JP2000186650A - 高圧燃料ポンプ用電磁スピル弁 - Google Patents

高圧燃料ポンプ用電磁スピル弁

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JP2000186650A
JP2000186650A JP10345660A JP34566098A JP2000186650A JP 2000186650 A JP2000186650 A JP 2000186650A JP 10345660 A JP10345660 A JP 10345660A JP 34566098 A JP34566098 A JP 34566098A JP 2000186650 A JP2000186650 A JP 2000186650A
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valve
armature
fuel pump
core
pressure fuel
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JP10345660A
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Ken Toriyama
研 鳥山
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高圧燃料ポンプ用電磁スピル弁においてアー
マチャとコアとの間のエアギャップGの組み付けばらつ
きを小さくしスペーサを省略する。 【解決手段】 1つの筒状部材88内にコア90が固定
され、このコア90に対向してアーマチャ92がポペッ
ト弁98とシート体94とにより支持されている。この
ためエアギャップGはコア90とアーマチャ92以外に
筒状部材88、ポペット弁98およびシート体94とい
った極めて少ない部品のみにて決定される。したがって
エアギャップGの組み付けばらつきが非常に小さくな
る。更にシート体94の表面94hとアーマチャ92の
先端面92dとの距離Dを測定することと、コア90を
D+Gだけ筒状部材88内に圧入することのみで、エア
ギャップGの調整は可能となりスペーサも省略すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の燃料圧
送等に用いられる高圧燃料ポンプ用電磁スピル弁に関す
る。
【0002】
【従来の技術】高圧燃料ポンプのポンプ室の燃料を開弁
によって溢流させる高圧燃料ポンプ用電磁スピル弁が知
られている(特開平10−153157号公報)。
【0003】このような電磁スピル弁は、主に2つの部
分から構成されている。この内、第1の部分は、略円筒
状のスリーブとこのスリーブに固定されるコアおよびコ
アの外周を覆うように設けられる円環状のコイル等から
なる。そして第2の部分は、円筒状をなすシートとこの
シートの貫通孔に移動可能に挿入支持される弁子および
弁子の基端部分に弁子と一体に設けられるアーマチャ等
からなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の電磁ス
ピル弁は第1の部分と第2の部分とのそれぞれをサブア
ッシィ化してハウジング内に組み付けることにより製造
される。しかし、上記構成部品の寸法ばらつきからアー
マチャとコアとの間のエアギャップ寸法の組み付けばら
つきが大きくなり、エアギャップ寸法を調整するための
スペーサが必要となる。
【0005】このため、従来技術では、シートとハウジ
ングとの間にスペーサが設けられるが、このようにスペ
ーサを設けると、電磁スピル弁の大型化を招くという問
題がある。また、エアギャップの寸法を測り、その寸法
に応じてスペーサを選択して組み付けることとなるた
め、組み付け作業が煩雑化し生産性が低下する。更に、
複数種類の厚さのスペーサを準備しなくてはならず製造
コストが増加する。
【0006】本発明は、アーマチャとコアとの間のエア
ギャップ寸法の組み付けばらつきを小さくできて、エア
ギャップ寸法を調整するためのスペーサを省略できる高
圧燃料ポンプ用電磁スピル弁の提供を目的とするもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の高圧燃料
ポンプ用電磁スピル弁は、電磁コイルの起磁力に応じて
磁気回路内に配置されたコアに対してアーマチャを移動
させて、該アーマチャと連動する弁体のバルブフェース
とシート体に設けられたバルブシートとを離合動作させ
ることで、高圧燃料ポンプが圧送する燃料の溢流状態を
調整する高圧燃料ポンプ用電磁スピル弁であって、前記
電磁コイル内には筒状部材が配置されているとともに、
該筒状部材内に前記コアが固定され、該コアに対向して
前記アーマチャが前記筒状部材内にて該筒状部材の軸方
向に移動可能に支持されていることを特徴とする。
【0008】コアとアーマチャとは、別々の部分に組み
込まれてから、それぞれの部分を組み合わせるのではな
く、特別に設けられた筒状部材内にコアを固定すると共
に、アーマチャをコアに対向して前記筒状部材内に支持
させている。
【0009】このため、コアとアーマチャとの間のエア
ギャップは、筒状部材およびアーマチャを摺動可能に支
持する筒状部材に取り付けられた部品といった極めて少
ない部品のみにて決定される。このことから、アーマチ
ャとコアとの間のエアギャップ寸法の組み付けばらつき
を非常に小さくできる。これとともに、エアギャップ寸
法を調整するためのスペーサも省略することができる。
【0010】したがって、スペーサがなくなるので電磁
スピル弁が小型化され、更に多種類の厚さのスペーサを
準備する必要がなくなることから、部品点数の低減によ
り製造コストが低減する。更に、適切なスペーサを選択
して組み付けるという作業が不要となり、作業が簡素化
されることから生産性も向上する。
【0011】請求項2記載の高圧燃料ポンプ用電磁スピ
ル弁は、請求項1記載の構成に対して、前記シート体は
支持部を有し、前記アーマチャを挟んで前記コアとは反
対側にて、前記支持部で前記筒状部材に固定され、前記
弁体はステム部を有し、該ステム部が前記支持部を摺動
可能に貫通することで、前記弁体が前記支持部にて支持
されるとともに、前記ステム部の前記コア側の端部にて
前記アーマチャを支持し、前記ステム部の前記コアとは
反対側の端部に形成された前記バルブフェースにて前記
バルブシートに対して離合動作することを特徴とする。
【0012】このようにアーマチャと弁体とは、弁体の
ステム部にて一体に組み付けられ、この一体物はシート
体の支持部にて筒状部材に支持されている。ステム部は
支持部に対して摺動可能であることにより、コアに対し
てアーマチャは移動可能となっている。このようにする
ことにより、最小の部品でコアとアーマチャとの間のエ
アギャップが決定される。したがって請求項1で述べた
作用効果が生じる。
【0013】請求項3記載の高圧燃料ポンプ用電磁スピ
ル弁は、請求項2記載の構成に対して、前記筒状部材と
前記支持部との間には、前記支持部よりも前記アーマチ
ャ側の空間に対する内圧抜き用通路が形成されているこ
とを特徴とする。
【0014】請求項3では前記請求項2の作用効果に加
えて次の作用効果が存在する。すなわち、筒状部材に
は、シート体の支持部よりも奥に、アーマチャとコアと
が存在し、アーマチャの移動時には弁体のステム部が出
入りする。このため内圧抜きの通路を形成して、支持部
よりも奥の燃料の出入りを可能にすることが、円滑な弁
体の移動上必要である。本請求項3では、筒状部材と支
持部との間に内圧抜き用通路が形成されている。この筒
状部材と支持部との間は単に固定されているのみであ
り、円滑な摺動が必要な支持部とステム部との間に比較
して、内圧抜き用通路形成のために高精度の加工は要求
されないので、製造コストが抑制できる。
【0015】また、支持部内部、支持部内周面、あるい
は弁体のステム部に内圧抜き用通路を設けるよりも、そ
れよりも外側である筒状部材と支持部との間に設けた方
が周長が長いので、内圧抜き用通路の周方向の幅を大き
くできる。このことから内圧抜き用通路の径方向の深さ
を浅くしても十分に内圧抜きが可能となる。したがって
全体の径が大きくならず、高圧燃料ポンプ用電磁スピル
弁の小型化に貢献できる。
【0016】請求項4記載の高圧燃料ポンプ用電磁スピ
ル弁は、請求項3記載の構成に対して、前記内圧抜き用
通路は、前記支持部の外周面に溝として形成されている
ことを特徴とする。
【0017】このように、前記請求項3の作用効果に加
えて、内圧抜き用通路を支持部の外周面に溝として形成
しているため、加工が容易であり、一層製造コストが抑
制できる。
【0018】請求項5記載の高圧燃料ポンプ用電磁スピ
ル弁は、請求項3または4記載の構成に対して、前記シ
ート体の表面には、前記高圧燃料ポンプが圧送する燃料
を溢流するための溢流通路が溝として形成され、該溢流
通路に前記内圧抜き用通路が接続していることを特徴と
する。
【0019】前記請求項3または4の作用効果に加え
て、高圧燃料ポンプが圧送する燃料を溢流するための溢
流通路をシート体の表面の溝として前記内圧抜き用通路
