JP2000184509A - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

ハイブリッド車両の制御装置

Info

Publication number
JP2000184509A
JP2000184509A JP10361695A JP36169598A JP2000184509A JP 2000184509 A JP2000184509 A JP 2000184509A JP 10361695 A JP10361695 A JP 10361695A JP 36169598 A JP36169598 A JP 36169598A JP 2000184509 A JP2000184509 A JP 2000184509A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
assist
negative pressure
intake pipe
throttle
pipe negative
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10361695A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3336281B2 (ja
Inventor
Shinichi Kitajima
真一 北島
Atsushi Izumiura
篤 泉浦
Keisuke Uchida
敬介 内田
Katsuhiro Kumagai
克裕 熊谷
Asao Ukai
朝雄 鵜飼
Hironao Fukuchi
博直 福地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP36169598A priority Critical patent/JP3336281B2/ja
Priority to US09/453,961 priority patent/US6262491B1/en
Priority to DE69942573T priority patent/DE69942573D1/de
Priority to EP99124336A priority patent/EP1008483B1/en
Publication of JP2000184509A publication Critical patent/JP2000184509A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3336281B2 publication Critical patent/JP3336281B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60KARRANGEMENT OR MOUNTING OF PROPULSION UNITS OR OF TRANSMISSIONS IN VEHICLES; ARRANGEMENT OR MOUNTING OF PLURAL DIVERSE PRIME-MOVERS IN VEHICLES; AUXILIARY DRIVES FOR VEHICLES; INSTRUMENTATION OR DASHBOARDS FOR VEHICLES; ARRANGEMENTS IN CONNECTION WITH COOLING, AIR INTAKE, GAS EXHAUST OR FUEL SUPPLY OF PROPULSION UNITS IN VEHICLES
    • B60K6/00Arrangement or mounting of plural diverse prime-movers for mutual or common propulsion, e.g. hybrid propulsion systems comprising electric motors and internal combustion engines ; Control systems therefor, i.e. systems controlling two or more prime movers, or controlling one of these prime movers and any of the transmission, drive or drive units Informative references: mechanical gearings with secondary electric drive F16H3/72; arrangements for handling mechanical energy structurally associated with the dynamo-electric machine H02K7/00; machines comprising structurally interrelated motor and generator parts H02K51/00; dynamo-electric machines not otherwise provided for in H02K see H02K99/00
