅方向に配列したゴム層43が順次積層され
る。この積層体は加硫されてベルトスリーブ10とな
る。
【0025】上記ベルトスリーブ10は、正確な角度を
有するV状溝部を有するVリブドベルトを作製するため
に図7に示す研削機34によって研削される。即ち、ベ
ルトスリーブ10をゴム層43が表面側に位置するよう
に駆動ロール11とテンションロール12に巻き掛けて
所定の張力下で走行させる。走行速度は特に制限がない
が、通常50〜100mm/秒が好ましい。表面に複数
のV状突起14をもった研削用の砥石13は、駆動ロー
ル11に近接した位置に前後進可能に配置され、走行中
のベルトスリーブ10を常時押圧してベルトスリーブ1
0の表面に3〜100個のV状溝部43を一度に研削す
る。砥石13の回転方向はベルトスリーブ10のそれと
同方向もしくは逆方向であってもよいが、本実施例の場
合には逆方向にして研削効率を高めている。この砥石1
3の回転数は400〜2,000rpmに設定してい
る。
【0026】上記砥石13は、100〜150メッシュ
のダイヤモンド砥石粒をもつ砥石車であり、Vリブドベ
ルトのリブ山に対応する複数条の円周方向に連続するV
状突起14を形成している一般的な構造のもので、砥石
の回転手段として砥石本体の回転軸が原動機に連結して
おり、また走行中のベルトスリーブ10に押し付けるた
めの往復動移動手段として、砥石本体をサーボモータに
連結したボールネジに接続した構造からなっている。
【0027】砥石13の表面に付着したゴムや繊維等の
研磨粉の一部は、上記砥石13を包囲しているダクト1
5より吸引され研削機34の外部へ放出され、またベル
トスリーブ9に付着した研磨粉もその表面をブラシ17
により取り落としつつ直ちに外部へ排出される。
【0028】上記ブラシ17は、支持棒の表面にナイロ
ン、ポリエステル等の合成繊維のフィラメント、あるい
は真鍮等の金属線を植毛したものであり、ベルトスリー
ブ10表面に当接している。
【0029】更に、バキューム装置18は、上記ブラシ
17を部分的に包囲したカバー材21内へ挿入されてお
り、吸引機20を稼働させることによってブラシ17か
ら取り除かれた研磨粉を外部へ排出させる。この吸引機
20は複数個設置してもよい。ベルトスリーブ10の表
面に付着した研磨粉は、ブラシ17よって取り落とされ
ると、カバー材21内から吸引機20へ吸い込まれ、パ
イプを経由して研削機34の外部へ放出される。
【0030】しかして、本実施例では、複数のV状突部
22を設けた空転可能なキヤッチロール23がベルトス
リーブ10の伸張側24と緩み側25の両方にベルトス
リーブ7側へ前後進するように設置され、研削量に応じ
てキヤッチロール23のV状突部22をベルトスリーブ
10のV状溝部38へ嵌合するように前進してベルトス
リーブ10を強制的にガイドする。
【0031】上記キヤッチロール23の軸27はシリン
ダー28のロッド29に連結し、シリンダー28の作動
によりベルトスリーブ9側へ前後進し、またシリンダー
29に組み込まれたパルスジェネレータ30が検出セン
サーになってキヤッチロール−位置、即ちキヤッチロー
ル−の変動量(変位量)を検知する。尚、本実施例では
キヤッチロール23をベルトスリーブ10の伸張側24
と緩み側25のどちらか一方にのみ使用してもよい。
【0032】図7に示すように、研削中、ベルトスリー
ブ10が距離Aだけ蛇行して幅方向のスラスト力Fが発
生すると、そのスラスト力Fはキヤッチロール23に伝
達し、その分力Pによって点線で示す状態から実線で示
す状態にキヤッチロール23が押し戻される。この押し
戻される変位量Bが所定値より大きくなると、テンショ
ンロール12の軸心31を該軸心31と駆動ロール11
の軸心32の間隔を一定に維持するように平行にひね
り、ベルトスリーブ9の走行を軌道修正して安定走行を
図る。
【0033】ベルトスリーブ10が蛇行せず安定走行し
ているときにはキヤッチロールの変位量は研削時間と直
線関係にあるが、ベルトスリーブ10が蛇行して幅方向
のスラスト力が発生すると、キヤッチロール23が押し
戻されて変位量が減少して、その減少量が2点鎖線で示
した閾値を越る領域Cに入ったとき不安定走行と判断
し、一旦砥石13を停止させた後、テンションロール1
2の軸心31を該軸心31と駆動ロール11の軸心32
の間隔を一定に維持するようにひねって修正動作させ、
ベルトスリーブ10の走行を安定化させ、キヤッチロー
ル23の変位量が再度閾値内に納まるのを検知して、研
削を再開する。無論、変位量の異常値が発生したとき、
砥石13を後退させて回転を止めた後にベルトスリーブ
9の走行を修正してもよい。
【0034】得られたVリブドベルト35は、図9に示
すようにアラミド繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊
維、綿等からなるカット繊維をベルトの幅方向に配列し
た圧縮ゴム層36に複数リブ山37とリブ谷38を有
し、クッションゴム層39内にロープからなる心線41
