JP2000192843A - 内燃機関用燃料噴射装置 - Google Patents

内燃機関用燃料噴射装置

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JP2000192843A JP11087856A JP8785699A JP2000192843A JP 2000192843 A JP2000192843 A JP 2000192843A JP 11087856 A JP11087856 A JP 11087856A JP 8785699 A JP8785699 A JP 8785699A JP 2000192843 A JP2000192843 A JP 2000192843A
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combustion engine
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • High-Pressure Fuel Injection Pump Control (AREA)
  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品点数の増加やコストアップすることな
く、エンジン1に噴射する高圧燃料の圧力が高くても、
ドライバビリティの悪化やエミッションの悪化を抑える
ことのできるディーゼルエンジン用電子制御噴射装置を
提供する。 【解決手段】 現在のコモンレール圧力(Pc)が、エ
ンジン1の通常運転状態の時に設定された目標コモンレ
ール圧力(SPc)よりもある規定値(例えば30MP
a〜60MPa)以上に高い場合に、インジェクタ7か
らエンジン1の各気筒内燃焼室に高圧燃料を噴射する噴
射時期を、エンジン1の運転状態に応じて決められた通
常噴射時期よりも、進角側または遅角側に所定量だけず
らすようにすることで、エンジン1の高負荷運転状態か
ら急減速する際の噴射圧力が目標コモンレール圧力以下
に下がるまでの間のエンジン1の燃焼騒音レベルおよび
NOxの排出量の増加を抑えるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディーゼルエンジ
ン等の内燃機関用燃料噴射装置に関するもので、特にエ
ンジン回転速度とエンジン負荷に応じたエンジンの最適
燃焼を得るための適正な噴射時期を電子制御により決定
する内燃機関用電子制御噴射装置の噴射時期制御方法に
係わる。
【0002】
【従来の技術】近年、排気ガスの規制強化、地球環境保
護、内燃機関(エンジン)の運転性の向上の観点から、
燃料タンクからフィードポンプにより汲み上げられた燃
料を燃料噴射ポンプで加圧して蓄圧室であるコモンレー
ルに蓄圧し、このコモンレールに蓄圧された高圧燃料を
インジェクタへの通電または通電停止により内燃機関に
適正な噴射時期で高圧燃料を噴射することが可能な内燃
機関用電子制御噴射装置が用いられるようになってき
た。
【0003】例えばディーゼルエンジン用電子制御噴射
装置として知られるコモンレール式電子制御噴射装置
は、コモンレール内に20MPa〜200MPaの高圧
燃料を蓄圧し、このコモンレールから分岐する分岐管の
先端に設けられるインジェクタへの通電および通電停止
により所望の燃料噴射量の高圧燃料が所望の噴射時期で
エンジンの各気筒内燃焼室に噴射するように構成されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のコモ
ンレール式電子制御噴射装置においては、圧力センサで
監視しているコモンレール圧力が、エンジン回転速度と
エンジン負荷に応じて決まる設定圧力と一致するよう
に、燃料噴射ポンプからコモンレールへの高圧燃料の圧
送量を増減するようにしているが、高圧燃料の圧力を高
圧から低圧に変更するには燃料噴射ポンプからの高圧燃
料の圧送量よりもインジェクタからのリーク量やインジ
ェクタから噴射する高圧燃料の噴射量等を多くすれば良
い。
【0005】しかしながら、図12のタイムチャートに
示したように、例えば高負荷運転状態のようにコモンレ
ール圧力が非常に高い状態(イ)から、急減速をする場
合、すなわち、燃料の噴射を行わず(ロ)、再びアクセ
ルペダルを踏み込んで燃料の噴射を始める場合(ハ)に
は、高圧燃料の噴射を一時的に行わないため、図12
(a)の(ロ)のように、インジェクタ等からのリーク
により若干の低下はあるが、コモンレール圧力は高い値
を維持する。
【0006】そして、図12(a)の(ハ)に示したよ
うに、再び燃料を噴射した時には、そのエンジンの運転
状態で設定される設定圧力(目標コモンレール圧力)よ
りも、図示されるΔP高い値で高圧燃料が噴射される。
このため、何回か設定圧力よりも高い圧力の燃料を噴射
してコモンレール圧力が設定圧力以下に下がるまでは、
エンジンの燃焼騒音が大きくなったり、排気ガス中の窒
素酸化物(NOx)の排出量が増加したりして、ドライ
バビリティ(運転性)の悪化やエミッションの悪化をき
たすという問題が生じる。
【0007】そして、高速状態から減速状態へと変移し
たときの、実際のコモンレール圧力の減少が遅れること
に起因する、再加速時の、実際のコモンレール圧力が、
目標コモンレール圧力よりも大きい場合において、燃料
噴射すると騒音等が発生するという問題が生じる。
【0008】ここで、コモンレール圧力を種々変化させ
て、アイドル状態での燃焼騒音レベル、NOx排出量が
どのように変化するかについて調査した2つの実験につ
いて説明する。その実験結果を図13(a)、(b)の
グラフに示した。この図13(a)、(b)のグラフか
らも確認できるように、コモンレール圧力が20MPa
の時に比べて、コモンレール圧力が100MPaの時で
は、燃焼騒音レベルで8dBも増加し、NOx排出量で
12g/hも増加する傾向にあり、大きな問題となるこ
とが予想される。
【0009】その上記の問題を解消するには、コモンレ
ール圧力を下げる方法が考えられる。この方法の1つと
して、インジェクタ等の摺動部からのリーク燃料を増加
し低圧にすることが考えられるが、そのリーク分は常に
燃料噴射ポンプからコモンレールに圧送せねばならず、
動力ロスを招く。このため、噴射装置としてはなるべく
リーク燃料を少なくする必要があるが、この点からもリ
ーク燃料により低圧化を期待するのは困難である。ま
た、コモンレールにリーク経路と繋がる通路を開閉する
開閉弁を設けて減圧する方法もあるが、その開閉弁等を
設けることで部品点数が増加するためコストアップを招
いてしまう。
【0010】
【発明の目的】本発明は、上記問題点を解決するために
なされたもので、部品点数の増加やコストアップするこ
となく、内燃機関に噴射する噴射圧が、運転状態に応じ
て要求される圧力よりも高くなる場合においても、ドラ
イバビリティの悪化やエミッションの悪化を抑えること
のできる内燃機関用燃料噴射装置を提供することを目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、内燃機関の運転状態に応じて目標噴射圧力を決
定し、内燃機関の運転状態に応じて通常噴射時期を決定
する。次に、噴射圧力検出手段にて検出した高圧燃料の
圧力が、目標噴射圧力よりも規定値以上高い場合には、
通常噴射時期よりも所定量だけ進角または遅角させるよ
うにすることで、内燃機関の燃焼騒音レベルおよび排気
ガス中のNOxの排出量を目標噴射圧力程度のレベルま
で低減できる。それによって、内燃機関に噴射する高圧
燃料の圧力が規定値以上に高くても、部品点数の増加や
コストアップすることなく、ドライバビリティの悪化や
エミッションの悪化を抑えることができる。
【0012】請求項2に記載の発明によれば、噴射圧力
検出手段にて検出した噴射圧力と目標噴射圧力決定手段
にて決定した目標噴射圧力とが略一致するように、燃料
噴射ポンプからコモンレールへの高圧燃料の圧送量を制
