JP2000187873A - 光導波路素子および光導波路型複合ヘッド並びに記録媒体 - Google Patents

光導波路素子および光導波路型複合ヘッド並びに記録媒体

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JP2000187873A
JP2000187873A JP10362324A JP36232498A JP2000187873A JP 2000187873 A JP2000187873 A JP 2000187873A JP 10362324 A JP10362324 A JP 10362324A JP 36232498 A JP36232498 A JP 36232498A JP 2000187873 A JP2000187873 A JP 2000187873A
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optical waveguide
recording medium
light
light source
yoke
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Hiroyuki Yamamoto
裕之 山本
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Original Assignee
Sharp Corp
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  • Optical Integrated Circuits (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Optical Head (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学系を一体小型化した光導波路素子を提供
すると共に、記録媒体に深さ方向に変調されたピットで
記録された情報を再生できる、または、記録媒体に屈折
率もしくは反射率を変えた記録マークとして記録された
情報を再生あるいは屈折率もしくは反射率を変えて記録
マークとして情報を記録可能な前記光導波路素子を備え
た光導波路型複合ヘッドの提供、並びに記録容量の大容
量化が可能な記録媒体を提供する 【解決手段】 光源1と一端が記録媒体に対向した光導
波路2と前記光源1から出射した光の前記光導波路2の
一端からの戻り光を受光する光電変換素子4と記録媒体
に対して磁界を印加するヨーク5およびコイル6が同一
素子上に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク等の記
録媒体に情報を記録および再生を行う光学的情報記録再
生装置のピックアップに使用する光導波路素子と光ヘッ
ドおよび記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】大容量の情報を記録および再生する手段
として、光ディスク装置が知られている。
【0003】近年、この記録容量をさらに高密度化する
ための方式が多数提案されている。例えば、光ディスク
に記録されるピットの深さを多段階に変化させ、その深
さに応じて異なる情報を記録することにより高密度化を
図る方法がある。
【0004】このような光ディスクの再生装置として、
特開平3−141031号公報に示されるような、ディ
スクからの反射光の位相差を検出する方法を利用した再
生装置がある。
【0005】これは、図8に示すように、照射手段38
における半導体レーザ10a、10bより光ディスク2
4のトラック30の上面36およびピット32が形成さ
れた部分に、互いに波長が異なる第1および第2の光が
照射され、これらの光の反射光が光電変換素子26に入
射させられることにより、その反射光の干渉によって信
号強度が変化するビート信号が出力されるものである。
【0006】具体的には、15、28はコリメートレン
ズ、14はビームスプリッタであり、一部の光はこのビ
ームスプリッタ14を経て参照ビームとして光電変換素
子16に入射され参照信号SRが出力される。
【0007】また、一部の光は計測ビームとして偏光ビ
