JP2000191766A - テレフタル酸系ポリエステルポリオ―ルの製造方法 - Google Patents

テレフタル酸系ポリエステルポリオ―ルの製造方法

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JP2000191766A
JP2000191766A JP10369671A JP36967198A JP2000191766A JP 2000191766 A JP2000191766 A JP 2000191766A JP 10369671 A JP10369671 A JP 10369671A JP 36967198 A JP36967198 A JP 36967198A JP 2000191766 A JP2000191766 A JP 2000191766A
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polyol
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Satoshi Murayama
智 村山
Kiyoshi Moriya
清志 守屋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃ポリエチレンテレフタレートのケミカルリ
サイクルと、ポリウレタン樹脂用ポリエステルポリオー
ルを提供するという2つの目的を達成する。 【解決手段】 ポリエチレンテレフタレートを低分子ポ
リオールとの反応で分解させ、次いでこの分解物と多塩
基酸と縮合反応させることを特徴とするテレフタル酸系
ポリエステルポリオールの製造方法により解決する。更
に、前記のポリエチレンテレフタレートの分解反応を反
応液が均一、透明になるまで行うことが好ましく、ま
た、前記多塩基酸を目標の数平均分子量のテレフタル酸
系ポリエステルポリオールが得られる計算量加えて縮合
反応させることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリウレタン樹脂
の原料として有用なテレフタル酸系ポリエステルポリオ
ールの製造方法に関する。更に詳細には、ポリエチレン
テレフタレートのケミカルリサイクルを念頭に置いたテ
レフタル酸系ポリエステルポリオールの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレート(以後、P
ETと略称する)は、その優れた耐久性、透明性、成形
加工性等から飲料等の容器として広く用いられて、その
使用量は年々増加している。近年、地球環境の観点か
ら、市場に出回ったPETの回収、再利用が課題となっ
ている。この問題を解決するために、廃棄されたPET
(以後、廃PETと略称する)をポリウレタン樹脂用の
ポリオール原料に用いることが提案されている。
【0003】廃PETから、ポリウレタン樹脂用ポリオ
ールを製造する方法は種々知られている。例えば、特開
平1−115927号公報には、PETとアルコキシル
化アミンから、硬質のポリウレタン及びイソシアヌレー
ト発泡体用のポリオールを製造する方法が記載されてい
る。この発明は、ハロゲン化炭化水素系発泡剤と相溶し
やすいポリオールを提供することを目的の一つとしてい
る。また、米国特許公報4485196号公報には、廃
PETとアルキレングリコールを反応させ、次いでアル
キレンオキサイドと反応させる方法が記載されている。
【0004】しかしながら、特開平1−115927号
公報の方法では、基本的には2種類の反応触媒を使用し
なければならず、工程が煩雑になりやすい。また、米国
特許第4485196号公報では、得られるポリオール
中に遊離の状態の低分子ポリオールが比較的多量存在す
る。このポリオールをそのままポリウレタン樹脂の製造
に使用すると、得られるポリウレタン樹脂は、例えばエ
ラストマーではフィッシュアイの原因になったり、溶液
では不溶解分の原因になったりする。この点を改良する
ためには、低分子ポリオールを除去すればよいが工程が
煩雑になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、廃PETの
ケミカルリサイクルと、ポリウレタン樹脂用ポリエステ
ルポリオールを提供するという2つの目的を達成するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等が鋭意検討し
た結果、分解反応と縮合反応を組み合わせることによ
り、上記の課題を解決することを見いだし、本発明を完
成させるに至った。
【0007】すなわち本発明は、以下の(1)〜(3)
に示されるものである。 (1) ポリエチレンテレフタレートを低分子ポリオー
ルとの反応で分解させ、次いでこの分解物と多塩基酸と
を縮合反応させることを特徴とするテレフタル酸系ポリ
