JP2000190344A - 積層体の成形方法 - Google Patents

積層体の成形方法

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JP2000190344A
JP2000190344A JP10371163A JP37116398A JP2000190344A JP 2000190344 A JP2000190344 A JP 2000190344A JP 10371163 A JP10371163 A JP 10371163A JP 37116398 A JP37116398 A JP 37116398A JP 2000190344 A JP2000190344 A JP 2000190344A
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layer
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foamed
resin layer
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English (en)
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Katsuhiro Yamaguchi
勝弘 山口
Kazunori Kuse
和則 久瀬
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Araco Co Ltd
Original Assignee
Araco Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ソリッド層と発泡層よりなる積層体の成形方
法において、生産効率を高め、高品質の積層体を低コス
トで成形し、熱エネルギの消費を減少させる。 【解決手段】 発泡剤が混練されているがその発泡温度
以下で未発泡のままシート状に押し出された発泡溶融樹
脂層31mと、ソリッド層32,33となる発泡温度よ
り高温でシート状に押し出されたソリッド溶融樹脂層3
2m,33mとを一体的に重合接合して溶融樹脂積層シ
ート30mとし、発泡溶融樹脂層がソリッド溶融樹脂層
からの伝熱により加熱されて発泡した後に溶融樹脂積層
シートを成形型10の成形面11に密着させて賦形す
る。溶融樹脂積層シートは、発泡溶融樹脂層の両側にソ
リッド溶融樹脂層を一体的に重ね合わせたものでもよい
し、発泡溶融樹脂層の一側にソリッド溶融樹脂層を一体
的に重ね合わせて発泡溶融樹脂層の表面側を成形面に直
接密着させてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも各1枚
のソリッド層と発泡層を一体的に重ね合わせた積層体を
同時に成形する方法に関するもので、自動車のドアトリ
ム、ピラーガーニッシュ、シートサイドシールド、コン
ソールボックスなどの成形に適したものである。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車のドアトリムのような、基
材と発泡層と表皮を一体的に重ね合わせた積層体を同時
に成形する方法としては、図6に示すような方法があ
る。これは基材8の裏面に対応する形状の基材側成形面
2を備えた下型1と表皮6の表面に対応する形状の表皮
側成形面4を備えた上型3を使用し、先ず図6(a) に示
すように、上型3を上方に離隔させた状態で、発泡層7
となる中間溶融樹脂層7mの両側に表皮6となる表皮溶
融樹脂層6mと基材8となる基材溶融樹脂層8mとを一
体的に重ね合わせた溶融樹脂積層シート5mをダイヘッ
ド9から押し出して、基材側成形面2上に供給する。こ
の状態では中間溶融樹脂層7mは発泡していない。次い
で図6(b) に示すように上型3を下降させ、表皮側成形
面4の突出した周辺部4aを基材側成形面2の周辺部2
aに当接させて周囲の不要部分を切除し、積層体となる
部分を下型1と上型3の間に閉じこめてから、下型1及
び上型3の温度を上昇させることにより溶融樹脂積層シ
ート5mを加熱し中間溶融樹脂層7mを発泡させて、図
6(c) に示すように基材側成形面2と表皮側成形面4の
