JP2000185024A - 受信コイル並びに磁気共鳴撮像方法および装置 - Google Patents

受信コイル並びに磁気共鳴撮像方法および装置

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JP2000185024A
JP2000185024A JP10364649A JP36464998A JP2000185024A JP 2000185024 A JP2000185024 A JP 2000185024A JP 10364649 A JP10364649 A JP 10364649A JP 36464998 A JP36464998 A JP 36464998A JP 2000185024 A JP2000185024 A JP 2000185024A
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path
magnetic resonance
magnetic field
paths
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Kensaku Morita
健作 森田
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GE Healthcare Japan Corp
Original Assignee
GE Yokogawa Medical System Ltd
Yokogawa Medical Systems Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 頸部等とその付け根についてS/N良く磁気
共鳴信号を受信する受信コイル、並びに、そのような受
信コイルを用いる磁気共鳴撮像方法および装置を実現す
る。 【解決手段】 サドル型のパターンをなす第1の電気経
路300と、8の字型のパターンをなす第2の電気経路
500と、これらが全体として単一の閉ループを形成し
かつRF信号に対する受信感度方向が同一になるように
接続する第3の電気経路700を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、受信コイル(co
il)並びに磁気共鳴撮像方法および装置に関し、特
に、被検体に装着して用いる受信コイル、並びに、その
ような受信コイルを用いる磁気共鳴撮像方法および装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気共鳴撮像装置では、被検体に近接し
て受信コイルを設置し、撮像部位にできるだけ近い位置
で磁気共鳴信号を測定して信号のS/N(signal
−to−noise ratio)を良くするようにし
ている。この種の受信コイルの一例として、例えば図8
に示すようなものが用いられる。同図に示すように、3
次元空間において互いに垂直な3方向をx,y,zと
し、z方向を静磁場方向としたとき、受信コイルは、中
央部においてx方向に延びる主経路202,204の対
およびそれら主経路の両側の連絡経路206,208を
有する。主経路202,204を連絡経路206,20
8で一筆書き的に接続することにより、主経路202,
204に同じ方向に電流が流れる8の字型の閉ループを
構成している。
【0003】この受信コイルはループの形状に因んで8
の字型コイルと呼ばれる。コイルループはxy面に平行
になるように構成されてy方向に受信感度を有し、xy
面の上部または下部の空間に生じる磁気共鳴信号を受信
する。ループの適宜の箇所には図示しないキャパシタ
(capacitor)が設けられ、このキャパシタの
両端から受信信号が取り出される。
【0004】受信コイルの他の例として、例えば図9に
示すようなサドル(saddle)型コイルが用いられ
る。同図に示すように、サドル型コイルはx方向に延び
る互いに平行な直線状経路212,214,212’,
214’およびそれらを繋ぐ弧状経路232,234,
232’,234’を有する閉ループとなっている。
【0005】直線状経路212,214はxy面内にあ
り、直線状経路212’,214’はz方向に隔たる別
なxy面内にある。弧状経路232,234はyz面内
にあり、直線状経路212,212’の一端同士および
直線状経路214,214’の一端同士をそれぞれ結ん
でいる。弧状経路232’,234’はx方向に隔たっ
た別なyz面内にあり、直線状経路212,214’の
