JP4135254B2 - 内燃機関用燃料噴射装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディーゼルエンジン等の内燃機関用燃料噴射装置に関するもので、特にエンジン回転速度とエンジン負荷に応じたエンジンの最適燃焼を得るための適正な噴射時期を電子制御により決定する内燃機関用電子制御噴射装置の噴射時期制御方法に係わる。
【0002】
【従来の技術】
近年、排気ガスの規制強化、地球環境保護、内燃機関(エンジン)の運転性の向上の観点から、燃料タンクからフィードポンプにより汲み上げられた燃料を燃料噴射ポンプで加圧して蓄圧室であるコモンレールに蓄圧し、このコモンレールに蓄圧された高圧燃料をインジェクタへの通電または通電停止により内燃機関に適正な噴射時期で高圧燃料を噴射することが可能な内燃機関用電子制御噴射装置が用いられるようになってきた。
【0003】
例えばディーゼルエンジン用電子制御噴射装置として知られるコモンレール式電子制御噴射装置は、コモンレール内に20MPa〜200MPaの高圧燃料を蓄圧し、このコモンレールから分岐する分岐管の先端に設けられるインジェクタへの通電および通電停止により所望の燃料噴射量の高圧燃料が所望の噴射時期でエンジンの各気筒内燃焼室に噴射するように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来のコモンレール式電子制御噴射装置においては、圧力センサで監視しているコモンレール圧力が、エンジン回転速度とエンジン負荷に応じて決まる設定圧力と一致するように、燃料噴射ポンプからコモンレールへの高圧燃料の圧送量を増減するようにしているが、高圧燃料の圧力を高圧から低圧に変更するには燃料噴射ポンプからの高圧燃料の圧送量よりもインジェクタからのリーク量やインジェクタから噴射する高圧燃料の噴射量等を多くすれば良い。
【0005】
しかしながら、図12のタイムチャートに示したように、例えば高負荷運転状態のようにコモンレール圧力が非常に高い状態(イ)から、急減速をする場合、すなわち、燃料の噴射を行わず(ロ)、再びアクセルペダルを踏み込んで燃料の噴射を始める場合(ハ)には、高圧燃料の噴射を一時的に行わないため、図12(a)の(ロ)のように、インジェクタ等からのリークにより若干の低下はあるが、コモンレール圧力は高い値を維持する。
【0006】
そして、図12(a)の(ハ)に示したように、再び燃料を噴射した時には、そのエンジンの運転状態で設定される設定圧力(目標コモンレール圧力)よりも、図示されるΔP高い値で高圧燃料が噴射される。このため、何回か設定圧力よりも高い圧力の燃料を噴射してコモンレール圧力が設定圧力以下に下がるまでは、エンジンの燃焼騒音が大きくなったり、排気ガス中の窒素酸化物(NOx)の排出量が増加したりして、ドライバビリティ(運転性)の悪化やエミッションの悪化をきたすという問題が生じる。
【0007】
そして、高速状態から減速状態へと変移したときの、実際のコモンレール圧力の減少が遅れることに起因する、再加速時の、実際のコモンレール圧力が、目標コモンレール圧力よりも大きい場合において、燃料噴射すると騒音等が発生するという問題が生じる。
【0008】
ここで、コモンレール圧力を種々変化させて、アイドル状態での燃焼騒音レベル、NOx排出量がどのように変化するかについて調査した2つの実験について説明する。その実験結果を図13(a)、(b)のグラフに示した。この図13(a)、(b)のグラフからも確認できるように、コモンレール圧力が20MPaの時に比べて、コモンレール圧力が100MPaの時では、燃焼騒音レベルで8dBも増加し、NOx排出量で12g/hも増加する傾向にあり、大きな問題となることが予想される。
【0009】
その上記の問題を解消するには、コモンレール圧力を下げる方法が考えられる。この方法の1つとして、インジェクタ等の摺動部からのリーク燃料を増加し低圧にすることが考えられるが、そのリーク分は常に燃料噴射ポンプからコモンレールに圧送せねばならず、動力ロスを招く。このため、噴射装置としてはなるべくリーク燃料を少なくする必要があるが、この点からもリーク燃料により低圧化を期待するのは困難である。また、コモンレールにリーク経路と繋がる通路を開閉する開閉弁を設けて減圧する方法もあるが、その開閉弁等を設けることで部品点数が増加するためコストアップを招いてしまう。
【0010】
【発明の目的】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、部品点数の増加やコストアップすることなく、内燃機関に噴射する噴射圧が、運転状態に応じて要求される圧力よりも高くなる場合においても、ドライバビリティの悪化やエミッションの悪化を抑えることのできる内燃機関用燃料噴射装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項に記載の発明によれば、内燃機関の運転状態に応じて目標噴射圧力を決定し、内燃機関の運転状態に応じて通常噴射時期および通常噴射量を決定する。次に、噴射圧力検出手段にて検出した高圧燃料の圧力が、目標噴射圧力よりも規定値以上高い場合には、燃料噴射弁の1行程における噴射を、少なくとも2段以上の分割噴射とするようにした。この際、燃料噴射弁の1行程中の各段の噴射を、決められた噴射時期、決められた噴射量で行うようにすることで、内燃機関の燃焼騒音レベル、排気ガス中のNOx排出量およびHC排出量を目標噴射圧力程度のレベルまで低減できる。それによって、内燃機関に噴射する高圧燃料の圧力が規定値以上に高くても、部品点数の増加やコストアップすることなく、ドライバビリティの悪化やエミッションの悪化を抑えることができる。
【0014】
請求項に記載の発明によれば、噴射圧力検出手段にて検出した噴射圧力と目標噴射圧力決定手段にて決定した目標噴射圧力とが略一致するように、燃料噴射ポンプからコモンレールへの高圧燃料の圧送量を制御することで、蓄圧室内に蓄圧される高圧燃料の圧力を設定圧力に設定することができる。請求項に記載の発明によれば、高圧燃料の圧力が目標噴射圧力よりも規定値以上高い場合でも、分割噴射の各段の噴射量がほぼ同等量となるように、分割噴射の噴射量を制御することで、このような分割噴射の方がパイロット噴射と比較して、内燃機関の燃焼騒音レベル、排気ガス中のNOx排出量およびHC排出量を低減できる。
