JP2000191617A - 3,4―ジヒドロキシブチロニトリル誘導体の製造法 - Google Patents
3,4―ジヒドロキシブチロニトリル誘導体の製造法Info
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Abstract
がない3,4−ジヒドロキシブチロニトリル誘導体の製
造法を提供する。 【解決手段】 3−ハロゲノ−1,2−プロパンジオー
ル[I]の水酸基を、酸触媒下アセタール化剤でアセター
ル化あるいは塩基存在下エーテル化剤でエーテル化して
保護することにより、3−ハロゲノメチル−1,2−プ
ロパンジオール誘導体[II]を得、次いでこれにシアノ化
剤を作用させて、3,4−ジヒドロキシブチロニトリル
誘導体[III]を得る。式中、P1 およびP2 は、両方と
も水酸基の保護基であるか、P1 が水酸基の保護基でP
2 が水素原子であり、P1 およびP2 が共に水酸基の保
護基である場合、同一であっても互いに異っていてもよ
く、共同で環を形成してもよい。Xはハロゲン原子を意
味する。 【化1】
Description
中間体として有用な3,4−ジヒドロキシブチロニトリ
ル誘導体の製造法に関する。
リル誘導体の製造法としては、(1) アスコルビン酸から
出発してこれをそのアセトナイドへ導き、ついでこれを
グリセロールアセトナイドへ導き、その水酸基をトシル
化した後トシルオキシ基をシアノ基で置換する方法(J.
Am. Chem. Soc., 102, 6304, (1980))、(2) 3−クロ
ロ−1,2−プロパンジオールを出発原料としてこれを
シアノ化剤と反応させて3,4−ジヒドロキシブチロニ
トリルを得、続いてその水酸基をトリチル基等で保護す
る方法(特許第2535436号公報、特開平2−26
2537号公報)等が知られている。
の合成法は工業化を考慮するといずれも下記のような問
題を有する。まず、(1) の方法は、アスコルビン酸から
グリセロールアセトナイドを得るまでに4工程を要する
ことから反応工程が長い上、中間体であるイソプロピリ
デングリセルアルデヒドが不安定であり、工業的には実
用的でない。また、(2) の方法では、シアノ化生成物が
水溶性であるため有機溶媒による抽出分液操作が困難な
ことから、シアノ化反応後、鉱酸により反応液を中和し
た後、溶媒を留去し、最後に塩の濾去により中間物質と
して3,4−ジヒドロキシブチロニトリルを得ている
が、この操作では中和段階で、過剰に供したシアノ化剤
の余剰分から有毒な青酸ガスが発生する危険性がある。
また、上記中間物質自体不安定であり保存等の取り扱い
が難しい。
工程数が少なく、かつ有毒ガスの発生の恐れがない3,
4−ジヒドロキシブチロニトリル誘導体の製造法を提供
することを課題とする。
を解決すべく種々検討を重ねた結果、出発原料として3
−ハロゲノ−1,2−プロパンジオールを用い、目的と
する3,4−ジヒドロキシブチロニトリル誘導体を簡便
かつ効率的に得ることができる方法を見い出し、本発明
を完成するに至った。
−ハロゲノ−1,2−プロパンジオールの水酸基を、酸
触媒下アセタール化剤でアセタール化あるいは塩基存在
下エーテル化剤でエーテル化して保護することにより、
一般式[II]
2 は、両方とも水酸基の保護基であるか、P1 が水酸基
の保護基でP2 が水素原子であり、P1 およびP2 が共
に水酸基の保護基である場合、同一であっても互いに異
っていてもよく、共同で環を形成してもよい。)で表さ
れる3−ハロゲノメチル−1,2−プロパンジオール誘
導体を得る工程と、次いでこれにシアノ化剤を作用させ
て、一般式[III]
る。)で表される3,4−ジヒドロキシブチロニトリル
誘導体を得る工程とを含む、3,4−ジヒドロキシブチ
ロニトリル誘導体の製造方法に関する。
る。
ロパンジオール[I]の水酸基をアセタール化またはエー
テル化により保護して中間物質3−ハロゲノ−1,2−
プロパンジオール誘導体[II]を得る水酸基の保護工程に
ついて説明をする。
ジオール[I]は、どのような方法によって得られたもの
でもよい。その光学活性体は特公平4−73998また
は特公平4−73999の各公報に記載の方法に準じて
容易に得ることができる。3−ハロゲノ−1,2−プロ
パンジオールのハロゲン原子としては、塩素原子または
臭素原子が好ましい。
に用いるアセタール化剤としては、アセトン、ジエチル
ケトン、ベンゾフェノン、シクロヘキサノン等のケトン
系試薬、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド等のアル
デヒド系試薬、2,2−ジメトキシプロパン、3,3−
ジメトキシペンタン等のケトンのジアルコキシアセター
ル系試薬、2−メトキシプロペン等のケトンのエノール
