JP2000186065A - 鎖状ポリアミン系化合物及びポリアミン系抗ガン剤 - Google Patents

鎖状ポリアミン系化合物及びポリアミン系抗ガン剤

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JP2000186065A JP10363329A JP36332998A JP2000186065A JP 2000186065 A JP2000186065 A JP 2000186065A JP 10363329 A JP10363329 A JP 10363329A JP 36332998 A JP36332998 A JP 36332998A JP 2000186065 A JP2000186065 A JP 2000186065A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規ポリアミン系化合物の提供及び制ガン作
用のあるポリアミン系化合物の提供。 【解決手段】 下記一般式(I)及び(III)で表されるポ
リアミン系化合物及び/又はその医薬上許容される塩、
並びに前記化合物及び/又はその塩の少なくとも1種を有
効成分として含む抗ガン剤。 【化1】 【化2】 詳しくは、1,18-ビス(エチルアミノ)-5,14ジアザオク
タデカン、1,16-ビス(シクロプロピルメチルアミノ)-5,
12ジアザヘキサデカン、1,17-ビス(シクロプロピルメチ
ルアミノ)-5,13ジアザヘプタデカン、及び/又はその医
薬上許容される塩の少なくとも1種を有効成分として含
む抗ガン剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規ポリアミン系
化合物及び制ガン作用を有するポリアミン系化合物に関
する。
【0002】
【従来の技術】統計上、ガンは死因の中で最大の割合を
示し、有効な治療方法の確立が望まれている最も治療の
困難な病気の1つである。現在、外科的治療法、免疫学
的治療法、物理療法、化学療法、遺伝子治療等を単独
で、又は併用しながら治療が進められている。あらゆる
体組織に発生するガンは、それらの組織特有の機能のた
め、外見上の多様性に満ちており、対処療法のみでは到
底完全治療に至らないのが現状である。さらに、化学療
法においては、複数回の使用によりガン細胞が獲得する
薬品耐性の問題に悩まされており、新しい作用機構で作
用する制ガン剤の開発に対する強い要望がある。
【0003】制ガン剤の開発において新しい治療法の基
礎となり得る研究の1つに、ポリアミン系化合物の制ガ
ン作用の研究がある。ポリアミン類はあらゆる生物種の
細胞内に存在する低分子量を有する化合物である。ポリ
アミン類は、細胞増殖や細胞分化の際に著しく濃度が高
まることから(C. W. Tabor H. Tabor、Ann. Rev. Bbioc
hem.53、749-790(1984)及びL. J. Marton及びD. R. Mor
ris、“Inhibition ofPolyamine Metabolism”、(P. P.
McCann、A. E. Pegg、及びA. Sjoerdsma、eds))、これ
らの生化学過程との関連性が古くから指摘されている。
研究の進展により、細胞周期におけるポリアミン類の発
現時期と役割、生合成過程や、関与する酵素の種類と機
能、ポリアミン分解酵素とその代謝産物等多くの事項が
明らかにされてきている。また、近年では、これらの酵
素の産出に関与するDNA上での存在部位と塩基配列の解
明も行われており、分子生物学にかかわる研究者の興味
を引きつけ続けている。
【0004】これらの研究から、ポリアミンが細胞増殖
及び細胞分化に関与していることが明らかになってきて
いる。ガンは、細胞増殖異常の一種であり、ポリアミン
によりガンを制御することができる可能性が示唆され
る。従って、ポリアミンの生合成経路の遮断や蓄えられ
ているポリアミンの代謝の促進が可能ならば、細胞の増
殖を押さえることができ、よって制ガン効果をもたらす
ことができるという考えから、多くの酵素阻害剤が制ガ
ン剤として開発されている。ポリアミン系抗ガン剤の初
めての報告は、R. J. Bergeronら(J. Med. Chem. 31、1
183−1190 (1988))によりなされた。彼らはその後、作
用機作の究明と、構造と活性の相関性を追及し、ポリア
ミン系制ガン剤の分子設計に方向性を与えることに貢献
している。また、彼らの研究に刺激を受けた多くの研究
者をポリアミン系制ガン剤の開発に向かわせる大きな原
動力となっている。
【0005】これらの研究が実り、数年前には、BE333
の制ガン剤としての臨床検査が始まり、化学療法剤の誕
生に向けて着実な歩みを続けている。細胞増殖におい
て、核酸やタンパク質等の巨大な分子がフル稼働してい
る細胞増殖の過程に、極めて低分子量の簡単な構造のポ
リアミン類が関与し、機能調整という大きな役割を果た
している事実に、より有用なポリアミン系制ガン剤の開
発の大きな可能性が存在していると言うことができる。
従って、更なるポリアミン系化合物の開発、既知及び新
規ポリアミン系化合物の構造及び有する作用の研究、更
には、作用機作の究明と、構造と活性の相関性等の研究
が期待されており、それらの研究を制ガン剤の開発に応
用していくことが課題とされている。
【0006】
【発明の解決しようとする課題】本発明は、ガン治療薬
の開発において多くの可能性を有する新規ポリアミン系
化合物を提供すること、特に、製造するポリアミンの生
理活性の構造的要因と特異性の検出を容易にするため、
系統的に鎖状ポリアミン誘導体を合成する方法を用いた
新規ポリアミン化合物の提供及び制ガン作用のあるポリ
アミン系化合物の提供を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式I
で表されるポリアミン系化合物及びその医薬上許容され
る塩に関する。
【0008】
【化5】 式(I)中、nは、1から8の整数であり、R1は、水素原
子又はp-トルエンスルホニル基であり、R2は、エチル基
又は下記一般式(II)で表される基であり、Rは、水素
原子又はp-トルエンスルホニル基であり、Rは、エチ
ル基又は下記一般式(II)で表される基である。
【0009】
【化6】 式(II)中、mは、1又は2であり、R5は、水素原子、若し
くはp-トルエンスルホニル基であり、R6は、水素原子、
エチル基、アルデヒド基、若しくはシクロプロピルメチ
ル基であるか、又はR5及びR6は、フタロイル基を形成す
る。
【0010】更に本発明は、下記一般IIIで表されるポ
リアミン系化合物及びその医薬上許容される塩に関す
る。
【0011】
【化7】 式(III)中、pは1であり、qは、1又は2であり、R
7は、水素原子、若しくはp-トルエンスルホニル基であ
り、R8は、水素原子、エチル基、アルデヒド基、シクロ
プロピルメチル基、若しくは下記一般式(IV)であるか、
又はR7及びR8は、フタロイル基を形成し、R9は、水素原
子、p-トルエンスルホニル基、又はベンジル基であり、
R10は、水素原子、若しくはp-トルエンスルホニル基で
あり、 R11 は、水素原子、エチル基、アルデヒド基、シ
クロプロピルメチル基、若しくは下記一般式(IV)である
か、又はR10及びR11は、フタロイル基を形成する。
【0012】
【化8】 式中、uは、1又は2であり、R12は、水素原子又はp-ト
ルエンスルホニル基であり、R13は、水素原子、エチル
基、又はシクロプロピルメチル基である。
【0013】また、本発明は、上記一般式(I)又は上記
一般式(III)で表される化合物及び/又はその医薬上許
容される塩の少なくとも1種を有効成分として含む抗ガ
ン剤に関する。より詳しくは、1,18-ビス(エチルアミ
ノ)-5,14ジアザオクタデカン(化学式(V))、1,16-ビス
(シクロプロピルメチルアミノ)-5,12ジアザヘキサデカ
ン(化学式(VI))、1,17-ビス(シクロプロピルメチルアミ
ノ)-5,13ジアザヘプタデカン(化学式(VII))、及び/又
はその医薬上許容される塩の少なくとも1種を有効成分
として含む抗ガン剤に関する。
【0014】
【化9】
【0015】
【化10】
【0016】
【化11】
【0017】
【発明の実施の形態】新規ポリアミン系化合物 後述の実施例で説明する化合物1〜54a,b(化合物22、2
7、32、及び37は除く)のうち、化合物1〜5、11〜17、2
0、21、42〜44、48、及び49は、一般式(I)で示される
化合物であり、化合物6〜10、18、19、22〜41、及び45
〜47は、一般式(III)で示される化合物である。各化合
物と一般式(I)又は(III)との関係を、以下の表に示
す。尚、表中、Etはエチル基を、Tsはp-トルエンスルホ
ニル基を、CPMはシクロプロピルメチル基、Phthはフタ
ロイル基をそれぞれ表す。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】
【0021】医薬上許容される塩とは、無機酸塩及び有
機酸塩のいずれでもよい。無機酸塩としては、塩酸塩、
臭素酸塩等を挙げることができる。有機酸塩としては、
酢酸塩、クエン酸塩等を挙げることができる。好ましく
は、臭素酸塩を用いることができる。但し、これらに限
定されるものではない。
【0022】本発明の新規ポリアミン系化合物は、簡単
な鎖状ポリアミンを出発原料として、その両末端を対称
的に、また非対称的に系統的に伸張したのち、鎖状ポリ
アミン類の両末端一級アミノ基にエチル置換基またはシ
クロプロピルメチル置換基を導入した水溶性鎖状ポリア
ミン誘導体を系統的に合成することができる。
【0023】 具体的には、ジアミノブタン、ジアミノプ
ロパン、ジアミノペンタン、ジアミノへキサン、ジアミ
ノへプタン、ジアミノオクタン、ジアミノノナン、又は
ジアミノデカン等のアルカンジアミンをトシルクロリド
と、室温で1〜3時間反応させる。得られたNa,Nw-ジ(p
-トルエンスルホニル)-a,w-ジアミノアルカン (a及びw
は、それぞれの化合物に対応する整数を示す)(以下、こ
の化合物をA鎖とする)を出発材料として使用する。A鎖
に対して両末端が一級アミノ基に変換されるように工夫
したアルキル鎖(以下、B鎖とする)を上記A鎖に導入す
る。具体的には、例えば、B鎖は、アルキル鎖の一端が
フタルイミド基やトシルアミド基に結合したハロアルカ
ンを使用することにより、その一端が一級アミノ基に変
換されるようにすることができる。得られたB鎖をA鎖に
導入する方法は、具体的には、例えば、A鎖とB鎖を、塩
基の存在下、室温〜80℃で、数時間〜3日反応させるこ
とにより行うことができる。得られた化合物は、スキー
ム1の化合物1、スキーム2の化合物6、及びスキーム
3の化合物11に相当する。
【0024】B鎖をA鎖に導入して得られた化合物は、公
知の方法(特許1〜5及び文献6〜8)を用いて対応する
トシルアミド誘導体とする。具体的には、得られた化合
物をNHとDMF中で、60〜80℃で1日反応させる。こ
の反応は、後述のスキーム1、2、及び3の工程aに相当す
る。得られた化合物を、2N-HCl中、40〜80℃で1〜3
時間反応させ、更に、TsClと、ピリジン及びNEt3の存在
下、室温で、3〜4時間反応させて、トシルアミド誘導
体(スキーム1化合物3、スキーム2化合物8、及びス
キーム3化合物13)を得る。この反応は、後述のスキー
ム1、2、及び3の工程b に相当する。
【0025】上記の方法で得られたトシルアミド誘導体
を出発物質として、文献(1〜8)に記載されている方法
を用いて系統的にエチル基およびシクロプロピルメチル
基等のアルキル基を導入し、ポリアミン系化合物を合成
する。具体的には、トシルアミド誘導体にエチル基を導
入する場合には、トシルアミド誘導体をEt-BrとK2CO3
びDMF中で室温で3日反応させることによりエチル基を導
入することができる。この反応は、後述のスキーム1、
2、3、及び12の工程c、スキーム7、8、9、及び10の工程
aに相当する。一方、トシルアミド誘導体にシクロプロ
ピルメチル基を導入する場合には、トシルアミド誘導体
をシクロプロピルメチルとK2CO3及びDMF中で、室温で3
日反応させることによりシクロプロピルメチル基を導入
することができる。この反応は、後述のスキーム4、5、
及び6の工程a、並びにスキーム7、8、9、及び10の工程b
に相当する。
【0026】得られたエチル基またはシクロプロピルメ
チル基を導入された化合物は、脱トシル化する。脱トシ
ル化の方法は文献6〜8に記載の方法を用いることがで
きる。具体的には、例えば、エチル基またはシクロプロ
ピルメチル基を導入した化合物を33% HBr-AcOH(酢酸)
で処理することにより脱トシル化化合物を得ることがで
きる。この反応は、後述のスキーム1、2、3、及び12の
工程d、スキーム4、5、及び6の工程b、スキーム7、8、
9、及び10の工程c、並びにスキーム11の工程aに相当す
る。
【0027】参照する文献のリストを以下に示す。 1) 岩田、山本、中島:特開平08-027129(公開日H8.01.