    • B60K6/20Arrangement or mounting of plural diverse prime-movers for mutual or common propulsion, e.g. hybrid propulsion systems comprising electric motors and internal combustion engines ; Control systems therefor, i.e. systems controlling two or more prime movers, or controlling one of these prime movers and any of the transmission, drive or drive units Informative references: mechanical gearings with secondary electric drive F16H3/72; arrangements for handling mechanical energy structurally associated with the dynamo-electric machine H02K7/00; machines comprising structurally interrelated motor and generator parts H02K51/00; dynamo-electric machines not otherwise provided for in H02K see H02K99/00 the prime-movers consisting of electric motors and internal combustion engines, e.g. HEVs
    • B60K6/50Architecture of the driveline characterised by arrangement or kind of transmission units
    • B60K6/54Transmission for changing ratio
    • B60K6/543Transmission for changing ratio the transmission being a continuously variable transmission

Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃費向上と運転者の加速意思の反映との両方
を満足させ、また、その場合に、エアコンを作動させた
場合や坂道を走行する場合等、種々の運転状況に応じて
効率的にアシスト制御する。 【解決手段】 スロットル開度がモータによるアシスト
開始のためのスロットルアシストトリガ閾値MTHAS
T以上であるか否かを判定するスロットル開度アシスト
判定手段(ステップS205)と、スロットル開度がス
ロットルアシストトリガ閾値に達していないと判定され
た場合にエンジンの吸気管負圧が吸気管負圧アシストト
リガ閾値MASTL/H以上であるか否かを判定する吸
気管負圧アシスト判定手段(ステップS211)と、こ
れらアシスト判定手段によってスロットル開度または吸
気管負圧がそれぞれのアシストトリガ閾値以上と判定さ
れた場合にアシスト要求情報F MASTを出力するア
シスト要求手段(ステップS211)とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハイブリッド車両
の制御装置に係り、特に、モータによるアシスト開始を
エンジン状態に応じてエンジンの吸気管負圧関連情報と
スロットル開度関連情報との二つの因子を下に判定する
ようにしたハイブリッド車両の制御装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来から、車両走行用の駆動源としてエ
ンジンの他にモータを備えたハイブリッド車両が知られ