エーテル系試薬等が挙げられる。
に対して好ましくは1.0〜3.0当量である。また、
アセタール化剤を反応溶媒として大過剰に用いてもよ
い。
しては、塩酸、硫酸、リン酸等の鉱酸、トルエンスルホ
ン酸、ベンゼンスルホン酸、ピリジニウムパラトルエン
スルホネート、カンファースルホン酸、メタンスルホン
酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸、三フッ化ホウ素エー
テル、三塩化アルミニウム、四塩化スズ、四塩化チタン
等のルイス酸が挙げられる。酸触媒の使用量は、出発原
料[I]に対して好ましくは0.05〜0.1当量であ
る。
N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、ジメチルス
ルホキシド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等の
非プロトン性極性溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−
ジオキサン、グリム、ジグリム、トリグリム等のエーテ
ル系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジ
クロロエタン等のハロゲン系溶媒等が挙げられるが、非
プロトン性極性溶媒、特にN,N−ジメチルホルムアミ
ド、アセトン等が好ましい。また、上記したアセタール
化剤をそのまま反応溶媒として用いることもできる。
還流温度までの範囲で適宜選択される。反応圧力は通常
は常圧であるが、加圧下に反応を行うことも可能であ
る。反応時間は、温度、圧力等との関係で適宜決められ
る。
使用できるエーテル化剤としては、トリエチルシリルク
ロライド、トリエチルシリルトリフルオロメタンスルホ
ネート、トリイソプロピルシリルクロライド、トリイソ
プロピルシリルトリフルオロメタンスルホネート、tert
−ブチルジメチルシリルクロライド、tert−ブチルジメ
チルシリルトリフルオロメタンスルホネート、tert−ブ
チルジフェニルシリルクロライド、tert−ブチルジフェ
ニルシリルトリフルオロメタンスルホネート等のハロゲ
ン化シリルおよびシリルスルホン酸エステル系試薬、ベ
ンジルクロライド、ベンジルブロマイド、トリチルクロ
ライド等のハロゲン化ベンジル系試薬、メトキシメチル
クロライド、エトキシエチルクロライド等のハロゲン化
アルコキシアルキル系試薬等が挙げられる。
ルクロライド、トリイソプロピルシリルトリフルオロメ
タンスルホネート、tert−ブチルジメチルシリルクロラ
イド、tert−ブチルジメチルシリルトリフルオロメタン
スルホネート、tert−ブチルジフェニルシリルクロライ
ド、tert−ブチルジフェニルシリルトリフルオロメタン
スルホネート、トリチルクロライド等の、嵩高い分子構
造を有する試薬を使用すれば、P1 およびP2 のうちP
1 にのみ選択的に保護基を導入することができる。
対して好ましくは1.0〜3.0当量であり、特にP1
にのみ選択的に保護基を導入する場合は好ましくは1.
0〜1.1当量である。
しては、トリエチルアミン、トリイソプロピルアミン、
ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、イミダゾー
ル、ルチジン、コリジン等の3級アミンが挙げられる。
塩基試薬の使用量は出発原料[I]に対して好ましくは
1.0〜3.0当量であり、特にP1 にのみ選択的に保
護基を導入する場合は好ましくは1.0〜1.2当量で
ある。
系に4−N,N−ジメチルアミノピリジンを添加すると
反応が促進される。この添加物の使用量は、出発原料
[I]に対して好ましくは0.01〜1.0当量、通常は
0.01当量程度である。
N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘ
キサメチルホスホリックトリアミド等の非プロトン性極
性溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、グ
リム、ジグリム、トリグリム等のエーテル系溶媒、ベン
ゼン、トルエン等の炭化水素系溶媒、アセトニトリル等
のニトリル系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、
1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒、ならびに
これらの混合溶媒等が挙げられるが、非プロトン性極性
溶媒、エーテル系溶媒の使用が好ましく、特にN,N−
ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドが好まし
