JP2000192985A - ジョイント保持装置および摩擦圧接方法 - Google Patents

ジョイント保持装置および摩擦圧接方法

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JP2000192985A
JP2000192985A JP10369131A JP36913198A JP2000192985A JP 2000192985 A JP2000192985 A JP 2000192985A JP 10369131 A JP10369131 A JP 10369131A JP 36913198 A JP36913198 A JP 36913198A JP 2000192985 A JP2000192985 A JP 2000192985A
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joint
axis
concentrically
restraining jig
chuck
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Takashi Yamamoto
尚 山本
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】第一部材と第二部材とが互いに偏心,傾き可能
なWカルダン式等速ジョイントを同心にかつ軸線の傾き
なく保持可能なジョイント保持装置を得る。 【解決手段】ジョイント保持装置は、チャック本体80
に同心に保持された拘束治具70,72および拘束治具
70を把持するチャック74を備えている。拘束治具7
0は、ジョイント12の摩擦圧接される側のヨーク部材
20を短軸部40において同心に位置決め保持する。拘
束治具72は、ヨーク部材22の嵌合部46を嵌合凹部
172において同心に位置決めし、圧縮コイルスプリン
グ152の付勢力によるヨーク部材22の端面44への
押付けによってヨーク部材22の軸線の傾きを除去す
る。その状態でチャック74を介してジョイント12を
回転させつつ、同心に位置決めしたチューブ50をヨー
ク部材20に押し付け、両者の端面48,52を摩擦圧
接する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Wカルダン式等速
ジョイント等ジョイントの保持装置、およびジョイント
に軸部材を摩擦圧接する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】Wカルダン式等速ジョイントは、第一部
材と,第二部材とが第三部材および2個の十字スパイダ
により連結されたもので、第一部材と第二部材とは互い
に偏心可能かつ傾き可能である。すなわち、両部材は、
それらの軸線を互いに傾かせることも、それらの軸線を
互いに平行に保った状態で偏心させることも可能なので
ある。このように、第一部材と第二部材とが互いに偏心
可能かつ傾き可能に接続されて成るジョイントを回転さ
せて第一部材に対して何らかの作業を行う場合に、第一
ないし第三部材の軸線を作業機械の軸線に精度良く合致
する状態に固定することができるジョイント保持装置が
必要になる。これらの軸線が作業機械の軸線と精度良く
合致していないと、ジョイントの動バランスが悪くな
り、ジョイントを回転させた場合の振動や騒音が大きく
なるからである。また、上記作業の一例は第一部材に軸
部材を摩擦圧接する作業であるが、摩擦圧接時の第一部
材の振動が大きければ、互いに接合された第一部材と軸
部材との同心度が低下し、すなわち、両部材の軸線が精
度良く一直線上に位置しない状態となり、軸部材とジョ
イントとが回転させられる際、動バランスが悪くなって
振動が発生してしまう。
【0003】しかし、摩擦圧接時に、第一ないし第三部
材を作業機械の軸線に対して高い同心度で位置決めする
ことは容易ではない。前述のように、第一部材と第二部
材とは互いに偏心可能かつ傾き可能であり、それにつれ
て第三部材も偏心したり傾いたりし、三部材の移動の自
由度がきわめて大きいからである。例えば、特開昭61
−3686号には異形鉄筋等の被接合材同士を端面にお
いてフラッシュ溶接する際の保持装置が記載されている
が、この保持装置にジョイントを精度良く同心に保持さ