30)「環状ポリアミン及びそれを有効成分とする抗ウィ
ルス剤」 2) 岩田、葛原:特許1857707「N-アルキルホルムアミド
の製造方法」 3) 岩田、葛原:特許1857749「ポリアミン誘導体」 4) 岩田、葛原:特許1998558「ポリアミン誘導体の製造
法」 5) 岩田、葛原:特許2123326「N-フタルイミド誘導体及
びその製造法」 6) M. Iwata and H. Kuzuhara、 Synth. Commun.、 1
9 1009-1014 (1989). 7) M. Iwata and H. Kuzuhara、 Bull. Chem. Soc. J
pn.、 62、 198-210 (1989). 8) M. Iwata and H. Kuzuhara、 Bull. Chem. Soc.
Jpn.、 62、 1102-1106(1989).
【0028】ポリアミン系化合物を含む抗ガン剤 本発明の抗ガン剤は、上記一般式(I)又は上記一般式(I
II)で表される化合物及び/又はその医薬上許諾される
塩の少なくとも1種を有効成分として含むものである。
更に詳しくは、1,18-ビス(エチルアミノ)-5,14ジアザ
オクタデカン(本発明の式(I)で表される化合物、後述
スキーム3の化合物15f)、1,16-ビス(シクロプロピルメ
チルアミノ)-5,12ジアザヘキサデカン(本発明の式(I)
で表される化合物、後述のスキーム6の化合物21d)、1,1
7-ビス(シクロプロピルメチルアミノ)-5,13ジアザヘプ
タデカン(本発明の式(I)で表される化合物、後述のス
キーム6の化合物21e)、及び/又はその医薬上許容され
る塩の少なくとも1種を有効成分として含有するもので
ある。
【0029】医薬上許容される塩とは、無機酸塩及び有
機酸塩のいずれでもよい。無機酸塩としては、塩酸塩、
臭素酸塩等を挙げることができる。有機酸塩としては、
酢酸塩、クエン酸塩等を挙げることができる。好ましく
は、臭素酸塩を用いることができる。但し、これらに限
定されるものではない。
【0030】本発明の抗ガン剤は、前記有効成分として
前記化合物及び/又はその医薬上許容される塩を、例え
ば、0.1μg〜1000mg含む。これを、例えば、1日1〜3
回に分けて投与することができる。本発明の抗ガン剤の
投与方法としては、経口、静脈内、筋肉内、皮下、及び
腹腔内等を挙げることができ、それぞれ適した形態の本
抗ガン剤を使用する。投与量は、種、体重、年齢、個々
の体調、及び投与形態等を考慮し、適宜決定することが
できる。
【0031】本発明の抗ガン剤は、例えば、錠剤、被膜
錠剤、カプセル、粉末、顆粒、等張液等の水溶液、水溶
性若しくは油性懸濁液、シロップ、煎じ薬、又はドロッ
プのような一般的な生薬調剤等の形態とすることができ
る。本発明の抗ガン剤は、一般的な補形薬、賦形剤、及
び添加物を添加することもできる。
【0032】
【実施例】実施例1 1,12-ジ(エチルアミノ)-4,9-ジアザドデカン (1,12-di
(ethylamino)-4,9-diazadodecane) HBr 塩 (5)の合成
(スキーム1)
【0033】
【化12】スキーム1
【0034】ジアミノブタンを原料として、これをトシ
ルクロリドと室温で3時間反応させて、N1,N4-ジ(p-トル
エンスルホニル)-1,4-ジアミノブタンを得た。得られた
N1,N4-ジ(p-トルエンスルホニル)-1,4-ジアミノブタン
をA鎖として、B鎖にはN-(3-ブロモプロピル)フタルイ
ミドを用い、公知の方法(特許1〜5及び文献6〜8)に
基づいて上記A鎖とB鎖からN1,N4,N9,N12-テトラ(p-ト
ルエンスルホニル)-1,12-ジアミノ-4,9-ジアザドデカ
ン(3)を誘導した。具体的には、化合物1を合成し、こ
の化合物1をDMF中、70℃で1日N2H4と反応させて化合
物2とし、得られた化合物2を初めに2N-HClで、70℃
で1時間処理し、更にピリジン(Py)中、NEt3の存在下で
室温で4時間 TsClと反応させて化合物3を得た。
【0035】次いで、DMF(40 ml)中、上記化合物3 (0.1
7 g)、無水炭酸カリウム(0.143 g)、ブロモエタン(57 m
g)混合物を室温にて3日間撹拌反応させ、ろ過後、濃縮
し、クロロホルムーアセトン(95 : 5 v/v)を展開溶媒
とするシリカゲル(Merck社、Art. 7734、 70-230 mes
h)カラムクロマトグラフィ法により、TLC (Merck社、Ar
t. 5715)上Rf=0.4 (クロロホルムーアセトン(95 : 5 v
/v))成分を集めると、N1,N4,N9,N12-テトラ(p-トルエ
ンスルホニル)-1,12-ジ(エチルアミノ)-4,9-ジアザ
ドデカン(4、 0.106g、収率 58%)が得られた。化合物4
の元素分析の結果は後述の表4に、H-NMRと13C-NMRの
結果は後述の表8にそれぞれ示す。得られた化合物4 (9
6 mg) を33%-HBr-酢酸(10 ml)中、フェノール(0.206 g)
とともに75℃の油浴中で20時間加熱撹拌し、反応混合物
を減圧濃縮する。残さにジエチルエーテルを添加して撹
拌し上澄みを捨て、ついでメタノールとジエチルエーテ
ル混合溶液により上澄み液が無色になるまで同様の洗浄
を繰り返す。減圧下、溶媒を除去すると化合物5(スキー
ム1参照)が無色粉末として得られた。
【0036】実施例2 1,8-ジ(エチルアミノ)-4-アザオクタン(1,8-di(ethylam
ino)-4-azaoctane) HBr塩 (10)の合成(スキーム2)
【0037】
【化13】スキーム2
【0038】3-ブロモプロピルアミンを原料として、こ
れをトシルクロリドと0℃で2時間反応させて、N-(p-ト
ルエンスルホニル)-3-ブロモプロピルアミンを合成す
る。更に、これをフタルイミドと室温で3日間反応させ
てN-(N3-p-トルエンスルホニル-3-アミノプロピル)フ
タルイミドを得た。得られたN-(N3-p-トルエンスルホニ
ル-3-アミノプロピル)フタルイミドをA鎖として、B鎖
にはN-(4-ブロモブチル)フタルイミドを用い、公知の
方法(特許1〜5及び文献6〜8)に基づいて上記A鎖とB
鎖からN1,N4,N8 -トリ(p-トルエンスルホニル)-1,8-
ジアミノ-4-アザオクタン(8)を誘導した。具体的には、
化合物6を合成し、この化合物6をDMF中、70℃で1日N
2H4と反応させて化合物7とし、得られた化合物7を初
めに2N-HClで、70℃で1時間処理し、更に、ピリジン
中、NEt3の存在下で室温で4時間 TsClと反応させて化合
物8を得た。
【0039】次いで、DMF(40 ml)中、上記化合物8 (0.1
57 g)、無水炭酸カリウム(0.178 g)、ブロモエタン(48
ml)混合物を室温にて3日間撹拌反応させ、ろ過後、濃
縮し、クロロホルムーアセトン(95 : 5 v/v)を展開溶
媒とするシリカゲル(Merck社、Art. 7734、 70-230 me
sh)カラムクロマトグラフィ法により、TLC (Merck社、A
rt. 5715)上Rf=0.4 (クロロホルムーアセトン(95 : 5
v/v))成分を集めると、N1,N4,N8 -トリ(p-トルエンス
ルホニル)-1,8-ジ(エチルアミノ)-4-アザオクタン
(9、 0.111g、収率 65%)が得られた。化合物9の元素分
析の結果は後述の表1に、H-NMRと13C-NMRの結果は後
述の表8にそれぞれ示す。得られた化合物9 (100 mg)
を33%-HBr-酢酸(10 ml)中、フェノール(0.283 g)ととも
に75℃の油浴中で20時間加熱撹拌し、反応混合物を減圧
濃縮する。残さにジエチルエーテルを添加して撹拌し上
澄みを捨て、ついでメタノールとジエチルエーテル混合
溶液により上澄み液が無色になるまで同様の洗浄を繰り
返す。減圧下、溶媒を除去すると化合物10(スキーム2
参照)が無色粉末として得られた。
【0040】実施例3.1 1,13-ジ(エチルアミノ)-5,9-ジアザトリデカン (1,13-d
i(ethylamino)-5,9-diazatridecane) HBr 塩 (15a)の合
成(スキーム3)
【0041】
【化14】スキーム3
【0042】ジアミノプロパンを原料として、これをト
シルクロリドと室温で3時間反応させ、N1,N3-ジ(p-トル
エンスルホニル)-1,3-ジアミノプロパンを得た。得られ
たN1,N3-ジ(p-トルエンスルホニル)-1,3-ジアミノプロ
パン をA鎖として、B鎖にはN-(4-ブロモブチル)フタル
イミドを用い、公知の方法(特許1〜5及び文献6から
8)に基づいて、上記A鎖とB鎖からN1,N5,N9,N13-テトラ
(p-トルエンスルホニル)-1,13-ジアミノ-5,9-ジアザ
トリデカン(13a)を誘導した。具体的には、化合物11aを
合成し、この化合物11aをDMF中、70℃で1日N2H4と反応
させて化合物12aとし、得られた化合物12aを初めに2N-
HClで、70℃で1時間処理し、更に、ピリジン中、NEt3
存在下で室温で4時間 TsClと反応させて化合物13aを得
た。
【0043】DMF(40 ml)中、上記化合物13a (0.229
g)、無水炭酸カリウム(0.190 g)、ブロモエタン(51 ml)
混合物を室温にて3日間撹拌反応させ、ろ過後、濃縮
し、クロロホルムーアセトン(95 : 5 v/v)を展開溶媒
とするシリカゲル(Merck社、Art.7734、 70-230 mesh)
カラムクロマトグラフィ法により、TLC (Merck社、Art.