他端同士および直線状経路214,212’の他端同士
をそれぞれ結んでいる。
【0006】このサドル型コイルは、直線状経路21
2,214,212’,214’および弧状経路23
2,234,232’,234’によって輪郭が表され
る略円柱状の空間に生じる磁気共鳴信号をy方向を感度
方向として受信する。受信信号はループ内の適宜の箇所
に設けられたキャパシタの両端から取り出される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】8の字型コイルを用い
て例えば被検体の頸部を撮像する場合、主経路202,
204が頚椎に平行になるように被検体の下に敷いて信
号受信を行うが、肩から頭部にかけての頚椎の湾曲によ
り撮像対象部位と主経路202,204との距離が相手
受信感度が低下するため、十分なS/Nが得られないと
いう問題があった。
【0008】サドル型コイルを用いて撮像する場合は、
頸部をサドル型コイルで囲んで信号を受信するのでS/
Nの良い信号受信を行うことができるが、頸部以外は受
信感度がないので、頸部の付け根につながる胸椎の上部
等をも含めた撮像は不可能であるという問題があった。
【0009】本発明は上記の問題点を解決するためにな
されたもので、その目的は、頸部等とその付け根につい
てS/N良く磁気共鳴信号を受信する受信コイル、並び
に、そのような受信コイルを用いる磁気共鳴撮像方法お
よび装置を実現することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】(1)上記の課題を解決
する第1の本発明は、サドル型のパターンをなす第1の
電気経路と、8の字型のパターンをなす第2の電気経路
と、前記第1の電気経路および前記第2の電気経路が全
体として単一の閉ループを形成しかつRF信号に対する
前記第1の電気経路の受信感度方向および前記第2の電
気経路の受信感度方向が同一になるように前記第1の電
気経路および前記第2の電気経路を接続する第3の電気
経路とを具備することを特徴とする受信コイルである。
【0011】(2)上記の課題を解決する第2の本発明
は、被検体を収容した空間に静磁場を形成し、前記空間
に勾配磁場を形成し、前記空間に高周波磁場を形成し、
前記空間から磁気共鳴信号を測定し、前記測定した磁気
共鳴信号に基づいて画像を生成する磁気共鳴撮像方法で
あって、前記磁気共鳴信号の測定は、サドル型のパター
ンをなす第1の電気経路と、8の字型のパターンをなす
第2の電気経路と、前記第1の電気経路および前記第2
の電気経路が全体として単一の閉ループを形成しかつR
F信号に対する前記第1の電気経路の受信感度方向およ
び前記第2の電気経路の受信感度方向が同一になるよう
に前記第1の電気経路および前記第2の電気経路を接続
する第3の電気経路とを有する受信コイルを用いて行う
ことを特徴とする磁気共鳴撮像方法である。
【0012】(3)上記の課題を解決する第3の本発明
は、被検体を収容した空間に静磁場を形成する静磁場形
成手段と、前記空間に勾配磁場を形成する勾配磁場形成
手段と、前記空間に高周波磁場を形成する高周波磁場形
成手段と、前記空間から磁気共鳴信号を測定する測定手
段と、前記測定手段が測定した前記磁気共鳴信号に基づ
いて画像を生成する画像生成手段とを有する磁気共鳴撮
像装置であって、前記測定手段は、サドル型のパターン
をなす第1の電気経路と、8の字型のパターンをなす第
2の電気経路と、前記第1の電気経路および前記第2の
電気経路が全体として単一の閉ループを形成しかつRF
信号に対する前記第1の電気経路の受信感度方向および
前記第2の電気経路の受信感度方向が同一になるように
前記第1の電気経路および前記第2の電気経路を接続す
る第3の電気経路とを有する受信コイルを具備すること
を特徴とする磁気共鳴撮像装置である。
【0013】(作用)本発明では、サドル型のパターン
をなす第1の電気経路でそのパターンで囲まれた空間に
挿入された撮像対象からの磁気共鳴信号を受信し、8の
字型のパターンをなす第2の電気経路で上記撮像対象の
付け根部分からの磁気共鳴信号を受信する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は実施の形態
に限定されるものではない。図1に磁気共鳴撮像装置の
ブロック(block)図を示す。本装置は本発明の実
施の形態の一例である。本装置の構成によって、本発明
の装置に関する実施の形態の一例が示される。本装置の