せることはできない。
【0004】以上はジョイントと軸部材との摩擦圧接を
例として説明したが、例えば、第一部材の端面と、軸部
材との嵌合部とを切削加工する場合等にも、ジョイント
全体の軸線を旋盤の主軸の軸線と一致させた状態で回転
させることが必要となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効
果】本発明は、以上の事情を背景とし、ジョイント全体
の軸線を作業機械の主軸の軸線と一致させた状態で回転
させることを可能にすることを課題としてなされたもの
であり、本発明によって、下記各態様のジョイント保持
装置,ジョイント保持方法および摩擦圧接方法が得られ
る。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号
を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記
載する。これは、あくまでも本発明の理解を容易にする
ためであり、本明細書に記載の技術的特徴およびそれら
の組合わせが以下の各項に記載のものに限定されると解
釈されるべきではない。 (1)第一部材と第二部材とが互いに偏心可能かつ傾き
可能に接続されて成るジョイントを、第一部材と第二部
材との軸線が予め定められた一直線と精度良く合致する
状態で保持するための装置であって、第一部材の外周面
を把持することにより第一部材を同心的に拘束する第一
拘束治具と、作業機械に取り付けられ、第一拘束治具を
同心に保持するチャックと、そのチャックの本体に同心
にかつ軸方向に相対移動可能に保持され、第二部材の嵌
合部と同心に嵌合する嵌合部と第二部材の軸線に直角な
当接面と当接する当接面とを備えた第二拘束治具と、ジ
ョイントを保持した第一拘束治具がチャック本体に同心
に位置決めされた状態で、第二拘束治具をチャック本体
に対して軸方向に付勢することにより、前記当接面を第
二部材の当接面に弾性的に押し付ける付勢装置とを含む
ジョイント保持装置(請求項1)。第一拘束治具により
第一部材が同心的に拘束され、その第一拘束治具が作業
機械に取り付けられたチャックの本体に対して同心に位
置決めされれば、第一部材の軸線が作業機械の主軸の軸
線と一致させられる。そして、ジョイントを保持した第
一拘束治具がチャック本体に同心に位置決めされた状態
では、そのチャックの本体に同心に保持された第二拘束
治具の嵌合部が第二部材の嵌合部と嵌合して、第二部材
の嵌合部、すなわち第二部材の軸方向の1点をチャック
本体に対して同心に位置決めする。その上、第二拘束治
具の当接面が付勢装置の付勢力によって、第二部材の当
接面に押し付けられるが、その付勢力によって第二部材
と第一部材とが、第二部材側から第一部材側へ向かう向
きに移動することが、第一拘束治具により防止されるた
め、結局、第二拘束治具の当接面が第二部材の当接面に
強く押し付けられ、両当接面が全体において互いに密着
することとなり、第二部材のチャック本体に対する傾き
が除去される。結局、第二部材の軸線も作業機械の軸線
と一致させられることとなるのであり、第一部材と第二
部材との軸線が一直線上に位置する状態となれば、ジョ
イント全体が作業機械に同心に保持されることとなる。 (2)前記第一拘束治具が、概して円筒状をなし、一端
に半径方向内向きのフランジ部を備え、そのフランジ部
の内周面で前記第一部材の外周面と係合する (1)項に記
載のジョイント保持装置。 (3)前記第一拘束治具が、少なくとも前記フランジ部
を有する側の端部において、軸線に平行な切断面により
複数に分割されており、少なくとも前記チャックにより
保持された状態では前記フランジ部の内周面が前記第一
部材の外周面に押し付けられる (2)項に記載のジョイン
ト保持装置。少なくとも、第一拘束治具がチャックによ
り強く把持された状態では、フランジ部の内周面が第一
部材の外周面に押し付けられる。すなわち、第一拘束治
具が第一部材を強く把持する状態となるのであり、それ
によって、第一部材の第一拘束治具に対する回転,傾き
および軸方向の移動が防止される。第一拘束治具をコレ
ットチャックのコレットと同様な構成とし、そのコレッ
トをチャックにより縮径させることによって、第一部材
を強く把持させることも可能である。 (4)前記第一拘束治具が、軸線に平行な切断面により