5715)上Rf=0.4 (クロロホルムーアセトン(95 : 5 v/
v))成分を集めると、N1,N5,N9,N13-テトラ(p-トルエン
スルホニル)-1,13-ジ(エチルアミノ)-5,9-ジアザト
リデカン(14a、 0.215 g、収率 88%)が得られた。化合
物14aの元素分析の結果は後述の表4に、H-NMRと13C-
NMRの結果は後述の表8にそれぞれ示す。得られた化合
物14a (202 mg) を33%-HBr-酢酸(10 ml)中、フェノール
(0.428 g)とともに75℃の油浴中で20時間加熱撹拌し、
反応混合物を減圧濃縮する。残さにジエチルエーテルを
添加して撹拌し上澄みを捨て、ついでメタノールとジエ
チルエーテル混合溶液により上澄み液が無色になるまで
同様の洗浄を繰り返す。減圧下、溶媒を除去すると化合
物15a(スキーム3参照)が無色粉末として得られた。
【0044】実施例3.2 1,14-ジ(エチルアミノ)-5,10-ジアザテトラデカン (1,1
4-di(ethylamino)-5,10-diazatetradecane) HBr 塩 (15
b)の合成(スキーム3) ジアミノブタンを原料として、これをトシルクロリドと
室温で3時間反応させて、N1,N4-ジ(p-トルエンスルホニ
ル)-1,4-ジアミノブタンを得た。得られたN1,N4-ジ(p-
トルエンスルホニル)-1,4-ジアミノブタン をA鎖とし
て、B鎖にはN-(4-ブロモブチル)フタルイミドを用い、
公知の方法(特許1〜5及び文献6〜8)に基づき上記A鎖
とB鎖からN1,N5,N10,N14-テトラ(p-トルエンスルホニ
ル)-1,14-ジアミノ-5,10-ジアザテトラデカン(13b)を
誘導した。具体的には、化合物11bを合成し、この化合
物11bをDMF中、70℃で1日N2H4と反応させて化合物12b
とし、得られた化合物12bを初めに2N-HClで、70℃で1
時間処理し、更に、ピリジン中、NEt3の存在下で室温で
4時間 TsClと反応させて化合物13bを得た。
【0045】次いで、DMF(40 ml)中、上記化合物13b
(0.179 g)、無水炭酸カリウム(0.146g)、ブロモエタン
(40 ml)混合物を室温にて3日間撹拌反応させて、ろ過
後、濃縮し、クロロホルムーアセトン(95 : 5 v/v)を
展開溶媒とするシリカゲル(Merck社、Art. 7734、 70-
230 mesh)カラムクロマトグラフィ法により、TLC (Merc
k社、Art. 5715)上Rf=0.4 (クロロホルムーアセトン(9
5 : 5 v/v))成分を集めると、N1,N5,N10,N14-テトラ(p
-トルエンスルホニル)-1,14-ジ(エチルアミノ)-5,10
-ジアザテトラデカン(14b、 0.215 g、収率 88%)が得
られた。化合物14bの元素分析の結果は後述の表4に、
H-NMRと13C-NMRの結果は後述の表8にそれぞれ示す。
得られた化合物14b (114 mg) を33%-HBr-酢酸(10 ml)
中、フェノール(0.238 g)とともに75℃の油浴中で20時
間加熱撹拌し、反応混合物を減圧濃縮する。残さにジエ
チルエーテルを添加して撹拌し上澄みを捨て、ついでメ
タノールとジエチルエーテル混合溶液により上澄み液が
無色になるまで同様の洗浄を繰り返す。減圧下、溶媒を
除去すると化合物15b(スキーム3参照)が無色粉末とし
て得られた。
【0046】実施例3.3 1,15-ジ(エチルアミノ)-5,11-ジアザペンタデカン (1,1
5-di(ethylamino)-5,11-diazapentadecane) HBr 塩 (15
c)の合成(スキーム3) ジアミノペンタンを原料として、これをトシルクロリド
と反応させて、N1,N5-ジ(p-トルエンスルホニル)-1,5-
ジアミノペンタンを得た。得られたN1,N5-ジ(p-トルエ
ンスルホニル)-1,5-ジアミノペンタン をA鎖として、B
鎖にはN-(4-ブロモブチル)フタルイミドを用い、公知
の方法(特許1〜5及び文献6〜8に基づいて上記A鎖と
B鎖からN1,N5,N11,N15-テトラ(p-トルエンスルホニ
ル)-1,15-ジアミノ-5,11-ジアザペンタデカン(13c)を
誘導した。具体的には、化合物11cを合成し、この化合
物11cをDMF中、70℃で1日N2H4と反応させて化合物12c
とし、得られた化合物12cを初めに2N-HClで、70℃で1
時間処理し、更に、ピリジン中、NEt 3の存在下で室温で
4時間 TsClと反応させて化合物13cを得た。
【0047】次いで、DMF(40 ml)中、上記化合物13c
(0.186 g)、無水炭酸カリウム(0.149g)、ブロモエタン
(40 ml)混合物を室温にて3日間撹拌反応させ、ろ過
後、濃縮し、クロロホルムーアセトン(95 : 5 v/v)を
展開溶媒とするシリカゲル(Merck社、Art. 7734、 70-
230 mesh)カラムクロマトグラフィ法により、TLC (Merc
k社、Art. 5715)上Rf=0.4 (クロロホルムーアセトン(9
5 : 5 v/v))成分を集めると、N1,N5,N11,N15-テトラ(p
-トルエンスルホニル)-1,15-ジ(エチルアミノ)-5,11
-ジアザペンタデカン(14c、 0.173 g、収率 87%)が得
られた。化合物14cの元素分析の結果は後述の表4に、
H-NMRと13C-NMRの結果は後述の表8にそれぞれ示す。
得られた化合物14c (163 mg) を33%-HBr-酢酸(13 ml)
中、フェノール(0.334 g)とともに75℃の油浴中で20時
間加熱撹拌し、反応混合物を減圧濃縮する。残さにジエ
チルエーテルを添加して撹拌し上澄みを捨て、ついでメ
タノールとジエチルエーテル混合溶液により上澄み液が
無色になるまで同様の洗浄を繰り返す。減圧下、溶媒を
除去すると化合物15c(スキーム3参照)が無色粉末とし
て得られた。
【0048】実施例3.4 1,16-ジ(エチルアミノ)-5,12-ジアザヘキサデカン(1,16
-di(ethylamino)-5,12-diazahexadecane) HBr 塩 (15d)
の合成(スキーム3) ジアミノへキサンを原料として、これをトシルクロリド
と反応させてN1,N6-ジ(p-トルエンスルホニル)-1,6-ジ
アミノヘキサンを得た。得られたN1,N6-ジ(p-トルエン
スルホニル)-1,6-ジアミノヘキサン をA鎖として、B鎖
にはN-(4-ブロモブチル)フタルイミドを用い、公知の
方法(特許1〜5及び文献6〜8)に基づいて上記A鎖
とB鎖からN1,N5,N12,N16-テトラ(p-トルエンスルホニ
ル)-1,16-ジアミノ-5,12-ジアザヘキサデカン(13d)を
誘導した。具体的には、化合物11dを合成し、この化合
物11dをDMF中、70℃で1日N2H4と反応させて化合物12d
とし、得られた化合物12dを初めに2N-HClで、70℃で1
時間処理し、更に、ピリジン中、NEt 3存在下で室温で4
時間 TsClと反応させて化合物13dを得た。
【0049】次いで、DMF(40 ml)中、上記化合物13d
(0.208 g)、無水炭酸カリウム(0.164g)、ブロモエタン
(44 ml)混合物を室温にて3日間撹拌反応させ、ろ過
後、濃縮し、クロロホルムーアセトン(95 : 5 v/v)を
展開溶媒とするシリカゲル(Merck社、Art. 7734、 70-
230 mesh)カラムクロマトグラフィ法により、TLC (Merc
k社、Art. 5715)上Rf=0.4 (クロロホルムーアセトン(9
5 : 5 v/v))成分を集めると、N1,N5,N12,N16-テトラ(p
-トルエンスルホニル)-1,16-ジ(エチルアミノ)-5,12
-ジアザヘキサデカン(14d、0.243 g、収率 99%)が得ら
れた。化合物14dの元素分析の結果は後述の表4に、H
-NMRと13C-NMRの結果は後述の表8にそれぞれ示す。得
られた化合物14d (233 mg) を33%-HBr-酢酸(13 ml)中、
フェノール(0.471 g)とともに75℃の油浴中で20時間加
熱撹拌し、反応混合物を減圧濃縮する。残さにジエチル
エーテルを添加して撹拌し上澄みを捨て、ついでメタノ
ールとジエチルエーテル混合溶液により上澄み液が無色
になるまで同様の洗浄を繰り返す。減圧下、溶媒を除去
すると化合物15d(スキーム3参照)が無色粉末として得
られた。
【0050】実施例3.5 1,17-ジ(エチルアミノ)-5,13-ジアザヘプタデカン (1,1
7-di(ethylamino)-5,13-diazaheptadecane) HBr 塩 (15
e)の合成(スキーム3) ジアミノへプタンを原料として、これをトシルクロリド
と、室温で3時間反応させてN1,N7-ジ(p-トルエンスルホ
ニル)-1,7-ジアミノヘプタンを得た。得られたN1,N7-ジ
(p-トルエンスルホニル)-1,7-ジアミノヘプタン をA鎖
として、B鎖にはN-(4-ブロモブチル)フタルイミドを用
い、公知の方法(特許1〜5及び文献6〜8)に基づき上
記A鎖とB鎖からN1,N5,N13,N17-テトラ(p-トルエンスル
ホニル)-1,17-ジアミノ-5,13-ジアザヘプタデカン(13
e)を誘導した。具体的には、化合物11eを合成し、この
化合物11eをDMF中、70℃で1日N2H4と反応させて化合物
12eとし、得られた化合物12eを初めに2N-HClで、70℃
で1時間処理し、更にピリジン中、NEt3の存在下で室温
で4時間 TsClと反応させて化合物13eを得た。
【0051】次いで、DMF(40 ml)中、上記化合物13e
(0.160 g)、無水炭酸カリウム(0.180g)、ブロモエタン
(38 ml)混合物を室温にて3日間撹拌反応させ、ろ過
後、濃縮し、クロロホルムーアセトン(95 : 5 v/v)を
展開溶媒とするシリカゲル(Merck社、Art. 7734、 70-
230 mesh)カラムクロマトグラフィ法により、TLC (Merc
k社、Art. 5715)上Rf=0.4 (クロロホルムーアセトン(9
5 : 5 v/v))成分を集めると、N1,N5,N13,N17-テトラ(p
-トルエンスルホニル)-1,17-ジ(エチルアミノ)-5,13
-ジアザヘプタデカン(14e、 0.152 g、収率 89%)が得
られた。化合物14eの元素分析の結果は後述の表4に、
H-NMRと13C-NMRの結果は後述の表9にそれぞれ示す。
得られた化合物14e (142 mg) を33%-HBr-酢酸(13 ml)
中、フェノール(0.283 g)とともに75℃の油浴中で20時
間加熱撹拌し、反応混合物を減圧濃縮する。残さにジエ
チルエーテルを添加して撹拌し上澄みを捨て、ついでメ
タノールとジエチルエーテル混合溶液により上澄み液が
無色になるまで同様の洗浄を繰り返す。減圧下、溶媒を
除去すると化合物15e(スキーム3参照)が無色粉末とし
て得られた。
【0052】実施例3.6 1,18-ジ(エチルアミノ)-5,14-ジアザオクタデカン (1,1
8-di(ethylamino)-5,14-diazaoctadecane) HBr 塩 (15
f)の合成(スキーム3) ジアミノオクタンを原料として、これをトシルクロリド
と室温で3時間反応させてN1,N8-ジ(p-トルエンスルホニ
ル)-1,8-ジアミノオクタンを得た。得られたN1,N8-ジ(p
-トルエンスルホニル)-1,8-ジアミノオクタンを A鎖と
して、B鎖にはN-(4-ブロモブチル)フタルイミドを用
い、公知の方法(特許1〜5及び文献6から8)に基づいて
上記A鎖とB鎖からN1,N5,N14,N18-テトラ(p-トルエンス
ルホニル)-1,18-ジアミノ-5,14-ジアザオクタデカン(1
3f)を誘導した。具体的には、化合物11fを合成し、この
化合物11fをDMF中、70℃で1日N2H4と反応させて化合物
12fとし、得られた化合物12fを初めに2N-HClで、70℃
で1時間処理し、更にピリジン中、NEt3の存在下で室温
で4時間 TsClと反応させて化合物13fを得た。
【0053】次いで、DMF(40 ml)中、上記化合物13f
(0.177 g)、無水炭酸カリウム(0.135g)、ブロモエタン
(37 ml)混合物を室温にて3日間撹拌反応させ、ろ過
