JP2000186508A - ガスタ―ビンエンジン中のクリアランスの制御と補償に用いられる方法及び装置 - Google Patents

ガスタ―ビンエンジン中のクリアランスの制御と補償に用いられる方法及び装置

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JP2000186508A
JP2000186508A JP11337617A JP33761799A JP2000186508A JP 2000186508 A JP2000186508 A JP 2000186508A JP 11337617 A JP11337617 A JP 11337617A JP 33761799 A JP33761799 A JP 33761799A JP 2000186508 A JP2000186508 A JP 2000186508A
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JP
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thermal
case
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signal
rotor
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JP11337617A
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English (en)
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Craig W Irwin
ダヴリュー.アーウィン クライグ
Syed J Khalid
ジェイ.ハリッド シエッド
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United Technologies Corp
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02CGAS-TURBINE PLANTS; AIR INTAKES FOR JET-PROPULSION PLANTS; CONTROLLING FUEL SUPPLY IN AIR-BREATHING JET-PROPULSION PLANTS
    • F02C7/00Features, components parts, details or accessories, not provided for in, or of interest apart form groups F02C1/00 - F02C6/00; Air intakes for jet-propulsion plants
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01DNON-POSITIVE DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, e.g. STEAM TURBINES
    • F01D11/00Preventing or minimising internal leakage of working-fluid, e.g. between stages
    • F01D11/08Preventing or minimising internal leakage of working-fluid, e.g. between stages for sealing space between rotor blade tips and stator
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    • F01D11/20Actively adjusting tip-clearance
    • F01D11/24Actively adjusting tip-clearance by selectively cooling-heating stator or rotor components
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02CGAS-TURBINE PLANTS; AIR INTAKES FOR JET-PROPULSION PLANTS; CONTROLLING FUEL SUPPLY IN AIR-BREATHING JET-PROPULSION PLANTS
    • F02C9/00Controlling gas-turbine plants; Controlling fuel supply in air- breathing jet-propulsion plants
    • F02C9/26Control of fuel supply
    • F02C9/28Regulating systems responsive to plant or ambient parameters, e.g. temperature, pressure, rotor speed

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスタービンエンジン中のクリアランスの制
御と補償に使用する方法と装置を提供する。 【解決手段】 ガスタービンエンジンに用いる方法と装
置は、エンジン稼動条件を示した信号を受け取り、ロー
タと、ブレードと、ケースとの熱的条件を示す信号を与
え、各信号に応じて熱的条件における瞬間クリアランス
とエンジン稼動条件での定常状態クリアランスとの差を
示す信号を決定する。この決定には、エンジン稼動条件
での定常状態クリアランスとエンジン稼動条件に達する
前の定常状態クリアランスとの差から得られる瞬間的な
差を用いるので効果的であり、ロータと、ブレードと、
ケースとの実際の温度や定常状態温度の計測を要しな
い。熱的条件下での瞬間クリアランスとエンジン稼動条
件での定常状態クリアランスとの差を示す信号は、種々
の補助工程に用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】米国政府は、空軍契約F33
657−91−C−0007に従って、本発明に関する
権利を有する。
【0002】本発明は、発明の名称、“ガスタービンエ
ンジン中のクリアランスの制御方法及び装置”であり、
代理人管理番号がF−8041の米国特許出願に開示さ
れ、及び/又は請求の範囲に記載されたものを含むもの
である。
【0003】本発明は、ガスタービンエンジン中のロー
タアッセンブリとケースの間のクリアランスの制御と補
償に関し、より詳細には熱的非平衡状態におけるクリア
ランスの制御と補償に関する。
【0004】
【従来の技術】ガスタービンエンジンは、多数のロータ
アッセンブリを有する。各ロータアッセンブリは、複数
の回転ブレードを有する複数のロータステージを有す
る。ブレードは、ケースに取り囲まれている。これらの
ブレードとケースの間は、クリアランスにより分離され
ている。ブレードとケースの間のクリアランスは、エン
ジン性能を左右する大きな要因である。クリアランスが
狭すぎるとブレードとケースとの間に摩擦が起こり、エ
ンジン効率が低下しエンジンの寿命が短くなる。クリア
ランスが広すぎるとエンジン効率が低下し、また圧縮機
内では圧縮機の失速につながる。
【0005】クリアランスを制御するために、または広
