JP2000184714A - 変圧器の巻線構造およびその構造の変圧器を用いるスイッチング電源装置 - Google Patents

変圧器の巻線構造およびその構造の変圧器を用いるスイッチング電源装置

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JP2000184714A JP10355114A JP35511498A JP2000184714A JP 2000184714 A JP2000184714 A JP 2000184714A JP 10355114 A JP10355114 A JP 10355114A JP 35511498 A JP35511498 A JP 35511498A JP 2000184714 A JP2000184714 A JP 2000184714A
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Koji Hisakawa
浩司 久川
Yuji Yashiro
雄司 八代
Katsumi Inaba
克己 因幡
Tomohiro Suzuki
友広 鈴木
Atsushi Kanamori
淳 金森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中間タップを有し、入力電圧に対応してタッ
プ切換えして使用される変圧器Nにおいて、低圧入力時
に、高圧入力時に対する結合度の低下を無くす。 【解決手段】 1次巻線N1を、前記中間タップを中心
として、低圧側巻線N11と高圧側巻線N12とに区分
し、2次巻線N2に対して、低圧側巻線N11を隣接し
て巻回するようにし、その外側に高圧側巻線N12を巻
回する。これによって、高圧使用時には、初期の結合度
を得ることができるとともに、低圧使用時においては、
2次巻線N2に隣接した低圧側巻線N11のみが使用さ
れ、結合度の低下を招くことがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、巻線の途中にタッ
プを有し、入力または出力電圧を切換えることができる
変圧器に関し、特に結合度を向上することができる巻線
構造に関し、またその巻線構造の変圧器を用いるスイッ
チング電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、中間タップを有し、電圧切換え
を行うことができる従来技術の変圧器nの構造を示す断
面図である。この変圧器nは、サンドイッチ巻構造の変
圧器であり、ボビンbには、その軸部側から順に、1次
巻線n1の中間タップまでのほぼ半分の巻線n11、2
次巻線n2、前記1次巻線n1の残余の巻線n12およ
び補助巻線n13が、この順で順次積層されている。な
お、各巻線n11,n2,n12,n13間および補助
巻線n13の外側には、絶縁用のバリアテープt1が巻
回されている。巻線n1,n2の巻き始め端および巻き
終わり端側にも、バリアテープt2が介在されている。
【0003】図7は、上述のように構成される変圧器n
を用いる従来技術のスイッチング電源装置1の電気的構
成を示すブロック図である。このスイッチング電源装置
1は、入力端子p1,p2間に入力される電圧viの商
用交流を、ダイオードブリッジd1および平滑コンデン
サc1によって整流・平滑化して電源ライン2,3間に
出力し、その電源ライン2,3間に直列に介在される前
記1次巻線n1とスイッチング素子qとの直列回路にお
いて、前記スイッチング素子qをonすることによって
変圧器n内に励磁エネルギを蓄積し、off時に2次巻
線n2に誘起された電圧をダイオードd2および平滑コ
ンデンサc2で平滑化することによって、出力端子p
3,p4間に所望とする出力電圧voを出力するように
したものである。
【0004】変圧器nの1次巻線n1には、前述のとお
り中間タップp13が設けられており、1次巻線n1の
一端側のタップp11と、この中間タップp13とが、
入力電圧viに対応して、スイッチsによって切換えら
れる。前記入力電圧viが比較的高い、たとえば200
Vであるときには、スイッチsはタップp11側に切換