後、濃縮し、クロロホルムーアセトン(95 : 5 v/v)を
展開溶媒とするシリカゲル(Merck社、Art. 7734、 70-
230 mesh)カラムクロマトグラフィ法により、TLC (Merc
k社、Art. 5715)上Rf=0.4 (クロロホルムーアセトン(9
5 : 5 v/v))成分を集めると、N1,N5,N14,N18-テトラ(p
-トルエンスルホニル)-1,18-ジ(エチルアミノ)-5,14
-ジアザオクタデカン(14f、 0.173 g、収率 92%)が得
られた。化合物14fの元素分析の結果は後述の表4に、
H-NMRと13C-NMRの結果は後述の表9にそれぞれ示す。
得られた化合物14f (163 mg) を33%-HBr-酢酸(10 ml)
中、フェノール(0.320 g)とともに75℃の油浴中で20時
間加熱撹拌し、反応混合物を減圧濃縮する。残さにジエ
チルエーテルを添加して撹拌し上澄みを捨て、ついでメ
タノールとジエチルエーテル混合溶液により上澄み液が
無色になるまで同様の洗浄を繰り返す。減圧下、溶媒を
除去すると化合物15f(スキーム3参照)が無色粉末とし
て得られた。
【0054】実施例3.7 1,19-ジ(エチルアミノ)-5,15-ジアザノナデカン (1,19-
di(ethylamino)-5,15-diazanonadecane) HBr 塩 (15g)
の合成(スキーム3) ジアミノノナンを原料として、これをトシルクロリドと
室温で3時間反応させてN1,N9-ジ(p-トルエンスルホニ
ル)-1,9-ジアミノノナンを得た。得られたN1,N9-ジ(p-
トルエンスルホニル)-1,9-ジアミノノナンを A鎖とし
て、B鎖にはN-(4-ブロモブチル)フタルイミドを用い、
公知の方法(特許1〜5及び文献6〜8)に基づいて上記A
鎖とB鎖からN1,N5,N15,N19-テトラ(p-トルエンスルホ
ニル)-1,19-ジアミノ-5,15-ジアザノナデカン(13g)を
誘導した。具体的には、化合物11gを合成し、この化合
物11gをDMF中、70℃で1日N2H4と反応させて化合物12g
とし、得られた化合物12gを初めに2N-HClで、70℃で1
時間処理し、更にピリジン中、NEt 3の存在下で室温で4
時間 TsClと反応させて化合物13gを得た。
【0055】次いで、DMF(40 ml)中、上記化合物13g
(0.168 g)、無水炭酸カリウム(0.126g)、ブロモエタン
(34 ml)混合物を室温にて3日間撹拌反応させ、ろ過
後、濃縮し、クロロホルムーアセトン(95 : 5 v/v)を
展開溶媒とするシリカゲル(Merck社、Art. 7734、 70-
230 mesh)カラムクロマトグラフィ法により、TLC (Merc
k社、Art. 5715)上Rf=0.4 (クロロホルムーアセトン(9
5 : 5 v/v))成分を集めると、N1,N5,N15,N19-テトラ(p
-トルエンスルホニル)-1,19-ジ(エチルアミノ)-5,15
-ジアザノナデカン(14g、 0.174 g、収率 98%)が得ら
れた。化合物14gの元素分析の結果は後述の表4に、H
-NMRと13C-NMRの結果は後述の表9にそれぞれ示す。得
られた化合物14g (164 mg) を33%-HBr-酢酸(10 ml)中、
フェノール(0.320 g)とともに75℃の油浴中で20時間加
熱撹拌し、反応混合物を減圧濃縮する。残さにジエチル
エーテルを添加して撹拌し上澄みを捨て、ついでメタノ
ールとジエチルエーテル混合溶液により上澄み液が無色
になるまで同様の洗浄を繰り返す。減圧下、溶媒を除去
すると化合物15g(スキーム3参照)が無色粉末として得
られた。
【0056】実施例3.8 1,20-ジ(エチルアミノ)-5,16-ジアザイコサン (1,20-di
(ethylamino)-5,16-diazaeicosane) HBr 塩 (15h)の合
成(スキーム3) ジアミノデカンを原料として、これをトシルクロリドと
室温で3時間反応させてN1,N10-ジ(p-トルエンスルホニ
ル)-1,10-ジアミノデカンを得た。得られたN1,N10-ジ(p
-トルエンスルホニル)-1,10-ジアミノデカンをA鎖とし
て、B鎖にはN-(4-ブロモブチル)フタルイミドを用い、
公知の方法(特許1〜5及び文献6〜8)に基づいて上記
A鎖とB鎖からN1,N5,N16,N20-テトラ(p-トルエンスルホ
ニル)-1,20-ジアミノ-5,16-ジアザイコサン (13h)を誘
導した。具体的には、化合物11hを合成し、この化合物1
1hをDMF中、70℃で1日N2H4と反応させて化合物12hと
し、得られた化合物12hを初めに2N-HClで、70℃で1時
間処理し、更にピリジン中、NEt3の存在下で室温で4時
間 TsClと反応させて化合物13hを得た。
【0057】次いで、DMF(40 ml)中、上記化合物13h
(0.170 g)、無水炭酸カリウム(0.126g)、ブロモエタン
(34 ml)混合物を室温にて3日間撹拌反応させ、ろ過
後、濃縮し、クロロホルムーアセトン(95 : 5 v/v)を
展開溶媒とするシリカゲル(Merck社、Art. 7734、 70-
230 mesh)カラムクロマトグラフィ法により、TLC (Merc
k社、Art. 5715)上Rf=0.4 (クロロホルムーアセトン(9
5 : 5 v/v))成分を集めると、N1,N5,N16,N20-テトラ(p
-トルエンスルホニル)-1,20-ジ(エチルアミノ)-5,16
-ジアザイコサン(14h、 0.177 g、収率 98%)が得られ
た。化合物14hの元素分析の結果は後述の表4に、H-N
MRと13C-NMRの結果は後述の表9にそれぞれ示す。得ら
れた化合物14h (167 mg) を33%-HBr-酢酸(10 ml)中、フ
ェノール(0.318g)とともに75℃の油浴中で20時間加熱撹
拌し、反応混合物を減圧濃縮する。残さにジエチルエー
テルを添加して撹拌し上澄みを捨て、ついでメタノール
とジエチルエーテル混合溶液により上澄み液が無色にな
るまで同様の洗浄を繰り返す。減圧下、溶媒を除去する
と化合物15h(スキーム3参照)が無色粉末として得られ
た。
【0058】実施例4 1,12-ジ(シクロプロピルメチルアミノ)-4,9-ジアザドデ
カン(1,12-di(cyclopropylmethylamino)-4,9-diazadode
cane) HBr 塩 (17)の合成(スキーム4)
【0059】
【化15】スキーム4
【0060】DMF(40 ml)中、実施例1で合成した化合物
3 (0.100 g)、無水炭酸カリウム(0.090 g)、ブロモメチ
ルシクロプロパン(35 ml)混合物を室温にて3日間撹拌
反応させ、ろ過後、濃縮し、クロロホルムーアセトン
(95 : 5 v/v)を展開溶媒とするシリカゲル(Merck社、
Art. 7734、 70-230 mesh)カラムクロマトグラフィ法に
より、TLC (Merck社、Art. 5715)上Rf=0.8 (クロロホル
ムーアセトン(95 : 5v/v))成分を集めると、N1,N4,N9,
N12-テトラ(p-トルエンスルホニル)-1,12-ジ(シクロ
プロピルメチルアミノ)-4,9-ジアザドデカン(16、 0.
079g、収率 70%)が得られた。化合物16の元素分析の結
果は後述の表5に、H-NMRと13C-NMRの結果は後述の表
10にそれぞれ示す。得られた化合物16 (161 mg) を33
%-HBr-酢酸(10 ml)中、フェノール(0.206 g)とともに75
℃の油浴中で20時間加熱撹拌し、反応混合物を減圧濃縮
する。残さにジエチルエーテルを添加して撹拌し上澄み
を捨て、ついでメタノールとジエチルエーテル混合溶液
により上澄み液が無色になるまで同様の洗浄を繰り返
す。減圧下、溶媒を除去すると化合物17(スキーム4参
照)が無色粉末として得られた。
【0061】実施例5 1,8-ジ(シクロプロピルメチルアミノ)-4-アザオクタン
(1,8-di(cyclopropylmethylamino)-4-azaoctane) HBr
塩 (19)の合成(スキーム5)
【0062】
【化16】スキーム5
【0063】DMF(40 ml)中、実施例2で合成した化合物
8 (0.100 g)、無水炭酸カリウム(0.107 g)、ブロモメチ
ルシクロプロパン (39 ml)混合物を室温にて3日間撹拌
反応させ、ろ過後、濃縮し、クロロホルムーアセトン
(95 : 5 v/v)を展開溶媒とするシリカゲル(Merck社、
Art. 7734、 70-230 mesh)カラムクロマトグラフィ法に
より、TLC (Merck社、Art. 5715)上Rf=0.8 (クロロホル
ムーアセトン(95 : 5v/v))成分を集めると、N1,N4,N8
-トリ(p-トルエンスルホニル)-1,8-ジ(シクロプロピ
ルメチルアミノ)-4-アザオクタン(18、 0.062g、収率
53%)が得られた。化合物18の元素分析の結果は後述の
表5に、H-NMRと13C-NMRの結果は後述の表10にそれぞ
れ示す。得られた化合物18 (97 mg) を33%-HBr-酢酸(10
ml)中、フェノール(0.255 g)とともに75℃の油浴中で2
0時間加熱撹拌し、反応混合物を減圧濃縮する。残さに
ジエチルエーテルを添加して撹拌し上澄みを捨て、つい
でメタノールとジエチルエーテル混合溶液により上澄み
液が無色になるまで同様の洗浄を繰り返す。減圧下、溶
媒を除去すると化合物19(スキーム5参照)が無色粉末と
して得られた。
【0064】実施例6.1 1,13-ジ(シクロプロピルメチルアミノ)-5,9-ジアザトリ
デカン(1,13-di(cyclopropylmethylamino)-5,9-diazatr
idecane) HBr 塩 (21a)の合成(スキーム6)
【0065】
【化17】スキーム6
【0066】DMF(40 ml)中、実施例3.1で合成した化
合物13a (0.249 g)、無水炭酸カリウム(0.207 g)、ブロ
モメチルシクロプロパン(74 ml)混合物を室温にて3日
間撹拌反応させ、ろ過後、濃縮し、クロロホルムーアセ
トン(95 : 5 v/v)を展開溶媒とするシリカゲル(Merck
社、Art. 7734、 70-230 mesh)カラムクロマトグラフィ
法により、TLC (Merck社、Art. 5715)上Rf=0.8 (クロロ
ホルムーアセトン(95 : 5 v/v))成分を集めると、N1,N
5,N9,N13-テトラ(p-トルエンスルホニル)-1,13-ジ
(シクロプロピルメチルアミノ)-5,9-ジアザトリデカ
ン(20a、 0.253g、 収率 90%)が得られた。化合物20a
の元素分析の結果は後述の表5に、H-NMRと13C-NMRの
結果は後述の表10にそれぞれ示す。得られた化合物20a
(240 mg) を33%-HBr-酢酸(10 ml)中、フェノール(0.428
g)とともに75℃の油浴中で20時間加熱撹拌し、反応混
合物を減圧濃縮する。残さにジエチルエーテルを添加し
て撹拌し上澄みを捨て、ついでメタノールとジエチルエ
ーテル混合溶液により上澄み液が無色になるまで同様の
洗浄を繰り返す。減圧下、溶媒を除去すると化合物21a
(スキーム6参照)が無色粉末として得られた。
【0067】実施例6.2 1,14-ジ(シクロプロピルメチルアミノ)-5,10-ジアザテ
トラデカン(1,14-di(cyclopropylmethylamino)-5,10-di
azatetradecane) HBr 塩 (21b)の合成(スキーム6) DMF(40 ml)中、実施例3.2で合成した化合物13b (0.1
00 g)、無水炭酸カリウム(0.096 g)、ブロモメチルシク
ロプロパン(34 ml)混合物を室温にて3日間撹拌反応さ
せ、ろ過後、濃縮し、クロロホルムーアセトン(95 : 5
v/v)を展開溶媒とするシリカゲル(Merck社、Art. 773
4、 70-230 mesh)カラムクロマトグラフィ法により、TL
C (Merck社、Art. 5715)上Rf=0.8 (クロロホルムーアセ
トン(95 : 5 v/v))成分を集めると、N1,N5,N10,N14-テ
トラ(p-トルエンスルホニル)-1,14-ジ(シクロプロピ
ルメチルアミノ)-5,10-ジアザテトラデカン(20b、 0.
