JP2000191916A - 導電性組成物、感光性レジスト、帯電防止剤および半導体装置の製造方法 - Google Patents

導電性組成物、感光性レジスト、帯電防止剤および半導体装置の製造方法

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JP2000191916A
JP2000191916A JP37238398A JP37238398A JP2000191916A JP 2000191916 A JP2000191916 A JP 2000191916A JP 37238398 A JP37238398 A JP 37238398A JP 37238398 A JP37238398 A JP 37238398A JP 2000191916 A JP2000191916 A JP 2000191916A
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ammonium salt
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resist
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JP37238398A
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Toshiro Hiraoka
俊郎 平岡
Kazunori Matsumoto
一紀 松本
Shuji Hayase
修二 早瀬
Yasuhiko Sato
康彦 佐藤
Tetsuo Nakasugi
哲郎 中杉
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】EB露光時、RIE時のチャージアップを防止
する導電性反射防止膜を提供する。 【解決手段】ポリシラン反射防止膜に四級アンモニウム
塩を添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体集積回路を形
成する際のリソグラフィー加工工程において用いられ
る、半導体集積回路を形成する際に用いられる反射防止
膜などの導電性膜を形成するための導電性組成物、導電
性レジスト、および導電性組成物を使用した半導体装置
の製造方法に関する。さらに樹脂成形体や繊維などに用
いられる帯電防止剤に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路の微細化にともない、超
微細パターンの形成技術やMOSゲート酸化膜のさらな
る超薄膜化が求められている。現在こうした超微細素子
を形成するため、電子ビーム露光と光露光を併用したE
B/光ミックスアンドマッチ工程が検討されている。
【0003】EB/光ミックスアンドマッチ工程では、
電子ビーム(EB)露光やRIE工程など、レジスト膜
に荷電粒子を照射する工程を多用する。ところがレジス
ト膜は一般的に絶縁性である。そのため荷電粒子を照射
すると容易に帯電してしまう。このレジスト膜の帯電が
現在、非常に問題になっている。レジスト膜が帯電する
と、電子ビームが直進せず、EB露光時に描画ずれが起
こる。またエッチング時に溜まった電荷によってゲート
酸化膜が破壊されるなど深刻な障害を引き起こす。0.
15ミクロン以下の超微細半導体プロセスを実現するに
は、レジスト膜の帯電防止技術の確立が非常に重要であ
る。レジスト膜の帯電防止には、レジスト層の表面か下
層に導電層を形成する必要がある。導電性ポリマーを用
いた帯電防止材料も開発されているが、導電層を別途製
膜すると工程数の増大をまねく上に解像度の低下などを
引き起こしやすい。
【0004】一方、微細加工プロセスでは、定在波の発
生を抑制する反射防止膜(ARC)が必要である。反射
防止膜はレジストの下層に形成され、基板からの反射光
を吸収する。反射防止膜はレジスト膜の下層に密着して
形成される。そのため反射防止膜に導電性を付与するこ
とが出来れば、レジスト膜の帯電防止機能が期待でき非
常に有用である。この際、反射防止機能を損なうことな
く導電性を付与することが肝要となる。帯電機構の詳細
は明らかになっていないが、EB露光の描画ずれ防止に
は10 Ω/□台以下、ゲート酸化膜の破壊防止にも1
10Ω/□程度以下であることが必要であると考えら
れている。
【0005】導電性の反射防止膜としては、導電性共役
性高分子を用いたもの、TCNQ錯塩などの導電材料を
用いたもの、光酸発生剤などの導電性ドーパントを用い
たのものなどが提案されている。
【0006】しかし半導体加工プロセスの微細化に伴
い、こうした反射防止膜は反射防止機能、導電性の他に
パターントランスファー機能をもあわせ持つことが要求
されつつある。しかし反射防止機能、帯電防止機能、パ
ターントランスファー機能の3機能いずれをも十分に満
足する材料はいまだ完成していない。また反射防止膜と
ともにレジストにも導電性が付与されることが望ましい
が、十分な導電率を持つレジスト用感光性樹脂組成物は
いまだ完成したとは言えない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、半導
体微細加工に必須な反射防止能、帯電防止能、パターン
トランスファー機能の3機能いずれをも十分に満たす材
料はなかった。本発明の目的は、反射防止機能、帯電防
止能、パターントランスファー機能いずれも良好な反射
防止膜用導電性組成物およびこの導電性組成物を用いた
半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】また、本発明は、微細パターン形成の際に
用いると、特にEB露光時やプラズマエッチング時の帯
電を防止することが可能とし、EB露光時の描画ずれや
プラズマエッチング時の帯電によるゲート酸化膜の破壊
などが防止することができる導電性レジストを提供する
ことを目的とする。
【0009】また、本発明は、樹脂成形体に用いること
により樹脂成形体は安定した導電体となり、安定し永続
的で湿度の影響を受け難い帯電防止効果を示すことので
