JP2000185615A - エアバッグ蓋体付き自動車内装品 - Google Patents
エアバッグ蓋体付き自動車内装品Info
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- JP2000185615A JP2000185615A JP10364347A JP36434798A JP2000185615A JP 2000185615 A JP2000185615 A JP 2000185615A JP 10364347 A JP10364347 A JP 10364347A JP 36434798 A JP36434798 A JP 36434798A JP 2000185615 A JP2000185615 A JP 2000185615A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 扉部に必要な形態保持性を容易に得ることが
できるエアバッグ蓋体付き自動車内装品を提供するこ
と。 【解決手段】 本体部とエアバッグ用の蓋体部とを包含
し表面側がスラッシュ表皮からなる連続表皮で形成さ
れ、蓋体部は扉部を含み、該扉部はヒンジ予定部及び破
断予定部で画されて形成されているエアバッグ蓋体付き
自動車内装品。本体部及び蓋体部の各基材層は、それぞ
れポリオレフィン系の硬質熱可塑性樹脂及び熱可塑性エ
ラストマーで形成してインサート部36とする。インサ
ート部36とスラッシュ表皮25との間に発泡軟質樹脂
層38を形成する。蓋体部24の破断予定部30は、イ
ンサート部36を薄肉条部37にして形成し、さらに該
薄肉条部37に所定ピッチでスリット40を形成する。
できるエアバッグ蓋体付き自動車内装品を提供するこ
と。 【解決手段】 本体部とエアバッグ用の蓋体部とを包含
し表面側がスラッシュ表皮からなる連続表皮で形成さ
れ、蓋体部は扉部を含み、該扉部はヒンジ予定部及び破
断予定部で画されて形成されているエアバッグ蓋体付き
自動車内装品。本体部及び蓋体部の各基材層は、それぞ
れポリオレフィン系の硬質熱可塑性樹脂及び熱可塑性エ
ラストマーで形成してインサート部36とする。インサ
ート部36とスラッシュ表皮25との間に発泡軟質樹脂
層38を形成する。蓋体部24の破断予定部30は、イ
ンサート部36を薄肉条部37にして形成し、さらに該
薄肉条部37に所定ピッチでスリット40を形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エアバッグ装置が
組み付けられるインストルメントパネル、ドアトリム、
シートバック等のエアバッグ蓋体付き自動車内装品に関
する。
組み付けられるインストルメントパネル、ドアトリム、
シートバック等のエアバッグ蓋体付き自動車内装品に関
する。
【0002】ここでは、主としてインストルメントパネ
ル(以下「インパネ」と略す。)を例にとり説明する
が、これに限られるものではない。
ル(以下「インパネ」と略す。)を例にとり説明する
が、これに限られるものではない。
【0003】
【従来の技術】従来、この種のエアバッグ蓋体付き自動
車内装品としては、例えば、米国特許第5458361
号明細書に記載されている下記のような構成のインパネ
がある。
車内装品としては、例えば、米国特許第5458361
号明細書に記載されている下記のような構成のインパネ
がある。
【0004】本体部とエアバッグ用の蓋体部とを包含
し、本体部と蓋体部とは表面側で連続表皮で一体化さ
れ、蓋体部は、エアバッグ作動時に展開してエアバッグ
飛び出し口を形成する扉部を含み、該扉部はヒンジ予定
部及び破断予定部(テアライン)で画されて形成されて
いる基本構成を備えている。
し、本体部と蓋体部とは表面側で連続表皮で一体化さ
れ、蓋体部は、エアバッグ作動時に展開してエアバッグ
飛び出し口を形成する扉部を含み、該扉部はヒンジ予定
部及び破断予定部(テアライン)で画されて形成されて
いる基本構成を備えている。
【0005】さらに、本体部の基材層及び前記蓋体部の
基材層は、それぞれ、硬質熱可塑性樹脂及び熱可塑性エ
ラストマー(TPE)で形成されてインサート部とされ
るとともに、連続表皮がスラッシュ注型表皮(スラッシ
ュ表皮)とされ、インサート部とスラッシュ表皮との間
に発泡軟質樹脂材料が注入されて発泡樹脂層が形成され
てなるものである。
基材層は、それぞれ、硬質熱可塑性樹脂及び熱可塑性エ
