JP2000185331A - 射出成形同時絵付装置及び方法 - Google Patents

射出成形同時絵付装置及び方法

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JP2000185331A
JP2000185331A JP10364382A JP36438298A JP2000185331A JP 2000185331 A JP2000185331 A JP 2000185331A JP 10364382 A JP10364382 A JP 10364382A JP 36438298 A JP36438298 A JP 36438298A JP 2000185331 A JP2000185331 A JP 2000185331A
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sheet
painted
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painting
molds
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Isao Tajima
功 田島
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 射出成形同時絵付技術にて、連続帯状の絵付
シートを安定的に型間に供給し、絵柄の位置精度低下等
を防ぐ。 【解決手段】 連続帯状の絵付シートSの今ショット分
を搬送チャック1と受取チャック2とで両型間に搬送
し、次いで、シートクランプ33で絵付シートを型Bの
パーティング面5に位置固定し、而る後に、シートクラ
ンプ上流側で絵付シートを全幅にわたってカッタ4で切
断して、絵付シートの今ショット分と次ショット分とを
分離する際に、シートクランプ3で型に位置固定し、更
にその次に、次ショット分の絵付シートの先端近傍とな
る部分を搬送チャック1で位置固定してから、絵付シー
トを切断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形同時絵付
装置及び方法に関する。特に、連続帯状の絵付シートを
安定的に型間に供給できる射出成形同時絵付装置及び方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、成形品の成形と同時にその外
表面に模様等を設ける射出成形同時絵付技術が、各種の
態様で行われている。そして、通常は、連続製造が行い
易い様に、絵付シートは連続帯状で雌雄両型間に供給す
る。また、更に、次ショット分の絵付シートは、絵付シ
ート予熱用ヒータや成形型の熱の影響を受けて変形しな
い様に、今ショット分の絵付シートと切断分離した上で
射出成形する。
【0003】例えば、国際公開WO95/18003
号公報では、図11の如く、シート固定手段としての枠
状のシートクランプ3の上部(絵付シート上流側)にカ
ッタ4を設け、一方、型Bのパーティング面5には該カ
ッタと噛み合う受け溝21を設けて、シートクランプ
(クランプヘッド)が絵付シートSを型のパーティング
面5に押圧固定する時に同時にカッタ4で絵付シートS
を押し切る様に切断する射出成形同時絵付装置を開示し
ている。 また、特開平6−315950号公報では、図12の
如く、絵付シートSの加熱用の熱盤6の上部(絵付シー
ト上流側)にカッタ4を設けて、シートクランプ(シー
ト押さえフレーム)3で絵付シートSを型Bのパーティ
ング面5に対して位置固定後、絵付シートSを加熱する
為に熱盤6を絵付シートSに接近させる時に、同時に接
近するカッタ4で絵付シートSを切断する射出成形同時
絵付装置を開示している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記い
ずれの場合でも、切断された後の次ショット分の絵付シ
ートの先端近傍SE の空間的な位置が安定せず、次のサ
イクルの時に次ショット分の絵付シートを型間への送り
出す精度が完全とは言えなかった。すなわち、上記で
は、シートクランプ3の位置ズレ、型の熱膨張等の為、
カッタ4とその受け溝21とが旨く噛み合わない事があ
る。また、図11(B)の如く、絵付シートSが型のパ
ーティング面に完全に固定される前に、絵付シートが切
断される為、図11(C)の如く、クランプされた切断
後の今ショット分の絵付シートSにタルミ(弛み)、位
置ズレを生じる事がある。また、上記では、絵付シー
トSを切断する直前に、カッタ4と同時に熱盤6が絵付
シートSに接近する為に、熱盤から伝播して来る赤外線
輻射IR、或いは伝導熱によって絵付シートが切断前に
軟化したり、伸びたり、タルミを生じた状態で絵付シー
トが切断される。従って、図12(B)の如く、絵付シ
ートSの切断端面が波打ったり、その形状が歪んだりし
て、次ショット分の絵付シートの先端を、受取チャック
(後述図1の符号2参照)で上手く把持し難い。
【0005】そこで、本発明は、型に供給した連続帯状
の絵付シートを1ショット分に切断して射出成形する際
に、切断後の次ショット分の絵付シートも安定的に型間
に送り出せる射出成形同時絵付装置及び方法を提供する
ことである。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで上記課題を解決す