二つ割りにされ、その二つ割りにされた部分が、軸線に
平行な連結軸により相対回動可能に連結された (3)項に
記載のジョイント保持装置。二つ割りにされた部分の連
結軸を中心とする相対回転によって、第一拘束治具が解
放状態と閉塞状態とにされる。解放状態でジョイントが
第一拘束治具の内部にセットされ、閉塞状態とされるこ
とにより、フランジ部の内周面が第一部材の外周面に係
合させられる。二つ割りの部分が、連結軸により連結さ
れた側とは反対側の部分において、ボルト等によって締
め付けられることにより、フランジ部の内周面が第一部
材の外周面を強く把持する状態となるようにすることも
可能であり、ジョイントが内部にセットされた第一拘束
治具がチャックにより強く把持されることにより、第一
拘束治具のフランジ部が第一部材を強く把持する状態と
なるようにすることも可能である。 (5)前記チャック本体が、前記第一拘束治具の前記第
一部材の外周面と係合する側とは反対側の端部と同心に
嵌合する嵌合部を備えた (1)項ないし (4)項のいずれか
1つに記載のジョイント保持装置。第一拘束治具の端部
がチャック本体の嵌合部に嵌合されることによって、第
一拘束治具がチャックに対して同心に位置決めされ、そ
の第一拘束治具に拘束された第一部材もチャックに対し
て同心に位置決めされる。 (6)前記第二部材が、半径方向外向きのフランジ部
と、そのフランジ部の端面に設けられた嵌合部とを備
え、前記第二拘束治具が、前記当接面としての前記フラ
ンジ部の端面に当接する前記当接面の中央に、前記嵌合
部を備えた (1)項ないし (5)項のいずれか1つに記載の
ジョイント保持装置。フランジ部の端面に設けられる嵌
合部が嵌合突部であれば、第二拘束治具の嵌合部が嵌合
凹部とされる。両嵌合部の凹凸が逆であってもよい。 (7)前記付勢装置が、前記チャック本体と前記第二拘
束治具との間に配設された弾性部材を含む (1)項ないし
(6)項のいずれか1つに記載のジョイント保持装置。付
勢装置を、例えば、エアシリンダ等のアクチュエータに
より構成することも可能であるが、弾性部材で構成すれ
ば、構成を単純化できる。弾性部材としては、圧縮コイ
ルスプリング,皿ばね等が好適である。 (8)第一部材と第二部材とが互いに偏心可能かつ傾き
可能に接続されて成るジョイントを、第一部材および第
二部材の軸線が予め定められた一直線と合致する状態で
保持する方法であって、第一部材の軸線を前記一直線上
に位置決めし、かつ、第二部材の軸線上の1点を前記一
直線上に位置決めするとともに、第二部材の軸線に直角
な面を前記一直線に対して直角に拘束することを特徴と
するジョイント保持方法。このようにジョイントを保持
すれば、 (1)項に関して説明したように、第一部材およ
び第二部材の軸線を一直線と合致させることができ、結
局、ジョイント全体を同心に拘束した状態で保持するこ
とができる。 (9)第一部材と第二部材とが互いに偏心可能かつ傾き
可能に接続されて成るジョイントの第一部材に軸部材を
摩擦圧接する方法であって、第一部材の軸線を予め定め
られた一直線上に位置決めし、第二部材の軸線上の1点
を前記一直線上に位置決めするとともに、第二部材の軸
線に直角な面を前記一直線に対して直角に拘束し、か
つ、第一部材に軸部材を同心に対向させる準備工程と、
ジョイントを回転させつつ第一部材と軸部材との端面同
士を互いに押し付け、両端面間に発生する摩擦熱により
両端面を溶融させて接合する接合工程とを含む摩擦圧接
方法(請求項2)。上記準備工程によれば、ジョイント
全体の軸線が一直線上に位置する状態とすることができ
るため、軸部材の軸線をその直線上に位置決めすれば、
第一部材と軸部材とを相対的な傾きなく正確に同心に位
置決めすることができる。その状態でジョイントを回転
させつつ、軸部材と第一部材とを押し付ければ、振動,
騒音少なく圧接を行うことができ、軸部材と第一部材と
を精度よく同心に接合することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態である
ジョイント保持装置について図面に基づいて詳細に説明
する。図1に示すように、本実施形態におけるジョイン
ト保持装置は、車両用プロペラシャフトの等速ジョイン
トの一種であるWカルダン式等速ジョイント12(以下