ラストマー(TPE)で形成されてインサート部とされ
るとともに、連続表皮がスラッシュ注型表皮(スラッシ
ュ表皮)とされ、インサート部とスラッシュ表皮との間
に発泡軟質樹脂材料が注入されて発泡樹脂層が形成され
てなるものである。
【0006】当該構成のインパネの場合、硬質熱可塑性
樹脂として、スチレン−無水マレイン酸共重合体(poly
(styrene-co-MAN))やポリフェニレンオキシド(PO
M:polyphenyleneoxide)等を使用し、熱可塑性エラス
トマーとしてオレフィン系TPOを使用していた。そし
て、破断予定部は、硬質熱可塑性樹脂と熱可塑性エラス
トマーとの界面(実質的に融着していない)で形成して
いた。
樹脂として、スチレン−無水マレイン酸共重合体(poly
(styrene-co-MAN))やポリフェニレンオキシド(PO
M:polyphenyleneoxide)等を使用し、熱可塑性エラス
トマーとしてオレフィン系TPOを使用していた。そし
て、破断予定部は、硬質熱可塑性樹脂と熱可塑性エラス
トマーとの界面(実質的に融着していない)で形成して
いた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、自動車
内装品の軽量化の見地から本体部の基材層もポリオレフ
ィン系の硬質熱可塑性樹脂で形成することを試みた。す
ると、硬質熱可塑性樹脂と熱可塑性エラストマーとが熱
融着するため、界面(融着部)を破断予定部とすること
はできず、扉部を画するチャンネル形やH字形等の破断
予定部(テアライン)は、基材層に薄肉条部からなる破
断予定部を形成する必要がある。
内装品の軽量化の見地から本体部の基材層もポリオレフ
ィン系の硬質熱可塑性樹脂で形成することを試みた。す
ると、硬質熱可塑性樹脂と熱可塑性エラストマーとが熱
融着するため、界面(融着部)を破断予定部とすること
はできず、扉部を画するチャンネル形やH字形等の破断
予定部(テアライン)は、基材層に薄肉条部からなる破
断予定部を形成する必要がある。
【0008】他方、蓋体部をオレフィン系熱可塑性エラ
ストマーで形成しようとした場合、形態保持性の見地か
ら相対的に弾性率の高いもの(たとえば、1500〜6
000kgf/cm2 (147〜588MPa))ものを使用
する必要がある。
ストマーで形成しようとした場合、形態保持性の見地か
ら相対的に弾性率の高いもの(たとえば、1500〜6
000kgf/cm2 (147〜588MPa))ものを使用
する必要がある。
【0009】このため、相対的に引き裂き強度も高くな
り、破断特性を得難い。この場合、薄肉条部の肉厚を薄
くすることも考えられるが、扉部に必要な形態保持性
(扉部の微小回動作用による凹みを阻止する扉周囲部の
保持力)を得難くなる。
り、破断特性を得難い。この場合、薄肉条部の肉厚を薄
くすることも考えられるが、扉部に必要な形態保持性
(扉部の微小回動作用による凹みを阻止する扉周囲部の
保持力)を得難くなる。
【0010】本発明は、上記にかんがみて、扉部に必要
な形態保持性を容易に得ることができるエアバッグ蓋体
付き自動車内装品を提供することを目的とする。
な形態保持性を容易に得ることができるエアバッグ蓋体
付き自動車内装品を提供することを目的とする。
【0011】本発明の他の目的は、インサート部とスラ
ッシュ表皮部との間に発泡軟質樹脂材料を注入するに際
して、材料漏れが発生するおそれのないエアバッグ蓋体
付き自動車内装品を提供することにある。
ッシュ表皮部との間に発泡軟質樹脂材料を注入するに際
して、材料漏れが発生するおそれのないエアバッグ蓋体
付き自動車内装品を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決するために鋭意開発する過程で、扉部を展開可
能とするために蓋体部に形成する薄肉条部にスリットを
形成すればよいこと、さらには、該スリットをバリ状膜
で閉じれば発泡軟質樹脂材料の注入成形性も良好になる
ことを見出して、それぞれ下記構成のエアバッグ蓋体付
き自動車内装品に想到した。
点を解決するために鋭意開発する過程で、扉部を展開可
能とするために蓋体部に形成する薄肉条部にスリットを
形成すればよいこと、さらには、該スリットをバリ状膜
で閉じれば発泡軟質樹脂材料の注入成形性も良好になる
ことを見出して、それぞれ下記構成のエアバッグ蓋体付