すぎたり狭すぎたりするようなクリアランスを補償する
ために、このクリアランスの大きさを決定できることが
望ましい。現在、エンジン稼動時の定常状態クリアラン
ス、すなわちロータと、ブレードと、ケースとが熱平衡
状態にある場合に存在するクリアランスを適切に決定す
る方法がいくつか存在する。しかし、ある種のガスター
ビンエンジンは、広い範囲の稼動条件で使用される。所
定の稼動条件から別の稼動条件へ移る際には、ロータ
と、ブレードと、ケースとに熱非平衡条件を生じさせ
る。熱非平衡条件でのクリアランスは、エンジン稼動時
の定常状態クリアランスより非常に広かったり非常に狭
くなったりしうる。この差は、ロータと、ブレードと、
ケースとがエンジン稼動時の熱平衡状態に達するまで続
くことになる。従って、熱非平衡条件においてもクリア
ランスを決定できるような方法が必要とされる。
【0006】米国特許第5,012,420号は、ター
ビンケースとタービンロータの間の瞬間クリアランスを
温度に基づいて算出するシステムを開示している。ケー
シングとロータの定常状態での各温度は、選択された温
度・圧力・回転速度といったその時点でのエンジン稼動
条件に基づいて算定される。瞬間温度は定常状態温度の
変化に基づいて算定される。このシステムは、定常状態
と非定常状態での瞬間クリアランスを算出する。しかし
ながら、ケーシングとロータの定常状態温度と瞬間温度
を算定することになるため、このシステムは複雑とな
り、特定のガスタービンエンジンには適用が困難であ
る。
【0007】米国特許第5,165,845号は、重要
な圧縮ステージの熱膨張を調和させて、加速中のブレー
ドと、ケースとのクリアランスの一時的な膨張を調和さ
せることによって、失速のマージンを制御するシステム
について開示している。このシステムは、ロータと、ブ
レードと、ケースとの定常状態温度や瞬間温度の算定を
必要としない。しかし、拡大するブレードとケースとの
間のクリアランスの調和は、加速前の定常状態クリアラ
ンスと加速後の定常状態クリアランスとの差から生じる
一時的な差について考慮したものではない。結果、この
システムは、所定のタイプのガスタービンエンジンから
別のタイプのガスタービンエンジンに適合させるのが困
難である。さらにこのシステムでは、ロータと、ブレー
ドと、ケースとの熱膨張特性についての適用性が限られ
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ロー
タアッセンブリ及びケースの瞬間温度や予想される定常
状態温度を決定する必要なく、エンジン稼動条件での瞬
間クリアランスと定常状態クリアランスの差を決定する
方法と装置を提供することにあり、この際、エンジン稼
動条件での定常状態クリアランスとエンジン稼動条件に
達するまでの定常状態クリアランスとの差のために生じ
る一時的な差に関する効果も含むものである。
【0009】本発明は、部分的には、エンジン稼動条件
での瞬間クリアランスと定常状態クリアランスの差は、
エンジン稼動条件での定常状態クリアランスとエンジン
稼動条件に達するまでの定常状態クリアランスとの差の
ために生じる一時的な差に関しての効果を含むようにす
るためには、ロータアッセンブリとケースの瞬間温度や
予期される定常状態温度を決定する必要なく、エンジン
稼動条件と、それによって決定される熱的条件とを指定
することによって決定される、という認識の上に成り立
っている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、クリア
ランスによって分離されたロータアッセンブリと、ケー
スとを有するガスタービンエンジンに用いる方法と装置
は、エンジン稼動条件を示す信号を受け取り、それに応
じてロータアッセンブリと、ケースとの熱的条件を示す
信号を与え、上述の各信号に応じて熱的条件での瞬間ク
リアランスとエンジン稼動条件での定常状態クリアラン
スとの差を示す信号を与える。
【0011】本発明は、エンジン稼動条件を示す信号に
基づき、瞬間クリアランスと定常状態クリアランスとの
差を決定する。この決定には、エンジン稼動条件の定常
状態クリアランスとそれ以前の定常状態クリアランスの
差によって生じる一時的な差に関する効果を含むもので
ある。しかしながら本発明は、ロータアッセンブリ及び
ケースの実際の温度や定常状態温度の計算を必要としな
い。このため本発明は、適切な正確さを保ちつつ、種々
のタイプのガスタービンエンジンに適用可能とされる。
詳細な実施例においては、本発明は、ロータと、ブレー
ドと、ケースの構造及び/又は材質に関する特徴を含
む、ロータと、ブレードと、ケースの熱膨張を示すこと
を可能とする。上述した詳細な実施例では、本発明は、
エンジンテスト中の瞬間クリアランスの計測に基づい
て、エンジンに微妙に適合させることができるという柔
軟性を与えることができる。エンジン稼動条件を示す信
号は、作動媒体ガスの温度を示すものであってもよい。
本発明は、クリアランスの制御及び/または非常に広い
クリアランスや非常に狭いクリアランスの補償するため
に使用することができる。本発明の上述の目低及びその
他の目的並びに特徴、効果は、後述の詳細な説明と図面
と請求の範囲によって明らかになるであろう。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明を、図1に示すタイプのガ
スタービンエンジンに使用する実施例について開示す
る。図1を参照すると、ガスタービンエンジン20は、
長手軸30に沿って外側エンジンケース32の中に収容
されたファン領域22と、圧縮領域24と、燃焼領域2
6と、タービン領域28とを備えている。ガスタービン
エンジン20は、作動媒体ガスが流れる流路34を有す
る。ガスの流路34は、エンジン20の各領域を通って
延ばされている。
【0013】圧縮領域24は、ケース44の中に設けら
れたロータアッセンブリ40とステータアッセンブリ4
2とを有している。圧縮領域24の一部断面図である図
2において、ロータアッセンブリ40は、ロータステー
ジ46と、ロータステージ48とにより示されるよう
に、複数のロータステージを有する。ステータアッセン
ブリ42には、ロータステージ46,48の間に交互に
配置されたベーンステージ50として示す複数のベーン
ステージが設けられている。各ロータステージは、ロー
タ52と、ブレード54とを有する。ロータ52は、デ
ィスク56(図1)と、リム58とを備えている。ブレ
ード54は、リム58を中心として周方向に配置されて
いると共に、リム58へと取り付けられている。ブレー
ド54及びケース44は、離間して設けられていて、ク
リアランス60を画成している。ディスク56及びリム
58は、ニッケル合金材料から形成されていても良い。
ブレード54は、チタン又はニッケル合金材料から形成
されていても良い。ケース44は、チタン又はニッケル
合金材料から形成されていても良い。
【0014】ベーンステージ50はそれぞれ、ベーン6
2に示されるような複数の可変ベーンを有し、ブレード
54への空気流を制御している。ベーンステージ50の
ベーン62は、制御アーム64として示される制御アー
ムによって駆動されている。米国特許第4,995,7
86号には、本発明のベーン62及び制御アーム64に
類似のベーンと、ベーンを動かす制御アームとが開示さ
れている。制御アーム64は、ステータアッセンブリア
クチュエータ66(図1)によって駆動される。
【0015】図1を参照すると、ガスタービンエンジン
20は、その一部が第1の燃料ライン70と、第2の燃
料ライン72と、燃料コントロールバルブ74とで示さ