べく、本発明の射出成形同時絵付装置では、型開き状態
にある一対の型の間に、絵付シートを供給した後、両型
を型締めし、両型で形成されるキャビティに流動状態の
樹脂を射出して固化させて、絵付シートの積層又は転写
によって、成形と同時に樹脂成形物表面を絵付けする、
射出成形同時絵付装置において、少なくとも、連続帯状
の絵付シートを両型間に送り出すシート送り手段と、型
間に送り出された絵付シートを型に対して位置固定する
シート固定手段と、連続帯状の絵付シートを切断するシ
ート切断手段とを備え、連続帯状の絵付シートの今ショ
ット分をシート送り手段で送り出して両型間に搬送し、
次いで、シート固定手段で絵付シートを型に対して位置
固定し、而る後に、該シート固定手段の上流側にて絵付
シートを全幅にわたってシート切断手段を用いて切断し
て、絵付シートの今ショット分と次ショット分とを分離
する際に、シート固定手段で絵付シートを型に対して位
置固定した後に、更に、次ショット分の絵付シートの先
端近傍となる部分をシート送り手段で位置固定してか
ら、シート切断手段で絵付シートを切断する様にした。
【0007】その結果、絵付シートは、シート固定手段
によって型に対して位置固定されている上、更にその上
流側で次ショット分の絵付シートの先端近傍もシート送
り手段によって空間的な位置を固定されているので、切
断された後の次ショット分の絵付シートの先端近傍には
タルミや位置ズレ、切断端面の波打ちや形状の歪みが発
生し難く、次ショット分の絵付シートを安定的に型間に
送り出して供給する事ができる。しかも、切断位置上流
側での絵付シートの位置固定は、下流側での絵付シート
の型への位置固定の後に行うので、型に対して絵付シー
トを位置固定する際に、絵付シートが無理に伸ばされて
固定される事が無い。従って、絵柄の樹脂成形物上での
位置精度が低下しない。
【0008】また、本発明の射出成形同時絵付装置は、
上記構成に対して更に、シート送り手段は少なくとも搬
送チャックと受取チャックとを備え、連続帯状の絵付シ
ートを搬送チャックでその先端近傍を把持して型開き状
態の両型間に送り出し、送り出された絵付シートの先端
近傍を受取チャックが把持した後、搬送チャックが絵付
シートの把持を解放して後退し、絵付シートをシート固
定手段で型に対して位置固定した後であり且つシート切
断手段が絵付シートを切断する前に、シート切断手段に
よる絵付シート切断位置の上流側で次ショット分の絵付
シートの先端近傍となる部分を把持し位置固定する様に
した。この様に、型間へ絵付シートを送り出すシート送
り手段として、搬送チャックと受取チャックとを使用
し、且つ絵付シート切断前の次ショット分の絵付シート
の先端近傍の位置固定を搬送チャックで行うので、それ
専用の付加的機構が不要となる。
【0009】また、本発明の射出成形同時絵付方法は、
型開き状態にある一対の型の間に、絵付シートを供給し
た後、両型を型締めし、両型で形成されるキャビティに
流動状態の樹脂を射出して固化させて、絵付シートの積
層又は転写によって、成形と同時に樹脂成形物表面を絵
付けする、射出成形同時絵付方法において、連続帯状の
絵付シートの今ショット分を型開き状態の両型間に搬送
し、次いで、絵付シートを型に対して位置固定し、而る
後に、該型に対して位置固定された絵付シートの上流側
にて絵付シートを全幅にわたって切断して、絵付シート
の今ショット分と次ショット分とを分離する際に、絵付
シートを型に対して位置固定した後に、更に、次ショッ
ト分の絵付シートの先端近傍となる部分を位置固定して
から、絵付シートを切断する様にした。その結果、絵付
シートの切断時に、絵付シートは型に対して位置固定さ
れている上、更にその上流側で次ショット分の絵付シー
トの先端近傍も空間的な位置を固定されているので、切
断された後の次ショット分の絵付シートの先端近傍には
タルミや位置ズレ、切断端面の波打ちや形状の歪みが発
生し難く、次ショット分の絵付シートを安定的に型間に
送り出して供給する事ができる。しかも、切断位置上流
側での絵付シートの位置固定は、下流側での絵付シート
の型への位置固定の後に行うので、型に対して絵付シー
トを位置固定する際に、絵付シートが無理に伸ばされて
固定される事が無い。従って、絵柄の樹脂成形物上での
位置精度が低下しない。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態を説明する。なお、図1〜図10は本発明
の装置及び方法の一形態での手順を説明する概念図、図
11及び図12は、従来に於ける絵付シート切断時の不
具合を説明する概念図、図13は本発明で使用し得る絵
付シートを例示する断面図である。
【0011】先ず、本発明の射出成形同時絵付装置とし
ては、連続帯状の絵付シートを取扱い、上述のシート送
り手段、シート固定手段及びシート切断手段とを少なく
とも備えて、上述の如く、型間に送り出された絵付シー
トをシート固定手段で型に対して固定後、更にシート送
り手段で次ショット分の絵付シートの先端近傍を位置固
定した後に、絵付シートを切断するという時間的前後関
係に基本的な特徴を有する装置である。従って、これら
手段或いはその他適宜備える手段については、従来公知
の各種技術を採用できる他、各種の態様を取り得る。例
えば、適宜備えるその他の手段として、熱盤で絵付シー
トを加熱するシート加熱手段、絵付シートを射出成形型