間に溶融樹脂積層シート5mを充填する。そして下型1
及び上型3の温度を低下させて溶融樹脂積層シート5m
を冷却硬化させてから上型3を上方に離隔させて、基材
8と発泡層7と表皮6が一体的に重ね合わされるように
成形された積層体5を取り出すものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、成
形の1サイクル毎に、相当な熱容量のある下型1及び上
型3を加熱冷却しているので熱エネルギの消費が多くな
り、また各成形面2,4の全面を均一に加熱することは
困難であるので発泡むらを生じやすく、また成形サイク
ルも長くなって生産効率が低下するという問題も生じ
る。本発明はこのような各問題を解決することを目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明による積層体の成
形方法は、少なくとも各1枚の発泡層とソリッド層を一
体的に重ね合わせた積層体を成形する方法において、発
泡層となる発泡剤が混練されているが同発泡剤の発泡温
度以下で未発泡のままシート状に押し出された発泡溶融
樹脂層と、ソリッド層となる発泡温度より高温でシート
状に押し出されたソリッド溶融樹脂層とを一体的に重合
接合して溶融樹脂積層シートとし、この発泡溶融樹脂層
がソリッド溶融樹脂層からの伝熱により加熱されて発泡
した後に溶融樹脂積層シートを成形型の成形面に密着さ
せて賦形することを特徴とするものである。
【0005】前項の発明の積層体は発泡層の両側に第1
及び第2のソリッド層を一体的に接合したものとし、溶
融樹脂積層シートは、発泡層となる発泡剤が混練されて
いるが同発泡剤の発泡温度以下で未発泡のままシート状
に押し出された発泡溶融樹脂層の両側に、それぞれ第1
及び第2のソリッド層となる発泡温度より高温でシート
状に押し出された第1及び第2のソリッド溶融樹脂層を
一体的に重ね合わせたものであり、溶融樹脂積層シート
の賦形は発泡溶融樹脂層の大部分が実質的に発泡した後
に行うことが好ましい。
【0006】前項の発明の第1のソリッド層は柔軟な発
泡層の一側に一体的に接合された剛性のある基材とし、
第2のソリッド層は発泡層の他側に一体的に接合された
薄い柔軟な表皮とし、溶融樹脂積層シートは、表皮とな
る第2のソリッド溶融樹脂層を成形型の成形面に密着さ
せることにより賦形するのがよい。
【0007】また、第1項の発明の積層体は柔軟な発泡
層の一側に剛性のある基材となるソリッド層を一体的に
接合したものとし、溶融樹脂積層シートは、発泡層とな
る発泡剤が混練されているが同発泡剤の発泡温度以下で
未発泡のままシート状に押し出された発泡溶融樹脂層の
一側にソリッド層となる発泡温度より高温でシート状に
押し出されたソリッド溶融樹脂層を一体的に重ね合わせ
たものとし、溶融樹脂積層シートの賦形は、発泡溶融樹
脂層の前記一側が実質的に発泡した後に同発泡溶融樹脂
層の他側を成形型の成形面に直接密着させることにより
行うのがよい。このようにすれば、発泡溶融樹脂層はソ
リッド溶融樹脂層が接合される側は充分に加熱されて充
分に発泡されるが、成形型の成形面に直接密着される面
はあまり加熱されないので発泡率が低下して実質的にソ
リッド層が形成される。
【0008】前各項の発明における未発泡の発泡溶融樹
脂層とソリッド溶融樹脂層の重合接合は、1対のローラ
の間に各溶融樹脂層を重ね合わせて通すことにより行う
ことが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】図1〜図3は、本発明による積層
体の成形方法の第1の実施の形態を示している。この実
施の形態により製造される積層体30は、図3に示すよ
うに、剛性のある基材(第1のソリッド層)32の表面
(図において下面)を柔軟な発泡層31で覆い、更にそ
の表面を薄い柔軟な表皮(第2のソリッド層)33によ
り覆ったものである。この実施の形態に使用する製造装
置は、図1に示すように、真空成形型10とその上方を
移動する溶融樹脂供給装置20を備えている。
【0010】図1及び図2に示すように、真空成形型1
0の上側には、成形される積層体30の表皮33の表面
と対応する形状の成形面11が形成され、その外周には
それより外方に延びる略平面状の周辺部11aが形成さ
れている。成形型10内に形成した空洞部12と成形面