れる燃料システムから燃料が送られる。第1の燃料ライ
ン70は、燃料供給源(図示せず)から燃料コントロー
ルバルブ74へと連結されている。第2の燃料ライン7
2は、燃料コントロールバルブ74からガスタービンエ
ンジン20の燃焼領域26へと連結されている。燃料コ
ントロールバルブ74は、燃料がエンジン20に流入す
る速度を調節する。
【0016】エンジンコントローラ80は、インプット
/アウトプット(I/O)部分82と、処理部分84
と、バス部分86とを備えており、バス部分86は、接
続部88でエンジンコントローラ80の他の各部分へと
接続されている。処理部分84は、CPU部分90と、
メモリ部分92とを有している。処理プロセッサはさら
に、メモリ部分92に記録されたプログラムを有してい
る。プログラムは、CPU部分90で実行される一連の
指令やステップを有するソフトウェア又はファームウェ
ア中の一連のモジュールを有している。このプログラム
については、後述の図6においてさらに詳細に説明す
る。
【0017】エンジンコントローラ80は、ガスタービ
ンエンジン20の種々のセンサからの信号を受け取る。
温度センサ94は、信号ライン96上で、圧縮機24の
下流端での作動媒体ガスの温度を示す信号T3inを供給
する。圧力センサ98は、信号ライン100上で、燃焼
領域26の静圧力を示す信号PBinを与える。速度セン
サ102は、信号ライン104上で、ロータアッセンブ
リ40の回転速度を示す信号N2を与える。
【0018】エンジンコントローラ80は、信号ライン
106を介して燃料コントロールバルブ74に制御信号
を与える。この制御信号は、ガスタービンエンジン20
への燃料流の所望する速度を示す。エンジンコントロー
ラ80は、さらに信号ライン108を介して、ステータ
アッセンブリアクチュエータ66へ制御信号を供給す
る。この制御信号は、ステータアッセンブリ42のベー
ン62について所望する位置を指示する。
【0019】ロータアッセンブリ40とケース44との
間のクリアランス60(図2)は、ロータアッセンブリ
40の温度と、ケース44の温度とに依存する。ロータ
アッセンブリ40の温度及びケース44の温度が上昇す
ると、ロータアッセンブリ40及びケース44は、径方
向へと膨張する。ロータアッセンブリ40の径方向の膨
張は、クリアランス60を減少させる。ケース44が径
方向に膨張すると、クリアランス60が拡大することに
なる。
【0020】ロータアッセンブリ40及びケース44の
定常状態温度は、作動媒体ガスの定常状態温度に依存
し、作動媒体ガスの定常状態温度は、エンジン稼動条件
に依存する。ロータアッセンブリ40と、ケース44と
がそれぞれエンジン稼動条件における定常状態温度にあ
る場合、すなわちエンジン稼動条件での熱平衡条件にあ
る場合に予想されるクリアランス60を、本発明ではエ
ンジン稼動条件での定常状態クリアランスとする。ロー
タアッセンブリ40と、ケース44とが熱平衡条件にな
い限り、瞬間クリアランス60(図2)と定常状態クリ
アランスには差が生じる。
【0021】図3を参照すると、グラフ120にはエン
ジンパワーがアイドリング稼働条件からエンジン一部稼
動条件に急速に移行する前と、その間と、その後のエン
ジンパラメータを示す4つのカーブが示されている。第
1のカーブ122は、速度信号N2の大きさを示す。第
2のカーブ124は、瞬間クリアランス60(図2)の
大きさを示す。第3のカーブ126は、定常状態クリア
ランスを示す。第4のカーブ128は、瞬間クリアラン
ス(第2のカーブ124)と定常状態クリアランス(第
3のカーブ126)との差を示す。初期区間T0では、
エンジンは、アイドリング条件にあり、ロータアッセン
ブリ40と、ケース44とは、熱平衡状態にある。この
区間中、瞬間クリアランスは定常状態クリアランスと等
しい。区間T1では、エンジンパワーは、アイドリング
エンジン稼働条件からエンジン一部稼動条件へと急速に
増加する。この増加により、ロータアッセンブリ40の
回転速度が上昇し(第1のカーブ122に示されてい
る)、ロータアッセンブリ40が径方向へと膨張し、そ
の結果、瞬間クリアランスと定常状態クリアランスとが
減少する(それぞれ第2のカーブ124と第3のカーブ
126に示されている)。加えて、エンジンパワーの増
加は、作動媒体ガスの温度上昇を生じさせ、ロータアッ
センブリ40及びケース44の定常状態温度が上昇す
る。定常状態温度の上昇は、ロータアッセンブリの定常
状態熱膨張及びケースの定常状態熱膨張を生じさせる。
ロータアッセンブリ40の定常状態熱膨張と、ケース4
4の定常状態熱膨張の適合しないことにより、定常状態
クリアランス(第3のカーブ126に示される)がエン
ジンアイドリング稼働条件での定常状態クリアランスに
比べて減少する。瞬間クリアランス(第2のカーブ12
4に示される)がロータアッセンブリ40及びケース4
4の温度を反映するため、またロータアッセンブリ及び
ケースの温度が瞬時には変わらないため、差(第4のカ
ーブ128に示される)は、瞬間クリアランスと定常状
態クリアランスの間で大きくなる。区間T2では、エン
ジンパワーは、エンジン一部稼動状態において一定に維
持される。作動媒体ガスの温度は、数秒で定常状態に達
する。ロータアッセンブリ40の温度と、ケース44の
温度とは、最終的にT3で定常状態に達し、瞬間クリア
ランスが再び定常状態クリアランスと等しくなる。
【0022】瞬間クリアランスと定常状態クリアランス
との差を、さらに以下のように説明する。T1区間で
は、ロータ52及びケース44が熱量的に安定するのに
非常に時間がかかるという事実により、瞬間クリアラン
スと定常状態クリアランスとの差は、主としてロータ5
2の定常状態熱膨張とケース44の定常状態熱膨張の不
適合性に関連する。この差は、ある程度ブレードの熱時
定数と熱膨張にも関連する。ブレードは、ロータアッセ
ンブリ40の熱膨張の大きな誘因とはならないが、ブレ
ードは、エンジン稼動条件の急速な移行中にロータアッ
センブリ40が熱膨張するには充分な程度で急速に熱さ
れ、冷却される。T2区間中については、T2区間の最初
の5秒〜10秒の瞬間クリアランス60と定常状態クリ
アランスとの差は主に、ブレードの熱時定数と熱膨張の
作用によるものである。この5秒〜10秒の間の瞬間ク
リアランスと定常状態クリアランスとの差は、より僅か
な程度にケース44の加熱開始に伴う、その熱時定数と
熱膨張に依存する。それに続く30〜120秒での瞬間
クリアランスと定常状態クリアランスとの差は、主とし
て、ロータ52の定常状態熱膨張とケース44の定常状
態熱膨張の不適合性と同様に、ケース44の熱時定数及
びロータ52の熱定時数の不適合性によって生じる。こ
れは、ロータ52とケース44が異なったレートで加熱
されるからであり、また上述したようにロータ52と、
ケース44とが互いに同じようには膨張しないからであ
る。最後の200〜500秒までは、ブレード及びケー
ス44は、既にそれぞれの定常状態温度と定常状態熱膨
張にある(つまり完全に加熱され熱膨張している)の
で、この時間における瞬間クリアランスと定常状態クリ
アランスとの差は、ロータ52の熱定時数と熱膨張に依
存する。
【0023】瞬間クリアランス60と定常状態クリアラ
ンスとの差は、ロータアッセンブリ40と、ケース44
との定常状態温度や瞬間温度を計算する必要なく決定で
きるとされてきた。この影響は、後述する点から本発明
の最適の実施例がエンジン稼動条件を示す信号を受け取
るものであることが理解されよう。この信号は、関係す