に接続して形成することで、請求項3にて述べた作用効
果が溢流通路にも現れて、高圧燃料ポンプ用電磁スピル
弁の小型化に一層貢献できる。
【0020】請求項6記載の高圧燃料ポンプ用電磁スピ
ル弁は、請求項1〜5記載の構成に対して、前記筒状部
材は底部を有する筒状であり、該底部側から順に前記コ
ア、前記アーマチャおよび前記シート体が配置されてい
ることを特徴とする。
【0021】前記請求項1〜5のいずれかの作用効果に
加えて、このように筒状部材が有底の部材であることに
より、簡単な構成でも燃料のシール性が高まり、電磁ス
ピル弁の構成を簡素化でき、より一層、製造コストの低
減と、生産性の向上に貢献できる。
【0022】請求項7記載の高圧燃料ポンプ用電磁スピ
ル弁は、請求項1〜6記載の構成に対して、前記バルブ
シートと前記弁体のバルブフェース側端部とは共に該弁
体の開方向の移動量を規制するストッパにより覆われる
と共に、該ストッパには前記弁体のバルブフェース側端
部から外れた方向に向けられた燃料流通用貫通孔が形成
されていることを特徴とする。
【0023】バルブシート部分と弁体のバルブフェース
側端部とは共にストッパにて覆われている。このストッ
パには燃料流通用貫通孔が形成され、該燃料流通用貫通
孔の方向は、弁体のバルブフェース側端部から外れた方
向に向けられている。このため、燃料の流れが弁体のバ
ルブフェース側端部に直接衝突することが防止される。
したがって、弁体のバルブフェースをバルブシート側に
近づける自閉作用が抑制される。このため、請求項1〜
6のいずれかの作用効果に加えて、弁体の自閉対策とし
てストッパとは別個の部品を追加する必要がなく、電磁
スピル弁の構成を簡素化でき、より一層、製造コストの
低減と生産性の向上に貢献できる。
【0024】請求項8記載の高圧燃料ポンプ用電磁スピ
ル弁は、請求項1〜7のいずれか記載の構成に対して、
前記コアは、前記筒状部材内に圧入加工または加締め加
工の一方または両方により固定されていることを特徴と
する。
【0025】請求項1〜7のいずれかの作用効果に加え
て、このように圧入加工あるいは加締め加工のいずれか
または両方によって円筒部材にコアを容易に固定するこ
とでがき、より一層生産性を向上させることができる。
【0026】請求項9記載の高圧燃料ポンプ用電磁スピ
ル弁は、請求項1〜8のいずれか記載の構成に対して、
前記電磁コイル、前記コア、前記アーマチャ、前記弁
体、前記シート体および前記筒状部材が直接または間接
に取り付けられるフランジ部材と、該フランジ部材に回
転可能に取り付けられ、前記フランジ部材を高圧燃料ポ
ンプ側に締結するナット部材とを備えたことを特徴とす
る。
【0027】請求項1〜8のいずれかの作用効果に加え
て、このように電磁スピル弁全体を支持するフランジ部
材に対して、前記ナット部材を回転可能に設けることに
より、高圧燃料ポンプに電磁スピル弁を組み付ける際
に、前記電磁コイルに電流を供給するためコネクタの方
向を任意に調整することが可能となる。
【0028】更に高圧燃料ポンプに電磁スピル弁を取り
付ける際に、電磁スピル弁全体の構成を高圧燃料ポンプ
に対して回転させる必要がなくなる。このため、電磁ス
ピル弁の構成と高圧燃料ポンプとの摩擦により電磁スピ
ル弁に歪みが生じるのを防止でき、電磁スピル弁の耐久
性を高めることができる。
【0029】請求項10記載の高圧燃料ポンプ用電磁ス
ピル弁は、請求項1〜9のいずれか記載の構成に対し
て、前記電磁コイルはヨークに包囲されているととも
に、前記電磁コイルの内周面部分において前記ヨークは
分離部を有し、該分離部に臨む前記ヨークの一方の縁部
が前記コアが存在する部分に前記筒状部材の外部から接
触し、前記分離部に臨む前記ヨークの他方の縁部が前記
アーマチャが存在する部分に前記筒状部材の外部から接
触することを特徴とする。
【0030】請求項1〜9のいずれかの作用効果に加え
て、このようにヨークを構成することにより、電磁コイ
ルによる起磁力により、ヨーク、コアおよびアーマチャ
にて十分に効率の良い磁気回路を形成することができ
る。
【0031】請求項11記載の高圧燃料ポンプ用電磁ス
ピル弁は、請求項1〜10のいずれか記載の構成に対し
て、燃料漏れ止め用のシール材を前記筒状部材の外周面
に配置したことを特徴とする。
【0032】請求項1〜10のいずれかの作用効果に加
えて、このように燃料漏れ止め用のシール材を筒状部材
の外周面に配置したことにより、シート体へのシール材
の配置本数を少なくできるので、高圧燃料ポンプ用電磁
スピル弁全体の小型化に貢献できる。更に、このために
特にシート体での径が小さくできるので、高圧燃料ポン
プへの取り付け穴を小さくでき、高圧燃料ポンプ側の強
度向上や軽量化に貢献できる。
【0033】請求項12記載の高圧燃料ポンプ用電磁ス
ピル弁は、請求項11記載の構成に対して、前記燃料漏
れ止め用のシール材は、前記筒状部材の外周面と前記電
磁コイルを包囲しているヨークとの間をシールすること
を特徴とする。
【0034】このように具体的には、筒状部材の外周面
とヨークとの間をシールすることにより、請求項11の
作用効果を生じさせることができる。
【0035】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]図1は、上述し
た発明が適用された車輌用ガソリンエンジンの燃料供給
装置10の概略構成を表すブロック図である。この燃料
供給装置10は、高圧燃料ポンプ11、燃料タンク1
3、低圧フィードポンプ14および電磁スピル弁41等
を備えている。
【0036】ここで、高圧燃料ポンプ11は燃料を高圧
に加圧するためのものであり、シリンダ20と、このシ
リンダ20内で往復動するプランジャ21と、シリンダ
20の内周壁面およびプランジャ21の上端面により区
画形成された加圧室22とを備えている。
【0037】プランジャ21の下端に取り付けられたタ
ペット23は、スプリング(図示略)の付勢力によりエ
ンジンEのカムシャフト24に設けられたカム25に圧
接されている。カムシャフト24の回転に伴ってカム2
5が回転することで、プランジャ21がシリンダ20内
を往復動し加圧室22内の容積が変化する。
【0038】加圧室22は、流入通路30によって燃料
タンク13に接続されている。この流入通路30には低
圧フィードポンプ14が設けられており、この低圧フィ
ードポンプ14により燃料タンク13の燃料は吸入され
吐出される。吐出された燃料は流入通路30を通じて、
プランジャ21の下動の際に加圧室22内に導入され
る。低圧フィードポンプ14と加圧室22との間の流入
通路30には逆止弁31が設けられている。この逆止弁
31は流入通路30内において低圧フィードポンプ14
から加圧室22へ向かう燃料の流通のみを許容し、逆流
を防止している。
【0039】流入通路30において低圧フィードポンプ
14と逆止弁31との間の部分(以下、この部分を「吐
出側流入通路32」という)はリリーフ通路33により
燃料タンク13に接続されている。リリーフ通路33の
途中にはリリーフ弁34が設けられており、リリーフ弁
34は吐出側流入通路32内の燃料圧力が規定値以上に
なった場合に開弁する。このリリーフ弁34の開弁によ
り、吐出側流入通路32内の燃料はリリーフ通路33を
通じて燃料タンク13に戻される。その結果、低圧フィ
ードポンプ14から加圧室22に移送される燃料の圧力
が略一定に維持されるようになっている。
【0040】加圧室22は、供給通路35によりエンジ
ンEに設けられた燃料リザーバ55に接続されている。
この燃料リザーバ55は燃料を高圧の状態に保持すると
ともに、その燃料をインジェクタ56に分配する。
【0041】エンジンEには、その各気筒に対応して複
数のインジェクタ56が設けられている。各インジェク
タ56は燃料リザーバ55にそれぞれ接続されており、
この燃料リザーバ55内の高圧燃料が各インジェクタ5
6に分配供給されるようになっている。また、供給通路
35には加圧室22から燃料リザーバ55に向かう燃料
の流通のみを許容する逆止弁36が設けられており、こ
の逆止弁36によって燃料リザーバ55から加圧室22
への燃料の逆流が防止されている。
【0042】また、燃料リザーバ55は、途中にリリー
フ弁37が設けられたリリーフ通路38により燃料タン
ク13に接続されている。燃料リザーバ55の燃料圧力
が規定値以上にまで上昇したときにリリーフ弁37が開
弁することにより、燃料リザーバ55内の燃料がリリー
フ通路38を通じて燃料タンク13に戻される。これに
より、燃料リザーバ55内の燃料圧力が過大になること
が防止される。
【0043】インジェクタ56はエンジンEの電子制御
装置(以下、「ECU」という)60からの信号に基づ
いて開閉することにより、エンジンEの各気筒に対して
必要な量の燃料を噴射供給する。燃料リザーバ55には
燃圧センサ61が取り付けられている。燃圧センサ61
は燃料リザーバ55内の燃料圧力を検出して、その圧力
に応じた信号をECU60に対して出力する。
【0044】加圧室22は、この加圧室22に接続され
る部分が供給通路35と共通になったスピル通路11
c,11dにより、電磁スピル弁41(図1では電磁ス
ピル弁41の構造は概略的に示しているが詳細は後述す