御することで、蓄圧室内に蓄圧される高圧燃料の圧力を
設定圧力に設定することができる。請求項3に記載の発
明によれば、噴射圧力検出手段にて検出した噴射圧力と
目標噴射圧力決定手段にて決定した目標噴射圧力との圧
力差に応じた所定量だけ、通常噴射時期よりも進角また
は遅角させるように目標噴射時期を決定することで、燃
焼騒音レベルおよびNOx排出量を最適値まで低減でき
る。請求項4に記載の発明によれば、圧力センサにて検
出したコモンレールの内部圧力が、目標内部圧力よりも
規定値以上高い場合には、通常噴射時期よりも所定量だ
け進角または遅角させるようにすることで、請求項1に
記載の発明と同様な効果を達成できる。
【0013】請求項5に記載の発明によれば、内燃機関
の運転状態に応じて目標噴射圧力を決定し、内燃機関の
運転状態に応じて通常噴射時期および通常噴射量を決定
する。次に、噴射圧力検出手段にて検出した高圧燃料の
圧力が、目標噴射圧力よりも規定値以上高い場合には、
燃料噴射弁の1行程における噴射を、少なくとも2段以
上の分割噴射とするようにした。この際、燃料噴射弁の
1行程中の各段の噴射を、決められた噴射時期、決めら
れた噴射量で行うようにすることで、内燃機関の燃焼騒
音レベル、排気ガス中のNOx排出量およびHC排出量
を目標噴射圧力程度のレベルまで低減できる。それによ
って、内燃機関に噴射する高圧燃料の圧力が規定値以上
に高くても、部品点数の増加やコストアップすることな
く、ドライバビリティの悪化やエミッションの悪化を抑
えることができる。
【0014】請求項6に記載の発明によれば、噴射圧力
検出手段にて検出した噴射圧力と目標噴射圧力決定手段
にて決定した目標噴射圧力とが略一致するように、燃料
噴射ポンプからコモンレールへの高圧燃料の圧送量を制
御することで、蓄圧室内に蓄圧される高圧燃料の圧力を
設定圧力に設定することができる。請求項7に記載の発
明によれば、高圧燃料の圧力が目標噴射圧力よりも規定
値以上高い場合でも、分割噴射の各段の噴射量がほぼ同
等量となるように、分割噴射の噴射量を制御すること
で、このような分割噴射の方がパイロット噴射と比較し
て、内燃機関の燃焼騒音レベル、排気ガス中のNOx排
出量およびHC排出量を低減できる。
【0015】請求項8に記載の発明によれば、高圧燃料
の圧力が目標噴射圧力よりも規定値以上高い場合には、
分割噴射の1段目の噴射量が1行程中の全噴射量の25
%よりも多く、且つ50%以下となるように1段目の噴
射量を制御すると共に、分割噴射の2段目以降の噴射量
が1行程中の全噴射量の50%以上で、且つ75%より
も少なくなるように2段目以降の噴射量を制御すること
で、このような分割噴射の方がパイロット噴射と比較し
て、内燃機関の燃焼騒音レベル、排気ガス中のNOx排
出量およびHC排出量を低減できる。
【0016】請求項9に記載の発明によれば、分割噴射
の各段の噴射間隔を3°CA以上で、且つ40°CA以
下あけるように分割噴射の噴射時期を制御することで、
分割噴射の各段の噴射行程を良好に行うことができ、且
つ内燃機関の燃焼騒音レベルおよび排気ガス中のNOx
排出量の悪化を防止できる。請求項10に記載の発明に
よれば、分割噴射の1段目の噴射時期が上死点よりも前
となるように、しかも分割噴射の2段目以降の噴射時期
が上死点以降に噴射となるように分割噴射の噴射時期を
制御することで、排気ガス中のHC排出量の悪化を防止
でき、且つ内燃機関の燃焼騒音レベルおよび排気ガス中
のNOx排出量の悪化も防止できる。請求項11に記載
の発明によれば、分割噴射の1段目の噴射時期が上死点
よりも前となるように、しかも分割噴射の2段目以降の
噴射時期が上死点以降の5°CAから20°CAまでの
間となるように分割噴射の噴射時期を制御することで、
内燃機関の燃焼騒音レベル、排気ガス中のNOx排出量
およびHC排出量を低減できる。
【0017】請求項12に記載の発明によれば、運転状
態検出手段にて検出した内燃機関の運転状態が低い噴射
圧力が要求される運転条件である場合、すなわち、アイ
ドル等の低負荷運転時で、エンジン回転速度が設定値以
下で、且つアクセル開度が設定値以下の運転条件の場合
には、通常噴射時期よりも所定量だけ進角または遅角さ
せるようにすることで、騒音やエミッション、燃費の悪
化を伴うことのない噴射制御を提供できる。
【0018】請求項13に記載の発明によれば、運転状
態検出手段にて検出した内燃機関の運転状態が低い噴射
圧力が要求される運転条件である場合、すなわち、アイ
ドル等の低負荷運転時で、エンジン回転速度が設定値以
下で、且つアクセル開度が設定値以下の運転条件の場合
には、燃料噴射弁の1行程における噴射を、少なくとも
2段以上の分割噴射とするようにした。この際、燃料噴
射弁の1行程中の各段の噴射を、決められた噴射時期、
決められた噴射量で行うようにすることで、騒音やエミ
ッション、燃費の悪化を伴うことのない噴射制御を提供
できる。
【0019】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態を実施例に基づ
き図面を参照して説明する。 〔第1実施例の構成〕図1ないし図3は本発明の第1実
施例を示したもので、図1はディーゼルエンジン用電子
制御噴射装置の全体構成を概略的に示した系統図であ
る。
【0020】本実施例のディーゼルエンジン用電子制御
噴射装置は、多気筒のディーゼルエンジン(以下エンジ
ンと略す)1の運転状態、車両の状態および運転者の操
作量(意思)を各種センサにより検出して、電子制御ユ
ニット(Electronic Control Un
it:以下ECUと言う)10に伝えて、各種センサか
らの情報により最適な噴射量および噴射時期を演算し、
それぞれを制御するアクチュエータに指令するように構
成されている。
【0021】ここで、ディーゼルエンジン用電子制御噴
射装置の燃料配管系には、燃料タンク2内の燃料を汲み
上げるフィードポンプ3と、このフィードポンプ3によ
り吸い出された燃料を加圧して高圧燃料を圧送する燃料
噴射ポンプ(例えば列型燃料噴射ポンプ)4と、この燃
料噴射ポンプ4より圧送された高圧燃料を蓄圧する蓄圧
室であるコモンレール5と、高圧パイプ6を介してコモ
ンレール5に接続され、エンジン1の各気筒に取り付け
られた複数個(本例では6個)の燃料噴射弁(以下イン
ジェクタと言う)7とが配設されている。
【0022】ここで、燃料噴射ポンプ4に取り付けられ
たアクチュエータとしての調整用電磁弁8は、ECU1
0からの制御信号により電子制御されることにより、燃
料噴射ポンプ4からコモンレール5への高圧燃料の圧送
量を調整する。そして、コモンレール5は、比較的に高
い圧力(コモンレール圧力)の高圧燃料を蓄えるサージ
タンクの一種で、燃料配管を形成する高圧パイプ6を介
して各インジェクタ7に接続されている。
【0023】複数個のインジェクタ7は、エンジン1の
各気筒に個別に対応して取り付けられている。そして、
各インジェクタ7からの高圧燃料の噴射量および噴射時
期等は、各インジェクタ7がそれぞれに組み付けられて
いるアクチュエータとしての制御用電磁弁9への通電お
よび通電停止をECU10で電子制御することにより決
められる。
【0024】次に、本実施例のECU10を図1に基づ
いて簡単に説明する。このECU10は、本発明の目標
噴射圧力決定手段、通常噴射時期決定手段、目標噴射時
期決定手段、噴射時期制御手段、圧送量制御手段に相当
するもので、制御処理、演算処理を行うCPU、各種プ
ログラムおよびデータを保存するROM、RAM、入力
回路、出力回路、電源および駆動回路等より構成されて
いる。
【0025】そして、ECU10に入力する基本センサ
としては、エンジン1の回転速度を検出するエンジン回
転速度センサ(運転状態検出手段)11(これはポンプ
4に内蔵される場合もある)、アクセルペダル12の踏
み込み量(アクセル開度)を検出するアクセル開度セン
サ(運転状態検出手段)13、エンジン1の冷却水の温
度を検出する冷却水温センサ(運転状態検出手段)1