きる帯電防止剤を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも下
記(1)及び(2)を含有することを特徴とする導電性
組成物である。 (1)四級アンモニウム塩 (2)下記一般式(i)または(ii)に示される繰り
返し単位から選択される少なくとも1つの繰り返し単位
を有するポリシランを含有する有機けい素ポリマー
【化4】 (ただしR1、R2は同じであっても異なっていてもよ
く、炭素数1―20の置換または無置換の、アルキル
基、アリール基、あるいはアラルキル基を示す) 前記四級アンモニウム塩が、メチレン炭素数が5以上で
ある置換または非置換の長鎖アルキル基を置換基として
有することが望ましい。また、四級アンモニウム塩が、
含窒素複環式四級アンモニウム塩であることが望まし
い。
【0011】また、本発明は露光により溶解性が変化す
る組成物からなる感光性レジストにおいて、組成物は四
級アンモニウム塩を含有することを特徴とする感光性レ
ジストである。
【0012】また、本発明は、下記一般式(iii)で
示されるイミダゾリウム塩を備えることを特徴とする帯
電防止剤である。
【化5】 (ただしR1、R3は同じであっても異なっていても良
く、炭素数1―40の置換または無置換のアルキル基、
アリール基、あるいはアラルキル基を示す。R2、R
4、R5は同じであっても異なっていても良く、Hまた
は炭素数1―40の置換または無置換のアルキル基、ア
リール基、あるいはアラルキル基を示す。R1、R2、
R3、R4、R5の内少なくとも2つの置換基が炭素数
6以上の置換または無置換のアルキル基、アリール基、
あるいはアラルキル基である。Xは陰イオンを示
す。) また、本発明は基板上に導電性組成物を塗布し反射防止
膜を形成する工程と、この反射防止膜上に感光性薄膜を
形成する工程と、当該感光性薄膜に所望のパターンを露
光する工程と、露光を行った前記感光性薄膜を現像する
工程とを含むパターン形成工程において、前記導電性組
成物として、少なくとも下記(1)及び(2)を含有す
る導電性組成物を用いることを特徴とする半導体装置の
形成方法である。 (1)四級アンモニウム塩 (2)下記一般式(i)または(ii)に示される繰り
返し単位から選択される少なくとも1つの繰り返し単位
を有するポリシランを含有する有機けい素ポリマー
【化6】 (ただしR1、R2は同じであっても異なっていてもよ
く、炭素数1―20の置換または無置換の、アルキル
基、アリール基、あるいはアラルキル基を示す)
【0013】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。
【0014】本発明の導電性組成物は、少なくとも下記
(1)及び(2)を含有することを特徴とする導電性組
成物である。 (1)四級アンモニウム塩 (2)下記一般式(i)または(ii)に示される繰り
返し単位から選択される少なくとも1つの繰り返し単位
を有するポリシランを含有する有機けい素ポリマー
【化7】 (ただしR1、R2は同じであっても異なっていてもよ
く、炭素数1―20の置換または無置換の、アルキル
基、アリール基、あるいはアラルキル基を示す) 本発明における導電性組成物の一方の成分である(1)
四級アンモニウム塩は、反射防止膜として用いた場合に
導電性(帯電防止機能)を付与するイオン導電性ドーパ
ントとして作用する。
【0015】四級アンモニウム塩は、アルキル四級アン
モニウム塩などの非環式あるいはピリジニウム塩、イミ
ダゾリウム塩などの含窒素複素環式四級アンモニウム塩
から選択される少なくとも一種類のアンモニウム塩であ
ればいかなるものでもよい。
【0016】非環式アンモニウム塩としては、テトラブ
チルアンモニウム塩やベンジルジメチルセチルアンモニ
ウム塩などのアルキル四級アンモニウム塩誘導体などが
挙げられる。
【0017】含窒素複素環式アンモニウム塩としては、
ピリジニウム塩誘導体、アクリジニウム塩誘導体、イミ
ダゾリウム塩誘導体、トリアゾール誘導体、チアゾール
誘導体などが挙げられる。
【0018】四級アンモニウム塩として特に望ましく
は、カウンターアニオンの解離度が高くイオン伝導性キ
ャリアーを十分に供給可能な、含窒素複素環式アンモニ
ウム塩が好ましく、なかでもピリジニウム塩、イミダゾ
リウム塩が解離度、安定性などの点から特に好ましい。
【0019】これらの四級アンモニウム塩のカウンター
アニオンは、四級アンモニウム塩を安定に形成しうるも
のであればいかなるものでも良いが、良好な帯電防止能
を付与するためには、導電性解離しやすくかつイオン伝
導し易いものがよく、Cl,Br,Iなどのハロ
ゲン化物イオン、BF ,PF ,AsF
ど、あるいはSCN,ClO ,SO 2―など
や、CFSO (TfO)などの有機含フッ素ア
ニオン、(CFSOなどのイミド塩アニオ
ン、(CFSOなどのメサイド塩アニオン
などが主に用いられる。なかでもBr,TfO,S
CNがイオン導電性の面で優れている。
【0020】こうした四級アンモニウム塩は置換基とし
て、少なくとも一つの置換または非置換の長鎖アルキル
基を有することが好ましい。この際、長鎖アルキル基の
メチレン炭素数は5以上さらには10以上であることが
良い。
【0021】長鎖アルキル基を導入された四級アンモニ
ウム塩はこの長鎖アルキル基が疎水性基として働き、親
水性部のアンモニウム塩部分と併せて界面活性剤として
の性質を有する。界面活性剤的性質を有する四級アンモ
ニウム塩は、反射防止膜中で微細なミセルを形成し、こ
のミセル同士がパーコレーションしてミセルのネットワ
ークを形成する。このミセルネットワークはイオン導電
性キャリアーであるカウンターアニオンを良好に輸送
し、良好な導電性(帯電防止機能)を反射防止膜に付与
する。
【0022】こうしたミセルは部分的に結晶化したよう
な固い構造ではなく、液体状態に近い状態を保った柔軟
な構造であることが好ましい。このため長鎖アルキル基
は2―エチルヘキシル基の様な分枝状であったり不飽和
結合が導入されていたりすることが望ましい。長鎖アル
キル基以外の置換基の同様に分枝状であったり不飽和結
合が導入されていたりすることが良い。これらの置換基