えられ、比較的低い、たとえば100Vであるときに
は、中間タップp13側に切換えられる。1次巻線n1
の他端側のタップp12は、前記スイッチング素子qの
ドレインに接続されている。
【0005】スイッチング素子qのゲートは、制御回路
4によって制御される。この制御回路4には、電源投入
時、すなわち入力端子p1,p2への入力電圧viの印
加時には、起動抵抗rを介して電源供給が行われる。前
記変圧器nには、前記補助巻線n13が形成されてお
り、この補助巻線n13の誘起電流は、ダイオードd3
を介してコンデンサc3に与えられており、このコンデ
ンサc3の出力電圧vcが制御回路4に要求される所定
の入力電源電圧、たとえば20Vとなると、該コンデン
サc3から制御回路4へ電源供給が行われ、前記起動抵
抗rを介する電源供給は停止する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のように構成され
る変圧器nでは、入力電圧viが比較的高く、1次巻線
n1が、低圧側の巻線n11から高圧側の巻線n12ま
での全長で使用される場合には、2次巻線nに対して、
初期の結合度、したがって電力変換効率は初期の特性を
得ることができる。しかしながら、前記入力電圧viが
比較的低い場合には、高圧側の巻線n12が使用されな
いのに対して、低圧側の巻線n11では、図6におい
て、参照符n11aで示す2次巻線n2から離れた外側
の部分も引続き使用されており、前記入力電圧viが高
い場合に比べて、結合度が低下、したがって電力変換効
率が低下するという問題がある。
【0007】本発明の目的は、電力変換効率を向上する
ことができる変圧器の巻線構造およびその構造の変圧器
を用いるスイッチング電源装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る変
圧器の巻線構造は、一方の巻線の途中にタップを有し、
該一方の巻線に複数種類の電圧を印加または該一方の巻
線から複数種類の電圧を出力することができる変圧器の
巻線構造において、他方の巻線に隣接して、前記一方の
巻線の前記タップより低圧側部分を巻回し、該低圧側部
分の外側に前記タップより高圧側部分を巻回することを
特徴とする。
【0009】上記の構成によれば、一方の巻線を、タッ
プを中心として、低圧側部分と高圧側部分とに区分し、
低圧側部分を他方の巻線に隣接して巻回し、その外側に
高圧側部分を巻回する。
【0010】したがって、入力または出力電圧が比較的
高い場合には、一方の巻線の低圧側部分および高圧側部
分の全長を使用して、他方の巻線との間に初期の結合度
を得ることができるとともに、前記入力または出力電圧
が比較的低い場合には、他方の巻線に隣接した低圧側部
分のみを使用し、良好な結合度を得ることができる。こ
れによって、タップを有する変圧器の電力変換効率を向
上することができる。
【0011】また、請求項2の発明に係る変圧器の巻線
構造は、一方の巻線の途中にタップを有し、該一方の巻
線に複数種類の電圧を印加または該一方の巻線から複数
種類の電圧を出力することができる変圧器の巻線構造に
おいて、前記一方の巻線を前記タップ部分から折重ね
て、2本の巻線を一対として、コア軸に平行に巻回する
ことを特徴とする。
【0012】上記の構成によれば、一方の巻線を、タッ
プを中心として、低圧側部分と高圧側部分とに区分し、
それら2本の巻線を折重ねて一対として、コア軸に平行
に巻回する。
【0013】したがって、他方の巻線に対して、一方の
巻線の低圧側部分と高圧側部分とは均等な結合度を有す
ることになり、入力または出力電圧が比較的高い場合に
は、一方の巻線の前記低圧側部分から高圧側部分までの
全長を使用して、初期の結合度を得ることができるとと
もに、前記入力または出力電圧が比較的低い場合にも、
ほぼ同一の良好な結合度を得ることができる。これによ
って、タップを有する変圧器の電力変換効率を向上する
ことができる。
【0014】また、高圧側部分と低圧側部分とを一本の
巻線として扱って巻回することができ、タップの取出し
などは従来と同様に行うことができ、容易に作製するこ
とができる。
【0015】さらにまた、請求項3の発明に係るスイッ