で真空成形する為に真空吸引する真空吸引手段等があ
る。なお、真空吸引手段は、少なくとも真空ポンプから
なり、それに通常は真空タンク等を備える。予備成形手
段として、真空吸引手段のみ、或いは真空吸引手段とシ
ート加熱手段の両方を備えれば、射出成形型を絵付シー
トの予備成形型と兼用し、射出成形機上で絵付シートの
真空成形による予備成形と射出成形とを同時に行える。
特に、絵付シートの絞りが深い場合には、これらによる
予備成形手段は効果的である。もちろん、射出成形型の
絞りが浅く、絵付シートを射出樹脂の熱と圧力のみで射
出成形型に追従成形させることが可能な場合は、予備成
形手段としてのシート加熱手段と真空吸引手段は共に省
略することが出来る。或いは絵付シートが常温(室温)
のままでは射出樹脂の熱と圧力のみで十分に射出成形型
に追従成形させることが難しいが、予備成形までは不要
な場合には、絵付シートを熱盤等のシート加熱手段で加
熱軟化させ、真空成形無しで射出成形型を閉じて射出樹
脂の熱と圧力で、軟化した絵付シートを射出成形型に追
従成形させるようにしても良い。そして、以上各手段、
例えばシート送り手段、シート固定手段、シート切断手
段、更にはシート加熱手段、真空吸引手段等の動作順
は、装置的には各手段に対するシーケンス制御で制御さ
れる。
【0012】なお、本発明の趣旨からして、シート加熱
手段を本装置が一体として備えるか、或いは別装置とし
て協同動作させて使用する場合には、シート加熱手段の
ヒータが絵付シートに接近するよりも時間的に前に、シ
ート固定手段は絵付シートを型に対して位置固定し、更
にシート送り手段は絵付シートの次ショット分の先端近
傍を空間的に位置固定するのが好ましい。この時間的前
後関係が逆になると、絵付シートの弛み、位置ズレ、切
断部分の波打ちや変形等が発生し易くなる。従って、シ
ート切断手段をシート加熱手段としての熱盤の上部に設
ける等して、シート切断手段がシート加熱手段に付属す
る如き形態での、シート加熱手段及びシート切断手段の
態様は好ましく無い。
【0013】また、本発明の射出成形同時絵付方法で
は、本発明の装置に関する上記説明からも分かる様に、
(通常は絵付シートの加熱軟化を行う)絵付シートの予
備成形の有無、(絵付シートの予備成形はしないが)絵
付シートの加熱軟化の有無は、それぞれ有り無しいずれ
でも良い。なかでも、絵付シートの加熱軟化を行う場合
は、熱盤の熱の影響で絵付シートが変形するのを防止す
るのに効果的である。
【0014】次に、図1〜図10を参照しながら、本発
明の射出成形同時絵付装置及び方法について、その一形
態で更に詳述する。これから説明する形態は、絵付シー
トを型間に供給後に熱盤で加熱軟化して射出成形型を真
空成形型として予備成形し、その後に、射出成形する形
態である。型は型A(雄型)及び型B(雌型)の雌雄一
対の型から構成され、予備成形型には雌型Bを使う場合
の例である。型Aは固定盤10に固定され、型Bは可動
盤11に固定される。可動盤11はラム(ピストン)1
2によって型締め時は図面右方向に移動し、型Aと型B
とを合体させる。なお、これら図において、斜線は仮想
的切断面であり、予備成形型となる型Bの通気孔、真空
源等の真空吸引機構の図示は省略してある。なお、本発
明の射出成形同時絵付装置では、上記熱盤等のシート加
熱手段、真空源等の真空吸引手段は本発明の装置に属す
る付属装置の事もあるが、連携動作させる別個の装置の
事もある。なお、型の材質としては、鉄、鉄合金等の金
属、或いはセラミックス等公知のものが用いられる。ま
た、これらの図では、絵付シートのロールRを回転可能
に支持し可動盤11に連結する為のシート支持部7、搬
送チャック1及び受取チャック2等からシート搬送手段
8が構成され、シートクランプ3等からシート固定手段
が構成され、カッタ4等からシート切断手段4が構成さ
れる。そして、これらシート搬送手段、シート固定手段
及びシート切断手段からシート供給装置が構成される。
このシート供給装置自体が最低限の本発明の射出成形同
時絵付装置となる。
【0015】先ず、図1は、連続帯状の絵付シートS
(の今ショット分)を型開き状態の両型間に送り出す前
の状態である。連続帯状の絵付シートSはロールRとし
て、型Bの上方に配置されており、回転軸にて回転可能
に支持され、図示しない電動機の動力源によって回転駆
動され、絵付シートを巻き出したり、巻き戻したり出来
る。そして、回転軸は支持フレーム及び側面視逆L字型
の取付フレームからなるシート支持部7によって、可動
盤11に固定されている。そして、ロールRから巻きだ
された絵付シートSは、その先端近傍でシート送り手段
の搬送チャック1によって把持されて、鉛直方向下方に
向かって、これらか型開き状態にある型A及び型Bの型
間に導かれようとしているところである。図では、絵付
シートSの最先端部分は、受取チャックが受け取る事が
出来る程度の分を自由端として少し出してある。但し、
搬送チャック及び受取チャック双方を、絵付シートを幅
方向で飛び飛びに互い違いに表裏から把持する様な櫛形
形状とすれば(特開平10−278071号公報参
照)、上記自由端は残しておく必要は無い。なお、先端
近傍とは、絵付シートの(最)先端部分及び先端部分よ
りも下流側で先端部分に近い部分を意味する。従って、
例えば、搬送チャックが把持する部分は先端部分自体は
含まなくても含んでも良い。また、受取チャックが把持
する部分も同様である。