動作によって、本発明の方法に関する実施の形態の一例
が示される。
【0015】図1に示すように、本装置では、静磁場発
生部2がその内部空間に均一な静磁場を形成する。静磁
場発生部2は、本発明における静磁場形成手段の実施の
形態の一例である。静磁場発生部2は図示しない例えば
永久磁石等の1対の磁気発生器を備えており、それらが
間隔を保って上下方向に対向し、その対向空間に静磁場
(垂直磁場)を形成している。なお、磁気発生器は永久
磁石に限らず、超電導電磁石や常電導電磁石等であって
良いのはもちろんである。
【0016】静磁場発生部2の内部空間には勾配コイル
部4,4’および送信コイル6,6’が設けられ、同様
にそれぞれ間隔を保って上下方向に対向している。送信
コイル部6,6’が対向する空間に、被検体8が、撮像
テーブル10に搭載されて図示しない搬入手段により搬
入される。被検体8の体軸は静磁場の方向と直交する。
【0017】被検体8の撮像部位に近接して受信コイル
部102が設けられている。受信コイル部102は、本
発明の受信コイルの実施の形態の一例である。受信コイ
ル部102は頸部撮像用のものであり、被検体8の頸部
に近接して設けられている。受信コイル部102の詳細
な構成については後述する。
【0018】勾配コイル部4,4’には勾配駆動部16
が接続されている。勾配駆動部16は勾配コイル部4,
4’に駆動信号を与えて勾配磁場を発生させる。勾配コ
イル部4,4’および勾配駆動部16は、本発明におけ
る勾配磁場形成手段の実施の形態の一例である。発生す
る勾配磁場は、スライス(slice)勾配磁場、読み
出し勾配磁場および位相エンコード(encode)勾
配磁場の3種である。
【0019】送信コイル部6,6’には送信部18が接
続されている。送信部18は送信コイル部6,6’に駆
動信号を与えてRF磁場を発生させ、それによって、被
検体8の体内のスピン(spin)を励起する。送信コ
イル部6,6’および送信部18は、本発明における高
周波磁場形成手段の実施の形態の一例である。
【0020】受信コイル部102は、被検体8内の励起
されたスピンが発生する磁気共鳴信号を受信する。受信
コイル部102は頸部およびその近辺における磁気共鳴
信号を受信する。受信コイル部102は受信部20の入
力側に接続され、受信信号を受信部20に入力する。
【0021】受信部20は、受信コイル部102から受
信信号を入力する。受信部20の出力側はアナログ・デ
ィジタル(analog−to−digital)変換
部22の入力側に接続されている。アナログ・ディジタ
ル変換部22は受信部20の出力信号をディジタル信号
に変換する。受信コイル部102、受信部20およびア
ナログ・ディジタル変換部22は、本発明における測定
手段の実施の形態の一例である。アナログ・ディジタル
変換部22の出力側はコンピュータ(compute
r)24に接続されている。
【0022】コンピュータ24はアナログ・ディジタル
変換部22からディジタル信号を入力し、図示しないメ
モリ(memory)に記憶する。メモリ内にはデータ
(data)空間が形成される。データ空間は2次元フ
ーリエ(Fourier)空間を構成する。コンピュー
タ24は、これら2次元フーリエ空間のデータを2次元
逆フーリエ変換して被検体8の画像を再構成する。コン
ピュータ24は、本発明における画像生成手段の実施の
形態の一例である。
【0023】コンピュータ24は制御部30に接続され
ている。制御部30は勾配駆動部16、送信部18、受
信部20およびアナログ・ディジタル変換部22に接続
されている。制御部30は、コンピュータ24から与え
られる指令に基づいて勾配駆動部16、送信部18、受
信部20およびアナログ・ディジタル変換部22をそれ
ぞれ制御し、磁気共鳴撮像を実行する。
【0024】コンピュータ24には表示部32と操作部
34が接続されている。表示部32は、コンピュータ2
4から出力される再構成画像および各種の情報を表示す
る。操作部34は、操作者によって操作され、各種の指
令や情報等をコンピュータ24に入力する。
【0025】図2に、受信コイル部102の一例の模式
的構成を示す。同図では、3次元空間における互いに垂
直な3方向をx,y,zとし、z方向を静磁場方向、x
方向を被検体8の体軸方向としている。同図に示すよう
に、受信コイル部102は、サドルループ300と8の
字ループ500を接続部700で接続して構成される。
サドルループ300は、本発明における第1の電気経路