109 g、収率 93%)が得られた。化合物20bの元素分析の
結果は後述の表5に、H-NMRと13C-NMRの結果は後述の
表10にそれぞれ示す。得られた化合物20b (175 mg)を33
%-HBr-酢酸(10 ml)中、フェノール(0.345 g)とともに75
℃の油浴中で20時間加熱撹拌し、反応混合物を減圧濃縮
する。残さにジエチルエーテルを添加して撹拌し上澄み
を捨て、ついでメタノールとジエチルエーテル混合溶液
により上澄み液が無色になるまで同様の洗浄を繰り返
す。減圧下、溶媒を除去すると化合物21b(スキーム6参
照)が無色粉末として得られた。
【0068】実施例6.3 1,15-ジ(シクロプロピルメチルアミノ)-5,11-ジアザペ
ンタデカン(1,15-di(cyclopropylmethylamino)-5,11-di
azapentadecane) HBr 塩 (21c)の合成(スキーム6) DMF(40 ml)中、実施例3.3で合成した化合物13c (0.1
00 g)、無水炭酸カリウム(0.085 g)、ブロモメチルシク
ロプロパン(33 ml)混合物を室温にて3日間撹拌反応さ
せ、ろ過後、濃縮し、クロロホルムーアセトン(95 : 5
v/v)を展開溶媒とするシリカゲル(Merck社、Art. 773
4、 70-230 mesh)カラムクロマトグラフィ法により、TL
C (Merck社、Art. 5715)上Rf=0.8 (クロロホルムーアセ
トン(95 : 5 v/v))成分を集めると、N1,N5,N11,N15-テ
トラ(p-トルエンスルホニル)-1,15-ジ(シクロプロピ
ルメチルアミノ)-5,11-ジアザペンタデカン(20c、 0.
100 g、収率 89%)が得られた。化合物20cの元素分析の
結果は後述の表5に、H-NMRと13C-NMRの結果は後述の
表10にそれぞれ示す。得られた化合物20c (151 mg)を33
%-HBr-酢酸(10 ml)中、フェノール(0.293 g)とともに75
℃の油浴中で20時間加熱撹拌し、反応混合物を減圧濃縮
する。残さにジエチルエーテルを添加して撹拌し上澄み
を捨て、ついでメタノールとジエチルエーテル混合溶液
により上澄み液が無色になるまで同様の洗浄を繰り返
す。減圧下、溶媒を除去すると化合物21c(スキーム6参
照)が無色粉末として得られた。
【0069】実施例6.4 1,16-ジ(シクロプロピルメチルアミノ)-5,12-ジアザヘ
キサデカン(1,16-di(cyclopropylmethylamino)-5,12-di
azahexadecane) HBr 塩 (21d)の合成 DMF(40 ml)中、実施例3.4で合成した化合物13d (0.1
94 g)、無水炭酸カリウム(0.153 g)、ブロモメチルシク
ロプロパン(55 ml)混合物を室温にて3日間撹拌反応さ
せ、ろ過後、濃縮し、クロロホルムーアセトン(95 : 5
v/v)を展開溶媒とするシリカゲル(Merck社、Art. 773
4、 70-230 mesh)カラムクロマトグラフィ法により、TL
C (Merck社、Art. 5715)上Rf=0.8 (クロロホルムーアセ
トン(95 : 5 v/v))成分を集めると、N1,N5,N12,N16-テ
トラ(p-トルエンスルホニル)-1,16-ジ(シクロプロピ
ルメチルアミノ)-5,12-ジアザヘキサデカン(20d、 0.
159 g、収率 73%)が得られた。化合物20dの元素分析の
結果は後述の表5に、H-NMRと13C-NMRの結果は後述の
表11にそれぞれ示す。得られた化合物20d (149 mg)を33
%-HBr-酢酸(10 ml)中、フェノール(0.285 g)とともに75
℃の油浴中で20時間加熱撹拌し、反応混合物を減圧濃縮
する。残さにジエチルエーテルを添加して撹拌し上澄み
を捨て、ついでメタノールとジエチルエーテル混合溶液
により上澄み液が無色になるまで同様の洗浄を繰り返
す。減圧下、溶媒を除去すると化合物21d(スキーム6参
照)が無色粉末として得られた。
【0070】実施例6.5 1,17-ジ(シクロプロピルメチルアミノ)-5,13-ジアザヘ
プタデカン (1,17-di(cyclopropylmethylamino)-5,13-d
iazaheptadecane) HBr 塩 (21e)の合成(スキーム6) DMF(40 ml)中、実施例3.5で合成した化合物13e (0.1
85 g)、無水炭酸カリウム(0.143 g)、ブロモメチルシク
ロプロパン(52 ml)混合物を室温にて3日間撹拌反応さ
せ、ろ過後、濃縮し、クロロホルムーアセトン(95 : 5
v/v)を展開溶媒とするシリカゲル(Merck社、Art. 773
4、 70-230 mesh)カラムクロマトグラフィ法により、TL
C (Merck社、Art. 5715)上Rf=0.8 (クロロホルムーアセ
トン(95 : 5 v/v))成分を集めると、N1,N5,N13,N17-テ
トラ(p-トルエンスルホニル)-1,17-ジ(シクロプロピ
ルメチルアミノ)-5,13-ジアザヘプタデカン(20e、 0.
149 g、収率 72%)が得られた。化合物20eの元素分析の
結果は後述の表5に、H-NMRと13C-NMRの結果は後述の
表11にそれぞれ示す。得られた化合物20e (139 mg)を33
%-HBr-酢酸(10 ml)中、フェノール(0.262 g)とともに75
℃の油浴中で20時間加熱撹拌し、反応混合物を減圧濃縮
する。残さにジエチルエーテルを添加して撹拌し上澄み
を捨て、ついでメタノールとジエチルエーテル混合溶液
により上澄み液が無色になるまで同様の洗浄を繰り返
す。減圧下、溶媒を除去すると化合物21e(スキーム6参
照)が無色粉末として得られた。
【0071】実施例6.6 1,18-ジ(シクロプロピルメチルアミノ)-5,14-ジアザオ
クタデカン(1,18-di(cyclopropylmethylamino)-5,14-di
azaoctadecane) HBr 塩 (21f)の合成(スキーム6) DMF(40 ml)中、実施例3.6で合成した化合物13f (0.1
00 g)、無水炭酸カリウム(0.120 g)、ブロモメチルシク
ロプロパン(45 ml)混合物を室温にて3日間撹拌反応さ
せ、ろ過後、濃縮し、クロロホルムーアセトン(95 : 5
v/v)を展開溶媒とするシリカゲル(Merck社、Art. 773
4、 70-230 mesh)カラムクロマトグラフィ法により、TL
C (Merck社、Art. 5715)上Rf=0.8 (クロロホルムーアセ
トン(95 : 5 v/v))成分を集めると、N1,N5,N14,N18-テ
トラ(p-トルエンスルホニル)-1,18-ジ(シクロプロピ
ルメチルアミノ)-5,14-ジアザオクタデカン(20f、 0.
085 g、収率 92%)が得られた。化合物20fの元素分析の
結果は後述の表5に、H-NMRと13C-NMRの結果は後述の
表11にそれぞれ示す。得られた化合物20f (174 mg)を33
%-HBr-酢酸(10 ml)中、フェノール(0.324 g)とともに75
℃の油浴中で20時間加熱撹拌し、反応混合物を減圧濃縮
する。残さにジエチルエーテルを添加して撹拌し上澄み
を捨て、ついでメタノールとジエチルエーテル混合溶液
により上澄み液が無色になるまで同様の洗浄を繰り返
す。減圧下、溶媒を除去すると化合物21f(スキーム6参
照)が無色粉末として得られた。
【0072】実施例6.7 1,19-ジ(シクロプロピルメチルアミノ)-5,15-ジアザノ
ナデカン(1,19-di(cyclopropylmethylamino)-5,15-diaz
anonadecane) HBr 塩 (21g)の合成(スキーム6) DMF(40 ml)中、実施例3.7で合成した化合物13g (0.1
86 g)、無水炭酸カリウム(0.140 g)、ブロモメチルシク
ロプロパン(51 ml)混合物を室温にて3日間撹拌反応さ
せ、ろ過後、濃縮し、クロロホルムーアセトン(95 : 5
v/v)を展開溶媒とするシリカゲル(Merck社、Art. 773
4、 70-230 mesh)カラムクロマトグラフィ法により、TL
C (Merck社、Art. 5715)上Rf=0.8 (クロロホルムーアセ
トン(95 : 5 v/v))成分を集めると、N1,N5,N15,N19-テ
トラ(p-トルエンスルホニル)-1,19-ジ(シクロプロピ
ルメチルアミノ)-5,15-ジアザノナデカン(20g、 0.17
7 g、収率 85%)が得られた。化合物20gの元素分析の結
果は後述の表5に、H-NMRと13C-NMRの結果は後述の表1
1にそれぞれ示す。得られた化合物20g (167 mg)を33%-H
Br-酢酸(10 ml)中、フェノール(0.306 g)とともに75℃
の油浴中で20時間加熱撹拌し、反応混合物を減圧濃縮す
る。残さにジエチルエーテルを添加して撹拌し上澄みを
捨て、ついでメタノールとジエチルエーテル混合溶液に
より上澄み液が無色になるまで同様の洗浄を繰り返す。
減圧下、溶媒を除去すると化合物21g(スキーム6参照)
が無色粉末として得られた。
【0073】実施例6.8 1,20-ジ(シクロプロピルメチルアミノ)-5,16-ジアザテ
トラデカン(1,20-di(cyclopropylmethylamino)-5,16-di
azatetradecane) HBr 塩 (21h)の合成(スキーム6) DMF(40 ml)中、実施例3.8で合成した化合物13h (0.1
46 g)、無水炭酸カリウム(0.108 g)、ブロモメチルシク
ロプロパン(39 ml)混合物を室温にて3日間撹拌反応さ
せ、ろ過後、濃縮し、クロロホルムーアセトン(95 : 5
v/v)を展開溶媒とするシリカゲル(Merck社、Art. 773
4、 70-230 mesh)カラムクロマトグラフィ法により、TL
C (Merck社、Art. 5715)上Rf=0.8 (クロロホルムーアセ
トン(95 : 5 v/v))成分を集めると、N1,N5,N16,N20-テ
トラ(p-トルエンスルホニル)-1,20-ジ(シクロプロピ
ルメチルアミノ)-5,16-ジアザイコサン(20h、 0.133
g、 収率 82%)が得られた。化合物20hの元素分析の結果
は後述の表5に、H-NMRと13C-NMRの結果は後述の表11
にそれぞれ示す。得られた化合物20h (123 mg) を33%-H
Br-酢酸(10 ml)中、フェノール(0.222 g)とともに75℃
の油浴中で20時間加熱撹拌し、反応混合物を減圧濃縮す
る。残さにジエチルエーテルを添加して撹拌し上澄みを
捨て、ついでメタノールとジエチルエーテル混合溶液に
より上澄み液が無色になるまで同様の洗浄を繰り返す。
減圧下、溶媒を除去すると化合物21h(スキーム6参照)
が無色粉末として得られた。
【0074】実施例7.1 1-エチルアミノ-8-アミノ-4-アザオクタン(1-ethylamin
o-8-amino-4-azaoctane)HBr 塩 (25)の合成(スキーム
7)
【0075】
【化18】スキーム7
【0076】先ず、文献(8)に記載の方法を用いて、ジ
アミノプロパンを原料としてN1,N4 -ジ(p-トルエンス
ルホニル)-N8-ホルミル-1,8-ジアミノ-4-アザオクタン
(22)を誘導した。次いで、DMF(50 ml)中、上記化合物22
(0.236 g)、無水炭酸カリウム(0.339 g)、ブロモエタ
ン(91 ml)混合物を室温にて3日間撹拌反応させ、ろ過
後、濃縮し、クロロホルムーアセトン(7 : 3 v/v)を展
開溶媒とするシリカゲル(Merck社、Art. 7734、 70-23
0 mesh)カラムクロマトグラフィ法により、TLC (Merck
社、Art. 5715)上Rf=0.3 (クロロホルムーアセトン(9
: 1 v/v))成分を集めると、N1-エチル-N1,N4 -ジ(p-
トルエンスルホニル)-N8-ホルミル-1,8-ジアミノ-4-ア
ザオクタン(23、 0.221g、収率 88%)が得られた。化合
物23の元素分析の結果は後述の表6に、H-NMRと13C-NM
Rの結果は後述の表12にそれぞれ示す。得られた化合物2
3 (210 mg) を33%-HBr-酢酸(10 ml)中、フェノール(0.9
29 g)とともに75℃の油浴中で20時間加熱撹拌し、反応
混合物を減圧濃縮する。残さにジエチルエーテルを添加
して撹拌し上澄みを捨て、ついでメタノールとジエチル
エーテル混合溶液により上澄み液が無色になるまで同様
の洗浄を繰り返す。減圧下、溶媒を除去すると化合物25
(スキーム7参照)が無色粉末として得られた。
【0077】実施例7.2 1-シクロプロピルメチルアミノ-8-アミノ-4-アザオクタ
ン(1-cyclopropylmethylamino-8-amino-4-azaoctane) H
Br 塩 (26)の合成(スキーム7) DMF(50 ml)中、実施例7.1で合成した化合物22 (0.18
7 g)、無水炭酸カリウム(0.268 g)、ブロモメチルシク
ロプロパン(97 ml)混合物を室温にて3日間撹拌反応さ
せ、ろ過後、濃縮し、クロロホルムーアセトン(7 : 3
v/v)を展開溶媒とするシリカゲル(Merck社、Art. 773
4、 70-230 mesh)カラムクロマトグラフィ法により、TL
C (Merck社、Art. 5715)上Rf=0.3 (クロロホルムーアセ
トン(9 :1 v/v))成分を集めると、N1-シクロプロピル
メチル-N1,N4 -ジ(p-トルエンスルホニル)-N8-ホルミ
ル-1,8-ジアミノ-4-アザオクタン(24、 0.147g、収率
71%)が得られた。化合物24の元素分析の結果は後述の表
6に、H-NMRと13C-NMRの結果は後述の表12にそれぞれ
示す。得られた化合物24 (135 mg) を33%-HBr-酢酸(10
ml)中、フェノール(0.563 g)とともに75℃の油浴中で20
時間加熱撹拌し、反応混合物を減圧濃縮する。残さにジ
エチルエーテルを添加して撹拌し上澄みを捨て、ついで
メタノールとジエチルエーテル混合溶液により上澄み液
が無色になるまで同様の洗浄を繰り返す。減圧下、溶媒
を除去すると化合物26(スキーム7参照)が無色粉末とし
て得られた。
【0078】実施例8.1 1,7-ジ(エチルアミノ)-4-ベンジル-4-アザへプタン(1,7
-di(ethylamino)-4-benzyl-4-azaheptane) HBr 塩 (30)
の合成(スキーム8)
【0079】
【化19】スキーム8
【0080】先ず、特許2)記載の方法を用いて、ベン
ジルアミンとN-(p-トルエンスルホニル)-3-ブロモプロ
ピルアミンを原料として、N1,N7-ジ(p-トルエンスルホ
ニル)-N4-ベンジル-1,7-ジアミノ-4-アザヘプタン(27)
を調製する。次いで、DMF(50 ml)中、上記化合物27 (0.
