JP2000189768A - 膜モジュ―ルの洗浄方法 - Google Patents
膜モジュ―ルの洗浄方法Info
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- JP2000189768A JP2000189768A JP10373845A JP37384598A JP2000189768A JP 2000189768 A JP2000189768 A JP 2000189768A JP 10373845 A JP10373845 A JP 10373845A JP 37384598 A JP37384598 A JP 37384598A JP 2000189768 A JP2000189768 A JP 2000189768A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】河川水や地下水などの自然水の浄水処理に使用
された膜モジュールの膜を劣化させることなくモジュー
ル性能を回復させる洗浄方法を提供する。 【解決手段】膜モジュールを洗浄してモジュール性能を
回復させる洗浄方法において、弱アルカリ性から中性域
に調整された過炭酸塩を含有する洗浄液を用いて洗浄す
る洗浄方法。
された膜モジュールの膜を劣化させることなくモジュー
ル性能を回復させる洗浄方法を提供する。 【解決手段】膜モジュールを洗浄してモジュール性能を
回復させる洗浄方法において、弱アルカリ性から中性域
に調整された過炭酸塩を含有する洗浄液を用いて洗浄す
る洗浄方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、河川水や地下水な
どの自然水の浄水処理に使用された膜モジュール内の膜
表面に、ファウリング物質が沈着堆積することによっ
て、膜モジュール差圧の上昇や、透水量低下、除去率の
変化など膜性能の変化した膜モジュールの膜を劣化させ
ることなくモジュール性能を回復させる洗浄方法に関す
る。
どの自然水の浄水処理に使用された膜モジュール内の膜
表面に、ファウリング物質が沈着堆積することによっ
て、膜モジュール差圧の上昇や、透水量低下、除去率の
変化など膜性能の変化した膜モジュールの膜を劣化させ
ることなくモジュール性能を回復させる洗浄方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】最近、河川水や地下水等の自然水の浄水
処理において、凝集沈殿に代わる処理方法として膜分離
技術を適用する処理方法が注目されている。
処理において、凝集沈殿に代わる処理方法として膜分離
技術を適用する処理方法が注目されている。
【0003】膜分離による浄水処理とは、膜の1次側よ
り未浄化水を供給し、一次側に一部の濃縮水と2次側に
浄化された水を回収する処理方法である。効率的に浄水
を処理、回収するために、高い比率で2次側に浄水の回
収処理が要求される。そのため膜の1次側には高濃度に
濃縮された濃縮水が接触する。膜モジュールの浄水処理
を継続すると、濃縮水中の有機物、金属塩などのファウ
ラントが膜面に沈着堆積し、モジュール差圧の上昇や、
透水量の低下、除去率の変化を引き起こす。このため上
記の特性値の変化が一定条件に達すると膜モジュールを
洗浄する必要がある。(ここで、モジュールの差圧と
は、モジュールの供給水圧力と濃縮水圧力の差であ
る。)
り未浄化水を供給し、一次側に一部の濃縮水と2次側に
浄化された水を回収する処理方法である。効率的に浄水
を処理、回収するために、高い比率で2次側に浄水の回
収処理が要求される。そのため膜の1次側には高濃度に
濃縮された濃縮水が接触する。膜モジュールの浄水処理
を継続すると、濃縮水中の有機物、金属塩などのファウ
ラントが膜面に沈着堆積し、モジュール差圧の上昇や、
透水量の低下、除去率の変化を引き起こす。このため上
記の特性値の変化が一定条件に達すると膜モジュールを
洗浄する必要がある。(ここで、モジュールの差圧と
は、モジュールの供給水圧力と濃縮水圧力の差であ
る。)
【0004】ファウラントの沈着堆積により性能が低下
した膜モジュールを洗浄しモジュール性能を回復させる