ている。このハイブリッド車両の一種に、モータをエン
ジンの出力を補助する補助駆動源として使用するパラレ
ルハイブリッド車がある。このパラレルハイブリッド車
は、例えば、加速時においてはモータによってエンジン
の出力をアシストし、減速時においては減速回生によっ
てバッテリ等への充電を行う等、様々な制御を行い、バ
ッテリの残容量を確保しつつ運転者の要求を満足できる
ようになっている。(例えば、特開平7−123509
号公報に示されている)。アシストが必要かどうかは、
スロットル開度が所定の閾値を超えているかどうかによ
り判定され、その閾値を超えている場合にモータを駆動
してエンジンの出力をアシストするようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、運転者の加
速意思はスロットル開度に反映されるものであるから、
スロットル開度に応じてアシストの要否を判定すること
によって運転者の加速要求に応えることができるが、同
じ出力範囲でもエンジン回転数によってスロットル開度
の変化量が異なり、例えば、エンジン回転数が3100
rpmの場合にスロットル開度範囲が10°〜23°の
エンジン出力範囲では、エンジン回転数が1000rp
mに低下するとスロットル開度は3°〜14°となるな
ど、高回転域では幅広い設定ができても、低回転域では
スロットル開度範囲が狭くなってしまい、特に燃費向上
のために低回転域においてアシストの要否を細かく設定
するなどの制御が難しいという問題がある。この場合、
エンジントルクと比例関係にあるエンジンの吸気管負圧
に基づいてアシスト判定の閾値を設定することが考えら
れ、部分負荷領域では、アシストすることにより、全出
力のうちのエンジンによる負担が相対的に小さくなり、
その分、吸気量を減少させ得るため、燃料を節約するこ
とができるが、吸気管負圧の場合は、エンジンが全開領
域になると、運転者の加速意思を反映しなくなり、加速
のためのアシストに限界が生じる。本発明は上記事情に
鑑みてなされたもので、燃費向上と運転者の加速意思の
反映との両方を満足させることを目的とする。また、そ
の場合に、坂道を走行する場合等、種々の運転状況に応
じて効率的にアシスト制御することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、モータによるアシスト開始のためのアシ
ストトリガ閾値をエンジンの吸気管負圧関連情報(実施
形態では吸気管負圧PB)に応じて設定した吸気管負圧
判定領域(実施形態ではステップS208からS214
の領域)と、該アシストトリガ閾値をスロットル開度関
連情報(実施形態ではスロットル開度TH)に応じて設
定したスロットル開度判定領域(実施形態ではステップ
S201からS205の領域)との二つの判定領域を有
することを特徴としており、エンジントルクと比例関係
にある吸気管負圧関連情報と、運転者の加速意思を反映
するスロットル開度関連情報との両方を選択的に使い分
けることにより、エンジン状態に応じて適切に制御する
ことを可能とするものである。この場合、吸気管負圧の
変化に対応してエンジントルクも変化する部分負荷領域
では吸気管負圧関連情報を基準とする吸気管負圧判定領
域とし、該吸気管負圧やエンジントルクがスロットル開
度の変化に感応しなくなる全負荷領域ではスロットル開
度判定領域として、運転者の加速意思を反映するスロッ
トル開度関連情報に応じてアシスト要否の判定をする。
【0005】このように制御することにより、吸気管負
圧判定領域においては、エンジントルクにアシストによ
るトルクが上乗せされ、その分、エンジンのみによって
必要な出力の全部を負担する場合に比べてエンジンの負
担が軽減される。その結果、吸気量が減少して燃料消費
を抑えることができる。一方、スロットル開度判定領域
においては、エンジン全開であるので、エンジントルク
は上限に達しており、モータによるアシストがないと、
運転者のアクセル操作が出力に反映されないが、スロッ
トル開度関連情報に応じてアシストすることにより、加
速意思を適切に反映することができる。逆に言えば、吸
気管負圧判定領域においては、運転者のアクセル操作に
対応して吸気管負圧並びにエンジントルクが変化するの
で、エンジンに対する負荷を軽減して燃費向上させるた
めに必要な程度にモータによるアシストを行い、スロッ
トル開度判定領域においては、使い切ってしまったエン
ジントルクに対して運転者の加速意思に応じたトルクを
上乗せすることにより、運転者のアクセル操作に比例し
てリニアに出力を変化させることができるものである。