の実施の形態の一例である。8の字ループ500は、本
発明における第2の電気経路の実施の形態の一例であ
る。接続部700は、本発明における第3の電気経路の
実施の形態の一例である。
【0026】サドルループ300はx方向に延びる互い
に平行な直線状経路312,314,312’,31
4’およびそれらを繋ぐ弧状経路332,334,33
2’,334’を有する。直線状経路312,314は
xy面内にあり、直線状経路312’,314’はz方
向に隔たる別なxy面内にある。弧状経路332,33
4はyz面内にあり、直線状経路312,312’の一
端同士および直線状経路314,314’の一端同士を
それぞれ連絡している。弧状経路332’,334’は
x方向に隔たった別なyz面内にあり、直線状経路31
2,314’の他端にそれぞれ接続されている。ただ
し、この状態ではサドルループが完結せず接続部700
により後述のように接続される8の字型ループ500を
経由してループが完結する。
【0027】このサドルループ300は、直線状経路3
12,314,312’,314’および弧状経路33
2,334,332’,334’によって輪郭が表され
る略円柱状の空間から発生する磁気共鳴信号をy方向を
感度方向として受信する。この円柱状の空間には被検体
8の頸部が収容される。直線状経路312,314,3
12’,314’は、被検体8の頸部の長さに相当する
長さを有する。弧状経路332,334,332’,3
34’によって輪郭が表される略円柱状の空間は、被検
体8の頸部を上回る太さを有する。
【0028】なお、弧状経路332,334,33
2’,334’は、図示しない可撓性を有する支持板あ
るいは蝶番を有する支持板等の展開可能な適宜の支持手
段で支持され、被検体8の頸部を出し入れする際は、直
線状経路312と314の間隔を広げることができるよ
うになっている。あるいは、弧状経路332,334,
332’,334’をいずれも1/4円弧状として、直
線状経路312と314の間隔を頸部の出し入れが可能
なほどに大きくするようにしても良い。後述する他の例
でも同様である。
【0029】8の字ループ500は、サドルループ30
0の直線状経路312’,314’が存在するxy面と
同一の面にある。この8の字ループ500の上に、被検
体8の頸部の付け根および肩の部分が位置する。8の字
ループ500は、中央部においてx方向に延びる主経路
512,514の対と、それら主経路の両側の連絡経路
532,534を有する。ただし、この状態では8の字
ループが完結せず接続部700により後述のように接続
されるサドルループ300を経由してループが完結す
る。8の字ループ500はy方向に受信感度を持つ。主
経路512,514の長さは頸部の付け根および肩の部
分についての撮像範囲に応じて適宜に定められる。
【0030】接続部700は、サドルループ300の直
線状経路312’,314’と8の字ループ500の主
経路512,514とをそれぞれ直列に接続し、また、
サドルループ300の弧状経路332’,334’と、
8の字ループ500の連絡経路534,532とをそれ
ぞれ接続する。
【0031】このような接続により、サドルループ30
0は8の字ループ500を経由して完結し、また、8の
字ループ500はサドルループ300を経由して完結す
る。これにより、サドルループ300および8の字ルー
プ500は全体として単一の閉ループを構成する。この
閉ループにおけるある瞬時での電流の方向は矢印で示す
ようになる。すなわち、直線状経路312’と主経路5
12の直列回路と、直線状経路314’と主経路514
の直列回路には同じ方向に電流が流れる。この閉ループ
の適宜の箇所には図示しないキャパシタが設けられ、そ
の両端から受信信号が取り出される。後述する他の例に
おいても同様である。
【0032】このような構成の受信コイル部102の被
検体8への装着状態を図3に示す。同図に示すように、
サドルループ300が被検体8の頸部をそれに近接して
取り巻いているので、頸部から発生する磁気共鳴信号を
S/N良く受信することができる。また、サドルループ
300に連続する8の字ループ500が頸部の付け根お
よび胸椎上部に近接しているので、その部分から発生す
る磁気共鳴信号もS/N良く受信することができる。す
なわち、受信コイル部102は、頸部とその付け根部分
および胸椎上部に生じる磁気共鳴信号をS/N良く受信
することができる。
【0033】図4ないし図6に、受信コイル部102の