方法として、定期的に高速流で膜面をフラッシングする
方法や空気でスクラビングする物理的な洗浄方法が行わ
れている。また、上記洗浄方法をおこなっても性能低下
が著しく洗浄による性能回復が不十分である場合、クエ
ン酸や水酸化ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム、ポリ
りん酸塩等の薬品による化学的洗浄が公知の技術として
行なわれている。また、強アルカリ性のpH9以上の次亜
塩素酸ナトリウムや過酸化水素などの酸化性物質による
洗浄方法が特開昭53−1178号公報に開示されてい
る。そして、強アルカリ性の過ホウ酸塩による洗浄方法
が特開昭55−75706号公報に開示されている。
した膜モジュールを洗浄しモジュール性能を回復させる
方法として、定期的に高速流で膜面をフラッシングする
方法や空気でスクラビングする物理的な洗浄方法が行わ
れている。また、上記洗浄方法をおこなっても性能低下
が著しく洗浄による性能回復が不十分である場合、クエ
ン酸や水酸化ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム、ポリ
りん酸塩等の薬品による化学的洗浄が公知の技術として
行なわれている。また、強アルカリ性のpH9以上の次亜
塩素酸ナトリウムや過酸化水素などの酸化性物質による
洗浄方法が特開昭53−1178号公報に開示されてい
る。そして、強アルカリ性の過ホウ酸塩による洗浄方法
が特開昭55−75706号公報に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらフラッシ
ングや空気によるスクラビングでは、ファウラントの外
表部が主として除去され膜表面近傍のファウラントの除
去は十分に行われず、完全に除去されなかったファウリ
ラントが経時的に堆積、成長する場合がある。また化学
的な分解がされないため膜性能が回復不能となる場合が
ある。金属イオン封鎖剤のクエン酸水溶液やエチレンジ
アミン四酢酸塩水溶液による洗浄では、金属イオン、特
に鉄、マンガン等は除去可能であるが、有機物のファウ
ラントの除去は困難である。水酸化ナトリウム水溶液に
よる洗浄では、濁質成分の除去には有効であるが、カル
シウム塩、金属塩の除去は困難である。次亜塩素酸ナト
リウム水溶液による洗浄では、有機物の分解には有効で
あるが、河川水のような多種のファウラント存在下では
性能回復に大きな効果は得られないケースが多い。ポリ
りん酸塩などのりん酸系薬品では、ファウラントの除去
効果は見られても、膜自身を劣化させモジュール性能低
下となる場合がある。強アルカリ性領域で次亜塩素酸ソ
ーダや過酸化水素などの酸化性物質による洗浄では、前
薬品同様に、膜自体を劣化させ、モジュール性能低下、
耐久性低下となる場合がある。また洗浄薬品に酸化性物
質、過酸化物を選択する場合においても、過酸化水素は
劇物指定であり、過酢酸などの有機酸は臭気が強く、液
調合、ハンドリングが困難である。また過ホウ酸を含む
場合、日本のホウ素の排水基準値では、廃液処理が困難
である。
ングや空気によるスクラビングでは、ファウラントの外
表部が主として除去され膜表面近傍のファウラントの除
去は十分に行われず、完全に除去されなかったファウリ
ラントが経時的に堆積、成長する場合がある。また化学
的な分解がされないため膜性能が回復不能となる場合が
ある。金属イオン封鎖剤のクエン酸水溶液やエチレンジ
アミン四酢酸塩水溶液による洗浄では、金属イオン、特
に鉄、マンガン等は除去可能であるが、有機物のファウ
ラントの除去は困難である。水酸化ナトリウム水溶液に
よる洗浄では、濁質成分の除去には有効であるが、カル
シウム塩、金属塩の除去は困難である。次亜塩素酸ナト
リウム水溶液による洗浄では、有機物の分解には有効で
あるが、河川水のような多種のファウラント存在下では
性能回復に大きな効果は得られないケースが多い。ポリ
りん酸塩などのりん酸系薬品では、ファウラントの除去
効果は見られても、膜自身を劣化させモジュール性能低
下となる場合がある。強アルカリ性領域で次亜塩素酸ソ