き自動車内装品に想到した。
【0013】本発明の一つは、本体部とエアバッグ用の
蓋体部とを包含し、本体部と蓋体部とは表面側が連続表
皮で一体化され、蓋体部はエアバッグ作動時に展開して
エアバッグ飛び出し口を形成する扉部を含み、該扉部は
ヒンジ予定部及び破断予定部で画されて形成されている
エアバッグ蓋体付き自動車内装品であって、本体部の基
材層及び蓋体部の基材層は、それぞれ、ポリオレフィン
系の硬質熱可塑性樹脂及び該硬質熱可塑性樹脂と融着可
能なポリオレフィン系の熱可塑性エラストマーで形成さ
れてインサート部とされるとともに、連続表皮がスラッ
シュ表皮とされ、インサート部とスラッシュ表皮との間
に発泡軟質樹脂材料が注入されて発泡樹脂層が形成され
ている構成において、蓋体部の破断予定部は、インサー
ト部を薄肉条部にして形成され、さらに該薄肉条部に所
定ピッチでスリットが形成されていることを特徴とす
る。
蓋体部とを包含し、本体部と蓋体部とは表面側が連続表
皮で一体化され、蓋体部はエアバッグ作動時に展開して
エアバッグ飛び出し口を形成する扉部を含み、該扉部は
ヒンジ予定部及び破断予定部で画されて形成されている
エアバッグ蓋体付き自動車内装品であって、本体部の基
材層及び蓋体部の基材層は、それぞれ、ポリオレフィン
系の硬質熱可塑性樹脂及び該硬質熱可塑性樹脂と融着可
能なポリオレフィン系の熱可塑性エラストマーで形成さ
れてインサート部とされるとともに、連続表皮がスラッ
シュ表皮とされ、インサート部とスラッシュ表皮との間
に発泡軟質樹脂材料が注入されて発泡樹脂層が形成され
ている構成において、蓋体部の破断予定部は、インサー
ト部を薄肉条部にして形成され、さらに該薄肉条部に所
定ピッチでスリットが形成されていることを特徴とす
る。
【0014】本発明の他の一つは、上記構成のエアバッ
グ蓋体付き自動車内装品において、各スリットがバリ状
膜で閉じられていることを特徴とする。
グ蓋体付き自動車内装品において、各スリットがバリ状
膜で閉じられていることを特徴とする。
【0015】
【発明の効果】本発明の一つに係るエアバッグ蓋体付き
自動車内装品は、上記の如く、扉部の破断予定部におい
て、インサート部を薄肉条部にするとともに、薄肉条部
に所定ピッチでスリットを形成することにより、所定の
破断予定部の破断特性を維持しながら、扉部に必要な形
態保持性(扉部の微小回動作用による凹みを阻止する扉
周囲部の保持力)を得やすくなる。
自動車内装品は、上記の如く、扉部の破断予定部におい
て、インサート部を薄肉条部にするとともに、薄肉条部
に所定ピッチでスリットを形成することにより、所定の
破断予定部の破断特性を維持しながら、扉部に必要な形
態保持性(扉部の微小回動作用による凹みを阻止する扉
周囲部の保持力)を得やすくなる。
【0016】また、本発明の他の一つは、上記構成にお
いて、各スリットをバリ状膜で閉じることにより、軟質
発泡樹脂材料の注入成形性を改善することができる。
いて、各スリットをバリ状膜で閉じることにより、軟質
発泡樹脂材料の注入成形性を改善することができる。
【0017】
【実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面に基づ
いて説明する。
いて説明する。
【0018】(1) 本実施形態のエアバッグ蓋体付き自動
車内装品であるインパネ20は、図1〜2に示す如く、
本体部22とエアバッグ用の蓋体部24とを包含し、本
体部22及び蓋体部24は、表面側が連続表皮25で一
体化されている。
車内装品であるインパネ20は、図1〜2に示す如く、
本体部22とエアバッグ用の蓋体部24とを包含し、本
体部22及び蓋体部24は、表面側が連続表皮25で一
体化されている。
【0019】蓋体部24はエアバッグ作動時に展開して
エアバッグ飛び出し口を形成する扉部26を含み、該扉
部26はヒンジ予定部28及び破断予定部30で画され
て形成されている。
エアバッグ飛び出し口を形成する扉部26を含み、該扉
部26はヒンジ予定部28及び破断予定部30で画され
て形成されている。
【0020】そして、本体部22の基材層32および蓋
体部24の基材層34は、それぞれポリオレフィン(P
O)系の硬質熱可塑性樹脂及び該熱可塑性樹脂と融着可
能なPO系の熱可塑性エラストマー(TPO)で形成さ
れてインサート部36とされている。
体部24の基材層34は、それぞれポリオレフィン(P