【0016】そして、図2は、搬送チャック1が絵付シ
ートSの先端近傍を把持し状態で、搬送チャック送り機
構の駆動によって、下方に搬送されて、型Bの下端に備
え付けたシート送り手段の受取チャック2の所まで導
き、絵付シートの先端を受取チャック2に渡すところで
ある。なお、シート固定手段としての平面視中空四辺形
の額縁状のシートクランプ3は、シート固定面である型
Bのパーティング面5から離れた解放状態に位置してお
り、絵付シートはシートクランプ3とパーティング面5
との間隙を搬送チャック1で送り出される。
【0017】なお、搬送チャック1は、従来公知のもの
で良い。例えば、絵付シートの先端近傍を表裏から挟持
したり、片面から吸盤で吸着することで、絵付シートを
把持する。搬送チャック1はアーム9の先端部に取り付
けて、ACサーボモータ、流体圧シリンダ、ネジ送り機
構等の搬送チャック送り機構によってアームを上下動作
して上下往復動作させる。或いは、図の様に鉛直方向下
方に絵付シートを供給する場合には、搬送チャック1の
往復動作はアームを用いずにチェーンを用いることもで
きる。チェーンを延ばすことで、チェーンの先端に設け
た搬送チャックの自重で落下させて、絵付シートの先端
部を搬送する機構である。
【0018】そして、次は図3に示す如く、エアシリン
ダ等で駆動される受取チャック2が絵付シートSの先端
近傍を把持した後、搬送チャック1は絵付シートの把持
を解放して、型外部上方に戻る。なお、搬送チャック
は、所定位置まで戻っても、次のショット分の絵付シー
トは把持せず解放状態のままで、次のシートクランプに
よる絵付シートの固定を待つ。なお、受取チャック2
は、上記搬送チャック1同様に、従来公知のもので良
い。例えば、絵付シートの先端近傍を表裏から挟持した
り、片面から吸盤で吸着することで、絵付シートを把持
する。
【0019】次いで、図4に示す如く、型間に常時位置
するシートクランプ3が、エアシリンダ等の駆動機構に
より型B側に前進移動(図面左側方向)して、絵付シー
トSを型Bのパーティング面5に押圧して、型Bに対し
て位置固定し、更にこの後に、搬送チャック1が絵付シ
ートの次ショット分の先端近傍を把持して空間的に位置
固定する。位置固定は、シートクランプ3、及び切断部
分の両方からなるべく近い方が絵付シートのムダが少な
く好ましい。もちろん、受取チャックが絵付シートを受
け取る事が出来る程度の分の自由端が必要な場合には、
その分を残す。この際、もしも搬送チャックの先端に出
た自由端が長めならば、切断した後に、搬送チャックの
把持を緩めに解放し、ロールRを逆回転駆動する等し
て、絵付シートをロールRの方向の上流側に逆送りし
て、所望の先端近傍で再度把持して、次ショットの絵付
シートを型間に送り出す準備をしても良い。なお、絵付
シートの位置固定は、絵付シートの全幅に渡って位置固
定するのが好ましく、それには、搬送チャックが絵付シ
ートの全幅で連続して接触して位置固定しても良いが、
全幅で飛び飛びに接触して位置固定しても良い。
【0020】この様に本発明では、型間に送り出した絵
付シートの固定を、先ず受取チャック2、続いてシート
クランプ3、更にその次に搬送チャック1と、下流側
(先端側)から順に固定して行く。これに対して、シー
トクランプによる固定と、搬送チャックによる固定との
時間的順序関係が逆関係の場合では、シートクランプ3
で絵付シート固定時に絵付シートは、シートクランプに
対して上流及び下流側の両方で既に位置固定されている
為に、絵付シートが無理に伸ばされてパーティング面等
の位置固定面に固定されたり、或いは、絵付シートがタ
ルミを生じたまま位置固定面に固定される事がある。こ
の為、絵柄の樹脂成形物上での位置精度が悪化したりす
る。それは、特に位置固定面が「く」の字等の非平面の
場合や、平面であっても、パーティング面等の位置固定
面から僅かに離して絵付シートを送り出す場合等に発生
し易い。
【0021】なお、本発明の装置では、絵付シート切断
時の切断位置上流側での絵付シートの位置固定は、上記
の如く搬送チャックで行っても良いが、搬送チャックと
は別のそれ専用の位置固定具で行っても良い。該位置固
定具は、搬送チャック同様に表裏から挟持したり、片面
から吸盤で吸着する等して絵付シートを位置固定する。
但し、搬送チャックで位置固定も行えば、付加的機構も
不要で構造的に平易に出来る。
【0022】また、シート固定手段であるシートクラン
プ3は、例えば、平面視(図1で言えば右方から見た形
が)四角形の枠体で、型Bのキャビティの周囲の四方を
囲繞する様に、絵付シートを型Bのパーティング面に対
して押圧する様にしてある。枠体の内側は通常はキャビ
ティ外形形状と相似の略四角形をしている。また、枠体
の四隅には摺動ロッド14(図3参照)が連結され、摺
動ロッドは型Bに摺動自在に嵌挿され、型Bのパーティ
ング面より後方に設けた空気等による流体圧シリンダ等
の駆動源(不図示)に連結され駆動される。また、絵付
シートの型Bに対する位置固定とは、図4の様に、絵付
シートSが型Bに接する様に直接に型Bに固定する方法
だけではない。型Bのキャビティが絵付シートによって
密閉空間となって、絵付シートと型Bとの相対的位置関
係が固定されれば、いずれの方法でも良い。例えば、シ
ートクランプを絵付シートの表裏に各一つ合計2つ用い
て、一対のシートクランプで絵付シートを表裏から挟持
