JP2000188069A - インライン型電子銃 - Google Patents

インライン型電子銃

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JP2000188069A
JP2000188069A JP10364633A JP36463398A JP2000188069A JP 2000188069 A JP2000188069 A JP 2000188069A JP 10364633 A JP10364633 A JP 10364633A JP 36463398 A JP36463398 A JP 36463398A JP 2000188069 A JP2000188069 A JP 2000188069A
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electron beam
beam passage
electron gun
passage hole
electron
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Koji Ishikawa
康二 石川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 陰極線管の高輝度化に対応して、高電流で使
用する場合に電子ビームが電極に当たって特性が劣化す
るのを防止したインラン型電子銃を得る。 【解決手段】 インライン配列されセンタービーム及び
2本のサイドビームを放出する3個のカソード1a,1
b,1cと、各々に3個の電子ビーム通過孔がインライ
ン配列で設けられ、各カソードから放出された3本の電
子ビームをそれぞれ制御,集束及び加速する複数の電極
とを有するインライン型電子銃において、前方の可変強
度4極レンズ10によりインライン配列方向に長い略楕
円形に形成された電子ビームが通過する第2集束電極8
に、略楕円形の電子ビームに合わせて、インライン配列
方向の長さを電子ビーム通過孔の径より長くした略楕円
形の横長電子ビーム通過孔7D,7E,7Fが設けられ
ているものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、陰極線管に用い
られるインラン型電子銃に関し、特に陰極線管の高輝度
化に対応して、高電流で使用する場合に電子ビームが電
極に当たって特性が劣化するのを防止したインラン型電
子銃に関するものである。
【0002】
【従来の技術】陰極線管用インライン型電子銃では、通
常セルフコンバーゼンス方式の偏向ヨークが用いられて
いる。セルフコンバーゼンス偏向磁界は、水平偏向磁界
をピンクッション状磁力線分布に、垂直偏向磁界をバレ
ル状磁力線分布にしたものである。これらの磁界成分の
作用によって、電子銃から射出される3本の電子ビーム
はスクリーン全面において1カ所に集中される。ところ
が、セルフコンバーゼンス偏向磁界は水平方向について
は発散レンズ、また垂直方向については集束レンズとし
て作用する。このように、セルフコンバーゼンス方式の
偏向ヨークには非点レンズ作用がある。そのため、画面
中央でジャストフォーカス状態にある電子ビームをその
まま画面周辺に偏向すると、水平方向については上記発
散レンズ作用が偏向に伴う電子ビーム光路長の伸びを相
殺するためジャストフォーカス状態は維持されるもの
の、垂直方向については上記集束レンズ作用と光路長が
伸びた効果とが相乗してオーバーフォーカス状態にな
る。
【0003】上記現象は、画面周辺部において輝点の上
下方向に広くハローを生じさせ、その結果、垂直解像度
を著しく劣化させる。そのため、従来例えば特開平9−
298038号公報,特開平7−262935号公報に
開示のような互いに逆極性の2段の可変強度4極レンズ
によるダイナミックフォーカス系が生成される電子銃に
よって上記問題を改善している。図6は上記2公報に開
示されたダイナミックフォーカス系を含む電子銃と基本
的に同じ電子銃を示す断面図及び正面図で、(a)は3
本の電子ビーム軌道を含む平面で断面した断面図、
(b)は(a)に示したインライン型電子銃の第1集束
電極7を第2集束電極8側から見た正面図、(c)は
(a)に示したインライン型電子銃の第2集束電極8を
第1集束電極7側から見た正面図である。
