JP2000184778A - インバータ装置 - Google Patents

インバータ装置

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JP2000184778A
JP2000184778A JP10352738A JP35273898A JP2000184778A JP 2000184778 A JP2000184778 A JP 2000184778A JP 10352738 A JP10352738 A JP 10352738A JP 35273898 A JP35273898 A JP 35273898A JP 2000184778 A JP2000184778 A JP 2000184778A
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和彦 麻田
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光幸 木内
Hisashi Hagiwara
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電動機の漏電を効果的に判定すること。 【解決手段】 交流電源1を直流電源に変換する整流回
路2と、零相変流器を有する漏電検知回路3と、前記整
流回路2の出力する直流電源を交流電源に変換するパワ
ースイッチング手段4a〜4fより構成されたインバー
タ回路4と、前記インバータ回路4の出力に接続した電
動機5と、前記パワースイッチング手段4a〜4fをオ
ンオフ制御する制御手段6を備え、前記インバータ回路
4は三つの高電位側のパワースイッチング手段と三つの
低電位側のパワースイッチング手段により三相全波の構
成とし、前記制御手段は前記電動機の起動時には、前記
高電位側パワースイッチング手段と前記低電位側パワー
スイッチング手段の内の少なくとも一つを間欠的に所定
期間オンオフし、その時の漏電検知回路の出力に応じて
前記電動機の漏電を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般家庭の電気機
器の備えられるインバータ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のインバータ装置について説明す
る。
【0003】従来、この種のインバータ装置は、インバ
ータ装置とは別に漏電継電器を設けたものと、漏電検知
回路を有するインバータ装置の2種類がある。
【0004】インバータ装置とは別に漏電継電器を設け
たものは、インバータ装置を構成する電動機などの負荷
装置に漏洩電流が発生すると、インバータ装置とは別に
設けた漏電継電器が漏洩電流を検知し、インバータ装置
の動作に関係なく、すぐにインバータ装置に電力を供給
することを停止するよう構成していた。
【0005】また、漏電検知回路を有するインバータ装
置は、漏電検知回路が電動機などの負荷装置に漏洩電流
が発生したことを検知すると、インバータ回路の動作を
停止し、電動機を停止するだけのものと、電源開閉手段
を設けて、漏電検知回路が電動機に漏洩電流が発生した
ことを検知すると、インバータ回路の動作を停止すると
ともに電源開閉手段を開にするように構成していた。以
下、その構成について図9を参照しながら説明する。図
9は従来のインバータ装置のブロック回路図の一例であ
る。
【0006】図9に示すように、零相変流器3aは、通
常、図2に示すように、1次側の2極の巻線に流れる電
流の差に応じて2次側に電圧を出力するものであり、お
およそ電流差と出力電圧は比例関係である。なお、この
ときの出力電圧は、2次側巻線に並列接続された負荷抵
抗値により変化する。判定部3bは、通常コンパレータ
やワンショットマルチバイブレータなどで構成されてお
り、零相変流器3aの出力電圧が所定値より低いときは
ハイを出力し、所定値を越えると一定期間ローを出力す
るもので、零相変流器3aと判定部3bで漏電検知回路
3を構成している。
【0007】整流回路2は4個のダイオードにより構成
したダイオードブリッジ2aとコイル2bとコンデンサ
2cとで構成し、交流電源1を全波整流し、ほとんど脈
動のない直流電源をインバータ回路4に供給している。
インバータ回路4は6個のパワースイッチング手段4a
〜4fにより3相6石で構成されており、制御手段91
がパワースイッチング手段4a〜4fをオンオフ制御す
ることにより三相全波の交流電源を電動機5に供給し、
電動機5を回転駆動する。
【0008】制御手段91は例えば、マイクロコンピュ
ータや、コンパレータなどのICやパワースイッチング
手段4a〜4fを駆動する駆動回路などにより構成しお
り、パワースイッチング手段4a〜4fをオンオフ制御
することで電動機5を回転駆動するとともに、漏電検知
回路3が漏電を検知して信号を出力すると、その信号を
受けてパワースイッチング手段4a〜4f全てをオフ
し、電動機9を停止させるようにしていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
インバータ装置においては、漏電検知回路3が電動機5
の漏洩電流を検知するとインバータ回路を構成するパワ
ースイッチング手段を全てオフにし電動機5を停止する
とともに電源開閉手段を開にし、漏洩電流を遮断するも
のであった。
【0010】しかしながら、このような従来のインバー
タ装置では、パワースイッチング手段4a〜4f全てを
オフにし電動機5を停止している場合には、電動機5が
水に浸かった状態でも漏洩電流が流れず、その結果、電
動機5の回転駆動中にしか電動機5の漏電を検知できな
いという課題を有していた。これにより、電動機5の高
速回転駆動中に電動機5の漏電を検知し、パワースイッ
チング手段4a〜4f全てをオフし、かつ電源開閉手段
を開にした場合に、漏洩電流の回り込みなどによりパワ
ースイッチング手段4a〜4fが構成するインバータ回
路の入力端子間に過電圧が印加されパワースイッチング
手段が故障するという課題も有していた。