して、他方のシートクランプを型Bに接触固定する方法
などである。
【0023】そして、次に図5に示す如く、シート切断
手段としてのカッタ4が、絵付シートSを切断し、今回
のショットで使用すべき絵付シートの部分を次のショッ
ト以降で使用すべき上流側の絵付シートから分断する。
なお、絵付シート切断時は、絵付シートはシートクラン
プ3及び搬送チャック1とによって、切断部分の上流側
及び下流側ともに固定された状態となっている。従っ
て、今ショット分でも、次ショット分でも絵付シートは
位置ズレや歪み等の変形が起き難い状態となっている。
なお、同図では、カッタ4はアーム9aの前後(図面で
は左右)往復動作により絵付シートに接近して接触して
絵付シートを切断する。アーム9aは前述アーム9で列
記の如き従来公知の機構で駆動される。
【0024】なお、カッタ4としては、例えば絵付シー
ト幅方向に張り渡したニクロム線等の加熱線条、或いは
刃物の公知の切断手段で良い。加熱線条の場合は加熱溶
融による切断である。以上によって、絵付シートの型間
への供給が完了する。
【0025】そして、次に図6の如く、熱盤6が、型外
部の退避位置(図5参照)から下降して、型間の加熱軟
化すべき絵付シートに対向する位置まで移動する。
【0026】次いで、図7の如く、熱盤6は型Bの方向
に前進(図面左側方向)して、絵付シートと所定距離隔
てた位置まで移動する。図では、熱盤6の加熱面がシー
トクランプ3に当接する位置まで移動して、熱盤は絵付
シートを非接触で輻射加熱する。そして、絵付シートの
加熱軟化完了後、または加熱軟化開始後ある程度経過し
た後、真空ポンプ及び真空タンク等からなる真空吸引手
段により型Bに設けた通気孔(これらは図示せず)から
吸気して、型Bのキャビティ内の空気を排気して、絵付
シートを真空成形して型Bのキャビティ面に沿う様に、
絵付シートの予備成形を行う。
【0027】なお、これら図では、型Bのキャビティ面
上でシートクランプ3で絵付シートSが押圧される部分
には、キャビティ外周を囲繞する溝中にOリング13を
設けてある。その結果、シートクランプ3で押圧された
絵付シートSによって、型Bのキャビティ内空間が確実
に密閉され、真空成形が円滑に行われる様にしてある。
【0028】なお、シート加熱手段としての熱盤6とし
ては、従来の射出成形同時絵付装置で用いている公知の
もので良い。例えば、金属又はセラミック製のブロック
中に電熱ヒータを埋設したものや、或いは耐熱樹脂製又
は金属製のシート状のいわゆる面状発熱体でも構わな
い。また、熱盤の表面には、絵付シートを真空圧空成形
するための圧空を吹き出す通気孔を設けたものでも良い
(本発明にて、絵付シートを予備成形する為の真空成形
とは、真空圧空成形も包含する)。或いは又、熱盤とし
ては絵付シートに密着して伝導熱で加熱する接触加熱方
式のものでも良い。また、熱盤6を型外部の退避位置
と、型間の所定の加熱位置との間を往復動作させるに
は、流体圧シリンダ、ACサーボモータ、ネジ送り機構
等の従来公知の機構で駆動させれば良い。
【0029】そして、予備成形後は、図8に示す如く、
熱盤は両型間から型外部の退避位置に移動・退避させた
後(不図示)、両型A、Bを型締めする。なお、もちろ
んだが、絵付シートの絞り具合次第で、絵付シートの予
備成形を行わない場合、絵付シートの加熱軟化のみを行
う場合等もある。なお、図8の如く、型Aのパーティン
グ面には、シートクランプ3が型締めを邪魔しない様に
シートクランプを収納できる凹部となる受け溝15をシ
ートクランプと対向する面部分に設けてある。
【0030】次いで、図9に示す如く、両型で形成され
るキャビティに流動状態の樹脂を射出し充填する。な
お、通常は図示の如く、型Aの側に射出ノズルと連通す
る湯道(ランナー)及び湯口(ゲート)を設け、これら
を通じて流動状態の樹脂を両型で形成されるキャビティ
内に射出する様にする。なお、絵付シートを型間に供給
する時は、ラミネ−トタイプの絵付シートでは表側面を
型Bのキャビティ面側となる様な向きにし、転写タイプ
の絵付シートでは、基材シート側を型Bのキャビティ面
側となる様な向きにして供給する事は、もちろんであ
る。
【0031】そして、図10に示す如く、樹脂が固化し
た後、型開きすれば、成形と同時に絵付シートにより表
面が絵付けされた絵付成形品Wが得られる。なお、ラミ
ネ−トタイプの絵付シートの場合は、成形品の外周外側
等にはみ出した余剰の絵付シートはトリミング(切断除
去)し、転写タイプの絵付シートの場合では、その基材
シートのみを成形品から剥離除去して転写層のみを残
す。
【0032】〔絵付シート〕なお、本発明の射出成形同
時絵付装置及び方法で使用し得る絵付シートとしては、
転写タイプ或いはラミネートタイプとして従来公知の絵
付シートを用いる事ができ、特に限定されるものでは無
い。そこで、絵付シートについても一応説明しておく。
【0033】ラミネートタイプの絵付シート(ラミネー
トシート)は、例えば基材シート上に装飾層と接着剤層
とを順次積層した構成である。例えば、図13(A)の
断面図で例示するラミネ−トタイプの絵付シートSは、
基材シート31に、装飾層32、接着剤層32をこの順
に積層した構成である。接着剤層32側が射出樹脂と接
する側である。一方、転写タイプの絵付シート(転写シ
ート)は、基材シートに離型性のシートを用い、基材シ
ート上に転写層が積層された構成である。転写層は例え