る)を介して燃料タンク13に接続されている。
【0045】この電磁スピル弁41は常開式の電磁弁で
あり、ECU60により通電制御されるようになってい
る。電磁スピル弁41よりも下流側のスピル通路11d
には、燃料タンク13から電磁スピル弁41側への燃料
の逆流を防止するとともに、スピル通路11d内の燃料
圧力が規定圧力以上となった際に開弁する圧力調整弁4
0が設けられている。
【0046】図2の縦断面図に電磁スピル弁41の詳細
構成を示す。電磁スピル弁41のフランジ部材72はス
テンレス製のリング形状をなしている。このフランジ部
材72にはステンレス製のナット部74が回転可能に取
り付けられている。このナット部74を、高圧燃料ポン
プ11に設けられた螺合部11aに螺入することによ
り、ナット部74の一端に設けられたリング状係合縁部
74aにて、フランジ部材72の外周面に設けられたリ
ング状係合突条72aに係合し、フランジ部材72およ
びフランジ部材72に直接あるいは間接に取り付けられ
ている電磁スピル弁41の各構成を高圧燃料ポンプ11
に固定している。
【0047】フランジ部材72には、ナット部74とは
反対側に、ヨーク部品76が接している。更にヨーク部
品76にはもう一つのヨーク部品78が接している。一
方のヨーク部品76は、中央に丸孔が形成された円板部
材76aを有し、この丸孔に短円筒部材76bが形成さ
れた形状をなしている。他方のヨーク部品78は、中央
に丸孔が形成された円板部78aを有し、この丸孔に短
円筒部材78bが形成され、更に円板部78aの外周縁
に長円筒部材78cが形成された形状をなしている。ヨ
ーク部品76,78は、共に低炭素鋼をプレスにて成形
したものである。
【0048】これら2つのヨーク部品76,78は、一
方のヨーク部品76の円板部材76aの外周縁と、他方
のヨーク部品78の長円筒部材78cの先端面とを接触
させることにより組み合わされて、一つのヨーク80を
形成している。なお、短円筒部材76b,78bの先端
部は隙間を開けて対向状態に配置され、その間にヨーク
部材が存在しない分離部80bを設けている。
【0049】上述したごとくヨーク部品76,78が組
み合わされて形成されたヨーク80の内部にはリング状
の空間が形成されている。この空間にはリング状の電磁
コイル82が配置されている。なおヨーク80とリング
状の電磁コイル82との間隙には樹脂84が充填されて
いる。
【0050】このようなヨーク80と電磁コイル82と
の一体物は、射出成型によりフランジ部材72のリング
状突条72bとともに樹脂86中に埋設されている。こ
のことにより、フランジ部材72とヨーク80側とが一
体化されている。なおこの射出成型時に電磁コイル82
に電流を供給するためのコネクタ部86aも形成され
る。
【0051】フランジ部材72の中心孔72cおよびヨ
ーク80の中心孔80aへは、ナット部74側からステ
ンレス等の非磁性体からなる有底の筒状部材88が挿入
されている。この筒状部材88は、円板部88aと、こ
の円板部88aの中央から突出する筒部88bとから構
成されている。この筒部88bの基端側は閉塞されて底
部88cを形成している。筒状部材88は、この底部8
8cを先頭にして、フランジ部材72の中心孔72c側
からヨーク80の中心孔80aへ挿入されている。な
お、筒状部材88が挿入された状態では、筒状部材88
はヨーク80の中心孔80aの内周面に接触している
が、フランジ部材72の中心孔72cの内周面には接触
していない。
【0052】図3の縦断面図に、中心孔72c,80a
に挿入される前の、筒状部材88に組み込まれて一体化
されたバルブサブアッセンブリ95を示す。筒状部材8
8の筒部88b内には、底部88c側から、コア90、
アーマチャ92およびシート体94が配置されている。
この内、コア90およびアーマチャ92は、パーマロイ
や電磁ステンレス等の高透磁率材料が用いられている。
シート体94はステンレス等の非磁性体である。
【0053】コア90は、内部にバネ96を収納する収
納孔90aと貫通孔90bとが中心軸位置に形成された
円柱状をなしている。このコア90は、筒部88b内の
必要な位置に挿入後、筒部88bを外側から加締めるこ
とにより固定される。
【0054】バネ96に付勢される状態で、リング状の
アーマチャ92が筒部88b内に配置されている。アー
マチャ92の外径は筒部88bの内径よりも小さいの
で、筒部88bの内周面との間に隙間が存在する。アー
マチャ92の中心軸位置に形成されている貫通孔92a
には、シート体94側から挿入されたポペット弁98の
ステム部98aの基端部98bが挿入されている。この
ステム部98aの基端部98bに形成されている環状溝
98c部分にて、アーマチャ92が外側から加締められ
ていることにより、ポペット弁98はアーマチャ92と
一体化されている。このことにより、アーマチャ92と
ポペット弁98とが連動して移動可能とされている。
【0055】シート体94は、その円柱状の支持部94
aにて筒状部材88の筒部88bに圧入されている。こ
のことで、円板部88a側から筒部88b内部を塞いで
いる。支持部94aの中心軸位置には貫通孔94bが形
成され、この貫通孔94bの内部を前述したポペット弁
98のステム部98aが摺動可能に貫通している。
【0056】シート体94の基部94cにはスピル空間
100が形成され、その開口部にはバルブシート102
が形成されている。ポペット弁98のステム部98a
は、支持部94aの貫通孔94bとスピル空間100と
を貫通し、その拡径された先端部98fにはバルブフェ
ース104が形成されている。このバルブフェース10
4がステム部98aの移動に連動して、バルブシート1
02に対して離合動作するように構成されている。
【0057】また、シート体94には、バルブシート1
02よりも外側にストッパ収納部94dが形成されてい
て、このストッパ収納部94dには円板状ストッパ10
6が挿入されている。このため、バルブシート102と
バルブフェース104とは、円板状ストッパ106によ
り覆われることになる。
【0058】この円板状ストッパ106には、燃料流通
用貫通孔106aが複数形成され、供給通路35におけ
る燃料を、図示矢印Aのごとくスピル時に流通させるこ
とができる。なお、燃料流通用貫通孔106aの方向は
燃料が直接ポペット弁98の先端部98fに衝突しない
ように、先端部98fから外れされている。
【0059】更に、スピル空間100にはバルブシート
102とバルブフェース104との間を通過した燃料
を、図示矢印Bにて示すごとく圧力調整弁40側へ排出
するための排出路94eが設けられている。
【0060】また、シート体94の貫通孔94bに摺動
するステム部98aの摺動部98dの表面には、軸方向
の溝98eが複数設けられ、筒部88b内部に対して燃
料の流入流出を許容している。このためポペット弁98
の軸方向での移動を円滑に行うことができる。
【0061】また、燃料が筒状部材88とシート体94
との間、あるいは高圧燃料ポンプ11の螺合部11aと
シート体94との間から漏出しないように、ゴム製のO
リング108,110がシート体94の基部94cに形
成されたリング状の溝94f,94g内に配置されてい
る。
【0062】図3に示したバルブサブアッセンブリ95
の製造は、まず、シート体94の貫通孔94bにバルブ
シート102側からポペット弁98を挿入する。そし
て、ポペット弁98の基端部98bにアーマチャ92を
圧入するとともに、アーマチャ92を加締めてポペット
弁98のステム部98aにアーマチャ92を固定する。
【0063】次に、バルブフェース104とバルブシー
ト102とを密着させた状態で、シート体94の基部9
4cの表面94hとアーマチャ92の基端面92dとの
距離Dを測定する。
【0064】次に、コア90の先端面90cと、筒状部
材88の円板部88aにおける先端側面88dとの距離
が、前述したごとく測定した距離DとエアギャップG
(所望の規格値)との和となる位置まで、筒状部材88
の筒部88b内にコア90を圧入する。そして、コア9
0を挿入した部分において筒部88bを外側から加締め
てコア90を筒部88bに対して固定する。
【0065】次に、バネ96をコア90の収納孔90a
内に配置し、前述したごとく組み立てておいたアーマチ
ャ92、ポペット弁98およびシート体94の一体物
を、筒部88bに対してシート体94の支持部94aに
て圧入して固定する。
【0066】次に、円板状ストッパ106をストッパ収
納部94d内に配置すれば、図3の構成、すなわちバル
ブサブアッセンブリ95が完成する。また、図2に示し
たごとくの電磁スピル弁41を完成するには、予め図4
に示すごとくのコイルサブアッセンブリ112を形成し
ておく。すなわち、フランジ部材72に対してナット部
74を組み合わせ、前述したごとく形成したヨーク部品
76,78と電磁コイル82との一体物を樹脂86の射
出成型によりフランジ部材72に固定一体化し、コイル
サブアッセンブリ112を形成しておく。なお、樹脂8
6の射出成型時にコネクタ部86aも形成される。
【0067】そして、コイルサブアッセンブリ112の
2つのヨーク部品76,78からなるヨーク80の中心