ジョイント12と略称する)を保持するものである。ジ
ョイント12は、ヨーク部材20,22を備え、これら
ヨーク部材20,22が十字スパイダ24,26および
連結部材28により互いに連結されている。ヨーク部材
20,22は、概してコの字形を成し、コの字形の各一
対の腕部30,32に十字スパイダ24,26の一対の
端部がそれぞれ相対回転可能に結合され、各十字スパイ
ダ24,26の他の一対の端部が連結部材28の両端の
各ヨーク部に相対回転可能に結合されているのである。
したがって、ヨーク部材20,22は互いに偏心可能か
つ傾き可能である。ヨーク部材20は、コの字形の底部
34から腕部30とは反対側に延び出し、底部34の幅
より小径の円形断面を有する短軸部40を備えている。
ヨーク部材22は、コの字形の底部がフランジ部42と
され、フランジ部42の腕部32側とは反対側の端面4
4から延び出し、フランジ部42より小径の嵌合部46
を備えている。また、フランジ部42の端面44には図
示しない複数個の取付穴が形成されている。
【0007】本実施形態においては、ジョイント12が
上記ジョイント保持装置に同心に位置決め保持された状
態で、ジョイント12のヨーク部材20の短軸部40の
端面48に軸部材としてのチューブ50(図1に二点鎖
線で示す)の端面52が摩擦圧接により接合される。ジ
ョイント保持装置は、作業機械の一種である摩擦圧接機
60のスピンドル62に取り付けられている。スピンド
ル62は、摩擦圧接機60の図示しない回転駆動装置に
より回転させられる。
【0008】ジョイント保持装置は、拘束治具70,7
2およびこれら拘束治具70,72を同心に保持するチ
ャック74を備えている。チャック74は、チャック本
体80においてスピンドル62に、同心に、相対回転不
能かつ軸方向に相対移動不能に取り付けられている。本
実施形態におけるチャック74は、チャック本体80
と、互いに等角度間隔に隔たり、かつ、チャック本体8
0の中心軸線に対して軸対称の関係を保って互いに接
近,離間可能な3つの爪82と、それら爪82を駆動す
る図示しない爪駆動装置とを有する三つ爪チャックであ
る。チャック本体80は、概して段付円筒状を成し、そ
の後端部がスピンドル62の中心孔88に嵌合可能な小
径の嵌合部90とされ、先端部側が大径のフランジ部9
2とされている。チャック本体80には、中心を軸方向
に貫通する中心孔94が形成され、中心孔94のフラン
ジ部92側の内周面には段付状に大径となる嵌合凹部9
6,98が形成されている。嵌合凹部96には拘束治具
72が、嵌合凹部98には拘束治具70がそれぞれ同心
に嵌合されるようになっている。拘束治具70が嵌合凹
部98に嵌合された状態で、3つの爪82の接近,離間
により拘束治具70が把持,解放される。
【0009】拘束治具70は、図2および図3に示すよ
うに、概して円筒状を成す部材が拘束治具70の中心線
に平行な方向に切断された2つの部分円筒部106,1
08から成り、3つの爪82による把持,解放に伴って
縮径,拡径可能である。これら部分円筒部106,10
8は、拘束治具70の中心線に平行な連結軸110によ
り連結されており、連結軸110の軸線まわりに相対回
動させられることにより、部分円筒部106,108に
囲まれた内側空間が開放,閉塞される。この部分円筒部
106,108の内側空間は、ジョイント12を収容可
能である。部分円筒部106,108の連結軸110側
とは直径方向において反対側には、部分円筒部106,
108を貫通するボルト穴111および雌ねじ穴112
が形成されており、拘束治具70の閉塞状態で、ボルト
穴111を通して雌ねじ穴112にボルト114が螺合
される。部分円筒部106,108の一端部116に
は、半径方向内向きに突出するフランジ部118がそれ
ぞれ形成され、各フランジ部118の内周面が部分円筒
面である係合面120とされ、部分円筒部106,10
8の閉塞状態でヨーク部材20の短軸部40の外周面に
係合可能とされている。また、部分円筒部106,10
8の、連結軸110とは反対側において互いに対向する
側面には、一端部116から他端部122近傍まで中心
線に平行に延びる切欠124が形成されている。したが
って、本実施形態においては、拘束治具70内にジョイ
ント12が収容され、拘束治具70が閉塞されれば、部
