JP2000186901A - 障害物の位置姿勢検出装置および検出方法 - Google Patents

障害物の位置姿勢検出装置および検出方法

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JP2000186901A
JP2000186901A JP10364358A JP36435898A JP2000186901A JP 2000186901 A JP2000186901 A JP 2000186901A JP 10364358 A JP10364358 A JP 10364358A JP 36435898 A JP36435898 A JP 36435898A JP 2000186901 A JP2000186901 A JP 2000186901A
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Izuru Kuronuma
出 黒沼
Takahisa Isobe
隆寿 磯部
Isao Yamada
功 山田
Yutaka Ishimaru
裕 石丸
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Kajima Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 検知ロッドの先端面のどの位置に障害物が接
触しても、その接触点を正確に検出でき、障害物の位置
や姿勢の検出精度を向上できる。 【解決手段】 検知ロッド1を回転自在なものとし、検
知ロッド1の先端面2に該検知ロッド1の中心から周縁
に至る直線状の回転基準検知部3を設けるとともに、該
回転基準検知部3に連続させて検知ロッド1の中心から
周縁に至る円弧状の接触検知部4を設けて、検知ロッド
1を回転させて障害物6に回転基準検知部3が接触する
までの回転角、および回転基準検知部3が障害物6に接
触してからさらに接触検知部4が接触するまでの回転角
を検出し、これらの回転角を基にして障害物6が接触し
た接触検知部4の接触点をXY座標値で算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地中や水中など視
界の効かない所に存在する例えば杭などの障害物の位置
と姿勢を検出する装置および検出方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】例えばシールド掘進機でトンネルを掘削
する場合、地中に埋没している杭としてのH形鋼などに
突き当たることがあり、かかる場合はシールド断面に位
置するこのH形鋼はシールド掘進の障害となるためこれ
を切断して撤去する必要がある。
【0003】そして、切断、撤去のためにはこれに先立
って、H形鋼の所在位置や姿勢を正確に把握する必要が
あるが、位置や姿勢を計測する方法としては一般的に接
触型の装置によるものと非接触型の装置によるものとが
あり、地中に埋設されているH形鋼に対しては非接触型
の方法を採用することが考えられる。
【0004】非接触型のものは、レーザー光線、超音
波、電磁波などを媒介としてその反射時間などのデータ
に基づいて測定対象物であるH形鋼の所在位置や姿勢を
計測する。
【0005】しかしながら、このうちのレーザー光線に
よるものは粉塵、ミスト、泥水などが使用環境に存在す
ると、これらの粉塵などにより進行が妨げられ使用が困
難となる。また、超音波や電磁波を利用するものは、指
向性がよくないために、おおよその位置しか計測でき
ず、十分な計測精度が得られない。このため、非接触型
の計測装置での計測の後に、H形鋼の前方の土砂などを
一応除去してから、さらに接触型の装置でより正確な位
置を測定するようにしている。
【0006】接触型の計測測置の場合も、シールド断面
に存在するH形鋼による鉄骨柱などの位置や姿勢を人手
によりこれを直接計測することは困難であり、シールド
掘進機の内部などからの遠隔操作で計測することにな
る。その装置としては従来、例えば図11に示すようなも
のがあり、これは、軸方向に摺動自在で、かつ横方向に
移動自在な検知ロッド10を備えるもので、この検知ロッ
ド10を測定対象物であるH形鋼11などの方向に向けて軸
方向に摺動し、検知ロッド10の先端がH形鋼11に接触し
た時点でこの摺動した移動距離を計測してH形鋼11の接
触点12までの距離を算出している。
【0007】そして、H形鋼11の位置や姿勢を算出する
場合、接触点12は複数カ所のものを採取する必要がある
が、そのために、例えば検知ロッド10の全体をH形鋼11