【0015】
請求項に記載の発明によれば、高圧燃料の圧力が目標噴射圧力よりも規定値以上高い場合には、分割噴射の1段目の噴射量が1行程中の全噴射量の25%よりも多く、且つ50%以下となるように1段目の噴射量を制御すると共に、分割噴射の2段目以降の噴射量が1行程中の全噴射量の50%以上で、且つ75%よりも少なくなるように2段目以降の噴射量を制御することで、このような分割噴射の方がパイロット噴射と比較して、内燃機関の燃焼騒音レベル、排気ガス中のNOx排出量およびHC排出量を低減できる。
【0016】
請求項に記載の発明によれば、分割噴射の各段の噴射間隔を3°CA以上で、且つ40° CA以下あけるように分割噴射の噴射時期を制御することで、分割噴射の各段の噴射行程を良好に行うことができ、且つ内燃機関の燃焼騒音レベルおよび排気ガス中のNOx排出量の悪化を防止できる。請求項に記載の発明によれば、分割噴射の1段目の噴射時期が上死点よりも前となるように、しかも分割噴射の2段目以降の噴射時期が上死点以降に噴射となるように分割噴射の噴射時期を制御することで、排気ガス中のHC排出量の悪化を防止でき、且つ内燃機関の燃焼騒音レベルおよび排気ガス中のNOx排出量の悪化も防止できる。請求項に記載の発明によれば、分割噴射の1段目の噴射時期が上死点よりも前となるように、しかも分割噴射の2段目以降の噴射時期が上死点以降の5°CAから20°CAまでの間となるように分割噴射の噴射時期を制御することで、内燃機関の燃焼騒音レベル、排気ガス中のNOx排出量およびHC排出量を低減できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態を実施例に基づき図面を参照して説明する。
〔第1実施例の構成〕
図1ないし図3は本発明の第1実施例を示したもので、図1はディーゼルエンジン用電子制御噴射装置の全体構成を概略的に示した系統図である。
【0020】
本実施例のディーゼルエンジン用電子制御噴射装置は、多気筒のディーゼルエンジン(以下エンジンと略す)1の運転状態、車両の状態および運転者の操作量(意思)を各種センサにより検出して、電子制御ユニット(Electronic Control Unit:以下ECUと言う)10に伝えて、各種センサからの情報により最適な噴射量および噴射時期を演算し、それぞれを制御するアクチュエータに指令するように構成されている。
【0021】
ここで、ディーゼルエンジン用電子制御噴射装置の燃料配管系には、燃料タンク2内の燃料を汲み上げるフィードポンプ3と、このフィードポンプ3により吸い出された燃料を加圧して高圧燃料を圧送する燃料噴射ポンプ(例えば列型燃料噴射ポンプ)4と、この燃料噴射ポンプ4より圧送された高圧燃料を蓄圧する蓄圧室であるコモンレール5と、高圧パイプ6を介してコモンレール5に接続され、エンジン1の各気筒に取り付けられた複数個(本例では6個)の燃料噴射弁(以下インジェクタと言う)7とが配設されている。
【0022】
ここで、燃料噴射ポンプ4に取り付けられたアクチュエータとしての調整用電磁弁8は、ECU10からの制御信号により電子制御されることにより、燃料噴射ポンプ4からコモンレール5への高圧燃料の圧送量を調整する。そして、コモンレール5は、比較的に高い圧力(コモンレール圧力)の高圧燃料を蓄えるサージタンクの一種で、燃料配管を形成する高圧パイプ6を介して各インジェクタ7に接続されている。
【0023】
複数個のインジェクタ7は、エンジン1の各気筒に個別に対応して取り付けられている。そして、各インジェクタ7からの高圧燃料の噴射量および噴射時期等は、各インジェクタ7がそれぞれに組み付けられているアクチュエータとしての制御用電磁弁9への通電および通電停止をECU10で電子制御することにより決められる。
【0024】
次に、本実施例のECU10を図1に基づいて簡単に説明する。このECU10は、本発明の目標噴射圧力決定手段、通常噴射時期決定手段、目標噴射時期決定手段、噴射時期制御手段、圧送量制御手段に相当するもので、制御処理、演算処理を行うCPU、各種プログラムおよびデータを保存するROM、RAM、入力回路、出力回路、電源および駆動回路等より構成されている。
【0025】
そして、ECU10に入力する基本センサとしては、エンジン1の回転速度を検出するエンジン回転速度センサ(運転状態検出手段)11(これはポンプ4に内蔵される場合もある)、アクセルペダル12の踏み込み量(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサ(運転状態検出手段)13、エンジン1の冷却水の温度を検出する冷却水温センサ(運転状態検出手段)14、およびコモンレール5内の内部圧力を検出する圧力センサ(圧力検出手段)15等がある。その他に、エンジン負荷センサ、噴射時期センサ、吸気圧力センサ、吸気温度センサを使用しても良い。
【0026】
また、ECU10は、それに送り込まれる上記に各種センサからのセンサ信号(検出情報)や予め決められた制御特性に基づいて、調整用電磁弁8および制御用電磁弁9等のアクチュエータを電気的に制御するように構成されている。そして、それに伴い燃料噴射ポンプ4からコモンレール5への高圧燃料の圧送量が電子制御されると共に、各インジェクタ7から対応するエンジン1の気筒内燃焼室への高圧燃料の噴射量や噴射時期等が電子制御される。
【0027】
〔第1実施例の制御方法〕
次に、本実施例のディーゼルエンジン用電子制御噴射装置の制御方法を図1および図2に基づいて簡単に説明する。ここで、図2はECUによる噴射時期制御方法を示したフローチャートである。
【0028】
先ず、各種センサからのセンサ信号を読み込む。すなわち、エンジン回転速度センサ11にて検出したエンジン回転速度(Ne)、アクセル開度センサ13にて検出したアクセル開度(Ac)、および冷却水温センサ14にて検出した冷却水温(Tw)等を読み込んで、エンジン1の運転状態(条件)を検出する(運転状態検出手段:ステップS1)。
【0029】
次に、圧力センサ15にて検出したコモンレール圧力(Pc)を読み込んで、インジェクタ7からエンジン1の各気筒内燃焼室に噴射する噴射圧力を検出する(噴射圧力検出手段:ステップS2)。
【0030】