【0006】具体的には、車両の推進力を出力するエン
ジンと、アシスト要求情報(実施形態ではモータアシス
ト判定フラグF MAST)に基づきエンジンの出力を
アシストするモータとを備えるハイブリッド車両の制御
装置において、スロットル開度関連情報がモータによる
アシスト開始のためのスロットルアシストトリガ閾値以
上であるか否かを判定するスロットル開度アシスト判定
手段(実施形態ではステップS205)と、スロットル
開度関連情報がスロットルアシストトリガ閾値に達して
いないと判定された場合にエンジンの吸気管負圧関連情
報がモータによるアシスト開始のための吸気管負圧アシ
ストトリガ閾値以上であるか否かを判定する吸気管負圧
アシスト判定手段(実施形態ではステップS211)
と、これらアシスト判定手段によってスロットル開度関
連情報または吸気管負圧関連情報がそれぞれのアシスト
トリガ閾値以上と判定された場合にアシスト要求情報を
出力するアシスト要求手段(実施形態ではステップS2
11がアシスト要求手段を兼ねている)とを備えること
を特徴とする。
【0007】すなわち、スロットル開度関連情報に対し
てスロットルアシストトリガ閾値を設定し、その閾値以
上の場合にはアシスト要求するとともに、その閾値まで
は吸気管負圧関連情報に応じ吸気管負圧アシストトリガ
閾値に基づいてアシスト判定するのである。この場合の
スロットルアシストトリガ閾値は、エンジンが部分負荷
領域から全負荷領域に移行する際のスロットル開度関連
情報値に設定される。なお、アシストトリガ閾値として
設定される吸気管負圧関連情報及びスロットル開度関連
情報はエンジン回転数または車速に応じてそれぞれ設定
される。また、本発明において、スロットル開度関連情
報はスロットル開度の他、アクセルペダル踏み込み量あ
るいは踏み込み角を適用することができ、吸気管負圧関
連情報としては、吸気管負圧、吸気流量、燃料流量、燃
料の噴射時間等、エンジントルクと相関のあるパラメー
タを適用することができる。
【0008】また、車両が坂道走行状態または高速走行
状態のときにも、吸気管負圧の若干の上昇を伴うことが
あるが、吸気管負圧関連情報に基づくアシスト判定領域
においては、エンジンの負荷軽減のためにアシストする
ことがねらいであるから、坂道走行等に伴う吸気管負圧
の上昇に対しては、それによってアシストしてしまうこ
とがないように、吸気管負圧関連情報の変化量が小さい
場合には、吸気管負圧アシストトリガ閾値を持ち上げる
走行状態補正手段(実施形態ではステップS221から
S228)を有することとした。さらに、エンジンの出
力で発電した電気エネルギを蓄電するとともに該電気エ
ネルギを前記モータに供給する蓄電装置(実施形態では
バッテリ3)と、該蓄電装置の残容量を検出する残容量
検出手段(実施形態ではバッテリECU31)とを備え
る場合は、残容量が過充電状態であると検出された場合
に、各アシストトリガ閾値を持ち下げる過充電補正手段
(実施形態ではステップS248及びS249)を有す
ることとした。蓄電装置が過充電状態の場合は、アシス
トし易くして、積極的に放電させる制御とすることによ
り、残容量を速やかに通常使用領域に復帰させることが
できる。
【0009】一方、蓄電装置の残容量が少ないと検出さ
れた場合に、スロットルアシストトリガ閾値を持ち上げ
る残容量補正手段(実施形態ではステップS246及び
S247)を有する構成とするか、吸気管負圧アシスト
判定手段による判定を禁止するアシスト禁止手段(実施
形態ではステップS208及びS215)を有すること
とする。あるいは、その両方の手段を備える構成とす
る。このような制御により、アシストの頻度が少なくな
って、比較的早い時期に残容量が通常使用領域に復帰す
る。この場合、前述したように吸気管負圧関連情報に基
づくアシスト判定ではエンジン負荷を軽減するためにア
シストすることがねらいであるから、残容量が少ないと
きはアシストを禁止するが、スロットル開度関連情報に
基づくアシスト判定では、運転者の加速意思を反映させ
る関係上、閾値を持ち上げて、スロットル開度関連情報
が大きい場合にはアシストを許容するようにしている。
【0010】さらに、蓄電装置の残容量が車両走行開始
時における初期残容量に対して所定深度(実施形態で
は、残容量の3〜4%)減少した場合に、スロットルア
シストトリガ閾値を持ち上げる放電深度補正手段(実施
形態ではステップS244)を有する構成とする。急加
速の繰り返し走行や、登坂走行等のように、電気エネル
ギーが蓄積できないような走行をする場合、何ら制御し