は後に述べる組成物のもう一方の成分である有機ケイ素
ポリマーの相溶性や塗布溶媒への溶解性を考慮して決定
されることが望まれる。
【0023】またこうした四級アンモニウム塩は置換基
として多重結合の様な架橋性基を有することが好まし
い。架橋性基によって四級アンモニウム塩同士あるいは
マトリックス樹脂との間に化学結合が形成されて、導電
特性が安定し、耐溶剤性などの耐久性が向上する。
【0024】架橋性基としては二重結合基、三重結合
基、アクリル基、メタクリル基、エポキシ基などが挙げ
られる。
【0025】四級アンモニウム塩の具体例としては例え
ば以下のようなものが例示される。
【0026】ピリジニウム塩類
【化8】 イミダゾリウム塩類
【化9】 これら四級アンモニウム塩は、組成物のもう一方の成分
であるポリシランに対して重量パーセントで、好ましく
は0.1〜50%、さらには0.5〜20%、望ましく
は1〜10%の範囲で添加されることが良い。この際の
重量パーセントとは以下の式で定まる量を示す。すなわ
ち、 (当該四級アンモニウム塩の重量×100)/(ポリシ
ランの重量+当該四級アンモニウム塩の重量) 添加量が少ないと、導電性が十分でなく、添加量が多す
ぎると製膜性が悪化する上、反射防止機能やパターント
ランスファー機能が損なわれる。
【0027】また四級アンモニウム塩は、複数の異なっ
た種類の塩を混合してポリシランに添加されることが好
ましい。混合することによって四級アンモニウム塩の結
晶性が低下して、ポリシラン中に美結晶が析出するなど
して膜質や塗布性が低下するのを防ぎ、かつイオン導電
性、特に室温付近の比較的低温での導電性を向上させる
ことが出来る。
【0028】このましくは2種類、さらに好ましくは5
種類以上、望ましくは10種類以上混合することが望ま
しい。また塗布性改善のために、四級アンモニウム塩以
外のイオン性あるいはノニオン性の界面活性剤を添加し
ても良く、たとえばフロラードFC−430やFC―4
31(いずれも3M社製)などが良好に用いられる。
【0029】本発明における導電性組成物のもう一方の
成分である有機けい素ポリマーは、少なくとも一部分に
一般式(i)又は(ii)から選ばれる少なくとも一種
の繰り返し単位を有するポリシランを含有していればい
かなるものでもよい。
【0030】ポリシランは単独重合体でも共重合体でも
よく、2種以上のポリシランが酸素原子、窒素原子、脂
肪族基、芳香族基を介して互いに結合した構造を有する
ものでもよい。これらポリシランと必要に応じて炭素系
ポリマーとを共重合させて有機けい素ポリマーが構成さ
れる。
【0031】有機けい素ポリマーポリシランの分子量は
特に限定されないが、Mw=2000から100000
0程度のものが好ましい。この導電性組成物を反射防止
膜を形成するために用いた場合、分子量が小さすぎる
と、塗布性やエッチング耐性が悪化して、レジスト層塗
布の際に再溶解して、レジスト層とミキシングを起こす
恐れがある。また分子量が高すぎると、塗布溶媒への溶
解性が低下してしまう。Mw=3000から10000
0の範囲に調製されるのがより望ましい。
【0032】本発明におけるポリシランの具体例として
は例えば、ポリ(メチルフェニルシラン)、ポリ(ジフ
ェニルシラン)、ポリ(メチルクロロメチルフェニルシ
ラン)などやこれらのランダム、あるいはブロック共重
合体などが挙げられる。
【0033】架橋反応によって導電性組成物層の膜強度
を向上させるために、架橋剤として多重結合を有する有
機物を混合するか、またはポリシランに多重結合を導入
してもよい。多重結合を有する有機物としては、二重結
合または三重結合を有する化合物、より具体的にはビニ
ル基、アクリル基、イミド基、アセチレニル基などを有
する化合物である。アクリル基、イミド基などが反射防
止膜に極性を付与し、四級アンモニウム塩との相溶性を
向上させ良い。
【0034】また多重結合を有する置換基を導入した四
級アンモニウム塩の導電性ドーパントを架橋剤として用
いても良い。
【0035】パターントランスファー工程に必要な導電
性組成物のエッチング耐性を高めるためには、ポリシラ
ンの架橋度が高い方が良い。しかしながら架橋度が余り
高くなると、イオン伝導度が低下してしまう。架橋部位
の個数は、はポリシランのけい素原子100個当たり2
0個以下であることが好ましい。
【0036】次に、本発明の半導体装置の製造方法を説
明する。
【0037】まず、図1(a)―(b)を参照して、本
発明による導電性組成物からなる反射防止膜を用いた半
導体装置の製造方法を概略的に説明する。
【0038】図1(a)に示すように、シリコン基板1
1上に絶縁膜12、その上に本発明に係る導電性組成物
膜を用いた反射防止膜13、さらにその上にレジスト膜
14を形成する。絶縁膜の膜厚は5μm以下が好まし
く、0.05〜1μmがより好ましい。絶縁膜の膜厚が
5μmを超えると、アスペクト比が高くなり、エッチン
グストップなどのマクロローディング効果が顕著に起こ
る。絶縁膜としては、酸化シリコン膜、窒化シリコン
膜、酸窒化シリコン膜などを用いることが出来る。
【0039】反射防止膜は、本発明に係る導電性組成物
を有機溶剤に溶解した塗布液を塗布した後、ベーキング
して溶媒を気化することにより形成される。この時用い
られる有機溶媒は極性溶媒でも無極性溶媒でも良い。
【0040】反射防止膜の膜厚は、以下の条件を満たす
ように設定することが好ましい。(A)レジスト膜/反
射防止膜界面での光反射率を反射防止膜の膜厚の関数と
して計算し、レジストが下地からの反射光の影響を受け
ない程度の光反射率となる膜厚とする。なお、上記の光
反射率は、露光波長におけるレジスト膜、反射防止膜お
よび絶縁膜の複素屈折率を用い、文献に記載されている
方法で計算する。(例えば、P.H.Berning,Physics of T
hin Film、 Vol.1、pp69-121(1963);A.E.Bell &F.W.Spon
g, IEEE Journal of Quantum Electronics、 Vol.QE-14,
pp487(1978);K.Ohta & H.Ishida、Applied Optics, Vol.