次に、エンジン回転速度(Ne)とアクセル開度(Ac)等のエンジン負荷と目標噴射圧力特性に基づいて、インジェクタ7からエンジン1の各気筒内燃焼室に高圧燃料を噴射する目標噴射圧力(コモンレール5に蓄圧される目標コモンレール圧力:例えば20MPa〜200MPa)を演算する(目標噴射圧力決定手段:ステップS3)。
【0031】
次に、ステップS2にて検出したコモンレール圧力(Pc)とステップS3にて算出した目標コモンレール圧力(SPc)とが略一致するように、燃料噴射ポンプ4からコモンレール5への高圧燃料の圧送量を制御する(圧送量制御手段:ステップS4)。
【0032】
次に、エンジン回転速度(Ne)と冷却水温(Tw)と吸気圧とアクセル開度(Ac)等のエンジン負荷と通常噴射時期特性に基づいて、インジェクタ7からエンジン1の各気筒内燃焼室に高圧燃料を噴射する通常噴射時期を演算する(通常噴射時期決定手段:ステップS5)。
ここまでは通常行われる制御であるが、本発明の特徴である制御方法は、ステップS6以降に示される。
【0033】
次に、現在のコモンレール圧力(Pc)が、目標コモンレール圧力(SPc)よりもある規定値(例えば30MPa〜60MPa)以上に高い圧力であるか否かを判定する(ステップS6)。この判定結果がNOの場合、つまり現在のコモンレール圧力(Pc)がエンジン1の通常運転状態の時に設定された目標コモンレール圧力(SPc)とほぼ同じである場合には、通常噴射時期で噴射するようにインジェクタ7の通電状態を制御する(ステップS7)。その後に、ステップS1の制御処理にリターンする。
【0034】
また、ステップS6の判定結果がYESの場合、つまり現在のコモンレール圧力(Pc)が、エンジン1の通常運転状態の時に設定された目標コモンレール圧力(SPc)よりもある規定値(例えば30MPa〜60MPa)以上に高い圧力の場合には、通常噴射時期よりも進角側に所定量(例えば30°CA程度)だけずらした値、あるいは遅角側に所定量(例えば10°CA程度)だけずらした値を演算し、その値を目標噴射時期として記憶する(目標噴射時期決定手段:ステップS8)。
【0035】
次に、この目標噴射時期決定手段にて決定した目標噴射時期となるようにインジェクタ7の通電状態を制御して、インジェクタ7からエンジン1の各気筒内燃焼室に高圧燃料を噴射する噴射時期を制御する(噴射時期制御手段:ステップS9)。その後に、ステップS1の制御処理にリターンする。
【0036】
すなわち、本実施例のディーゼルエンジン用電子制御噴射装置は、前述のように、例えば高負荷運転状態でエンジン1を運転した後に一旦高圧燃料の噴射を停止し、その後に噴射を復帰した時にコモンレール圧力(インジェクタ7から噴射される噴射圧力)が目標コモンレール圧力よりも規定値以上高くなる。この場合には、インジェクタ7からエンジン1の各気筒内燃焼室に高圧燃料を噴射する噴射時期を、通常噴射時期よりも所定量だけ進角側または遅角側にずらすようにする。
【0037】
それによって、インジェクタ7を何回か開弁することで高圧燃料を何回か噴射してコモンレール圧力が目標コモンレール圧力以下に下がるまでの間、エンジン1の燃焼騒音およびNOxの排出量の増加を抑制するものである。なお、この場合、噴射時期を変更するとエンジン1の仕事量が変わるために、実際には噴射時期に合わせた噴射量制御を行う必要がある。
【0038】
ここで、本発明の制御がなされる例として、高負荷運転後に燃料カットし、再び噴射を開始するという、ともすると特殊な運転状態で行われるように見受けられるかもしれないが、実際には、今後の動向として高圧化が更に進むと共に、リーク量が低減される方向にあるため、ごく通常の加減速でも本発明の制御が威力を発揮する可能性がある。
【0039】
なお、インジェクタ7からエンジン1の各気筒内燃焼室に高圧燃料を噴射することによりコモンレール圧力は下がるため、噴射時期はその時のコモンレール圧力に応じた所定量だけ進角または遅角して噴射するような制御方法を採用することが望まれる。
【0040】
また、進角または遅角することにより、NOx以外の他のエミッション、特に排気ガス中の炭化水素(HC)の排出量の増加を伴う場合があるが、HCの排出許容範囲内で、進角量または遅角量を設定することが望ましいのは言うまでもない。
【0041】
〔第1実施例の効果〕
以上のように、本実施例のディーゼルエンジン用電子制御噴射装置は、エンジン回転速度やエンジン負荷等のエンジン1の運転状態で決まる目標コモンレール圧力(Pc)よりも規定値(例えば60MPa)以上に高い場合に、通常噴射時期より所定量だけ進角側または遅角側にずらした目標噴射時期にエンジン1の各気筒内燃焼室に高圧燃料を噴射することで、部品点数の増加やコストアップも伴わずに、エンジン1の燃焼騒音レベル、排気ガス中のNOxの排出量を低減することができる。これにより、ドライバビリティの悪化やエミッションの悪化を抑制することができる。
【0042】
〔第1実施例の実験結果〕
次に、噴射時期を種々変化させて、エンジン1の燃焼騒音レベルおよび排気ガス中のNOxの排出量がどのように変化するかについて調査した複数の実験について説明する。
【0043】
第1の実験は、噴射時期を通常噴射時期から進角または遅角させて、エンジン1の燃焼騒音レベルがどのように変化するかについて調査したもので、その実験結果を図3(a)のグラフに示した。第2の実験は、噴射時期を通常噴射時期から進角または遅角させて、NOxの排出量がどのように変化するかについて調査したもので、その実験結果を図3(b)のグラフに示した。
【0044】
これらの図3(a)、(b)からも確認できるように、インジェクタ7を開弁してエンジン1に高圧燃料を噴射する噴射時期を、エンジン1の運転状態により決まる通常噴射時期から進角側または遅角側のうちのいずれか一方側に所定量だけずらすと、燃焼騒音レベルおよびNOx排出量が減少することが分かった。
【0045】
ここで、通常噴射時期よりも所定量だけ遅角させた場合には、膨張工程で各気筒の内部圧力、内部温度が下がっていく状態での燃焼となるため、熱発生率のピーク値が抑制されて、燃焼騒音レベルおよびNOx排出量が減少する。
一方、通常噴射時期よりも所定量だけ進角させた場合には、最近文献等でも紹介されている「早期噴射による希薄予混合燃焼」の効果で、やはり熱発生が抑えられる。つまり、早期に噴射すると、燃料が着火するまでに十分な時間があり、混合が十分になされる。このため、リーンな状態で予混合の燃焼が行われるために熱発生の緩慢な低温燃焼が可能となる。