4、およびコモンレール5内の内部圧力を検出する圧力
センサ(圧力検出手段)15等がある。その他に、エン
ジン負荷センサ、噴射時期センサ、吸気圧力センサ、吸
気温度センサを使用しても良い。
【0026】また、ECU10は、それに送り込まれる
上記に各種センサからのセンサ信号(検出情報)や予め
決められた制御特性に基づいて、調整用電磁弁8および
制御用電磁弁9等のアクチュエータを電気的に制御する
ように構成されている。そして、それに伴い燃料噴射ポ
ンプ4からコモンレール5への高圧燃料の圧送量が電子
制御されると共に、各インジェクタ7から対応するエン
ジン1の気筒内燃焼室への高圧燃料の噴射量や噴射時期
等が電子制御される。
【0027】〔第1実施例の制御方法〕次に、本実施例
のディーゼルエンジン用電子制御噴射装置の制御方法を
図1および図2に基づいて簡単に説明する。ここで、図
2はECUによる噴射時期制御方法を示したフローチャ
ートである。
【0028】先ず、各種センサからのセンサ信号を読み
込む。すなわち、エンジン回転速度センサ11にて検出
したエンジン回転速度(Ne)、アクセル開度センサ1
3にて検出したアクセル開度(Ac)、および冷却水温
センサ14にて検出した冷却水温(Tw)等を読み込ん
で、エンジン1の運転状態(条件)を検出する(運転状
態検出手段:ステップS1)。
【0029】次に、圧力センサ15にて検出したコモン
レール圧力(Pc)を読み込んで、インジェクタ7から
エンジン1の各気筒内燃焼室に噴射する噴射圧力を検出
する(噴射圧力検出手段:ステップS2)。
【0030】次に、エンジン回転速度(Ne)とアクセ
ル開度(Ac)等のエンジン負荷と目標噴射圧力特性に
基づいて、インジェクタ7からエンジン1の各気筒内燃
焼室に高圧燃料を噴射する目標噴射圧力(コモンレール
5に蓄圧される目標コモンレール圧力:例えば20MP
a〜200MPa)を演算する(目標噴射圧力決定手
段:ステップS3)。
【0031】次に、ステップS2にて検出したコモンレ
ール圧力(Pc)とステップS3にて算出した目標コモ
ンレール圧力(SPc)とが略一致するように、燃料噴
射ポンプ4からコモンレール5への高圧燃料の圧送量を
制御する(圧送量制御手段:ステップS4)。
【0032】次に、エンジン回転速度(Ne)と冷却水
温(Tw)と吸気圧とアクセル開度(Ac)等のエンジ
ン負荷と通常噴射時期特性に基づいて、インジェクタ7
からエンジン1の各気筒内燃焼室に高圧燃料を噴射する
通常噴射時期を演算する(通常噴射時期決定手段:ステ
ップS5)。ここまでは通常行われる制御であるが、本
発明の特徴である制御方法は、ステップS6以降に示さ
れる。
【0033】次に、現在のコモンレール圧力(Pc)
が、目標コモンレール圧力(SPc)よりもある規定値
(例えば30MPa〜60MPa)以上に高い圧力であ
るか否かを判定する(ステップS6)。この判定結果が
NOの場合、つまり現在のコモンレール圧力(Pc)が
エンジン1の通常運転状態の時に設定された目標コモン
レール圧力(SPc)とほぼ同じである場合には、通常
噴射時期で噴射するようにインジェクタ7の通電状態を
制御する(ステップS7)。その後に、ステップS1の
制御処理にリターンする。
【0034】また、ステップS6の判定結果がYESの
場合、つまり現在のコモンレール圧力(Pc)が、エン
ジン1の通常運転状態の時に設定された目標コモンレー
ル圧力(SPc)よりもある規定値(例えば30MPa
〜60MPa)以上に高い圧力の場合には、通常噴射時
期よりも進角側に所定量(例えば30°CA程度)だけ
ずらした値、あるいは遅角側に所定量(例えば10°C
A程度)だけずらした値を演算し、その値を目標噴射時
期として記憶する(目標噴射時期決定手段:ステップS
8)。
【0035】次に、この目標噴射時期決定手段にて決定
した目標噴射時期となるようにインジェクタ7の通電状
態を制御して、インジェクタ7からエンジン1の各気筒
内燃焼室に高圧燃料を噴射する噴射時期を制御する(噴
射時期制御手段:ステップS9)。その後に、ステップ
S1の制御処理にリターンする。
【0036】すなわち、本実施例のディーゼルエンジン
用電子制御噴射装置は、前述のように、例えば高負荷運
転状態でエンジン1を運転した後に一旦高圧燃料の噴射
を停止し、その後に噴射を復帰した時にコモンレール圧
力(インジェクタ7から噴射される噴射圧力)が目標コ
モンレール圧力よりも規定値以上高くなる。この場合に
は、インジェクタ7からエンジン1の各気筒内燃焼室に
高圧燃料を噴射する噴射時期を、通常噴射時期よりも所
定量だけ進角側または遅角側にずらすようにする。
【0037】それによって、インジェクタ7を何回か開
弁することで高圧燃料を何回か噴射してコモンレール圧
力が目標コモンレール圧力以下に下がるまでの間、エン
ジン1の燃焼騒音およびNOxの排出量の増加を抑制す
るものである。なお、この場合、噴射時期を変更すると
エンジン1の仕事量が変わるために、実際には噴射時期
に合わせた噴射量制御を行う必要がある。
【0038】ここで、本発明の制御がなされる例とし
て、高負荷運転後に燃料カットし、再び噴射を開始する
という、ともすると特殊な運転状態で行われるように見
受けられるかもしれないが、実際には、今後の動向とし
て高圧化が更に進むと共に、リーク量が低減される方向
にあるため、ごく通常の加減速でも本発明の制御が威力
を発揮する可能性がある。
【0039】なお、インジェクタ7からエンジン1の各
気筒内燃焼室に高圧燃料を噴射することによりコモンレ
ール圧力は下がるため、噴射時期はその時のコモンレー
ル圧力に応じた所定量だけ進角または遅角して噴射する
ような制御方法を採用することが望まれる。
【0040】また、進角または遅角することにより、N
Ox以外の他のエミッション、特に排気ガス中の炭化水
素(HC)の排出量の増加を伴う場合があるが、HCの
排出許容範囲内で、進角量または遅角量を設定すること
が望ましいのは言うまでもない。
【0041】〔第1実施例の効果〕以上のように、本実
施例のディーゼルエンジン用電子制御噴射装置は、エン
ジン回転速度やエンジン負荷等のエンジン1の運転状態
で決まる目標コモンレール圧力(Pc)よりも規定値
(例えば60MPa)以上に高い場合に、通常噴射時期
より所定量だけ進角側または遅角側にずらした目標噴射
時期にエンジン1の各気筒内燃焼室に高圧燃料を噴射す
ることで、部品点数の増加やコストアップも伴わずに、
エンジン1の燃焼騒音レベル、排気ガス中のNOxの排
出量を低減することができる。これにより、ドライバビ
リティの悪化やエミッションの悪化を抑制することがで
きる。
【0042】〔第1実施例の実験結果〕次に、噴射時期
を種々変化させて、エンジン1の燃焼騒音レベルおよび
排気ガス中のNOxの排出量がどのように変化するかに
ついて調査した複数の実験について説明する。
【0043】第1の実験は、噴射時期を通常噴射時期か
ら進角または遅角させて、エンジン1の燃焼騒音レベル
がどのように変化するかについて調査したもので、その
実験結果を図3(a)のグラフに示した。第2の実験
は、噴射時期を通常噴射時期から進角または遅角させ
て、NOxの排出量がどのように変化するかについて調
査したもので、その実験結果を図3(b)のグラフに示
した。
【0044】これらの図3(a)、(b)からも確認で
きるように、インジェクタ7を開弁してエンジン1に高
圧燃料を噴射する噴射時期を、エンジン1の運転状態に
より決まる通常噴射時期から進角側または遅角側のうち
のいずれか一方側に所定量だけずらすと、燃焼騒音レベ
ルおよびNOx排出量が減少することが分かった。
【0045】ここで、通常噴射時期よりも所定量だけ遅
角させた場合には、膨張工程で各気筒の内部圧力、内部
温度が下がっていく状態での燃焼となるため、熱発生率
のピーク値が抑制されて、燃焼騒音レベルおよびNOx
排出量が減少する。一方、通常噴射時期よりも所定量だ