ーダや過酸化水素などの酸化性物質による洗浄では、前
薬品同様に、膜自体を劣化させ、モジュール性能低下、
耐久性低下となる場合がある。また洗浄薬品に酸化性物
質、過酸化物を選択する場合においても、過酸化水素は
劇物指定であり、過酢酸などの有機酸は臭気が強く、液
調合、ハンドリングが困難である。また過ホウ酸を含む
場合、日本のホウ素の排水基準値では、廃液処理が困難
である。
【0006】長期連続運転した膜モジュール、特にフラ
ッシング実施しても性能が回復傾向に無い膜モジュール
を洗浄した場合、ファウラントの沈着堆積等の理由によ
り従来の物理的洗浄では十分にファウラントを除去する
ことができない。特に河川水や地下水などの自然水を浄
水処理した膜モジュールを従来の薬液で洗浄した場合、
性能回復の効果が小さい。
ッシング実施しても性能が回復傾向に無い膜モジュール
を洗浄した場合、ファウラントの沈着堆積等の理由によ
り従来の物理的洗浄では十分にファウラントを除去する
ことができない。特に河川水や地下水などの自然水を浄
水処理した膜モジュールを従来の薬液で洗浄した場合、
性能回復の効果が小さい。
【0007】また酢酸セルロース系、ポリアミド系のよ
うな膜では、強アルカリ性、強酸性領域で薬品洗浄する
とファウラントの除去はできるが、膜を劣化させ性能回
復不可能となる場合がある。さらに過酸化水素、過ホウ
酸などのようなアルカリ性洗浄液では、鉄やマンガンな
どの金属イオンがファウラントに共存している場合、膜
は加速的に劣化する。
うな膜では、強アルカリ性、強酸性領域で薬品洗浄する
とファウラントの除去はできるが、膜を劣化させ性能回
復不可能となる場合がある。さらに過酸化水素、過ホウ
酸などのようなアルカリ性洗浄液では、鉄やマンガンな
どの金属イオンがファウラントに共存している場合、膜
は加速的に劣化する。
【0008】本発明は、ファウリング物質が沈着堆積し
た膜モジュールの、物理洗浄では洗浄が難しい、特に有
機物由来のファウリングが生じた膜モジュールを、膜を
劣化させることなく膜モジュール性能を効果的に回復さ
せることを可能とする膜モジュールの洗浄方法を提供す
ることを目的とする。
た膜モジュールの、物理洗浄では洗浄が難しい、特に有
機物由来のファウリングが生じた膜モジュールを、膜を
劣化させることなく膜モジュール性能を効果的に回復さ
せることを可能とする膜モジュールの洗浄方法を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために下記の構成を有する。 膜モジュールの洗浄方法において、過炭酸塩を含有
する洗浄液で洗浄することを特徴とする膜モジュールの
洗浄方法。 過炭酸塩を含有する洗浄液のpHの範囲が、6.0
以上8.5以下である上記に記載の洗浄方法。 過炭酸塩の濃度が0.05重量%以上3.0重量%
以下である上記またはに記載の洗浄方法。 膜素材が酢酸セルロース系またはポリアミド系の非
対称膜である上記からのいずれかに記載の洗浄方
法。 膜素材がポリアミド系またはポリスルホン系の複合
膜である上記からのいずれかに記載の洗浄方法。 膜モジュールが中空糸膜モジュールである上記か
らのいずれかに記載の洗浄方法。
するために下記の構成を有する。 膜モジュールの洗浄方法において、過炭酸塩を含有
する洗浄液で洗浄することを特徴とする膜モジュールの
洗浄方法。 過炭酸塩を含有する洗浄液のpHの範囲が、6.0
以上8.5以下である上記に記載の洗浄方法。 過炭酸塩の濃度が0.05重量%以上3.0重量%
以下である上記またはに記載の洗浄方法。 膜素材が酢酸セルロース系またはポリアミド系の非
対称膜である上記からのいずれかに記載の洗浄方
法。 膜素材がポリアミド系またはポリスルホン系の複合
膜である上記からのいずれかに記載の洗浄方法。 膜モジュールが中空糸膜モジュールである上記か
らのいずれかに記載の洗浄方法。
【0010】本発明の方法による洗浄では、過炭酸塩を
含む洗浄液を、膜の劣化を起こさせにくい弱アルカリか
ら中性のpH域に調整し、有機物由来のファウラントを
効果的に除去し、膜を劣化させることなく膜モジュール
の性能回復が可能となる。