に対して横方向に直線的に少しずつ移動して、検知ロッ
ド10の位置を変え、この異なる位置毎に検知ロッド10の
先端をH形鋼11に向けて移動し、異なる位置毎の移動距
離を算出している。
【0008】そして、図12に示すように同一平面上で複
数カ所の接触点12、すなわち計測点を得て、これらの点
を直線状に連続させて複数の直線とし、障害物として存
在するH形鋼11の位置や姿勢を算出する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、検知ロッド
10の先端面13は、該検知ロッド10がある程度の径を有す
るものであることから、実際には図13、図14に示すよう
に平坦面状または円錐状などであり、一定の面積を有し
ている。このため、障害物はこの所定の面積の中のいず
れかの部分に接触することとなり、接触点12は検知ロッ
ド10の必ずしも先端の中心とは限らない。
【0010】しかしながら、前記のようにして検知ロッ
ド10と障害物との接触点12を算出する場合は、検知ロッ
ド10の先端の中心点に接触したものとして処理している
ため、実際の接触点12aと仮想の接触点12bとの間には
誤差が存在する。この誤差は、検知ロッド10に強度を持
たせるためにロッド径を大きくする程、大きいものとな
り、特に精度を必要とする位置や姿勢の検出の場合に
は、かかる誤差は大きな問題となる。
【0011】本発明の目的は前記従来例の不都合を解消
し、検知ロッドの先端面のどの位置に障害物が接触して
も、その接触点を正確に検出でき、障害物の位置や姿勢
の検出精度を向上できる障害物の位置姿勢検出装置およ
び検出方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、装置として、検知ロッドの先端を前後動自在
かつ横移動自在に配設し、該検知ロッドの先端を前後お
よび横方向に移動して、障害物との複数の接触点の座標
値を得、これに基づいて障害物の位置および姿勢を検出
する障害物の位置姿勢検出装置において、検知ロッドを
回転自在なものとし、検知ロッドの先端面に該検知ロッ
ドの中心から周縁に至る直線状の回転基準検知部を設け
るとともに、該回転基準検知部に連続させて検知ロッド
の中心から周縁に至る円弧状の接触検知部を設けたこ
と、および、回転基準検知部および接触検知部は、突条
で形成することを要旨とするものである。
【0013】方法として、検知ロッドを回転自在に形成
し、検知ロッドの先端面に該検知ロッドの中心から周縁
に至る直線状の回転基準検知部を設けるとともに、該回
転基準検知部に連続させて検知ロッドの中心から周縁に
至る円弧状の接触検知部を設けた障害物の位置姿勢検出
装置を使用し、検知ロッドを回転させて障害物に回転基
準検知部が接触するまでの回転角、および回転基準検知
部が障害物に接触してからさらに接触検知部が接触する
までの回転角を検出し、これらの回転角を基にして障害
物が接触した接触検知部の接触点をXY座標値で算出す
ることを要旨とするものである。
【0014】請求項1記載の本発明によれば、検知ロッ
ドの先端に直線状の回転基準検知部と円弧状の接触検知
部とを設けるだけの構成で、検知ロッドの先端が平坦状
や円錐状などで面積のあるものであっても、先端面のど
の部分が障害物に接触したか簡単、確実に検出できる。
【0015】請求項2記載の本発明によれば、前記作用
に加えて、回転基準検知部および接触検知部は、突条で
形成したから、この部分だけが障害物に確実に接触し、
誤検出を防止できる。
【0016】請求項3記載の本発明によれば、回転基準
検知部および接触検知部がそれぞれ障害物に接触するま
での2つの回転角を検出するだけで、検知ロッドの先端
面のどの部分が障害物に接触したか簡単、確実に検出で
きる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面について本発明の実施
の形態を詳細に説明する。図1は本発明の障害物の位置
姿勢検出装置の第1実施形態を示す要部の斜視図、図2
は同上平面図で、図中1は検知ロッドを示し、該検知ロ
ッド1は図示は省略するが、シリンダー、ギヤ、ピスト
ンなどの機構を適宜採用する移動装置に取り付けられ
て、軸線方向に摺動自在または伸縮自在なものに構成す
るとともに、前記摺動・伸縮用の移動装置とは別個のも
のとして、モータなどの駆動機構を利用する移動装置に
取り付けられて、軸線と直交する方向に横移動自在なも
のに構成される。
【0018】この検知ロッド1の先端面2は一例として
円錐形状に形成し、最先端の中心部2aから周縁部2b
にかけて直線状の回転基準検知部3を設ける。この回転