【0046】
図3(a)、(b)のグラフで、例えば通常、このエンジン1の運転状態で使用される目標コモンレール圧力(目標噴射圧力)よりも規定値(例えば60MPa)以上に高いコモンレール圧力では、エンジン1の燃焼騒音レベルは7dB程度、および排気ガス中のNOxの排出量は10g/h程度高くなる。
以上の場合に、噴射時期を、通常噴射時期よりも所定量だけ遅角または進角することで、燃焼騒音レベルおよびNOxの排出量を目標コモンレール圧力でのレベルにまで下げられることが分かった。
【0047】
本実験の例では、エンジン1のクランク角度で進角側に所定量(例えば30°CA程度)だけ噴射時期をずらしたり、あるいはクランク角度で遅角側に所定量(例えば10°CA程度)だけ噴射時期をずらしたりすることで、目標コモンレール圧力並の燃焼騒音、NOxの排出量が得られた。したがって、これを利用することにより前述の不具合を解消することが可能である。
【0048】
〔第2実施例の構成〕
図4ないし図6は本発明の第2実施例を示したもので、図4はディーゼルエンジン用電子制御噴射装置の全体構成を概略的に示した系統図である。
【0049】
本実施例のECU10は、本発明の目標噴射圧力決定手段、通常噴射時期噴射量決定手段、分割噴射時期噴射量決定手段、噴射時期噴射量制御手段、圧送量制御手段、分割噴射量制御手段、分割噴射時期制御手段に相当するもので、制御処理、演算処理を行うCPU、各種プログラムおよびデータを保存するROM、RAM、入力回路、出力回路、電源および駆動回路等より構成されている。
【0050】
そして、ECU10に入力する基本センサとしては、第1実施例と同様に、エンジン回転速度センサ11、アクセル開度センサ13、冷却水温センサ14、および圧力センサ15等がある。その他に、エンジン負荷センサ、噴射時期センサ、吸気圧力センサ、吸気温度センサを使用しても良い。
【0051】
〔第2実施例の制御方法〕
次に、本実施例のディーゼルエンジン用電子制御噴射装置の制御方法を図4および図5に基づいて簡単に説明する。ここで、図5はECUによる噴射時期制御方法を示したフローチャートである。
【0052】
ステップS1からステップS4までは第1実施例と同様な処理のため説明を省略する。次に、エンジン回転速度(Ne)と冷却水温(Tw)と吸気圧とアクセル開度(Ac)等のエンジン負荷と通常噴射時期特性および通常噴射量特性に基づいて、インジェクタ7からエンジン1の各気筒内燃焼室に高圧燃料を噴射する通常噴射時期および通常噴射量(基本噴射量)を演算する(通常噴射時期噴射量決定手段:ステップS5)。
ここまでは通常行われる制御であるが、本発明の特徴である制御方法は、ステップS6以降に示される。
【0053】
ここで、ステップS4で目標コモンレール圧力となるよう燃料噴射ポンプ4を制御するが、図12のタイムチャートに示したように、特に高負荷運転状態でコモンレール圧力が非常に高い状態(イ)から急減速する場合には、燃料噴射ポンプ4からコモンレール5への高圧燃料の圧送量が0であっても、実際のコモンレール圧力を目標コモンレール圧力まで直ちに下げられない場合がある。
【0054】
したがって、次のような判定を行う。すなわち、現在のコモンレール圧力(Pc)が、目標コモンレール圧力(SPc)よりもある規定値(例えば30MPa〜60MPa)以上に高い圧力であるか否かを判定する(ステップS6)。この判定結果がNOの場合、つまり現在のコモンレール圧力(Pc)がエンジン1の通常運転状態の時に設定された目標コモンレール圧力(SPc)とほぼ同じである場合には、1行程で行う噴射を1回のみとする通常噴射を行う。
【0055】
具体的には、上記のステップS5で決定した通常噴射時期および通常噴射量で噴射するように、インジェクタ7の通電状態を制御することで、インジェクタ7からエンジン1の各気筒内燃焼室に高圧燃料を噴射する噴射時期および噴射量を制御する(ステップS7)。その後に、ステップS1の制御処理にリターンする。
【0056】
また、ステップS6の判定結果がYESの場合、つまり現在のコモンレール圧力(Pc)が、エンジン1の通常運転状態の時に設定された目標コモンレール圧力(SPc)よりもある規定値(例えば30MPa〜60MPa)以上に高い圧力の場合には、1行程で行う噴射を2回に分割した分割噴射を行う。
【0057】
具体的には、1行程中の1段目の噴射時期および噴射量、1行程中の2段目以降の噴射時期および噴射量を演算する。例えば1段目の噴射時期を上死点(TDC)よりも前に30°CA程度進角するように、分割噴射時期特性(特性マップ)に応じて演算し、その値を記憶する。一方、1段目の噴射量を、ステップS5において少なくともエンジン回転速度に対応して決定された1行程中の全噴射量(通常噴射量、基本噴射量)を基準にして、その時の条件に応じてある程度の増減を加味した噴射量に対して50%の噴射量となるように演算し、その値を記憶する。
【0058】
また、2段目の噴射時期をTDCよりも後に10°CA程度遅角するように、分割噴射時期特性に応じて演算し、その値を記憶する。一方、2段目の噴射量を、上記の全噴射量に対して残りの50%の噴射量となるように演算し、その値を記憶する(ステップS8)。
【0059】
次に、上記のステップS8で決定した分割噴射の噴射時期および噴射量で噴射するように、インジェクタ7の通電状態を制御することで、インジェクタ7からエンジン1の各気筒内燃焼室に高圧燃料を噴射する噴射時期および噴射量を制御する(ステップS9)。その後に、ステップS1の制御処理にリターンする。
【0060】
〔第2実施例の作用〕
次に、本実施例のディーゼルエンジン用電子制御噴射装置の作用を図4および図6に基づいて簡単に説明する。
【0061】
本実施例のディーゼルエンジン用電子制御噴射装置は、前述のように、例えば高負荷運転状態でエンジン1を運転した後に、一旦高圧燃料の噴射を停止し、その後に噴射を再開した時にコモンレール圧力(インジェクタ7から噴射される噴射圧力)が目標コモンレール圧力よりも規定値以上高くなる。
【0062】