含む洗浄液を、膜の劣化を起こさせにくい弱アルカリか
ら中性のpH域に調整し、有機物由来のファウラントを
効果的に除去し、膜を劣化させることなく膜モジュール
の性能回復が可能となる。
【0011】本発明における膜モジュールの膜素材およ
び膜構造は特に限定されない。たとえば酢酸セルロース
系、ポリアミド系の非対称膜やポリアミド系、ポリスル
ホン系などの複合膜が挙げられる。また、その膜は、ナ
ノろ過膜、逆浸透膜、限外ろ過膜などが挙げられるが、
これに限定されるものではない。
び膜構造は特に限定されない。たとえば酢酸セルロース
系、ポリアミド系の非対称膜やポリアミド系、ポリスル
ホン系などの複合膜が挙げられる。また、その膜は、ナ
ノろ過膜、逆浸透膜、限外ろ過膜などが挙げられるが、
これに限定されるものではない。
【0012】本発明における洗浄液に含有する過炭酸塩
としては、たとえば過炭酸ナトリウムなどが好ましいも
のとして挙げられる。過炭酸塩の濃度は特に限定されな
いが、膜の素材、膜の汚染状態によって変化できる。本
願の場合、過炭酸塩の濃度が高いほど洗浄効果は大きく
なるが、高すぎると膜が劣化するため3.0重量%以下
が好ましい。一方、過炭酸塩の濃度が低いと膜モジュー
ル性能を回復するのに十分な洗浄効果が得られないため
0.05重量%以上が好ましい。より好ましくは0.5
重量%以上2.0重量%以下である。また上記過炭酸塩
は膜を劣化させないために洗浄液のpHは6.0以上
8.5以下が好ましい。膜の劣化を極小に抑えるために
はpHは8.0以下がより好ましい。
としては、たとえば過炭酸ナトリウムなどが好ましいも
のとして挙げられる。過炭酸塩の濃度は特に限定されな
いが、膜の素材、膜の汚染状態によって変化できる。本
願の場合、過炭酸塩の濃度が高いほど洗浄効果は大きく
なるが、高すぎると膜が劣化するため3.0重量%以下
が好ましい。一方、過炭酸塩の濃度が低いと膜モジュー
ル性能を回復するのに十分な洗浄効果が得られないため
0.05重量%以上が好ましい。より好ましくは0.5
重量%以上2.0重量%以下である。また上記過炭酸塩
は膜を劣化させないために洗浄液のpHは6.0以上
8.5以下が好ましい。膜の劣化を極小に抑えるために
はpHは8.0以下がより好ましい。
【0013】本発明における洗浄条件は、膜モジュール
の特性、形状により適宜決定される。洗浄液流れ方向
は、供給ポートから濃縮ポート、および/または濃縮ポ
ートから供給ポートへの流れ方向または、これらの組み
合わせが好ましい。洗浄液流量は膜モジュールサイズ、
ファウリング状態により変化させるため、特に限定され
ないが、低流量では十分にファウラント除去がなされ
ず、また高流量ではファウラントなどによる膜の損傷や
膜の配列変化などが起こるため、たとえば、膜モジュー
ル形状φ80×L400mm、膜面積10m2、中空糸外径 350μm
の中空糸膜モジュールでは1L/min 以上、15L/min 以
下が好ましい。洗浄液温度は特に限定されないが、洗浄
効果、膜の劣化、耐性を考慮し、20℃以上50℃以下
が好ましい。洗浄サイクルは循環、浸漬、もしくは循環
と浸漬の繰り返しが好ましい。洗浄時間は特に限定され
ないが2〜20時間が好ましい。
の特性、形状により適宜決定される。洗浄液流れ方向
は、供給ポートから濃縮ポート、および/または濃縮ポ
ートから供給ポートへの流れ方向または、これらの組み
合わせが好ましい。洗浄液流量は膜モジュールサイズ、
ファウリング状態により変化させるため、特に限定され
ないが、低流量では十分にファウラント除去がなされ
ず、また高流量ではファウラントなどによる膜の損傷や
膜の配列変化などが起こるため、たとえば、膜モジュー
ル形状φ80×L400mm、膜面積10m2、中空糸外径 350μm
の中空糸膜モジュールでは1L/min 以上、15L/min 以
下が好ましい。洗浄液温度は特に限定されないが、洗浄
効果、膜の劣化、耐性を考慮し、20℃以上50℃以下
が好ましい。洗浄サイクルは循環、浸漬、もしくは循環
と浸漬の繰り返しが好ましい。洗浄時間は特に限定され