ば装飾層や接着剤層等からなる。なお、転写タイプ、ラ
ミネートタイプ共に接着剤層は省略することもある。例
えば、図13(B)の断面図で例示の転写タイプの絵付
シートSは、素材シート34と離型層35とからなる
(離型性の)基材シート31の該離型層35の上に、剥
離層36、プライマー層37、装飾層32、接着剤層3
3を順次積層した構成である。なお、素材シート31
は、転写シートとしては離型性が不足する場合の基材シ
ートである。
【0034】(基材シート)基材シート31としては、
成形性の有る樹脂シートが代表的には用いられる。該樹
脂シートとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロ
ピレン−ブテン共重合体、オレフィン系熱可塑性エラス
トマー等のオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート、エチレンテレフタ
レートイソフタレート共重合体等の熱可塑性ポリエステ
ル樹脂、ナイロン等のポリアミド樹脂、ポリメチル(メ
タ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート−ブチ
ル(メタ)アクリレート共重合体等のアクリル樹脂
〔(メタ)アクリレートとはアクリレート又はメタクリ
レートの意味〕、塩化ビニル樹脂、ABS(アクリロニ
トリル−ブタジエン−スチレン共重合体)樹脂、AS
(アクリロニトリル−スチレン共重合体)樹脂、ウレタ
ン系等のその他の熱可塑性エラストマー、等の熱可塑性
樹脂のシートの単層又は異種材料の2層以上の積層体が
用いられる。なお、転写タイプの絵付シートでは、上記
の如き基材シートでは転写層との離型性が不足する場合
には、その基材シートを素材シート34として、該素材
シートの転写層側に、転写層との離型性を向上させる
為、離型層35を設けた構成の基材シート31とする。
離型層は基材シート剥離時に基材シートの一部として、
転写層から分離し剥離除去される。離型層には、例え
ば、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、
ウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ワックス等の単体
又は2種以上の混合物が用いられる。また、ラミネート
タイプの絵付シートでは、基材シート樹脂中に顔料等の
着色剤を練り込んで、基材シートを着色透明又は着色不
透明等とする装飾処理を施す事もある。この場合、基材
シート自体が装飾層を成し基材シートのみの構成の絵付
シートとなる場合もある。
【0035】(装飾層)装飾層32は、グラビア印刷、
シルクスクリーン印刷、オフセット印刷等の従来公知の
方法、材料で絵柄等を印刷した絵柄層、アルミニウム、
クロム等の金属を公知の蒸着法等で部分又は全面に形成
した金属薄膜層等である。装飾層の絵柄は、板目や柾目
等の木目模様、大理石や御影石等の石目模様、タイル調
模様、煉瓦調模様、布目模様、文字、幾何学模様、全面
ベタなど任意である。絵柄層用インキは、バインダー等
からなるビヒクル、顔料や染料等の着色剤、これに適宜
加える各種添加剤からなる。バインダーの樹脂には、塩
素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等の塩素化ポ
リオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、
アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体、セルロース系樹脂等の熱可塑性樹脂、ウレ
タン樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂等を、これら
樹脂の単体又は混合物として用いる。着色剤には、チタ
ン白、カーボンブラック、弁柄、コバルトブルー、黄鉛
等の無機顔料、フタロシアニンブルー、イソインドリノ
ン、キナクリドン等の有機顔料、アルミニウム粉末等の
金属顔料、二酸化チタン被覆雲母粉末等の真珠光沢(パ
ール)顔料、或いは染料等が用いられる。なお、ラミネ
−トタイプでは、装飾層は図13(A)の如く基材シー
トの裏面側の場合が多いが、基材シートの表側の場合も
ある。
【0036】(接着剤層)絵付シートと樹脂成形物との
接着性が不足する場合には、絵付シートの射出樹脂と接
する側の裏面に、接着性向上の為、コロナ放電処理、公
知の各種プライマー塗工等の易接着処理を該裏面に施し
たり、或いは、この接着剤層33を設ける事がある。接
着剤層には、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等の公知の樹
脂が用いられる。例えば、熱可塑性樹脂では、ポリスチ
レン、ポリα−メチルスチレン等のスチレン樹脂又はス
チレン共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ
(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸ブ
チル等のアクリル樹脂、塩素化ポリプロピレン等の塩素
化ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹
脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチ
ラール等のビニル重合体、ポリイソプレンゴム、ポリイ
ソブチルゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンア
クリロニトリルゴム等のゴム系樹脂、ポリアミド樹脂等
の熱可塑性樹脂等の1種又は2種以上の混合物が用いら
れる。また、熱硬化性樹脂では、ウレタン樹脂、エポキ
シ樹脂等が用いられる。
【0037】(剥離層)転写タイプでは、転写層38の
層中で基材シートに接する層として、基材シートとの離
型性を調整する為、或いは更に転写後の表面保護層や塗
装感を与える層等として、剥離層36を適宜設ける。剥
離層には、前記装飾層の絵柄層で列記の樹脂等を用い
る。
【0038】(プライマー層)また、基材シート、接着
剤層、装飾層、剥離層等に於いて、これらの層間密着力
を向上させる為に、層間にプライマー層37を設けても
良い。プライマー層の樹脂には、特に制限は無く、公知
の物の中から適宜選択すれば良い。例えばウレタン樹脂
を使用すれば良い。ウレタン樹脂としては、2液硬化型
ウレタン樹脂、或いは熱可塑性ウレタン樹脂等を使用す
る。
【0039】〔射出樹脂〕また、射出成形する樹脂も特
に制限は無く、射出成形同時絵付方法に於ける従来公知
のものが使用できる。射出樹脂は、製品の要求物性やコ
スト等に応じて選定すれば良い。例えば、熱可塑性樹脂
であれば、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−ス
チレン共重合体)樹脂、AS(アクリロニトリル−スチ
レン共重合体)樹脂、スチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、
アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、或いはポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテ
ン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピ
レン−ブテン共重合体、オレフィン系熱可塑性エラスト
マー等のポリオレフィン系樹脂等である。また、硬化性
樹脂であれば、2液硬化型の樹脂、例えば、ウレタン樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等の未硬化
樹脂液等の射出成形同時絵付用として従来より知られて
いる材料を使用できる。熱可塑性樹脂は加熱熔融して流
動状態で射出して冷却により固化させ、また硬化性樹脂
は室温又は適宜加熱して流動状態で射出して化学反応に
より固化させる。
【0040】〔その他〕なお、本発明でいう「絵付け」
とは、単に絵柄や文字、図形等の目視可能な模様を成形
品に付与する以外に、目視不可能な模様、あるいは硬質
塗膜、導電性等の機能性層を付与することも包含する。
目視可能な模様としては、印刷等により形成した絵柄
層、真空蒸着等により形成した金属薄膜層など公知のも
のが、目視不可能な模様の例としては可視光に対しては
透明で紫外線照射で蛍光を発する蛍光インキで印刷した
絵柄等が、用いられる。
【0041】
【発明の効果】本発明の射出成形同時絵付装置によれ
ば、絵付シートは、シート固定手段によって型に対して
位置固定されている上、更にその上流側で次ショット分
の絵付シートの先端近傍もシート送り手段によって空間
的な位置を固定されているので、切断された後の次ショ
ット分の絵付シートの先端近傍にはタルミや位置ズレ、
切断端面の波打ちや形状の歪みが発生し難く、次ショッ
ト分の絵付シートを安定的に型間に送り出して供給する
事ができる。しかも、切断位置上流側での絵付シートの
位置固定は、下流側での絵付シートの型への位置固定の
後に行うので、型に対して絵付シートを位置固定する際
に、絵付シートが無理に伸ばされて固定される事が無
い。従って、絵柄の樹脂成形物上での位置精度が低下し
ない。 また、型間へ絵付シートを送り出すシート送り手段と
して、搬送チャックと受取チャックとを使用し、且つ絵
付シート切断前の次ショット分の絵付シートの先端近傍
の位置固定を搬送チャックで行えば、それ専用の付加的
機構が不要となる。 また、本発明の射出成形同時絵付方法によれば、絵付
シートの切断時に、絵付シートは型に対して位置固定さ
れている上、更にその上流側で次ショット分の絵付シー
トの先端近傍も空間的な位置を固定されているので、切
断された後の次ショット分の絵付シートの先端近傍には
タルミや位置ズレ、切断端面の波打ちや形状の歪みが発
生し難く、次ショット分の絵付シートを安定的に型間に
送り出して供給する事ができる。しかも、切断位置上流
側での絵付シートの位置固定は、下流側での絵付シート
の型への位置固定の後に行うので、型に対して絵付シー
トを位置固定する際に、絵付シートが無理に伸ばされて
固定される事が無い。従って、絵柄の樹脂成形物上での
位置精度が低下しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の射出成形同時絵付装置の一形態による
射出成形同時絵付方法の手順を説明する概念図(その
1:絵付シート送出前)。
【図2】同、概念図(その2:絵付シートを受取チャッ
クまで送出時)。
【図3】同、概念図(その3:絵付シートを受取チャッ
クで受取後)。