O)系の硬質熱可塑性樹脂及び該熱可塑性樹脂と融着可
能なPO系の熱可塑性エラストマー(TPO)で形成さ
れてインサート部36とされている。
【0021】ここで、PO系硬質熱可塑性樹脂として
は、繊維強化PP、硬質PE、部分架橋PE、ポリ(1
−ブテン)、耐衝撃ポリスチレン(PS)などを使用で
きる。また、オレフィン系TPEとは、狭義には、PP
や硬質PEを硬質相としEPDMを軟質相とするもの
(TPO)であるが、ここでは、スチレン系TPE(T
PS)や1,2−ポリブタジエン等も含み、モノマーと
してオレフィン、ジオレフィン(ジエン)を使用するも
のも含む。TPOには、EPDMを全架橋したり部分架
橋したもの、さらには、適宜、硬質相として硬質スチレ
ン系樹脂(ポリスチレン、ポリ(m−メチルスチレン)
等)を併用したり代替したものも勿論使用できる。ま
た、TPSとしては、耐候性の良好な、水素添加SBS
(SEBS)、水素添加SIS(SEPS)、水素添加
SBRを好適に使用できる。
は、繊維強化PP、硬質PE、部分架橋PE、ポリ(1
−ブテン)、耐衝撃ポリスチレン(PS)などを使用で
きる。また、オレフィン系TPEとは、狭義には、PP
や硬質PEを硬質相としEPDMを軟質相とするもの
(TPO)であるが、ここでは、スチレン系TPE(T
PS)や1,2−ポリブタジエン等も含み、モノマーと
してオレフィン、ジオレフィン(ジエン)を使用するも
のも含む。TPOには、EPDMを全架橋したり部分架
橋したもの、さらには、適宜、硬質相として硬質スチレ
ン系樹脂(ポリスチレン、ポリ(m−メチルスチレン)
等)を併用したり代替したものも勿論使用できる。ま
た、TPSとしては、耐候性の良好な、水素添加SBS
(SEBS)、水素添加SIS(SEPS)、水素添加
SBRを好適に使用できる。
【0022】PO系硬質熱可塑性樹脂とオレフィン系T
PEの組み合わせは、特に、熱融着性が相互に良好でか
つ耐候性も良好なPP(F)と動的架橋TPOの組み合
わせが望ましい。
PEの組み合わせは、特に、熱融着性が相互に良好でか
つ耐候性も良好なPP(F)と動的架橋TPOの組み合
わせが望ましい。
【0023】また、連続表皮25がスラッシュ注型表皮
(スラッシュ表皮)とされ、インサート部36とスラッ
シュ表皮25との間に発泡軟質樹脂材料が注入されて発
泡軟質樹脂層38が形成されている。
(スラッシュ表皮)とされ、インサート部36とスラッ
シュ表皮25との間に発泡軟質樹脂材料が注入されて発
泡軟質樹脂層38が形成されている。
【0024】ここで、スラッシュ表皮25は、成形材料
であるプラスチゾルとしては、PVC系やポリウレタン
系のものを使用できるが、脱PVC化の見地から、ポリ
ウレタン系、ウレタン系TPEをベースとするものが望
ましい。上記発泡軟質樹脂材料としては、スラッシュ表
皮と同系のものが望ましく、通常、軟質ポリウレタン系
のものを使用し、その密度:0.1〜0.3g/cm3 のも
のを使用する。
であるプラスチゾルとしては、PVC系やポリウレタン
系のものを使用できるが、脱PVC化の見地から、ポリ
ウレタン系、ウレタン系TPEをベースとするものが望
ましい。上記発泡軟質樹脂材料としては、スラッシュ表
皮と同系のものが望ましく、通常、軟質ポリウレタン系
のものを使用し、その密度:0.1〜0.3g/cm3 のも
のを使用する。
【0025】なお、インサート部36の一般部肉厚:
2.0〜4.0mm、スラッシュ表皮25の肉厚:0.7
〜1.3mm、発泡軟質樹脂層38の肉厚:5〜10mmと
する。
2.0〜4.0mm、スラッシュ表皮25の肉厚:0.7
〜1.3mm、発泡軟質樹脂層38の肉厚:5〜10mmと
する。
【0026】上記構成において、扉部26を画する破断
予定部30は、インサート部36を薄肉条部37にして
形成され、さらに該薄肉条部30に所定ピッチでスリッ
ト40が形成されている(特に図3〜5参照)。ここ
で、薄肉条部37は、図例のごとく、破断溝42で形成
されている。インサート部成形用金型44に形成された
溝附形凸条46で形成されている。インサート部36の
一般部肉厚:3.5mmのとき、薄肉条部30の肉厚:
0.8mmとする。また、破断溝42の断面は、矩形やU
字形でもよいが、破断特性安定性および型抜き性の見地
から断面テーパ状とし、そのときの勾配は直立線に対し
て5〜45°とし、溝底部の幅は、1〜3mmとする。ま