ームスプリッタ18、1/4波長板20、集光レンズ2
2を経て光ディスク24に照射される。
【0008】光ディスク24からの反射光は集光レンズ
22、1/4波長板20、偏光ビームスプリッタ18を
経て光電変換素子26に入射され計測信号(ビート信
号)SMが出力される。
【0009】そして、この2つの信号SM、SRの位相
変化量を検出することにより、ピット32の深さ寸法に
対応する情報が検知される。
【0010】照射手段38はトラック30に沿って光デ
ィスク24に対して相対移動させられるが、第1の光は
常にピットの形成されていないトラック30の上面36
に照射されるのに対し、第2の光はピット32の底面3
4およびトラック30の上面36へ交互に照射されるこ
とになり、そのピットの深さ寸法に応じて第1および第
2の光の光路差が変化させられ、それに伴って上記ビー
ト信号の位相も変化させられる。
【0011】そして、このビート信号の位相変化量が図
示されない位相検出手段によって検出され、その位相変
化量に基づいて上記ピット深さ寸法に対応する情報が取
り出される。
【0012】なお、第1、第2の光が照射されるトラッ
ク上面は必ずしも一致させる必要はなく、それらの間に
一定の段差があっても差し支えない。
【0013】この装置は、いわゆるヘテロダイン干渉を
用いてピットの深さ寸法に対応する情報を取り出すよう
になっているため、深さ方向に多段階に変化するピット
を用いて光記録媒体に記録された情報が高精度、高速度
で読み出される。
【0014】特に、前記第1の光はトラックの上面に照
射され、そのトラック上面を基準としてピットの深さ寸
法に対応する情報が取り出されるようになっているた
め、光記録媒体と照射手段とのピット深さ方向における
相対的な振動などに起因するノイズが相殺され、より高
い検出精度が得られる。
【0015】一方、光ディスク装置のピックアップは高
速アクセス、高速転送のための小型・軽量化が進められ
ている。
【0016】その方法として、例えばスライダーに光導
波路で構成された光学系を搭載する方法があり、特許第
2707588号公報に開示されている。
【0017】以下に、特許第2707588号公報に記
載されている磁気光学ピックアップの構成を示す。
【0018】図9、図10において、41は磁気記録媒
体、例えば基板42上に記録層43を有してなる光磁気
ディスク、44はスライダーであり、その端面44Aに
磁気光学ピックアップ45が形成されている。
【0019】磁気光学ピックアップ45は、図10に示
すようにフェライト基板46(スライダー44と兼ねる
こともできる)と略コ字状のフェライトコア47よりな
り、光磁気ディスク41に対向する先端に磁気空隙gを
形成した閉磁路を構成する磁気回路48と、この磁気回
路48を励磁するためフェライトコア47に巻装された
巻線49と、フェライト基板46上に例えばSiO2
の絶縁層50を介して配され磁気空隙gを通って光磁気
ディスク41に対向する光導波路51を含む光回路52
とから構成される。
【0020】図11は光回路52の例である。
【0021】光回路52は、一端が光磁気ディスク41
に対向し、他端にレーザダイオード56を配した第1の
光導波路58と、一端が第1の光導波路58の一端に隣
接し、かつ、第1の光導波路58の一端の断面積より広
い断面積を有して、他端に光検知器57を配した第2の
光導波路60からなり、各々の光導波路58、60の途
上に偏光子66および検光子67を設けて構成される。
【0022】この磁気光学ピックアップ45は、記録時
には、例えば光変調方式では磁気回路48の磁気空隙g
より、光磁気ディスク41に補助磁界を印加し、レーザ
ダイオード56からの記録光を第1の光導波路58を通
じて光磁気ディスク41に入射させて記録する。
【0023】磁界変調方式ではレーザダイオード56か
らの記録光を第1の光導波路58を通じて光磁気ディス
ク41に入射し、磁気回路48に記録信号を入力してそ
の磁気空隙gにより光磁気ディスク41に記録信号に応
じた磁界を印加して記録する。
【0024】再生するときは、レーザダイオード56か
らの再生光が第1の光導波路58を通じて光磁気ディス
ク41に入射され、その反射光が第2の光導波路60を
通じて光検出器57で検出されて、これにより再生信号