ないでいると、走行を続けるうちに残容量は増加するこ
となく減少していく。そこで、残容量が所定深度減少し
た場合には、運転者の加速意思に対して上乗せした閾値
を設定することによりアシストの頻度を少なくして、残
容量を回復させるようにする。
【0011】なお、かかるアシスト判定において、車両
内エアコンを作動させた場合、エンジン負荷が増えるこ
とに起因して吸気管負圧が上昇したり、運転者がアクセ
ル操作してスロットル開度が大きくなるなどにより、吸
気管負圧やスロットル開度がアシストトリガ閾値を超え
てしまい、その結果アシスト要求したこととなって、実
際の運転者の意思等とは異なる制御がなされることがあ
る。そのような場合には、車両内エアコンの作動が検知
された場合に各アシストトリガ閾値を持ち上げるエアコ
ン補正手段(実施形態では、吸気管負圧判定領域におい
てステップS231及びS232、スロットルアシスト
判定領域においてステップS241及びS242)を有
する構成とすることにより、エアコンが作動したときに
はアシストに入りにくくして、運転者の意思と異なる制
御となることを抑制可能なものとすることもできる。そ
の他、エンジンに対して負荷となる補機類の作動または
電気負荷量を検出して各アシストトリガ閾値を持ち上
げ、不要なアシスト要求とならないようにする構成とし
てもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図面
と共に説明する。図1はパラレルハイブリッド車両にお
いて適用した実施形態を示しており、エンジンE及びモ
ータMの両方の駆動力は、オートマチックトランスミッ
ションあるいはマニュアルトランスミッションよりなる
トランスミッションTを介して駆動輪たる前輪Wf,W
fに伝達される。また、ハイブリッド車両の減速時に前
輪Wf,Wf側からモータM側に駆動力が伝達される
と、モータMは発電機として機能していわゆる回生制動
力を発生し、車体の運動エネルギーを電気エネルギーと
して回収する。なお、駆動用のモータとは別に、発電機
を備える構成としてもよい。
【0013】モータMの駆動及び回生作動は、モータE
CU1からの制御指令を受けてパワードライブユニット
2により行われる。パワードライブユニット2にはモー
タMと電気エネルギーの授受を行う高圧系のバッテリ3
が接続されており、バッテリ3は、例えば、複数のセル
を直列に接続したモジュールを1単位として更に複数個
のモジュールを直列に接続したものである。ハイブリッ
ド車両には各種補機類を駆動するための12ボルトの補
助バッテリ4が搭載されており、この補助バッテリ4は
バッテリ3にダウンバータ5を介して接続される。FI
ECU11により制御されるダウンバータ5は、バッテ
リ3の電圧を降圧して補助バッテリ4を充電する。
【0014】FIECU11は、前記モータECU1及
び前記ダウンバータ5に加えて、エンジンEへの燃料供
給量を制御する燃料供給量制御手段6の作動と、スター
タモータ7の作動の他、点火時期等の制御を行う。その
ために、FIECU11には、従動輪たる後輪Wr,W
rの回転数に基づいて車速Vを検出する車速センサS 1
からの信号と、エンジン回転数NEを検出するエンジン
回転数センサS2からの信号と、トランスミッションT
のシフトポジションを検出するシフトポジションセンサ
3からの信号と、ブレーキペダル8の操作を検出する
ブレーキスイッチS4からの信号と、クラッチペダル9
の操作を検出するクラッチスイッチS5からの信号と、
スロットル開度THを検出するスロットル開度センサS
6からの信号と、吸気管負圧PBを検出する吸気管負圧
センサS7からの信号とが入力される。尚、図1中、2
1はCVT制御用のCVTECUを示し、31はバッテ
リ3を保護し、バッテリ3の残容量SOCを算出するバ
ッテリECUを示す。
【0015】このハイブリッド車両の制御モードには、
「アイドルモード」、「減速モード」、「加速モード」
及び「クルーズモード」の各モードがある。
【0016】<モータ動作モード判別>次に、図2のフ
ローチャートに基づいて前記各モードを決定するモータ
動作モード判別について説明する。図2のフローチャー
トのステップS1で後述する放電深度制限判定がなさ
れ、次のステップS2で後述するアシストトリガ判定が
なされる。次に、ステップS3においてスロットル全閉
判定フラグF_THIDLMGによりスロットルが全閉
か否かを判定する。
【0017】ステップS3でスロットル全閉フラグF_
THIDLMGが「0」、すなわち、スロットルバルブ
が全閉状態にあり、かつ、ステップS4で車速センサS