200 g)、無水炭酸カリウム(0.261 g)、ブロモエタン(70
ml)混合物を室温にて3日間撹拌反応させ、ろ過後、濃
縮し、クロロホルムーアセトン(9 : 1 v/v)を展開溶媒
とするシリカゲル(Merck社、Art. 7734、 70-230 mes
h)カラムクロマトグラフィ法により、TLC (Merck社、Ar
t. 5715)上Rf=0.7 (クロロホルムーアセトン(9 : 1 v/
v))成分を集めると、N1,N7-ジ(p-トルエンスルホニ
ル)-N4-ベンジル-1,7-ジ(エチルアミノ)-4-アザヘプタ
ン(28、 0.160g、収率 72%)が得られた。化合物28の元
素分析の結果は後述の表6に、H-NMRと13C-NMRの結果
は後述の表12にそれぞれ示す。得られた化合物28 (147
mg) を33%-HBr-酢酸(10 ml)中、フェノール(0.472 g)と
ともに75℃の油浴中で20時間加熱撹拌し、反応混合物を
減圧濃縮する。残さにジエチルエーテルを添加して撹拌
し上澄みを捨て、ついでメタノールとジエチルエーテル
混合溶液により上澄み液が無色になるまで同様の洗浄を
繰り返す。減圧下、溶媒を除去すると化合物30(スキー
ム8参照)が無色粉末として得られた。
【0081】実施例8.2 1,7-ジ(シクロプロピルメチルアミノ)-4-ベンジル-4-ア
ザへプタン(1,7-di(cyclopropylmethylamino)-4-benzyl
-4-azaheptane) HBr 塩 (31)の合成(スキーム8) DMF(50 ml)中、実施例8.1で合成した化合物27 (0.33
9 g)、無水炭酸カリウム(0.442 g)、ブロモメチルシク
ロプロパン(160 ml)混合物を室温にて3日間撹拌反応さ
せ、ろ過後、濃縮し、クロロホルムーアセトン(9 : 1
v/v)を展開溶媒とするシリカゲル(Merck社、Art. 773
4、 70-230 mesh)カラムクロマトグラフィ法により、TL
C (Merck社、Art. 5715)上Rf=0.8 (クロロホルムーアセ
トン(9: 1 v/v))成分を集めると、 N1,N7-ジ(p-トル
エンスルホニル)-N4-ベンジル-1,7-ジ(シクロプロピル
メチルアミノ)-4-アザヘプタン(29、 0.255g、収率 63%
)が得られた。化合物29の元素分析の結果は後述の表6
に、H-NMRと13C-NMRの結果は後述の表12にそれぞれ示
す。得られた化合物29 (240 mg) を33%-HBr-酢酸(10 m
l)中、フェノール(0.708 g)とともに75℃の油浴中で20
時間加熱撹拌し、反応混合物を減圧濃縮する。残さにジ
エチルエーテルを添加して撹拌し上澄みを捨て、ついで
メタノールとジエチルエーテル混合溶液により上澄み液
が無色になるまで同様の洗浄を繰り返す。減圧下、溶媒
を除去すると化合物31(スキーム8参照)が無色粉末とし
て得られた。
【0082】実施例9.1 1,15-ジ(エチルアミノ)-8-ベンジル-4,8,12-トリアザペ
ンタデカン(1,15-di(ethylamino)-8-benzyl-4,8,12-tri
azapentadecane) HBr 塩 (35)の合成(スキーム9)
【0083】
【化20】スキーム9
【0084】先ず、特許2)記載の方法を用いて、ベン
ジルアミンを原料として、N1,N4,N12,N15-テトラ(p-ト
ルエンスルホニル)-N8-ベンジル-1,15-ジアミノ-4,8,1
2-トリアザペンタデカン(32)を調製する。次いで、DMF
(50 ml)中、上記化合物32 (0.324 g)、無水炭酸カリウ
ム(0.218 g)、ブロモエタン(64 ml)混合物を室温にて3
日間撹拌反応させ、ろ過後、濃縮し、クロロホルムーア
セトン(9 : 1 v/v)を展開溶媒とするシリカゲル(Merc
k社、Art. 7734、 70-230 mesh)カラムクロマトグラフ
ィ法により、TLC (Merck社、Art. 5715)上Rf=0.7 (クロ
ロホルムーアセトン(9 : 1 v/v))成分を集めると、N1,
N4,N12,N15-テトラ(p-トルエンスルホニル)-N8-ベン
ジル-1,15-ジ(エチルアミノ)-4,8,12-トリアザペンタデ
カン(33、 0.278g、収率 81%)が得られた。化合物33の
元素分析の結果は後述の表6に、H-NMRと13C-NMRの結
果は後述の表12にそれぞれ示す。得られた化合物33 (26
5 mg) を33%-HBr-酢酸(10 ml)中、フェノール(0.495 g)
とともに75℃の油浴中で20時間加熱撹拌し、反応混合物
を減圧濃縮する。残さにジエチルエーテルを添加して撹
拌し上澄みを捨て、ついでメタノールとジエチルエーテ
ル混合溶液により上澄み液が無色になるまで同様の洗浄
を繰り返す。減圧下、溶媒を除去すると化合物35(スキ
ーム9参照)が無色粉末として得られた。
【0085】実施例9.2 1,15-ジ(シクロプロピルメチルアミノ)-8-ベンジル-4,
8,12-トリアザペンタデカン(1,15-di(cyclopropylmethy
lamino)-8-benzyl-4,8,12-triazapentadecane) HBr 塩
(36)の合成(スキーム9) DMF(50 ml)中、実施例9.1で合成した化合物32 (0.16
8 g)、無水炭酸カリウム(0.122 g)、ブロモメチルシク
ロプロパン(44 ml)混合物を室温にて3日間撹拌反応さ
せ、ろ過後、濃縮し、クロロホルムーアセトン(9 : 1
v/v)を展開溶媒とするシリカゲル(Merck社、Art. 773
4、 70-230 mesh)カラムクロマトグラフィ法により、TL
C (Merck社、Art. 5715)上Rf=0.8 (クロロホルムーアセ
トン(9 :1 v/v))成分を集めると、 N1,N4,N12,N15-テ
トラ(p-トルエンスルホニル)-N8-ベンジル-1,15-ジ
(シクロプロピルメチルアミノ)-4,8,12-トリアザペンタ
デカン(34、 0.158g、収率 85%)が得られた。化合物34
の元素分析の結果は後述の表6に、H-NMRと13C-NMRの
結果は後述の表13にそれぞれ示す。得られた化合物34
(145 mg) を33%-HBr-酢酸(10 ml)中、フェノール(0.257
g)とともに75℃の油浴中で20時間加熱撹拌し、反応混
合物を減圧濃縮する。残さにジエチルエーテルを添加し
て撹拌し上澄みを捨て、ついでメタノールとジエチルエ
ーテル混合溶液により上澄み液が無色になるまで同様の
洗浄を繰り返す。減圧下、溶媒を除去すると化合物36
(スキーム9参照)が暗褐色吸湿性粉末として得られた。
【0086】実施例10.1 1,17-ジ(エチルアミノ)-9-ベンジル-5,9,13-トリアザへ
プタデカン (1,17-di(ethylamino)-9-benzyl-5,9,13-tr
iazaheptadecane) HBr 塩 (40)の合成(スキーム10)
【0087】
【化21】スキーム10
【0088】先ず、特許2)記載の方法を用いて、ベン
ジルアミンを原料として、N1,N5,N13,N17-テトラ(p-ト
ルエンスルホニル)-N9-ベンジル-1,17-ジアミノ-5,9,1
3-トリアザヘプタデカン(37)を調製する。次いで、DMF
(50 ml)中、上記化合物37 (0.259 g)、無水炭酸カリウ
ム(0.182 g)、ブロモエタン(49 ml)混合物を室温にて3
日間撹拌反応させ、ろ過後、濃縮し、クロロホルムーア
セトン(9 : 1 v/v)を展開溶媒とするシリカゲル(Merc
k社、Art. 7734、 70-230 mesh)カラムクロマトグラフ
ィ法により、TLC (Merck社、Art. 5715)上Rf=0.7 (クロ
ロホルムーアセトン(9 : 1 v/v))成分を集めると、N1,
N5,N13,N17-テトラ(p-トルエンスルホニル)-N9-ベン
ジル-1,17-ジ(エチルアミノ)-5,9,13-トリアザヘプタデ
カン(38、 0.208g、収率 76%)が得られた。化合物38の
元素分析の結果は後述の表6に、H-NMRと13C-NMRの結
果は後述の表13にそれぞれ示す。得られた化合物38 (19
5 mg) を33%-HBr-酢酸(10 ml)中、フェノール(0.354 g)
とともに75℃の油浴中で20時間加熱撹拌し、反応混合物
を減圧濃縮する。残さにジエチルエーテルを添加して撹
拌し上澄みを捨て、ついでメタノールとジエチルエーテ
ル混合溶液により上澄み液が無色になるまで同様の洗浄
を繰り返す。減圧下、溶媒を除去すると化合物40(スキ
ーム10参照)が無色粉末として得られた。
【0089】実施例10.2 1,17-ジ(シクロプロピルメチルアミノ)-9-ベンジル-5,
9,13-トリアザヘプタデカン(1,17-di(cyclopropylmethy
lamino)-9-benzyl-5,9,13-triazaheptadecane) HBr 塩
(41)の合成(スキーム10) DMF(50 ml)中、実施例10.1で合成した化合物37 (0.