この場合には、インジェクタ7からエンジン1の各気筒内燃焼室に高圧燃料を噴射するのに、各インジェクタ7の1行程での噴射を、2分割して、各段の噴射時期および噴射量を予め定められた値で行うようにする。それによって、インジェクタ7を何回か開弁することで、高圧燃料を何回か噴射してコモンレール圧力が目標コモンレール圧力以下に下がるまでの間、エンジン1の燃焼騒音、NOx排出量およびHC排出量の増加を抑制するものである。
【0063】
ここで、本発明の制御がなされる例として、高負荷運転後に燃料カットし、再び噴射を開始するという、ともすると特殊な運転状態で行われるように見受けられるかもしれないが、実際には、今後の動向として高圧化が更に進むと共に、リーク量が低減される方向にあるため、ごく通常の加減速でも本発明の制御が威力を発揮するものである。
【0064】
〔第2実施例の効果〕
以上のように、本実施例のディーゼルエンジン用電子制御噴射装置は、エンジン回転速度やエンジン負荷等のエンジン1の運転状態で決まる目標コモンレール圧力(SPc)よりも規定値(例えば60MPa)以上に高い場合に、1行程での噴射を、2回分割し各段の噴射時期および噴射量を予め決められた値で行うことで、部品点数の増加やコストアップも伴わずに、エンジン1の燃焼騒音レベル、排気ガス中のNOx排出量およびHC排出量を低減することができる。これにより、ドライバビリティの悪化やエミッションの悪化を抑制することができる。
【0065】
〔第2実施例の実験結果〕
次に、2分割噴射の例で分割噴射の1段目の噴射開始時期Ti(1)を種々変化させて、エンジン1の燃焼騒音レベル、排気ガス中のNOx排出量およびHC排出量がどのように変化するかについて調査した複数の実験について説明する。
【0066】
第1の実験は、2分割噴射の1段目の噴射開始時期Ti(1)を種々変化させて、エンジン1の燃焼騒音レベルがどのように変化するかについて調査したもので、その実験結果を図6(a)のグラフに示した。また、第2の実験は、2分割噴射の1段目の噴射開始時期Ti(1)を種々変化させて、排気ガス中のNOx排出量がどのように変化するかについて調査したもので、その実験結果を図6(b)のグラフに示した。さらに、第3の実験は、2分割噴射の1段目の噴射開始時期Ti(1)を種々変化させて、排気ガス中のHC排出量がどのように変化するかについて調査したもので、その実験結果を図6(c)のグラフに示した。
【0067】
これらの図6(a)〜図6(c)のグラフは、分割噴射の2段目の噴射開始時期Ti(2)を上死点前(BTDC)5°CAおよび上死点後(ATDC)10°CAの2条件で、コモンレール圧力がエンジン回転速度、アクセル開度で得られる通常噴射圧力(目標コモンレール圧力:SPc)よりも規定値(例えば60MPa)以上高い場合、1段目の噴射開始時期Ti(1)を変えた場合のエンジン1の燃焼騒音レベル、排気ガス中のNOx排出量およびHC排出量の変化を示している。
【0068】
エンジン回転速度、アクセル開度から得られる通常噴射時期で噴射した場合、エンジン1の燃焼騒音レベルは通常噴射圧力で噴射した時より7dBも多くなり、排気ガス中のNOx排出量は10g/hも多く排出される。これに対し、分割噴射をすると、2段目の噴射開始時期Ti(2)がBTDC5°CAでは燃焼騒音レベルは5dB〜6dB程度低減できるが、NOx排出量は低減されない。
【0069】
一方、2段目の噴射開始時期Ti(2)がATDC10°CAでは、エンジン1の燃焼騒音レベルは5dB〜7dB程度低減でき、排気ガス中のNOx排出量はほぼ通常噴射圧力での排出レベルまで低減させることができる。この差は、2段目の噴射分の噴射時期遅延効果によるもので、膨張工程での燃焼となるため、熱発生が抑制され、NOx排出量が低減される。但し、あまりに遅角すると燃焼が悪化し、エミッションが大幅に悪化してしまうので、ある程度以内に抑える必要がある。このように、2段目の噴射(開始)時期としては、上死点以降(ATDC)から20°CAまでの間が望ましく、また、ATDC5°CA〜15°CAが更に望ましく、ATDC10°CA程度が極めて望ましい。
【0070】
また、1行程中の1段目の噴射開始時期と2段目の噴射開始時期との噴射間隔としては、条件にもよるが、3°CA〜40°CA程度が望ましく、10°CA〜30°CA程度にするのが良い。これは、40°CA〜50°CAあけると、エンジン1の燃焼騒音レベルおよび排気ガス中のNOx排出量が悪化するからである。
【0071】
以上述べたように、1行程での噴射を少なくとも2回以上に分割することで、噴射圧力が目標コモンレール圧力よりも高い場合にも、目標コモンレール圧力並の燃焼騒音、NOxの排出量が得られた。したがって、これを利用することにより前述の不具合を解消することが可能である。
【0072】
〔第3実施例の構成〕
図7ないし図11は本発明の第3実施例を示したもので、図7はディーゼルエンジン用電子制御噴射装置の全体構成を概略的に示した系統図である。
【0073】
本実施例のディーゼルエンジン用電子制御噴射装置の燃料配管系には、高圧パイプ6を介してコモンレール5に接続される複数個(本例では6個)のセンターフィードタイプインジェクタ20が配設されている。これらのセンターフィードタイプインジェクタ20は、エンジン1の各気筒に取り付けられている。
【0074】
センターフィードタイプインジェクタ20は、本発明の燃料噴射弁に相当するもので、通常のインジェクタでは、リーク圧とされるノズルニードル22の背圧室(スプリング室)32を高圧経路として利用するタイプのインジェクタであって、アクチュエータとしての制御用電磁弁40への通電および通電停止をECU10で電子制御することにより、高圧燃料の噴射量および噴射時期等が決定されるように構成されている。
【0075】
センターフィードタイプインジェクタ20は、図8に示したように、先端に噴孔が形成されたノズルボデー21と、このノズルボデー21内に摺動自在に収容されたノズルニードル22と、リテーニングナット23の締め付け力によって、ノズルボデー21の後端面にチップパッキン24やリング状部材25を介して連結されたノズルホルダ26と、このノズルホルダ26に形成された軸方向穴内に摺動自在に収容されたピストン27と、ノズルニードル22を閉弁方向に付勢するコイルスプリング28とから構成されている。
【0076】