1により検出した車速Vが0、すなわち、車両が停止状
態にあれば、ステップS5で「アイドルモード」が選択
され、燃料カットに続く燃料供給の再開が実行されてエ
ンジンEがアイドル運転状態に維持される。
【0018】ステップS3でスロットル全閉フラグF_
THIDLMGが「0」、すなわち、スロットルバルブ
が全閉状態にあり、ステップS4で車速センサS1によ
り検出した車速Vが0でなければ、ステップS6で「減
速モード」が選択されモータMによる回生制動が実行さ
れる。ステップS3でスロットル全閉フラグF_THI
DLMGが「1」、すなわち、スロットルバルブが開い
ていれば、ステップS7に移行し、「加速モード」及び
「クルーズモード」を判別するためのモータアシスト判
定フラグF_MASTにより判定がなされる。
【0019】そして、ステップS7でモータアシスト判
定フラグF_MASTが「1」であればステップS8で
「加速モード」が選択され、モータMの駆動力でエンジ
ンEの駆動力がアシストされる。また、ステップS7で
モータアシスト判定フラグF_MASTが「0」であれ
ばステップS9で「クルーズモード」が選択され、モー
タMは駆動せず車両はエンジンEの駆動力で走行する。
このようにして、ステップS10で各モードに対応する
モータ動作出力がなされる。
【0020】<バッテリ残容量SOCのゾーニング>次
に、バッテリ残容量SOCのゾーンニング(いわゆる残
容量のゾーン分け)について説明する。バッテリの残容
量の算出はバッテリECU31にておこなわれ、例え
ば、電圧、放電電流、温度等により算出される。
【0021】この一例を説明すると通常使用領域である
ゾーンA(SOC40%からSOC80%ないし90
%)を基本として、その下に暫定使用領域であるゾーン
B(SOC20%からSOC40%)、更にその下に、
過放電領域であるゾーンC(SOC0%からSOC20
%)が区画されている。ゾーンAの上には過充電領域で
あるゾーンD(SOC80%ないし90%から100
%)が設けられている。各ゾーンにおけるバッテリ残容
量SOCの検出は、ゾーンA,Bでは電流値の積算で行
い、ゾーンC,Dはバッテリの特性上電圧値等を検出す
ることにより行われる。尚、各ゾーンの境界には、上限
と下限に閾値を持たせてあり、かつ、この閾値はバッテ
リ残容量SOCの増加時と減少時とで異なるようにして
ヒステリシスを設定してある。
【0022】ここで、バッテリ3が交換等によりバッテ
リECU31での残容量SOCがリセットされバッテリ
残容量SOCが算出できない場合には、SOCの初期値
をゾーンCとDの境目である20%と仮定し、この暫定
値に更に所定量(例えば、20%程度)が足し込まれる
まで可能な限り充電を主体とした運転制御を行う。これ
により実際のSOCがゾーンBにある場合にはゾーンA
に入ることとなり、バッテリ残容量SOCがゾーンAに
いる場合には、ゾーンAのままか、ゾーンDに入ろうと
して電圧で判断されて充電主体の運転制御が停止され
る。よって、現在のバッテリ3の残容量SOCが検出さ
れる。次に、各ゾーン(SOC検出不可の場合も含む)
におけるアシスト、減速回生、アイドル、クルーズ、始
動、SOC初期値、及び、アシスト判定等について簡単
に説明する。
【0023】ゾーンAでは、モータMによるトルクアシ
スト、減速回生を行う。また、クルーズ時は充電を行
う。始動は高圧系のバッテリ3によりモータMを駆動し
て行い、アシスト判定はエンジン回転数NEに対してパ
ーシャル領域(エンジンEに対する部分負荷領域)まで
はエンジントルクに比例する吸気管負圧PBで、その後
のエンジン全開領域では運転者の加速意思を表すスロッ
トル開度で与えられるマップにより行われる。これによ
り燃費を出したいパーシャル領域における細かい制御が
可能となると共に、加速性能を高めることができる。
【0024】ゾーンBにおいてゾーンAと異なるのは、
まず、クルーズ中の充電量を増量する。また、充電頻度
を高めるためにアシストトリガの、例えば、判定値の持
ち上げを行う。これによって、ゾーンAではモータMに
よるトルクアシストをしていた領域でもゾーンBではア
シストせずクルーズのままにしておき、クルーズの充電
により充電頻度を高めている。ゾーンCでは、バッテリ
残容量SOCが少ないため、モータMによるトルクアシ
ストを止めている。そして、ゾーンBのときよりも更に
増量の充電を行う。また、始動時も高圧系のモータMで
は始動が困難であるため、12Vの補助バッテリ4によ
るスタータモータ7での始動に切り換えている。尚、こ