【0004】図6において、1a,1b,1cはインラ
インに設置された3個のカソード、2はグリッド1電
極、3はグリッド2電極であり、これらによって3本の
電子ビームを発生する3極部が構成されている。また、
4は第1予備集束電極、5は第2予備集束電極、6は第
3集束電極(ダイナミックフォーカス電圧が印加される
電極)、7は第1集束電極(スタティックフォーカス電
圧が印加される電極)、8は第2集束電極(ダイナミッ
クフォーカス電圧が印加される他の電極)、そして、9
は最終加速電極(アノード電圧が印加される電極)であ
る。グリッド2電極3及び第2予備集束電極5には、一
定電圧のスクリーン電圧Vgが印加され、第1予備集束
電極4及び第1集束電極7には、一定電圧のスタティッ
クフォーカス電圧Vfsが印加され、第3集束電極6及
び第2集束電極8には、一定電圧に偏向角度の増大に同
期して上昇する電圧を重畳したダイナミックフォーカス
電圧Vfdが印加される。
【0005】また、図6(a)及び(b)に示すよう
に、円形の電子ビーム通過孔6d,6e,6fの左右位
置から第2集束電極8側に向けて突出した3対の垂直方
向衝立状部材(以下、垂直方向プレートと呼ぶ)6a,
6b,6cが設けられている。また、図6(a)及び
(c)に示すように、第2集束電極8の第1集束電極7
に対向する面には、円形の電子ビーム通過孔7d,7
e,7fの上下位置から第1集束電極7側に向けて突出
した3対の水平方向衝立状部材(以下、水平方向プレー
トと呼ぶ)7a,7b,7cが設けられている。これら
各々2点の水平及び垂直方向プレートによって第2可変
強度4極レンズ11が構成されている。さらに、他の2
点の水平及び垂直方向プレートによって第1可変強度4
極レンズ10も構成されている。
【0006】次に、動作について説明する。電子ビーム
を画面周辺部に偏向すると、ダイナミックフォーカス電
圧Vfdの上昇により、第3集束電極6と第1集束電極
7との対向部には、水平方向に発散作用を有し、垂直方
向に集束作用を有する可変強度4極レンズ、即ち第1可
変強度4極レンズ10が形成される。また、第1集束電
極7と第2集束電極8との対向部には、水平方向に集束
作用を有し、垂直方向に発散作用を有する可変強度4極
レンズ、即ち第2可変強度4極レンズ11が形成され
る。また、第2集束電極8と最終加速電極9の間の電位
差が低下するので、主レンズ12の強度は弱められる。
【0007】以上により、互いに逆極性の2段の可変極
度4極レンズによるダイナミックフォーカス系が生成さ
れ、水平方向及び垂直方向におけるレンズ倍率をほぼ等
しくすることができ、画面全域にわたって真円度の良い
ビームスポットが得られる。このことは、画面全域での
フォーカス均一性を良くすることになり、インライン型
カラー陰極線管の高精細化に対応できることを意味す
る。なお、15,16,17は、カソード1a,1b,
1c各々から出射された電子ビーム軌道である。通常こ
れらの電子ビーム軌道は主レンズ12の各々の電子ビー
ムの設計中心を通るように、電子ビーム軌道15と17
は偏芯させている。なお、偏芯させるとは、電子ビーム
軌道を曲げることであるが、軌道が曲げられたことによ
り電子ビーム通過孔を偏芯して通過するので、この明細
書では偏芯という用語を使うことにする。電子ビーム軌
道を偏芯させる理由は、主レンズの設計中心を通すこと
によって、ビーム自体の収差を小さくするためである。
また、3本のビームを画面中心でコンバーゼンス(集
中)させやすくする効果もある。なお、偏芯量は、僅か
であるので、図5では偏芯の図示は省略してある。偏芯
は、通常第2予備集束電極等で、静電レンズ作用におけ
る左右の電界の強さを変えて行われる。また、3本の電
子ビーム軌道を含む平面内で偏芯している。
【0008】次に、電子銃の組立方法の概要について説
明する。図7は従来の電子銃の組立方法を説明する説明
図で、(a)は各電極が位置決めされた状態を示す断面
図、(b)は(a)図の第2集束電極8をA−A線方向
に見た平面図である。図7において、13は電子銃組立
治具の円柱状位置決め用棒で、各電極に設けられた電子
ビーム通過孔のピッチに合わせて、3本又は2本を治具
の台に固定させている。なお、図7は両端の電子ビーム
通過孔に合わせて2本固定されている例を示している。
組立方の概略は以下のようになる。先ず、円柱状位置決