孔80aとフランジ部材72の中心孔72cとに、フラ
ンジ部材72側から図3に示したバルブサブアッセンブ
リ95を挿入することにより、電磁スピル弁41を完成
することができる。
【0068】この時、分離部80bに臨むヨーク部品7
8の短円筒部材78bの縁部がコア90が存在する部分
に筒部88bの外部から接触し、分離部80bに臨むヨ
ーク部品76の短円筒部材76bの縁部がアーマチャ9
2が存在する部分に筒部88bの外部から接触する。こ
のことで、電磁コイル82による起磁力により、ヨーク
80、コア90およびアーマチャ92にて十分に効率の
良い磁気回路を形成することができる。
【0069】この電磁スピル弁41を、図2に示したご
とくナット部74にて高圧燃料ポンプ11の螺合部11
aに螺合することにより、高圧燃料ポンプ11に取り付
けることができる。なお、高圧燃料ポンプ11に取り付
けた際に、ポンプボディ11b側が円板状ストッパ10
6に接触することで、円板状ストッパ106を固定でき
る。
【0070】更に、ポンプボディ11bに設けられてい
る加圧室22からの燃料が流入するスピル通路11cは
円板状ストッパ106の燃料流通用貫通孔106aに連
通し、燃料タンク13へ排出するスピル通路11dはシ
ート体94の排出路94eに連通する。
【0071】上述したごとく形成された電磁スピル弁4
1は、図1に示したごとく配置されて次のように機能す
る。すなわち、高圧燃料ポンプ11においてプランジャ
21により加圧室22の圧縮が開始された後に、高圧燃
料ポンプ11からの燃料圧送が終了するタイミングより
も前にECU60からの指令により電磁コイル82に電
流が流される。この通電タイミングは燃料圧送行程で必
要な燃料量が燃料リザーバ55に圧送されるように設定
されている。
【0072】この電磁コイル82への通電による電磁コ
イル82の起磁力により、ヨーク80、コア90および
アーマチャ92を経路とする磁気回路が作動する。この
ため、アーマチャ92はバネ96の付勢力に抗してコア
90に引きつけられる。そして、アーマチャ92に連動
してポペット弁98もコア90側へ移動するので、バル
ブフェース104とバルブシート102とは密着して、
電磁スピル弁41は閉じられる。したがって、燃料リザ
ーバ55へは加圧室22の圧縮に応じて燃料が圧送され
る。
【0073】そして、高圧燃料ポンプ11の燃料圧送行
程が終了して燃料吸入行程に入ったタイミングで、EC
U60は電磁コイル82への電流供給を停止する。する
と、コア90への引きつけ力が消失したアーマチャ92
は、バネ96の付勢力によりコア90から離れる。これ
に連動してバルブフェース104はバルブシート102
から離れるので、電磁スピル弁41は開く。したがっ
て、次の燃料圧送行程の初期においては、供給通路35
側からの燃料はスピル通路11c,11d側へ排出され
るので、高圧燃料ポンプ11から燃料リザーバ55への
燃料圧送はなされない。そして、前述したごとく適切な
タイミングで電磁スピル弁41が閉じられると加圧室2
2の圧縮に応じて燃料が燃料リザーバ55に圧送され
る。
【0074】以後、このような処理が繰り返されること
により、高圧燃料ポンプ11から燃料リザーバ55へ適
切な燃料圧送が行われる。以上説明した本実施の形態1
によれば、以下の効果が得られる。
【0075】(イ).1つの筒状部材88の筒部88b
内にコア90が固定されるとともに、このコア90に対
向して、アーマチャ92が、同じ筒部88b内のシート
体94の支持部94aおよびポペット弁98により支持
されている。
【0076】このため、コア90とアーマチャ92との
間のエアギャップGは、コア90とアーマチャ92以外
に、筒状部材88、ポペット弁98およびシート体94
といった極めて少ない部品のみにて決定される。したが
って、アーマチャ92とコア90との間のエアギャップ
Gの組み付けばらつきが非常に小さくなる。
【0077】更に、図3に示した距離Dを測定すること
と、コア90をD+Gだけ筒状部材88の筒部88b内
に圧入することのみで、エアギャップGの調整は可能と
なり、スペーサも省略することができる。
【0078】したがって、電磁スピル弁41が小型化さ
れ、更に多種類の厚さのスペーサを準備する必要がなく
なることから、部品点数の低減により製造コストが低減
する。更に、組み付け作業が簡素化されることから生産
性も向上する。
【0079】(ロ).筒状部材88の筒部88bは底部
88cを有する筒状に形成されている。このことによ
り、簡単な構成でも燃料のシール性が高まり、電磁スピ
ル弁41の構成を一層簡素化でき、より一層、製造コス
トの低減と生産性の向上とに貢献できる。
【0080】(ハ).バルブシート102はバルブフェ
ース104とともに円板状ストッパ106にて覆われて
いる。このストッパ106には燃料流通用貫通孔106
aが形成され、この燃料流通用貫通孔106aの方向
は、ポペット弁98のバルブフェース104が設けられ
た先端部98fから外れた方向に向けられている。この
ため、スピル時の燃料の流れがバルブフェース104を
バルブシート102側に近づける自閉現象が抑制され
る。
【0081】したがって、このようにポペット弁98の
自閉現象を防止できると共に、自閉対策のために別個の
部品を追加する必要がなく、電磁スピル弁41の構成を
一層簡素化でき、より一層、製造コストの低減と生産性
の向上とに貢献できる。
【0082】(ニ).実施が容易な加締め加工によって
筒状部材88の筒部88bにコア90を確実に固定する
ことでがき、より一層生産性を向上させることができ
る。また、シート体94は筒状部材88の筒部88bに
対して圧入により容易に固定されるので、更に生産性を
向上させることができる。
【0083】(ホ).電磁スピル弁41全体を支持する
フランジ部材72に対して、ナット部74を回転可能に
設けている。このことにより、高圧燃料ポンプ11に電
磁スピル弁41を組み付ける際に、電磁コイル82に電
流を供給するためコネクタの方向を任意に調整すること
が可能となり、生産性が向上する。
【0084】更に高圧燃料ポンプ11に電磁スピル弁4
1を取り付ける際に、電磁スピル弁41の構成が高圧燃
料ポンプ11に対して回転することがない。このため、
電磁スピル弁41のOリング110等の構成が高圧燃料
ポンプ11側との摩擦によって捻れたりして歪むことが
防止される。特に、Oリング110が捻れないことによ
り燃料のシール性が悪化することがない。
【0085】(ヘ).アーマチャ92には、従来の構成
とは異なり、軸方向に平行な燃料流動用の貫通孔を形成
していない。その代わり、アーマチャ92は筒状部材8
8の筒部88bの内周面との間に燃料が流動できる十分
な隙間が形成されている。この隙間は、従来において
は、部品点数が多い場合には高精度に形成できず、隙間
の狭い部分が生じて燃料の流動腐食を招き易かったこと
からドリル加工により貫通孔を設けていた。しかし、本
実施の形態では、アーマチャ92は、シート体94とポ
ペット弁98とを介して筒状部材88の筒部88b内に
支持されているのみであることから、この隙間は高精度
に実現でき、燃料による流動腐食を十分に抑制できる。
【0086】更に、このために、アーマチャ92に貫通
孔を設けなくてよくなったので、加工工程が少なくなり
生産性が向上する。 (ト).ポペット弁98のステム部98aに設けられた
摺動部98dの表面には、軸方向の溝98eが設けられ
ている。このことにより燃料の流動を可能にして、ポペ
ット弁98の移動を阻害しないようにしている。従来の
構成では、シート体にドリル加工により貫通孔を形成し
て燃料を流動させていたので、ドリル加工といった面倒
な加工工程が必要であった。しかし、本実施の形態で
は、ポペット弁98のステム部98aの表面に形成され
る溝98eであることから、転造や切削等により容易に
形成でき、生産性が向上する。
【0087】(チ).筒状部材88の筒部88bの内部
が高精度に形成されていればよいので、ヨーク80とし
ては低炭素鋼をプレス形成したヨーク部品76,78を
用いている。従来技術では高精度に形成する必要がある
ため、高価なパーマロイや電磁ステンレス製コアを用い
ている。このため本実施の形態では製造コストが一層低
減できる。
【0088】(リ).図2に示したごとく高圧燃料ポン
プ11に対して組み付ける場合、図3に示したバルブサ
ブアッセンブリ95は図4に示したコイルサブアッセン
ブリ112に挿入するのみであり、両者が固着されて完
全に一体化されているわけではない。このため、電磁ス
ピル弁41の閉弁の際に、バルブサブアッセンブリ95
においてポペット弁98のバルブフェース104がバル
ブシート102に衝突する際の衝撃が、外側に存在する
コイルサブアッセンブリ112に伝わりにくい。したが
って、電磁スピル弁41の作動音の放射を抑制でき、エ
ンジンEの騒音を低減できる。
【0089】(ヌ).バルブサブアッセンブリ95は、
電磁コイルのみ筒状部材88の回りに配置すれば、電磁
スピル弁として機能することから、バルブサブアッセン
ブリ95の状態で、測定用の電磁コイルに配置してバル
ブ機能を測定することが可能である。
【0090】従来技術では、完全に高圧燃料ポンプに組