【0011】本発明は、上記課題を解決するもので、電
動機が回転駆動する前に電動機が漏電しているかを検知
できるようにすることを目的にしている。また、これに
より故障が少なく、かつ使用者にとって安全なインバー
タ装置を実現することを目的にしている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、交流電源と、前記交流電源を直流電源に変
換する整流回路と、零相変流器を有する漏電検知回路
と、前記整流回路の出力する直流電源を交流電源に変換
するパワースイッチング手段より構成されたインバータ
回路と、前記インバータ回路の出力に接続した電動機
と、前記パワースイッチング手段をオンオフ制御する制
御手段を備え、前記インバータ回路は三つの高電位側の
パワースイッチング手段と三つの低電位側のパワースイ
ッチング手段により三相全波の構成とし、前記制御手段
は前記電動機の起動時には、前記高電位側パワースイッ
チング手段と前記低電位側パワースイッチング手段の内
の少なくとも一つを間欠的に所定期間オンオフし、その
時の漏電検知回路の出力に応じて前記電動機の漏電を判
定するように構成したものである。
【0013】これにより、電動機が停止していても電動
機が漏電しているかを検知することが可能になり、電動
機の起動時に、漏電を検知し、使用者の感電を防止する
安全なインバータ装置を実現できる。また、電動機を回
転駆動する前に電動機の漏電を判定するので、漏洩電流
の回り込みなどによりインバータ回路4の入力端子間に
過電圧が生じることがなくなり、従って電動機が漏電し
ても故障の少なくすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】請求項1記載の発明は、交流電源
と、前記交流電源を直流電源に変換する整流回路と、零
相変流器を有する漏電検知回路と、前記整流回路の出力
する直流電源を交流電源に変換するパワースイッチング
手段より構成されたインバータ回路と、前記インバータ
回路の出力に接続した電動機と、前記パワースイッチン
グ手段をオンオフ制御する制御手段を備え、前記インバ
ータ回路は三つの高電位側のパワースイッチング手段と
三つの低電位側のパワースイッチング手段により三相全
波の構成とし、前記制御手段は前記電動機の起動時に
は、前記高電位側パワースイッチング手段と前記低電位
側パワースイッチング手段の内の少なくとも一つを間欠
的に所定期間オンオフし、その時の漏電検知回路の出力
に応じて前記電動機の漏電を判定するように構成したこ
とにより、電動機が停止していても電動機の漏電を検知
することが可能になり、使用者の感電を防止できる。ま
た、電動機を回転駆動する前に電動機の漏電を判定する
ので、漏洩電流の回り込みなどによりインバータ回路4
の入力端子間に過電圧が生じることがなくなり、従って
電動機が漏電しても故障の少なくすることができる。
【0015】請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
のインバータ装置において、前記交流電源と前記整流回
路を接続する電源開閉手段を備え、前記電源開閉手段は
前記制御手段により少なくともオフ制御され、前記制御
手段は前記電動機の起動時には、前記パワースイッチン
グ手段の内の少なくとも一つを間欠的に所定期間オンオ
フし、その時の漏電検知回路の出力に応じて前記インバ
ータ回路の動作を停止し前記電源開閉手段を開にするよ
うに構成することにより、電動機を停止させた状態で電
動機の漏電検知を行うことができるので、電動機の起動
時に電動機の漏電判定をすることが可能になり、電動機
の停止時に既に漏電しているにも関わらず、電動機の回
転駆動時に漏電判定がなされ電源開閉手段が開になった
時に漏洩電流の回り込みによりインバータ回路が故障す
ることを防止することができる。また、電源開閉手段に
より漏洩電流の経路を遮断するので使用者の感電を防止
できる。
【0016】請求項3記載の発明は、上記請求項1また
は2記載のインバータ装置において、前記制御手段は、
直流電源と、前記高電位側のパワースイッチング手段を
駆動する高電位側の駆動回路と、前記低電位側のパワー
スイッチング手段を駆動する低電位側の駆動回路と、前
記高電位側の駆動回路の電源を構成するコンデンサとダ
イオードを有し、前記制御手段は前記電動機の起動時に
は前記高電位側のパワースイッチング手段をオフ状態に
保つとともに前記低電位側のパワースイッチング手段を
間欠的に所定期間オンオフし、前記漏電検知回路の出力
を受けて前記電動機の漏電を判定するとともに前記各コ
ンデンサを前記直流電源から前記ダイオードを通じて充
電するように構成することで、電動機の停止時に電動機
の漏電判定と高電位側の駆動回路の電源電圧の確保を同
時に行うことができる。従って電動機の起動時に電動機
の漏電判定を行うことで確実に電動機の漏電を検知で
き、電動機が漏電していない場合は、漏電検知を行った
あとは既に高電位側の駆動回路の電源電圧が確保されて
いるので、確実に電動機を起動することができる。
【0017】請求項4記載の発明は、上記請求項2また
は3記載のインバータ装置において、異常を報知する報
知手段と異常報知を行うことを設定可能な操作部を有
し、前記制御手段は、前記操作部により異常報知を行う
ことが設定されている場合においては、前記漏電検知回
路が漏洩電流を検知すると、前記インバータ回路を停止
し、前記報知手段により異常を報知するように構成する
ことで、サービスマンなどの専門技術者が特定の操作を
行うことにより、インバータ装置が漏電異常であること
を確認することができる。なお、このときは漏洩電流が
流れているが、この設定を専門技術者のみが行えるよう
にすることで、使用者が誤って設定し、感電するのを防
止できる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら説明する。
【0019】(実施例1)図1に示すように、交流電源
1は100V60Hzの電源で、整流回路2に接続して
いる。