チング電源装置は、前記請求項1または2記載の巻線構
造を有する変圧器を用い、タップ切換えを手動のスイッ
チで行うことを特徴とする。
【0016】上記の構成によれば、仕向地の電源電圧に
対応してタップ切換えを行っておくだけで、各仕向地毎
で異なる電源電圧に対応することができ、低周波用の変
圧器などを新たに設けることなく、共通のスイッチング
電源装置を使用することができる。
【0017】また、請求項4の発明に係るスイッチング
電源装置は、前記請求項1または2記載の巻線構造を有
する変圧器を用い、タップ切換えを入力電圧に応答して
自動的に行うことを特徴とする。
【0018】上記の構成によれば、入力される商用交流
の電源電圧に対応して自動的にタップ切換えが行われる
ので、携帯形の電子機器において好適に実施することが
でき、切換えミスによる損傷や動作不良を確実に防止す
ることができる。
【0019】さらにまた、請求項5の発明に係るスイッ
チング電源装置は、前記タップ切換えに応答して、スイ
ッチング素子のスイッチング動作を制御する制御回路へ
電源投入時に電源供給を行う起動抵抗の抵抗値を切換え
ることを特徴とする。
【0020】上記の構成によれば、常時損失がある起動
抵抗の抵抗値を電源電圧に対応して切換えておくので、
高圧使用時においても、低圧使用時に比べて、むやみに
損失が増加することはない。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について、
図1に基づいて説明すれば以下のとおりである。
【0022】図1は、本発明の実施の一形態の変圧器N
の構造を示す断面図である。この変圧器Nは、サンドイ
ッチ巻構造の変圧器であり、1次巻線N1は、図示しな
い中間タップを中心として、低圧側巻線N11と高圧側
巻線N12とに区分されており、本発明ではさらに、2
次巻線N2に隣接して低圧側巻線N11が巻回され、そ
の外側に高圧側巻線N12が巻回されている。
【0023】すなわち、ボビンBに対して、先ず高圧側
巻線N12のほぼ半分が巻回され、続いて低圧側巻線N
11のほぼ半分が巻回され、バリアテープT1を介し
て、2次巻線N2が巻回される。2次巻線N2の外方に
は、バリアテープT1を介して、低圧側巻線N11の残
余の部分と高圧側巻線N12の残余の部分とが順次巻回
されている。高圧側巻線N12の外方には、バリアテー
プT1、補助巻線N13およびバリアテープT1が巻回
されている。1次巻線N1および2次巻線N2のボビン
Bの軸線方向の両端側は、バリアテープT2によって絶
縁されている。
【0024】このように構成される変圧器Nでは、前記
図6で示す従来技術の変圧器nに対して、入力または出
力電圧が比較的高圧で、1次巻線N1が高圧側巻線N1
2までの全長で使用される場合には、初期の結合度とな
る。一方、前記入力または出力電圧が比較的低い場合に
は、2次巻線N2に密接した低圧側巻線N11のみが使
用され、良好な結合度を得ることができる。これによっ
て、中間タップを有する変圧器Nの電力変換効率を向上
することができる。
【0025】本発明の実施の他の形態について、図2お
よび図3に基づいて説明すれば以下のとおりである。
【0026】図2は、本発明の実施の他の形態の変圧器
Naの構造を示す断面図である。この変圧器Naにおい
て、前述の変圧器Nに対応する部分には、同一の参照符
号を付して、その説明を省略する。注目すべきは、この
変圧器Naでは、図3(a)で示すような1次巻線N1
の素線を、図3(b)で示すように中間タップP13が
形成される位置を中心として折返し、それぞれ前記低圧
側巻線N11と高圧側巻線N12としている。そして、
これら相互に平行な2本の巻線N11,N12を一対と
して、ボビンBの軸部と平行に巻回している。
【0027】このように構成することによって、入力ま
たは出力電圧が比較的高い高圧使用時と、低圧使用時と
で、2次巻線N2に対する1次巻線N1の結合度をほぼ
等しくすることができる。これによって、中間タップを
有する変圧器Naの電力変換効率を向上することができ
る。また、タップの取出し構造は、前記図6で示す従来
技術の変圧器nと同様であるので、容易に作製すること
ができる。