け進角させた場合には、最近文献等でも紹介されている
「早期噴射による希薄予混合燃焼」の効果で、やはり熱
発生が抑えられる。つまり、早期に噴射すると、燃料が
着火するまでに十分な時間があり、混合が十分になされ
る。このため、リーンな状態で予混合の燃焼が行われる
ために熱発生の緩慢な低温燃焼が可能となる。
【0046】図3(a)、(b)のグラフで、例えば通
常、このエンジン1の運転状態で使用される目標コモン
レール圧力(目標噴射圧力)よりも規定値(例えば60
MPa)以上に高いコモンレール圧力では、エンジン1
の燃焼騒音レベルは7dB程度、および排気ガス中のN
Oxの排出量は10g/h程度高くなる。以上の場合
に、噴射時期を、通常噴射時期よりも所定量だけ遅角ま
たは進角することで、燃焼騒音レベルおよびNOxの排
出量を目標コモンレール圧力でのレベルにまで下げられ
ることが分かった。
【0047】本実験の例では、エンジン1のクランク角
度で進角側に所定量(例えば30°CA程度)だけ噴射
時期をずらしたり、あるいはクランク角度で遅角側に所
定量(例えば10°CA程度)だけ噴射時期をずらした
りすることで、目標コモンレール圧力並の燃焼騒音、N
Oxの排出量が得られた。したがって、これを利用する
ことにより前述の不具合を解消することが可能である。
【0048】〔第2実施例の構成〕図4ないし図6は本
発明の第2実施例を示したもので、図4はディーゼルエ
ンジン用電子制御噴射装置の全体構成を概略的に示した
系統図である。
【0049】本実施例のECU10は、本発明の目標噴
射圧力決定手段、通常噴射時期噴射量決定手段、分割噴
射時期噴射量決定手段、噴射時期噴射量制御手段、圧送
量制御手段、分割噴射量制御手段、分割噴射時期制御手
段に相当するもので、制御処理、演算処理を行うCP
U、各種プログラムおよびデータを保存するROM、R
AM、入力回路、出力回路、電源および駆動回路等より
構成されている。
【0050】そして、ECU10に入力する基本センサ
としては、第1実施例と同様に、エンジン回転速度セン
サ11、アクセル開度センサ13、冷却水温センサ1
4、および圧力センサ15等がある。その他に、エンジ
ン負荷センサ、噴射時期センサ、吸気圧力センサ、吸気
温度センサを使用しても良い。
【0051】〔第2実施例の制御方法〕次に、本実施例
のディーゼルエンジン用電子制御噴射装置の制御方法を
図4および図5に基づいて簡単に説明する。ここで、図
5はECUによる噴射時期制御方法を示したフローチャ
ートである。
【0052】ステップS1からステップS4までは第1
実施例と同様な処理のため説明を省略する。次に、エン
ジン回転速度(Ne)と冷却水温(Tw)と吸気圧とア
クセル開度(Ac)等のエンジン負荷と通常噴射時期特
性および通常噴射量特性に基づいて、インジェクタ7か
らエンジン1の各気筒内燃焼室に高圧燃料を噴射する通
常噴射時期および通常噴射量(基本噴射量)を演算する
(通常噴射時期噴射量決定手段:ステップS5)。ここ
までは通常行われる制御であるが、本発明の特徴である
制御方法は、ステップS6以降に示される。
【0053】ここで、ステップS4で目標コモンレール
圧力となるよう燃料噴射ポンプ4を制御するが、図12
のタイムチャートに示したように、特に高負荷運転状態
でコモンレール圧力が非常に高い状態(イ)から急減速
する場合には、燃料噴射ポンプ4からコモンレール5へ
の高圧燃料の圧送量が0であっても、実際のコモンレー
ル圧力を目標コモンレール圧力まで直ちに下げられない
場合がある。
【0054】したがって、次のような判定を行う。すな
わち、現在のコモンレール圧力(Pc)が、目標コモン
レール圧力(SPc)よりもある規定値(例えば30M
Pa〜60MPa)以上に高い圧力であるか否かを判定
する(ステップS6)。この判定結果がNOの場合、つ
まり現在のコモンレール圧力(Pc)がエンジン1の通
常運転状態の時に設定された目標コモンレール圧力(S
Pc)とほぼ同じである場合には、1行程で行う噴射を
1回のみとする通常噴射を行う。
【0055】具体的には、上記のステップS5で決定し
た通常噴射時期および通常噴射量で噴射するように、イ
ンジェクタ7の通電状態を制御することで、インジェク
タ7からエンジン1の各気筒内燃焼室に高圧燃料を噴射
する噴射時期および噴射量を制御する(ステップS
7)。その後に、ステップS1の制御処理にリターンす
る。
【0056】また、ステップS6の判定結果がYESの
場合、つまり現在のコモンレール圧力(Pc)が、エン
ジン1の通常運転状態の時に設定された目標コモンレー
ル圧力(SPc)よりもある規定値(例えば30MPa
〜60MPa)以上に高い圧力の場合には、1行程で行
う噴射を2回に分割した分割噴射を行う。
【0057】具体的には、1行程中の1段目の噴射時期
および噴射量、1行程中の2段目以降の噴射時期および
噴射量を演算する。例えば1段目の噴射時期を上死点
(TDC)よりも前に30°CA程度進角するように、
分割噴射時期特性(特性マップ)に応じて演算し、その
値を記憶する。一方、1段目の噴射量を、ステップS5
において少なくともエンジン回転速度に対応して決定さ
れた1行程中の全噴射量(通常噴射量、基本噴射量)を
基準にして、その時の条件に応じてある程度の増減を加
味した噴射量に対して50%の噴射量となるように演算
し、その値を記憶する。
【0058】また、2段目の噴射時期をTDCよりも後
に10°CA程度遅角するように、分割噴射時期特性に
応じて演算し、その値を記憶する。一方、2段目の噴射
量を、上記の全噴射量に対して残りの50%の噴射量と
なるように演算し、その値を記憶する(ステップS
8)。
【0059】次に、上記のステップS8で決定した分割
噴射の噴射時期および噴射量で噴射するように、インジ
ェクタ7の通電状態を制御することで、インジェクタ7
からエンジン1の各気筒内燃焼室に高圧燃料を噴射する
噴射時期および噴射量を制御する(ステップS9)。そ
の後に、ステップS1の制御処理にリターンする。
【0060】〔第2実施例の作用〕次に、本実施例のデ
ィーゼルエンジン用電子制御噴射装置の作用を図4およ
び図6に基づいて簡単に説明する。
【0061】本実施例のディーゼルエンジン用電子制御
噴射装置は、前述のように、例えば高負荷運転状態でエ
ンジン1を運転した後に、一旦高圧燃料の噴射を停止
し、その後に噴射を再開した時にコモンレール圧力(イ
ンジェクタ7から噴射される噴射圧力)が目標コモンレ
ール圧力よりも規定値以上高くなる。
【0062】この場合には、インジェクタ7からエンジ
ン1の各気筒内燃焼室に高圧燃料を噴射するのに、各イ
ンジェクタ7の1行程での噴射を、2分割して、各段の
噴射時期および噴射量を予め定められた値で行うように
する。それによって、インジェクタ7を何回か開弁する
ことで、高圧燃料を何回か噴射してコモンレール圧力が
目標コモンレール圧力以下に下がるまでの間、エンジン
1の燃焼騒音、NOx排出量およびHC排出量の増加を
抑制するものである。
【0063】ここで、本発明の制御がなされる例とし
て、高負荷運転後に燃料カットし、再び噴射を開始する
という、ともすると特殊な運転状態で行われるように見
受けられるかもしれないが、実際には、今後の動向とし
て高圧化が更に進むと共に、リーク量が低減される方向
にあるため、ごく通常の加減速でも本発明の制御が威力
を発揮するものである。
【0064】〔第2実施例の効果〕以上のように、本実
施例のディーゼルエンジン用電子制御噴射装置は、エン
ジン回転速度やエンジン負荷等のエンジン1の運転状態
で決まる目標コモンレール圧力(SPc)よりも規定値
(例えば60MPa)以上に高い場合に、1行程での噴
射を、2回分割し各段の噴射時期および噴射量を予め決
められた値で行うことで、部品点数の増加やコストアッ
プも伴わずに、エンジン1の燃焼騒音レベル、排気ガス
中のNOx排出量およびHC排出量を低減することがで
きる。これにより、ドライバビリティの悪化やエミッシ
ョンの悪化を抑制することができる。