が取り出される。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のものも
以下のような問題点があった。
【0026】特開平3−141031号公報に開示され
た再生装置は、構成部品点数が多く光学系の一体小型化
がなされていないため、高速アクセスの妨げとなってお
り、また信頼性にも問題があった。
【0027】また、特許第2707588号公報に開示
された磁気光学ピックアップ装置は、数十nm程度の微
小マーク再生のための工夫が成されておらず、例えば磁
気光学ピックアップ45が光磁気ディスク41に数十n
mまで近接した場合、光磁気ディスク41からの反射光
のうち第2の光導波路60へ戻る光の入射位置は、ギャ
ップの減少につれて第1の光導波路58の方へ移動する
ため、第1の光導波路58へほとんどが戻るようにな
り、信号検出は不可能となるので、更なる大容量化が困
難であった。
【0028】本発明は、光学系を一体小型化した光導波
路素子を提供すると共に、記録媒体に深さ方向に変調さ
れたピットで記録された情報を再生できる、または、記
録媒体に屈折率もしくは反射率を変えた記録マークとし
て記録された情報を再生あるいは屈折率もしくは反射率
を変えて記録マークとして情報を記録可能な前記光導波
路素子を備えた光導波路型複合ヘッドの提供、並びに記
録容量の大容量化が可能な記録媒体を提供することを目
的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の光導波
路素子は、少なくとも、光源と、一端が記録媒体に対向
した光導波路と、前記光源から出射した光を受光する光
電変換素子を備え、前記光導波路は、前記光源から出射
された光を記録媒体に対向する光導波路の一端で全反射
し、前記光電変換素子へ導く構成であることを特徴とす
る。
【0030】請求項2に記載の光導波路素子は、光源
と、一端が記録媒体に対向した光導波路と、前記光源か
ら出射した光の前記光導波路の一端からの戻り光を受光
する光電変換素子と、記録媒体に対して磁界を印加する
ヨークおよびコイルが同一素子上に形成されていること
を特徴とする。
【0031】請求項3に記載の光導波路素子は、請求項
2に記載の光導波路素子において、前記光源と、前記光
導波路と、前記光電変換素子が、前記ヨークおよび前記
コイルと積層構造によりモノリシックに集積一体化され
ていることを特徴とする。
【0032】請求項4に記載の光導波路素子は、請求項
3に記載の光導波路素子において、記録媒体に対向する
前記光導波路の一端において、前記ヨークの両端が前記
光導波路を挟んでお互い重なるように積層され、前記ヨ
ークに挟まれた部分の端面で導波光が全反射される構成
となっていることを特徴とする。
【0033】請求項5に記載の光導波路素子は、請求項
1乃至4のいずれかに記載の光導波路素子において、前
記光導波路が、スラブ状の光導波路であることを特徴と
する。
【0034】請求項6に記載の光導波路素子は、請求項
1乃至5のいずれかに記載の光導波路素子において、前
記光電変換素子が、複数の領域に分割されていることを
特徴とする。
【0035】請求項7に記載の光導波路型複合ヘッド
は、請求項1乃至6のいずれかに記載の光導波路素子が
浮上型スライダーに搭載せれていることを特徴とする。
【0036】請求項8に記載の光導波路型複合ヘッド
は、情報が深さあるいは高さが厚み方向に変調された記
録マークとして記録されている記録媒体に記録された記
録情報を再生することを特徴とする。
【0037】請求項9に記載の記録媒体は、情報が異な
る屈折率あるいは反射率をもつ複数の種類の記録マーク
として形成されていることを特徴とする。
【0038】請求項10に記載の光導波路型複合ヘッド
は、情報を異なる屈折率あるいは反射率をもつ複数の種
類のマークとして記録可能な記録媒体に対して、情報を
記録および再生することを特徴とする。
【0039】
【発明の実施の形態】以下に図を用いて本発明の実施の
形態について説明する。
【0040】図1は、本発明における光導波路素子を示
す平面図である。
【0041】光源1、光導波路2、光電変換素子4、ヨ
ーク5、コイル6が光導波路素子7に配されている。
【0042】なお、図ではヨーク5の一部は省略してあ