い。
流温度までの範囲て適宜選択され、好ましくは室温から
50℃程度である。反応圧力は通常は常圧であるが、加
圧下に反応を行うことも可能である。反応時間は、温
度、圧力等との関係で適宜決められる。
ロゲノメチル−1,2−プロパンジオール誘導体[II]を
シアノ化して目的物質3,4−ジヒドロキシブチロニト
リル誘導体[III] を得るシアノ化工程について説明をす
る。
ノ化剤としては、シアン化ナトリウム、シアン化カリウ
ム、シアン化マグネシウム、シアン化銀、シアン化銅等
が挙げられるが、好ましくはシアン化ナトリウム、シア
ン化カリウムである。シアノ化剤の使用量は中間物質[I
I]に対して好ましくは1〜3当量、より好ましくは1〜
2当量である。シアノ化剤を過剰に使用しても収率に影
響はないが経済的に不利である。
に反応促進剤を添加すると反応が促進される。特に中間
物質[II]のハロゲン原子Xが脱離能の低い原子である塩
素である場合、また水酸基が嵩高い分子構造を有する保
護基で保護されている場合、反応促進効果が顕著に現れ
る。好ましい反応促進剤としては、ヨウ化セシウム、ヨ
ウ化カリウム、ヨウ化ナトリウム等のヨウ化物、臭化セ
シウム、臭化カリウム、臭化ナトリウム等の臭化物、テ
トラブチルアンモニウムクロリド、トリメリルベンジル
アンモニウムブロミド等の4級アンモニウム相間移動触
媒、18−クラウン−6が挙げられ、特に好ましい反応
促進剤としては、臭化ナトリウム、臭化カリウム、ヨウ
化ナトリウム、ヨウ化カリウムが挙げられる。反応促進
剤の添加量は中間物質[II]に対して好ましくは0.05
〜1.1当量である。
−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の非
プロトン性極性溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエス
テル系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサ
ン、1,2−ジメトキシエタン、ジグライム、トリグラ
イム、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等のエ
ーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン等のケトン系溶媒、アセトニトリル等
のニトリル系溶媒、ジクロロメタン、1,2−ジクロロ
エタン等のハロゲン系溶媒、水媒体、ならびにこれらの
混合溶媒等が挙げられる。
温度までの範囲て適宜選択されるが、反応温度が低すぎ
ると反応速度が低下し実用的でない。反応圧力は通常は
常圧であるが、加圧下に反応を行うことも可能である。
反応時間は、温度、圧力等との関係で適宜決められる。
1,2−プロパンジオールを用いると、上記反応式[IV]
に従い、中間物質[II]として光学活性な3−ハロゲノ−
1,2−プロパンジオール誘導体を経て、目的物質[II
I] として光学活性な3,4−ジヒドロキシブチロニト
リル誘導体が得られる。この反応中、顕著なラセミ化は
起こらない。
的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。
トリルの製造 i) トリチルクロライド(252.3g、0.905
mol)、トリエチルアミン(100.7g、0.99
5mol)、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン
(1.106g、9.050mmol)およびトルエン
(500g)の混合物に(R)−3−クロロ−1,2−
プロパンジオール(100.0g、0.905mol、
光学純度98.9%ee)を加え、全体を25℃で5時
間撹拌した。
曹水溶液、水にて順次洗浄し、トルエン層を減圧下濃縮
して、粗(R)−3−クロロ−1−トリチルオキシ−2
−プロパノール322.0gを得た。
ルオキシ−2−プロパノール(332.0g)とN,N
−ジメチルホルムアミド(1000g)の混合物に、水
(100g)中のシアン化ナトリウム(48.79g、
0.995mol)溶液を加え、全体を70℃で3時間
撹拌した。
減圧下留去し、残渣に水を加えて酢酸エチルで抽出した
後、抽出液を飽和食塩水で洗浄し、酢酸エチル層を減圧
下濃縮した。残った粗生成物をメタノールにより再結晶
化して標題の(S)−3−ヒドロキシ−4−トリチルオ
キシブチロニトリル223.75g(全体収率72%、
光学純度98.8%ee)を白色結晶(mp:147〜
148℃)として得た。
ヒドロキシブチロニトリルの製造 i) (R)−3−クロロ−1,2−プロパンジオール
(10.00g、90.50mmol、光学純度98.
9%ee)、2,6−ルチジン(10.67g、99.