ないが2〜20時間が好ましい。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが本発明はこれらに限定されるものではない。
るが本発明はこれらに限定されるものではない。
【0015】実施例1 複合中空糸膜として、特開平8−281085号公報の
記載に基づいて、ポリスルホン系の中空糸支持膜の外表
面にピペラジンとトリメシン酸クロリドを界面重合させ
て得られた架橋ポリピペラジンアミドからなる分離活性
層が形成されたナノろ過膜を用いて、小型のナノろ過膜
モジュールを作製し、供給圧力0.2から0.3MP
a、液温25℃から30℃で、回収率30から50%に
て、低分子量有機物を多く含んでいる市販のウーロン茶
を数時間、連続通液処理を実施した。運転初期の透過水
量は1900L/日であった。500ppmCaCl2 水溶液で供
給圧力0.3MPa、供給液温25℃、回収率50%の評価条件で
性能測定を実施した時の連続運転後の透過水量は110
0L/日であった。
記載に基づいて、ポリスルホン系の中空糸支持膜の外表
面にピペラジンとトリメシン酸クロリドを界面重合させ
て得られた架橋ポリピペラジンアミドからなる分離活性
層が形成されたナノろ過膜を用いて、小型のナノろ過膜
モジュールを作製し、供給圧力0.2から0.3MP
a、液温25℃から30℃で、回収率30から50%に
て、低分子量有機物を多く含んでいる市販のウーロン茶
を数時間、連続通液処理を実施した。運転初期の透過水
量は1900L/日であった。500ppmCaCl2 水溶液で供
給圧力0.3MPa、供給液温25℃、回収率50%の評価条件で
性能測定を実施した時の連続運転後の透過水量は110
0L/日であった。
【0016】この膜モジュールについて、塩酸にてpH
7.0に調整した1重量%過炭酸ナトリウム洗浄液を使
用し、洗浄液温度25℃にて20分循環と40分浸漬を
3回繰り返し洗浄を実施した。
7.0に調整した1重量%過炭酸ナトリウム洗浄液を使
用し、洗浄液温度25℃にて20分循環と40分浸漬を
3回繰り返し洗浄を実施した。
【0017】上記の洗浄後、透過水量は、1650L/
日まで回復した。
日まで回復した。
【0018】比較例1 実施例1と同条件にて、膜モジュールに市販のウーロン
茶を数時間、連続通液処理を実施した。実施例1と同様
の評価条件にて、運転初期の透過水量は1900L/日
であった。連続通水後の透過水量は1150L/日であ
った。
茶を数時間、連続通液処理を実施した。実施例1と同様
の評価条件にて、運転初期の透過水量は1900L/日
であった。連続通水後の透過水量は1150L/日であ
った。
【0019】この膜モジュールについて、残留塩素濃度
2mg/Lの次亜塩素酸ナトリウム洗浄液を使用し、洗浄液
温度25℃にて30分循環を6回繰り返し洗浄を実施し
た。また、30分毎に塩素濃度を調製した。
2mg/Lの次亜塩素酸ナトリウム洗浄液を使用し、洗浄液
温度25℃にて30分循環を6回繰り返し洗浄を実施し
た。また、30分毎に塩素濃度を調製した。
【0020】上記の洗浄後、透過水量は、1290L/
日となった。
日となった。
【0021】比較例2 実施例1と同条件にて、膜モジュールに市販のウーロン
茶を数時間、連続通液処理を実施した。実施例1と同様
の評価条件にて、運転初期の透過水量は1900L/日
であった。連続通水後の透過水量は1100L/日であ
った。
茶を数時間、連続通液処理を実施した。実施例1と同様
の評価条件にて、運転初期の透過水量は1900L/日
であった。連続通水後の透過水量は1100L/日であ
った。
【0022】この膜モジュールについて、pH3.0に
調整した塩酸洗浄液を使用し、洗浄液温度25 にて2
0分循環と40分浸漬を3回繰り返し洗浄を実施した。
調整した塩酸洗浄液を使用し、洗浄液温度25 にて2
0分循環と40分浸漬を3回繰り返し洗浄を実施した。
【0023】上記の洗浄後、透過水量は、1320L/
日となった。
日となった。
【0024】
【表1】 回復率=(洗浄後の透過水量)/(運転初期の透過水
量)×100
量)×100
【0025】実施例2 セルローストリアセテート非対称中空糸逆浸透膜(東洋
紡績株式会社製)を、塩酸にてpH7.0に調整した1