エステルポリオールの製造方法。
【0008】(2) 前記のポリエチレンテレフタレー
トの分解反応を反応液が均一、透明になるまで行うこと
を特徴とする請求項1記載の製造方法。
【0009】(3) 前記多塩基酸を目標の数平均分子
量のテレフタル酸系ポリエステルポリオールが得られる
計算量加えて縮合反応させることを特徴とする請求項1
又は2記載の製造方法。
【0010】
【発明の実施の形態】最初に、本発明に使用する原料に
ついて説明する。本発明に使用するPETは、未使用、
使用済みを問わないが、いわゆるPETボトルとして使
用され、廃棄処分されたものが好ましい。PETの形状
は、フレーク状、ペレット状等、特に制限はないが、フ
レーク状のものが、表面積が大きく、かつ、価格的にも
有利であるので好ましい。
【0011】本発明に使用する低分子ポリオールは、分
子量が500未満のものであり、1分子中にアルコール
性の水酸基を2個以上有しているものである。本発明で
は、後の縮合反応の際のゲル化を考慮すると1分子中に
水酸基を2個有しているものが好ましい。
【0012】本発明に使用する低分子ポリオールとして
は、例えばエチレングリコール、1,2−プロパンジオ
ール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオ
ール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオ
ール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3
−ジメチロールヘプタン、ジエチレングリコール、ジプ
ロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジエチ
レングリコール、ジプロピレングリコール、シクロヘキ
サン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジ
メタノール、ダイマー酸ジオール、ビスフェノールAの
エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド付加物、ビ
ス(β−ヒドロキシエチル)ベンゼン、キシリレングリ
コール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタ
エリスリトール等が挙げられる。これらは1種又は2種
以上の混合物として使用される。本発明において、常温
液状のポリエステルポリオールを得るには、結晶性を妨
げる側鎖を有するポリオール、例えば1,2−プロパン
ジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,
5−ペンタンジオール等を用いるとよい。
【0013】本発明に使用する多塩基酸は、1分子中に
カルボキシル基に由来するカルボニル基を2個以上有す
るものである。本発明では、縮合反応の際のゲル化を考
慮すると1分子中にカルボキシル基に由来するカルボニ
ル基を2個有しているものが好ましい。
【0014】本発明に使用する多塩基酸としては、例え
ばフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレン
ジカルボン酸、コハク酸、酒石酸、シュウ酸、マロン
酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン
酸、クルタコン酸、アゼライン酸、セバシン酸、アゼラ
イン酸、1,4−シクロヘキシルジカルボン酸、α−ハ
イドロムコン酸、β−ハイドロムコン酸、α−ブチル−
α−エチルグルタル酸、α,β−ジエチルサクシン酸、
マレイン酸、フマル酸、ヘミメリチン酸、トリメリット
酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸
等のポリカルボン酸やこれらの酸無水物、ジアルキルエ
ステル、酸ハライド等が挙げられる。これらは1種又は
2種以上の混合物として使用される。酸ハライドは、ハ
ロゲン化水素が発生し、この処理工程が必要になるの
で、本発明は、ポリカルボン酸、酸無水物、ジアルキル
エステルが好ましく、更にはポリカルボン酸、酸無水物
がより好ましい。本発明において、常温液状のポリエス
テルポリオールを得るには、脂肪族の多塩基酸、例えば
コハク酸、酒石酸、シュウ酸、マロン酸、グルタル酸、
アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、クルタコン酸、
アゼライン酸、セバシン酸、アゼライン酸等を用いると
よい。
【0015】本発明では、分解反応時に触媒を添加する
ほうが、反応時間を短縮できるので好ましい。触媒添加
量としては、PETの量に対して、0.01〜1.0質
量%が好ましく、更には0.02〜0.8質量%がより
好ましい。触媒添加量が少なすぎる場合は反応時間が長