29、 pp1952-1958(1990)などの文献を参照)。(B)レ
ジストパターンをマスクとして用いてエッチングできる
膜厚で、かつエッチングされた反射防止膜をマスクとし
て用いて絶縁膜をエッチングできる膜厚とする。
【0041】具体的には、反射防止膜の膜厚は、2〜2
000nmが好ましく、20〜500nmがより好まし
い。反射防止膜の膜厚が2000nmを超えるとレジス
トパターンをマスクとして反射防止膜をエッチングした
ときの寸法変化が大きくなり、5nm未満では反射防止
膜による露光光の吸収が不充分になり、絶縁膜中で多重
反射が発生し、絶縁膜の膜厚変動によりレジストパター
ンの寸法が変化するという問題が生じる。
【0042】本発明においては、次工程のレジスト溶液
の塗布前に熱により反射防止膜を架橋するのが良い。レ
ジスト膜はレジスト溶液を塗布した後、ベーキングする
ことにより形成される。レジスト膜の膜厚が薄いほど、
露光時の露光量マージン、フォーカスマージン、または
解像度を向上させることができる。このため、レジスト
膜の膜厚は、反射防止膜を寸法制御性よくエッチングで
きさえすればできるだけ薄い方がよく、10000nm
以下が好ましく、500nm以下がより好ましい。
【0043】レジストは、可視光、紫外光、EBなどの
露光によってパターニング可能な組成物であれば特に限
定されない。また、目的に応じて、ポジ型またはネガ型
のレジストを選択して使用することが出来る。ポジ型レ
ジストとしては、例えばナフトキノンジアジドとノボラ
ック樹脂からなるレジスト(IX―770 日本合成ゴ
ム社製)、t―BOCで保護したポリビニルフェノール
樹脂とオニウム塩とからなる化学増幅型レジスト(AP
EX―E シップレー社製)などが挙げられる。ネガ型
レジストとしては、例えばポリビニルフェノール、メラ
ミン樹脂および光酸発生剤からなる化学増幅型レジスト
(XP―89131 シップレー社製)、ポリビニルフ
ェノールとビスアジド化合物とからなるレジスト(RD
−200D日立化成社製)などが挙げられる。
【0044】レジスト膜中に発生する定在波によりレジ
ストパターンの寸法制御性が劣化するのを防止するため
に、レジスト中に紫外線を吸収するクマリン、クルクミ
ンなどの染料を添加してレジストの透明度を低下させて
も良い。また、レジスト膜上に上層反射防止膜を形成
し、レジスト膜と空気との界面での光反射を低下させる
ことにより、レジスト膜中での定在波の発生を抑えるよ
うにしてもよい。このような上層反射防止膜としては例
えば、アクアタール(Aqutar ヘキスト社製)な
どが挙げられる。
【0045】次に、図1(b)に示すように、所望のパ
ターンを有するマスクを通して露光光である紫外光、可
視光、EBをレジストに照射した後、現像することによ
ってレジストパターンを形成する。なお必要に応じて、
紫外光もしくは可視光による露光後または現像後に、よ
り微細なパターン形成のためにEB露光を行っても良
い。
【0046】紫外光を照射するための光源としては、水
銀灯、または各種エキシマレーザー、たとえばXeF
(波長=351nm)、XeCl(波長=308n
m)、KrF(波長=248nm)、KrCl(波長=
222nm)、ArF(波長=193nm)、F(波
長=151nm)などが挙げられる。本発明で用いられ
るポリシランは波長150〜400nmの紫外光に対し
て吸収率が高いので、露光光を吸収してレジスト膜中へ
の反射光を抑制できる。この結果、現像後のレジストプ
ロファイルに定在波に起因する波打ち形状は見られな
い。また、レジスト膜および絶縁膜の膜厚に変動があっ
ても、レジストパターン寸法の変動量を抑えることがで
きる。レジストの現像液としては、有機アルカリ水溶液
(例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド、コリ
ンなど);無機アルカリ水溶液(例えば水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウムなど);または有機溶媒(例えばキ
シレン、アセトンなど)が用いられる。
【0047】ついで図1(c)に示すように、レジスト
パターンをマスクとして用いて反射防止膜をエッチング
する。エッチング方式としては、たとえば反応性プラズ
マエッチング、マグネトロン反応性プラズマエッチン
グ、電子ビームプラズマエッチング、TCPエッチン
グ、ICPエッチング、またはECRプラズマエッチン
グなどが挙げられる。ソースガスとして、CF,CF
Cl,CFCl,CFBr,CCl,C
Cl,CF+H,(CF,C,CHF
,SiF,CFBr)+(Cl,Br)、C
(+H)、SiCl,Br,I,Cl
Ar,SF(+N)、HBr、HIの群から選択さ
れるいずれかの組み合わせを使用することが好ましい。
これらのソースガスを用いれば、レジスト膜と反射防止
膜とのエッチング選択比を高くとることができ、寸法制
御性よく反射防止膜をエッチングできる。この理由は以