【0020】整流回路2は本実施例に置いては四つのダ
イオードからなるダイオードブリッジ2aとコイル2b
とコンデンサ2cにより全波整流を行う構成にしてお
り、交流電源1を殆ど脈動のない約141Vの直流電源
に変換している。なお、整流回路2の構成はこれに限定
するものではなく、ダイオードブリッジと直列接続され
た二つのコンデンサを用いて倍電圧整流回路の構成に
し、交流電源1を約283Vの直流電源に変化するよう
にしてもよい。
【0021】漏電検知回路3は零相変流器3aと判定部
3bにより構成され、零相変流器3aは、通常は図2の
ように、1次側の2極の巻線に流れる電流の差に応じて
2次側に電圧を出力するものであり、おおよそ電流差と
出力電圧は比例関係である。なお、このときの出力電圧
は2次側巻線に並列接続された負荷抵抗値により変化す
る。判定部3bは、コンパレータやワンショットマルチ
バイブレータなどで構成し、零相変流器1の出力電圧が
所定値より低いときはハイを出力し、所定値を越えると
一定期間ローを出力する。
【0022】インバータ回路4は高電位側のパワースイ
ッチング手段4a〜4cと低電位側のパワースイッチン
グ手段4d〜4fにより三相六石の構成にしており、整
流回路2より供給される直流電源を惨そう全波の交流電
源に変換し、この交流電源を電動機5に供給する。
【0023】パワースイッチング手段4a〜4fはそれ
ぞれIGBTと逆接続ダイオードにより構成されている
が、特にこれに限定するものではなく例えばIGBTの
代わりにMOSFETや大電流対応のパワートランジス
タなどを用いてもよい。
【0024】電動機5は、本実施例においては特に図示
していないが回転子に8極の永久磁石を設け、固定子に
電機子巻線より構成された三相巻線を設けた直流ブラシ
レスモータの構成にしている。本実施例では直流ブラシ
レスモータにすることにより高効率化、高トルク出力を
実現しているが、特に直流ブラシレスモータに限定する
ものではなく、誘導電動機やスイッチトリラクタンスモ
ータなどの構成にしてもよい。
【0025】制御手段6は、マイクロコンピュータ6a
と駆動回路6bや特に図示していないがCMOSの論理
IC、マイクロコンピュータ6aや駆動回路6bに電力
を供給しているスイッチング電源などで構成されてい
る。
【0026】マイクロコンピュータ6aは、図1には特
に図示していないが、電動機5の回転子が有する永久磁
石の位置を検出するホールICなどで構成された位置検
知回路の出力信号に応じて、所定のパワースイッチング
手段がオンオフするように駆動回路6bにオンオフ信号
を出力するとともに、電動機5が所定の回転数で駆動す
るようにパワースイッチング手段4a〜4fを導通比を
制御している。また、マイクロコンピュータ6aは判定
部3bの出力がローであることを検知して、電動機5に
漏洩電流が流れている(漏電)と判定し、駆動回路6b
にパワースイッチング手段4a〜4fのオフ信号を出力
し、電動機5を停止するようにしている。
【0027】駆動回路6bはNPNトランジスタとPN
Pトランジスタにより構成されるプッシュプル回路をパ
ワースイッチング手段4a〜4fそれぞれに設けてお
り、マイクロコンピュータ6aの出力信号に応じて前記
プッシュプル回路がパワースイッチング手段4a〜4f
を構成するIGBTのゲート端子に電力を供給すること
でパワースイッチング手段4a〜4fをオンオフするよ
うにしている。なお、駆動回路6bの構成は一例で限定
するものではなく、例えば駆動回路とパワースイッチン
グ手段を一つのパッケージに納めたインテグレーテッド
パワーモジュール(IPM)などを用いて、高集積化を
行ってもよい。
【0028】上記構成について、電動機5の起動時にお
ける漏電検知制御の動作について図3を参照しながら説
明する。図3は電動機5の起動時に漏電判定を行うタイ
ムチャートで、漏電判定がなされたときの各部の波形を
示している。図3(a)は零相変流器3aの一次側の2
極の巻線に流れる電流の差、すなわち漏洩電流である。
なお、漏洩電流は必ずしも図3(a)のような波形にな
るわけではなく、整流回路2の構成や電動機5の構成に
よりいろいろな波形になるが、本実施例においては図1
に示したインバータ装置における漏洩電流波形を用いて
説明することにする。図3(b)は零相変流器3aの出
力電圧波形、図3(c)は判定部2の出力電圧波形、図
3(d)はパワースイッチング手段4aのオンオフ状
態、図3(e)はパワースイッチング手段4bのオンオ
フ状態、図3(f)はパワースイッチング手段4cのオ
ンオフ状態、図3(g)はパワースイッチング手段4d
のオンオフ状態、図3(h)はパワースイッチング手段
4eのオンオフ状態、図3(i)はパワースイッチング
手段4fのオンオフ状態を示している。
【0029】電動機5が漏電し、電動機5の三相巻線が
アース接地されると、このアース接地点を通じて交流電
源1に接続することになり、交流電源1の電位や水の抵
抗やインバータ装置のインピーダンスに応じて漏洩電流
が流れる。ただし、図3のt1においてはパワースイッ
チング手段4a〜4fが全てオフし、かつコンデンサ2
cが十分に充電され、コンデンサ2cへの充電電流が殆
ど流れない状態であり電位が変動しないので漏洩電流は
殆ど流れない。次にt2において制御手段6によりパワ
ースイッチング手段4dを図3(g)のように所定周期
で所定回数オンオフする。本実施例では2msの周期で
50%の導通比で16回オンオフするようにする。する
と、パワースイッチング手段4dがオン状態の時に以下
の経路で漏洩電流が流れる。交流電源1のアース接地さ
れた極側が高電位の場合は、交流電源1の高電位側から
アース接地点を経由して三相巻線を流れ、パワースイッ
チング手段4dのIGBTを流れ、ダイオードブリッジ
2aを流れて交流電源1の低電位側に達する経路で漏洩
電流が流れる。交流電源1のアース接地された極側が低
電位の場合は、コンデンサ2cが十分に充電されている
場合は漏洩電流は流れない。しかしながらコンデンサ2
cが充電されておらず、コンデンサ2cへの充電電流が