11の間には、多数の吸気孔13がほゞ全面に分布して
設けられ、空洞部12に開口した吸気ポート14は真空
ポンプと真空タンクと開閉弁からなる真空源15に接続
されている。成形面11にはしぼ模様(細かい凹凸模
様)が形成されている。
【0011】溶融樹脂供給装置20は、それぞれ独立し
ているが一体となって成形型10の上方を略水平方向に
移動する第1〜第3ダイヘッド21,23,25と、こ
の各ダイヘッド21,23,25に発泡層31、基材3
2及び表皮33となる各溶融樹脂を第1〜第3供給管2
2,24,26を介して供給する3つの独立した押出機
(図示省略)と、各ダイヘッド21,23,25と一体
的に移動するローラ27,28を備えている。柔軟な発
泡層31となる樹脂材料は第1の押出機で溶融され発泡
剤(例えば発泡温度が130℃のアゾジカルボンアミ
ド)が混練されて、中央に位置する第1ダイヘッド21
下側のスリット状の押出し口21aから、発泡温度以下
(例えば110℃)のシート状の発泡溶融樹脂層31m
として押し出される。剛性のある基材32となる樹脂材
料は第2の押出機で溶融されて、第1ダイヘッド21の
一側に位置する第2ダイヘッド23下側のスリット状の
押出し口23aから、発泡温度より50〜100℃高温
(例えば230℃)のシート状の第1ソリッド溶融樹脂
層32mとして押し出される。また柔軟な表皮33とな
る樹脂材料は第3の押出機で溶融されて、第1ダイヘッ
ド21の他側に位置する第3ダイヘッド25下側のスリ
ット状の押出し口25aから、発泡温度より50〜10
0℃高温(例えば200℃)のシート状の第2ソリッド
溶融樹脂層33mとして押し出される。溶融樹脂層31
m,32m,33mは、例えばオレフィン系共重合体で
あり、それぞれの厚さは例えば0.7mm、3.0mm及び
0.5mmである。
【0012】各ダイヘッド21,23,25の押出し口
21a,23a,25aは、互いに平行で移動方向と直
交しており、互いに平行な1対のローラ27,28は、
各押出し口21a,23a,25aの下側に設けられて
いる。このローラ27,28は、各溶融樹脂層31m,
32m,33mの押出し速度と連動してw1,w2方向
に回転され、これにより各溶融樹脂層31m,32m,
33mは重ね合わされて両ローラ27,28の間を通
り、互いに一体的接合されて溶融樹脂積層シート30m
となる。
【0013】次に以上に述べた製造装置により、図3に
示すような積層体30を製造する場合の方法の説明をす
る。製造開始時には、成形型10は常温である。先ず前
述のように、発泡層31、基材32及び表皮33となる
各合成樹脂の材料を各押出機で溶融し、各ダイヘッド2
1,23,25の押出し口21a,23a,25aから
押し出された各溶融樹脂層31m,32m,33mは、
ローラ27,28の間を通って接合されて溶融樹脂積層
シート30mとなる。発泡溶融樹脂層31mは第1ダイ
ヘッド21から押し出された状態では発泡温度以下であ
るので未発泡のままであるが、ローラ27,28の間を
通った後は両側に接合されたソリッド溶融樹脂層32
m,33mにより加熱されて発泡される。ソリッド溶融
樹脂層32m,33mは発泡溶融樹脂層31mの両側の
全面に接合されるのでこの加熱は速やかで均一に行わ
れ、発泡も速やかにむらなく行われ、ローラ27,28
を通過した後の溶融樹脂積層シート30mは厚さが一様
に増大して、ローラ27,28から垂れ下がって送り出
される。
【0014】このように溶融樹脂積層シート30mをロ
ーラ27,28から送り出しながら、ローラ27,28
の軸線方向と直交するX方向に沿って溶融樹脂供給装置
20を、成形型10上の一側から他側(図1においては
左側から右側)に移動することにより、発泡が実質的に
完了した溶融樹脂積層シート30mは表皮33となるソ
リッド溶融樹脂層33mを下にして、成形型10の成形
面11のほゞ全部を覆うように供給される。この供給が
完了すれば、溶融樹脂積層シート30mは成形型10の
外側で切断され、溶融樹脂供給装置20は成形型10上
方から側方に退避される(図2参照)。溶融樹脂積層シ
ート30mは半溶融状態であって塑性に富んでいるの
で、自重により成形面11にほゞ沿った形に変形され、
そのソリッド溶融樹脂層33mの周囲部は成形面11の