るロータと、ブレードと、ケースとに近接する作動媒体
ガス温度の信号であることが好ましい。作動媒体ガスの
温度は、エンジン稼動条件でのロータ52と、ブレード
54と、ケース44とのそれぞれの定常状態熱的条件を
示すのに用いられる。作動媒体ガスの温度はさらに、ロ
ータ52と、ブレード54と、ケース44との熱的条件
を示す信号を与えるために用いられる。ロータと、ブレ
ードと、ケースとの熱膨張係数を示す信号は、ロータ
と、ブレードと、ケースとの熱膨張の熱的条件と定常状
態熱的条件に関連する。瞬間クリアランスと定常状態ク
リアランスとの差は、所定の熱的条件でのロータとブレ
ードとケースの熱膨張と、定常状態熱的条件でのロータ
とブレードとケースの熱膨張に依存して決定される。
【0024】図4を参照すると、エンジンコントローラ
80の一部の機能ブロック図が示されており、エンジン
コントローラ80は、圧縮領域24のロータステージ
(図1)の3つのリア側(すなわち最下流部)での瞬間
クリアランス60と定常状態クリアランスとの差を決定
する部分130を有する。この部分は、加えて、制御動
作を開始して定常状態クリアランスより非常に大きい、
又は非常に小さい瞬間クリアランス60を補償する。T
3信号で示される圧縮領域24の下流側端での作動媒体
ガス温度を、例示作動媒体ガス温度として選択する。上
述のように、例示作動媒体ガス温度は、エンジン稼動条
件の定常状態(すなわち熱平衡)でのロータと、ブレー
ドと、ケースとの熱的条件を示すものである。
【0025】上述の部分には、エンジンコントローラ8
0のI/O部82にアナログからディジタルへのコンバ
ーター(ADC)回路132が接続されている。ADC
回路132は、信号ライン96のT3inと信号ライン1
00のPBin信号を受け取る。ADC回路132は、ア
ナログ信号からディジタル信号への変換を行い、T3 in
信号の大きさを示したディジタル信号T3を与える。A
DC回路132は、さらにアナログ信号からディジタル
信号への変換を行い、PBin信号の大きさを示したディ
ジタル信号PBを提供する。アナログ信号からディジタ
ル信号への変換は、実質的に周期的なレート、例えば1
信号1秒当り20変換で行われるのが好ましい。
【0026】T3信号及びPB信号は、信号ライン13
4と136とを介してエンジンコントローラ80の処理
プログラム部84中に記録され、実行されるプログラム
140部の一部となり、熱遅延モジュール138へと送
られる。ロータと、ブレードと、ケースとの熱的条件に
それぞれ対応する熱遅延モジュールには、それぞれロー
タ52と、ブレード54と、ケース44の熱時定数を示
すτROTOR信号142と、τBLADE信号144と、τCASE
信号146とが与えられる。しかしながら、ロータ52
と、ブレード54と、ケース44との加熱及び冷却の速
度は、燃焼領域28中の圧力に依存することが知られて
いる。このため、種々の燃焼領域圧力での熱時定数を補
償するために、熱遅延モジュールは、PB信号と、PB
ref信号148との関数として、下記の式1によって算
出される大きさの熱時定数換算係数信号Rを与える。
【0027】
【数1】
【0028】式1中、指数値は0.5である必要はな
く、典型的には0.4〜0.6の範囲内で経験的に決定
される。
【0029】図6について後述される方法においては、
熱遅延モジュールは、それぞれロータ52と、ブレード
54と、ケース44との温度条件を示す3つの信号、T
ROTO Rと、TBLADEと、TCASEとを与える。ここで図5を
参照すると、グラフ150には、T3と、TROTORと、
BLADEと、TCASEとに対応する4つのカーブが示され
ている。カーブT3は、図3のエンジンがアイドリング
状態から一部稼動状態に急速に移行する前と、その間
と、その後におけるT3の大きさを示す。カーブT
ROTORと、TBLADEと、TCASEとは、それぞれカーブT3
に示される信号T3の大きさに応じて熱遅延モジュール
が与える信号TROTORと、TBLADEと、TCASEとの大きさ
を示すものである。エンジン稼動条件が一定であれば、
信号TROTORと、TBLADEと、TCASEとの大きさは、実質
的にそれぞれT3信号の大きさと等しいので、ロータ
と、ブレードと、ケースとは、定常条件熱状態にある
(すなわち熱的に安定している)ことを示すことに留意
されたい。
【0030】信号T3と、信号TROTORと、信号TBLADE
と、信号TCASEとは、熱上昇モジュール160に送られ
る。熱上昇モジュール160は、信号GAINROTOR
62,GAINBLADE164,GAINCASE166を用
いる。これらの信号は、それぞれロータ52と、ブレー
ド54と、ケース44との熱膨張係数を示している。特
にGAINROTOR信号162と、GAINBLADE信号16
4と、GAINCASE信号166とは、それぞれTROTOR
と、TBLADEと、TCASEの熱膨張の信号T3と、TROTOR
と、TBLADEと、TCASEとにより示される熱的状態に関
連する。GAIN ROTOR信号162と、GAINBLADE
号164と、GAINCASE信号166とは、ロータ52
と、ブレードと、ケース44との構造及び/又は材料に
関しての特性を含むものであり、ロータ52と、ブレー
ドと、ケース44との熱膨張特性を充分正確に示すよう
にすることが好ましい。
【0031】熱上昇モジュールは、信号TROTORと、T
BLADEと、TCASEとにより示される熱的条件での瞬間ク
リアランス60と、エンジン稼動条件での定常状態クリ
アランスとの差を示すクリアランス過渡オーバーシュー
ト信号とを与える。上述のように、定常状態クリアラン
スは、ロータ52と、ブレード54と、ケース44とが
エンジン稼動条件での定常状態温度にある場合に予想さ
れるクリアランスである。上述のように、エンジン稼動
条件での定常状態温度にあるロータと、ブレードと、ケ
ースとの熱的条件は、信号T3の大きさで示される。ク
リアランスの過渡オーバーシュート信号は下記の式2に
よって算定される。
【0032】
【数2】
【0033】上式中、GAINROTOR(T3−TROTOR
は、定常状態のロータ52の熱膨張と信号TROTORで示
される熱的条件でのロータ52の熱膨張との差を示す。
GAINBLADE(T3−TBLADE)は、定常状態のブレー
ド54の熱膨張と信号TBLADEで示される熱的条件での
ブレード54の熱膨張との差を示す。GAINCASE(T
3−TCASE)は、定常状態のケース44の熱膨張と信号
CASEで示される熱的条件でのケース44の熱膨張との
差を示す。
【0034】クリアランス過渡オーバーシュート信号
は、信号ライン168を介して、様々な補助工程に提供
することができる。例えば、第1の補助工程170は、
クリアランス過渡オーバーシュート信号を受け取って、
信号、Δ燃料を与える。Δ燃料信号は、加算器172に
供給され、Δ燃料信号と指定燃料流量信号174とを加
算して、信号ライン176に補助工程燃料流量信号を与
える。クリアランス過渡オーバーシュート信号が大きく
プラスの大きさを有する場合には、Δ燃料信号は、エン
ジン加速を低減させる効果を生じさせる大きさとなる。
【0035】第2の補助工程180では、クリアランス
過渡オーバーシュート信号を受け取り、信号Δエアフロ
ーを与える。Δエアフロー信号は、加算器182に与え
られ、加算器182は、Δエアフロー信号と、スケジュ
ールエアフロー信号184とを加算して、信号ライン1
86に補助スケジュールエアフロー信号を与える。クリ
アランス過渡オーバーシュート信号が大きく正の場合に