流れる場合は、交流電源1の高電位側からダイオードブ
リッジを経由してコイル2bを流れ、コンデンサ2cを
流れ、低電位側のパワースイッチング手段4d〜4fの
逆接続ダイオードを経由して電動機5の三相巻線を流
れ、この三相巻線のアース接地点を経由して交流電源1
の低電位側に達する経路で流れる。なお本実施例におい
ては、電源投入時に一時的にコンデンサ2cに流れる充
電電流が大になるが、インバータ回路4が停止状態の時
は殆ど充電電流は流れず、漏洩電流も微少になり、使用
者が感じないほどである。
【0030】従って本実施例では、電動機5の漏電時に
は、電動機5の起動時にパワースイッチング手段4dを
図3(g)のようにオンオフすることで図3(a)のよ
うな漏洩電流が流れ、この漏洩電流により零相変流器3
aの1次側の2極の巻線間に電流差が生じ、図3(b)
に示すように、2次側巻線に図3(a)の波形に応じた
電圧波形を出力する。判定部3bは図3(c)に示すよ
うに、2次側巻線の出力電圧波形が所定値Vsまたは−
Vsを越えた時点t3で、所定期間Ts1の間ローを出
力する。この時1次側の2極の電流差はIsまたは−I
sとなっている。制御手段6は判定部3bのロー出力を
検知すると、すぐにパワースイッチング手段4a〜4f
すべてをオフ状態に保持し、t3から所定時間経過して
も判定部3bがローを出力していれば電動機3は漏電し
ているものと判定するようにしている。
【0031】なお、パワースイッチング手段4dのオン
が所定回数になっても、漏電検知回路3がロー出力しな
い場合は、マイクロコンピュータ6aは電動機5は漏電
していないと判定し、電動機5を回転駆動するようにし
ている。本実施例ではオンを16回行っても、漏電検知
回路3がロー出力しなければ、電動機5は漏電していな
いと判断するようにしている。従って、本実施例1の漏
電検知制御は最大32msの期間で行われるようになっ
ている。
【0032】一般的に漏電検知は、雷サージによる誤動
作などを防止するために、判定部3bにカウンタなどを
備えておき、2次側巻線の電圧が所定値を数回越えた時
点で漏電と判定するようにしているが、本実施例のよう
にインバータ装置にも対応できる漏電検知回路はそれ以
外にも、インバータ回路の動作時に発生するノイズによ
る誤動作を防止するために判定部3bの入力端子にロー
パスフィルタを設けることが多い。ただし、特にその構
成に限定するものではない。なお、本実施例において
は、2次側巻線の出力電圧波形が所定値を2回越えたと
ころで、図3(c)のように判定部3bが漏電と判定し、
所定期間Ts1の間ローを出力している。
【0033】なお、本実施例では低電位側のパワースイ
ッチング手段4dだけをオンオフしたが、これに限定す
るものではなく、低電位側のパワースイッチング手段4
d〜4f全てを同時にオンオフしても構わない。また、
上記のように高電位側のパワースイッチング手段だけを
オンしても漏洩電流が流れることから低電位側のパワー
スイッチング手段のかわりに高電位側のパワースイッチ
ング手段をオンオフするようにしても良い。ここで、高
電位側のパワースイッチング手段をオンオフする場合の
漏洩電流の経路について説明する。
【0034】次に図1のインバータ装置において制御手
段5は電動機5の起動時に高電位側のパワースイッチン
グ手段4aだけを所定周期で所定期間オンオフするよう
にしている。この他の構成については図1と同様であ
る。このインバータ装置において、電動機5が起動時に
漏電していた場合の、パワースイッチング手段4aのオ
ン時の漏洩電流の経路について説明する。交流電源1の
アース接地された極側が高電位の場合は、コンデンサ2
cが殆ど充電されているために、漏洩電流は殆ど流れな
い。交流電源1のアース接地された極側が低電位の場合
は、交流電源1の高電位の極からダイオードブリッジ2
aを流れ、パワースイッチング手段4aのIGBTを流
れて電動機5の三相巻線を流れ、この三相巻線のアース
接地点を経由して交流電源1の低電位側の極に達する経
路で漏洩電流が流れる。
【0035】以上のように、電動機5の起動時に高電位
側か低電位側のパワースイッチング手段の少なくとも一
つをオンオフすることで確実に電動機5の漏電を検知す
ることができる。本実施例のようにパワースイッチング
手段を2msというパワースイッチング手段4a〜4f
のオンオフ時に発生するサージ電圧のパルス幅に比べ長
い周期で50%の導通比でオンオフする場合には、判定
部3bにローパスフィルタを設けているような場合にお
いても漏洩電流が所定値を越えているかを判定すること
が可能になるともに、所定値を越える回数が所定回数に
達するまでの時間も短くすることができる。特に本実施
例のように電動機5を駆動する前にパワースイッチング
手段をオンオフした場合は、電動機5の立ち上がり時の
漏電電流の周期よりも短くすることが可能になり、より
早く漏洩電流を検知し使用者の感電を防止することがで
きる。
【0036】なお、本実施例では電動機5の回転駆動前
の漏電検知制御について述べたが、インバータ装置が備
えられた電気機器によっては電動機5の回転駆動中に漏
電が生じることもある。この場合でも漏電検知回路3は
常に漏洩電流が発生したかを検知しているので、電動機
5の回転駆動中に漏電が生じても、漏電検知回路3がこ
の漏電を検知しロー出力し、すぐに制御手段5が図3の
ようにパワースッイチング手段4a〜4fをオフするも
のである。
【0037】従って、電動機5が回転していても回転し
ていなくても確実に電動機5が漏電しているかを検知で
きるので安全なインバータ装置を実現できる。
【0038】(実施例2)図4に示すように、電源開閉
手段11は交流電源1と整流回路2を接続しているもの
であり、制御手段12を構成するマイクロコンピュータ
13の出力信号によりオフ制御することが可能になって
いる。その他の構成については上記実施例1と同様であ
り同一符号を付して説明を省略する。
【0039】本実施例では、電源開閉手段11はメカニ
カルラッチ方式のスイッチにより構成されているが、特