周辺部11aにほゞ密着される。
【0015】次いで、図2に示すように、吸気ポート1
4を通して真空源15からの負圧を成形型10の空洞部
12に与え、多数の吸気孔13を通して溶融樹脂積層シ
ート30mを吸引する。前述のように溶融樹脂積層シー
ト30mは表皮33となる第2のソリッド溶融樹脂層3
3mの周囲部が成形面11の周辺部11aにほゞ密着さ
れているので、溶融樹脂積層シート30mはこの吸引に
より成形面11の全面に完全に密着されて賦形され、こ
の第2のソリッド溶融樹脂層33mの表面には成形面1
1に形成されたしぼ模様が転写される。
【0016】成形面11に密着されて賦形された溶融樹
脂積層シート30mは成形型10への伝熱により冷却さ
れる。そして充分に冷却され硬化されてから、真空源1
5からの負圧供給を停止して成形されたものを取り出せ
ば、図3に示すような基材32が発泡層31と表皮33
により一体的に覆われた積層体30の成形の1サイクル
が完了する。なお必要ならば、積層体30周囲の不要部
分は、切断線35に沿って切断して除去すればよい。
【0017】前述のように、上記実施の形態では、溶融
樹脂積層シート40mの発泡溶融樹脂層41mはローラ
27,28から送り出されて成形型10の成形面11に
密着される前に、両側に接合されたソリッド溶融樹脂層
32m,33mにより速やかに均一に加熱されて発泡さ
れて一様な厚さに発泡されるので、発泡むらを生じるこ
とはない。また成形後の溶融樹脂積層シート30mの冷
却は成形型10の成形面11に密着させることにより行
っているので、相当な熱容量のある成形型10を加熱冷
却させる必要はない。従って熱エネルギの消費が大幅に
減少し、また成形サイクルが短縮されて生産効率を高め
ることができる。これらにより、高品質の積層体を低コ
ストで成形することができる。成形型10の温度は溶融
樹脂積層シート30mの冷却により上昇するが、型支持
部を介して外部に放熱されるのでその上昇の程度は溶融
樹脂積層シート30mの冷却に支障を生じるほど大きく
はなることはない。しかしながら、必要ならば成形型1
0に設けた冷却管路に適当な冷却媒体を通して冷却して
もよく、その場合でも冷却だけでありその程度も少ない
ので熱エネルギの消費はわずかである。
【0018】また上記実施の形態においては、第1のソ
リッド層32は柔軟な発泡層31の一側に一体的に接合
された剛性のある基材32とし、第2のソリッド層33
は発泡層31の他側に一体的に接合された薄い柔軟な表
皮33とし、溶融樹脂積層シート30mは、表皮33と
なる第2のソリッド溶融樹脂層33mを成形型10の成
形面11に密着させることにより賦形したので、成形さ
れる積層体30は全体として剛性があるものとなり、そ
の表面は感触が柔軟でしかも所望の通りの形状のものと
なる。
【0019】なお上記実施の形態では、3枚の溶融樹脂
層31m,32m,33mを重ね合わせて接合するのに
1対のローラ27,28を使用したので、接合のための
装置はきわめて簡単である。
【0020】次に、図4及び図5により、本発明による
積層体の成形方法の第2の実施の形態の説明をする。こ
の第2の実施の形態により製造される積層体40は、図
5に示すように、剛性のある基材(ソリッド層)42の
表面(図において下面)を柔軟な発泡層41で覆ったも
のであり、発泡層41の表面側は発泡率を低下させてソ
リッドな表皮としている。この第2の実施の形態は、溶
融樹脂積層シート40mは発泡剤を混練した発泡溶融樹
脂層41mとソリッド溶融樹脂層42mよりなる2層と
し、発泡溶融樹脂層41mは発泡溶融樹脂層41m側か
らのみ加熱して発泡させ、直接加熱されない反対側の発
泡率を低下させるようにし、これに伴い溶融樹脂供給装
置20のダイヘッドを2つとした点が上記第1の実施の
形態と異なるのみであり、各溶融樹脂層の温度を含むそ
の他の構成は第1の実施の形態と同じである。
【0021】この第2の実施の形態では、成形型10の
構造は第1の実施の形態のものと全く同一である。溶融
樹脂供給装置20は、第3ダイヘッド25及び第3供給
管26がない点を除き第1の実施の形態のものと同じで
あり、各ダイヘッド21,23の押出し口21a,23
aから押し出された各溶融樹脂層41m,42mを接合
する1対のローラ27,28を備えている。