る。
【0043】端面結合などにより結合された光源1の光
は、光導波路2の中を導波し、記録媒体3に対向する端
面で全反射する。
【0044】このとき近接場光Nが端面に発生する。
【0045】そしてここで反射した光は再び光導波路2
の中を導波し、光電変換素子4へと導かれる。
【0046】光電変換素子4は導波方向にほぼ平行な3
つの領域に分割されており、後述する信号検出方法によ
って検出光強度のバランスからトラッキングエラー信号
を得ることができるようになっている。
【0047】ここで、光導波路素子7の構造について説
明する。
【0048】図2(a)、(b)、(c)は、それぞれ
図1におけるA断面、B断面、C断面を表している。
【0049】図2(a)のA断面に示すように、光電変
換素子4’の形成された半導体基板11には光源1が配
置されている。
【0050】光電変換素子4’は光源1の後方に位置
し、光源1の出力をモニターしている。
【0051】光源1から前方へ向けて出射した光は、端
面結合によって光導波路2に結合される。
【0052】光導波路2を導波する光は、平坦化材料で
ある誘電体膜12の厚さが徐々に増すテーパ導波路領域
Tを伝わり、下層ヨーク5aと上層ヨーク5bとの間へ
と導かれ、記録媒体3と対向する端面で全反射する。
【0053】光導波路2には上層ヨーク5bが積層され
るため、これらの間に上部クラッド13を設けて導波光
の損失を抑えるようにしてある。
【0054】誘電体膜12は同様に下部クラッドとして
機能するように設計してあり、その厚さは屈折率1.4
5の石英であれば、最も薄いところでも最低数μmは必
要である。
【0055】図2(b)のB断面に示すように、半導体
基板11には下層ヨーク5aが形成され、上層ヨーク5
bと連結してヨーク5を構成している。
【0056】下層ヨーク5aと上層ヨーク5bの連結部
にはコイル6が形成されており、これらで磁気ヘッドを
構成している。
【0057】下層ヨーク5aと上層ヨーク5bの間には
光導波路2が位置するが、導波損失を抑えるため、下層
は誘電体膜12、上層は上部クラッド13によってヨー
ク材料との間は隔てられている。
【0058】図2(c)のC断面に示すように、誘電体
膜12および上部クラッド13により、各々下層ヨーク
5aおよび上層ヨーク5bから隔てられた光導波路2
は、テーパ導波路領域Tを経て、光電変換素子4へとつ
ながっており、光導波路2内を伝わる導波光は光電変換
素子4へと導かれる。
【0059】光電変換素子4は、図では示されていない
が、複数の領域に分割されており、記録媒体3に対向す
る端面からの戻り光の強度と分布を検出することができ
る。
【0060】図3は、記録媒体3に対向する光導波路素
子7の端面を表している。
【0061】下層ヨーク5aと上層ヨーク5bとの間の
光導波路2の端面で導波光は全反射し、破線で示したよ
うな横長の線状の近接場光Nのスポットが発生する。
【0062】このスポットは短軸方向の大きさは光導波
路2の層厚に関連して限定されるので、光導波路2の層
厚と同程度のマークの再生が可能である。
【0063】例えば、特開平1−279432号公報に
よれば、光導波路をGaP(N=3.0)、誘電体膜を
石英(N=1.45)とすれば、層厚0.06μmのと
きのスポット直径は0.2μm以下となる。
【0064】次に図5(a)〜(e)を用いて、上記光
導波路素子の作製工程について説明する。
【0065】光電変換素子4、4’が形成され、その上
に窒化ケイ素などからなる保護膜が積層された、図5
(a)に示すような半導体基板11に、図5(b)に示
すように下層ヨーク5aを形成し、さらにこの上から誘
電体膜を12を積層し平坦化する。
【0066】平坦化は、CVDなどで誘電体膜を積層
し、研磨処理を施すことにより行われる。
【0067】このあと、図には示していないが、光源1
および光電変換素子4の周囲の部分にテーパ形状を加工
しておく。
【0068】続いて図5(c)に示すようにコイル6を
形成する。
【0069】コイル6は、小型・薄型の点で、成膜やエ
ッチングなどの半導体プロセスで作製される薄膜コイル
がふさわしい。
【0070】そして図5(d)に示すように光導波路2
を積層し、さらにこの上から図示されない上部クラッド