重量%過炭酸ナトリウム洗浄液を使用し、洗浄液温度3
0℃にて18時間振とう浸漬を実施した。
紡績株式会社製)を、塩酸にてpH7.0に調整した1
重量%過炭酸ナトリウム洗浄液を使用し、洗浄液温度3
0℃にて18時間振とう浸漬を実施した。
【0026】上記の洗浄の前後において、35000ppmNaCl
水溶液を供給圧力5.4MPa、供給液温25℃の評価条件で性
能測定を実施した。中空糸膜の塩除去率は浸漬前に9
9.35%であったものが、浸漬後99.36%とな
り、塩除去率変化は0.01ポイントであった。透過水
量は浸漬前に62.8L/m2/day であったものが6
3.7L/m2/day となり、透過水量保持率は101%
であった。 塩除去率変化(ポイント)=(浸漬後の塩除去率)−(浸
漬前の塩除去率) 透過水量保持率(%)=(浸漬後の透過水量)/(浸漬
前の透過水量)×100
水溶液を供給圧力5.4MPa、供給液温25℃の評価条件で性
能測定を実施した。中空糸膜の塩除去率は浸漬前に9
9.35%であったものが、浸漬後99.36%とな
り、塩除去率変化は0.01ポイントであった。透過水
量は浸漬前に62.8L/m2/day であったものが6
3.7L/m2/day となり、透過水量保持率は101%
であった。 塩除去率変化(ポイント)=(浸漬後の塩除去率)−(浸
漬前の塩除去率) 透過水量保持率(%)=(浸漬後の透過水量)/(浸漬
前の透過水量)×100
【0027】比較例3 実施例2の膜モジュールの中空糸膜について、塩酸にて
にてpH9.0に調整した2重量%トリポリりん酸ナト
リウム洗浄液を使用し、洗浄液温度25℃にて18時間
振とう浸漬を実施した。
にてpH9.0に調整した2重量%トリポリりん酸ナト
リウム洗浄液を使用し、洗浄液温度25℃にて18時間
振とう浸漬を実施した。
【0028】上記の洗浄の前後において、実施例2と同
様の評価条件で測定した。中空糸膜の塩除去率は浸漬前
に99.35%であったものが、浸漬後93.05%と
なり、塩除去率変化は−6.3ポイントであった。透過
水量は浸漬前に61.0L/m2/day であったものが5
2.2L/m2/day となり、透過水量保持率は84%で
あった。
様の評価条件で測定した。中空糸膜の塩除去率は浸漬前
に99.35%であったものが、浸漬後93.05%と
なり、塩除去率変化は−6.3ポイントであった。透過
水量は浸漬前に61.0L/m2/day であったものが5
2.2L/m2/day となり、透過水量保持率は84%で
あった。
【0029】比較例4 実施例2の膜モジュールの中空糸膜について、塩酸にて
pH9.0に調整した2重量%リン酸三ナトリウム洗浄
液を使用し、洗浄液温度25℃にて18時間振とう浸漬
を実施した。
pH9.0に調整した2重量%リン酸三ナトリウム洗浄
液を使用し、洗浄液温度25℃にて18時間振とう浸漬
を実施した。
【0030】上記の洗浄の前後において、実施例2と同
様の評価条件で測定した。中空糸膜の塩除去率は浸漬前
に99.35%であったものが、浸漬後93.25%と
なり、塩除去率変化は−6.1ポイントであった。透過
水量は浸漬前に63.0L/m2/day であったものが5
9.9L/m2/day となり、透過水量保持率は86%で
あった。
様の評価条件で測定した。中空糸膜の塩除去率は浸漬前
に99.35%であったものが、浸漬後93.25%と
なり、塩除去率変化は−6.1ポイントであった。透過
水量は浸漬前に63.0L/m2/day であったものが5
9.9L/m2/day となり、透過水量保持率は86%で
あった。
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】本発明による膜モジュールの洗浄方法
は、ファウリング物質が沈着堆積した膜モジュールの、
物理洗浄では洗浄が難しい、特に有機物由来のファウリ
ングが生じた膜モジュールを、膜を劣化させることなく
膜モジュール性能を効果的に回復させることを可能とす
る。
は、ファウリング物質が沈着堆積した膜モジュールの、
物理洗浄では洗浄が難しい、特に有機物由来のファウリ