は、Δエアフロー信号は、スケジュールエアフローを減
少させる大きさとなる。稼動中、エンジンコントローラ
80は、流量コントロールバルブに、スケジュールエア
フローを与えるような燃料流入速度を与えるように指令
する。従って、クリアランス過渡オーバーシュートが大
きい場合にスケジュールエアフローを減少させること
は、エンジンコントローラがこの状況では高すぎるよう
なエアフローとしてしまうような過度の燃料流入速度を
指令してしまう可能性を低減させる。過度の燃料流入速
度は、エンジン内部の温度を過度に高めてしまうことに
なる。このため、第2の補助工程180は、エンジン温
度が過度に高くさせないように熱非平衡状態での推力を
制限する効果を有する。信号ライン176の信号及び信
号ライン186の信号は、燃料コントロールバルブ位置
制御モジュール187に供給され、この燃料コントロー
ルバルブ位置制御モジュール187は、所望する燃料流
入速度を示す信号を、信号ライン188に与える。信号
ライン188の信号は、エンジンコントローラ80のI
/O部分82内にある信号コンディショニング回路18
9に送られる。この信号コンディショニング回路189
は、信号ライン106を通して燃料制御バルブ74(図
1)へと送られる制御信号を与える。
【0036】第3の補助工程190は、クリアランス過
渡オーバーシュート信号を受け取り、信号Δ1CVVを
与える。Δ1CVV信号は、加算器192に送られ、加
算器192は、Δ1CVVをスケジュール圧縮機可変ベ
ーン(CVV)制御信号194に加えて信号ライン19
5に信号を与える。クリアランス過渡オーバーシュート
信号が大きい場合には、Δ1CVV信号は、可変ベーン
を閉じる程度の大きさとなる。第4の補助工程196
は、クリアランス過渡オーバーシュート信号を受け取
り、信号Δ2CVVを与える。Δ2CVV信号は、加算器
197に供給され、加算器197は、Δ2CVVを信号
ライン195の信号に加え、信号ライン198に補助工
程CVV制御信号を与える。クリアランス過渡オーバー
シュート信号が磨損を生じさせてしまう程度に負の大き
さを有する場合には、Δ2CVV信号は、可変ベーンを
開かせる大きさとされ、ロータアッセンブリ40の回転
速度を低下させてクリアランス60を大きくする。信号
ライン198の信号は、ステータ位置制御モジュール1
99Aに供給され、ステータ位置制御モジュール199
Aは、ステータアッセンブリ42(図1,2)のベーン
62(図2)の所望する位置を示す信号を、信号ライン
199Bへと与える。信号コンディショニング回路18
9は、信号ライン199Bにエンジンコントローラ80
のI/O部分82内に配置される。この信号コンディシ
ョニング189回路は、信号ライン108を通してステ
ータアッセンブリアクチュエータ66(図1)に供給さ
れる制御信号を与える。
【0037】図6を参照すると、フローチャート200
は、クリアランス過渡オーバーシュート信号を与えるプ
ログラム140の領域でのステップを示している。クリ
アランス過渡オーバーシュート信号は、プログラム14
0の実行によって増分毎になされ、プログラムが実質的
に一定の速度で実行されるようにすることが好ましい。
この速度は、必要とされる精度と、利用可能な計算時間
に基づき、約20Hzとすることができる。最初のステ
ップ202において、処理プログラムは、その時点の時
間とそれ以前の時間との差tprev.に等しい大きさのΔ
t信号を与える。ステップ204においては、先行時間
prev.は、その時点での時間tの大きさに等しく更新
されている。ステップ206においては、プロセッサ
は、式1に従って、熱時間一定スケーリング因子信号R
の大きさを算出する。
【0038】ステップ208においては、プロセッサ
は、式(3),(4),(5)にしたがって、T
prevROTOR信号と、TprevBLADE信号と、TprevCASE信号
とを与える。式中TprevROTORと、TprevBLADEと、T
prevCASEとは、それぞれTROTER信号と、TBLADE信号
と、TCASE信号との先行値を示す。
【0039】
【数3】
【0040】
【数4】
【0041】
【数5】
【0042】式(3),(4),(5)により1次の遅
延が与えられる。1次の遅延は、複雑さを最小限に抑え
るためには好ましい。しかしながら、信号TROTORと、
BLADEと、TCASEとを与えるために、いかなる次数又
はいかなる次数のリード(lead)や、それらの組み合わせ
た関数を挙げることができるが、これらに限定されるも
のではない。ステップ210において、信号T
prevROTERと、TprevBLADEと、Tpr evCASEの大きさは更
新される。
【0043】ステップ212においてプロセッサは、式
2によりクリアランス過渡オーバーシュート信号の大き
さを決定する。ステップ214において、プロセッサ
は、図5で説明した補助工程に従い、Δ燃料と、Δエア
フローと、ΔCVV1と、ΔCVV2とを与える。ステッ
プ216において、プロセッサは、スケジュール制御信
号にΔ燃料と、Δエアフローと、ΔCVV1と、ΔCV
2とを加えて図5で説明した補助工程制御信号を与え
る。
【0044】図7を参照すると、グラフ220には、ク
リアランス過渡オーバーシュート信号の大きさを示す第
1のカーブ222と、図3で説明したエンジンがアイド
リング条件から一部稼動条件に急速に移行する間の一連
のレーザープローブによって測定される瞬間クリアラン
ス60を示すカーブ224とが示されている。2つのカ
ーブの精密な一致は、クリアランス過渡オーバーシュー
ト信号のエンジン稼動条件での定常状態クリアランスと
それに先立つエンジン稼動条件での定常状態クリアラン
スの差によって生じる一時的な差についての効果も含む
正確さを示すものである。
【0045】図8を参照すると別の実施例230が示さ
れており、熱上昇モジュール160は3つの伝達機能、
それぞれGROWTHROTER伝達機能232、GROW
THB LADE伝達機能234、GROWTHCASE伝達機能
236を示す信号を有している。これらの伝達機能はそ
れぞれ、ロータ52と、ブレード54と、ケース44と
の熱膨張係数を示す。特にGROWTHROTER伝達機能
232と、GROWTHB LADE伝達機能234と、GR
OWTHCASE伝達機能236とは、それぞれTROTE R
BLADE、TCASEの熱膨張信号であるT3、TROTER、T
BLADE、TCASE信号に示される熱的条件に依存するもの
である。各伝達機能GROWTHROTERと、GROWT
BLADEと、GROWTHCASEとは、ロータ52と、ブ
レード54と、ケース44との構造及び/又は材料につ
いての特性を含むロータ52と、ブレード54と、ケー
ス44との熱膨張の特性を充分正確に示すことが好まし
い。
【0046】上述の各伝達機能は、熱的条件を示すイン
プットを受け取り、それに応じて熱的条件に伴う熱膨張
を示したアウトプットを与える。したがって、GROW
TH ROTOR伝達機能232は、T3信号を受け取り、そ
れに応じてT3信号に示される熱的条件でのロータ52
の熱膨張を示す信号GROWTHROTOR(T3)を与え
る。GROWTHROTOR伝達機能232は、さらにT
ROTOR信号を受け取り、それに応じてTROTOR信号で示さ
れる熱的条件でのロータ52の熱膨張を示す信号GRO
WTHROTOR(TROTOR)を与える。GROWTHBLADE
伝達機能234は、T3信号を受け取り、それに応じて
T3信号に示される熱的条件でのブレード54の熱膨張