下の通りである。すなわちこれらのエッチャントは、レ
ジストを構成する原子とは化学反応を起こしにくく、揮
発性生成物を生成しにくいのに対して、反射防止膜に含
まれるシリコンとは化学反応を起こして蒸気圧が高い揮
発性の生成物を生じさせるためである。特にCl、ま
たはHBrを含むソースガスを用いれば、反射防止膜を
高選択比でエッチングすることができる。
【0048】さいごに図1(d)に示すように、残存す
るレジスト膜のパターンと反射防止膜のパターンとをマ
スクとして絶縁膜をエッチングする。エッチング方法と
しては、たとえば反応性プラズマエッチング、マグネト
ロン反応性プラズマエッチング、電子ビームプラズマエ
ッチング、TCPエッチング、ICPエッチング、また
はECRプラズマエッチングなどが挙げられる。ソース
ガスとしてはレジスト膜および反射防止膜と絶縁膜との
エッチング選択比がとれるものであれば特に限定されな
い。たとえばSF,CF,CHF,C,C
,CF+(H,C)、Cなど、
プラズマ放電によりSF(X=1〜5)、CF(X
=1〜3)などのラジカルを発生するガスが好ましい。
これらのラジカルは互いに重合しやすく、絶縁膜の表面
と反射防止膜パターンおよびレジストパターンの表面と
で、重合膜の堆積が競合するようになる。酸素を含有す
る絶縁膜の場合には、エッチング途中で酸素が解離し、
揮発性を有するCO,O,COFなどの分子が生成
して重合が抑制されるため、絶縁膜はエッチングされや
すくなる。逆に反射防止膜のパターンは上記のラジカル
ではエッチングされにくい。この結果、絶縁膜のエッチ
ング途中でエッチングマスクが崩れてなくなったり、エ
ッチングマスクの側壁が後退することがないため、寸法
制御性よく絶縁膜をエッチングすることができる。この
とき、レジストパターンまたは反射防止膜パターンの表
面での重合膜の堆積が顕著でエッチング形状が劣化する
場合には、ソースガスにアルゴンまたは酸素を添加して
重合膜を除去できるようにすることが好ましい。絶縁膜
の加工後に反射防止膜のパターンは除去しなくても良
い。
【0049】本発明の半導体装置の製造方法を用いる
と、EB露光時のチャージアップに起因した描画ずれを
防止することが可能となる。またドライエッチング時の
アンテナ効果によるゲート酸化膜の絶縁破壊なども抑制
し歩留まりを向上させることができ非常に有用である。
【0050】本発明の半導体装置の製造方法において、
導電性組成物層を形成する際には塗布後のベーク温度を
250度以下、好ましくは200度以下、さらに好まし
くは150度以下にすることが望ましい。余り高温でベ
ークを行うと、四級アンモニウム塩が熱分解してしまい
イオン導電性が低下してしまう。同様の理由でベーク時
間も好ましくは5分以下、雰囲気も低酸素好ましくは無
酸素条件下で行うことが望ましい。
【0051】なお、本発明の導電性組成物に含有される
四級アンモニウム塩は、おもに対アニオンが導電性のキ
ャリアとなるため、陽イオン交換性の高分子材料などが
存在すると、これがトラップとして働き、導電性が抑制
される。たとえばポリビニルフェノールやフェーノール
樹脂などがこうしたトラップ剤となる。たとえばスピロ
ベンゾピラン系のフォトクロミック材料のように、光な
どによって可逆的にフェノキシイオンを含む両性イオン
を生成する材料を本発明の導電性組成物に混合すると、
光などによって導電性と絶縁性を可逆的にスイッチング
することが可能となる。こうした導電性を可逆的にスイ
ッチングできる材料を用いると、走査型二次電子顕微鏡
などによる下地パターンの観察が容易に出来るなど非常
に有用となる。このように可逆的に陽イオン交換性構造
を生成する材料を混合させることによって導電性をスイ
ッチングする手法は、次に述べる導電性レジストにも用
いることが出来る。
【0052】次に本発明の導電性レジストについて説明
する。本発明の導電性レジストは、露光により溶解性が
変化する組成物からなる感光性レジストにおいて、組成
物は四級アンモニウム塩を含有することを特徴とする感
光性レジストである。
【0053】本発明の感光性レジストに含有される四級
アンモニウム塩は、非環式あるいは含窒素複素環式四級
アンモニウム塩であればよく、記述の導電性反射防止膜
に用いられたのと同様なものが好適に用いられる。これ
ら四級アンモニウム塩は導電性(帯電防止機能)を付与
するイオン導電性ドーパントとして作用する。
【0054】四級アンモニウム塩はメチレン炭素数が5
以上である置換または非置換の長鎖アルキル基を置換基
として有するものが好ましく、さらにはメチレン炭素鎖
数が10以上であることが望ましい。
【0055】また含窒素複素環式四級アンモニウム塩で
あることが望ましく、ピリジニウム塩、イミダゾリウム
塩誘導体であることがさらに好ましい。カウンターアニ
オンとしてはBr,I,SCN,TfOなどが
好適に用いられる。
【0056】四級アンモニウム塩の配合量はレジスト中
の樹脂成分に対して、重量パーセントで好ましくは0.