【0028】本発明の実施の他の形態について、図4に
基づいて説明すれば以下のとおりである。
【0029】図4は、上述のように構成される変圧器N
またはNaを用いる一構成例のスイッチング電源装置1
1の電気的構成を示すブロック図である。このスイッチ
ング電源装置11は、入力端子P1,P2間に入力され
る電圧VIの商用交流を、ダイオードブリッジD1およ
び平滑コンデンサC1によって整流・平滑化して電源ラ
イン12,13間に出力し、その電源ライン12,13
間に直列に介在される前記1次巻線N1とスイッチング
素子Qとの直列回路において、前記スイッチング素子Q
をonすることによって変圧器N,Na内に励磁エネル
ギを蓄積し、off時に2次巻線N2に誘起された電圧
をダイオードD2および平滑コンデンサC2で平滑化す
ることによって、出力端子P3,P4間に所望とする出
力電圧VOを出力するようにしたものである。
【0030】変圧器N,Naの1次巻線N1には、前述
のとおり中間タップP13が設けられており、1次巻線
N1の一端側のタップP11と、この中間タップP13
とが、入力電圧VIに対応して、スイッチS1によって
手動切換えされる。前記入力電圧VIが比較的高い、た
とえば200Vであるときには、スイッチS1はタップ
P11側に切換えられ、比較的低い、たとえば100V
であるときには、中間タップP13側に切換えられる。
1次巻線N1の他端側のタップP12は、前記スイッチ
ング素子Qのドレインに接続されている。
【0031】スイッチング素子Qのゲートは、制御回路
14によって制御される。この制御回路14には、電源
投入時、すなわち入力端子P1,P2への入力電圧VI
の印加時には、後述する起動抵抗RHまたはRLを介し
て電源供給が行われる。前記変圧器N,Naには、前記
補助巻線N13が形成されており、この補助巻線N13
の誘起電流は、ダイオードD3を介してコンデンサC3
に与えられており、このコンデンサC3の出力電圧VC
が制御回路14に要求される所定の入力電源電圧、たと
えば20Vとなると、該コンデンサC3から制御回路1
4へ電源供給が行われ、前記起動抵抗RH,RLを介す
る電源供給は停止する。
【0032】注目すべきは、このスイッチング電源装置
11では、電源投入時に制御回路14へ電源供給を行う
起動抵抗は、前記参照符RHとRLとで示す2種類設け
られており、それぞれ1次巻線N1の高圧入力側のタッ
プP11と、低圧入力側の中間タップP13とに接続さ
れており、前記スイッチS1に連動する手動切換えのス
イッチS2によって切換えられる。前記入力電圧VI
が、たとえば高圧入力時に200V、低圧入力時に10
0Vである場合には、起動抵抗RHとRLとの抵抗値の
比は、2:1に選ばれ、またこれらの抵抗値は、制御回
路14の動作に必要な最低電圧、たとえば20Vとなる
ように選ばれている。
【0033】したがって、スイッチング素子Qが駆動さ
れて、コンデンサC3の出力電圧VCが制御回路14の
動作に必要な所定の入力電源電圧、たとえば前記20V
となるまでは、入力電圧VIに対応して、起動抵抗RH
またはRLのいずれかが選択されて、最適な起動電流が
供給される。
【0034】これによって、入力端子P1,P2が商用
電源などに接続されていると発生する起動抵抗による損
失を、高圧入力時と低圧入力時とでほぼ等しくすること
ができる。また、仕向地の電源電圧に対応して前記スイ
ッチS1,S2の切換えを行うだけで、低圧使用時に、
低周波の降圧用の変圧器などを用いることなく、入力電
圧VIの異なる仕向地にスイッチング電源装置を共用化
することができる。
【0035】本発明の実施の他の形態について、図5に
基づいて説明すれば以下のとおりである。
【0036】図5は、本発明の実施の他の形態のスイッ
チング電源装置21の電気的構成を示すブロック図であ
る。このスイッチング電源装置21において、前述のス
イッチング電源装置11に対応する部分には、同一の参
照符号を付して、その説明を省略する。
【0037】このスイッチング電源回路21では、起動
抵抗は、参照符R1,R2で示す2つに分割されてお
り、前記入力電圧VIが、たとえば前記200Vと10
0Vとである場合には、これらの抵抗R1,R2の抵抗