た、スリット40の長さおよび幅は、それぞれ30〜6
0mm、0〜2mmとし、そのスリット間長さ(連続部)は
2〜5mmとする。そして、スリット40は、インサート
部36の成形後に、超音波ウェルダ・刃物等でカットし
て、二次刻設をしてスリット溝を形成してもよいが、図
6に示す如く、破断溝42を金型44の溝附形凸条46
で形成するときに、溝附形凸条46の上に所定ピッチで
形成した間欠凸条48で形成してもよい。このとき、間
欠凸条48は、型締め時に、圧接しない零当たりになる
ようにしておいて形成してもよい。すると、スリットの
溝幅が上記の如く狭い(0〜2mm)ため間欠凸条48と
対面金型50の間に材料が侵入してバリ状膜52が形成
されて(図5・7参照)、発泡軟質樹脂層38の注入成
形に際して、発泡軟質樹脂材料の漏れが発生せずに望ま
しい。
予定部30は、インサート部36を薄肉条部37にして
形成され、さらに該薄肉条部30に所定ピッチでスリッ
ト40が形成されている(特に図3〜5参照)。ここ
で、薄肉条部37は、図例のごとく、破断溝42で形成
されている。インサート部成形用金型44に形成された
溝附形凸条46で形成されている。インサート部36の
一般部肉厚:3.5mmのとき、薄肉条部30の肉厚:
0.8mmとする。また、破断溝42の断面は、矩形やU
字形でもよいが、破断特性安定性および型抜き性の見地
から断面テーパ状とし、そのときの勾配は直立線に対し
て5〜45°とし、溝底部の幅は、1〜3mmとする。ま
た、スリット40の長さおよび幅は、それぞれ30〜6
0mm、0〜2mmとし、そのスリット間長さ(連続部)は
2〜5mmとする。そして、スリット40は、インサート
部36の成形後に、超音波ウェルダ・刃物等でカットし
て、二次刻設をしてスリット溝を形成してもよいが、図
6に示す如く、破断溝42を金型44の溝附形凸条46
で形成するときに、溝附形凸条46の上に所定ピッチで
形成した間欠凸条48で形成してもよい。このとき、間
欠凸条48は、型締め時に、圧接しない零当たりになる
ようにしておいて形成してもよい。すると、スリットの
溝幅が上記の如く狭い(0〜2mm)ため間欠凸条48と
対面金型50の間に材料が侵入してバリ状膜52が形成
されて(図5・7参照)、発泡軟質樹脂層38の注入成
形に際して、発泡軟質樹脂材料の漏れが発生せずに望ま
しい。
【0027】また、本実施形態のインパネ20には、図
2に示す如く、蓋体部24の裏面周囲に角筒状の取付壁
54が形成されている。なお、該取付壁54は、ぞれぞ
れ、所定ピッチでインパネ取付用の係合穴56、56が
形成されている。
2に示す如く、蓋体部24の裏面周囲に角筒状の取付壁
54が形成されている。なお、該取付壁54は、ぞれぞ
れ、所定ピッチでインパネ取付用の係合穴56、56が
形成されている。
【0028】(7) 上記実施形態のインパネ20は、従来
と同様にして製造する。
と同様にして製造する。
【0029】すなわち、スラッシュ表皮をスラッシュ成
形金型を用いてスラッシュ注型により成形する。
形金型を用いてスラッシュ注型により成形する。
【0030】また、インサート部36は、二色射出成形
機・成形金型を用いて、従来と同様、インサート部成形
キャビティCに、本体部基材層32、蓋体部基材層34
の各熱可塑性樹脂材料を順次射出して二色成形をする
(図6参照)。上記のようにして成形したスラッシュ表
皮25およびインサート部36(本体部基材層32及び
蓋体部基材層34)を、成形用金型55にセットした
後、反応射出成形(RIM)機等を用いてポリウレタン
材料等を射出して軟質発泡樹脂層38の発泡成形を行
う。この際、スリット40がバリ状膜52で閉じられて
いるため、流れ性の良好なRIM材料のスリットからの
流出のおそれがない(図7参照)。
機・成形金型を用いて、従来と同様、インサート部成形
キャビティCに、本体部基材層32、蓋体部基材層34
の各熱可塑性樹脂材料を順次射出して二色成形をする
(図6参照)。上記のようにして成形したスラッシュ表
皮25およびインサート部36(本体部基材層32及び
蓋体部基材層34)を、成形用金型55にセットした
後、反応射出成形(RIM)機等を用いてポリウレタン
材料等を射出して軟質発泡樹脂層38の発泡成形を行
う。この際、スリット40がバリ状膜52で閉じられて
いるため、流れ性の良好なRIM材料のスリットからの
流出のおそれがない(図7参照)。