分円筒部106,108の他端部122の側面同士が当
接するとともに、他端部122とは軸方向に隔たったフ
ランジ部118の係合面120がヨーク部材20の短軸
部40の外周面に近接または接触する。その後、拘束治
具70がチャック74により強く把持されれば、拘束治
具70のフランジ部118側の端部が縮径し、フランジ
部118がヨーク部材20の短軸部40を強く把持す
る。
【0010】拘束治具72は、チャック本体80の中心
孔94に軸方向に相対移動可能に嵌合された軸部130
と、軸部130の一端に設けられた頭部132とを備え
ている。軸部130は、頭部132から遠ざかるにつれ
て小径となる段付軸状をなし、小径軸部134の先端部
が雄ねじ部136とされている。チャック本体80の中
心孔94の嵌合部90側の開口は、閉塞部材140によ
り閉塞されている。閉塞部材140の中央部には、小径
軸部134の通過を許容する貫通穴142が形成されて
いる。雄ねじ部136のチャック本体80からの突出部
には、2個のナット144,146が螺合され、小径軸
部134の貫通穴142からの抜出しが防止されてい
る。閉塞部材140の内側面148と、軸部130の肩
面150との間には、弾性部材としての圧縮コイルスプ
リング152が嵌装されており、拘束治具72の頭部1
32が、チャック本体80の中心孔94から突出する向
きに付勢されている。頭部132の突出限度は、ナット
144と閉塞部材140との当接により規定される。
【0011】拘束治具72の頭部132は、嵌合凹部9
6に丁度嵌合可能な径を有する嵌合部160と、嵌合部
160より半径方向外向きに突出したフランジ部162
とを備えている。嵌合部160の外周面には軸方向に延
びるキー溝164が形成され、嵌合凹部96の内周面に
形成されたキー溝に固定されたキー166の突出先端部
が係合させられることにより、拘束治具72がチャック
本体80に対して回転不能かつ軸方向に一定距離移動可
能とされている。フランジ部162は、チャック74に
保持された拘束治具70の内側空間内を軸方向に相対移
動可能である。フランジ部162の先端面170には、
拘束治具72の中心軸線と同心の嵌合凹部172が形成
されている。嵌合凹部172は、ヨーク部材22の嵌合
部46が丁度嵌合可能な径を有している。フランジ部1
62の先端面170には、ヨーク部材22の前記取付穴
に嵌合する複数の係合ピンが立設されている。
【0012】以上のように構成されたジョイント保持装
置にジョイント12を保持させる際には、チャック74
から取り外された拘束治具70が開放状態とされ、ヨー
ク部材20の短軸部40が部分円筒部106,108の
係合面120に係合可能な状態でジョイント12が収容
され、部分円筒部106,108が閉塞されてボルト1
14が締め込まれる。この時ジョイント12は、短軸部
40の外周面が一対のフランジ部118の係合面120
に係合させられることにより、拘束治具70に同心に位
置決めされた状態ではあるが、ヨーク部材20に一定以
上の軸方向の力が加えられれば移動する状態となる。そ
のようにボルト114の締付力が加減されるのである。
ただし、ヨーク部材20のヨーク部材22とは反対側へ
の軸方向の移動の限度が、ヨーク部材20の底部34と
フランジ部118との当接により規定される。
【0013】上述のようにしてヨーク部材20の短軸部
40が拘束治具70に対して同心に位置決めされた状態
で、拘束治具70の他端部122側がチャック本体80
の嵌合凹部98に同心に嵌合される。この時、ヨーク部
材22のフランジ部42の前記取付穴と拘束治具72の
フランジ部162の前記係合ピンとが合致する相対位相
で、他端部122が、その端面が嵌合凹部98の底面に
当接するまで嵌合されることにより、拘束治具72の嵌
合凹部172がジョイント12のヨーク部材22の嵌合
部46と嵌合され、ヨーク部材22の嵌合部46が拘束
治具72、つまりチャック本体80に対して同心に位置
決めされる。拘束治具72は、圧縮コイルスプリング1
52の弾性力に基づいてヨーク部材22をヨーク部材2
0側に移動させる向きに付勢されているのであるが、ジ
ョイント12の軸方向の移動が拘束治具70により拘束
されている状態にあるため、このスプリング152の付
勢力によりフランジ部162の先端面170がヨーク部