に限定するものではなくオンオフ制御可能なリレーやト
ライアックなどで構成しても構わない。前記メカニカル
ラッチ方式のスイッチは、使用者がボタンを押し込むこ
とにより接点を閉じ、マイクロコンピュータ13が電気
的信号を出力することで、前記スイッチ内部に電磁力を
発生させ、ラッチ状態であった前記ボタンを復帰させ、
接点を開く構成である。本実施例では、制御手段12が
電源開閉手段11をオフ制御することにより電源開閉手
段11が交流電源1の両極を開にすることで電流経路を
遮断し、整流回路2への電力供給を停止するようにして
いる。しかしながら電源開閉手段11の構成はこれに限
定するものではなく、例えば一つのリレーを用いて交流
電源1のどちらか一方の極を開閉するように構成にして
もよい。
【0040】図4に示したインバータ装置の電動機5の
起動時の漏電検知制御の一例を図3および図4を参照し
ながら説明する。
【0041】電動機5の運転が開始されると、図3に示
したように制御手段12がパワースイッチング手段4d
を2msの周期で50%の導通比でオンオフし、電動機
5が漏電している場合には漏洩電流が流れるようにす
る。この漏洩電流を漏電検知回路3が検知しローを出力
すると、マイクロコンピュータ13はこれを検知し、す
ぐにパワースイッチング手段4a〜4fすべてがオフに
なる信号を駆動回路6cに出力し、駆動回路6cにより
パワースイッチング手段4a〜4fを全てオフにする。
その後所定期間Ts2の間ロー出力であれば、漏電して
いると判定し、電源開閉手段11をオフにする信号を出
力し、その信号をうけて電源開閉手段11は開となる。
【0042】以上のように、電源開閉手段11を設け、
漏電検知制御時において漏電判定がなされた場合は、制
御手段12がパワースイッチング手段4a〜4fをすべ
てオフにするとともに電源開閉手段11を開にすること
で、漏洩電流を遮断し漏電を防止できる。また、電動機
5の起動時にこの漏電検知制御を設けたことにより、電
動機5が漏電している場合は電動機5を回転駆動する前
に電源開閉手段11を開にすることが可能になる。その
結果、電動機5の回転駆動中に漏電判定がなされ電源開
閉手段11が開になることにより、漏洩電流のインバー
タ回路4への回り込みや、インバータ回路5の入力端子
間にサージ電圧が発生し、インバータ回路が故障するこ
とを防止できる。
【0043】(実施例3)次に、本発明の請求項3記載
のインバータ装置の回路構成の一例を図5を参照しなが
ら説明する。なお、本発明の実施例2と同じ構成のもの
は同一符号を付して説明を省略する。
【0044】図5のように、制御手段21は直流電源2
2とマイクロコンピュータ23と駆動回路24a〜24
fとダイオード25a〜25cとコンデンサ26a〜2
6cで構成されている。操作部27は複数のモーメンタ
リスイッチで構成されており、このモーメンタリスイッ
チを押すことでインバータ装置の動作条件を設定するよ
うにしている。報知手段28はLEDなどの表示素子と
ブザーなどで構成されており、電動機5の回転数などを
表示したり、インバータ装置に異常が生じた際には異常
報知を行うように構成されている。
【0045】直流電源22は本実施例ではスイッチング
電源で構成されており、整流回路2より直流電源を受け
て、5Vと15Vの直流電源に変換し、5V電源をマイ
クロコンピュータ23に供給し、15V電源を駆動回路
24a〜24fに供給している。
【0046】マイクロコンピュータ22は電動機5の起
動時にコンデンサ26a〜26cを充電する充電制御を
行うようにしている。充電制御については後で説明す
る。その他については本実施例2と同様である。
【0047】駆動回路24a〜24fはNPNトランジ
スタとPNPトランジスタによるプッシュプル回路で構
成されており、マイクロコンピュータ22の出力信号を
受けてパワースイッチング手段を構成するIGBTをオ
ンオフする。
【0048】高電位側の駆動回路24a〜24cの出力
端子は高電位側のパワースイッチング手段4a〜4cを
構成するIGBTそれぞれのゲート端子とエミッタ端子
間に接続され、低電位側の駆動回路24d〜24fの出
力端子はは高電位側のパワースイッチング手段4d〜4
fを構成するIGBTのゲート端子に接続している。
【0049】高電位側の駆動回路24a〜24cの電源
は、三相のそれぞれについて低電位側のパワースイッチ
ング手段4d〜4fがオン状態にある間に、直流電源2
2よりダイオード25a〜25cと本実施例では図示し
ていないが充電電流を制限するために設けられたダイオ
ード25a〜25cそれぞれに直列接続した充電抵抗を
介してコンデンサ26a〜26cを充電しており、この
コンデンサ26a〜26cを高電位側の駆動回路24a
〜24cの電源として使用する構成にしている。
【0050】なお、本実施例ではパワースイッチング手
段4a〜4fにIGBTを用いていることで、いわゆる
MOSゲートの駆動に必要な電力が小になり、コンデン
サ26a〜26cの静電容量が小であっても十分なスイ
ッチング駆動が可能になっている。
【0051】次に、図5に示したインバータ装置の電動
機5の起動時のコンデンサ26a〜26cの充電制御に
ついて図6を参照しながら説明する。図6は前記充電制
御のタイムチャートである。
【0052】図6(a)はパワースイッチング手段4a
のオンオフ状態、図6(b)はパワースイッチング手段
4bのオンオフ状態、図6(c)はパワースイッチング
手段4cのオンオフ状態、図6(d)はパワースイッチ
ング手段4dのオンオフ状態、図6(e)はパワースイ
ッチング手段4eのオンオフ状態、図6(f)はパワー
スイッチング手段4fのオンオフ状態を示している。
【0053】本実施例においては、電動機5の運転が開
始されると、まずパワースイッチング手段4a〜4f全
てをオフする期間を設け、図6のT1から充電制御を行
っている。
【0054】充電制御では、マイクロコンピュータ22
が2msの周期で50%の導通比のオンオフ信号を低電
位側の駆動回路24d〜24fに出力している。低電位