他の例のループ構成の模式図をそれぞれ示す。各図にお
いて図2と同様な部分は同一の符号を付して説明を省略
する。図4において、接続部703は、サドルループ3
00の直線状経路312’,314’と8の字ループ5
00の主経路514,512とをそれぞれ直列に接続
し、また、サドルループ300の弧状経路332’,3
34’と、8の字ループ500の連絡経路532,53
4とをそれぞれ接続する。このような接続により、サド
ルループ300および8の字ループ500は全体として
単一の閉ループを構成し、直線状経路312’と主経路
514の直列回路と、直線状経路314’と主経路51
2の直列回路に流れる電流は方向が同じになる図5にお
いては、サドルループ300が弧状経路332,334
の他端をそれぞれ直線状経路314’、312’に接続
したものとなっている。接続部704は、サドルループ
300の直線状経路312’,314’と8の字ループ
500の主経路512,514とをそれぞれ直列に接続
し、また、サドルループ300の弧状経路332’,3
34’と、8の字ループ500の連絡経路532,53
4とをそれぞれ接続する。このような接続により、サド
ルループ300および8の字ループ500は全体として
単一の閉ループを構成し、直線状経路312’と主経路
512の直列回路と、直線状経路314’と主経路51
4の直列回路に流れる電流は方向が同じになる。
【0034】図6においては、8の字ループ500が主
経路512,514の他端をそれぞれ連絡経路534,
532に接続したものとなっている。接続部704は図
5と同様になっている。このような接続により、サドル
ループ300および8の字ループ500は全体として単
一の閉ループを構成し、直線状経路312’と主経路5
12の直列回路と、直線状経路314’と主経路514
の直列回路に流れる電流は方向が同じになる。
【0035】本装置の動作を説明する。図示しない退避
位置において撮像テーブル10に被検体8を搭載し、そ
の状態で、受信コイル部102を被検体8に装着する。
次に、撮像テーブル10を静磁場発生部2の内部空間に
搬入して撮像を開始する。本装置の動作は制御部30に
よる制御の下で進行する。
【0036】なお、受信コイル部102を装着した被検
体8を、さらにソレノイド(solenoid)型の受
信コイル内に収容するようにしても良い。ソレノイド型
の受信コイルの感度方向は受信コイル部102の感度方
向に垂直になるので、両系統の受信信号を利用していわ
ゆるクォドラチャ(quadrature)方式により
さらに受信のS/Nを向上させることができる。
【0037】磁気共鳴撮像の具体例の1つとして、グラ
ディエントエコー(gradient echo)法に
よる撮像について説明する。なお、磁気共鳴撮像はグラ
ディエントエコー法に限るものではなく、例えばスピン
エコー(spin echo)法やEPI(echo
planar imaging)等、他の適宜の手法で
行って良い。
【0038】グラディエントエコー法による撮像には、
例えば図7に示すようなパルスシーケンス(pulse
sequence)が用いられる。パルスシーケンス
は、時間軸tに沿って左から右に進行する。パルスシー
ケンスの実行は制御部30によって制御される。
【0039】図7の(1)に示すように、α゜パルスに
よるRF励起が行われる。RF励起時には、(2)に示
すようにスライス勾配磁場Gsが印加される。これによ
って、被検体8の所定の部位のスピンが選択的に励起さ
れる。この選択励起に続いて勾配磁場Gsによりスピン
をリフェーズ(rephase)する。
【0040】次に、(4)に示すように位相エンコード
勾配磁場Gpにより位相エンコードを行う。次に、読み
出し勾配磁場Grによりスピンのディフェーズ(dep
hase)を行い、次いで勾配磁場の極性を反転して磁
気共鳴信号(グラディエントエコー:gradient
echo)の読み出しを行う。受信コイル部102の
上記のような構成により、被検体8の頸部、その付け根
および胸椎上部からの磁気共鳴信号がS/N良く受信さ
れる。
【0041】このようなパルスシーケンスを所定の繰り
返し時間TR(repetition time)で繰
り返すことにより、逐一グラディエントエコーを収集す
る。TRごとに位相エンコード勾配磁場Gpの大きさが
変更され、複数のビューの磁気共鳴信号がメモリに収集
される。コンピュータ24はメモリに収集したデータに
つき2次元逆フーリエ変換を行い、撮像部位の断層像を