のゾーンCではモータMによるトルクアシストを行わな
いため、アシストの判定項目は存在しない。ゾーンD
は、ゾーンAよりも残容量が多く、ほぼ満充電に近い状
態であるため、充電及び減速回生は行わない。始動はス
タータモータ7によって行う。また、アシストトリガの
判定値の持ち下げを行う。
【0025】[放電深度制限判定]次に、図2のモータ
動作モード判別におけるステップS2の放電深度制限判
定を図3のフローチャートに基づいて説明する。まず、
ステップS100において、スタートスイッチ判定フラ
グF_STSが「1」か「0」か、すなわち、最初の走
行におけるスタート時か否かが判定される。スタートス
イッチ判定フラグF_STSが「1」、すなわち、最初
の走行であると判定された場合には、ステップS101
において走行開始時のバッテリ残容量SOCのイニシャ
ル値SOCINTを読み込む。
【0026】次に、ステップS102でイニシャル値で
ある現在のバッテリ残容量SOCに基づいて下限閾値S
OCLMTLを設定し、ステップS103で上限閾値S
OCLMTHを設定する(図4参照)。ここで、下限閾
値SOCLMTLを決定する放電量DODLMTは、バ
ッテリ3の個々の性質にもよるが、例えば、バッテリ残
容量SOCで3%〜4%程度であり、上限閾値SOCL
MTHを決定する充電量SOCUPは、例えば、バッテ
リ残容量SOCで5%〜10%程度である。したがっ
て、例えば、バッテリ残容量SOCのイニシャル値SO
CINTが60%であるときには、下限閾値SOCLM
TLは56%から57%であり、上限閾値SOCLMT
Hは65%から70%となる。次に、ステップS104
で前回のDODリミット判定フラグF_DODLMTに
「0」をセットし、前回の放電深度制限制御モードの設
定を解除する。
【0027】そして、走行を始めるとステップS100
でスタートスイッチ判定フラグF_STSが「0」と判
定され、更に、ステップS105でバッテリ3のバッテ
リ残容量SOCがゾーンAであるか否かがエネルギース
トレージゾーンA判定フラグF_ESZONEAにより
判定される。このようにバッテリ残容量SOCがゾーン
Aにあるか否かを判定するのは、この実施形態では放電
深度制限制御モードはバッテリ残容量SOCがゾーンA
にある場合においてのみ用いられるモードだからであ
る。尚、使用ゾーンについては種々選択可能であり、バ
ッテリ3の性能及びモータMの性能により、例えば、バ
ッテリ3の容量が大きく、又は発電量が大きい場合は、
ゾーンBまで領域を拡大することも可能である。
【0028】ステップS105においてエネルギースト
レージゾーンA判定フラグF_ESZONEAが
「1」、すなわち、バッテリ残容量SOCがゾーンAに
あると判定された場合には、次のステップS106でバ
ッテリ残容量SOCが前記下限閾値SOCLMTLより
も小さいか否かが判定される。ステップS105におい
てエネルギーストレージゾーンA判定フラグF_ESZ
ONEAが「0」、すなわち、バッテリ残容量SOCが
ゾーンA以外であると判定された場合には、ステップS
104に進む。
【0029】ステップS106においてバッテリ残容量
SOC<下限閾値SOCLMTL、すなわち、バッテリ
残容量SOCが下限閾値SOCLMTLよりも小さい低
容量と判定されると、ステップS107でDODリミッ
ト判定フラグF_DODLMTに「1」をセットして放
電深度制限制御モードが設定される。これにより、モー
タ動作モード判別における後述する関連する各モードに
おいてこのフラグの状態(フラグが「0」の場合も同
様)に応じた制御がなされる。
【0030】ここで、放電深度制限制御モードに入る
と、図4に示すようにバッテリ残容量SOCが増加する
よう発電されるが、バッテリ残容量SOCがゾーンAか
らゾーンDに移行しようとすると、ステップS105に
おいてエネルギーストレージゾーンA判定フラグF_E
SZONEAが「0」となり、ステップS104におい
て放電深度制限制御モードの設定が解除される。また、
バッテリ残容量SOC≧下限閾値SOCLMTL、すな
わち、バッテリ残容量SOCが下限閾値SOCLMTL
よりも大きい高容量であると判定された場合には、ステ
ップS108でDODリミット判定フラグF_DODL
MTの状態が判定される。
【0031】ステップS108において「1」、すなわ
ち、放電深度制限制御モードが設定されていると判定さ
れた場合には、ステップS109において、バッテリ残
容量SOC>上限閾値SOCLMTH、すなわち、バッ
テリ残容量SOCが上限閾値SOCLMTHよりも大き