くなり、またこれによりポリエステルポリオールの着色
の原因になったりする。触媒添加量が多すぎる場合は、
ポリウレタン樹脂製造時において、異常反応の原因にな
ったり、得られるポリウレタン樹脂の耐加水分解性が低
下する可能性がある。
【0016】本発明における好ましい触媒としては、例
えばテトラプロピルチタネート、テトラブチルチタネー
ト、テトラステアリルチタネート等のチタン系化合物
類、ジブチルチンジラウレート、ジブチルチンジクロラ
イド、ブチルチントリクロライド、ジブチルチンオキサ
イド等の錫系化合物類、パラトルエンスルホン酸ナトリ
ウム等のアルキルベンゼンスルホン酸金属塩類、メタン
スルホン酸等のアルキルスルホン酸類、水酸化コバル
ト、酢酸マンガン、酸化亜鉛、オクチル酸コバルト等が
挙げられる。本発明においては、チタン系化合物類、錫
系化合物類が特に好ましい。
【0017】なお、本発明では、分解反応時に触媒を添
加した場合は、縮合反応時にあらためて触媒を添加する
必要はなく、むしろ分解反応時の1回のみ添加するほう
が好ましい。これは、分解反応と縮合反応における触媒
が同一のものが使用できるためであり、かつ、触媒添加
操作が複数回あると、触媒添加量が多くなりすぎる可能
性が高いためである。
【0018】次に、具体的な操作について説明する。本
発明は、PETを低分子ポリオールの存在下で分解反応
させ、次いでこの分解物と多塩基酸とを縮合反応させる
ことを特徴とするものである。まず、前半の分解反応に
ついて説明する。
【0019】分解反応は、反応器にPET及び低分子ポ
リオールを仕込み、加熱・攪拌して、エステル交換反応
により、PET分子を切断する。このとき、加圧するほ
うが効率的に反応が進行するので好ましい。この分解反
応温度は150〜300℃が好ましく、更には160〜
280℃が特に好ましい。温度が低すぎる場合は、分解
反応が進行しにくい。逆に温度が高すぎる場合は得られ
るポリエステルポリオールが着色しやすくなる。
【0020】分解反応は、反応液が均一、透明になり、
PETの固まりが存在しなくなる時点まで行うことが好
ましい。反応液中にPETの固まりが存在する場合は、
得られるポリエステルポリオール中に不純物として存在
することになり、これを用いたポリウレタン樹脂の機械
的強度が低下しやすくなる。反応液が均一、透明になれ
ば、それ以上分解反応を進める必要はない。均一、透明
になった段階において、溶融液中に存在する数平均分子
量が1万以上の成分は実質的には消失している。よっ
て、それ以上分解反応を進行させることは、生産性の低
下や長時間高温にさらされることによるポリエステルポ
リオールの着色の原因となりやすい。
【0021】分解反応が終了したら、縮合反応に進む。
この反応に用いる多塩基酸は、あらかじめ目標の数平均
分子量のテレフタル酸系ポリエステルポリオールが得ら
れる量を計算してから、反応させるほうが効率がよいの
で好ましい。多塩基酸の計算方法は、得られるポリエス
テルポリオールの組成、数平均分子量から算出すること
ができる。
【0022】具体例を挙げて説明する。NPG/EG=
A/B(モル比)、t−PA/i−PA=C/D(モル
比)、数平均分子量=Eのポリエステルポリオールを得
る場合は、それぞれの仕込み部数は以下の式で算出され
る。但し、NPG(ネオペンチルグリコール)の分子量
=104、EG(エチレングリコール)の分子量=6
2、t−PA(テレフタル酸)の分子量=166、i−
PA(イソフタル酸)の分子量=166、PETの繰り
返し単位の分子量(CH2CH2OCOC64COO)=
192、水の分子量=18とする。
【0023】
【数1】
【0024】
【数2】
【0025】
【数3】
【0026】
【数4】
【0027】但し、
【数5】
【0028】なお、縮合反応時は、多塩基酸だけではな
く、前述の低分子ポリオールを添加してもよい。
【0029】縮合反応温度は180〜300℃が好まし
く、更には190〜280℃が特に好ましい。温度が低
すぎる場合は、縮合反応が進行しにくい。逆に温度が高
すぎる場合は得られるポリエステルポリオールが着色し
やすくなる。
【0030】縮合反応の操作は公知の方法が取られる。
すなわち、原料を反応器に仕込んだ後、加熱、攪拌す
る。常圧下で180〜300℃、好ましくは190〜2
80℃まで徐々に加熱する。水の留出速度が遅くなった
時点から、減圧すると水の留出が進行されるので好まし
い。なお、減圧は急激に行うと突沸が起こり、留出管の
詰まり等を引き起こすので、徐々に行うほうが好まし
い。このようにして、所定の水酸基価に達するまでエス
テル化反応を進行させる。
【0031】縮合反応における最終減圧度は、6.7k
Pa(50mmHg)以下が好ましく、更には0.7k
Pa(5mmHg)以下がより好ましい。最終減圧度が
上限を越える場合は、縮合反応時間が長くなり、得られ