め用棒13に各電極の電子ビーム通過孔を挿入し、電極
と電極の間には間隔保持スペーサを挿入することにより
位置決めする。次に、ビードガラス14を電極に溶着さ
せ、各電極を所定位置に固定する。以上のようにして、
電子銃は組上がる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来のインライン型電
子銃は、上記のように構成され、互いに逆極性の2段の
可変強度4極レンズによるダイナミックフォーカス系を
生成することによって、セルフコンバーゼンス方式の偏
向ヨークを用いたことにより画面周辺部において輝点の
上下方向に広くハローが生じ、垂直解像度を劣化させる
という問題を改善している。ところで、近年陰極線管に
は、その高精細化は勿論であるが、それと共に高輝度化
が要求されている。陰極線管を高輝度化するということ
は、通常電子ビームの電流量を増加させることになり、
これは電子ビームの径を大きくすることに他ならない。
その結果、従来の使用電流を越えた高電流時に、図8に
示すように、第1可変強度4極レンズ10の動作後形成
される水平走査方向に長い、つまりカソードのインライ
ン配列方向に長い非円形(この例は、横長の略楕円形)
の電子ビームの長軸部分が、軌道偏芯した方向で後方に
位置する電極8に当たりやすくなるという問題があっ
た。即ち、電子銃の高電流化対策も重要な問題になって
きている。
【0010】一般的に、可変強度4極レンズで作られる
電子ビームの形状は多様であり、従来の使用電流を越え
た高電流時には、ビーム径自体が大きくなるため可変強
度4極レンズの作用によって作られる電子ビームの径は
大きくなり、なおかつサイドビームの電子ビーム軌道は
偏芯しているため、後方の電子ビーム通過孔7d,7
e,7fの電子ビーム偏芯方向で、電子ビームが電極に
当たりやすくなる傾向にあった。なお、センタービーム
は偏芯させられることはないが、第1可変強度4極レン
ズ10で電子ビームが横長になるため、高電流時にはビ
ーム径がさらに大きくなり長軸部分が第2集束電極8に
当たりやすくなる。なお、通常カラー陰極線管はホワイ
ト画面になるように赤,緑,青の電流量を調整するが、
緑の電流はサイドビーム電流より高くなるのが一般的で
ある。この点も重なって、高電流時は偏芯しないセンタ
ービームでも電極に当たりやすくなるという問題があっ
た。一般的に、電極に電子ビームが衝突すると、エミッ
ションが劣化するという問題が発生する。これは、電子
ビームの衝突により電極が加熱されると、電極表面から
有害物質がガスとして放出され、カソードに付着するた
めである。
【0011】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、電子銃を構成する複数の電極の
中で、前方の静電レンズによってインライン配列方向に
長い横長形状に形成された電子ビームが通過する電極
に、横長形状の電子ビームに合わせて、インライン配列
方向の長さを電子ビーム通過孔の径より長くした横長形
状の横長電子ビーム通過孔を少なくとも1個設けること
により、高電流時でも電極にビームが当たるのを抑制
し、カソードのエミッション劣化を防止したインライン
型電子銃を得ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明に係るインライ
ン型電子銃は、インライン配列されセンタービーム及び
2本のサイドビームを放出する3個のカソードと、3個
の電子ビーム通過孔がインライン配列で設けられた電極
が複数個所定の位置に配置されると共に、対向する電極
により少なくとも一つの静電レンズが形成され、各カソ
ードから放出された3本の電子ビームをそれぞれ制御,
集束及び加速する電極群とを有するインライン型電子銃
において、電極群の中で、前方の静電レンズによって形
成されるインライン配列方向に長い横長形状の電子ビー
ムが通過する電極の少なくとも1個に、インライン配列
方向に長い横長形状に形成された横長電子ビーム通過孔
が設けられているものである。
【0013】また、センタービーム通過孔及び2個のサ
イドビーム通過孔の少なくとも一方がインライン方向に
長い横長形状に形成されているものである。さらに、セ
ンタービーム通過孔が、その中心に対して対称な横長形
状に、サイドビーム通過孔が、サイドビーム軌道が偏芯
させられる方向の半分のみ横長形状に形成されているも