13を積層して、最後に図5(e)に示すように上層ヨ
ーク5bを形成し、光源1を固定して光導波路素子7が
完成する。
【0071】次に、上記光導波路素子を備えた光導波路
型複合ヘッドと該光導波路型複合ヘッドによる信号検出
方法について説明する。
【0072】図4は、スライダー8の側面に光導波路素
子7を配置して構成した光導波路型複合ヘッド10を示
している。
【0073】図中の矢印は記録媒体の運動方向を示して
いる。
【0074】スライダー8は板ばね9で図示されない記
録媒体に押し付けられるが、スライダー8には進行方向
に切り欠き8’が設けてあるので、矢印の方向に記録媒
体が運動すると、スライダー8は空気の流れにより浮上
し、一定の間隔を保つようになる。
【0075】このため、フォーカシングサーボの光学的
機構を省略することが可能となる。
【0076】トラックに垂直な方向への移動は、スライ
ダー8が浮上した状態で機械的に移動させることで行わ
れる。
【0077】図1で説明したように、光源1から出射さ
れた光は、光導波路2を伝搬し、該光導波路2の記録媒
体3に対向する端面で反射されて光電変換素子4へと導
かれる。
【0078】このとき前記端面には近接場光Nが発生し
ている。
【0079】記録媒体3と前記端面との距離が数十nm
にまで近づくと、この近接場光は記録媒体へ伝搬しはじ
め、伝搬した光は記録媒体基板へ向けて放射していく。
【0080】このように端面において近接場光から伝搬
光への変換が起こると、端面で反射して光電変換素子4
へ導かれる戻り光は減少する。
【0081】つまり、記録媒体3が光導波路型複合ヘッ
ドに搭載された光導波路素子7の前記端面に近い位置に
あると、伝搬光への変換が多くなって光電変換素子4へ
の戻り光は弱くなる。
【0082】逆に記録媒体3が光導波路型複合ヘッドに
搭載された光導波路素子7の前記端面から遠い位置にあ
ると、伝搬光への変換が少なくなって光電変換素子4へ
の戻り光は強くなる。
【0083】このことを利用することにより、前記端面
と記録媒体3の距離、つまり記録マークの深さを検出す
ることができる。
【0084】したがって、情報が深さあるいは高さの異
なる記録マークとして記録された記録媒体を再生するこ
とができる。
【0085】図6は光電変換素子への戻り光強度と記録
マーク深さの関係をグラフで示したものである。
【0086】上述の理由で、光導波路素子の光導波路端
面が深い記録マークに近接した場合の戻り光強度は、浅
い記録マークに近接した場合のときの戻り光強度よりも
大きい。
【0087】記録マーク以外の部分は、光導波路素子の
光導波路端面との間隔が狭く、常に近接場光から伝搬光
への変換が起こっているため、光電変換素子の領域1と
3で検出される戻り光強度は小さくなる。
【0088】ここでもし、例えば記録マークが図中右方
向へずれると、戻り光強度のピークも右方向に移動し、
光電変換素子の領域3からの信号が大きくなる。
【0089】したがって、領域1と領域3との信号強度
の差から、トラッキングエラー信号が得られる。
【0090】また、光導波路素子の光導波路端面からの
反射光の強度変化を光電変換素子の領域2で検出するこ
とにより、記録マークの深さを識別することができるの
で、予め記録マーク深さの段階を決めておけば、深さ方
向に変調された多値記録情報の再生が可能となる。
【0091】一方、近接場光から伝搬光への変換の程度
は、記録媒体の記録マークの屈折率あるいは反射率によ
っても変わるので、屈折率変化により記録された情報を
再生することもできる。
【0092】この原理を利用すると、記録媒体に異なる
屈折率あるいは反射率をもつ複数の種類の記録マークを
認識することができ、多値記録情報の記録および再生が
可能となる。
【0093】この場合、記録材料としては、温度により
屈折率の変化する材料に対して書き込み光の強度を変調
させることで行われる。
【0094】例えば、組成がGeO2 :SiO2 =3:
97のガラスでは、波長810nmの光の照射により最
大0.035の屈折率増加が起こることがOpt.Le
tt.vol.21,p.1729(1996)に報告
されている。
【0095】このような材料からなる記録媒体を用いて
照射光強度を変調してやれば、屈折率変化を0.035
までの間で任意に設定することができる。