を示した信号GROWTHBLADE(T3)を与える。G
ROWTHB LADE伝達機能234は、さらにTBLADE信号
を受け取って、それに応じてTBLADE信号で示される熱
的条件でのブレード54の熱膨張を示す信号GROWT
BLAD E(TBLADE)を与える。GROWTHCASE伝達機
能236は、T3信号を受け取り、それに応じてT3信
号に示される熱的条件でのケース44の熱膨張を指示す
る信号GROWTHCASE(T3)を与える。GROWT
CASE伝達機能236は、さらにTCASE信号を受け取
り、それに応じてTCASE信号で示される熱的条件でのケ
ース44の熱膨張を指示する信号GROWTHCASE(T
CASE)を与える。
【0047】各伝達機能GROWTHROTORと、GRO
WTHBLADEと、GROWTHCASEとは、線形又は非線
形又はそれらの組み合わせの含むどのようなものであっ
てもよい。伝達機能は、ルックアップテーブル又は式又
はその他のいかなる好適な形態としてとして用いられて
も良い。
【0048】熱上昇モジュール160は、クリアランス
過渡オーバーシュート信号を与える。クリアランス過渡
オーバーシュート信号は、TROTORと、TBLADEと、T
CASEとにより示される熱的条件での瞬間クリアランス6
0とエンジン稼動条件での定常状態クリアランスとの差
を示すものである。クリアランス過渡オーバーシュート
信号は、式6に従って与えられる大きさを有する。
【0049】
【数6】
【0050】上式中、GROWTHROTOR(T3)−G
ROWTHROTER(TROTER)は、定常状態でのロータ5
2の熱膨張とTROTOR信号で示される熱的条件でのロー
タ52の熱膨張の差を示す。GROWTHBLADE(T
3)−GROWTHBLADE(TBL ADE)は、定常状態での
ブレード54の熱膨張とTBLADE信号で示される熱的条
件でのブレード54の熱膨張との差を示す。GROWT
CASE(T3)−GROWTHCASE(TCASE)は、定常
状態でのケース44の熱膨張とTCASE信号で示される熱
的条件でのケース44の熱膨張との差を示す。
【0051】本発明は、種々のタイプのガスタービンエ
ンジンに適用が可能である。膨張の熱時定数と係数は個
々の実施例に依存する。解析及び/又は経験的なテスト
を好適な膨張の熱時定数と、係数とを決定するために用
いることもできる。本発明は、エンジンテスト中の瞬間
クリアランスの計測に基づいて、そのエンジンに適する
よう調整できる柔軟性を有する。好適な膨張係数の決定
は、以下のようにして行われる。まず、熱膨張係数決定
のための例示作動媒体ガス温度として用いられるエンジ
ン温度(すなわちT3)を選択する。例示作動媒体ガス
温度は、クリアランス過渡オーバーシュート信号を算出
するのに用いられるエンジン温度と同じくされることが
好ましい。ロータアッセンブリ40と、ケース44との
解析的熱モデルを用いて、膨張の熱定時数と係数との初
期見積もりを決定する。複数のエンジン加速/減速稼動
動作に対応する複数のテストを行う。これらの動作は、
種々の飛行条件での種々のエンジン初期稼動条件と、エ
ンジン最終稼動条件とを含まなければならず、熱平衡条
件にあるエンジンについて開始されなければならない。
例えば所定の動作では、ローパワーエンジン条件での熱
平衡状態で始まり、軍事用パワーエンジン条件へと急速
に移行(すなわちスナップ加速)する。各動作で、動作
の前と、その間と、その後における基準エンジン温度と
瞬間クリアランスのデータを収集する。データは、典型
的には、熱安定化の間の10分間における連続した過渡
的データを含むものである。レーザープローブセンサ又
は容量センサを用いて、瞬間クリアランスのデータを収
集する。図3に示した点から実験データを分析すること
により、どの部品がいつどのような働きをしているかを
推定することができる。クリアランス過渡オーバーシュ
ートの予測値を算出し、プロットし、解析を行う。実験
データを予測値と比較する。比較の結果に基づき、クリ
アランス過渡オーバーシュート信号を与えるのに用いる
熱定時数と熱膨張係数とを調節して、実験データとクリ
アランス過渡オーバーシュート信号との間の偏差を最小
限とする。全ての動作について一つの解が最適でない場
合には、全ての又は最も重要な動作に最適な定数と、係
数とを選択することが必要である。これとは別に、定数
と係数を選択する特徴を動作に基づいて実時間的に取り
込むことも望ましい。
【0052】熱膨張が基準エンジン温度変化の線形関数
であれば、膨張係数は、膨張を基準エンジン温度で除算
することにより簡単に算出できるが、本発明はこれに限
定されるわけではない。膨張が基準エンジン温度変化に
対して線形関数でなければ、平均値が用いられてもよ
く、これとは別に、基準エンジン温度における別の熱平
衡温度への膨張係数に関する伝達機能が用いられてもよ
い。伝達機能は、式であってもルックアップテーブルと
されていてもよい。
【0053】本発明をこれまで熱膨張係数を有する種々
の実施例について説明してきたが、本発明はこれらに限
定されるものではない。例えば、別の実施例において
は、伝達機能GROWTHROTORと、GROWTHBLADE
と、GROWTHCASEとはそれぞれ、熱的条件を示す単
一のインプットを受け取って、それに応じて所定の熱的
条件での熱膨張と見積もられた熱的条件での熱膨張との
差を示したアウトプットを与えるようにされていてもよ
い。このタイプの伝達機能は、エンジン稼動条件での定
常状態熱的条件が予め定められる場合に適切である。
【0054】さらに、当業者は、開示された実施例のプ
ロセッサがプログラムされたハードウェアを備える、す
なわちコンピュータによりソフトウェア中で処理される
ものとして説明したが、配線板上でハードウェア配置と
して結線されて製造されていても良く、又集積回路とさ
れていても良く、ファームウェアとそれらの組み合わせ
を含む、他の形状とされていても良いことは理解されよ
う。開示された実施例では、周期的にサンプリングされ
る信号を用いるディジタルシステムを用いるものとして
説明したが、本発明は、また連続した信号を有するアナ
ログシステムやディジタルシステムとアナログシステム
との組み合わせでも実施できることは理解されよう。
【0055】本発明は3つのリア側圧縮ステージでのク
リアランス過渡オーバーシュートの決定について開示し
ているが、これに限定されるものではない。本発明は、
圧縮部及びタービン部のどちらへの使用にも適してお
り、それらのうち、いかなるステージに使用されてもよ
い。
【0056】さらに、作動媒体ガス温度を示す信号を使
用する最適の態様について開示してはいるが、エンジン
稼動条件を示すどのような適切な信号が用いられてもよ
い。この信号は計測されたものでも、計算されたもので
あってもよい。例えば、例示作動媒介ガス温度は、計測
されたものでも計算されたものであってもよく、また他
のエンジンパラメータを基準に決定されてもよい。
【0057】さらに本発明は、ロータの熱的条件と、ブ
レードの熱的条件と、ケースの熱的条件とを基準にした
瞬間クリアランスと定常状態クリアランスとの差を決定
する最適の態様について開示してはいるが、それに限定
されるものではない。決定は、ロータアッセンブリのど
のような数の熱的条件であっても、ケースのどのような
数の熱的条件を基準になされてもよい。本発明では、ロ
ータアッセンブリの少なくとも一つの熱的条件と、ケー
スの少なくとも一つの熱的条件が必要とされる。ロータ
アッセンブリの熱的条件の適切な数とケースの熱的条件