なお、ノズルホルダ26には、バーフィルタ29を内蔵した燃料導入通路30と、ピストン27の周りに形成されて、コイルスプリング28を収容するスプリング室32と、インオリフィス33を介して燃料導入通路30に連通する制御室34と、この制御室34にアウトオリフィス35および制御用電磁弁40を介して連通する燃料排出通路36とが形成されている。なお、スプリング室32は、燃料導入通路30とノズルボデー21内の燃料溜まり31とを連通するセンターフィード用の燃料通路(高圧経路)である。
【0077】
制御用電磁弁40は、制御室34と燃料排出通路36とを連通する燃料通路を開閉するバルブ41と、内部にバルブ41を収容保持するバルブホルダ42と、通電されると起磁力によりバルブ41を吸着する電磁コイル43と、バルブ41を閉弁方向に付勢するコイルスプリング44と、ノズルホルダ26の後端面に制御用電磁弁40を固定するためのリテーニングナット45とから構成されている。
【0078】
なお、制御用電磁弁40の電磁コイル43が通電(ON)されると、バルブ41がコイルスプリング44のスプリング力に打ち勝って図示上方へ吸引される(開弁する)ことにより、制御室34と燃料排出通路36とが連通状態となり、制御室34内の高圧燃料がアウトオリフィス35を経て燃料排出通路36に流出する。そして、ピストン27の大径部37のスプリング室32側面に加わる油圧力が、大径部37の制御室34側面に加わる油圧力とコイルスプリング28の閉弁力との和に打ち勝つことで、ノズルニードル22およびピストン27が上昇(開弁)し、燃料溜まり31内の高圧燃料がエンジン1の気筒内燃焼室に噴射される。
【0079】
また、制御用電磁弁40の電磁コイル43への通電が停止(OFF)されると、バルブ41がコイルスプリング44のスプリング力により閉弁することにより、制御室34と燃料排出通路36との連通状態が遮断され、制御室34内に高圧燃料が充満する。そして、ピストン27の大径部37のスプリング室32側面に加わる油圧力と大径部37の制御室34側面に加わる油圧力とがバランスするため、コイルスプリング28の閉弁力により、ノズルニードル22およびピストン27が下降して、ノズルニードル22がノズルボデー21に着座することにより、噴射が終了する。
【0080】
〔第3実施例の制御方法〕
次に、本実施例のディーゼルエンジン用電子制御噴射装置の制御方法を図9ないし図11に基づいて簡単に説明する。ここで、図9はECUによる噴射時期制御方法を示したフローチャートである。
【0081】
ステップS1からステップS5までは第1実施例と同様な処理のため説明を省略する。次に、エンジン回転速度センサ11にて検出したエンジン回転速度(Ne)が設定値(例えば2000rpm)以下であるか否かを判定する(ステップS11)。この判定結果がNOの場合には、1行程で行う噴射を1回のみとする通常噴射を行う。すなわち、上死点TDC付近での主噴射と場合によってはその主噴射に先立って微小量の噴射(パイロット噴射)を行う(ステップS12)。その後に、ステップS1の制御処理にリターンする。
【0082】
また、ステップS11の判定結果がYESの場合には、アクセル開度センサ13にて検出したアクセル開度(Ac)が設定値(例えば1°)以下であるか否かを判定する(ステップS13)。この判定結果がNOの場合には、ステップS12の制御処理を行う。また、ステップS13の判定結果がYESの場合、すなわち、低噴射圧力が要求される運転条件の場合には、通常の噴射時期よりもかなり早い時期に噴射するか、あるいは1行程で行う噴射を複数回(例えば2回)に分割した分割噴射を行う(ステップS14)。その後に、ステップS1の制御処理にリターンする。
【0083】
〔第3実施例の特徴〕
次に、本実施例のディーゼルエンジン用電子制御噴射装置の特徴を図7ないし図11に基づいて簡単に説明する。
【0084】
ここで、コモンレール用インジェクタの構造簡素化、リーク量の低減等を狙ったセンターフィードタイプインジェクタ20では、噴射終了時にノズルニードル22が閉弁しようとした場合に、圧力による上下方向の力がバランスする。すなわち、ピストン27の大径部37のスプリング室32側面に加わる油圧力と大径部37の制御室34側面に加わる油圧力とがバランスする。
【0085】
このため、ノズルニードル22の閉弁力は、コイルスプリング28のスプリング力(閉弁方向への付勢力)のみとなり、従来のような上下ノズル径の違いによる、油圧力による閉弁力を期待することはできない。なお、ノズルニードル22の閉弁力を向上するには、制御室34内に流入する燃料流量を増加してやれば良い。ところが、制御室34の内部圧力は、制御室34への流入流量と流出流量とのバランス、すなわち、インオリフィス33の内径とアウトオリフィス35の内径とのバランスで決まる。
【0086】
このため、コモンレール5からインオリフィス33を経て制御室34内に流入する高圧燃料の流入流量を多くすると、制御室34のサチュレート圧が高くなり、この結果、噴射可能な圧力が高まる等の問題が生じてしまう。もう1つの手段として、制御室34内からアウトオリフィス35を経て燃料排出通路36への高圧燃料の流出流量を増加すれば、上記の問題は解決するが、燃料噴射時のリーク量が増加する等の問題が生じてしまう。
【0087】
このように、センターフィードタイプインジェクタ20をコモンレール用インジェクタに適用した場合に、低噴射圧力が要求される運転状態、特にアイドル等の低負荷運転時には、その構造的な問題により高い噴射圧力でしか噴射できず、エンジン1の燃焼騒音等を発生するという問題が生じてしまう。また、噴射圧力が高いと燃焼が急激となってエミッションの悪化(NOx排出量の増加やHC排出量の増加)が起きる。
【0088】
そこで、本実施例では、センターフィードタイプインジェクタ20を備えたディーゼルエンジン用電子制御噴射装置においては、低噴射圧力を要求されるエンジン運転条件(エンジン回転速度、アクセル開度がある設定値以下、アイドル等の低負荷運転)では、第1実施例に示したように、通常噴射時期より所定量だけ進角側または遅角側にずらした時期にエンジン1の各気筒内燃焼室に高圧燃料を噴射する。あるいは、低噴射圧力を要求されるエンジン運転条件では、第2実施例に示したように、1行程での噴射を、2回分割し各段の噴射時期および噴射量を予め決められた値で行うようにする。
【0089】