基準検知部3は、例えば先端面2を外方に膨出させた突
条で形成する。
【0019】さらに、中心部2aから周縁部2bにかけ
て螺旋の円弧状に接触検知部4を設けた。この接触検知
部4は、回転基準検知部3と同様に先端面2を外方に膨
出させた突条で形成し、第1実施形態では回転基準、接
触の両検知部3,4への接触を、接触時に発生する振動
を加速度センサにて検出する場合、検知された振動がど
ちらの検知部からのものであるかの判別を可能にするた
め、接触検知部4は回転基準検知部3を基準にしてここ
から半周内(0〜 180度、または180 〜 360度以内)に
形成する。なお、回転基準、接触の両検知部3,4への
接触を個別に識別可能な場合は、上記の条件に縛られる
ことなく、接触検知部4の形成が可能である。
【0020】このような回転基準検知部3と接触検知部
4とにおいて、接触検知部4の任意の点5の中心部2a
からの距離(半径)rは、図2において示すように、該
点5の箇所と回転基準検知部3との角度θを基にしてr
=f(θ)の式で求められる。
【0021】次にこの装置を使用してH型鋼などの障害
物6の位置や姿勢を検出する方法を図3〜図6について
説明する。検知ロッド1を回転させながら障害物6に近
づけ、まず、回転基準検知部3を障害物6に接触させ
る。このとき、図4(a),(b)に示すように回転基
準検知部3の回転開始の基準位置を設定しておき、ここ
から検知ロッド1がどの位の角度回転したら回転基準検
知部3が障害物6に接触したかを検出し、このときの回
転角度を基準接触角φ1として検出する。
【0022】回転基準検知部3の障害物6への接触の検
知は、任意の方法の採用が可能であり、例えば、接触時
の振動を加速度センサなどで検出する方法があり、検知
ロッド1の回転速度は障害物6に向かって前進する移動
速度よりも速いものとすることで、突条に形成してある
回転基準検知部3との接触を確実なものとする。
【0023】回転基準検知部3の障害物6への接触の検
知を行った後、検知ロッド1をさらに回転させて、図4
(c)に示すように次に接触検知部4を障害物6と接触
させ、このときの接触角φ2を検出する。この場合、接
触検知部4は円弧状に形成してあるから、回転基準検知
部3との接触後に接触する箇所は特定の一か所だけであ
る。接触検知部4の障害物6との接触の検知も、前記し
た回転基準検知部3の場合と同様に行う。そして、図5
に示すように基準接触角φ1と接触角φ2との検知は検
知ロッド1の回転により周期的に行われる。
【0024】このようにして得た基準接触角φ1と接触
角φ2との差の角度θは、回転基準検知部3と、接触検
知部4のうちの障害物6との接触点7の存在する箇所と
の角度であり、この角度θが判明すれば、これを基にし
て前記のr=f(θ)の式によりこの接触点7の中心部
2aからの距離(半径)rが算出できる。
【0025】これにより、図6に示すように検知ロッド
1の先端面2での接触点7の位置は、XY座標として、
X=rCos(φ)、Y=rSin(φ)、ただしr=
f(θ)の式で算出される。以上のようにして検知ロッ
ド1の先端面2のどの位置に障害物6が接触したかを算
出でき、先端面2での正確な接触位置を求めることが可
能となる。
【0026】障害物の接触を単純なロッド振動の有無で
検出する方法では、検知ロッド先端面2と障害物6が接
触した場合、回転基準検知部3および接触検知部4の2
種類の凸部により、ロッドの1回転あたり2つの振動が
検出されるが、検出されたそれぞれの振動が、回転基準
検知部3からのものか、接触検知部4からのものなのか
の判定が困難になることが予想される。その場合、検知
ロッド1の先端面2に構成する接触検知部4の形状を変
えることで対応することができる。回転基準検知部3を
角度基準位置とし、接触検知部4の円弧形状の開始角、
終了角をそれぞれθS ,θE とする。このとき、以下の
2つの条件のどちらかを満足させることで、検出された
2つの振動がどちらの凸部によるものなのかを判別する
ことができる。 (1) 0<θS <θE <π (2) π<θS <θE <2π 例えば、(1)の条件を満たすとき、図2のようなタイ
ミング(P1,P2,P1′…)で振動が検出された場
合、P1′を次の位相での始めの振動として、P1〜P
2,P2〜P1′の間隔を比較し、間隔が狭いP1〜P
2の始めの点P1が回転基準検知部3での振動、P1〜
P2の終わりの点P2が接触検知部4での振動と判断す
ることができる。
【0027】また、図8〜図10に示すように測定対象物
である障害物6が例えばピン形状のように断面積が小さ