の適切な数は、各用途に応じたものとなる。熱的条件の
数は、典型的にはロータアッセンブリの構成部品とケー
スの構成部品の特性の点から見て所望の精度が得られる
ように選択される。例えば他の実施例では、ロータアッ
センブリについてのただ一つの熱的条件を用いて、又は
これとは別にロータアッセンブリの2つ以上の熱的条
件、例えばディスクの熱的条件、リムの熱的条件、ブレ
ードの熱的条件等を用いることもできる。
【0058】同様に、本発明はロータの熱膨張係数と、
ブレードの熱膨張係数と、ケースとの熱膨張係数とに基
づく瞬間クリアランスと定常状態クリアランスとの差を
決定する最適の態様について開示してはいるが、これに
限定されるものではない。決定はロータアッセンブリの
いくつの熱膨張係数であっても、ケースのいくつのの熱
膨張係数に基づいてなされてもよい。本発明では、ロー
タアッセンブリの少なくとも一つの熱膨張係数と、ケー
スの少なくとも一つの熱膨張係数が必要とされる。ロー
タアッセンブリの熱膨張係数の適切な数とケースの熱膨
張係数の適切な数は、典型的には、それぞれロータアッ
センブリの熱的条件の数とケースの熱的条件の数に一致
するが、必ずしもそうでなくともよい。上述の熱的条件
の数については、熱膨張係数の数は典型的にはロータア
ッセンブリの構成部品と、ケースの構成部品との特性の
点から望ましい精度が得られるように選択される。
【0059】これまで本発明を最適の態様について説明
してきたが、これらは本発明を制限するものではない。
上述した説明により当業者には、本発明の本質から離れ
ることなく、請求の範囲に記載された本発明の追加的な
実施例の他、最適の実施例への種々の改良を加えること
ができることは明らかであろう。したがって、請求の範
囲の記載は、本発明の本質の範囲となる上述の改良や実
施例を包含するものである。
【0060】
【符号の説明】
20…ガスタービンエンジン 22…ファン領域 24…圧縮領域 26…燃焼領域 30…長手軸 34…流路 40…ロータアッセンブリ 42…ステータアッセンブリ 44…ケース 46…ロータステージ 48…ロータステージ 50…ベーンステージ 52…ロータ 54…ブレード 58…リム 60…クリアランス
【図面の簡単な説明】
【図1】ガスタービンエンジンを制御するエンジンコン
トローラーのブロック図を共に示したガスタービンエン
ジンの概略図である。
【図2】図1の2−2の方向から見た図1のガスタービ
ンエンジンの圧縮領域の部分拡大断面図である。
【図3】エンジンアイドリング条件からエンジン一部稼
動条件に急速に移行する前と、間と、その後における種
々のエンジンパラメーターの大きさを示したグラフであ
る。
【図4】クリアランス過渡オーバーシュート信号を調和
させるために用いる図1のエンジン制御装置の一部を示
した機能ブロック図である。
【図5】図4のエンジン制御部が図3の急速な移行の前
と、その間と、その後に与える信号の大きさを示したグ
ラフである。
【図6】図4のクリアランス過渡オーバーシュート信号
を与えるために用いる図1のエンジン制御装置のプログ
ラムの一部のステップのフローチャートである。
【図7】図4のクリアランス過渡オーバーシュート信号
の大きさと、図3の急速な移行の前と、その間と、その
後について、一連のレーザプローブによって計測される
クリアランスの大きさを示したグラフである。
【図8】図4のエンジン制御部の熱上昇モジュールの別
実施例を示した機能ブロック図である。
フロントページの続き (72)発明者 シエッド ジェイ.ハリッド アメリカ合衆国,フロリダ,パーム ビー チ ガーデンズ,フィル ストリート 11641

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロータアッセンブリと、ケースとを備
    え、前記ロータアッセンブリは、ロータと該ロータを中
    心として周方向に離間して取り付けられた複数のブレー
    ドを有しており、該ブレードがクリアランスによりケー
    スから離間して設けられ、エンジン稼動条件を有すると
    共に該エンジン稼働条件を示した信号を与えるガスター
    ビンエンジンに使用する装置であって、該装置は、 前記エンジン稼動条件を指示する信号により前記ロータ
    アッセンブリの少なくとも一つの熱的条件を示す少なく
    とも一つの信号と、前記ケースの少なくとも一つの熱的
    条件を示す少なくとも一つの信号を与える第1の処理手
    段と、 前記エンジン稼動条件を指示する信号と、前記ロータア
    ッセンブリの少なくとも一つの熱的条件を示す少なくと
    も一つの信号と、前記ケースの少なくとも一つの熱的条
    件を示す少なくとも一つの信号により、前記ロータアッ
    センブリの少なくとも一つの熱的条件及び前記ケースの
    少なくとも一つの熱的条件における瞬間クリアランス
    と、前記エンジン稼動条件での前記ロータアッセンブリ
    と前記ケースの定常状態クリアランスの間の差を指示す
    る信号を与える第2の処理手段とを備えることを特徴と
    する装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の処理手段はさらに、前記ロー
    タアッセンブリの少なくとも一つの熱膨張係数を示す少
    なくとも一つの信号と、前記ケースの少なくとも一つの
    熱膨張係数を示す少なくとも一つの信号とを与え、さら
    に瞬間クリアランスと定常状態クリアランスとの差を示
    すと共にその大きさが前記差の関数として決定される信
    号を与える手段とを備えることを特徴とする請求項1記
    載の装置。
  3. 【請求項3】 第2の処理手段はさらに、前記エンジン
    稼動条件を示す信号の関数として前記ロータアッセンブ
    リの定常状態熱膨張と、前記ロータアッセンブリの少な
    くとも一つの熱膨張係数を示す少なくとも一つの信号と
    を決定するための手段と、前記エンジン稼動条件を示す
    信号の関数として前記ケースの定常状態熱膨張と、前記
    ケースの少なくとも一つの熱膨張係数を示す少なくとも
    一つの信号とを決定するための手段とを備えることを特
    徴とする請求項2記載の装置。
  4. 【請求項4】 前記ロータアッセンブリの少なくとも一
    つの熱膨張係数を示す少なくとも一つの信号と前記ケー
    スの少なくとも一つの熱膨張係数を示す少なくとも一つ
    の信号のうち、少なくとも一つは、ルックアップテーブ
    ル又は式の一方で与えられることを特徴とする請求項3
    記載の装置。
  5. 【請求項5】 前記エンジン稼動条件を示す信号は、前
    記エンジン条件での作動媒体ガスの温度を示す信号とさ
    れることを特徴とする請求項1記載の装置。
  6. 【請求項6】 前記第2の処理手段は、前記ロータアッ
    センブリが前記エンジン条件で熱平衡状態にある場合の
    前記エンジン稼動条件を示す信号の大きさと等しい大き
    さで前記ロータの少なくとも一つの熱的条件を示す少な
    くとも一つの信号を与える手段と、前記ケースが前記エ
    ンジン条件で熱平衡状態にある場合に前記エンジン稼動
    条件を示す信号の大きさと等しい大きさの前記ケースの
    少なくとも一つの熱的条件を示す少なくとも一つの信号
    を与える手段とを備えることを特徴とする請求項1記載
    の装置。
  7. 【請求項7】 前記ロータアッセンブリの少なくとも一
    つの熱的条件を示す少なくとも一つの信号は、前記ロー