のである。また、センタービーム通過孔及びサイドビー
ム通過孔が、それぞれの中心に対して対称な横長形状に
形成されているものである。さらに、横長電子ビーム通
過孔が楕円状に形成されているものである。さらにま
た、横長電子ビーム通過孔が鍵孔状に形成されているも
のである。また、横長電子ビーム通過孔が長方形状に形
成されているものである。
【0014】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1はこの発明の
実施の形態1によるインライン型電子銃を示す断面図及
び正面図であり、(a)は3本の電子ビーム軌道を含む
平面で断面した断面図、(b)は第2集束電極8を第1
集束電極7側から見た正面図である。図1において、図
6と同一符号を付した部分は同一部分を示しており、そ
の説明は省略する。7D,7E,7Fは電子ビーム通過
孔で、後述するように従来の電子ビーム通過孔7d,7
e,7fとは形状が異なっている。7A,7B,7C
は、7a,7b,7cと同等の水平方向プレートであ
る。電子ビーム通過孔7D,7E,7Fは、それぞれの
形状が、その前方の可変強度4極レンズ10によりイン
ライン方向に長い横長形状に(この例では略楕円形に)
形成されて通過する電子ビームに合わせて、インライン
方向の長さを円形の電子ビーム通過孔7d〜7fの径よ
り長くした横長形状(略楕円形)に形成されている。
【0015】さらに、センタービーム通過孔7Eは、そ
の中心に対して対称な略楕円形に形成されている。サイ
ドビーム通過孔7Dと7Fは、サイドビーム軌道15,
17が偏芯させられる方向(センタービーム軌道16寄
りの方向)の半分のみ略楕円形に形成されている。ま
た、電子ビーム通過孔7D,7E,7Fの大きさは、径
が大きくなったビームの長軸方向長さの実測及び軌道シ
ミュレーションで求めている。なお、上記の前方とは、
その電極に対してカソードの方を前方というものとす
る。
【0016】次に、図2は実施の形態1における電子ビ
ーム通過孔の形状の他の例を示す正面図である。(a)
は電子ビーム通過孔7Dと7Fが、サイドビーム軌道1
5,17が、偏芯させられる外側方向(図1(b)の場
合とは逆方向)の半分のみ略楕円形に形成されている。
ところで、主レンズの設計中心は、陰極線管のインチサ
イズ,ネック径等の制約上多様である。例えば、ネック
径が小さい場合、主レンズ性能を上げるには、レンズの
大きさを大きくする必要があるため外部磁界による大口
径補助レンズを装着する場合がある。その場合、当然ス
クリーン上でコンバーゼンスをとるためにあらかじめサ
イドビューム軌道を外側に偏芯させる必要がある。図2
(a)に示すものは、上記のように、サイドビーム軌道
が外側に偏芯させられる場合に適用して効果があるもの
である。
【0017】図2(b)に示すものは、電子ビーム通過
孔7Dと7Fが、サイドビーム軌道15,17が、偏芯
させられる内側方向(センタービーム軌道16寄り)の
半分及び外側方向の半分の両方共略楕円形に形成されて
いるものである。従って、電子ビーム通過孔7Dと7F
は、それぞれの中心に対して対称な略楕円形に形成され
ているということができる。この例は、サイドビーム軌
道15,17が、内側に偏芯している場合と外側に偏芯
している場合の共通部品として使えるものである。
【0018】実施の形態1は上記のように構成されてい
るので、高電流時に電子ビームが電極に衝突するのを抑
制することができ、カソードのエミッション劣化を防止
できる。従って、長寿命のカラー陰極線管を得ることが
できる。
【0019】実施の形態2.図3は実施の形態2におけ
る電子ビーム通過孔の形状を示す正面図である。この実
施の形態2は、電子ビーム通過孔が鍵孔状に形成されて
いるものである。つまり、鍵孔の出っ張った部分により
横長形状になっている。その他は実施の形態1と同じで
ある。なお、図3において、図1,図2と同一符号の部
分は同一部分を示している。(a)はサイドビーム軌道
15,17が、内側に偏芯している場合、(b)はサイ
ドビーム軌道15,17が、外側に偏芯している場合に
使えるものである。(c)は内側に偏芯している場合と
外側に偏芯している場合の共通部品として使えるもので
ある。この実施の形態2は、実施の形態1とほぼ同様
に、高電流時に電子ビームが電極に衝突するのを抑制す