側の駆動回路24d〜24fはこの信号をうけて低電位
側のパワースイッチング手段4d〜4fを図6(d)〜
(f)のように2msの周期で50%の導通比で16回
オンオフする。従って本実施例の充電制御は32msの
時間がかかる。
【0055】一般に抵抗を通してコンデンサを充電する
場合、コンデンサの静電容量と抵抗の抵抗値の積で定め
られる時定数よりも長い時間をかけて充電することによ
り、電力を供給する直流電源の電圧とほぼ同じ電圧値ま
で充電することができる。
【0056】本実施例では、低電位側のパワースイッチ
ング手段4d〜4fのオンオフにより間欠的にコンデン
サ24a〜24cの充電を行っており、この場合には、
充電制御のなされる時間に低電位側のパワースイッチン
グ手段4d〜4fの導通比を乗じた時間がコンデンサ2
6a〜26cの正味の充電時間になるので、本実施例に
おけるコンデンサ26a〜26cの充電時間は16ms
になる。
【0057】なお、本実施例においては前記時定数に対
し前記充電時間が約8倍になるように設定されており、
コンデンサ26a〜26cの初期電荷が零であっても、
スイッチング電源6aの出力電圧の99%に相当する電
圧まで充電できるので、電動機5の起動時に確実に高電
位側のパワースイッチング手段4a〜4cをオンするこ
とができる。
【0058】図6では、充電制御がなされた後、T2か
ら所定期間パワースイッチング手段4a〜4f全てをオ
フするようにし、T3から本実施例1と同様に電動機5
の回転子が有する永久磁石の位置を検出する位置検知回
路の出力信号に応じてパワースイッチング手段4a〜4
fをオンオフ制御し、電動機5を回転駆動する。T2か
らT3の間、全てのパワースイッチング手段4a〜4f
をオフすることにより、充電制御から電動機5の回転駆
動に移行する際に高電位側のパワースイッチング手段4
a〜4cと低電位側のパワースイッチング手段4d〜4
fの同時オンによる短絡電流の発生を防止し、この短絡
電流によるパワースイッチング手段の故障を防止してい
る。
【0059】次に電動機5が漏電している場合について
説明する。電動機5の起動時に図6に示した充電制御を
行うとパワースイッチング手段4d〜4fのオン時に以
下の経路で漏洩電流が流れる。交流電源1のアース接地
された極側が高電位の場合は、交流電源1の高電位の極
側からアース接地点を経由して三相巻線5aを流れ、低
電位側のパワースイッチング手段4d〜4fを構成する
IGBTを流れ、ダイオードブリッジ2aを流れて交流
電源1の低電位側の極に達する経路で流れる。漏電検知
回路3はこの漏洩電流を検知し、マイクロコンピュータ
22にローを出力することでマイクロコンピュータ52
は電動機5の漏電を判定し、パワースイッチング手段4
a〜4fを全てオフにするとともに電源開閉手段41を
開にし、漏洩電流の経路を遮断し、漏電を防止する。
【0060】なお、上記の漏洩電流の経路は、パワース
イッチング手段4e、4fを同時にオンしている点を除
いては、本発明の実施例1の低電位側のパワースイッチ
ング手段4dをオンしたときと同様の経路で漏洩電流が
流れるものである。従って交流電源1のアース接地され
た極側が低電位の場合も、本発明の実施例1と同様に漏
洩電流は殆ど流れないものとなる。
【0061】以上のように、高電位側の駆動回路24a
〜24cの電源がコンデンサ26a〜26cで構成され
る場合には、電動機5の起動時に、上記の充電制御を行
うことでコンデンサ26a〜26cの電源電圧を確保す
るとともに、電動機5が漏電しているかを検知すること
が可能になり、電動機5の起動時に確実に漏電を検知し
防止することができ、かつ電動機5が漏電していないと
きは確実に電動機5を起動することができるインバータ
装置を実現できる。
【0062】次に、図5のインバータ装置を備えた電気
洗濯機の構造図を図7に示す。図7に示すように水受け
槽31は内底部に攪拌翼32を回転自在に設けた洗濯兼
脱水槽33を回転自在に設け、支持棒34により洗濯機
本体35に吊り下げている。減速機構36は、水受け槽
31の底部に設け、攪拌翼32および洗濯兼脱水槽33
に動力を伝達するもので、この減速機構36の下部に電
動機5を設けている。
【0063】給水弁37は洗濯兼脱水槽33内に給水す
るものであり、排水弁38は洗濯兼脱水槽33内の洗濯
水などを排水するものである。
【0064】ここで、減速機構36は遊星ギアを有し、
攪拌翼32を回転駆動する際には、太陽歯車を電動機5
の回転軸によって駆動し、遊星ギアの回転を攪拌翼32
に伝達する構成により、1/6に減速するとともに電動
機5の出力トルクを6倍に変換する。脱水行程などにお
いて洗濯兼脱水槽33を回転する場合には、特に図示し
てないが、クラッチ機構により減速機構36を電動機5
の出力軸より切り離し、洗濯兼脱水槽33を電動機5で
直接駆動する。
【0065】以上のように、図7に示した電気洗濯機に
おいては、電動機5が水受け槽31の中心に配設される
ので、水受け槽31の重量バランスが良好となり、バラ
ンスを取るために、重量を増加させる必要がなくなると
いう効果と、ボールベアリングなどの構成要素を減速機
構36の構成要素と共用する効果により電気洗濯機の軽
量化を実現することができる。
【0066】しかしながら、特にこのような電動機5の
構成に限定するものではなく、例えばベルトにより電動
機5の動力を減速機構36に伝える構成を取るものや、
減速機構36を設けずに洗濯行程においても、直接動力
を攪拌翼32に伝える構成であってもよい。
【0067】上記構成において、制御手段21は、電動
機5の起動時に図6で説明した充電制御を行うとともに
この時の漏電検知回路3の出力を検知して電動機5の漏
電判定を行い、漏電している場合はこれ以降のインバー
タ回路4の動作を停止し電源開閉手段11を開にし、漏
電していない場合はこれ以降のインバータ装置の動作を
続行するようにしている。また、電動機5の回転駆動中
においても漏電検知回路3が漏洩電流を検知しロー出力
した場合は、インバータ回路4の動作を停止し電源開閉