ングが生じた膜モジュールを、膜を劣化させることなく
膜モジュール性能を効果的に回復させることを可能とす
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 71/68 B01D 71/68 C02F 1/44 ZAB C02F 1/44 ZABD C11D 7/18 C11D 7/18 7/54 7/54 17/08 17/08 Fターム(参考) 4D006 GA03 GA06 HA01 KA41 KA72 KC16 KD30 KE03Q KE03R KE11Q KE11R KE15Q KE15R MA01 MA06 MA25 MC18 MC54 MC62 PB04 PB05 4H003 BA12 DA12 DB01 DC01 ED02 EE05 FA28
Claims (6)
- 【請求項1】 膜モジュールの洗浄方法において、過炭
酸塩を含有する洗浄液で洗浄することを特徴とする膜モ
ジュールの洗浄方法。 - 【請求項2】 過炭酸塩を含有する洗浄液のpHの範囲
が、6.0以上8.5以下である請求項1に記載の洗浄
方法。 - 【請求項3】 過炭酸塩の濃度が0.05重量%以上
3.0重量%以下である請求項1または2に記載の洗浄
方法。 - 【請求項4】 膜素材が酢酸セルロース系またはポリア
ミド系の非対称膜である請求項1から3のいずれかに記
載の洗浄方法。 - 【請求項5】 膜素材がポリアミド系またはポリスルホ
ン系の複合膜である請求項1から3のいずれかに記載の
洗浄方法。 - 【請求項6】 膜モジュールが中空糸膜モジュールであ
る請求項1から5のいずれかに記載の洗浄方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10373845A JP2000189768A (ja) | 1998-12-28 | 1998-12-28 | 膜モジュ―ルの洗浄方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10373845A JP2000189768A (ja) | 1998-12-28 | 1998-12-28 | 膜モジュ―ルの洗浄方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000189768A true JP2000189768A (ja) | 2000-07-11 |
Family
ID=18502858
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10373845A Pending JP2000189768A (ja) | 1998-12-28 | 1998-12-28 | 膜モジュ―ルの洗浄方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000189768A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7268408B2 (en) | 2002-01-21 | 2007-09-11 | Hitachi Cable Ltd. | Wiring board, method for manufacturing wiring board and electronic component using wiring board |
-
1998
- 1998-12-28 JP JP10373845A patent/JP2000189768A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7268408B2 (en) | 2002-01-21 | 2007-09-11 | Hitachi Cable Ltd. | Wiring board, method for manufacturing wiring board and electronic component using wiring board |
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