54mmol)および塩化メチレン(50g)の混合物
に撹拌下5℃でtーブチルジフェニルシリルトリフルオ
ロメタンスルホネート(35.16g、90.50mm
ol)を加え、全体を同温度下で2時間撹拌した。
曹水溶液、水にて順次洗浄し、塩化メチレン層を減圧下
濃縮して、粗(R)−1−tーブチルジフェニルシリル
オキシ−3−クロロ−2−プロパノール33.51gを
得た。
ルシリルオキシ−3−クロロ−2−プロパノール(3
3.51g)とN,N−ジメチルホルムアミド(100
g)の混合物にシアン化ナトリウム(4.879g、9
9.54mmol)を加え、全体を70℃で9時間撹拌
した。
減圧下留去し、残渣に水を加えて酢酸エチルで抽出した
後、抽出液を飽和食塩水で洗浄し、酢酸エチル層を減圧
下濃縮した。残った粗生成物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーにて精製して標題の(S)−4−tーブチ
ルジフェニルシリルオキシ−3−ヒドロキシブチロニト
リル23.04g(全体収率75%、光学純度98.8
%ee)を得た。
00g、90.50mmol)、ジイソプロピルエチル
アミン(29.24g、226.2mmol)および塩
化メチレン(50g)の混合物に撹拌下5℃でメトキシ
メチルクロライド(16.03g、199.1mmo
l)を加え、全体を25℃で7時間撹拌した。
曹水溶液、水にて順次洗浄し、塩化メチレン層を減圧下
濃縮して、粗3−クロロ−1,2−ジメトキシメチルオ
キシプロパン18.20gを得た。
メチルオキシプロパン(18.20g)とN,N−ジメ
チルホルムアミド(100g)の混合物にシアン化ナト
リウム(4.879g、99.54mmol)を加え、
全体を70℃で12時間撹拌した。
減圧下留去し、残渣に水を加えて酢酸エチルで抽出した
後、抽出液を飽和食塩水で洗浄し、酢酸エチル層を減圧
下濃縮した。残った粗生成物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーにて精製して標題の3,4−ジメトキシメ
チルオキシブチロニトリル13.87g(全体収率81
%)を得た。
ニトリルの製造 i) 3−クロロ−1,2−プロパンジオール(10
4.4g、0.945mol)とアセトン(1500
g)の混合物にパラトルエンスルホン酸(1.79g)
を加え、全体を25℃で12時間撹拌した。
た粗生成物を蒸留することにより4−クロロメチル−
2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン128.01
g(収率89%、bp:45℃/5mmHg)を得た。
ル−1,3−ジオキソラン(60.02g、0.39m
ol)とN,N−ジメチルホルムアミド(600g)の
混合物に臭化ナトリウム(43.01g、0.42mo
l)とシアン化ナトリウム(20.58g、0.42m
ol)を加えて、全体を150℃で15時間撹拌した。
次いで、N,N−ジメチルホルムアミドを減圧下留去
し、残渣に水を加えてトルエンで抽出した後、抽出液を
飽和食塩水で洗浄し、トルエン層を減圧下濃縮した。残
った粗生成物を蒸留することにより標題の2,2−ジメ
チル−1,3−ジオキソラン−4−アセトニトリル3
2.74g(収率65%、bp:60℃/1mmHg)
を得た。
ニトリルの製造 実施例4の工程i)と同様にして得られた4−クロロメ
チル−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン(4
2.38g、0.282mol)と、N,N−ジメチル
ホルムアミド(400g)の混合物にシアン化ナトリウ
ム(13.82g、0.282mol)を加えて全体を
150℃で3日間撹拌した。
減圧下留去し、残渣に水を加えてトルエンで抽出した
後、抽出液を飽和食塩水で洗浄し、トルエン層を減圧下
濃縮した。残った粗生成物を蒸留することにより標題の
2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−アセト
ニトリル19.67g(収率54%、bp:62℃/1
mmHg)を得た。
−プロパンジオール[I]を出発原料として2工程で目的
物質3,4−ジヒドロキシブチロニトリル誘導体[III]
を得ることができ、工程数が少なくてすみ、工業的に実
用的な3,4−ジヒドロキシブチロニトリル誘導体の製
造法を提供することができる。
少なくとも1−位の水酸基を保護した後、得られた中間
物質3−ハロゲノ−1,2−プロパンジオール誘導体[I
I]をシアノ化するので、得られた目的物質[III] を有機
溶媒によって反応混合物から容易に抽出分離することが
できる。したがって、シアノ化反応後、鉱酸により反応
液の中和およびこれに伴う青酸ガスの発生の恐れがな
く、操作を安全に行うことができる。
Claims (11)
- 【請求項1】 一般式[II] 【化1】 (式中、Xはハロゲン原子を意味する。P1 およびP2