生成する。信号の受信がS/N良く行われるので、高品
質の断層像が生成される。断層像は表示部32で表示さ
れる。
【0042】以上、頸部を撮像する例で説明したが、上
記と基本構成が同一な受信コイルを、例えば、上腕部を
その付け根すなわち肩関節を含めて撮像する用途、また
は、下肢をその付け根すなわち股関節を含めて撮像する
用途等に使用することができる。
【0043】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、頸部等とその付け根についてS/N良く磁気共鳴
信号を受信する受信コイル、並びに、そのような受信コ
イルを用いる磁気共鳴撮像方法および装置を実現するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の装置のブロック図
である。
【図2】図1に示した装置における受信コイル部の模式
的構成を示す図である。
【図3】図2に示した受信コイル部の装着状態を示す図
である。
【図4】図1に示した装置における受信コイル部の模式
的構成を示す図である。
【図5】図1に示した装置における受信コイル部の模式
的構成を示す図である。
【図6】図1に示した装置における受信コイル部の模式
的構成を示す図である。
【図7】図1に示した装置が実行するパルスシーケンス
の一例を示す模式図である。
【図8】8の字型コイルの模式的構成を示す図である。
【図9】サドル型コイルの模式的構成を示す図である。
【符号の説明】
2 静磁場発生部 4,4’ 勾配コイル部 6,6’ 送信コイル部 8 被検体 10 撮像テーブル 102 受信コイル部 16 勾配駆動部 18 送信部 20 受信部 22 アナログ・ディジタル変換部 24 コンピュータ 30 制御部 32 表示部 34 操作部 300 サドルループ 500 8の字ループ 700 接続部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サドル型のパターンをなす第1の電気経
    路と、 8の字型のパターンをなす第2の電気経路と、 前記第1の電気経路および前記第2の電気経路が全体と
    して単一の閉ループを形成しかつRF信号に対する前記
    第1の電気経路の受信感度方向および前記第2の電気経
    路の受信感度方向が同一になるように前記第1の電気経
    路および前記第2の電気経路を接続する第3の電気経路
    と、を具備することを特徴とする受信コイル。
  2. 【請求項2】 被検体を収容した空間に静磁場を形成
    し、前記空間に勾配磁場を形成し、前記空間に高周波磁
    場を形成し、前記空間から磁気共鳴信号を測定し、前記
    測定した磁気共鳴信号に基づいて画像を生成する磁気共
    鳴撮像方法であって、 前記磁気共鳴信号の測定は、サドル型のパターンをなす
    第1の電気経路と、8の字型のパターンをなす第2の電
    気経路と、前記第1の電気経路および前記第2の電気経
    路が全体として単一の閉ループを形成しかつRF信号に
    対する前記第1の電気経路の受信感度方向および前記第
    2の電気経路の受信感度方向が同一になるように前記第
    1の電気経路および前記第2の電気経路を接続する第3
    の電気経路とを有する受信コイルを用いて行う、ことを
    特徴とする磁気共鳴撮像方法。
  3. 【請求項3】 被検体を収容した空間に静磁場を形成す
    る静磁場形成手段と、前記空間に勾配磁場を形成する勾
    配磁場形成手段と、前記空間に高周波磁場を形成する高
    周波磁場形成手段と、前記空間から磁気共鳴信号を測定
    する測定手段と、前記測定手段が測定した前記磁気共鳴
    信号に基づいて画像を生成する画像生成手段とを有する
    磁気共鳴撮像装置であって、 前記測定手段は、サドル型のパターンをなす第1の電気
    経路と、8の字型のパターンをなす第2の電気経路と、
    前記第1の電気経路および前記第2の電気経路が全体と
    して単一の閉ループを形成しかつRF信号に対する前記
    第1の電気経路の受信感度方向および前記第2の電気経
    路の受信感度方向が同一になるように前記第1の電気経
    路および前記第2の電気経路を接続する第3の電気経路
    とを有する受信コイル、を具備することを特徴とする磁
    気共鳴撮像装置。
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