241 g)、無水炭酸カリウム(0.170 g)、ブロモメチルシ
クロプロパン(62 ml)混合物を室温にて3日間撹拌反応
させ、ろ過後、濃縮し、クロロホルムーアセトン(9 :
1 v/v)を展開溶媒とするシリカゲル(Merck社、Art. 77
34、 70-230 mesh)カラムクロマトグラフィ法により、T
LC (Merck社、Art. 5715)上Rf=0.8 (クロロホルムーア
セトン(9: 1 v/v))成分を集めると、 N1,N5,N13,N17-
テトラ(p-トルエンスルホニル)-N9-ベンジル-1,17-ジ
(シクロプロピルメチルアミノ)-5,9,13-トリアザヘプタ
デカン(39、 0.203g、収率 76%)が得られた。化合物39
の元素分析の結果は後述の表6に、H-NMRと13C-NMRの
結果は後述の表13にそれぞれ示す。得られた化合物39
(190 mg) を33%-HBr-酢酸(10 ml)中、フェノール(0.329
g)とともに75℃の油浴中で20時間加熱撹拌し、反応混
合物を減圧濃縮する。残さにジエチルエーテルを添加し
て撹拌し上澄みを捨て、ついでメタノールとジエチルエ
ーテル混合溶液により上澄み液が無色になるまで同様の
洗浄を繰り返す。減圧下、溶媒を除去すると化合物41
(スキーム10参照)が褐色粉末として得られた。
【0090】実施例11.1 1,13-ジアミノ-5,9-ジアザトリデカン(1,13-diamino-5,
9-diazatridecane) HBr塩 (42)の合成(スキーム11)
【0091】
【化22】スキーム11
【0092】実施例3.1において合成された化合物13
a(252 mg) を33%-HBr-酢酸(10 ml)中、フェノール(0.57
0 g)とともに75℃の油浴中で20時間加熱撹拌し、反応混
合物を減圧濃縮する。残さにジエチルエーテルを添加し
て撹拌し上澄みを捨て、ついでメタノールとジエチルエ
ーテル混合溶液により上澄み液が無色になるまで同様の
洗浄を繰り返す。減圧下、溶媒を除去すると化合物42
(スキーム11参照)が無色粉末として得られた。
【0093】実施例11.2 1,18-ジアミノ-5,14-ジアザオクタデカン(1,18-diamino
-5,14-diazaoctadecane)HBr 塩 (43)の合成(スキーム1
1) 実施例3.6で合成された化合物13f (152 mg) を33%-H
Br-酢酸(10 ml)中、フェノール(0.317 g)とともに75℃
の油浴中で20時間加熱撹拌し、反応混合物を減圧濃縮す
る。残さにジエチルエーテルを添加して撹拌し上澄みを
捨て、ついでメタノールとジエチルエーテル混合溶液に
より上澄み液が無色になるまで同様の洗浄を繰り返す。
減圧下、溶媒を除去すると化合物43(スキーム11参照)
が無色粉末として得られた。
【0094】実施例11.3 1,20-ジアミノ-5,16-ジアザイコサン(1,20-diamino-5,1
6-diazaeicosane) HBr塩 (44)の合成(スキーム11) 実施例3.8で合成された化合物13h (185 mg) を33%-H
Br-酢酸(10 ml)中、フェノール(0.374 g)とともに75℃
の油浴中で20時間加熱撹拌し、反応混合物を減圧濃縮す
る。残さにジエチルエーテルを添加して撹拌し上澄みを
捨て、ついでメタノールとジエチルエーテル混合溶液に
より上澄み液が無色になるまで同様の洗浄を繰り返す。
減圧下、溶媒を除去すると化合物44(スキーム11参照)
が無色粉末として得られた。
【0095】実施例11.4 N4-ベンジル-1,7-ジアミノ-4-アザへプタン(N4-benzyl-
1,7-diamino-4-azaheptane) HBr 塩 (45)の合成(スキー
ム11) 実施例8で合成した化合物27 (239 mg) を33%-HBr-酢酸
(10 ml)中、フェノール(0.849 g)とともに75℃の油浴中
で20時間加熱撹拌し、反応混合物を減圧濃縮する。残さ
にジエチルエーテルを添加して撹拌し上澄みを捨て、つ
いでメタノールとジエチルエーテル混合溶液により上澄
み液が無色になるまで同様の洗浄を繰り返す。減圧下、
溶媒を除去すると化合物45(スキーム11参照)が褐色吸
湿性粉末として得られた。
【0096】実施例11.5 N8-ベンジル-1,15-ジアミノ-4,8,12-トリアザペンタデ
カン(N8-benzyl-1,15-diamino-4,8,12-triazapentadeca
ne) HBr 塩 (46)の合成(スキーム11) 実施例9で合成した化合物32 (225 mg) を33%-HBr-酢酸
(10 ml)中、フェノール(0.445 g)とともに75℃の油浴中
で20時間加熱撹拌し、反応混合物を減圧濃縮する。残さ
にジエチルエーテルを添加して撹拌し上澄みを捨て、つ
いでメタノールとジエチルエーテル混合溶液により上澄
み液が無色になるまで同様の洗浄を繰り返す。減圧下、
溶媒を除去すると化合物46(スキーム11参照)が暗褐色
吸湿性粉末として得られた。
【0097】実施例11.6 N9-ベンジル-1,17-ジアミノ-5,9,13-トリアザヘプタデ
カン(N9-benzyl-1,17-diamino-5,9,13-triazaheptadeca
ne) HBr 塩 (47)の合成(スキーム11) 実施例10で合成した化合物37 (215 mg) を33%-HBr-酢酸
(10 ml)中、フェノール(0.413 g)とともに75℃の油浴中
で20時間加熱撹拌し、反応混合物を減圧濃縮する。残さ
にジエチルエーテルを添加して撹拌し上澄みを捨て、つ
いでメタノールとジエチルエーテル混合溶液により上澄
み液が無色になるまで同様の洗浄を繰り返す。減圧下、
溶媒を除去すると化合物47(スキーム11参照)が暗褐色
吸湿性粉末として得られた。
【0098】実施例12.1 N1,N8-ジ(p-トルエンスルホニル)-ジ(エチルアミノ)-オ
クタン (N1,N8-di(p-toluenesulfonyl)-di(ethylamino)
-octane) (48a)とN1,N8-ジ(エチルアミノ)-オクタン (N
1,N8-di(ethylamino)-octane) HBr 塩 (48b)の合成(ス
キーム12)
【0099】
【化23】スキーム12
【0100】先ず、文献(M. Iwata and H. Kuzuhara、
Bull. Chem. Soc. Jpn.、 55、 2153-2157 (1982))記
載の方法で、1,8-ジアミノオクタンを原料として、N1,N
8-ジ(p-トルエンスルホニル)-1,8-ジアミノオクタン
を調製する。次いで、DMF(60 ml)中、 上記N1,N8-ジ(p
-トルエンスルホニル)-1,8-ジアミノオクタン (1.0
g)、無水炭酸カリウム(1.54 g)、ブロモエタン(2.5モル
当量)混合物を室温にて3日間撹拌反応させ、ろ過後、
濃縮し、クロロホルムーアセトン(98 : 2 v/v)を展開
溶媒とするシリカゲル(Merck社、Art. 7734、 70-230
mesh)カラムクロマトグラフィ法により、TLC (Merck
社、Art. 5715)上Rf=0.7 (クロロホルムーアセトン(98
: 2 v/v))成分を集めると、 N1,N8-ジ(p-トルエンス
ルホニル)-1,8-ジ(エチルアミノ)オクタン(48a、 0.90
1g、 mp 112-3 ℃(アセトンーメタノールから再結晶))
が得られた。得られた化合物48a (876 mg) を33%-HBr-
酢酸(10 ml)中、フェノール(20 モル当量)とともに75℃
の油浴中で20時間加熱撹拌し、反応混合物を減圧濃縮す
る。残さにジエチルエーテルを添加して撹拌し上澄みを
捨て、ついでメタノールとジエチルエーテル混合溶液に
より上澄み液が無色になるまで同様の洗浄を繰り返す。
減圧下、溶媒を除去すると化合物48b(スキーム12参
照)が無色粉末として得られた。
【0101】実施例12.2 N1,N5-ジ(p-トルエンスルホニル)-ジ(エチルアミノ)ペ
ンタン(N1,N5-di(p-toluenesulfonyl)-di(ethylamino)p
entane)(49a)とN1,N5-ジ(エチルアミノ)ペンタン(N1,N5
-di(ethylamino)pentane) HBr 塩 (49b)の合成(スキー
ム12) 先ず、文献(M. Iwata and H. Kuzuhara、 Bull. Chem.
