JP2000190444A - 印刷用印材に鏡像画像を転写する台紙 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 印材に鏡像画像を転写する台紙への描画作業
を容易にする。 【解決手段】 粘着材３ａを塗布した用紙２に粘着材３
ａを塗布しない余白４を設ける。粘着材３ａを塗布した
面の裏側に剥離性粘着材６を塗付する。また粘着材３ａ
を塗布した用紙２を透明又は半透明の材料とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は印刷用印材に鏡像を
転写する台紙に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来印面又は印刷用印材の印面には直接
鏡像を描くか、もしくは透明又は半透明の薄紙もしくは
フィルムに書写したものを裏返して張り付けて彫刻して
いた。前者の場合には描画に熟練を要し、後者の場合に
は筆刻に際し障害となっていた。

【０００３】本発明者は、先の特許出願において高密度
発泡体の凸版印刷用印材に鏡像画像を生成する押印生成
キットを提案をした。その中で、高密度発泡体の凸版印
刷用印材に鏡像画像を転写する方法について、図２に示
す図により、筆耕性の良い粘着材の塗布された部分９に
描いた画像が容易に鏡像画像として前記凸版印刷用印材
の表面に転写出来ることを説明した。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】図２において前記筆耕
性の良い粘着材を塗布した粘着材塗布部分９に画像を描
く場合、該粘着材を塗布した面に余白部分１０がない
と、画像記入部分９を押さえて作業することになり粘着
材が指又は手に粘り着いて著しく作業性を損ねる。また
画像を写し取る場合には台紙７が動かないように前記画
像の描かれた画面に固定すると作業性が更に良くなる。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の第一の手段は、
用紙２の片面に筆耕性の良い粘着材を塗布した画像記入
部分３ｂと該粘着材を塗布しない余白４を有している。

【０００６】また、画像記入部分３ｂを有する面の裏面
に剥離性粘着材６を塗布するようにしている。

【０００７】本発明の第一の手段によれば画像記入部分
３ｂと同一面に余白４があるため該余白４を押さえて描
画作業ができるので作業性は格段に向上する。

【０００８】また剥離性粘着材６により、画像記入部分
３ｂに描画する際に余白４を手で押さえて画像記入部分
３ｂを固定する煩わしさから解放される。特にあらかじ
め描かれた画像の上に画像記入部分３ｂを固定して写し
取る際に効果を発揮する。

【０００９】本発明の第二の手段は、画像記入部分３ｂ
と余白部分４とが別体の用紙２、および白紙５より成る
ようにしている。

【００１０】本発明の第二の手段によれば、描画作業性
について第一の手段と同じ効果を奏しつつ画像記入部分
３ｂの材料費を最低限に押さえ、余白４を廉価な白紙５
で構成することができる。また第１図の製品は第２図の
製品と比較して製造上もコストダウンの余地が生まれ
る。

【００１１】本発明の第三の手段は、第一の手段および
第二の手段に加えて画像記入部分３ｂの用紙２が透明又
は半透明とするようにしている。

【００１２】本発明の第三の手段によれば、あらかじめ
描かれている画像を画像記入部分３ｂに写し取る場合に
効果を発揮する。一般に粘着材は透明又は半透明である
ため用紙２が透明又は半透明であることが必要である。

【００１３】なお印刷用印材とは最近発達した平均泡経
０．０２ｍｍ〜０．５ｍｍの、発泡倍率５〜５０倍のポ
リエチレンプラスチック発泡材が高低差による画像表現
に適している。この他にも熱可塑性プラスチック、木
材、繊維製品も含まれる。

【００１４】筆耕性の良い粘着材３ａとは用紙２の上に
層状に薄く伸展された表面が粘着材の性質を保ち、かつ
書画を書くインキに良く馴染み、しかも滲みをおこさな
い状態を言う。前記インキとは、カーボンブラック等の
光吸収性微粒子を含むものをいう。なお前記粘着材３ａ
を印刷用印材の表面から引き離したときに該印材の表面
が健全であるためには、単位面積当たりの粘着力が、印
刷用印材の表面の引っ張り弾性限以下であることが必要
である。