み込んでからでないと測定が困難であるので、生産性が
低下するおそれがある。しかし本実施の形態では、サブ
アッセンブリの状態で品質確認が可能であり、生産性が
向上する。
【0091】(ル).また、アーマチャ92の形状が単
純であることから、電磁ステンレス製としても製造が容
易である。このように電磁ステンレス製とすることによ
り、パーマロイを用いる場合よりも安価となり、製造コ
ストが低減できる。
【0092】またアーマチャ92を電磁ステンレス製と
することにより硬度が向上するので、前述した燃料によ
る流動腐食を十分に防止でき、耐久性が向上する。 [実施の形態2]図5の縦断面図に実施の形態2の電磁
スピル弁241を示す。なお、本電磁スピル弁241は
前記実施の形態1に示した燃料供給装置10において電
磁スピル弁41の代わりに高圧燃料ポンプ11に組み込
まれる。したがって本電磁スピル弁241の構成と本電
磁スピル弁241を取り付ける高圧燃料ポンプ11側の
取り付け部以外の構成は、前記実施の形態1と同じであ
る。このため同一の構成については前記実施の形態1に
て用いた同一の符号にて説明する。
【0093】電磁スピル弁241は、主に、バルブサブ
アッセンブリ243とコイルサブアッセンブリ245と
から構成されている。この内、バルブサブアッセンブリ
243を図6の縦断面図に示す。
【0094】バルブサブアッセンブリ243は、筒状部
材288、コア290、アーマチャ292、シート体2
94、バネ296およびポペット弁298を備えてい
る。筒状部材288は先端側にテーパー部288aと基
端側に筒部288bとを備えている。筒部288bの基
端側には底部288cが形成されているので筒状部材2
88は基端側では閉塞されているが、先端側にてテーパ
ー部288aで開口している。
【0095】この筒部288b内には、底部288c側
から、コア290、アーマチャ292およびシート体2
94が配置されている。そしてシート体294の基部2
94cはテーパー部288aから筒状部材288の外に
露出している。この構成の内、コア290およびアーマ
チャ292は、パーマロイや電磁ステンレス等の高透磁
率材料が用いられている。シート体294はステンレス
等の非磁性体である。
【0096】コア290は、内部にバネ296を収納す
る収納孔290aと貫通孔290bとが中心軸位置に形
成された円柱状をなしている。このコア290は、筒部
288b内の必要な位置に挿入後、筒部288bを外側
から加締めることにより固定される。
【0097】バネ296に付勢される状態で、リング状
のアーマチャ292が筒部288b内に配置されてい
る。アーマチャ292の外径は筒部288bの内径より
も小さいので、筒部288bの内周面との間に隙間が存
在する。アーマチャ292の中心軸位置に形成されてい
る貫通孔292aには、シート体294側から挿入され
たポペット弁298の基端部298bが挿入されてい
る。この基端部298bに形成されている環状溝298
c部分にて、アーマチャ292が外側から加締められて
いることにより、ポペット弁298はアーマチャ292
と一体化されている。このことにより、アーマチャ29
2とポペット弁298とが連動して移動可能とされてい
る。
【0098】シート体294は、その円柱状の支持部2
94aにて筒部288bに圧入されている。このこと
で、テーパー部288a側から筒部288b内部を塞い
でいる。支持部294aの中心軸位置には貫通孔294
bが形成され、この貫通孔294bの内部を前述したポ
ペット弁298のステム部298aが摺動可能に貫通し
ている。
【0099】シート体294の基部294cの内部には
スピル空間300が形成され、その開口部にはバルブシ
ート302が形成されている。ポペット弁298のステ
ム部298aは、支持部294aの貫通孔294bとス
ピル空間300とを貫通し、その拡径された先端部29
8fにはバルブフェース304が形成されている。この
バルブフェース304がステム部298aの移動に連動
して、バルブシート302に対して離合動作するように
構成されている。
【0100】ここで、シート体294の外形を、図7の
平面図および図8の正面図に示す。シート体294の基
部294cの上面294dは、筒状部材288のテーパ
ー部288aに対応した角度のテーパー状に形成されて
いる。この上面294dには4本の排出溝294eがシ
ート体294の中心から放射状に形成されている。ま
た、この排出溝294eに連続して、支持部294aの
外周面294fにはシート体294の軸方向に沿って4
本の内圧抜き溝294gが形成されている。この他、支
持部294aの外周面294fの周方向には、圧入後に
筒部288bに強固に係止するための突条294hが設
けられ、支持部294aの基端側には筒部288bへの
圧入を容易にするためのテーパー部294iが設けられ
ている。更に、シート体294の基部294cの先端側
にはOリング収納溝294jが周方向に設けられてい
る。
【0101】また、排出溝294eの上端部近傍には、
基部294cの内部に設けられているスピル空間300
から燃料を排出する排出路294kの出口が開口してい
る。このような構成により筒状部材288内に圧入され
たシート体294の排出溝294eおよび内圧抜き溝2
94gは、筒状部材288に覆われることにより、支持
部294aと筒状部材288との間に内圧抜き燃料通路
を形成し、基部294cと筒状部材288との間に燃料
排出通路を形成する。
【0102】この内圧抜き溝294gにより支持部29
4aよりも奥の筒部288b内部に対する燃料の流入流
出を許容している。このためポペット弁298は、前記
実施の形態1に示したごとくの軸方向の溝を摺動部29
8dに設けなくても、軸方向での移動を円滑に行うこと
ができる。
【0103】このバルブサブアッセンブリ243の製造
は、まず、シート体294の貫通孔294bにバルブシ
ート302側からポペット弁298を挿入する。そし
て、ポペット弁298の基端部298bにアーマチャ2
92を圧入するとともに、アーマチャ292を加締めて
ポペット弁298のステム部298aにアーマチャ29
2を固定する。
【0104】次に、バルブフェース304とバルブシー
ト302とを密着させた状態で、シート体294の基部
294cの下面294mとアーマチャ292の基端面2
92dとの長さD1を測定しておく。
【0105】次に、コア290の先端面290cと筒状
部材288の底部288cにおける平面状の外面288
dとの間の距離が距離D2となる位置まで、コア290
を筒部288bに圧入する。そして、このコア290が
配置された位置を筒部288bの外部から加締めてコア
290を筒部288b内に強固に固定する。
【0106】なお、前記距離D2は、長さD1のシート
体294、アーマチャ292およびポペット弁298の
一体物を、筒部288b内に圧入した場合に、コア29
0とアーマチャ292との間に必要なエアギャップGが
形成されるように設定されている。
【0107】次に、バネ296をコア290の収納孔2
90a内に配置し、前述したごとく組み立てておいたシ
ート体294、アーマチャ292およびポペット弁29
8の一体物を、筒部288bに対してシート体294の
支持部294aにて圧入し固定する。
【0108】こうして、図6に示したバルブサブアッセ
ンブリ243が完成する。次に、コイルサブアッセンブ
リ245を図9の縦断面図に示す。コイルサブアッセン
ブリ245は、主に、ヨーク280と電磁コイル282
とから構成されている。ヨーク280は2つのヨーク部
品276,278からなる。この内、一方のヨーク部品
276は、中央に丸孔が形成された円板部材276aを
有し、この丸孔に短円筒部材276bが形成された形状
をなしている。他方のヨーク部品278は、中央に丸孔
が形成された円板部材278aを有し、この丸孔には図
9において下方に円筒状の基軸部278bが形成され、
更に円板部材278aの外周縁近傍には短円筒部材27
8cが形成された形状をなしている。また、基軸部27
8bの下端面278dは、筒状部材288のテーパー部
288aに対応した角度のテーパー状に形成されてい
る。また、基軸部278bの内周面には、周方向にOリ
ング収納溝278eが形成されている。これらヨーク部
品276,278は、共に低炭素鋼をプレスにて成形し
たものである。
【0109】これら2つのヨーク部品276,278
は、一方のヨーク部品276の円板部材276aの外周
縁と、他方のヨーク部品278の短円筒部材278cの
先端面とを接触させることにより組み合わされて、一つ
のヨーク280を形成している。なお、一方のヨーク部
品276の短円筒部材276bの先端部は、他方のヨー
ク部品278の円板部材278aまで到達せず、隙間を
開けて対向状態に配置され、その間にヨーク部材が存在
しない分離部280bを設けている。
【0110】ヨーク部品276,278が組み合わされ
て形成されたヨーク280の内部にはリング状の空間が
形成されている。この空間にはリング状の電磁コイル2
82が樹脂製のボビン284に巻かれた形で配置されて
いる。
【0111】このようなヨーク280と電磁コイル28