るポリエステルポリオールが着色したりする。
【0032】このようにして得られるポリエステルポリ
オールの酸価は、1.0mgKOH/g以下とすること
が好ましい。酸価が上限を越えたポリエステルポリオー
ルは、ポリウレタン系樹脂の製造時におけるウレタン化
反応の制御が困難になったり、ポリウレタン系樹脂の耐
加水分解性の低下等を引き起こしやすい。
【0033】その後、必要に応じて、触媒を失活させる
反応停止剤を添加してもよい。この反応停止剤として
は、リン酸、五酸化リン、亜リン酸、硫酸、塩酸、硝
酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、活性炭等であ
るが、反応触媒の種類により反応停止剤を選択する。本
発明で好ましい反応停止剤は、リン酸、五酸化リン、亜
リン酸、硫酸である。
【0034】なお、本発明においては、必要に応じて添
加剤及び助剤を添加してもよい。この添加剤としては、
顔料、染料、分散安定剤、粘度調節剤、レベリング剤、
ゲル化防止剤、光安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、
耐熱性向上剤、無機及び有機充填剤、可塑剤、滑剤、帯
電防止剤、補強材等が挙げられる。
【0035】
【発明の効果】本発明により、PETのケミカルリサイ
クルの有力な手段の提供が可能となった。また、本発明
によって得られたテレフタル酸系ポリエステルポリオー
ルは、低分子ポリオール除去工程を経ていないにもかか
わらず、系中に存在する遊離の低分子ポリオール含有量
が少ないというものであった。更に触媒を使用する場合
は、その使用量は少なくて済み、また、触媒添加時期も
1回で済むので、製造工程が煩雑にならない。また、本
発明では、低分子ポリオール除去工程を設けていない。
このことにより、原料の廃PETを余すことなく利用し
ていることになり、得られるポリエステルポリオールに
占める廃PETの割合が大きくなる。すなわち、効果的
に廃PETのケミカルリサイクルが可能となる。本発明
によって得られるテレフタル酸系ポリエステルポリオー
ルは、ポリウレタン樹脂の原料として最適に用いられ、
このポリウレタン樹脂は、フォーム、塗料、接着剤、繊
維、コーティング剤、プライマー、表面処理剤、繊維処
理剤、シーリング剤、断熱材、合成皮革、磁気記録媒
体、固結剤、エラストマー等に用いることができる。
【0036】
【実施例】以下に実施例を用いて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。特
に断りのない限り、実施例中の「部」及び「%」はそれ
ぞれ「質量部」及び「質量%」を意味する。
【0037】実施例1 攪拌機、窒素導入管、冷却管を備えた反応器に、フレー
ク状のPETを432.0部、エチレングリコールを1
5.5部、ネオペンチルグリコールを260.0部、テ
トラブチルチタネートを1.0部仕込み、190℃に加
熱した。反応開始から5時間後にPETの固まりがなく
なり、反応液が透明、均一になったので、イソフタル酸
を373.5部仕込み、200℃に加温した。水の留出
が止まった時点で、反応温度を徐々に230℃にまで上
げ、また、減圧を徐々に0.4kPaまで行った。得ら
れたポリエステルポリオールは固体であり、水酸基価は
56.3mgKOH/g、酸価は0.87mgKOH/
gであった。なお、このポリエステルポリオールの組成
は、エチレングリコール/ネオペンチルグリコール=1
/1(モル比)、テレフタル酸/イソフタル酸=1/1
(モル比)であった。
【0038】実施例2 実施例1と同様な反応器に、フレーク状のPETを43
2.0部、ネオペンチルグリコールを260.0部、テ
トラブチルチタネートを1.0部仕込み、190℃に加
熱した。反応開始から6時間後にPETの固まりがなく
なり、反応液が透明、均一になったので、液温を100
℃まで冷却した。次いで、イソフタル酸を373.5
部、エチレングリコールを15.5部仕込み、200℃
に加温した。水の留出が止まった時点で、反応温度を徐
々に230℃にまで上げ、また、減圧を徐々に0.4k
Paまで行った。得られたポリエステルポリオールは固
体であり、水酸基価は56.2mgKOH/g、酸価は
0.86mgKOH/gであった。なお、このポリエス
テルポリオールの組成は、エチレングリコール/ネオペ
ンチルグリコール=1/1(モル比)、テレフタル酸/
イソフタル酸=1/1(モル比)であった。
【0039】実施例3 実施例1と同様な反応器に、フレーク状のPETを26
5.0部、ネオペンチルグリコールを371.4部、エ
チレングリコールを9.3部、テトラブチルチタネート
を1.0部仕込み、190℃に加熱した。反応開始から
6時間後にPETの固まりがなくなり、反応液が透明、
均一になったので、アジピン酸を470.2部仕込み、
200℃に加温した。水の留出が止まった時点で、反応