【0031】(8) このように製造したインパネ20は、
下記のようにして、蓋体部24が、エアバッグ装置60
の上方に位置するように取付ける(図2参照)。
下記のようにして、蓋体部24が、エアバッグ装置60
の上方に位置するように取付ける(図2参照)。
【0032】該エアバッグ装置60は、エアバッグ6
2、デフューザ一体インフレータ66からなるエアバッ
グモジュールを、上方開口のバッグケース68の底部に
ねじ止め70等により一体化されている構成である。バ
ッグケース68の周囲部は内側壁68aと外側壁68b
の二重構造となっており、外側壁には、インパネ20の
取付壁54の各係合穴56に対応させた係合爪69が切
り起こしにより形成されている。
2、デフューザ一体インフレータ66からなるエアバッ
グモジュールを、上方開口のバッグケース68の底部に
ねじ止め70等により一体化されている構成である。バ
ッグケース68の周囲部は内側壁68aと外側壁68b
の二重構造となっており、外側壁には、インパネ20の
取付壁54の各係合穴56に対応させた係合爪69が切
り起こしにより形成されている。
【0033】この一体化されたエアバッグ装置60は、
車体側の補強パイプ72に固定された取付ブラケット7
4に、バッグケース68を介して取り付けられる。
車体側の補強パイプ72に固定された取付ブラケット7
4に、バッグケース68を介して取り付けられる。
【0034】インパネ20の取付壁54を、バッグケー
ス68の内側壁68aと外側壁68bとの間に強制嵌合
させることにより、外側壁68bに形成された各係合爪
69、69を、取付壁54の係合孔56、56に係合さ
せて、インパネ20の蓋体部24近傍の車体への保持を
行う。インパネ20の他部は、図示しない車体側からの
取り付けブラケット等にねじ固定等して保持する。な
お、インパネ20には、車両に装着する際、所定の計器
等を配設させることとなる。
ス68の内側壁68aと外側壁68bとの間に強制嵌合
させることにより、外側壁68bに形成された各係合爪
69、69を、取付壁54の係合孔56、56に係合さ
せて、インパネ20の蓋体部24近傍の車体への保持を
行う。インパネ20の他部は、図示しない車体側からの
取り付けブラケット等にねじ固定等して保持する。な
お、インパネ20には、車両に装着する際、所定の計器
等を配設させることとなる。
【0035】所定時、インフレータ66からガスが吐出
されれば、そのガスがエアバッグ62内に流入され、エ
アバッグ62は、破断予定部30を破断させて、ヒンジ
予定部28を回転中心として扉部26を開かせ、大きく
膨張することとなる。このとき、蓋体部基材層34が熱
可塑性エラストマーで形成されるとともに、その破断予
定部30にはスリット40が所定ピッチで間欠的に形成
されているため、破断特性も良好である、すなわち、蓋
体部24がエアバッグ52の飛び出し時、展開特性に悪
影響を与えることがない。
されれば、そのガスがエアバッグ62内に流入され、エ
アバッグ62は、破断予定部30を破断させて、ヒンジ
予定部28を回転中心として扉部26を開かせ、大きく
膨張することとなる。このとき、蓋体部基材層34が熱
可塑性エラストマーで形成されるとともに、その破断予
定部30にはスリット40が所定ピッチで間欠的に形成
されているため、破断特性も良好である、すなわち、蓋
体部24がエアバッグ52の飛び出し時、展開特性に悪
影響を与えることがない。
【0036】また、蓋体部基材層24aは、熱可塑性エ
ラストマーで形成されているが、相対的に大きな引っ張
り強さを備えており、ヒンジ部28が破断するようなこ
とはない。
ラストマーで形成されているが、相対的に大きな引っ張
り強さを備えており、ヒンジ部28が破断するようなこ
とはない。
【図1】本発明を適用するインパネの全体斜視図
【図2】図1における2−2線部位における本発明の一
実施形態における部分断面図
実施形態における部分断面図
【図3】図2の3−3線矢視図
【図4】図3における4−4線の拡大断面図
【図5】同じく5−5線の拡大断面図
【図6】インサート部成形用金型の破断予定部位の概略
断面図
断面図
【図7】発泡樹脂層成形用金型の破断予定部位の概略断
面図
面図