【0096】屈折率変化に伴って反射率も変化するの
で、これを利用すると、記録媒体上の記録マークが複数
の異なる屈折率あるいは反射率をもつ領域として記録す
ることができ、多値記録情報の記録が可能となる。
【0097】更に、上記信号検出方法を利用することに
より、光電変換素子4を複数の領域に分割しておけば、
記録マークと記録マーク以外の部分を判別することがで
きるので、トラッキングサーボが可能となる。
【0098】本実施の形態で説明した光導波路素子のヨ
ークとコイルの配置として、図7(a)、(b)のよう
にしても良い。
【0099】これによれば、図1に比べてヨークに所望
の磁界を発生させるために必要な、ヨークに直交するコ
イルの面積が増加するため、発生する磁界を強くするこ
とができ、効率が向上する。
【0100】これらの構成も上述の半導体プロセスを応
用して作製することができる。
【0101】コイル6の配置により、ヨーク5は両側に
開いた形となっているが、導波光が全反射し近接場光を
発生する端面は、上下のヨークが重なった領域となって
いる。
【0102】なお、上述した光導波路素子において、図
中には示していないが、光導波路中の光路にレンズを設
けて、光の広がりを抑えることも可能である。
【0103】また、記録の場合は、記録専用として第2
の光源を設けてもよい。
【0104】このとき光路にレンズ素子を配置して、導
波路中の伝搬光を記録媒体3へ向けて集束させると、集
光点での光強度が高められるので効果的である。
【0105】
【発明の効果】請求項1に記載の光導波路素子は、前記
光源から出射され前記光導波路に結合した導波光が、記
録媒体に対向する前記光導波路の一端で全反射し、前記
光電変換素子へ導かれる構成とすることにより、前記光
導波路端面において近接場光を発生することができるの
で、高密度情報の近接場光による再生が可能となる。
【0106】請求項2に記載の光導波路素子は、光源、
光導波路、光電変換素子、ヨーク、コイルが同一素子上
に形成されることにより、光ヘッドと磁気ヘッドを集積
一体化することができるので、高機能化が図られる。
【0107】請求項3に記載の光導波路素子は、前記光
源、前記光導波路、前記光電変換素子で構成される導波
路型受光発光素子を、前記ヨークおよび前記コイルと積
層構造によってモノリシックに集積一体化することによ
り、フォトリソグラフィーや成膜、エッチングなどのI
Cのプロセスの応用が可能となるので、コストダウンが
図られる。
【0108】請求項4に記載の光導波路素子は、記録媒
体に対向する前記光導波路の一端において、前記ヨーク
の両端が前記光導波路を挟んでお互い重なるように積層
し、前記ヨークに挟まれた部分の端面で導波光が全反射
されるような構成とすることにより、前記ヨーク両端の
間に近接場光を発生させることができるので、高密度情
報の近接場光による記録および再生が可能となる。
【0109】請求項5に記載の光導波路素子は、前記光
導波路をスラブ導波路とすることにより、導波光が面の
広がり方向での反射や屈折などの制限を受けることがな
くなるので、導波光の面内の強度分布が保たれ、トラッ
キングエラー信号の検出が可能となる。
【0110】請求項6に記載の光導波路素子は、前記光
電変換素子を複数の領域に分割することにより、前記光
電変換素子に導かれた導波光の強度分布が検出できるの
で、トラッキングエラー信号が得られる。
【0111】請求項7に記載の光導波路型複合ヘッド
は、上記の光導波路素子を空気浮上型スライダーに搭載
することにより、小型の光導波路型複合ヘッドを構成す
ることができるので、高速アクセスが可能となる。
【0112】請求項8に記載の光導波路型複合ヘッド
は、上記光導波路型複合ヘッドを、深さあるいは高さが
を厚み方向に変調された記録マークを有する多値記録情
報媒体を再生することにより、高密度情報の再生が可能
となる。
【0113】請求項9に記載の記録媒体は、異なる屈折
率あるいは反射率をもつ複数の種類の記録マークにより
情報が記録されるので、高密度情報の記録が可能とな
る。
【0114】請求項10に記載の光導波路型複合ヘッド
は、情報を異なる屈折率あるいは反射率をもつ複数の種
類のマークとして記録可能な記録媒体に対して、情報を