Soc. Jpn.、 55、 2153-2157 (1982))記載の方法を用
いて、1,5-ジアミノペンタンを原料として、N1,N5-ジ
(p-トルエンスルホニル)-1,5-ジアミノペンタンを調
製する。次いで、DMF(40 ml)中、 上記N1,N5-ジ(p-ト
ルエンスルホニル)-1,5-ジアミノペンタン (1.0 g)、
無水炭酸カリウム(1.683 g)、ブロモエタン(0.454 ml)
混合物を室温にて3日間撹拌反応させ、ろ過後、濃縮
し、クロロホルムーアセトン(98 : 2 v/v)を展開溶媒
とするシリカゲル(Merck社、Art. 7734、 70-230 mes
h)カラムクロマトグラフィ法により、TLC (Merck社、Ar
t. 5715)上Rf=0.7 (クロロホルムーアセトン(98 : 2 v
/v))成分を集めると、 N1,N5-ジ(p-トルエンスルホニ
ル)-1,5-ジ(エチルアミノ)ペンタン(49a、 0.901g、 m
p 112-3 C(アセトンーメタノールから再結晶))が得ら
れた。得られた化合物49a (744 mg) を33%-HBr-酢酸(10
ml)中、フェノール(20 モル当量)とともに75℃の油浴
中で20時間加熱撹拌し、反応混合物を減圧濃縮する。残
さにジエチルエーテルを添加して撹拌し上澄みを捨て、
ついでメタノールとジエチルエーテル混合溶液により上
澄み液が無色になるまで同様の洗浄を繰り返す。減圧
下、溶媒を除去すると化合物49b(スキーム12参照)が
無色粉末として得られた。
【0102】理化学的分析 新規化合物を特定するため、脱トシル化反応を適用した
前駆体の元素分析及び 1H-、 13C-核磁気共鳴スペクトル
測定を用いて理化学的分析を行った。結果を表4〜6及び
8〜13に示す。尚、表4〜6には、前駆体の収率も示す。
また、前駆体から脱トシル化化合物を得脱トシル化反応
の収率を表7に示す。表4〜6には、脱トシル化反応を適
用した前駆体4、9、14a、14b、14c、14d、14e、14f、14
g、14h、48a、及び49a、16、18、20a、20b、20c、20e、
20f、20g、及び20h、並びに23、24、28、29、33、34、3
8、及び39の収率と元素分析結果をまとめた。
【0103】表7は、前駆体から目的物を導く脱トシル
化反応の収率をまとめた。表8〜13は、脱トシル化反応
を適用した前駆体4、9、14a、14b、14c、及び14d、14
e、14f、14g、14h、48b、及び49b、16、18、20a、20b、
及び20c、20e、20f、20g、及び20h、23、24、28、29、
及び33、並びに34、38、及び39の1H-、 13C-核磁気共鳴
スペクトル測定結果をまとめた。
【0104】
【表4】
【0105】
【表5】
【0106】
【表6】
【0107】
【表7】
【0108】
【表8】
【0109】
【表9】
【0110】
【表10】
【0111】
【表11】
【0112】
【表12】
【0113】
【表13】
【0114】実施例14 抗ガン効果の検定方法 様々なガン細胞からなるHCCパネルにそれぞれ検定する
化合物を添加し、ガン細胞の増殖が一定の値になる化合
物の濃度を測定し、その濃度から化合物の抗ガン効果の
検定を行った。
【0115】抗ガン効果の検定は、実施例3.6で合成さ
れた化合物15f:1,18-ビス(エチルアミノ)-5,14ジアザ
オクタデカン(以下、BET 484)、実施6.4で合成された化
合物21d:1,16-ビス(シクロプロピルメチルアミノ)-5,1
2ジアザヘキサデカン(以下、BCPM464)、実施例6.5で合
成された化合物21e:1,17-ビス(シクロプロピルメチル
アミノ)-5,13ジアザヘキサデカン(以下、BCPM474)の3つ
の化合物について行った。抗ガン効果の検定には、肺が
ん(Lu)7系、胃がん(St)6系、大腸がん(Co)5系、卵巣が
ん(Ov)5系、脳腫瘍(CNS)6系、乳がん(Br)5系、腎がん(R
e)2系、前立腺がん(xPg)2系、およぴメラノーマ(Me)1系
の計39系よりなるHCCパネルを使用した。これらをlつの
パネルとして扱い、上記3つの化合物を用いてin vitro
薬剤感受性試験を行い、それぞれの化合物に対する感受
性パターン(Mean Graph、後述)を得る。上記感受性試
験の結果であるMean Graphは、更に、データベース内の
データと比較された。
【0116】具体的には、以下の操作により薬剤感受性
試験を行った。上記39系のガン細胞を96ウェルプレート
に撒き終夜インキュベーションする。翌日、上記3つ化
合物をそれぞれ含有する検体溶液(5 doses、通常10-4
から10-8Mまで1 1og間隔、最高濃度をHigh Concと呼
ぶ)を前記96ウェルプレートに添加し、更に2日間培養
する。その後、得られたプレートをスルホローダミンB
により比色定量し、細胞の増殖を測定する。得られた測
定結果のデータは、Mean Graphsとして表示される。Mea
n Graphs(別名Finger Prints)とは、個々のがん細胞
に対するサンプル物質の有効濃度偏差を視覚的に表現し
たもので、サンプルに対するがん細胞の感受性が一目で
わかる。Mean Graphは、個々の薬剤に固有のパターンを
示すのでFinger Printとも呼ばれる。
【0117】データ解析は、データ解析のパラメータと
して、薬をかける直前(Time Zero)の細胞数を基準と
して GI50:Control に比べ増殖を50%に抑制する濃度 を求める。具体的には得られたデータを用い、次のよう
に計算する。 1) 各濃度におけるMean Optlcal Density(OD tes
t)がTime ZeroのOD値(Tz)より大(OD test〉Tz)の
時、 Percent Growth(PG%)=((OD test‐Tz)/(OD co
ntro1−Tz))x 100 ただし、1 OD controlは、Contro 1のOD値を示す。逆
に、OD test < Tzの時は、PG%=((OD test‐Tz)/T
z)x 100 この場合、PG%は(−)となる。2) 各細胞ごとに上
で求めたPG%の値を濃度(対数)に対してプロットして
臓器癌別にまとめる。各curveがPG 50%の横線と交わる
点の濃度がそれぞれLog GI50に相当する。 3) 次に" Mean Graphs "を作成する。検定したすべ
ての株についてLogGI50の平均値を求め、これをMean Gr
aph Midpoint(MG−MID)と称する。この平均値と個々
の細胞でのLog GI50値との差(つまり個々の細胞でのGI
50が平均値の何倍あるいは何分の一かが対数値で示され
る)を求め、それらを平均LogGI50値を中心(目盛0)と
して左右に棒グラフで描いたものがMean Graphである。
感受性 (Differential Sensitivity)が高い株ほど右側
に長い bar が伸ぴる。一目盛は1 1ogを表す。Mean Gra
ph の下段に表示されたDeltaは最も感受性が高いものと
平均値との差を示し、その下のRangeは最も感受性の高
い株と最も感受性の低い株のLogGI50の差を示すもので
ある。テストした濃度の範囲でデータが求められなかっ
た時は、limitの値(通常は、上限値一4または下限値一
8)を代用している(この値をFa1se Va1uesと呼ぴ、Sum
mary of Evalution にはその個数が、上限値については
High、下限値についてはLowの下に各々示されてい
る。)したがって、ここで計算される平均値は必ずしも
本当の平均値とはならないので、meanでなくmean
midpoint(MG−MID)という表現を用いてい
る。
【0118】評価基準 得られたMean Graphは、更に以下の点を考慮し抗ガン剤
としての可能性を評価された。結果は、Mean Graphで表
示されるので評価しづらい面もあるが、評価基準とし
て、おもに以下の点を考慮し、サンプル化合物が抗ガン
剤として高い可能性を有する(Interesting) かどうかと
いう評価した。 A.化学構造の新規性 B.増殖阻害の強さ(平均有効濃
度、殺細胞効果)有効濃度の基準:MG-MID <‐5ならば
有効である。 C.Differential Activity(特定のがん種またはいくつ
かのがん細胞株に対し顕著な有効性が見られるか)Diff
erential Activityの基準:Delta ≧ 0.5かつRange ≧
1ならば有効である。 D.Finger Printのユニーク度 COMPAREプログラムにより、サンブル物質のMean Graph
をデータベース中の既存の抗がん剤全てと比較した結
果、r値が最も高値(lに最も近い値)を示した抗がん剤
(Drug A)のr値(rmax)に基づき以下のように評価す
る。 (1)rmax < 0.5ならぱCOMPARE Negative:データベー
ス中の既存の抗がん剤にはサンプル物質と似たMean Gra
phのものがない場合は、新規作用機作が期待できる。 (2)0.5 ≦ rmax<0.75ならぱCOMPARE Margina1:Drug
Aとやや似ている→Drug Aと同様の作用機作を持つ可能
性もあるが、新規作用機作を持つ可能性もある。(1)
と(3)の中間。 (3)0.75 ≦ rmaxならばCOMPARE Positive:Drug Aと
良く似ている→DrugAと同様の作用機作を予想。 通常、A、B、Cをクリアーすることが必要条件で、その
上でCOMPARE Negativeの場合を新規の作用機作をもつ可
能性があると考え優先する。したがってA、B、Cをクリ
アーし、かつCOMPARE NegativeのものをThe Most inter
estingとみなす。
【0119】検定結果 上記の一連の検定評価を経て、3つの化合物BET484、BCP
M464、 BCPM474は、「有力 (The Most interesting) 」
と判定された。この評価から、この3つの化合物は、抗
ガン剤として優れた可能性を有することが示唆された。
以下、ヒト培養がん細胞に対するGI50(Control に比べ
増殖を50%に抑制する濃度)の値(M濃度のlog値で表現し
てある)を次の表14と図1(Mean Graph)で示す。
【0120】
【表14】
【0121】スクリーニング結果とin vivo効果の関係
「表14 用いたヒト培養がん細胞(cell line)に対す
る制がん効果」に記載のin vitro実験でのlogGI50値
が、in vivoでの制がん剤としての有効性をどの程度表
しているかを判断するのはここに掲載した数値のみでは
簡単には言い切れない。従って、上記検定の結果が示す
制がん効果を主張する根拠となる資料を以下に例示す
る。下記の文献に、癌研究会癌化学療法センターで上記
の方法でスクリーニングを行った試料のうち、305検体
についてスクリーニング成績がまとめられている(「癌
と化学療法」21(9), 1512-1554 (1994))。前記文献に
示されている濃度をlogGI50に書き改めて、要点を以下
に示す。先ず、無作為に一般から寄せられた試料の、in
vitroに於けるヒト胃がん細胞5系とP388マウス白血病
細胞に対するlogGI50の分布を、logGI50の刻みで仕分け
したのが次の表15である。
【0122】
【表15】 logGI50<-5のものが、胃がん細胞5系に対しては、37-
46%の範囲にあることが示されている。さらに、logGI50
<-6の検体は、全体の9-18%にすぎない。このうち93検
体に対して、P388マウス白血病細胞について、in vitro
とin vivoの効果の比較が行われた。表16はその結果を
まとめたものである。
【0123】
【表16】
【0124】ヒト肺がん細胞については行われていない
ので、P388細胞に対する結果のみからの推察することに
なるが、in vitroで-4≦logGI50のものは、in vivoでは
すべて無効であった。in vitroで活性が強いものはin v
ivo効果を発揮する確率が高いことが示されている。ま
た、in vivo での活性が期待できるin vitroでのしきい
値は、logGI50<-4であるということができる。in vivo
陽性値が50%を越すのは、logGI50<-5 〜 -6のものであ
る。
【0125】結果考察 表14及び図1に示されたMean Graphより、BET484、BCPM
464、 及びBCPM474が多くのガン細胞系においてlogGI50
<-4を有していることが明らかである。HCCパネルでの
結果とin vivoでの効果の関係についての実験結果(表15
及び16)と比較から、in vitroでのHCCパネルでの検定の
結果がlogGI50<-4のものは、in vivoで抗ガン活性を発
揮する確立が高いことが分かった。従って、HCCパネル
の結果であるMean Graph において多くのガン細胞系に
おいて logGI50<-4の結果を示したBET484、BCPM464、
及びBCPM474はin vivoにおいて、抗ガン活性を示す確率
が高い化合物であることが明らかになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例14(BET484)の抗ガン効果のスクリーニ
ングのMean Graph
【図2】実施例14(BCPM464)の抗ガン効果のスクリー
ニングのMean Graph
【図3】実施例14(BCPM474)の抗ガン効果のスクリー
ニングのMean Graph
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 211/14 C07C 211/14 211/17 211/17 211/18 211/18 223/02 223/02 311/18 311/18 317/14 317/14

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式Iで表される化合物及びその
    医薬上許容される塩。 【化1】 式(I)中、nは、1から8の整数であり、R1は、水素原
    子又はp-トルエンスルホニル基であり、R2は、エチル基
    又は下記一般式(II)で表される基であり、Rは、水素
    原子又はp-トルエンスルホニル基であり、Rは、エチ
    ル基又は下記一般式(II)で表される基である。 【化2】 式(II)中、mは、1又は2であり、R5は、水素原子、若し
    くはp-トルエンスルホニル基であり、R6は、水素原子、
    エチル基、アルデヒド基、若しくはシクロプロピルメチ
    ル基であるか、又はR5及びR6は、フタロイル基を形成す
    る。
  2. 【請求項2】 上記一般式(I)中、R1及びR3は水素原子
    であり、R2及びR4は上記一般式(II)であり、一般式(II)
    のR5は水素原子、R6はエチル基又はシクロプロピル基で
    ある請求項1に記載の化合物及びその医薬上許容される
    塩。
  3. 【請求項3】 下記一般式IIIで表される化合物及びそ
    の医薬上許容される塩。 【化3】 式(III)中、pは1であり、qは、1又は2であり、R
    7は、水素原子、若しくはp-トルエンスルホニル基であ
    り、R8は、水素原子、エチル基、アルデヒド基、シクロ
    プロピルメチル基、若しくは下記一般式(IV)であるか、
    又はR7及びR8は、フタロイル基を形成し、R9は、水素原
    子、p-トルエンスルホニル基、又はベンジル基であり、
    R10は、水素原子、若しくはp-トルエンスルホニル基で
    あり、 R11 は、水素原子、エチル基、アルデヒド基、シ
    クロプロピルメチル基、若しくは下記一般式(IV)である
    か、又はR10及びR11は、フタロイル基を形成する。 【化4】 式中、uは、1又は2であり、R12は、水素原子又はp-ト
    ルエンスルホニル基であり、R13は、水素原子、エチル
    基、又はシクロプロピルメチル基である。
  4. 【請求項4】 上記一般式(III)中、R7、R9、及びR10
    水素原子であり、 R8及びR11はエチル基、シクロプロピ
    ルメチル基又は上記一般式(IV)であり、一般式(IV)中、
    R12は水素原子であり、R13はエチル基又はシクロプロピ
    ルメチル基である請求項3に記載の化合物及びその医薬
    上許容される塩。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の一般式I又は請求項3
    に記載の一般式IIIで表される化合物及び/又はその医
    薬上許容される塩の少なくとも1種を有効成分として含
    む抗ガン剤。
  6. 【請求項6】 1,18-ビス(エチルアミノ)-5,14ジアザ
    オクタデカン、1,16-ビス(シクロプロピルメチルアミ
    ノ)-5,12ジアザヘキサデカン、1,17-ビス(シクロプロピ
    ルメチルアミノ)-5,13ジアザヘプタデカン、及び/又は
    その医薬上許容される塩の少なくとも1種を有効成分と
    して含む抗ガン剤。
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