    タの熱的条件を示す信号と、前記ブレードの熱的条件を
    示す信号とを含むことを特徴とする請求項1記載の装
    置。
  8. 【請求項8】 前記エンジン稼動条件を指示する前記信
    号は、前記エンジン稼動条件での作動媒体ガスの温度を
    示す信号であり、前記第2の処理手段は、さらに前記エ
    ンジン稼動条件を示す信号と前記ロータアッセンブリの
    少なくとも一つの熱膨張係数を示す少なくとも一つの信
    号との関数として前記ロータの定常状態熱膨張を決定す
    るための手段と、前記エンジン稼動条件を示す信号と少
    なくとも1つの前記ケースの熱膨張係数を示す少なくと
    も1つの信号との関数として前記ケースの定常状態熱膨
    張を決定するための手段と、前記ロータが前記エンジン
    条件において熱平衡状態にある場合の前記エンジン稼動
    条件を示す信号の大きさと等しい大きさで前記ロータア
    ッセンブリの少なくとも一つの熱的条件を示す少なくと
    も一つの信号を与えるための手段と、前記ケースが前記
    エンジン稼働条件において熱平衡状態にある場合に、前
    記エンジン稼動条件を示す信号の大きさに等しい大きさ
    の前記ケースの少なくとも一つの熱的条件を示す少なく
    とも一つの信号を与えるための手段とを備えることを特
    徴とする請求項2記載の装置。
  9. 【請求項9】 前記ロータアッセンブリの少なくとも一
    つの熱的条件を示す少なくとも一つの信号は、前記ロー
    タの熱的条件を示す信号と、前記ブレードの熱的条件を
    示す信号とを含むことを特徴とする請求項8記載の装
    置。
  10. 【請求項10】 ロータアッセンブリとケースとを備
    え、前記ロータアッセンブリは、ロータと該ロータを中
    心として周方向に離間して取り付けられた複数のブレー
    ドとを有し、該ブレードがクリアランスによりケースか
    ら離間して設けられ、エンジン稼動条件を有すると共
    に、該エンジン稼働条件を示す信号を与えるガスタービ
    ンエンジンに用いる方法であって、該方法は、 前記エンジン稼動条件を指示する信号により前記ロータ
    アッセンブリの少なくとも一つの熱的条件を示す少なく
    とも一つの信号と、前記ケースの少なくとも一つの熱的
    条件を示す少なくとも一つの信号とを与えるステップ
    と、 前記ロータアッセンブリの少なくとも一つの熱的条件と
    前記ブレード及び前記ケースの少なくとも一つの熱的条
    件での瞬間クリアランスと、前記エンジン稼動条件での
    前記ロータと前記ケースの定常状態熱的条件におけるク
    リアランスとの差を示す信号を与えると共に、前記エン
    ジン条件を示す信号により前記ロータアッセンブリの少
    なくとも一つの熱的条件を示す少なくとも一つの信号
    と、前記ケースの少なくとも一つの熱的条件を示す少な
    くとも一つの信号とを与えるステップとを有することを
    特徴とする方法。
  11. 【請求項11】 前記ロータアッセンブリの少なくとも
    一つの熱膨張係数を示す少なくとも一つの信号を与える
    と共に、前記ケースの少なくとも一つの熱膨張係数を示
    す少なくとも一つの信号を与え、前記瞬間クリアランス
    と前記定常状態クリアランスの差の関数として大きさが
    決定される前記差を示した信号を与えることを含むこと
    を特徴とする請求項10記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記エンジン稼動条件を示す信号の関
    数として前記ロータアッセンブリの定常状態熱膨張と、
    前記ロータアッセンブリの少なくとも一つの熱膨張係数
    を示す少なくとも一つの信号とを決定し、前記エンジン
    稼動条件を示す信号の関数として前記ケースの定常状態
    熱膨張と、前記ケースの少なくとも一つの熱膨張係数を
    示す少なくとも一つの信号とを決定することを含むこと
    を特徴とする請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記ロータアッセンブリの少なくとも
    一つの熱膨張係数を示す少なくとも一つの信号と前記ケ
    ースの少なくとも一つの熱膨張係数を示す少なくとも一
    つの信号のうち、少なくとも一つは、ルックアップテー
    ブル、又は式の一方で与えられることを特徴とする請求
    項12記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記エンジン稼動条件を示す信号は、
    前記エンジン条件での作動媒体ガスの温度を示す信号と
    されることを特徴とする請求項10記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記ロータアッセンブリが前記エンジ
    ン条件で熱平衡状態にある場合の前記エンジン稼動条件
    を示す信号の大きさと等しい大きさで前記ロータの少な
    くとも一つの熱的条件を示す少なくとも一つの信号を与
    えると共に、前記ケースが前記エンジン条件で熱平衡状
    態にある場合に前記エンジン稼動条件を示す信号の大き
    さと等しい大きさの前記ケースの少なくとも一つの熱的
    条件を示す少なくとも一つの信号を与えることを特徴と
    する請求項10記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記ロータアッセンブリの少なくとも
    一つの熱的条件を示す少なくとも一つの信号は、前記ロ
    ータの熱的条件を示す信号と、前記ブレードの熱的条件
    を示す信号とを含むことを特徴とする請求項10記載の
    方法。
  17. 【請求項17】 前記エンジン稼動条件を示す前記信号
    は、前記エンジン稼動条件での作動媒体ガスの温度を示
    す信号であり、さらに、前記エンジン稼動条件を示す信
    号と前記ロータアッセンブリの少なくとも一つの熱膨張
    係数を示す少なくとも一つの信号との関数として前記ロ
    ータの前記定常状態熱膨張を決定し、前記エンジン稼動
    条件を示す信号と少なくとも1つの前記ケースの熱膨張
    係数を示す少なくとも1つの信号との関数として前記ケ
    ースの定常状態熱膨張を決定し、前記ロータが前記エン
    ジン条件において熱平衡状態にある場合の前記エンジン
    稼動条件を示す信号の大きさと等しい大きさで前記ロー
    タアッセンブリの少なくとも一つの熱的条件を示す少な
    くとも一つの信号を与え、前記ケースが前記エンジン条
    件において熱平衡状態にある場合に、前記エンジン稼動
    条件を示す信号の大きさに等しい大きさの前記ケースの
    少なくとも一つの熱的条件を示す少なくとも一つの信号
    を与えることを特徴とする請求項11記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記ロータアッセンブリの少なくとも
    一つの熱的条件を示す少なくとも一つの信号は、前記ロ
    ータの熱的条件を示す信号と、前記ブレードの熱的条件
    を示す信号とを含むことを特徴とする請求項17記載の
    方法。
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