したがって、アイドル等の低負荷運転時に要求される噴射圧力よりも高い噴射圧力であっても、最低噴射圧力を低めることなく、エンジン1の燃焼騒音レベルを通常設定するコモンレール圧力並とすることができ、且つエミッションの悪化を抑えることができる。
【0090】
〔第3実施例の実験結果〕
次に、噴射時期を種々変化させて、エンジン1の燃焼騒音レベル、排気ガス中のNOxの排出量がどのように変化するかについて調査した実験について説明する。
【0091】
第1の実験は、噴射時期を通常噴射時期から進角または遅角させて、エンジン1の燃焼騒音レベルがどのように変化するかについて調査したもので、その実験結果を図10(a)のグラフに示した。第2の実験は、噴射時期を通常噴射時期から進角または遅角させて、NOxの排出量がどのように変化するかについて調査したもので、その実験結果を図10(b)のグラフに示した。
【0092】
これらの図10(a)、(b)からも確認できるように、センターフィードタイプインジェクタ20を開弁してエンジン1に高圧燃料を噴射する噴射時期を、エンジン1の運転状態により決まる通常噴射時期から進角側または遅角側のうちのいずれか一方側に所定量だけずらすと、燃焼騒音レベルを通常設定するコモンレール圧力並とすることができ、且つNOx排出量を減少できることが分かった。但し、遅角の場合は、燃焼の悪化によりHC排出量が急増してしまうため、商品性が悪化する。
【0093】
図10(a)、(b)のグラフで、例えば通常のコモンレール圧力(例えば30MPa)よりも所定値(例えば10MPa)だけ大きい40MPaでの特性では、エンジン1の燃焼騒音レベルは3dB程度、および排気ガス中のNOxの排出量は5g/h程度高くなる。以上の場合に、噴射時期を、通常噴射時期よりも所定量だけ遅角または進角することで、燃焼騒音レベルおよびNOxの排出量を目標コモンレール圧力でのレベルにまで下げられることが分かった。
【0094】
次に、2分割噴射の1段目の噴射開始時期Ti(1)を種々変化させて、エンジン1の燃焼騒音レベル、排気ガス中のNOx排出量およびHC排出量がどのように変化するかについて調査した複数の実験について説明する。
【0095】
第1の実験は、2分割噴射の1段目の噴射開始時期Ti(1)を種々変化させて、エンジン1の燃焼騒音レベルがどのように変化するかについて調査したもので、その実験結果を図11(a)のグラフに示した。また、第2の実験は、2分割噴射の1段目の噴射開始時期Ti(1)を種々変化させて、排気ガス中のNOx排出量がどのように変化するかについて調査したもので、その実験結果を図11(b)のグラフに示した。
【0096】
そして、第3の実験は、2分割噴射の1段目の噴射開始時期Ti(1)を種々変化させて、排気ガス中のHC排出量がどのように変化するかについて調査したもので、その実験結果を図11(c)のグラフに示した。また、第4の実験は、2分割噴射の1段目の噴射開始時期Ti(1)を種々変化させて、排気ガス中のHC排出量がどのように変化するかについて調査したもので、その実験結果を図11(d)のグラフに示した。
【0097】
これらの図11(a)〜図11(d)のグラフは、分割噴射の2段目の噴射開始時期Ti(2)を上死点前(BTDC)5°CAおよび上死点後(ATDC)10°CAの2条件で、コモンレール圧力がエンジン回転速度、アクセル開度で得られる通常噴射圧力(例えば30MPa)よりも規定値(例えば10MPa)以上高い場合、1段目の噴射開始時期Ti(1)を変えた場合のエンジン1の燃焼騒音レベル、排気ガス中のNOx排出量、HC排出量および燃費の変化を示している。
【0098】
エンジン回転速度、アクセル開度から得られる通常噴射時期で噴射した場合、エンジン1の燃焼騒音レベルは通常噴射圧力で噴射した時より3dBも多くなり、排気ガス中のNOx排出量は5g/hも多く排出される。これに対し、分割噴射をすると、2段目の噴射開始時期Ti(2)がBTDC5°CAでは燃焼騒音レベルはある程度低減できるが、NOx排出量は低減されない。
【0099】
一方、2段目の噴射開始時期Ti(2)がATDC10°CAでは、エンジン1の燃焼騒音レベルはある程度低減でき、排気ガス中のNOx排出量はほぼ通常噴射圧力での排出レベルまで低減させることができる。但し、あまりに遅角すると燃焼が悪化し、エミッションが大幅に悪化してしまうので、ある程度以内に抑える必要がある。
【0100】
〔変形例〕
ここで、本実験では、1段目と2段目との2分割噴射としているが、システム上の制約条件がなければ、更に、分割数を増やしても良い。但し、分割噴射の1段目の噴射開始時期を上死点以前に噴射するように制御することが望ましく、特にBTDC10°CA程度で噴射するように制御することが望ましい。
【0101】
また、本実験では、1段目と2段目とをほぼ同等の噴射量としている。その比率は変えても良いが、1段目があまり少ないと、燃料噴射ノズル(インジェクタ)のリフトが小さいために絞りとなり、噴射時の実噴射圧力が低下してスモークの排出等、エミッションが悪化するので、ほぼ同等が良い。
【0102】
但し、噴射をすると、コモンレール圧力は下がるため、本発明の制御は長くても数秒で良く、騒音低減のみを達成すればエミッションは気にしなくても良い場合もあるので、その場合は、制御のし易さで1段目の噴射量と2段目の噴射量とを変更しても良い。例えば分割噴射の1段目の噴射量が1行程中の全噴射量の25%よりも多く、且つ50%以下となるように制御しても良く、更に、分割噴射の2段目以降の噴射量が1行程中の全噴射量の50%以上で、且つ75%よりも少なくなるように制御するようにしても良い。
【0103】
また、分割噴射の1段目の噴射開始時期は、上死点よりも前、例えばBTDC10°CA〜40°CAとなるように制御しても良く、BTDC25°CA〜35°CAとなるように制御しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】ディーゼルエンジン用電子制御噴射装置の全体構成を概略的に示した系統図である(第1実施例)。
【図2】ECUによる噴射時期制御方法を示したフローチャートである(第1実施例)。
【図3】(a)は噴射時期に対する燃焼騒音レベルを示したグラフで、(b)は噴射時期に対するNOx排出量を示したグラフである(第1実施例)。