【0022】第1の実施の形態の場合と同様、柔軟な発
泡層41及び剛性のある基材42となる各合成樹脂の材
料を各押出機で溶融し、各ダイヘッド21,23の押出
し口21a,23aから押し出された発泡溶融樹脂層4
1m及びソリッド溶融樹脂層42mは、ローラ27,2
8の間を通って接合されて溶融樹脂積層シート40mと
なる。第1の実施の形態と同様、発泡溶融樹脂層41m
は第1ダイヘッド21から押し出された状態では発泡温
度以下であるので未発泡であるが、ローラ27,28の
間を通った後は一側に接合された高温のソリッド溶融樹
脂層42mにより加熱されてその側が大きく発泡され、
反対側はあまり加熱されないので発泡されない。ソリッ
ド溶融樹脂層42mは発泡溶融樹脂層41mの一側の全
面に接合されるのでこの加熱は速やかで均一に行われ、
その側の発泡は全面において速やかにむらなく行われ、
ローラ27,28を通過した後の溶融樹脂積層シート4
0mは厚さが一様に増大して、ローラ27,28から垂
れ下がって送り出される。
【0023】このように溶融樹脂積層シート40mをロ
ーラ27,28から送り出しながら、ローラ27,28
の軸線方向と直交するX方向に沿って溶融樹脂供給装置
20を、成形型10上の一側から他側(図4においては
左側から右側)に移動することにより、溶融樹脂積層シ
ート40mはソリッド溶融樹脂層42m側を下にして、
成形型10の成形面11のほゞ全部を覆うように供給さ
れる。溶融樹脂積層シート40mは半溶融状態であって
塑性に富んでいるので、自重により成形面11にほゞ沿
った形に変形されてその大部分が成形面11にほゞ密着
され、従ってこれ以後は発泡溶融樹脂層41mの表面側
は成形型10への伝熱により冷却され、まだ高温の内側
からの伝熱により発泡が進行することはない。この供給
が完了すれば、溶融樹脂積層シート40mは二点鎖線で
示すように成形型10の外側で切断され、溶融樹脂供給
装置20は成形型10上方から側方に退避される。
【0024】次いで、吸気ポート14を通して真空源1
5からの負圧を成形型10の空洞部12に与え、多数の
吸気孔13を通して溶融樹脂積層シート40mを吸引す
る。この吸引により溶融樹脂積層シート40mは成形面
11の全面に完全に密着されて賦形される。
【0025】成形面11に密着されて賦形された溶融樹
脂積層シート40mは成形型10への伝熱により冷却さ
れる。そして充分に冷却され硬化されてから成形された
ものを取り出せば、図5に示すような基材42が発泡層
41により一体的に覆われ、しかも発泡層41の表面に
は基材42側に比して発泡率が小さいソリッド層が形成
された積層体40が得られ、これにより、成形の1サイ
クルが完了する。積層体40周囲の不要部分は、切断線
45に沿って切断して除去すればよい。
【0026】この実施の形態によれば、溶融樹脂積層シ
ート40mを構成する溶融樹脂層は、発泡溶融樹脂層4
1mとソリッド溶融樹脂層42mの2つだけであり、従
って溶融樹脂供給装置のダイヘッドも2つで足りるので
成形簡単であるが、柔軟な発泡層41の表面にはそれと
同材質で発泡率が小さいソリッド層が形成されるので、
第1の実施の形態で得られるのと同様な、全体として剛
性があり、所望の通りの形状の柔軟な表皮で覆われた積
層体40が得られる。
【0027】上記各実施の形態では、溶融樹脂積層シー
トの賦形及び冷却のための成形型10の成形面11への
密着は、成形型10に設けた多数の吸気孔13により吸
引することにより行っている。しかし成形面11への密
着はこれに限られるものではなく、成形面11を覆うよ
うに供給した溶融樹脂積層シートの周辺部を押圧する押
え型を設け、この押え型と溶融樹脂積層シートの間に加
圧した気体を供給して溶融樹脂積層シートを成形面11
に密着させるようにしてもよい。あるいは成形面11を
覆うように供給した溶融樹脂積層シートの上側をスタン
ピング型により軽く押圧して溶融樹脂積層シートを成形
面11に密着させるようにしてもよい。
【0028】また上記各実施の形態では、溶融樹脂供給
装置20は、各供給管22,24,26により引き戻さ
れる向き(X方向)に移動させながら成形型10上に溶
融樹脂積層シート30mを供給しているが、これと逆に
各供給管22,24,26により押し出されるような向