値の比は1:1に選ばれる。起動抵抗のR2の端子間
は、トランジスタTr3によって短絡可能となってい
る。
【0038】また、前記スイッチS1代えて、電源ライ
ン12と、タップP11との間にはトランジスタTr1
が介在され、中間タップP13との間にはトランジスタ
Tr2が介在されている。一方、前記電源ライン12,
13間には、分圧抵抗R3,R4が介在されており、そ
の分圧値VDは、比較器CMPにおいて、基準電圧源R
EFからの基準電圧VSと比較されている。
【0039】たとえば、分圧抵抗R3,R4の抵抗値が
1:1に選ばれている場合には、前記基準電圧VSは1
00Vに選ばれている。これによって、VD>VSとな
ると、比較器CMPは、トランジスタTr1をon駆動
するとともに、インバータINVを介してトランジスタ
Tr2,Tr3をoff駆動する。これに対して、VD
≦VSである場合には、比較器CMPは、トランジスタ
Tr1をoff駆動し、トランジスタTr2,Tr3を
on駆動する。
【0040】このようにして、入力電圧VIに対応し
て、自動的にタップ切換えおよび起動抵抗の抵抗値を切
換えることによって、携帯形の電子機器において好適に
実施することができ、切換えミスによる損傷や動作不良
を確実に防止することができる。
【0041】本発明に係る変圧器N,Naは、上記のよ
うなスイッチング電源装置に適用されるだけでなく、中
間タップを有する通常の降圧トランスとしても適用する
ことができる。
【0042】
【発明の効果】請求項1の発明に係る変圧器の巻線構造
は、以上のように、一方の巻線を、タップを中心とし
て、低圧側部分と高圧側部分とに区分し、低圧側部分を
他方の巻線に隣接して巻回し、その外側に高圧側部分を
巻回し、入力または出力電圧が比較的高い場合には一方
の巻線の全長を使用し、前記入力または出力電圧が比較
的低い場合には他方の巻線に隣接した低圧側部分のみを
使用する。
【0043】それゆえ、入力または出力電圧が比較的高
い場合には一方の巻線と他方の巻線との間に初期の結合
度を得ることができるとともに、前記入力または出力電
圧が比較的低い場合にも良好な結合度を得ることがで
き、タップを有する変圧器の電力変換効率を向上するこ
とができる。
【0044】また、請求項2の発明に係る変圧器の巻線
構造は、以上のように、一方の巻線を、タップを中心と
して、低圧側部分と高圧側部分とに区分し、他方の巻線
に対して該一方の巻線の低圧側部分と高圧側部分とが均
等な結合度を有するように、それら2本の巻線を折重ね
て一対として、コア軸に平行に巻回する。
【0045】それゆえ、入力または出力電圧が異なる場
合に、ほぼ同一の良好な結合度を得ることができ、タッ
プを有する変圧器の電力変換効率を向上することができ
る。また、高圧側部分と低圧側部分とを一本の巻線とし
て扱って巻回することができ、タップの取出しなどは従
来と同様に行うことができ、容易に作製することができ
る。
【0046】さらにまた、請求項3の発明に係るスイッ
チング電源装置は、以上のように、前記請求項1または
2記載の巻線構造を有する変圧器を用い、タップ切換え
を手動のスイッチで行う。
【0047】それゆえ、仕向地の電源電圧に対応してタ
ップ切換えを行っておくだけで、各仕向地毎で異なる電
源電圧に対応することができ、低周波用の変圧器などを
新たに設けることなく、共通のスイッチング電源装置を
使用することができる。
【0048】また、請求項4の発明に係るスイッチング
電源装置は、以上のように、前記請求項1または2記載
の巻線構造を有する変圧器を用い、タップ切換えを入力
電圧に応答して自動的に行う。
【0049】それゆえ、入力される商用交流の電源電圧
に対応して自動的にタップ切換えが行われるので、携帯
形の電子機器において好適に実施することができ、切換
えミスによる損傷や動作不良を確実に防止することがで
きる。
【0050】さらにまた、請求項5の発明に係るスイッ
チング電源装置は、以上のように、前記タップ切換えに
応答して、スイッチング素子のスイッチング動作を制御
する制御回路へ電源投入時に電源供給を行う起動抵抗の
抵抗値を切換える。
【0051】それゆえ、常時損失がある起動抵抗の抵抗