は、両方とも水酸基の保護基であるか、P1 が水酸基の
保護基でP2 が水素原子であり、P1 およびP2が共に
水酸基の保護基である場合、同一であっても互いに異っ
ていてもよく、共同で環を形成してもよい。)で表され
る3−ハロゲノメチル−1,2−プロパンジオール誘導
体にシアノ化剤を作用させて、 一般式[III] 【化2】 (式中、P1 およびP2 は前掲と同じものを意味す
る。)で表される3,4−ジヒドロキシブチロニトリル
誘導体を得る工程を含む、3,4−ジヒドロキシブチロ
ニトリル誘導体の製造方法。 - 【請求項2】 一般式[I] 【化3】 (式中、Xはハロゲン原子を意味する。)で表される3
−ハロゲノ−1,2−プロパンジオールの水酸基を、酸
触媒下アセタール化剤でアセタール化あるいは塩基存在
下エーテル化剤でエーテル化して保護することにより、 一般式[II] 【化4】 (式中、Xは前掲と同じものを意味する。P1 およびP
2 は、両方とも水酸基の保護基であるか、P1 が水酸基
の保護基でP2 が水素原子であり、P1 およびP2 が共
に水酸基の保護基である場合、同一であっても互いに異
っていてもよく、共同で環を形成してもよい。)で表さ
れる3−ハロゲノメチル−1,2−プロパンジオール誘
導体を得る工程と、 次いでこれにシアノ化剤を作用させて、 一般式[III] 【化5】 (式中、P1 およびP2 は前掲と同じものを意味す
る。)で表される3,4−ジヒドロキシブチロニトリル
誘導体を得る工程とを含む、3,4−ジヒドロキシブチ
ロニトリル誘導体の製造方法。 - 【請求項3】 式中のハロゲン原子Xが塩素原子または
臭素原子である、請求項1または2に記載の3,4−ジ
ヒドロキシブチロニトリル誘導体の製造法。 - 【請求項4】 式中の保護基P1 およびP2 がシリル系
保護基、ベンジル系保護基、アルコキシアルキル系保護
基、または共同で環を形成したアセタール系保護基であ
る、請求項1〜3のいずれかに記載の3,4−ジヒドロ
キシブチロニトリル誘導体の製造法。 - 【請求項5】 シリル系保護基がトリエチルシリル基、
トリイソプロピルシリル基、t−ブチルジメチルシリル
基またはt−ブチルジフェニルシリル基であり、ベンジ
ル系保護基がベンジル基またはトリチル基であり、アル
コキシアルキル系保護基がメトキシメチル基またはエト
キシエチル基であり、共同で環を形成したアセタール系
保護基がイソプロピリデン基、ジエチルメチレン基、ジ
フェニルメチレン基、シクロヘキシリデン基、エチリデ
ン基またはベンジリデン基である、請求項4に記載の
3,4−ジヒドロキシブチロニトリル誘導体の製造法。 - 【請求項6】 シアノ化剤がアルカリ金属シアン化物で
ある、請求項1〜5のいずれかに記載の3,4−ジヒド
ロキシブチロニトリル誘導体の製造法。 - 【請求項7】 アルカリ金属シアン化物がシアン化ナト
リウム、シアン化カリウムまたはこれらの混合物であ
る、請求項6に記載の3,4−ジヒドロキシブチロニト
リル誘導体の製造法。 - 【請求項8】 3−ハロゲノメチル−1,2−プロパン
ジオール誘導体[II]にシアノ化剤を作用させる際、反応
系に反応促進剤を添加する、請求項1〜7のいずれかに
記載の3,4−ジヒドロキシブチロニトリル誘導体の製
造法。 - 【請求項9】 反応促進剤がアルカリ金属臭化物、アル
カリ金属ヨウ化物またはこれらの混合物である、請求項
8に記載の3,4−ジヒドロキシブチロニトリル誘導体
の製造法。 - 【請求項10】 アルカリ金属臭化物が臭化ナトリウム
または臭化カリウムであり、アルカリ金属ヨウ化物がヨ
ウ化ナトリウムまたはヨウ化カリウムである、請求項9
に記載の3,4−ジヒドロキシブチロニトリル誘導体の
製造法。 - 【請求項11】 3−ハロゲノ−1,2−プロパンジオ
ール[I]、3−ハロゲノ−1,2−プロパンジオール誘
導体[II]および3,4−ジヒドロキシブチロニトリル誘
導体[III] がいずれも光学活性体である、請求項2〜1
0のいずれかに記載の3,4−ジヒドロキシブチロニト
リル誘導体の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36861198A JP4240618B2 (ja) | 1998-12-25 | 1998-12-25 | 3,4−ジヒドロキシブチロニトリル誘導体の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36861198A JP4240618B2 (ja) | 1998-12-25 | 1998-12-25 | 3,4−ジヒドロキシブチロニトリル誘導体の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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