【0065】〔第2実施例の実験結果〕次に、2分割噴
射の例で分割噴射の1段目の噴射開始時期Ti(1)を
種々変化させて、エンジン1の燃焼騒音レベル、排気ガ
ス中のNOx排出量およびHC排出量がどのように変化
するかについて調査した複数の実験について説明する。
【0066】第1の実験は、2分割噴射の1段目の噴射
開始時期Ti(1)を種々変化させて、エンジン1の燃
焼騒音レベルがどのように変化するかについて調査した
もので、その実験結果を図6(a)のグラフに示した。
また、第2の実験は、2分割噴射の1段目の噴射開始時
期Ti(1)を種々変化させて、排気ガス中のNOx排
出量がどのように変化するかについて調査したもので、
その実験結果を図6(b)のグラフに示した。さらに、
第3の実験は、2分割噴射の1段目の噴射開始時期Ti
(1)を種々変化させて、排気ガス中のHC排出量がど
のように変化するかについて調査したもので、その実験
結果を図6(c)のグラフに示した。
【0067】これらの図6(a)〜図6(c)のグラフ
は、分割噴射の2段目の噴射開始時期Ti(2)を上死
点前(BTDC)5°CAおよび上死点後(ATDC)
10°CAの2条件で、コモンレール圧力がエンジン回
転速度、アクセル開度で得られる通常噴射圧力(目標コ
モンレール圧力:SPc)よりも規定値(例えば60M
Pa)以上高い場合、1段目の噴射開始時期Ti(1)
を変えた場合のエンジン1の燃焼騒音レベル、排気ガス
中のNOx排出量およびHC排出量の変化を示してい
る。
【0068】エンジン回転速度、アクセル開度から得ら
れる通常噴射時期で噴射した場合、エンジン1の燃焼騒
音レベルは通常噴射圧力で噴射した時より7dBも多く
なり、排気ガス中のNOx排出量は10g/hも多く排
出される。これに対し、分割噴射をすると、2段目の噴
射開始時期Ti(2)がBTDC5°CAでは燃焼騒音
レベルは5dB〜6dB程度低減できるが、NOx排出
量は低減されない。
【0069】一方、2段目の噴射開始時期Ti(2)が
ATDC10°CAでは、エンジン1の燃焼騒音レベル
は5dB〜7dB程度低減でき、排気ガス中のNOx排
出量はほぼ通常噴射圧力での排出レベルまで低減させる
ことができる。この差は、2段目の噴射分の噴射時期遅
延効果によるもので、膨張工程での燃焼となるため、熱
発生が抑制され、NOx排出量が低減される。但し、あ
まりに遅角すると燃焼が悪化し、エミッションが大幅に
悪化してしまうので、ある程度以内に抑える必要があ
る。このように、2段目の噴射(開始)時期としては、
上死点以降(ATDC)から20°CAまでの間が望ま
しく、また、ATDC5°CA〜15°CAが更に望ま
しく、ATDC10°CA程度が極めて望ましい。
【0070】また、1行程中の1段目の噴射開始時期と
2段目の噴射開始時期との噴射間隔としては、条件にも
よるが、3°CA〜40°CA程度が望ましく、10°
CA〜30°CA程度にするのが良い。これは、40°
CA〜50°CAあけると、エンジン1の燃焼騒音レベ
ルおよび排気ガス中のNOx排出量が悪化するからであ
る。
【0071】以上述べたように、1行程での噴射を少な
くとも2回以上に分割することで、噴射圧力が目標コモ
ンレール圧力よりも高い場合にも、目標コモンレール圧
力並の燃焼騒音、NOxの排出量が得られた。したがっ
て、これを利用することにより前述の不具合を解消する
ことが可能である。
【0072】〔第3実施例の構成〕図7ないし図11は
本発明の第3実施例を示したもので、図7はディーゼル
エンジン用電子制御噴射装置の全体構成を概略的に示し
た系統図である。
【0073】本実施例のディーゼルエンジン用電子制御
噴射装置の燃料配管系には、高圧パイプ6を介してコモ
ンレール5に接続される複数個(本例では6個)のセン
ターフィードタイプインジェクタ20が配設されてい
る。これらのセンターフィードタイプインジェクタ20
は、エンジン1の各気筒に取り付けられている。
【0074】センターフィードタイプインジェクタ20
は、本発明の燃料噴射弁に相当するもので、通常のイン
ジェクタでは、リーク圧とされるノズルニードル22の
背圧室(スプリング室)32を高圧経路として利用する
タイプのインジェクタであって、アクチュエータとして
の制御用電磁弁40への通電および通電停止をECU1
0で電子制御することにより、高圧燃料の噴射量および
噴射時期等が決定されるように構成されている。
【0075】センターフィードタイプインジェクタ20
は、図8に示したように、先端に噴孔が形成されたノズ
ルボデー21と、このノズルボデー21内に摺動自在に
収容されたノズルニードル22と、リテーニングナット
23の締め付け力によって、ノズルボデー21の後端面
にチップパッキン24やリング状部材25を介して連結
されたノズルホルダ26と、このノズルホルダ26に形
成された軸方向穴内に摺動自在に収容されたピストン2
7と、ノズルニードル22を閉弁方向に付勢するコイル
スプリング28とから構成されている。
【0076】なお、ノズルホルダ26には、バーフィル
タ29を内蔵した燃料導入通路30と、ピストン27の
周りに形成されて、コイルスプリング28を収容するス
プリング室32と、インオリフィス33を介して燃料導
入通路30に連通する制御室34と、この制御室34に
アウトオリフィス35および制御用電磁弁40を介して
連通する燃料排出通路36とが形成されている。なお、
スプリング室32は、燃料導入通路30とノズルボデー
21内の燃料溜まり31とを連通するセンターフィード
用の燃料通路(高圧経路)である。
【0077】制御用電磁弁40は、制御室34と燃料排
出通路36とを連通する燃料通路を開閉するバルブ41
と、内部にバルブ41を収容保持するバルブホルダ42
と、通電されると起磁力によりバルブ41を吸着する電
磁コイル43と、バルブ41を閉弁方向に付勢するコイ
ルスプリング44と、ノズルホルダ26の後端面に制御
用電磁弁40を固定するためのリテーニングナット45
とから構成されている。
【0078】なお、制御用電磁弁40の電磁コイル43
が通電(ON)されると、バルブ41がコイルスプリン
グ44のスプリング力に打ち勝って図示上方へ吸引され
る(開弁する)ことにより、制御室34と燃料排出通路
36とが連通状態となり、制御室34内の高圧燃料がア
ウトオリフィス35を経て燃料排出通路36に流出す
る。そして、ピストン27の大径部37のスプリング室
32側面に加わる油圧力が、大径部37の制御室34側
面に加わる油圧力とコイルスプリング28の閉弁力との
和に打ち勝つことで、ノズルニードル22およびピスト
ン27が上昇(開弁)し、燃料溜まり31内の高圧燃料
がエンジン1の気筒内燃焼室に噴射される。
【0079】また、制御用電磁弁40の電磁コイル43
への通電が停止(OFF)されると、バルブ41がコイ
ルスプリング44のスプリング力により閉弁することに
より、制御室34と燃料排出通路36との連通状態が遮
断され、制御室34内に高圧燃料が充満する。そして、
ピストン27の大径部37のスプリング室32側面に加
わる油圧力と大径部37の制御室34側面に加わる油圧
力とがバランスするため、コイルスプリング28の閉弁
力により、ノズルニードル22およびピストン27が下
降して、ノズルニードル22がノズルボデー21に着座
することにより、噴射が終了する。
【0080】〔第3実施例の制御方法〕次に、本実施例
のディーゼルエンジン用電子制御噴射装置の制御方法を
図9ないし図11に基づいて簡単に説明する。ここで、
図9はECUによる噴射時期制御方法を示したフローチ
ャートである。
【0081】ステップS1からステップS5までは第1
実施例と同様な処理のため説明を省略する。次に、エン
ジン回転速度センサ11にて検出したエンジン回転速度
(Ne)が設定値(例えば2000rpm)以下である
か否かを判定する(ステップS11)。この判定結果が
NOの場合には、1行程で行う噴射を1回のみとする通