1〜50%、さらには0.5〜20%、望ましくは1〜
10%の範囲で添加されることが良い。この際の重量パ
ーセントとは以下の式で定まる量を示す。すなわち、当
該四級アンモニウム塩の重量×100/(樹脂成分の重
量+当該四級アンモニウム塩の重量)である。
【0057】添加量が少ないと、導電性が十分でなく、
添加量が多すぎると製膜性が悪化する上、レジストのパ
ターン形状が悪くなる。必要に応じて塗布性改善のため
に、四級アンモニウム塩以外のイオン性あるいはノニオ
ン性の界面活性剤を添加しても良く、たとえばフロラー
ドFC−430やFC―431(いずれも3M社製)な
どが良好に用いられる。
【0058】本発明の感光性レジストを微細パターン形
成の際に用いると、特にEB露光時やプラズマエッチン
グ時の帯電を防止することが可能となり、EB露光時の
描画ずれやプラズマエッチング時の帯電によるゲート酸
化膜の破壊などが防止することができる。
【0059】次に本発明の帯電防止剤について説明す
る。
【0060】本発明の帯電防止剤は、一般式(iii)
に示される構造であることを特徴とする。
【0061】ただしR1、R3は同じであっても異なっ
ていても良く、炭素数1―40の置換または無置換のア
ルキル基、アリール基、あるいはアラルキル基を示す。
R2、R4、R5は同じであっても異なっていても良
く、Hまたは炭素数1―40の置換または無置換のアル
キル基、アリール基、あるいはアラルキル基を示す。R
1、R2、R3、R4、R5の内少なくとも2つの置換
基が炭素数6以上の置換または無置換のアルキル基、ア
リール基、あるいはアラルキル基である。Xは陰イオ
ンを示す。
【0062】R1、R2、R3、R4、R5の内少なく
とも2つの置換基が炭素数6以上の置換または無置換の
アルキル基、アリール基、あるいはアラルキル基である
が、少なくとも1つは炭素数10個以上であることが好
ましく、さらには15個以上、より好ましくは20個以
上であることが良い。また直鎖状あるは分岐したアルキ
ル鎖であることが望ましい。
【0063】具体的には導電性組成物の欄にて項で例示
されたのと同様な3置換イミダゾリウム塩などが好適に
用いられる。
【0064】本発明の帯電防止剤はポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリスチレン、ポリエステル樹脂、ナイロ
ン樹脂、ABS樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、
ポリイミド、アラミド樹脂など各種樹脂やイソプレンゴ
ムやクロロプレンゴムなどのゴム類などに溶剤に溶かし
てあるいは混練などの手法によって混合して用いられ、
フィルム、繊維などの各種成形体に成形して用いられ
る。
【0065】従来の界面活性剤を用いた帯電防止剤は、
樹脂成形体表面に染み出した帯電防止剤が薄膜状とな
り、同時に吸湿することによってイオン導電路を形成す
る。そのためその帯電防止効果は一時的であり、樹脂成
形体表面を洗浄したり、拭き取ったりすると帯電防止効
果が消失してしまう。また導電率が湿度の影響を受けや
すく安定しない。また表面に帯電防止剤が染み出すた
め、手触りが悪く、外観も良くないなどの欠点があっ
た。
【0066】対して本発明の帯電防止剤は、樹脂成形体
表面に染み出す必要が無く、成形体内部に微細なクラス
ターネットワーク状のイオン導電路を形成する。そのた
め樹脂成形体は安定した導電体となり、安定し永続的で
湿度の影響を受け難い帯電防止効果を示すことが可能と
なる。
【0067】帯電防止剤の樹脂への配合量は樹脂成分に
対して、重量パーセントで好ましくは0.1〜20%、
さらには0.5〜10%、望ましくは1〜5%の範囲で
添加されることが良い。この際の重量パーセントとは以
下の式で定まる量を示す。すなわち当該帯電防止剤の重
量×100/(樹脂成分の重量+当該帯電防止剤の重
量)である。
【0068】添加量が少ないと、導電性が十分でなく、
添加量が多すぎると樹脂の強度などの特性が悪化する。
【0069】
【実施例】以下に実施例に基づいて本発明の実施の形態
を説明する。 (実施例1) 反射防止膜の表面抵抗率の測定 下記化学式で示されるピリジニウム塩1とポリシラン1
の塩化メチレン溶液を調製した。ピリジニウム塩の添加
量はポリシラン1に対して5wt%とした。石英ウェハ
ー上にこの溶液を塗布後、ベークして膜厚0.1μmの
導電性組成物膜を得た。
【化10】 この導電性組成物膜の表面抵抗率をアドバンテスト社製
の抵抗計(R8340)およびチャンバー(R1270
2A)を用い、印可電圧500Vで測定(測定温度:2
5度 以下同様)したところ、表面抵抗率:6×10
Ωと良好な導電性を示した。
【0070】ピリジニウム塩1の代わりにカウンタアニ
オンをBrからSCNおよびTfOに変換したセ
チルピリジニウムイソチアシアネートを用いて同様の測
定を行ったところ、表面抵抗率2×10Ωおよび1×
10ΩとBrと比較してSCNおよびTfO
方が低抵抗だった。
【0071】さらにピリジニウム塩1の代わりに、四級
アンモニウム塩としてテトラブチルアンモニウムブロマ
イドおよびベンジルジメチルアンモニウムブロマイドを
用いた他は、同様にして表面抵抗率を測定したところ、
それぞれ3×1014Ω、4×1013Ωであった。そ
れぞれアンモニウム塩を添加しないポリシラン1のみの
膜の表面抵抗率が1017Ω以上であるのと比較して抵
抗軽減効果が見られた。しかしながら複素環式のピリジ
ニウム塩と比較してその効果は小さかった。さらに同じ
非環式でも長鎖アルキル基を有するベンジルジメチルア
ンモニウムブロマイドの方がテトラブチルアンモニウム
ブロマイドよりも抵抗軽減効果が大きかった。 (実施例2) 反射防止膜の表面抵抗率の測定 四級アンモニウム塩としてイミダゾリウム塩2を用いた
他は実施例1と同様にして導電性組成物膜の表面抵抗率
を測定したところ、8×10Ωと良好な表面抵抗率を
示しピリジニウム塩よりも優れた抵抗軽減効果を示すこ
とが分かった。
【0072】さらにイミダゾリウム塩2の直鎖置換基の