【図4】ディーゼルエンジン用電子制御噴射装置の全体構成を概略的に示した系統図である(第2実施例)。
【図5】ECUによる噴射時期制御方法を示したフローチャートである(第2実施例)。
【図6】(a)は噴射時期に対する燃焼騒音レベルを示したグラフで、(b)は噴射時期に対するNOx排出量を示したグラフで、(c)は噴射時期に対するHC排出量を示したグラフである(第2実施例)。
【図7】ディーゼルエンジン用電子制御噴射装置の全体構成を概略的に示した系統図である(第3実施例)。
【図8】センターフィードタイプインジェクタの全体構成を示した断面図である(第3実施例)。
【図9】ECUによる噴射時期制御方法を示したフローチャートである(第3実施例)。
【図10】(a)は噴射時期に対する燃焼騒音レベルを示したグラフで、(b)は噴射時期に対するNOx排出量を示したグラフである(第3実施例)。
【図11】(a)は噴射時期に対する燃焼騒音レベルを示したグラフで、(b)は噴射時期に対するNOx排出量を示したグラフで、(c)は噴射時期に対するHC排出量を示したグラフで、(d)は噴射時期に対する燃費を示したグラフである(第3実施例)。
【図12】(a)はコモンレール圧力の変化、(b)はアクセル開度(燃料噴射量)の変化を示したタイムチャートである(従来の技術)。
【図13】(a)はコモンレール圧力に対する燃焼騒音レベルを示したグラフで、(b)はコモンレール圧力に対するNOx排出量を示したグラフである。
【符号の説明】
1 エンジン(内燃機関)
4 燃料噴射ポンプ
5 コモンレール(蓄圧室)
6 高圧パイプ
7 インジェクタ(燃料噴射弁)
10 ECU(目標噴射圧力決定手段、通常噴射時期決定手段、目標噴射時期決定手段、噴射時期制御手段、圧送量制御手段、通常噴射時期噴射量決定手段、分割噴射時期噴射量決定手段、噴射時期噴射量制御手段、分割噴射量制御手段、分割噴射時期制御手段)
11 エンジン回転速度センサ(運転状態検出手段)
13 アクセル開度センサ(運転状態検出手段)
14 冷却水温センサ(運転状態検出手段)
15 圧力センサ(圧力検出手段)

Claims (7)

  1. (a)燃料を加圧する燃料噴射ポンプと、
    (b)この燃料噴射ポンプより圧送された高圧燃料を蓄圧する蓄圧室と、
    (c)この蓄圧室に接続されて、内燃機関に高圧燃料を噴射する燃料噴射弁と、
    (d)前記内燃機関の運転状態を検出した運転状態検出手段と、
    (e)前記燃料噴射弁から前記内燃機関に噴射される高圧燃料の噴射圧力を検出した噴射圧力検出手段と、
    (f)前記運転状態検出手段にて検出した前記内燃機関の運転状態に応じて、前記内燃機関に噴射する目標噴射圧力を決定する目標噴射圧力決定手段と、
    (g)前記運転状態検出手段にて検出した前記内燃機関の運転状態に応じて、前記内燃機関に噴射する通常噴射時期および通常噴射量を決定する通常噴射時期噴射量決定手段と、
    (h)前記噴射圧力検出手段にて検出した噴射圧力が、前記目標噴射圧力決定手段にて決定した目標噴射圧力よりも規定値以上高い際に、
    1行程で行う噴射を、少なくとも2段以上に分割した分割噴射とし、1行程中の各段の噴射時期および噴射量を決定する分割噴射時期噴射量決定手段と、
    (i)前記通常噴射時期噴射量決定手段にて決定した通常噴射時期および通常噴射量となるように前記燃料噴射弁を制御すると共に、
    前記分割噴射時期噴射量決定手段にて決定した1行程中の各段の噴射時期および噴射量となるように前記燃料噴射弁を制御する噴射時期噴射量制御手段
    を備えた内燃機関用燃料噴射装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関用燃料噴射装置において、
    前記噴射圧力検出手段にて検出した噴射圧力と前記目標噴射圧力決定手段にて決定した目標噴射圧力とが略一致するように、前記燃料噴射ポンプから前記蓄圧室への高圧燃料の圧送量を制御する圧送量制御手段を備えたことを特徴とする内燃機関用燃料噴射装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の内燃機関用燃料噴射装置において、
    前記分割噴射時期噴射量決定手段は、前記分割噴射の各段の噴射量がほぼ同等量となるように前記燃料噴射弁を制御する分割噴射量制御手段を有することを特徴とする内燃機関用燃料噴射装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載の内燃機関用燃料噴射装置において、
    前記分割噴射時期噴射量決定手段は、前記分割噴射の1段目の噴射量が1行程中の全噴射量の25%よりも多く、且つ50%以下となるように前記燃料噴射弁を制御すると共に、
    前記分割噴射の2段目以降の噴射量が1行程中の全噴射量の50%以上で、且つ75%よりも少なくなるように前記燃料噴射弁を制御する分割噴射量制御手段を有することを特徴とする内燃機関用燃料噴射装置。
  5. 請求項1または請求項2に記載の内燃機関用燃料噴射装置において、
    前記分割噴射時期噴射量決定手段は、前記分割噴射の各段の噴射間隔を3°CA以上で、且つ40°CA以下あけるように前記燃料噴射弁を制御する分割噴射時期制御手段を有することを特徴とする内燃機関用燃料噴射装置。
  6. 請求項1または請求項2に記載の内燃機関用燃料噴射装置において、
    前記分割噴射時期噴射量決定手段は、前記分割噴射の1段目の噴射時期が上死点よりも前となるように前記燃料噴射弁を制御すると共に、
    前記分割噴射の2段目以降の噴射時期が上死点以降となるように前記燃料噴射弁を制御 する分割噴射時期制御手段を有することを特徴とする内燃機関用燃料噴射装置。
  7. 請求項または請求項に記載の内燃機関用燃料噴射装置において、
    前記分割噴射時期噴射量決定手段は、前記分割噴射の1段目の噴射時期が上死点よりも前となるように前記燃料噴射弁を制御すると共に、
    前記分割噴射の2段目以降の噴射時期が上死点以降の5°CAから20°CAまでの間となるように前記燃料噴射弁を制御する分割噴射時期制御手段を有することを特徴とする内燃機関用燃料噴射装置
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