2との一体物は、その上部側が射出成型による樹脂28
6中に埋設されている。なお、図示していないが樹脂2
86の射出成型時に実施の形態1にて示したコネクタ部
86aと同様な機能のコネクタ部も形成される。
【0112】図5に示したごとくの電磁スピル弁241
を完成するには、予め図6に示したバルブサブアッセン
ブリ243と図9に示したコイルサブアッセンブリ24
5とを形成しておく。そして、図10に示すごとく、高
圧燃料ポンプ11の取り付け部211aにおけるスピル
通路311d内に形成されている円筒形のバルブサブア
ッセンブリ収納穴211b内に円板状のストッパ306
を配置する。このストッパ306はポペット弁298の
先端部298fが当接することで、ポペット弁298の
開方向での移動を制限してるものである。
【0113】次にストッパ306の上からバルブサブア
ッセンブリ収納穴211b内に、バルブサブアッセンブ
リ243を挿入し、シート体294の基部294c部分
をはめ込む。この時、Oリング収納溝294j内にはO
リング308が配置されているので、図11の下部に示
すごとく、バルブサブアッセンブリ243はバルブサブ
アッセンブリ収納穴211bに油密状態で仮固定され
る。このためバルブサブアッセンブリ収納穴211bの
底部側に形成されているもう一つのスピル通路311c
はバルブサブアッセンブリ243を間にして完全にスピ
ル通路311dから分離される。なお、この時、ポペッ
ト弁298の先端部298fはストッパ306の凹部3
06b内に収納される。
【0114】更に、この上からコイルサブアッセンブリ
245を、自身のヨーク280の中心孔280aにバル
ブサブアッセンブリ243の筒部288bを挿入するよ
うにして、取り付け部211aの上部に設けられたコイ
ルサブアッセンブリ収納穴211cに配置する。コイル
サブアッセンブリ収納穴211cは、バルブサブアッセ
ンブリ収納穴211bとは同軸の短円筒形に形成されて
いる。またコイルサブアッセンブリ収納穴211cとス
ピル通路311dとの間にはヨーク部品278の基軸部
278bが通過できる連絡孔211dが形成されてい
る。
【0115】こうしてヨーク部品278の円板部材27
8aは、図12に示すごとくコイルサブアッセンブリ収
納穴211cにはめ込まれる。この時、コイルサブアッ
センブリ収納穴211cの底面211eのOリング収納
溝211fにはOリング211gが配置され、ヨーク部
品278の基軸部278bのOリング収納溝278eに
はOリング278fが配置されている。このため、スピ
ル通路311dから外部へ燃料が流れ出たりすることが
なく、スピル通路311dからヨーク280の中心孔2
80a(特に電磁コイル282周辺)に対して燃料が流
れ込むことがない。また、ヨーク部品278の下端面2
78dは、バルブサブアッセンブリ243の筒状部材2
88に対してそのテーパー部288aに密着する。
【0116】このようにストッパ306、バルブサブア
ッセンブリ243およびコイルサブアッセンブリ245
を取り付け部211a内に配置した後、コイルサブアッ
センブリ収納穴211cの周縁部に形成されている加締
め部211hを内側に加締める。このことにより、ヨー
ク部品278の円板部材278aの縁が加締め部211
hにより固定される。
【0117】こうしてコイルサブアッセンブリ245が
コイルサブアッセンブリ収納穴211c内に強固に固定
されるとともに、バルブサブアッセンブリ243もヨー
ク部品278の下端面278dにより押圧されて、バル
ブサブアッセンブリ収納穴211b内に強固に固定され
る。更にストッパ306もバルブサブアッセンブリ24
3のシート体294に押圧されてバルブサブアッセンブ
リ収納穴211bの底部に強固に固定される。
【0118】この時、分離部280bに臨むヨーク部品
276の短円筒部材276bの縁部がコア290が存在
する部分にバルブサブアッセンブリ243の筒部288
bの外部から接触し、分離部280bに臨むヨーク部品
278の円板部材278aの内周縁部がアーマチャ29
2が存在する部分に筒部288bの外部から接触する。
このことで、電磁コイル282による起磁力により、ヨ
ーク280、コア290およびアーマチャ292にて十
分に効率の良い磁気回路を形成することができる。
【0119】また、バルブサブアッセンブリ243側の
シート体294の排出溝294eはスピル通路311d
に連通状態となる。こうして、電磁スピル弁241の形
成と取り付けとが完成する。この状態が図5に示した状
態である。この時、ポンプボディ11bに設けられてい
る加圧室22からの燃料が流入するスピル通路11c
(図1)はスピル通路311cに連通し、更にストッパ
306の燃料流通用貫通孔306aに連通している。ま
た、燃料タンク13へ排出するスピル通路11dはスピ
ル通路311dに連通し、更にシート体294の排出溝
294eに連通している。
【0120】上述したごとく形成された電磁スピル弁2
41は、前記実施の形態1にて説明したと同様に機能す
る。なお、燃料の溢流時にはポペット弁298は、先端
部298fがストッパ306に当接するまで開く。この
結果、バルブフェース304はバルブシート302から
離れて電磁スピル弁241は開弁する。この時、スピル
通路311c側の高圧燃料はストッパ306の燃料流通
用貫通孔306a、凹部306b、バルブフェース30
4とバルブシート302との間隙、スピル空間300、
排出路294kおよび排出溝294eを介して、スピル
通路311dに流出する。そして、スピル通路11d
(図1)を介して燃料タンク13に戻される。
【0121】また、ポペット弁298が移動する際に
は、内圧抜き溝294gを介して燃料が筒部288b内
部と排出溝294eとの間で流動することで、シート体
294よりも内部の筒部288bの内圧を抜くことがで
きる。
【0122】以上説明した本実施の形態2によれば、以
下の効果が得られる。 (イ).前記実施の形態1の(イ)、(ロ)、(ニ)、
(ヘ)、(チ)〜(ル)と同じ効果を生じる。
【0123】(ロ).電磁スピル弁241全体はポンプ
ボディ11b側に設けられた加締め部211hにより固
定されている。このことにより、高圧燃料ポンプ11に
電磁スピル弁241を組み付ける際に、電磁コイル28
2に電流を供給するためコネクタ部の方向を任意に調整
することが可能となり、生産性が向上する。
【0124】更に高圧燃料ポンプ11に電磁スピル弁2
41を取り付ける際に、電磁スピル弁241の構成が高
圧燃料ポンプ11に対して回転することがない。このた
め、電磁スピル弁241の各構成が高圧燃料ポンプ11
側との摩擦によって捻れたりして歪むことが防止され
る。特に、Oリング308,211g,278fが捻れ
ないことにより燃料のシール性が悪化することがない。
【0125】(ハ).シート体294の支持部294a
の外周面には、内圧抜き溝294gが形成されている。
このことにより筒部288bと支持部294aとの間
に、支持部294aよりも奥(すなわちアーマチャ29
2側の空間)に対する内圧抜き用通路が形成されてい
る。
【0126】筒状部材288の筒部288b内には、シ
ート体294の支持部294aよりも奥に、アーマチャ
292とコア290とが存在し、アーマチャ292の移
動時にはポペット弁298のステム部298aが出入り
する。このため内圧抜きの通路を形成して、支持部29
4aよりも奥の燃料の出入りを可能にすることが、円滑
なポペット弁298の移動上必要である。本実施の形態
2では、前述したごとく筒部288bと支持部294a
との間に内圧抜きの通路として内圧抜き溝294gが形
成されていることにより、円滑なポペット弁298の移
動を可能にしている。
【0127】しかも、内圧抜き溝294gが形成されて
いる支持部294aと筒部288bとの間は単に圧入に
より固定される部分であり、円滑な摺動が必要な支持部
294aとステム部298aとの間に比較して高精度の
加工は要求されないので、製造コストが抑制できる。
【0128】また、支持部294aの内部、支持部29
4aの内周面、あるいはポペット弁298のステム部2
98aに内圧抜き用通路を設けるよりも、支持部294
aの外周面294fに設けた方が周長が長いので、内圧
抜き溝294gの周方向の幅を大きくできる。このこと
から内圧抜き溝294gを浅くしても十分に内圧抜きが
可能となる。したがって電磁スピル弁241全体の径が
大きくならず、高圧燃料ポンプ用電磁スピル弁241の
小型化に貢献できる。
【0129】また、内圧抜き用通路が支持部294aの
外周面294fに内圧抜き溝294gとして形成されて
いるため、加工が容易であり、一層製造コストが抑制で
きる。
【0130】(ニ).高圧燃料ポンプ11が圧送する燃
料を溢流するための溢流通路も排出溝294eとして、
シート体294の上面294dに形成されている。更
に、この排出溝294eに前記内圧抜き溝294gも接
続されている。
【0131】このことにより、この排出溝294eにつ
いても、(ハ)に述べた作用効果を生じ、高圧燃料ポン
プ用電磁スピル弁241の小型化に一層貢献できる。 (ホ).燃料漏れ止め用のシール材の一つとして、Oリ
ング278fを筒状部材288の筒部288bの外周面