ることができ、カソードのエミッション劣化を防止でき
るものであるが、それに加えて、電子銃組立治具が従来
の組立治具をそのまま使用できる点が特徴である。以
下、この点について実施の形態1の場合と比較しながら
説明する。
【0020】図4は電子銃の組立方法を説明する説明図
で、(a)は実施の形態1において各電極が位置決めさ
れた状態を示す断面図、(b)は(a)図の第2集束電
極8をA−A線方向に見た平面図、(c)は実施の形態
2における第2集束電極8をA−A線方向に見た平面図
である。実施の形態1の場合は、第2集束電極8の電子
ビーム通過孔7D,7Fが略楕円形で且つ偏芯している
ため、従来の円柱状位置決め用棒は使えない。従って、
(a),(b)に示すように、第2集束電極8に対応す
る部分に偏芯部13Bを設けた位置決め用棒13Aを用
意する必要がある。これに対し、実施の形態2は、電子
ビーム通過孔7D,7Fを鍵孔状に形成しているので、
(c)図で分かるように、従来の円柱状位置決め用棒1
3がそのまま使える。従って、実施の形態1のように、
新たに位置決め用棒を用意する必要がないので、高精度
で高価な加工なしに精度良く容易に電子銃を製造でき、
組立精度のばらつきを抑えることができる。
【0021】実施の形態3.図5は実施の形態3におけ
る電子ビーム通過孔の形状を示す正面図である。この実
施の形態3は、前方の静電レンズで形成される電子ビー
ムが方形の場合に適用できるもので、電子ビーム通過孔
が長方形状に形成されているものである。その他は実施
の形態1と同じである。なお、図5において、図1,図
2と同一符号の部分は同一部分を示している。(a)は
サイドビーム軌道15,17が、内側に偏芯している場
合、(b)はサイドビーム軌道15,17が、外側に偏
芯している場合に使えるものである。(c)は内側に偏
芯している場合と外側に偏芯している場合の共通部品と
して使えるものである。この実施の形態2は、実施の形
態1と同様に、高電流時に電子ビームが電極に衝突する
のを抑制することができ、カソードのエミッション劣化
を防止できるものである。
【0022】なお、実施の形態1〜3では、センタービ
ーム通過孔及び2個のサイドビーム通過孔のいずれも、
横長形状にしているが、軌道が偏芯させられるサイドビ
ームの通過孔だけ横長形状にすることもあり得る。ま
た、前述した各ビームの電流配分比の違いによりセンタ
ービームの形状が大きくなるので、その大きさによって
はセンタービームの通過孔だけ横長形状にすることもあ
り得る。また、実施の形態1〜3は、互いに逆極性の2
段の可変強度4極レンズによるダイナミックフォーカス
系が生成される電子銃で説明したが、これに限らず、電
子銃を構成する電極の中で、前方の静電レンズによりイ
ンライン配列方向に長い横長形状に形成された電子ビー
ムが通過する電極に適用できるものである。
【0023】
【発明の効果】この発明は以上説明したとおり、インラ
イン配列されセンタービーム及び2本のサイドビームを
放出する3個のカソードと、3個の電子ビーム通過孔が
インライン配列で設けられた電極が複数個所定の位置に
配置されると共に、対向する電極により少なくとも一つ
の静電レンズが形成され、各カソードから放出された3
本の電子ビームをそれぞれ制御,集束及び加速する電極
群とを有するインライン型電子銃において、電極群の中
で、前方の静電レンズによって形成されるインライン配
列方向に長い横長形状の電子ビームが通過する電極の少
なくとも1個に、インライン配列方向に長い横長形状に
形成された横長電子ビーム通過孔が設けられているもの
であるから、インライン型カラー陰極線管の高精細化,
高輝度化に対応し、高電流時でも電子ビームが電極に衝
突するのを抑制することができ、カソードのエミッショ
ン劣化を防止できる効果がある。
【0024】また、センタービーム通過孔及びサイドビ
ーム通過孔が、それぞれの中心に対して対称な横長形状
に形成されているものであるから、サイドビーム軌道が
内側に偏芯している場合と外側に偏芯している場合の部
品の共通化が図れる効果がある。
【0025】さらに、横長電子ビーム通過孔が鍵孔状に
形成されているものであるから、従来の電子銃の組立治
具がそのまま使えるので、高精度で高価な加工なしに精
度良く容易に電子銃を組み立てることができる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるインライン型