常噴射を行う。すなわち、上死点TDC付近での主噴射
と場合によってはその主噴射に先立って微小量の噴射
(パイロット噴射)を行う(ステップS12)。その後
に、ステップS1の制御処理にリターンする。
【0082】また、ステップS11の判定結果がYES
の場合には、アクセル開度センサ13にて検出したアク
セル開度(Ac)が設定値(例えば1°)以下であるか
否かを判定する(ステップS13)。この判定結果がN
Oの場合には、ステップS12の制御処理を行う。ま
た、ステップS13の判定結果がYESの場合、すなわ
ち、低噴射圧力が要求される運転条件の場合には、通常
の噴射時期よりもかなり早い時期に噴射するか、あるい
は1行程で行う噴射を複数回(例えば2回)に分割した
分割噴射を行う(ステップS14)。その後に、ステッ
プS1の制御処理にリターンする。
【0083】〔第3実施例の特徴〕次に、本実施例のデ
ィーゼルエンジン用電子制御噴射装置の特徴を図7ない
し図11に基づいて簡単に説明する。
【0084】ここで、コモンレール用インジェクタの構
造簡素化、リーク量の低減等を狙ったセンターフィード
タイプインジェクタ20では、噴射終了時にノズルニー
ドル22が閉弁しようとした場合に、圧力による上下方
向の力がバランスする。すなわち、ピストン27の大径
部37のスプリング室32側面に加わる油圧力と大径部
37の制御室34側面に加わる油圧力とがバランスす
る。
【0085】このため、ノズルニードル22の閉弁力
は、コイルスプリング28のスプリング力(閉弁方向へ
の付勢力)のみとなり、従来のような上下ノズル径の違
いによる、油圧力による閉弁力を期待することはできな
い。なお、ノズルニードル22の閉弁力を向上するに
は、制御室34内に流入する燃料流量を増加してやれば
良い。ところが、制御室34の内部圧力は、制御室34
への流入流量と流出流量とのバランス、すなわち、イン
オリフィス33の内径とアウトオリフィス35の内径と
のバランスで決まる。
【0086】このため、コモンレール5からインオリフ
ィス33を経て制御室34内に流入する高圧燃料の流入
流量を多くすると、制御室34のサチュレート圧が高く
なり、この結果、噴射可能な圧力が高まる等の問題が生
じてしまう。もう1つの手段として、制御室34内から
アウトオリフィス35を経て燃料排出通路36への高圧
燃料の流出流量を増加すれば、上記の問題は解決する
が、燃料噴射時のリーク量が増加する等の問題が生じて
しまう。
【0087】このように、センターフィードタイプイン
ジェクタ20をコモンレール用インジェクタに適用した
場合に、低噴射圧力が要求される運転状態、特にアイド
ル等の低負荷運転時には、その構造的な問題により高い
噴射圧力でしか噴射できず、エンジン1の燃焼騒音等を
発生するという問題が生じてしまう。また、噴射圧力が
高いと燃焼が急激となってエミッションの悪化(NOx
排出量の増加やHC排出量の増加)が起きる。
【0088】そこで、本実施例では、センターフィード
タイプインジェクタ20を備えたディーゼルエンジン用
電子制御噴射装置においては、低噴射圧力を要求される
エンジン運転条件(エンジン回転速度、アクセル開度が
ある設定値以下、アイドル等の低負荷運転)では、第1
実施例に示したように、通常噴射時期より所定量だけ進
角側または遅角側にずらした時期にエンジン1の各気筒
内燃焼室に高圧燃料を噴射する。あるいは、低噴射圧力
を要求されるエンジン運転条件では、第2実施例に示し
たように、1行程での噴射を、2回分割し各段の噴射時
期および噴射量を予め決められた値で行うようにする。
【0089】したがって、アイドル等の低負荷運転時に
要求される噴射圧力よりも高い噴射圧力であっても、最
低噴射圧力を低めることなく、エンジン1の燃焼騒音レ
ベルを通常設定するコモンレール圧力並とすることがで
き、且つエミッションの悪化を抑えることができる。
【0090】〔第3実施例の実験結果〕次に、噴射時期
を種々変化させて、エンジン1の燃焼騒音レベル、排気
ガス中のNOxの排出量がどのように変化するかについ
て調査した実験について説明する。
【0091】第1の実験は、噴射時期を通常噴射時期か
ら進角または遅角させて、エンジン1の燃焼騒音レベル
がどのように変化するかについて調査したもので、その
実験結果を図10(a)のグラフに示した。第2の実験
は、噴射時期を通常噴射時期から進角または遅角させ
て、NOxの排出量がどのように変化するかについて調
査したもので、その実験結果を図10(b)のグラフに
示した。
【0092】これらの図10(a)、(b)からも確認
できるように、センターフィードタイプインジェクタ2
0を開弁してエンジン1に高圧燃料を噴射する噴射時期
を、エンジン1の運転状態により決まる通常噴射時期か
ら進角側または遅角側のうちのいずれか一方側に所定量
だけずらすと、燃焼騒音レベルを通常設定するコモンレ
ール圧力並とすることができ、且つNOx排出量を減少
できることが分かった。但し、遅角の場合は、燃焼の悪
化によりHC排出量が急増してしまうため、商品性が悪
化する。
【0093】図10(a)、(b)のグラフで、例えば
通常のコモンレール圧力(例えば30MPa)よりも所
定値(例えば10MPa)だけ大きい40MPaでの特
性では、エンジン1の燃焼騒音レベルは3dB程度、お
よび排気ガス中のNOxの排出量は5g/h程度高くな
る。以上の場合に、噴射時期を、通常噴射時期よりも所
定量だけ遅角または進角することで、燃焼騒音レベルお
よびNOxの排出量を目標コモンレール圧力でのレベル
にまで下げられることが分かった。
【0094】次に、2分割噴射の1段目の噴射開始時期
Ti(1)を種々変化させて、エンジン1の燃焼騒音レ
ベル、排気ガス中のNOx排出量およびHC排出量がど
のように変化するかについて調査した複数の実験につい
て説明する。
【0095】第1の実験は、2分割噴射の1段目の噴射
開始時期Ti(1)を種々変化させて、エンジン1の燃
焼騒音レベルがどのように変化するかについて調査した
もので、その実験結果を図11(a)のグラフに示し
た。また、第2の実験は、2分割噴射の1段目の噴射開
始時期Ti(1)を種々変化させて、排気ガス中のNO
x排出量がどのように変化するかについて調査したもの
で、その実験結果を図11(b)のグラフに示した。
【0096】そして、第3の実験は、2分割噴射の1段
目の噴射開始時期Ti(1)を種々変化させて、排気ガ
ス中のHC排出量がどのように変化するかについて調査
したもので、その実験結果を図11(c)のグラフに示
した。また、第4の実験は、2分割噴射の1段目の噴射
開始時期Ti(1)を種々変化させて、排気ガス中のH
C排出量がどのように変化するかについて調査したもの
で、その実験結果を図11(d)のグラフに示した。
【0097】これらの図11(a)〜図11(d)のグ
ラフは、分割噴射の2段目の噴射開始時期Ti(2)を
上死点前(BTDC)5°CAおよび上死点後(ATD
C)10°CAの2条件で、コモンレール圧力がエンジ
ン回転速度、アクセル開度で得られる通常噴射圧力(例
えば30MPa)よりも規定値(例えば10MPa)以
上高い場合、1段目の噴射開始時期Ti(1)を変えた
場合のエンジン1の燃焼騒音レベル、排気ガス中のNO
x排出量、HC排出量および燃費の変化を示している。
【0098】エンジン回転速度、アクセル開度から得ら
れる通常噴射時期で噴射した場合、エンジン1の燃焼騒
音レベルは通常噴射圧力で噴射した時より3dBも多く
なり、排気ガス中のNOx排出量は5g/hも多く排出
される。これに対し、分割噴射をすると、2段目の噴射
開始時期Ti(2)がBTDC5°CAでは燃焼騒音レ
ベルはある程度低減できるが、NOx排出量は低減され
ない。
【0099】一方、2段目の噴射開始時期Ti(2)が
ATDC10°CAでは、エンジン1の燃焼騒音レベル
はある程度低減でき、排気ガス中のNOx排出量はほぼ
通常噴射圧力での排出レベルまで低減させることができ