材22のフランジ部42の端面44に強く押し付けられ
る。そのため、先端面170と端面44とが互いに密着
させられ、ヨーク部材22の軸線の拘束治具72の軸線
に対する傾きが除去された状態となる。また、フランジ
部162の前記係合ピンがヨーク部材22のフランジ部
42の前記取付穴に嵌入させられることにより、ヨーク
部材22の拘束治具72に対する回転が防止される。拘
束治具72のチャック本体80に対する回転は前記キー
166により防止されているため、結局、ヨーク部材2
2はチャック本体80に対して回転不能となる。その状
態で、3つの爪82が互いに接近させられて拘束治具7
0が縮径させられることにより、フランジ部118の係
合面120がヨーク部材20の短軸部40の外周面に強
く押し付けられ、ヨーク部材20がチャック本体80に
対して同心に、かつ、相対回転および軸方向の相対移動
不能に固定される。
【0014】このようにして、軸方向に互いに隔たった
ヨーク部材20,22の軸線が共にチャック本体80の
軸線と合致させられれば、必然的に、十字スパイダ2
4,26,連結部材28の軸線もチャック本体80の軸
線と合致させられ、結局、ジョイント12全体の軸線が
チャック本体80の軸線と合致させられる。そのチャッ
ク本体80はスピンドル62に同心に取り付けられてい
るため、ジョイント12全体がスピンドル62に対して
同心に取り付けられたこととなり、スピンドル62が回
転させられる際、振動,騒音の発生が良好に防止され
る。
【0015】一方、図示しない保持装置にチューブ50
が、それの端面52がジョイント12の端面48に対向
し、かつ、それの中心線がヨーク部材20の軸線と同一
の直線上に位置する状態で保持させられる。そして、ジ
ョイント12を保持したスピンドル62が回転させられ
るとともに、チューブ50を保持した保持装置がスピン
ドル62に接近させられ、チューブ50の端面52がジ
ョイント12の端面48に押し付けられる。この時ヨー
ク部材20は、チャック74により、チューブ50の押
付力に打ち勝つ力で保持されている。やがて、両端面4
8,52の間に発生する摩擦熱により、両端面48,5
2が溶融されてジョイント12にチューブ50が接合さ
れる。
【0016】以上の説明から明らかなように、ジョイン
ト12のヨーク部材20が第一部材を、ヨーク部材22
が第二部材をそれぞれ構成し、拘束治具70が第一拘束
治具を、拘束治具72が第二拘束治具をそれぞれ構成し
ている。また、拘束治具72の嵌合凹部172は、第二
部材の嵌合突部である嵌合部46と嵌合する嵌合部の一
形態であり、拘束治具72の先端面170と、ヨーク部
材22の端面44とがそれぞれ当接面を構成している。
さらに、圧縮コイルスプリング152が付勢装置を構成
している。
【0017】本実施形態によれば、ジョイント12の全
体が、ジョイント保持装置に同心に保持され、そのジョ
イント12に同心に対向させたチューブ50(軸部材)
が摩擦圧接されることにより、接合されたジョイント1
2とチューブ50との同心度が高くなり、回転時の動バ
ランスが向上して振動,騒音の発生を抑制することがで
きる。あるいは、摩擦圧接後の動バランス修正のための
加工作業を低減することができ、生産性を向上させるこ
とができる。また、動バランス修正が不可能な不良品の
発生を低減することができる。さらに、ジョイント保持
装置の第一拘束治具たる拘束治具70を、部分円筒部1
06,108を連結軸110まわりに相対回動させて開
閉させる構成とすることにより、ジョイント12に対す
る拘束治具70の取付作業が容易となった。
【0018】上記実施形態においては、拘束治具70
が、ボルト114により閉塞状態に保たれるが、それの
みではヨーク部材20を強く把持せず、拘束治具70が
チャック74により強く把持されることにより、ヨーク
部材20を強く把持する状態となるようにされていた
が、ボルト114の締め込みにより、拘束治具70がヨ
ーク部材20を強く把持する状態となるようにすること
も可能である。また、逆に、ボルト114を省略し、作
業者が拘束治具70を閉塞状態に保ってチャック74に
把持させ、それによって、拘束治具70がヨーク部材2
0を強く把持する状態となるようにすることも可能であ
る。さらに、拘束治具70を閉塞,開放可能とすること
自体も不可欠ではない。概して円筒上の拘束治具の、ヨ