電子銃を示す断面図及び正面図である。
【図2】 この発明の実施の形態1における電子ビーム
通過孔の形状の他の例を示す正面図である。
【図3】 この発明の実施の形態2における電子ビーム
通過孔の形状を示す正面図である。
【図4】 電子銃の組立方法を説明する説明図である。
【図5】 この発明の実施の形態3における電子ビーム
通過孔の形状を示す正面図である。
【図6】 従来のダイナミックフォーカス系を含む電子
銃を示す断面図及び正面図である。
【図7】 従来の電子銃の組立方法を説明する説明図で
ある。
【図8】 従来の電極形状における電子ビームの衝突を
説明する説明図である。
【符号の説明】
1a,1b,1c カソード、7A,7B,7C 水平
方向プレート、7D,7E,7F 電子ビームビーム通
過孔、7 第1集束電極、8 第2集束電極、10 第
1可変強度4極レンズ、11 第2可変強度4極レン
ズ。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インライン配列されセンタービーム及び
    2本のサイドビームを放出する3個のカソードと、3個
    の電子ビーム通過孔がインライン配列で設けられた電極
    が複数個所定の位置に配置されると共に、対向する電極
    により少なくとも一つの静電レンズが形成され、各カソ
    ードから放出された3本の電子ビームをそれぞれ制御,
    集束及び加速する電極群とを有するインライン型電子銃
    において、 上記電極群の中で、前方の静電レンズによって形成され
    るインライン配列方向に長い横長形状の電子ビームが通
    過する電極の少なくとも1個に、インライン配列方向に
    長い横長形状に形成された横長電子ビーム通過孔が設け
    られていることを特徴とするインライン型電子銃。
  2. 【請求項2】 センタービーム通過孔及び2個のサイド
    ビーム通過孔の少なくとも一方がインライン方向に長い
    横長形状に形成されていることを特徴とする請求項1記
    載のインライン型電子銃。
  3. 【請求項3】 センタービーム通過孔が、その中心に対
    して対称な横長形状に、サイドビーム通過孔が、サイド
    ビーム軌道が偏芯させられる方向の半分のみ横長形状に
    形成されていることを特徴とする請求項2記載のインラ
    イン型電子銃。
  4. 【請求項4】 センタービーム通過孔及びサイドビーム
    通過孔が、それぞれの中心に対して対称な横長形状に形
    成されていることを特徴とする請求項2記載のインライ
    ン型電子銃。
  5. 【請求項5】 横長電子ビーム通過孔が楕円状に形成さ
    れていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれ
    か一項記載のインライン型電子銃。
  6. 【請求項6】 横長電子ビーム通過孔が鍵孔状に形成さ
    れていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれ
    か一項記載のインライン型電子銃。
  7. 【請求項7】 横長電子ビーム通過孔が長方形状に形成
    されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいず
    れか一項記載のインライン型電子銃。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100719530B1 (ko) 2001-03-19 2007-05-17 삼성에스디아이 주식회사 칼라 음극선관용 전자총 및, 그것을 구비한 칼러 음극선관
CN102872466A (zh) * 2010-11-24 2013-01-16 奥林巴斯医疗株式会社 内窥镜清洗消毒装置用药液瓶

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KR100719530B1 (ko) 2001-03-19 2007-05-17 삼성에스디아이 주식회사 칼라 음극선관용 전자총 및, 그것을 구비한 칼러 음극선관
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