ヘプチル基の代わりに分岐アルキル鎖である2―エチル
ヘキシル基に変換したイミダゾリウム塩3を用いたとこ
ろ、表面抵抗率が6×10Ωとイミダゾリウム塩2と
比較してさらに改善された。
【0073】またイミダゾリウム塩2、3を重量比1:
9で混合したイミダゾリウム塩を用いたほかはやはり同
様にして表面抵抗率を測定したところ、4×10Ωと
さらに改善された。
【化11】 (実施例3) 反射防止膜の表面抵抗率の測定 ポリシランとしてポリシラン2を用い、塗布溶液として
アニソールを用いた他は実施例2と同様にして導電性組
成物膜を作成して表面抵抗率を測定したところ、表面抵
抗率2×10Ωと良好な表面抵抗率を示した。
【化12】 (実施例4) KrF露光時の反射防止機能とパターントランスファ機
能 シリコンウェハー上に膜厚500nmのSiO膜を形
成した。SiO膜上に実施例2で用いたのと同様の導
電性組成物溶液を塗布してベークして膜厚250nmの
導電性組成物膜を得た。
【0074】この導電性組成物膜上にポジ型化学増幅型
レジスト(商品名:TDUR−P007、東京応化工業
社製)を塗布し、90度で2分間ベークして250nm
のレジスト膜を形成した。KrFエキシマレーザーを光
源とする縮小露光型ステッパーを用い、所定のマスクを
通して30mJ/cmの露光量で露光した後、100
度で2分間ベークした。0.2規定のTMAH現像液で
現像し、0.18μmライン・アンド・スペースのレジ
ストパターンを形成した。得られたレジストパターンの
断面をSEM観察したところ、レジストパターンの側壁
に定在波による波打ち形状は認められなかった。レジス
トパターンをマスクとして、HBr流量50sccm、
真空度80mTorr、励起電力200Wの条件で反射
防止膜をエッチングしたところ、垂直な側壁を持つ導電
性組成物膜のパターンが形成できた。この上部にはレジ
ストが残っており、十分なエッチング速度比を持つこと
が分かった。次に、導電性組成物膜パターンをマスクと
して、C流量50sccm、CO流量10scc
m、Ar流量100sccm、O流量3sccm、真
空度10mTorr、励起電力200Wの条件でSiO
膜をエッチングした。導電性組成物膜のエッチング耐
性は充分であり、垂直な側壁を持つSiO2膜パターン
が得られた。また残った反射防止膜は有機アルカリ水溶
液または希フッ酸溶液で簡単に剥離することが出来た。
【0075】(実施例5) 反射防止膜のEB露光時の描画ずれ防止機能 シリコンウェハー上に膜厚2.5μmのSiO膜を形
成した。このSiO膜上に実施例2で用いたのと同様
の導電性組成物溶液を塗布してベークして膜厚0.1μ
mの導電性組成物膜を形成した。ついで、この導電性組
成物膜上に電子線(EB)露光用化学増幅型ネガレジス
トSAL601(シプレイ・ファーイースト社製)を膜
厚0.5μmで塗布し110度2分間ベークして製膜し
た。電子線描画には可変成形型電子ビーム描画装置を用
い、加速電圧50kV、20A/cmで行った。シリ
コンウェハーは基板ホルダーに設置してある金属ピンに
よりウェハー裏面から接地した。
【0076】これに50μm角ピッチでアレイ上に配置
されたL字マークのテストパターンを20μC/cm
とした。現像後のレジストパターンの位置を、光波干渉
式座標測定装置を用いて測定した。その結果、描画の位
置ずれはほとんど観測されなかった。
【0077】比較例として導電性組成物膜を製膜しない
他は同様にしてレジストをEB露光して、位置ずれを測
定したところ、0.9μm程度の位置ずれが観察され
た。以上の結果より、導電性組成物膜を形成することに
よってEB露光時のチャージアップによる描画ずれが完
全に抑制されることがわかった。 (実施例6) 反射防止膜のプラズマエッチング時の帯電防止効果 シリコンウェハー上に膜厚0.5μmのSiO膜を製
膜した。この上に実施例2で用いたのと同様の導電性組
成物膜を0.15μm製膜した。これをC 流量5
0sccm、CO流量10sccm、Ar流量100s
ccm、真空度10mTorr、励起電力1500Wの
条件で10秒間エッチングした。エッチング中、シリコ
ンウェハーは基板ホルダーに設置してある金属ピンによ
りウェハー裏面から接地した。エッチング後、膜表面の
表面電位計で測定したところ、表面電位は0.5Vであ
った。
【0078】比較例として、ポリシラン1のみを膜厚
0.15μm製膜したウェハーを同様にエッチングした
ところ、エッチング後のウエハー表面の表面電位は12
Vであった。以上の結果より、本発明の導電性組成物膜
を用いることによってプラズマエッチング時のチャージ
アップを抑制できることが分かった。 (実施例7) 導電性レジストの表面抵抗率の測定 下記化学式で示されるイミダゾリウム塩3と電子線(E
B)露光用レジストであるポリメタクリル酸メチルの混
合溶液を調製した。ピリジニウム塩の添加量はレジスト
の樹脂成分に対して5wt%とした。石英ウェハー上に
この溶液を塗布後、ベークして膜厚0.1μmの導電性
レジスト膜を得た。この導電性組成物膜の表面抵抗率を
アドバンテスト社製の抵抗計(R8340)およびチャ
ンバー(R12702A)を用い、印可電圧500Vで
測定(測定温度:25度 以下同様)したところ、表面
抵抗率:3×10Ωと良好な導電性を示した。 (実施例8) 導電性レジストのEB露光時の描画ずれ防止機能 シリコンウェハー上に膜厚2.5μmのSiO膜を形
成した。このSiO膜上に実施例7で用いたのと同様
の導電性レジスト組成物溶液を塗布して110度2分間
ベークして膜厚0.5μmの導電性レジスト膜を形成し
た。電子線描画には可変成形型電子ビーム描画装置を用
い、加速電圧50kV、20A/cmで行った。シリ
コンウェハーは基板ホルダーに設置してある金属ピンに
よりウェハー裏面から接地した。
【0079】これに50μm角ピッチでアレイ上に配置
されたL字マークのテストパターンを20μC/cm
とした。現像後のレジストパターンの位置を、光波干渉
式座標測定装置を用いて測定した。その結果、描画の位
置ずれはほとんど観測されなかった。