において、ヨーク280との間に配置している。
【0132】このようにOリング278fを配置したこ
とにより、前記実施の形態1の場合に比較してOリング
のシート体294側への配置本数を少なく(実際には2
本から1本に減少)できる。したがって、高圧燃料ポン
プ用電磁スピル弁241全体の小型化に貢献できる。
【0133】更に特にシート体294での径が小さくで
きるので、高圧燃料ポンプ11への取り付け穴(ここで
はバルブサブアッセンブリ収納穴211b)を小さくで
き、高圧燃料ポンプ11側の強度向上や軽量化に貢献で
きる。
【0134】
【発明の効果】請求項1記載の高圧燃料ポンプ用電磁ス
ピル弁においては、コアとアーマチャとは、別々の部分
に組み込まれてから、それぞれの部分を組み合わせるの
ではなく、特別に設けられた筒状部材内にコアを固定す
ると共に、アーマチャをコアに対向して前記筒状部材内
に支持させている。このため、コアとアーマチャとの間
のエアギャップは、筒状部材およびアーマチャを摺動可
能に支持する筒状部材に取り付けられた部品といった極
めて少ない部品のみにて決定される。このことから、ア
ーマチャとコアとの間のエアギャップ寸法の組み付けば
らつきを非常に小さくできる。これとともに、エアギャ
ップ寸法を調整するためのスペーサも省略することがで
きる。したがって、スペーサがなくなるので電磁スピル
弁が小型化され、更に多種類の厚さのスペーサを準備す
る必要がなくなることから、部品点数の低減により製造
コストが低減する。更に、適切なスペーサを選択して組
み付けるという作業が不要となり、作業が簡素化される
ことから生産性も向上する。
【0135】請求項2記載の高圧燃料ポンプ用電磁スピ
ル弁においては、請求項1記載の構成に対して、アーマ
チャと弁体とは、弁体のステム部にて一体に組み付けら
れ、この一体物はシート体の支持部にて筒状部材に支持
されている。ステム部は支持部に対して摺動可能である
ことにより、コアに対してアーマチャは移動可能となっ
ている。このようにすることにより、最小の部品でコア
とアーマチャとの間のエアギャップが決定される。した
がって請求項1で述べた作用効果が生じる。
【0136】請求項3記載の高圧燃料ポンプ用電磁スピ
ル弁においては、請求項2記載の構成に対して、前記筒
状部材と前記支持部との間には、前記支持部よりも前記
アーマチャ側の空間に対する内圧抜き用通路が形成され
ている。したがって、請求項3では前記請求項2の効果
に加えて次の効果が存在する。すなわち、筒状部材と支
持部との間に内圧抜き用通路が形成されているが、この
筒状部材と支持部との間は単に固定されているのみであ
り、摺動している支持部とステム部との間に比較して高
精度の加工は要求されないので、製造コストが抑制でき
る。また、支持部内部、支持部内周面、あるいは弁体の
ステム部に内圧抜き用通路を設けるよりも、支持部の外
周面あるいはそれよりも外に設けた方が周長が長いの
で、内圧抜き用通路の周方向の幅を大きくできる。この
ことから内圧抜き用通路の径方向の深さを浅くしても十
分に内圧抜きが可能となる。したがって全体の径が大き
くならず、高圧燃料ポンプ用電磁スピル弁の小型化に貢
献できる。
【0137】請求項4記載の高圧燃料ポンプ用電磁スピ
ル弁においては、請求項3記載の構成に対して、前記内
圧抜き用通路は、前記支持部の外周面に溝として形成さ
れている。したがって、前記請求項3の効果に加えて、
加工が容易であり、一層製造コストが抑制できる。
【0138】請求項5記載の高圧燃料ポンプ用電磁スピ
ル弁においては、請求項3または4記載の構成に対し
て、前記シート体の表面には、前記高圧燃料ポンプが圧
送する燃料を溢流するための溢流通路が溝として形成さ
れ、該溢流通路に前記内圧抜き用通路が接続している。
したがって、前記請求項3または4の効果に加えて、請
求項3にて述べた効果が溢流通路にも現れて、高圧燃料
ポンプ用電磁スピル弁の小型化に一層貢献できる。
【0139】請求項6記載の高圧燃料ポンプ用電磁スピ
ル弁においては、請求項1〜5のいずれか記載の構成に
対して、前記筒状部材は底部を有する筒状であり、該底
部側から順に前記コア、前記アーマチャおよび前記シー
ト体が配置されている。したがって、請求項1〜5のい
ずれかの効果に加えて、このように筒状部材が有底の部
材であることにより、簡単な構成でも燃料のシール性が
高まり、電磁スピル弁の構成を簡素化でき、より一層、
製造コストの低減と、生産性の向上に貢献できる。
【0140】請求項7記載の高圧燃料ポンプ用電磁スピ
ル弁においては、請求項1〜6のいずれか記載の構成に
対して、バルブシート部分と弁体のバルブフェース側端
部とは共にストッパにて覆われている。このストッパに
は燃料流通用貫通孔が形成され、該燃料流通用貫通孔の
方向は、弁体のバルブフェース側端部から外れた方向に
向けられている。このため、請求項1〜6のいずれかの
効果に加えて、燃料の流れが弁体のバルブフェース側端
部に直接衝突することが防止される。したがって、弁体
のバルブフェースをバルブシート側に近づける自閉作用
が抑制される。このため、弁体の自閉対策としてストッ
パとは別個の部品を追加する必要がなく、電磁スピル弁
の構成を簡素化でき、より一層、製造コストの低減と生
産性の向上に貢献できる。
【0141】請求項8記載の高圧燃料ポンプ用電磁スピ
ル弁においては、請求項1〜7のいずれか記載の構成に
対して、前記コアは、前記筒状部材内に圧入加工または
加締め加工の一方または両方により固定されている。し
たがって、請求項1〜7のいずれかの効果に加えて、こ
のように圧入加工あるいは加締め加工のいずれかまたは
両方によって円筒部材にコアを容易に固定することでが
き、より一層生産性を向上させることができる。
【0142】請求項9記載の高圧燃料ポンプ用電磁スピ
ル弁においては、請求項1〜8のいずれか記載の構成に
対して、前記電磁コイル、前記コア、前記アーマチャ、
前記弁体、前記シート体および前記筒状部材が直接また
は間接に取り付けられるフランジ部材と、該フランジ部
材に回転可能に取り付けられ、前記フランジ部材を高圧
燃料ポンプ側に締結するナット部材とを備えた構成とし
ている。したがって、請求項1〜8のいずれかの効果に
加えて、電磁スピル弁全体を支持するフランジ部材に対
して、前記ナット部材を回転可能に設けることにより、
高圧燃料ポンプに電磁スピル弁を組み付ける際に、前記
電磁コイルに電流を供給するためコネクタの方向を任意
に調整することが可能となる。更に高圧燃料ポンプに電
磁スピル弁を取り付ける際に、電磁スピル弁全体の構成
を高圧燃料ポンプに対して回転させる必要がなくなる。
このため、電磁スピル弁の構成と高圧燃料ポンプとの摩
擦により電磁スピル弁に歪みが生じるのを防止でき、電
磁スピル弁の耐久性を高めることができる。
【0143】請求項10記載の高圧燃料ポンプ用電磁ス
ピル弁においては、請求項1〜9のいずれか記載の構成
に対して、前記電磁コイルはヨークに包囲されていると
ともに、前記電磁コイルの内周面部分において前記ヨー
クは分離部を有し、該分離部に臨む前記ヨークの一方の
縁部が前記コアが存在する部分に前記筒状部材の外部か
ら接触し、前記分離部に臨む前記ヨークの他方の縁部が
前記アーマチャが存在する部分に前記筒状部材の外部か
ら接触することとしている。したがって請求項1〜9の
いずれかの効果に加えて、このようにヨークを構成する
ことにより、電磁コイルによる起磁力により、ヨーク、
コアおよびアーマチャにて十分に効率の良い磁気回路を
形成することができる。
【0144】請求項11記載の高圧燃料ポンプ用電磁ス
ピル弁においては、請求項1〜10のいずれか記載の構
成に対して、燃料漏れ止め用のシール材を前記筒状部材
の外周面に配置した構成としている。したがって、請求
項1〜10のいずれかの効果に加えて、このように燃料
漏れ止め用のシール材を筒状部材の外周面に配置したこ
とにより、シート体へのシール材の配置本数を少なくで
きるので、高圧燃料ポンプ用電磁スピル弁全体の小型化
に貢献できる。更に、このことから特にシート体での径
が小さくできるので、高圧燃料ポンプへの取り付け穴を
小さくでき、高圧燃料ポンプ側の強度向上や軽量化に貢
献できる。
【0145】請求項12記載の高圧燃料ポンプ用電磁ス
ピル弁においては、請求項11記載の構成に対して、前
記燃料漏れ止め用のシール材は、前記筒状部材の外周面
と前記電磁コイルを包囲しているヨークとの間をシール
する。このように具体的には、筒状部材の外周面とヨー
クとの間をシールすることにより、請求項11の作用効
果を生じさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用された車輌用ガソリンエンジン
の燃料供給装置の概略構成を表すブロック図。
【図2】 実施の形態1としての電磁スピル弁の縦断面
図。
【図3】 実施の形態1におけるバルブサブアッセンブ
リの縦断面図。
【図4】 実施の形態1におけるコイルサブアッセンブ
リの縦断面図。
【図5】 実施の形態2としての電磁スピル弁の縦断面
図。
【図6】 実施の形態2におけるバルブサブアッセンブ
リの縦断面図。
【図7】 実施の形態2におけるシート体の平面図。
【図8】 実施の形態2におけるシート体の正面図。