温度を徐々に230℃にまで上げ、また、減圧を徐々に
0.4kPaまで行った。得られたポリエステルポリオ
ールは粘稠液体であり、水酸基価は56.5mgKOH
/g、酸価は0.72mgKOH/gであった。なお、
このポリエステルポリオールの組成は、エチレングリコ
ール/ネオペンチルグリコール=3/7(モル比)、テ
レフタル酸/アジピン酸=3/7(モル比)であった。
【0040】比較例1 実施例1と同様な反応器に、フレーク状のPETを72
2.6部、ネオペンチルグリコールを173.8部、エ
チレングリコールを103.6部、テトラブチルチタネ
ートを1.0部仕込み、190℃に加熱した。反応開始
から4時間後にPETの固まりがなくなり、反応液が透
明、均一になった。得られたポリエステルポリオールの
水酸基価は374.1mgKOH/g、酸価は0.36
mgKOH/gであった。
【0041】比較例2 実施例1と同様な反応器に、フレーク状のPETを43
2.0部、ネオペンチルグリコールを260.1部、エ
チレングリコールを15.5部、イソフタル酸を37
3.4部仕込み、テトラブチルチタネートを1.0部仕
込み、190℃に加熱した。水の留出が止まった時点
(PETの固まりは存在していた)で、反応温度を徐々
に230℃にまで上げたが、PETの固まりはなくなら
ず、液は均一にならなかった。
【0042】合成実施例1 実施例1と同様な反応器に、実施例1で得たポリエステ
ルポリオールを268.2部、トルエンを300部仕込
み、均一に溶解させた。次いで、ジフェニルメタンジイ
ソシアネートを31.8部、ジブチルチンジラウレート
を0.045部仕込み、80℃にてウレタン化反応させ
た。赤外吸光度分析でイソシアネート基のピークがなく
なったのを確認した後、40℃まで冷却し、トルエンを
120部、メチルエチルケトンを280部仕込んだ。得
られたポリウレタン樹脂溶液は均一であった。
【0043】合成実施例2 実施例1と同様な反応器に、実施例2で得たポリエステ
ルポリオールを268.2部、トルエンを300部仕込
み、均一に溶解させた。次いで、ジフェニルメタンジイ
ソシアネートを31.8部、ジブチルチンジラウレート
を0.045部仕込み、80℃にてウレタン化反応させ
た。赤外吸光度分析でイソシアネート基のピークがなく
なったのを確認した後、40℃まで冷却し、トルエンを
120部、メチルエチルケトンを280部仕込んだ。得
られたポリウレタン樹脂溶液は均一であった。
【0044】合成実施例3 実施例1と同様な反応器に、実施例3で得たポリエステ
ルポリオールを268.2部、トルエンを300部仕込
み、均一に溶解させた。次いで、ジフェニルメタンジイ
ソシアネートを31.8部、ジブチルチンジラウレート
を0.045部仕込み、80℃にてウレタン化反応させ
た。赤外吸光度分析でイソシアネート基のピークがなく
なったのを確認した後、40℃まで冷却し、トルエンを
120部、メチルエチルケトンを280部仕込んだ。得
られたポリウレタン樹脂溶液は均一であった。
【0045】合成比較例1 実施例1と同様な反応器に、比較例1で得たポリエステ
ルポリオールを165.1部、トルエンを300部仕込
み、均一に溶解させた。次いで、ジフェニルメタンジイ
ソシアネートを134.9部、ジブチルチンジラウレー
トを0.030部仕込み、80℃にてウレタン化反応さ
せた。赤外吸光度分析でイソシアネート基のピークがな
くなったのを確認した後、40℃まで冷却し、トルエン
を120部、メチルエチルケトンを280部仕込んだ。
得られたポリウレタン樹脂溶液は濁りが生じていた。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエチレンテレフタレートを低分子ポ
    リオールとの反応で分解させ、次いでこの分解物と多塩
    基酸とを縮合反応させることを特徴とするテレフタル酸
    系ポリエステルポリオールの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記のポリエチレンテレフタレートの分
    解反応を反応液が均一、透明になるまで行うことを特徴
    とする請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記多塩基酸を目標の数平均分子量のテ
    レフタル酸系ポリエステルポリオールが得られる計算量
    加えて縮合反応させることを特徴とする請求項1又は2
    記載の製造方法。
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Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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