【図4】同、概念図(その4:絵付シートをシートクラ
ンプで固定後、更に搬送チャックで次ショット分の絵付
シート先端近傍を位置固定後)。
【図5】同、概念図(その5:絵付シートをカッタで切
断後)。
【図6】同、概念図(その6:熱盤を型外部から型間に
導入後)。
【図7】同、概念図(その7:絵付シートを熱盤で加熱
軟化し予備成形後)。
【図8】同、概念図(その8:熱盤を型外部に退避させ
て型締後)。
【図9】同、概念図(その9:流動状態の樹脂を射出
後)。
【図10】同、概念図(その10:樹脂固化後、型開き
し、絵付成形品の取出し時)。
【図11】従来装置にて、絵付シート切断時の不具合を
説明する概念図。
【図12】従来装置にて、絵付シート切断時の不具合を
説明する別の概念図。
【図13】本発明の射出成形同時絵付装置で使用し得る
絵付シートを例示する断面図。
【符号の説明】
1 搬送チャック(シート搬送手段) 2 受取チャック(シート搬送手段) 3 シートクランプ(シート固定手段) 4 カッタ(シート切断手段) 5 パーティング面 6 熱盤(シート加熱手段) 7 シート支持部(シート搬送手段) 8 シート搬送手段 9 アーム(シート搬送手段) 9a アーム(シート切断手段) 10 固定盤 11 可動盤 12 ラム(ピストン) 13 Oリング 14 摺動ロッド 15 受け溝 21 受け溝 31 基材シート 32 装飾層 33 接着剤層 34 素材シート(離型性不足の基材シート) 35 離型層 36 剥離層 37 プライマー層 38 転写層 A 型(固体型、雄型) B 型(可動型、雌型) IR 赤外線輻射 R ロール S 絵付シート SE 次ショット分の絵付シートの先端近傍 W 絵付成形品

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 型開き状態にある一対の型の間に、絵付
    シートを供給した後、両型を型締めし、両型で形成され
    るキャビティに流動状態の樹脂を射出して固化させて、
    絵付シートの積層又は転写によって、成形と同時に樹脂
    成形物表面を絵付けする、射出成形同時絵付装置におい
    て、 少なくとも、連続帯状の絵付シートを両型間に送り出す
    シート送り手段と、型間に送り出された絵付シートを型
    に対して位置固定するシート固定手段と、連続帯状の絵
    付シートを切断するシート切断手段とを備え、 連続帯状の絵付シートの今ショット分をシート送り手段
    で送り出して両型間に搬送し、次いで、シート固定手段
    で絵付シートを型に対して位置固定し、而る後に、該シ
    ート固定手段の上流側にて絵付シートを全幅にわたって
    シート切断手段を用いて切断して、絵付シートの今ショ
    ット分と次ショット分とを分離する際に、シート固定手
    段で絵付シートを型に対して位置固定した後に、更に、
    次ショット分の絵付シートの先端近傍となる部分をシー
    ト送り手段で位置固定してから、シート切断手段で絵付
    シートを切断する、射出成形同時絵付装置。
  2. 【請求項2】 シート送り手段は少なくとも搬送チャッ
    クと受取チャックとを備え、連続帯状の絵付シートを搬
    送チャックでその先端近傍を把持して型開き状態の両型
    間に送り出し、送り出された絵付シートの先端近傍を受
    取チャックが把持した後、搬送チャックが絵付シートの
    把持を解放して後退し、絵付シートをシート固定手段で
    型に対して位置固定した後であり且つシート切断手段が
    絵付シートを切断する前に、シート切断手段による絵付
    シート切断位置の上流側で次ショット分の絵付シートの
    先端近傍となる部分を把持し位置固定する、請求項1記
    載の射出成形同時絵付装置。
  3. 【請求項3】 型開き状態にある一対の型の間に、絵付
    シートを供給した後、両型を型締めし、両型で形成され
    るキャビティに流動状態の樹脂を射出して固化させて、
    絵付シートの積層又は転写によって、成形と同時に樹脂
    成形物表面を絵付けする、射出成形同時絵付方法におい
    て、 連続帯状の絵付シートの今ショット分を型開き状態の両
    型間に搬送し、次いで、絵付シートを型に対して位置固
    定し、而る後に、該型に対して位置固定された絵付シー
    トの上流側にて絵付シートを全幅にわたって切断して、
    絵付シートの今ショット分と次ショット分とを分離する
    際に、絵付シートを型に対して位置固定した後に、更
    に、次ショット分の絵付シートの先端近傍となる部分を
    位置固定してから、絵付シートを切断する、射出成形同
    時絵付方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010042605A (ja) * 2008-08-13 2010-02-25 Nissha Printing Co Ltd 転写シート送り装置及び樹脂成形品の製造方法
JP2020069749A (ja) * 2018-11-01 2020-05-07 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 パネル積層体及びその製造方法

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