【図9】 実施の形態2におけるコイルサブアッセンブ
リの縦断面図。
【図10】 実施の形態2における電磁スピル弁の組み
付け工程説明図。
【図11】 実施の形態2における電磁スピル弁の組み
付け工程説明図。
【図12】 実施の形態2における電磁スピル弁の組み
付け工程説明図。
【符号の説明】
10…車輌用ガソリンエンジンの燃料供給装置、11…
高圧燃料ポンプ、11a…螺合部、11b…ポンプボデ
ィ、11c,11d…スピル通路、13…燃料タンク、
14…低圧フィードポンプ、20…シリンダ、21…プ
ランジャ、22…加圧室、23…タペット、24…カム
シャフト、25…カム、30…流入通路、31…逆止
弁、32…吐出側流入通路、33…リリーフ通路、34
…リリーフ弁、35…供給通路、36…逆止弁、37…
リリーフ弁、38…リリーフ通路、40…圧力調整弁、
41…電磁スピル弁、55…燃料リザーバ、56…イン
ジェクタ、60…電子制御装置(ECU)、61… 燃
圧センサ、72…フランジ部材、72a…リング状係合
突条、72b…リング状突条、72c…中心孔、74…
ナット部、74a…リング状係合縁部、76…ヨーク部
品、76a…円板部材、76b…短円筒部材、78…ヨ
ーク部品、78a…円板部、78b…短円筒部材、78
c…長円筒部材、80…ヨーク、80a…中心孔、80
b…分離部、82…電磁コイル、84,86…樹脂、8
6a…コネクタ部、88…筒状部材、88a…円板部、
88b…筒部、88c…底部、88d…先端側面、90
…コア、90a…収納孔、90b…貫通孔、90c…先
端面、92…アーマチャ、92a…貫通孔、92d…基
端面、94…シート体、94a…支持部、94b…貫通
孔、94c…基部、94d…ストッパ収納部、94e…
排出路、94f,94g…リング状の溝、94h…表
面、95…バルブサブアッセンブリ、96…バネ、98
…ポペット弁、98a…ステム部、98b…基端部、9
8c…環状溝、98d…摺動部、98e…溝、98f…
先端部、100…スピル空間、102…バルブシート、
104…バルブフェース、106…ストッパ、106a
…燃料流通用貫通孔、108,110…ゴム製のOリン
グ、112…コイルサブアッセンブリ、211a…取り
付け部、211b…バルブサブアッセンブリ収納穴、2
11c…コイルサブアッセンブリ収納穴、211d…連
絡孔、211e…底面、211f…Oリング収納溝、2
11g…Oリング、211h…加締め部、241…電磁
スピル弁、243…バルブサブアッセンブリ、245…
コイルサブアッセンブリ、276…ヨーク部品、276
a…円板部材、276b…短円筒部材、278…ヨーク
部品、278a…円板部材、278b…基軸部、278
c…短円筒部材、278d…下端面、278e…Oリン
グ収納溝、278f…Oリング、280…ヨーク、28
0a…中心孔、280b…分離部、282…電磁コイ
ル、284…ボビン、286…樹脂、288…筒状部
材、288a…テーパー部、288b…筒部、288c
…底部、288d…外面、290…コア、290a…収
納孔、290b…貫通孔、290c…先端面、292…
アーマチャ、292a…貫通孔、292d…基端面、2
94…シート体、294a…支持部、294b…貫通
孔、294c…基部、294d…上面、294e…排出
溝、294f…外周面、294g…内圧抜き溝、294
h… 突条、294i…テーパー部、294j…Oリン
グ収納溝、294k…排出路、294m…下面、296
…バネ、298…ポペット弁、298a…ステム部、2
98b…基端部、298c…環状溝、298d…摺動
部、298f…先端部、300…スピル空間、302…
バルブシート、304…バルブフェース、306…スト
ッパ、306a… 燃料流通用貫通孔、306b…凹
部、308…Oリング、311c… スピル通路、31
1d…スピル通路、E…エンジン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G066 BA12 BA22 BA35 BA50 BA55 BA59 BA61 BA63 BA67 CA01S CA04T CA08 CA09 CA19 CA20U CB07U CD04 CD10 CE02 CE13 CE23 CE24 CE25 CE26 CE31 DC18 3H106 DA02 DA12 DA23 DB02 DB12 DB23 DB32 DC02 DC17 DD03 EE34 EE48 JJ02 KK18

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁コイルの起磁力に応じて磁気回路内
    に配置されたコアに対してアーマチャを移動させて、該
    アーマチャと連動する弁体のバルブフェースとシート体
    に設けられたバルブシートとを離合動作させることで、
    高圧燃料ポンプが圧送する燃料の溢流状態を調整する高
    圧燃料ポンプ用電磁スピル弁であって、 前記電磁コイル内には筒状部材が配置されているととも
    に、 該筒状部材内に前記コアが固定され、該コアに対向して
    前記アーマチャが前記筒状部材内にて該筒状部材の軸方
    向に移動可能に支持されていることを特徴とする高圧燃
    料ポンプ用電磁スピル弁。
  2. 【請求項2】 前記シート体は支持部を有し、前記アー
    マチャを挟んで前記コアとは反対側にて、前記支持部で
    前記筒状部材に固定され、 前記弁体はステム部を有し、該ステム部が前記支持部を
    摺動可能に貫通することで、前記弁体が前記支持部にて
    支持されるとともに、前記ステム部の前記コア側の端部
    にて前記アーマチャを支持し、前記ステム部の前記コア
    とは反対側の端部に形成された前記バルブフェースにて
    前記バルブシートに対して離合動作することを特徴とす
    る請求項1記載の高圧燃料ポンプ用電磁スピル弁。
  3. 【請求項3】 前記筒状部材と前記支持部との間には、
    前記支持部よりも前記アーマチャ側の空間に対する内圧
    抜き用通路が形成されていることを特徴とする請求項2
    記載の高圧燃料ポンプ用電磁スピル弁。
  4. 【請求項4】 前記内圧抜き用通路は、前記支持部の外
    周面に溝として形成されていることを特徴とする請求項
    3記載の高圧燃料ポンプ用電磁スピル弁。
  5. 【請求項5】 前記シート体の表面には、前記高圧燃料
    ポンプが圧送する燃料を溢流するための溢流通路が溝と
    して形成され、該溢流通路に前記内圧抜き用通路が接続
    していることを特徴とする請求項3または4記載の高圧
    燃料ポンプ用電磁スピル弁。
  6. 【請求項6】 前記筒状部材は底部を有する筒状であ
    り、該底部側から順に前記コア、前記アーマチャおよび
    前記シート体が配置されていることを特徴とする請求項
    1〜5のいずれか記載の高圧燃料ポンプ用電磁スピル
    弁。
  7. 【請求項7】 前記バルブシートと前記弁体のバルブフ
    ェース側端部とは共に該弁体の開方向の移動量を規制す
    るストッパにより覆われると共に、該ストッパには前記
    弁体のバルブフェース側端部から外れた方向に向けられ
    た燃料流通用貫通孔が形成されていることを特徴とする
    請求項1〜6のいずれか記載の高圧燃料ポンプ用電磁ス
    ピル弁。
  8. 【請求項8】 前記コアは、前記筒状部材内に圧入加工
    または加締め加工の一方または両方により固定されてい
    ることを特徴とする請求項1〜7のいずれか記載の高圧
    燃料ポンプ用電磁スピル弁。
  9. 【請求項9】 前記電磁コイル、前記コア、前記アーマ
    チャ、前記弁体、前記シート体および前記筒状部材が直
    接または間接に取り付けられるフランジ部材と、 該フランジ部材に回転可能に取り付けられ、前記フラン
    ジ部材を高圧燃料ポンプ側に締結するナット部材と、 を備えたことを特徴とする請求項1〜8のいずれか記載
    の高圧燃料ポンプ用電磁スピル弁。
  10. 【請求項10】 前記電磁コイルはヨークに包囲されて
    いるとともに、前記電磁コイルの内周面部分において前
    記ヨークは分離部を有し、該分離部に臨む前記ヨークの
    一方の縁部が前記コアが存在する部分に前記筒状部材の
    外部から接触し、前記分離部に臨む前記ヨークの他方の
    縁部が前記アーマチャが存在する部分に前記筒状部材の
    外部から接触することを特徴とする請求項1〜9のいず
    れか記載の高圧燃料ポンプ用電磁スピル弁。
  11. 【請求項11】 燃料漏れ止め用のシール材を前記筒状
    部材の外周面に配置したことを特徴とする請求項1〜1
    0のいずれか記載の高圧燃料ポンプ用電磁スピル弁。
  12. 【請求項12】 前記燃料漏れ止め用のシール材は、前
    記筒状部材の外周面と前記電磁コイルを包囲しているヨ
    ークとの間をシールすることを特徴とする請求項11記
    載の高圧燃料ポンプ用電磁スピル弁。
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