20…エアバッグ蓋体付き自動車内装品(インパネ)、 22…本体部、 24…蓋体部、 25…連続表皮(スラッシュ表皮)、 26…扉部、 28…ヒンジ部、 30…破断予定部、 36…インサート部、 37…薄肉条部、 38…発泡軟質樹脂層、 40…スリット、 42…破断溝、 52…バリ状膜、 60…エアバッグ装置、 68…バッグケース。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60R 21/22 B60J 5/00 501A // B29K 23:00 B29L 31:58 (72)発明者 安藤 光 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 中野 明雄 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 Fターム(参考) 3D044 BA07 BA11 BB01 BC03 BC04 BD04 3D054 AA03 AA14 AA17 AA21 BB09 BB10 BB16 BB21 BB23 BB30 DD13 EE20 FF17 FF18 4F206 AA03 AD05 AD08 AG03 AG20 AH26 JA07 JB12 JQ81
Claims (2)
- 【請求項1】 本体部とエアバッグ用の蓋体部とを包含
し、前記本体部と蓋体部とは表面側が連続表皮で一体化
され、 前記蓋体部はエアバッグ作動時に展開してエアバッグ飛
び出し口を形成する扉部を含み、該扉部はヒンジ予定部
及び破断予定部で画されて形成されているエアバッグ蓋
体付き自動車内装品であって、 前記本体部の基材層及び前記蓋体部の基材層は、それぞ
れポリオレフィン系の硬質熱可塑性樹脂及び該硬質熱可
塑性樹脂と融着可能なポリオレフィン系の熱可塑性エラ
ストマーで形成されてインサート部とされるとともに、 前記連続表皮がスラッシュ注型表皮(スラッシュ表皮)
とされ、前記インサート部とスラッシュ表皮との間に発
泡軟質樹脂材料が注入されて発泡軟質樹脂層が形成され
ている構成において、 前記蓋体部の破断予定部は、インサート部を薄肉条部に
して形成され、さらに該薄肉条部に所定ピッチでスリッ
トが形成されていることを特徴とするエアバッグ蓋体付
き自動車内装品。 - 【請求項2】 各スリットがバリ状膜で閉じられている
ことを特徴とする請求項1記載のエアバッグ蓋体付き自
動車内装品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10364347A JP2000185615A (ja) | 1998-12-22 | 1998-12-22 | エアバッグ蓋体付き自動車内装品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10364347A JP2000185615A (ja) | 1998-12-22 | 1998-12-22 | エアバッグ蓋体付き自動車内装品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000185615A true JP2000185615A (ja) | 2000-07-04 |
Family
ID=18481598
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10364347A Withdrawn JP2000185615A (ja) | 1998-12-22 | 1998-12-22 | エアバッグ蓋体付き自動車内装品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000185615A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005112281A (ja) * | 2003-10-10 | 2005-04-28 | Sanko Gosei Ltd | 自動車用エアーバッグ装置 |
-
1998
- 1998-12-22 JP JP10364347A patent/JP2000185615A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005112281A (ja) * | 2003-10-10 | 2005-04-28 | Sanko Gosei Ltd | 自動車用エアーバッグ装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060307 |