記録および再生することが可能であるため、高密度情報
の記録および再生が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光導波路素子を示す平面図である。
【図2】(a)〜(c)は、図1に示す光導波路素子の
断面図である。
【図3】図1に示す光導波路素子の端面を示す側面図で
ある。
【図4】本発明の光導波路素子を備えた光導波路型複合
ヘッドを示す斜視図である。
【図5】(a)〜(e)は、本発明の光導波路素子の作
製工程を示す平面図である。
【図6】本発明の光導波路素子による信号検出原理を示
すグラフである。
【図7】(a)、(b)は、本発明の光導波路素子の別
の構成を示す平面図である。
【図8】従来の深さ方向に多値記録された情報を再生す
る装置を示す図である。
【図9】従来の磁気光学ピックアップ装置を示す斜視図
である。
【図10】図9に示す従来の磁気光学ピックアップ装置
の断面図である。
【図11】図9、図10に示す従来の磁気光学ピックア
ップ装置の光回路を示す平面図である。
【符号の説明】
1 光源 2 光導波路 3 記録媒体 4,4’ 光電変換素子 5 ヨーク 5a 下層ヨーク 5b 上層ヨーク 6 コイル 7 光導波路素子 8 スライダー 8’ 切り欠き 9 板ばね 10 光導波路型複合ヘッド 11 半導体基板 12 誘電体膜 13 上部クラッド N 近接場光 T テーパ導波路領域

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、光源と、一端が記録媒体に
    対向した光導波路と、前記光源から出射した光を受光す
    る光電変換素子を備え、前記光導波路は、前記光源から
    出射された光を記録媒体に対向する光導波路の一端で全
    反射し、前記光電変換素子へ導く構成であることを特徴
    とする光導波路素子。
  2. 【請求項2】 光源と、一端が記録媒体に対向した光導
    波路と、前記光源から出射した光の前記光導波路の一端
    からの戻り光を受光する光電変換素子と、記録媒体に対
    して磁界を印加するヨークおよびコイルが同一素子上に
    形成されていることを特徴とする光導波路素子。
  3. 【請求項3】 前記光源と、前記光導波路と、前記光電
    変換素子が、前記ヨークおよび前記コイルと積層構造に
    よりモノリシックに集積一体化されていることを特徴と
    する請求項2に記載の光導波路素子。
  4. 【請求項4】 記録媒体に対向する前記光導波路の一端
    において、前記ヨークの両端が前記光導波路を挟んでお
    互い重なるように積層され、前記ヨークに挟まれた部分
    の端面で導波光が全反射される構成となっていることを
    特徴とする請求項3に記載の光導波路素子。
  5. 【請求項5】 前記光導波路は、スラブ状の光導波路で
    あることを特徴とする請求項1乃至4にいずれかに記載
    の光導波路素子。
  6. 【請求項6】 前記光電変換素子は、複数の領域に分割
    されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか
    に記載の光導波路素子。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれかに記載の光導
    波路素子が浮上型スライダーに搭載されていることを特
    徴とする光導波路型複合ヘッド。
  8. 【請求項8】 情報が深さあるいは高さが厚み方向に変
    調された記録マークとして記録されている記録媒体に記
    録された記録情報を再生することを特徴とする請求項7
    に記載の光導波路型複合ヘッド。
  9. 【請求項9】 情報が異なる屈折率あるいは反射率をも
    つ複数の種類の記録マークとして形成されていることを
    特徴とする記録媒体。
  10. 【請求項10】 情報を異なる屈折率あるいは反射率を
    もつ複数の種類のマークとして記録可能な記録媒体に対
    して、情報を記録および再生することを特徴とする請求
    項7に記載の光導波路型複合ヘッド。
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