る。但し、あまりに遅角すると燃焼が悪化し、エミッシ
ョンが大幅に悪化してしまうので、ある程度以内に抑え
る必要がある。
【0100】〔変形例〕ここで、本実験では、1段目と
2段目との2分割噴射としているが、システム上の制約
条件がなければ、更に、分割数を増やしても良い。但
し、分割噴射の1段目の噴射開始時期を上死点以前に噴
射するように制御することが望ましく、特にBTDC1
0°CA程度で噴射するように制御することが望まし
い。
【0101】また、本実験では、1段目と2段目とをほ
ぼ同等の噴射量としている。その比率は変えても良い
が、1段目があまり少ないと、燃料噴射ノズル(インジ
ェクタ)のリフトが小さいために絞りとなり、噴射時の
実噴射圧力が低下してスモークの排出等、エミッション
が悪化するので、ほぼ同等が良い。
【0102】但し、噴射をすると、コモンレール圧力は
下がるため、本発明の制御は長くても数秒で良く、騒音
低減のみを達成すればエミッションは気にしなくても良
い場合もあるので、その場合は、制御のし易さで1段目
の噴射量と2段目の噴射量とを変更しても良い。例えば
分割噴射の1段目の噴射量が1行程中の全噴射量の25
%よりも多く、且つ50%以下となるように制御しても
良く、更に、分割噴射の2段目以降の噴射量が1行程中
の全噴射量の50%以上で、且つ75%よりも少なくな
るように制御するようにしても良い。
【0103】また、分割噴射の1段目の噴射開始時期
は、上死点よりも前、例えばBTDC10°CA〜40
°CAとなるように制御しても良く、BTDC25°C
A〜35°CAとなるように制御しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】ディーゼルエンジン用電子制御噴射装置の全体
構成を概略的に示した系統図である(第1実施例)。
【図2】ECUによる噴射時期制御方法を示したフロー
チャートである(第1実施例)。
【図3】(a)は噴射時期に対する燃焼騒音レベルを示
したグラフで、(b)は噴射時期に対するNOx排出量
を示したグラフである(第1実施例)。
【図4】ディーゼルエンジン用電子制御噴射装置の全体
構成を概略的に示した系統図である(第2実施例)。
【図5】ECUによる噴射時期制御方法を示したフロー
チャートである(第2実施例)。
【図6】(a)は噴射時期に対する燃焼騒音レベルを示
したグラフで、(b)は噴射時期に対するNOx排出量
を示したグラフで、(c)は噴射時期に対するHC排出
量を示したグラフである(第2実施例)。
【図7】ディーゼルエンジン用電子制御噴射装置の全体
構成を概略的に示した系統図である(第3実施例)。
【図8】センターフィードタイプインジェクタの全体構
成を示した断面図である(第3実施例)。
【図9】ECUによる噴射時期制御方法を示したフロー
チャートである(第3実施例)。
【図10】(a)は噴射時期に対する燃焼騒音レベルを
示したグラフで、(b)は噴射時期に対するNOx排出
量を示したグラフである(第3実施例)。
【図11】(a)は噴射時期に対する燃焼騒音レベルを
示したグラフで、(b)は噴射時期に対するNOx排出
量を示したグラフで、(c)は噴射時期に対するHC排
出量を示したグラフで、(d)は噴射時期に対する燃費
を示したグラフである(第3実施例)。
【図12】(a)はコモンレール圧力の変化、(b)は
アクセル開度(燃料噴射量)の変化を示したタイムチャ
ートである(従来の技術)。
【図13】(a)はコモンレール圧力に対する燃焼騒音
レベルを示したグラフで、(b)はコモンレール圧力に
対するNOx排出量を示したグラフである。
【符号の説明】
1 エンジン(内燃機関) 4 燃料噴射ポンプ 5 コモンレール(蓄圧室) 6 高圧パイプ 7 インジェクタ(燃料噴射弁) 10 ECU(目標噴射圧力決定手段、通常噴射時期決
定手段、目標噴射時期決定手段、噴射時期制御手段、圧
送量制御手段、通常噴射時期噴射量決定手段、分割噴射
時期噴射量決定手段、噴射時期噴射量制御手段、分割噴
射量制御手段、分割噴射時期制御手段) 11 エンジン回転速度センサ(運転状態検出手段) 13 アクセル開度センサ(運転状態検出手段) 14 冷却水温センサ(運転状態検出手段) 15 圧力センサ(圧力検出手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 41/38 F02D 41/38 B F02M 37/00 F02M 37/00 C 55/02 350 55/02 350E Fターム(参考) 3G060 AC08 BA20 BA23 BC09 CA02 CA03 CB05 CC01 CC02 DA01 DA12 FA07 GA02 GA03 GA07 GA08 GA11 GA14 3G066 AA07 AC09 AD02 BA22 BA24 BA25 CB12 CC01 CC05U CC21 CD25 CD26 CE22 CE29 DA04 DA06 DA09 DB08 DB09 DB17 DC01 DC04 DC09 DC14 DC18 DC19 3G301 HA02 JA24 JA25 JA37 KA08 KA09 KA17 LB13 MA11 MA19 MA26 MA28 NA08 NE11 NE12 PA07Z PA10Z PA17Z PB05A PB05Z PB08A PB08Z PE01Z PE08Z PF03Z

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)燃料を加圧する燃料噴射ポンプと、 (b)この燃料噴射ポンプより圧送された高圧燃料を蓄
    圧する蓄圧室と、 (c)この蓄圧室に接続されて、内燃機関に高圧燃料を
    噴射する燃料噴射弁と、 (d)前記内燃機関の運転状態を検出した運転状態検出
    手段と、 (e)前記燃料噴射弁から前記内燃機関に噴射される高
    圧燃料の噴射圧力を検出した噴射圧力検出手段と、 (f)前記運転状態検出手段にて検出した前記内燃機関
    の運転状態に応じて、前記内燃機関に噴射する目標噴射
    圧力を決定する目標噴射圧力決定手段と、 (g)前記運転状態検出手段にて検出した前記内燃機関
    の運転状態に応じて、前記内燃機関に噴射する通常噴射
    時期を決定する通常噴射時期決定手段と、 (h)前記噴射圧力検出手段にて検出した噴射圧力が、
    前記目標噴射圧力決定手段にて決定した目標噴射圧力よ
    りも規定値以上高い際に、前記通常噴射時期よりも所定
    量だけ進角または遅角させるようにした目標噴射時期を
    決定する目標噴射時期決定手段と、 (i)この目標噴射時期決定手段にて決定した目標噴射
    時期となるように、前記燃料噴射弁から前記内燃機関に
    噴射する噴射時期を制御する噴射時期制御手段とを備え
    た内燃機関用燃料噴射装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の内燃機関用燃料噴射装置
    において、 前記噴射圧力検出手段にて検出した噴射圧力と前記目標
    噴射圧力決定手段にて決定した目標噴射圧力とが略一致
    するように、前記燃料噴射ポンプから前記蓄圧室への高
    圧燃料の圧送量を制御する圧送量制御手段を備えたこと
    を特徴とする内燃機関用燃料噴射装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の内燃機関
    用燃料噴射装置において、 前記目標噴射時期決定手段は、前記通常噴射時期より
    も、前記噴射圧力検出手段にて検出した噴射圧力と前記
    目標噴射圧力決定手段にて決定した目標噴射圧力との圧
    力差に応じた所定量だけ進角または遅角させるように前
    記目標噴射時期を決定することを特徴とする内燃機関用
    燃料噴射装置。
  4. 【請求項4】請求項1ないし請求項3のいずれかに記載
    の内燃機関用燃料噴射装置において、 前記噴射圧力検出手段は、前記蓄圧室であるコモンレー