きに移動させながら溶融樹脂積層シート30mを供給す
るようにしてもよい。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、未発泡のまま押し出さ
れた発泡溶融樹脂層は全面に接合されたソリッド溶融樹
脂層により加熱されるので、加熱は速やかで均一に行わ
れて発泡むらを生じることなく均一な厚さに発泡され、
また成形後の溶融樹脂積層シートの冷却は賦形のために
成形型の成形面に密着させることにより行われ、相当な
熱容量のある成形型を加熱冷却させる必要はないので、
熱エネルギの消費が大幅に減少する。これにより発泡層
の発泡度は均一でばらつきのないものとなり、また成形
サイクルが短縮されて生産効率を高めることができるの
で、高品質の積層体を低コストで成形することができ
る。
【0030】前項の発明において、積層体を柔軟な発泡
層の両側に第1及び第2のソリッド層を一体的に接合し
たものとし、溶融樹脂積層シートは、発泡剤の発泡温度
以下で未発泡のままシート状に押し出された発泡溶融樹
脂層の両側に、発泡温度より高温でシート状に押し出さ
れた第1及び第2のソリッド溶融樹脂層を一体的に重ね
合わせたものとし、溶融樹脂積層シートの賦形は発泡溶
融樹脂層の大部分が実質的に発泡した後に行うようにし
た本発明によれば、溶融樹脂積層シートは両側から加熱
されるので溶融樹脂積層シートの加熱は一層均一で速や
かになり、発泡層の発泡度は一層均一になり成形サイク
ルも一層短縮される。また発泡層の両側をソリッド層に
より覆ったサンドイッチ構造の積層体が得られる。
【0031】前項の発明において、第1のソリッド層は
柔軟な発泡層の一側に一体的に接合された剛性のある基
材とし、第2のソリッド層は発泡層の他側に一体的に接
合された薄い柔軟な表皮とし、溶融樹脂積層シートは、
表皮となる第2のソリッド溶融樹脂層を成形型の成形面
に密着させることにより賦形した本発明によれば、前項
の効果に加えて成形される積層体は全体として剛性があ
り、また表面の感触は柔軟でしかも所望の通りの形状の
ものとなる。
【0032】また第1項の発明において、積層体を柔軟
な発泡層の一側に剛性のある基材となるソリッド層を一
体的に接合したものとし、溶融樹脂積層シートは発泡温
度以下で未発泡のままシート状に押し出された発泡溶融
樹脂層の一側にソリッド層となる発泡温度より高温でシ
ート状に押し出されたソリッド溶融樹脂層を一体的に重
ね合わせたものとし、溶融樹脂積層シートの賦形は発泡
溶融樹脂層の前記一側が実質的に発泡した後に同発泡溶
融樹脂層の他側を成形型の成形面に直接密着させること
により行うようにした本発明によれば、溶融樹脂層の数
は2枚であるが、発泡溶融樹脂層のソリッド溶融樹脂層
が接合される側は充分に発泡され、成形型の成形面に直
接密着される面には実質的にソリッド層が形成される。
従って本項の発明によれば、前項の発明により得られる
のと同様な積層体を、少ない溶融樹脂層数、従って簡単
な装置で得ることができる。
【0033】また前各項の発明において、未発泡の発泡
溶融樹脂層とソリッド溶融樹脂層の重合接合を、1対の
ローラの間にこれらの溶融樹脂層を重ね合わせて通すこ
とにより行うようにした発明によれば、未発泡の発泡溶
融樹脂層とソリッド溶融樹脂層の重合接合を行う装置の
構造を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による積層体の成形方法の第1の実施
形態の溶融樹脂供給状態における断面図である。
【図2】 図1に示す実施の形態の賦形状態における断
面図である。
【図3】 図1に示す実施の形態により成形された積層
体の断面図である。
【図4】 本発明による積層体の成形方法の第2の実施
形態の溶融樹脂供給状態における断面図である。
【図5】 図4に示す実施の形態により成形された積層
体の断面図である。
【図6】 従来技術による積層体の成形方法の一例を説
明する部分拡大断面図である。
【符号の説明】
10…成形型、11…成形面、27,28…ローラ、3
0,40…積層体、30m,40m溶融樹脂積層シー
ト、31,41…発泡層、31m,41m…発泡溶融樹
脂層、32,33,42…ソリッド層、32m,33