値を電源電圧に対応して切換えておくので、高圧使用時
においても、低圧使用時に比べて、むやみに損失が増加
することはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の変圧器の巻線構造を示
す断面図である。
【図2】本発明の実施の他の形態の変圧器の巻線構造を
示す断面図である。
【図3】図2で示す変圧器の1次巻線を説明するための
斜視図である。
【図4】図1または図2で示す変圧器を用いるスイッチ
ング電源装置の一例を示すブロック図である。
【図5】図1または図2で示す変圧器を用いるスイッチ
ング電源装置の他の例を示すブロック図である。
【図6】典型的な従来技術の変圧器の巻線構造を示す断
面図である。
【図7】従来技術のスイッチング電源装置の電気的構成
を示すブロック図である。
【符号の説明】
11,21 スイッチング電源装置 14 制御回路 B ボビン C1,C2 平滑コンデンサ C3 コンデンサ CMP 比較器 D1,D2,D3 ダイオード INV インバータ N,Na 変圧器 N1 1次巻線 N2 2次巻線 N11 低圧側巻線(低圧側部分) N12 高圧側巻線(高圧側部分) N13 補助巻線 P11,P12 タップ P13 中間タップ Q スイッチング素子 R1,R2 起動抵抗 R3,R4 分圧抵抗 RH,RL 起動抵抗 S1,S2 スイッチ T1,T2 バリアテープ Tr1,Tr2,Tr3 トランジスタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 因幡 克己 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 鈴木 友広 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 金森 淳 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 5H730 AA14 AA20 AS01 BB43 BB57 CC13 CC16 DD04 EE02 EE07 EE60 EE72 EE77 FD21 VV03 VV06 ZZ16

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一方の巻線の途中にタップを有し、該一方
    の巻線に複数種類の電圧を印加または該一方の巻線から
    複数種類の電圧を出力することができる変圧器の巻線構
    造において、 他方の巻線に隣接して、前記一方の巻線の前記タップよ
    り低圧側部分を巻回し、該低圧側部分の外側に前記タッ
    プより高圧側部分を巻回することを特徴とする変圧器の
    巻線構造。
  2. 【請求項2】一方の巻線の途中にタップを有し、該一方
    の巻線に複数種類の電圧を印加または該一方の巻線から
    複数種類の電圧を出力することができる変圧器の巻線構
    造において、 前記一方の巻線を前記タップ部分から折重ねて、2本の
    巻線を一対として、コア軸に平行に巻回することを特徴
    とする変圧器の巻線構造。
  3. 【請求項3】前記請求項1または2記載の巻線構造を有
    する変圧器を用い、タップ切換えを手動のスイッチで行
    うことを特徴とするスイッチング電源装置。
  4. 【請求項4】前記請求項1または2記載の巻線構造を有
    する変圧器を用い、タップ切換えを入力電圧に応答して
    自動的に行うことを特徴とするスイッチング電源装置。
  5. 【請求項5】前記タップ切換えに応答して、スイッチン
    グ素子のスイッチング動作を制御する制御回路へ電源投
    入時に電源供給を行う起動抵抗の抵抗値を切換えること
    を特徴とする請求項3または4記載のスイッチング電源
    装置。
JP10355114A 1998-12-14 1998-12-14 変圧器の巻線構造およびその構造の変圧器を用いるスイッチング電源装置 Pending JP2000184714A (ja)

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