【0080】比較例としてイミダゾリウム塩3を配合し
ないほかは同様のレジストを用いてEB露光して、位置
ずれを測定したところ、0.9μm程度の位置ずれが観
察された。以上の結果より、本発明のレジスト用導電性
組成物を用いることによってEB露光時のチャージアッ
プによる描画ずれが完全に抑制されることがわかった。 (実施例9) 帯電防止剤を混練した樹脂成形体の表面抵抗率の測定 ABS樹脂にイミダゾリウム塩3を2%混練した樹脂組
成物を調製し、これを射出成形法によって15×15×
0.2cmの試験片を作成した。この試験片の表面抵抗
率を測定したところ、表面抵抗率は2×10Ωと十分
な導電性を示した。さらにこの試験片をアセトンを含ま
せた布で良く拭いた後も表面抵抗率はほとんど変化がな
かった。
【0081】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の導電性組成
物および半導体装置の製造方法によれば、半導体デバイ
スの製造プロセスにおいて反射防止機能、パターントラ
ンスファー機能、帯電防止機能をあわせ持った導電性反
射防止膜として機能する導電性組成物を提供することが
可能となり、微細で良好なパターンを効率よく形成する
ことができる。
【0082】また、本発明によれば、微細パターン形成
の際に用いると、特にEB露光時やプラズマエッチング
時の帯電を防止することが可能とし、EB露光時の描画
ずれやプラズマエッチング時の帯電によるゲート酸化膜
の破壊などが防止することができる導電性レジストを提
供することができる。
【0083】また本発明によればフィルムや繊維などの
樹脂成形体に外観や手触りなどを損なうことなく永続的
な帯電防止効果を付与することが出来る帯電防止剤を提
供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】絶縁膜の加工工程を示す図。
【符号の説明】
11…シリコン基板 12…絶縁膜 13…反射防止膜 14…レジスト膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/075 521 G03F 7/075 521 H01L 21/027 H01L 21/30 502A 502R 541P (72)発明者 早瀬 修二 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 佐藤 康彦 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 中杉 哲郎 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 Fターム(参考) 2H025 AB16 AC06 CC09 DA34 4J002 CP011 EN136 EU046 EU056 EU116 EU166 EV326 FD116 FD140 GH02 GP03 5F046 AA02 AA09 AA17 JA22 JA25 PA10 5F056 AA31 CC04 DA23

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも下記(1)及び(2)を含有
    することを特徴とする導電性組成物。 (1)四級アンモニウム塩 (2)下記一般式(i)または(ii)に示される繰り
    返し単位から選択される少なくとも1つの繰り返し単位
    を有するポリシランを含有する有機けい素ポリマー 【化1】 (ただしR1、R2は同じであっても異なっていてもよ
    く、炭素数1―20の置換または無置換の、アルキル
    基、アリール基、あるいはアラルキル基を示す)
  2. 【請求項2】 四級アンモニウム塩が、メチレン炭素数
    が5以上である置換または非置換の長鎖アルキル基を置
    換基として有することを特徴とする請求項1記載の導電
    性組成物。
  3. 【請求項3】 四級アンモニウム塩が、含窒素複素環式
    四級アンモニウム塩であることを特徴とする請求項1記
    載の導電性組成物。
  4. 【請求項4】 露光により溶解性が変化する組成物から
    なる感光性レジストにおいて、組成物は四級アンモニウ
    ム塩を含有することを特徴とする感光性レジスト。
  5. 【請求項5】 下記一般式(iii)で示されるイミダ
    ゾリウム塩を備えることを特徴とする帯電防止剤。 【化2】 (ただしR1、R3は同じであっても異なっていても良
    く、炭素数1―40の置換または無置換のアルキル基、
    アリール基、あるいはアラルキル基を示す。R2、R
    4、R5は同じであっても異なっていても良く、Hまた
    は炭素数1―40の置換または無置換のアルキル基、ア
    リール基、あるいはアラルキル基を示す。R1、R2、
    R3、R4、R5の内少なくとも2つの置換基が炭素数
    6以上の置換または無置換のアルキル基、アリール基、
    あるいはアラルキル基である。Xは陰イオンを示
    す。)
  6. 【請求項6】 基板上に導電性組成物を塗布し反射防止
    膜を形成する工程と、反射防止膜上に感光性薄膜を形成
    する工程と、感光性薄膜に所望のパターンを露光する工
    程と、露光を行った感光性薄膜を現像する工程とを含む
    半導体装置の製造方法において、前記導電性組成物とし
    て、少なくとも下記(1)及び(2)を含有する導電性
    組成物を用いることを特徴とする半導体装置の形成方
    法。 (1)四級アンモニウム塩 (2)下記一般式(i)または(ii)に示される繰り
    返し単位から選択される少なくとも1つの繰り返し単位
    を有するポリシランを含有する有機けい素ポリマー 【化3】 (ただしR1、R2は同じであっても異なっていてもよ
    く、炭素数1―20の置換または無置換の、アルキル
    基、アリール基、あるいはアラルキル基を示す)
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