    ルの内部圧力を検出する圧力センサで、 前記目標噴射圧力決定手段は、前記内燃機関の運転状態
    に応じて、前記蓄圧室内の目標内部圧力を決定する目標
    内部圧力決定手段であることを特徴とする内燃機関用燃
    料噴射装置。
  5. 【請求項5】(a)燃料を加圧する燃料噴射ポンプと、 (b)この燃料噴射ポンプより圧送された高圧燃料を蓄
    圧する蓄圧室と、 (c)この蓄圧室に接続されて、内燃機関に高圧燃料を
    噴射する燃料噴射弁と、 (d)前記内燃機関の運転状態を検出した運転状態検出
    手段と、 (e)前記燃料噴射弁から前記内燃機関に噴射される高
    圧燃料の噴射圧力を検出した噴射圧力検出手段と、 (f)前記運転状態検出手段にて検出した前記内燃機関
    の運転状態に応じて、前記内燃機関に噴射する目標噴射
    圧力を決定する目標噴射圧力決定手段と、 (g)前記運転状態検出手段にて検出した前記内燃機関
    の運転状態に応じて、前記内燃機関に噴射する通常噴射
    時期および通常噴射量を決定する通常噴射時期噴射量決
    定手段と、 (h)前記噴射圧力検出手段にて検出した噴射圧力が、
    前記目標噴射圧力決定手段にて決定した目標噴射圧力よ
    りも規定値以上高い際に、 1行程で行う噴射を、少なくとも2段以上に分割した分
    割噴射とし、1行程中の各段の噴射時期および噴射量を
    決定する分割噴射時期噴射量決定手段と、 (i)前記通常噴射時期噴射量決定手段にて決定した通
    常噴射時期および通常噴射量となるように前記燃料噴射
    弁を制御すると共に、 前記分割噴射時期噴射量決定手段にて決定した1行程中
    の各段の噴射時期および噴射量となるように前記燃料噴
    射弁を制御する噴射時期噴射量制御手段とを備えた内燃
    機関用燃料噴射装置。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の内燃機関用燃料噴射装置
    において、 前記噴射圧力検出手段にて検出した噴射圧力と前記目標
    噴射圧力決定手段にて決定した目標噴射圧力とが略一致
    するように、前記燃料噴射ポンプから前記蓄圧室への高
    圧燃料の圧送量を制御する圧送量制御手段を備えたこと
    を特徴とする内燃機関用燃料噴射装置。
  7. 【請求項7】請求項5または請求項6に記載の内燃機関
    用燃料噴射装置において、 前記分割噴射時期噴射量決定手段は、前記分割噴射の各
    段の噴射量がほぼ同等量となるように前記燃料噴射弁を
    制御する分割噴射量制御手段を有することを特徴とする
    内燃機関用燃料噴射装置。
  8. 【請求項8】請求項5または請求項6に記載の内燃機関
    用燃料噴射装置において、 前記分割噴射時期噴射量決定手段は、前記分割噴射の1
    段目の噴射量が1行程中の全噴射量の25%よりも多
    く、且つ50%以下となるように前記燃料噴射弁を制御
    すると共に、 前記分割噴射の2段目以降の噴射量が1行程中の全噴射
    量の50%以上で、且つ75%よりも少なくなるように
    前記燃料噴射弁を制御する分割噴射量制御手段を有する
    ことを特徴とする内燃機関用燃料噴射装置。
  9. 【請求項9】請求項5または請求項6に記載の内燃機関
    用燃料噴射装置において、 前記分割噴射時期噴射量決定手段は、前記分割噴射の各
    段の噴射間隔を3°CA以上で、且つ40°CA以下あ
    けるように前記燃料噴射弁を制御する分割噴射時期制御
    手段を有することを特徴とする内燃機関用燃料噴射装
    置。
  10. 【請求項10】請求項5または請求項6に記載の内燃機
    関用燃料噴射装置において、 前記分割噴射時期噴射量決定手段は、前記分割噴射の1
    段目の噴射時期が上死点よりも前となるように前記燃料
    噴射弁を制御すると共に、 前記分割噴射の2段目以降の噴射時期が上死点以降とな
    るように前記燃料噴射弁を制御する分割噴射時期制御手
    段を有することを特徴とする内燃機関用燃料噴射装置。
  11. 【請求項11】請求項5または請求項6に記載の内燃機
    関用燃料噴射装置において、 前記分割噴射時期噴射量決定手段は、前記分割噴射の1
    段目の噴射時期が上死点よりも前となるように前記燃料
    噴射弁を制御すると共に、 前記分割噴射の2段目以降の噴射時期が上死点以降の5
    °CAから20°CAまでの間となるように前記燃料噴
    射弁を制御する分割噴射時期制御手段を有することを特
    徴とする内燃機関用燃料噴射装置。
  12. 【請求項12】(a)燃料を加圧する燃料噴射ポンプ
    と、 (b)この燃料噴射ポンプより圧送された高圧燃料を蓄
    圧する蓄圧室と、 (c)この蓄圧室に接続されて、内燃機関に高圧燃料を
    噴射する燃料噴射弁と、 (d)前記内燃機関の運転状態を検出した運転状態検出
    手段と、 (e)この運転状態検出手段にて検出した前記内燃機関
    の運転状態に応じて、前記内燃機関に噴射する通常噴射
    時期を決定する通常噴射時期決定手段と、 (f)前記運転状態検出手段にて検出した前記内燃機関
    の運転状態が、低い噴射圧力が要求される運転条件であ
    る際に、前記通常噴射時期よりも所定量だけ進角または
    遅角させるようにした目標噴射時期を決定する目標噴射
    時期決定手段と、 (g)この目標噴射時期決定手段にて決定した目標噴射
    時期となるように、前記燃料噴射弁から前記内燃機関に
    噴射する噴射時期を制御する噴射時期制御手段とを備え
    た内燃機関用燃料噴射装置。
  13. 【請求項13】(a)燃料を加圧する燃料噴射ポンプ
    と、 (b)この燃料噴射ポンプより圧送された高圧燃料を蓄
    圧する蓄圧室と、 (c)この蓄圧室に接続されて、内燃機関に高圧燃料を
    噴射する燃料噴射弁と、 (d)前記内燃機関の運転状態を検出した運転状態検出
    手段と、 (e)この運転状態検出手段にて検出した前記内燃機関
    の運転状態に応じて、前記内燃機関に噴射する通常噴射
    時期および通常噴射量を決定する通常噴射時期噴射量決
    定手段と、 (f)前記運転状態検出手段にて検出した前記内燃機関
    の運転状態が、低い噴射圧力が要求される運転条件であ
    る際に、 1行程で行う噴射を、少なくとも2段以上に分割した分
    割噴射とし、1行程中の各段の噴射時期および噴射量を
    決定する分割噴射時期噴射量決定手段と、 (g)前記通常噴射時期噴射量決定手段にて決定した通
    常噴射時期および通常噴射量となるように前記燃料噴射
    弁を制御すると共に、 前記分割噴射時期噴射量決定手段にて決定した1行程中
    の各段の噴射時期および噴射量となるように前記燃料噴
    射弁を制御する噴射時期噴射量制御手段とを備えた内燃
    機関用燃料噴射装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003041997A (ja) * 2001-07-27 2003-02-13 Bosch Automotive Systems Corp 蓄圧式燃料噴射装置
US7904231B2 (en) * 2008-07-22 2011-03-08 GM Global Technology Operations LLC Method for controlling combustion noise in a compression-ignition engine
CN109404193A (zh) * 2017-08-16 2019-03-01 罗伯特·博世有限公司 用于检测预喷射油量偏差的方法和装置

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