手段11を開にするようにしている。
【0068】一般的に、電気洗濯機では脱水行程を開始
する際に、洗濯水を排水弁28より排水する際に、排水
口にゴミが溜まっていたりすると、水が溢れ電動機5が
水に浸かることが多いが、このような場合にも電動機5
の起動時に図6に示した充電制御を行うことで、電動機
5の回転駆動の前に容易に漏電を検知し、漏洩電流を遮
断することができる。これにより、使用者の感電を防止
したり、電動機5を回転駆動中に電源開閉手段11を開
にしたことで生じる漏洩電流の回り込みによるインバー
タ回路4の故障を防止することができる。従って、安全
かつ故障の少ない電気洗濯機を実現できる。なお、この
効果は本実施例のインバータ装置を備える電気機器では
全て同様のものになる。
【0069】(実施例4)図5に示す制御手段21は、
操作部27で漏電異常報知を行うよう設定している場合
は、漏電検知回路3が漏洩電流を検知するとインバータ
回路4を停止し、報知手段28により異常を報知するよ
うにしている。他の構成は上記実施例3と同じである。
【0070】上記構成において図8を参照しながら動作
を説明する。図8は漏電異常報知が設定されている場合
の漏電検知のタイムチャートの一例である。
【0071】ステップ41でインバータ装置の運転を開
始すると、ステップ42で制御手段21は図6で説明し
た充電制御を行う。ここで、電動機5が水に接触し、三
相巻線5bがアース接地されていると、漏洩電流が流
れ、零相変流器3bの2次側巻線の出力電圧が所定値を
2回越えた時点で、判定部2が所定期間Ts1の間ロー
を出力する。漏電検知回路3がローを出力すると同時
に、ステップ43にて、制御手段21はこのロー出力を
検知して、ステップ44で、パワースイッチング手段4
a〜4fをすべてオフにする。なお、充電制御中に漏電
検知回路3よりロー出力がない場合は、ステップ45で
電動機5は漏電していないと判定し、ステップ46で電
動機5の回転駆動を開始する。
【0072】ステップ44で制御手段21がパワースイ
ッチング手段4a〜4fをすべてオフした後、ステップ
47で、漏電検知回路3のロー出力がTs2の間続いて
いるかを確認し、続いていない場合はステップ45にて
ノイズと判断し電動機5は漏電していないと判定する。
ステップ46で電動機5の回転駆動を開始する。ステッ
プ47において、漏電検知回路3のロー出力が所定期間
Ts2の間続いていること確認した場合は、ステップ4
8で、操作部27により漏電異常報知の設定がされてい
るかを確認する。
【0073】操作部27により漏電異常報知の設定がな
されている場合には、ステップ49で報知手段28によ
り漏電異常を報知する。また、ステップ48で、漏電異
常報知の設定がされていない場合は、ステップ50で、
漏電判定から所定時間Ts3経過したところで電源開閉
手段11を開にし、漏洩電流の経路を遮断する。
【0074】以上のように、操作部27により漏電異常
報知を設定することにより、電動機5が漏電しているこ
とを確認することができる。
【0075】なお、通常は、使用者の感電を防止するた
めに、漏洩電流が流れると、すぐに電流開閉手段11を
遮断し、漏洩電流の経路を遮断していたが、本実施例の
ように制御手段11の電源をコンデンサ2cから直流電
源22を介して供給している場合においては、異常報知
を行うことができなかった。従って、使用者から見ると
どの異常であるかを確認できないものであった。
【0076】しかし、サービスマンなどの専門技術者が
操作部57で漏電の異常報知を行うために一般の使用者
が知らない特定の設定をすることにより、電動機5の漏
電を確認でき、使用者の感電を防止するとともに、漏電
の異常報知も可能となる。
【0077】なお、上記各実施例に示したインバータ装
置および漏電検知制御、起動制御は一例であり、これに
限定するものではない。
【0078】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、交流電源と、前記交流電源を直流電源に変換する
整流回路と、零相変流器を有する漏電検知回路と、前記
整流回路の出力する直流電源を交流電源に変換するイン
バータ回路と、前記インバータ回路の出力に接続した電
動機と、前記インバータ回路を構成するパワースイッチ
ング手段をオンオフ制御する制御手段を備え、前記イン
バータ回路は三つの高電位側のパワースイッチング手段
と三つの低電位側のパワースイッチング手段により三相
全波の構成とし、前記制御手段は前記電動機の起動時に
は、前記高電位側パワースイッチング手段と前記低電位
側パワースイッチング手段の内の少なくとも一つを間欠
的に所定期間オンオフし、その時の漏電検知回路の出力
に応じて前記電動機の漏電を判定する構成にするように
構成したことにより、電動機が停止していても電動機の
漏電を検知することが可能になり、使用者の感電を防止
できる。また、電動機を回転駆動する前に電動機の漏電
を判定するので、漏洩電流の回り込みなどによりインバ
ータ回路4の入力端子間に過電圧が生じることがなくな
り、従って電動機が漏電しても故障の少なくすることが
できる。
【0079】また、請求項2記載の発明によれば、交流
電源と整流回路を接続する電源開閉手段を備え、前記電
源開閉手段は制御手段により少なくともオフ制御され、
制御手段は電動機の起動時には、パワースイッチング手
段の内の少なくとも一つを間欠的に所定期間オンオフ
し、その時の漏電検知回路の出力に応じてインバータ回
路の動作を停止し前記電源開閉手段を開にするように構
成することにより、電動機を停止させた状態で電動機の
漏電検知を行うことができるので、電動機の起動時に電
動機の漏電判定をすることが可能になり、電動機の停止
時に既に漏電しているにも関わらず、電動機の回転駆動
時に漏電判定がなされ電源開閉手段が開になった時に漏
洩電流の回り込みによりインバータ回路が故障すること
を防止することができる。また、電源開閉手段により漏
洩電流の経路を遮断するので使用者の感電を防止でき
る。
【0080】また、請求項3記載の発明によれば、制御