m,42m…ソリッド溶融樹脂層。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F205 AB02 AD17 AG03 AG20 AH23 AH25 GA17 GB02 GB26 GE06 GF01 GF04 GF23 GF46 GN13 GN28 GW41 4F207 AB02 AD17 AG03 AG20 AH23 AH25 KA01 KA11 KB26 KF01 KF04 KJ09 KK82 KW42

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも各1枚の発泡層とソリッド層
    を一体的に重ね合わせた積層体を成形する方法におい
    て、前記発泡層となる発泡剤が混練されているが同発泡
    剤の発泡温度以下で未発泡のままシート状に押し出され
    た発泡溶融樹脂層と、前記ソリッド層となる前記発泡温
    度より高温でシート状に押し出されたソリッド溶融樹脂
    層とを一体的に重合接合して溶融樹脂積層シートとし、
    前記発泡溶融樹脂層が前記ソリッド溶融樹脂層からの伝
    熱により加熱されて発泡した後に前記溶融樹脂積層シー
    トを成形型の成形面に密着させて賦形することを特徴と
    する積層体の成形方法。
  2. 【請求項2】 前記積層体は前記発泡層の両側に第1及
    び第2の前記ソリッド層を一体的に接合したものであ
    り、前記溶融樹脂積層シートは、前記発泡層となる発泡
    剤が混練されているが同発泡剤の発泡温度以下で未発泡
    のままシート状に押し出された発泡溶融樹脂層の両側
    に、それぞれ前記第1及び第2のソリッド層となる前記
    発泡温度より高温でシート状に押し出された第1及び第
    2のソリッド溶融樹脂層を一体的に重ね合わせたもので
    あり、前記溶融樹脂積層シートの賦形は前記発泡溶融樹
    脂層の大部分が実質的に発泡した後に行うことを特徴と
    する請求項1に記載の積層体の成形方法。
  3. 【請求項3】 前記第1のソリッド層は柔軟な前記発泡
    層の一側に一体的に接合された剛性のある基材であり、
    前記第2のソリッド層は前記発泡層の他側に一体的に接
    合された薄い柔軟な表皮であり、前記溶融樹脂積層シー
    トは、前記表皮となる前記第2のソリッド溶融樹脂層を
    前記成形型の成形面に密着させることにより賦形される
    ものである請求項2に記載の積層体の成形方法。
  4. 【請求項4】 前記積層体は柔軟な前記発泡層の一側に
    剛性のある基材となるソリッド層を一体的に接合したも
    のであり、前記溶融樹脂積層シートは、前記発泡層とな
    る発泡剤が混練されているが同発泡剤の発泡温度以下で
    未発泡のままシート状に押し出された発泡溶融樹脂層の
    一側に前記ソリッド層となる前記発泡温度より高温でシ
    ート状に押し出されたソリッド溶融樹脂層を一体的に重
    ね合わせたものであり、前記溶融樹脂積層シートの賦形
    は、前記発泡溶融樹脂層の前記一側が実質的に発泡した
    後に同発泡溶融樹脂層の他側を前記成形型の成形面に直
    接密着させることにより行うことを特徴とする請求項1
    に記載の積層体の成形方法。
  5. 【請求項5】 前記未発泡の発泡溶融樹脂層と前記ソリ
    ッド溶融樹脂層の重合接合は、1対のローラの間に前記
    各溶融樹脂層を重ね合わせて通すことにより行うことを
    特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の積
    層体の成形方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2428625A (en) * 2005-08-02 2007-02-07 L & L Products Inc A process for the production of a rigid sandwich structure with a foamed epoxy core between two surface layers

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