ーク部材20を強く把持する把持部を有する側の端か
ら、中心線に平行な複数のすり割り溝を形成し、弾性変
形により縮径してヨーク部材を把持するコレット様のも
のとすることも可能である。その際、拘束治具が三つ爪
チャックにより縮径させられるようにすることも可能で
あり、また、拘束治具の外周にテーパ面を形成し、その
テーパ面を円筒部材の内周に形成したテーパ面と係合さ
せることにより、コレットチャックと全く同様にして拘
束治具を縮径させるようにすることも可能である。
【0019】以上、本発明のいくつかの実施形態を説明
したが、これらは例示に過ぎず、本発明は、前記〔発明
が解決しようとする課題,課題解決手段および効果〕の
項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づ
いて種々の変更、改良を施した形態で実施することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるジョイント保持装置
をジョイントとともに示す正面(一部断面)図である。
【図2】上記ジョイント保持装置の拘束治具を示す斜視
図である。
【図3】上記拘束治具の断面図である。
【符号の説明】
12:Wカルダン式等速ジョイント 20,22:ヨ
ーク部材 40:短軸部 44:端面 46:嵌
合部 48:端面 50:チューブ 52:端面
60:摩擦圧接機 70,72:拘束治具 7
4:チャック 80:チャック本体 96,98:嵌合凹部 15
2:圧縮コイルスプリング 170:先端面 17
2:嵌合凹部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一部材と第二部材とが互いに偏心可能
    かつ傾き可能に接続されて成るジョイントを、第一部材
    と第二部材との軸線が予め定められた一直線と合致する
    状態で保持するための装置であって、 前記第一部材の外周面を把持することにより第一部材を
    同心的に拘束する第一拘束治具と、 作業機械に取り付けられ、前記第一拘束治具を同心に保
    持するチャックと、 そのチャックの本体に同心にかつ軸方向に相対移動可能
    に保持され、前記第二部材の嵌合部と同心に嵌合する嵌
    合部と第二部材の軸線に直角な当接面と当接する当接面
    とを備えた第二拘束治具と、 前記ジョイントを保持した第一拘束治具が前記チャック
    本体に同心に位置決めされた状態で、前記第二拘束治具
    を前記チャック本体に対して軸方向に付勢することによ
    り、前記当接面を前記第二部材の当接面に弾性的に押し
    付ける付勢装置とを含むことを特徴とするジョイント保
    持装置。
  2. 【請求項2】 第一部材と第二部材とが互いに偏心可能
    かつ傾き可能に接続されて成るジョイントの第一部材に
    軸部材を摩擦圧接する方法であって、 前記第一部材の軸線を予め定められた一直線上に位置決
    めし、前記第二部材の軸線上の1点を前記一直線上に位
    置決めするとともに、第二部材の軸線に直角な面を前記
    一直線に対して直角に拘束し、かつ、前記第一部材に前
    記軸部材を同心に対向させる準備工程と、 前記ジョイントを回転させつつ前記第一部材と前記軸部
    材との端面同士を互いに押し付け、両端面間に発生する
    摩擦熱により両端面を溶融させて接合する接合工程とを
    含むことを特徴とする摩擦圧接方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100860449B1 (ko) 2006-12-18 2008-09-25 임순자 트랙터 작업기용 견인 굴절 조인트
KR100953248B1 (ko) 2009-11-13 2010-04-16 김창환 배관 연결을 위한 용접교구
DE10106158B4 (de) * 2001-02-10 2013-12-24 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft Spannvorrichtung für ein Gabelstück

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