手段は、直流電源と、高電位側のパワースイッチング手
段を駆動する高電位側の駆動回路と、低電位側のパワー
スイッチング手段を駆動する低電位側の駆動回路と、前
記高電位側の駆動回路の電源を構成するコンデンサとダ
イオードを有し、前記制御手段は前記電動機の起動時に
は前記高電位側のパワースイッチング手段をオフ状態に
保つとともに前記低電位側のパワースイッチング手段を
間欠的に所定期間オンオフし、その時の漏電検知回路の
出力を受けて前記電動機の漏電を判定するとともに前記
各コンデンサを前記直流電源から前記ダイオードを通じ
て充電するように構成することで、電動機の停止時に電
動機の漏電判定と高電位側の駆動回路の電源電圧の確保
を同時に行うことができる。従って電動機の起動時に電
動機の漏電判定を行うことで確実に電動機の漏電を検知
でき、電動機が漏電していない場合は、漏電検知を行っ
たあとは既に高電位側の駆動回路の電源電圧が確保され
ているので、確実に電動機を起動することができる。
【0081】また、請求項4記載の発明によれば、異常
を報知する報知手段と異常報知を行うことを設定可能な
操作部を有し、制御手段は前記操作部により異常報知を
行うことが設定されている場合においては、漏電検知回
路が漏洩電流を検知すると、インバータ回路を停止し、
前記報知手段により異常を報知するように構成すること
で、サービスマンなどの専門技術者が特定の操作を行う
ことにより、インバータ装置が漏電異常であることを確
認することができる。なお、このときは漏洩電流が流れ
ているが、この設定を専門技術者のみが行えるようにす
ることで、使用者が誤って設定し、感電するのを防止で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のインバータ装置のブロ
ック回路図
【図2】同インバータ装置に設けられた漏電検知回路の
零相変流器の入出力特性図
【図3】同インバータ装置の電動機の起動時における漏
電検知制御のタイムチャート
【図4】本発明の第2の実施例のインバータ装置のブロ
ック回路図
【図5】本発明の第3の実施例のインバータ装置のブロ
ック回路図
【図6】同インバータ装置の電動機の起動時におけるイ
ンバータ回路のタイムチャート
【図7】同インバータ装置を備えた電気洗濯機の断面図
【図8】本発明の第4の実施例のインバータ装置の漏電
異常報知を設定時の漏電検知制御の動作フローチャート
【図9】従来のインバータ装置のブロック回路図
【符号の説明】
1 交流電源 2 整流回路 3 漏電検知回路 3a 零相変流器 4 インバータ回路 4a〜4f パワースイッチング手段 5 電動機 6 制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木内 光幸 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 萩原 久 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5H570 AA30 BB10 CC06 DD08 HA09 HB16 JJ03 LL02 LL33

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源と、前記交流電源を直流電源に
    変換する整流回路と、零相変流器を有する漏電検知回路
    と、前記整流回路の出力する直流電源を交流電源に変換
    するパワースイッチング手段より構成されたインバータ
    回路と、前記インバータ回路の出力に接続した電動機
    と、前記パワースイッチング手段をオンオフ制御する制
    御手段を備え、前記インバータ回路は、三つの高電位側
    のパワースイッチング手段と三つの低電位側のパワース
    イッチング手段により三相全波の構成とし、前記制御手
    段は、前記電動機の起動時に、前記高電位側パワースイ
    ッチング手段と前記低電位側パワースイッチング手段の
    内の少なくとも一つを間欠的に所定期間オンオフし、そ
    の時の漏電検知回路の出力に応じて前記電動機の漏電を
    判定するインバータ装置。
  2. 【請求項2】 交流電源と整流回路を接続する電源開閉
    手段を備え、電源開閉手段は制御手段により少なくとも
    オフ制御され、前記制御手段は電動機の起動時には、パ
    ワースイッチング手段の内の少なくとも一つを間欠的に
    所定期間オンオフし、その時の漏電検知回路の出力に応
    じて前記インバータ回路の動作を停止し前記電源開閉手
    段を開にする請求項1記載のインバータ装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、直流電源と、前記高電
    位側のパワースイッチング手段を駆動する高電位側の駆
    動回路と、前記低電位側のパワースイッチング手段を駆
    動する低電位側の駆動回路と、前記高電位側の駆動回路
    の電源を構成するコンデンサとダイオードを有し、前記
    制御手段は前記電動機の起動時には前記高電位側のパワ
    ースイッチング手段をオフ状態に保つとともに前記低電
    位側のパワースイッチング手段を間欠的に所定期間オン
    オフし、前記漏電検知回路の出力を受けて前記電動機の
    漏電を判定するとともに前記各コンデンサを前記直流電
    源から前記ダイオードを通じて充電する請求項1または
    2記載のインバータ装置。
  4. 【請求項4】 異常を報知する報知手段と、異常報知を
    行うことを設定可能な操作部を有し、前記制御手段は、
    前記操作部により異常報知を行うことが設定されている
    場合においては、前記漏電検知回路が漏洩電流を検知す
    ると、前記インバータ回路を停止し、前記報知手段によ
    り異常を報知する請求項2または3記載のインバータ装
    置。
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