を埋設、更に表面にベルト帆布8を積層している。上記
Vリブドベルト35は、上記の製造方法に限定されるこ
とはなく、例えばばベルトスリーブ10を固定した駆動
ロール11と移動可能なテンションロール12に掛架し
上記のようにキヤッチロール23を使用せずに回転させ
た砥石13によってV状溝部43を研削することもでき
る。
【0035】尚、本発明では、上記のVリブドベルトに
は限定されず、Vベルト、歯付ベルト、平ベルトにも適
用することができる。
【0036】
【発明の効果】以上のように本願請求項各記載の発明で
は、特に一対の帆布のそれぞれの端部同士を重ね合わせ
ながらジョイントして筒状帆布を作製し、これをスパイ
ラルに切断して経糸と緯糸とが長手方向の軸に対して互
いに等角度で配置した開反帆布を作製するために、ミシ
ンジョイントの回数が減少し、ベルト用帆布の製造時間
を短縮することができる効果がある。
【0037】また、筒状のベルト帆布を使用した伝動ベ
ルトの製造方法も、従来に比べてミシンジョイントの回
数が減少し、筒状帆布の製造時間を短縮することがで
き、更にはジョイント部に段差がないためベルト走行時
の騒音発生もなく伝動ベルトを得ることができる効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る伝動ベルト用帆布の製造方法の1
工程であって一対の帆布のそれぞれの端部を重ね合わせ
てジョイントして筒状帆布を作製したところを示す図で
ある。
【図2】筒状帆布をその長手方向に対してスパイラルに
切断しているところを示す図である。
【図3】開反帆布を仕上げているところを示す図であ
る。
【図4】開反帆布を所定長さに切断して帆布の端部をジ
ョイントして得た伝動ベルト用帆布斜視図である。
【図5】経糸と緯糸との交叉角度が120°になる広角
度帆布の平面図である。
【図6】ベルトスリーブの部分断面図である。
【図7】ベルトスリーブを研削している状態を示す正面
図である。
【図8】キヤッチロールのV状突部がベルトスリーブの
V状溝部へ嵌合している状態を示す図である。
【図9】本発明の方法によって得られたVリブドベルト
の断面斜視図である。
【符号の説明】
1 帆布 2a 経糸 2b 緯糸 4 筒状帆布 7 開反帆布 8 筒状のベルト帆布

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長手方向と平行に位置している経糸と、
    これに対して交叉角度が90°あるいはこれを越える角
    度になるように配した緯糸からなる一対の帆布を準備
    し、該一対の帆布のそれぞれの端部同士を重ね合わせな
    がらジョイントして筒状帆布を作製した後、この筒状帆
    布をスパイラルに切断して経糸と緯糸とが長手方向の軸
    に対して互いに等角度で配置した開反帆布を作製した
    後、該開反帆布を所定長さに切断し、該帆布の切断端部
    をジョイントして筒状のベルト帆布にしたことを特徴と
    する伝動ベルト用帆布の製造方法。
  2. 【請求項2】 筒状帆布を一対の帆布のそれぞれの端部
    同士を重ね合わせながら同時にジョイントして作製する
    請求項1記載の伝動ベルト用帆布の製造方法。
  3. 【請求項3】 帆布が経糸と緯糸の交叉角度が90°の
    平織帆布である請求項1記載の伝動ベルト用帆布の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 帆布が経糸と緯糸の交叉角度を機械的に
    大きくするテンター処理を施して得られた広角度帆布で
    ある請求項1記載の伝動ベルト用帆布の製造方法。
  5. 【請求項5】 長手方向と平行に位置している経糸と、
    これに対して交叉角度が90°あるいはこれを越える角
    度になるように配した緯糸からなる一対の帆布を準備
    し、該一対の帆布のそれぞれの端部同士を重ね合わせな
    がらジョイントして筒状帆布を作製した後、この筒状帆
    布をスパイラルに切断して経糸と緯糸とが長手方向の軸
    に対して互いに等角度で配置した開反帆布を作製した
    後、該開反帆布を所定長さに切断し、該帆布の切断端部
    をジョイントして筒状のベルト帆布とし、該ベルト帆布
    を円筒状金型に嵌入し、この帆布の上から未加硫ゴムシ
    ート、心線、未加硫ゴムシートを順次巻き付けた後、未
    加硫ゴムシートを加硫してベルトスリーブを作製し、こ
    れを円筒状金型から取り出して輪状に切断したことを特
    徴とする伝動ベルトの製造方法。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JPH109344A (ja) * 1996-06-21 1998-01-13 Mitsuboshi Belting Ltd 背面帆布付きvリブドベルト

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