【００１５】剥離性粘着材６とは塗布された白紙５とよ
く粘着性を保ちながら該粘着材の自由表面側の粘着力は
弱く、接着対象物から特別な注意を払うことなく剥がし
て、該自由表面側の粘着材が他の被接着面に転移する事
がない状態を言う。白紙５とは、表面に特別な処理をし
ていない一般に使用されている用紙を意味している。従
って、用紙の色が白色である必要はない。

【００１６】

【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態の一例を
図面と共に説明する。図１は本発明の実施の形態の一例
を示す正面斜視図である。図１において１は台紙であ
る。該台紙１の２は用紙である。該用紙２の一面には筆
耕性の良い粘着材３ａを全面に塗布してある。５は白紙
である。該白紙５は粘着材３ａに適宜重ね代を取って左
右より接着している。粘着材３ａの内、前記白紙５の重
ね代を除く中央部分が画像記入部分３ｂである。白紙５
の粘着材３ａとの接着面側に剥離性粘着材６が塗布して
ある。実際には白紙５は３Ｍ社製の商品名「ポストイッ
ト」を加工して使用した。

【００１７】次に本発明の実施の形態例の作用を説明す
る。粘着材３ａを塗布付した用紙２の左右の白紙５が余
白４となり、該余白４により粘着材３ａに煩わせられる
ことなく画像記入部分３ｂに画像を記入することができ
る。また白紙５の粘着材３ａとの接着面側に塗布された
剥離性粘着材６によりあらかじめ描かれた画像の画面に
台紙１の画像記入部分３ｂを固定することが出来る。前
記３Ｍ社製「ポストイット」に用いられている剥離性粘
着材６は固定効果が十分にあるばかりでなく剥離後前記
画面を痛めたり剥離性粘着材６が転移する等の弊害がな
く良い結果が得られた。

【００１８】本発明の実施の一例においては粘着材３ａ
を用紙２の片面全面に塗布しているが、台紙７の如く用
紙８の一部に粘着材を塗布して粘着材塗布部分９とし、
残余を余白１０としても台紙１と効果に相違は生じな
い。また台紙１において用紙２の左右に重ね代を取って
白紙５を用紙２の粘着材３ａに接着し、該白紙５の接着
面側に剥離性粘着材６を塗布しているが、剥離性粘着材
６の塗布部分は図示の位置に限定されるものではなく、
白紙５および用紙２の任意の位置に塗布しても同様の効
果を奏し得る等本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更を
加え得ることは勿論である。

【００１９】

【発明の効果】本発明は次の効果を奏する。 １．本発明の請求項１の手段により、台紙に画像を描画
する作業が著しく向上する。またあらかじめ描かれた画
像の画面に台紙を固定することが出来るので、余白を押
さえて前記台紙を固定する煩わしさから解放される。 ２．本発明の請求項２の手段により、台紙の材料費を削
減できるばかりでなく、台紙の製造コストを著しく下げ
ることができる。 ３．本発明の請求項３の手段により、画像記入部分にあ
らかじめ描かれた画像をそのまま写し取ることが容易と
なる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の台紙の実施の一例を示す正面斜視図で
ある。

【図２】先願に示した正面斜視図である。

【符号の説明】

１、７ 台紙 ２、８ 用紙 ３ａ 粘着材 ３ｂ 画像記入部分 ４、１０ 余白 ５ 白紙 ６ 剥離性粘着材 ９ 粘着材塗布部分

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 用紙（２）の片面に筆耕性の良い粘着材
   を塗布した画像記入部分（３ｂ）と、該粘着材を塗布し
   ない余白（４）とを有し、他面に剥離性に優れた粘着材
   （６）を塗布したことを特徴とする印刷用印材に鏡像画
   像を転写する台紙（１）。
2. 【請求項２】 画像記入部分（３ｂ）と余白（４）とが
   別体の用紙（２）および白紙（５）より成る請求項１に
   記載の印刷用印材に鏡像画像を転写する台紙（１）。
3. 【請求項３】 画像記入部分（３ｂ）の用紙（２）が透
   明又は半透明であることを特徴とする請求項１又は請求
   項２に記載の印刷用印材に鏡像画像を転写する台紙
   （１）。