く、かつ長尺なものの場合は、検知ロッド1の先端面2
を平坦状に形成し、かつ、接触検知部4の形状も障害物
6の断面積に対応する短い長さの直線状のものを円弧状
に連続させたものとしても、障害物6の位置や姿勢を十
分検出できる。測定対象や目標精度により、円錐角度や
接触検知部形状を変化させることで、様々な計測要求に
対応することができる。
【0028】
【発明の効果】以上述べたように本発明の障害物の位置
姿勢検出装置および検出方法は、検知ロッドの先端面が
ある程度の面積を有するものの場合、この先端面のどの
位置に障害物が接触しても、先端面の範囲内でのその接
触点を正確に検出でき、障害物の位置や姿勢の検出精度
を向上でき、また、そのための構造も先端面に検知ロッ
ドの回転角を検出するための検知部を設けるだけのもの
で足り、検出方法も検知した回転角度をもとに算出する
もので簡単で正確に行えるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の障害物の位置姿勢検出装置の第1実施
形態を示す斜視図である。
【図2】本発明の障害物の位置姿勢検出装置の第1実施
形態を示す平面図である。
【図3】本発明の障害物の位置姿勢検出装置の第1実施
形態を示す正面図である。
【図4】本発明の障害物の位置姿勢検出方法を示す平面
図である。
【図5】本発明の障害物の位置姿勢検出方法による接触
点を示すグラフである。
【図6】本発明の障害物の位置姿勢検出方法による接触
点の算出の説明図である。
【図7】本発明の障害物の位置姿勢検出方法による接触
点の接触間隔を示す説明図である。
【図8】本発明の障害物の位置姿勢検出装置の第2実施
形態を示す正面図である。
【図9】本発明の障害物の位置姿勢検出装置の第2実施
形態を示す平面図である。
【図10】本発明の障害物の位置姿勢検出装置の第2実
施形態を示す斜視図である。
【図11】障害物の位置姿勢検出装置の説明図である。
【図12】障害物の位置姿勢検出方法の説明図である。
【図13】従来の位置姿勢検出方法の説明図である。
【図14】従来の位置姿勢検出方法の他の例を示す説明
図である。
【符号の説明】
1…検知ロッド 2…先端面 2a…中心部 2b…周縁部 3…回転基準検知部 4…接触検知部 5…点 6…障害物 7…接触点 10…検知ロッド 11…H型鋼 12,12a,12b…接
触点 13…先端面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 功 東京都港区元赤坂一丁目3番8号 鹿島建 設株式会社東京支店内 (72)発明者 石丸 裕 東京都港区元赤坂一丁目3番8号 鹿島建 設株式会社東京支店内 Fターム(参考) 2F062 AA04 AA07 AA71 BC05 CC23 EE01 EE62 EE63 FF05 FF07 HH07 HH14 HH15

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検知ロッドの先端を前後動自在かつ横移
    動自在に配設し、該検知ロッドの先端を前後および横方
    向に移動して、障害物との複数の接触点の座標値を得、
    これに基づいて障害物の位置および姿勢を検出する障害
    物の位置姿勢検出装置において、検知ロッドを回転自在
    なものとし、検知ロッドの先端面に該検知ロッドの中心
    から周縁に至る直線状の回転基準検知部を設けるととも
    に、該回転基準検知部に連続させて検知ロッドの中心か
    ら周縁に至る円弧状の接触検知部を設けたことを特徴と
    する障害物の位置姿勢検出装置。
  2. 【請求項2】 回転基準検知部および接触検知部は、突
    条で形成する請求項1記載の障害物の位置姿勢検出装
    置。
  3. 【請求項3】 検知ロッドを回転自在に形成し、検知ロ
    ッドの先端面に該検知ロッドの中心から周縁に至る直線
    状の回転基準検知部を設けるとともに、該回転基準検知
    部に連続させて検知ロッドの中心から周縁に至る円弧状
    の接触検知部を設けた障害物の位置姿勢検出装置を使用
    し、検知ロッドを回転させて障害物に回転基準検知部が
    接触するまでの回転角、および回転基準検知部が障害物
    に接触してからさらに接触検知部が接触するまでの回転
    角を検出し、これらの回転角を基にして障害物が接触し
    た接触検知部の接触点をXY座標値で算出することを特
    徴とする障害物の位置姿勢検出方法。
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