いか否かが判定される。ステップS109においてバッ
テリ残容量SOC>上限閾値SOCLMTH、すなわ
ち、バッテリ残容量SOCが上限閾値SOCLMTHよ
りも大きい高容量と判定されると、ステップS104に
おいて放電深度制限制御モードは解除される。
【0032】尚、ステップS108において、DODリ
ミット判定フラグF_DODLMTが「0」、すなわ
ち、放電深度制限制御モードの設定が解除されている場
合、あるいは、ステップS109においてバッテリ残容
量SOC≦上限閾値SOCLMTH、すなわち、バッテ
リ残容量SOCが上限閾値SOCLMTHよりも小さい
低容量となった場合には、図2のメインルーチンの処理
を終えた後、再度ステップS100からの操作が繰り返
される。また、ステップS105においてバッテリ残容
量SOCがゾーンA領域から外れる場合としては、例え
ば、何らかの理由でゾーンB領域に入った場合も含ま
れ、この場合にもステップS104において放電深度制
限制御モードは解除される。したがって、具体的な内容
は後述するがこの放電深度制限制御モードによって図4
に示すように、運転者の加速の意思に対しては十分に対
応できると共にアクセルを戻すと充電量が増加し、メリ
ハリのある運転を可能としつつもバッテリ残容量SOC
の収支がSOCUP分だけ増加できるのである。
【0033】次に、図2に示したメインルーチンにおけ
るステップS2の[アシストトリガ判定]と、ステップ
S8の「加速モード」について説明する。尚、上記放電
深度制限制御モードに関連しているステップS9の「ク
ルーズモード」についての説明もあわせて行う。
【0034】[アシストトリガ判定]アシストトリガ判
定について、図5のフローチャートに基づいて説明す
る。ステップS201でバッテリ残容量がゾーンCの範
囲内か否かをエネルギーストレージゾーンC判定フラグ
F_ESZONECが「1」であるか否かにより判定す
る。このエネルギーストレージゾーンC判定フラグF_
ESZONECは、バッテリ残容量がゾーンC内である
ときに「1」、ゾーンC以外のときに「0」がセットさ
れている。そして、バッテリ残容量がゾーンC内にある
場合はモータアシストしないようにステップS215
に、ゾーンC以外のときは次のステップS202に進
む。
【0035】ステップS202では、スロットルアシス
トトリガ補正値DTHASTの算出処理が行われる。そ
の処理内容については後述する。次にステップS203
で、スロットルアシストトリガテーブルからスロットル
アシストトリガの基準となる閾値MTHASTNを検索
する。このスロットルアシストトリガテーブルは、図6
の実線で示すように、エンジン回転数NEに対して、モ
ータアシストするか否かの判定の基準となるスロットル
開度の閾値MTHASTNを定めたもので、エンジン回
転数NEに応じて閾値が設定されている。
【0036】次のステップS204では、前記ステップ
S203で求められたスロットルアシストトリガの基準
閾値MTHASTNに前述のステップS202で算出さ
れた補正値DTHASTを加えて、高スロットルアシス
トトリガ閾値MTHASTHを求めるとともに、この高
スロットルアシストトリガ閾値MTHASTHからヒス
テリシスを設定するための差分DMTHASTを引い
て、低スロットルアシストトリガ閾値MTHASTLを
求める。これら高低スロットルアシストトリガ閾値を図
6のスロットルアシストトリガテーブルの基準閾値MT
HASTNに重ねて記載すると破線で示すようになる。
【0037】そして、ステップS205において、スロ
ットル開度の現在値THEMがステップS204で求め
たスロットルアシストトリガ閾値MTHAST以上であ
るか否かが判断される。この場合のスロットルアシスト
トリガ閾値MTHASTは前述のヒステリシスを持った
値であり、スロットル開度が大きくなる方向にある場合
は高スロットルアシストトリガ閾値MTHASTH、ス
ロットル開度が小さくなる方向にある場合は低スロット
ルアシストトリガ閾値MTHASTLがそれぞれ参照さ
れる。
【0038】このステップS205において、判断結果
がYESのとき、つまりスロットル開度の現在値THE
Mがスロットルアシストトリガ閾値MTHAST(高低
のヒステリシスを設定した閾値)以上である場合はステ
ップS206に、判断結果がNOのとき、つまりスロッ
トル開度の現在値THEMがスロットルアシストトリガ
閾値MTHAST(高低のヒステリシスを設定した閾
値)以上でない場合はステップS207に進む。ステッ
プS206では、スロットルモータアシスト判定フラグ
F_MASTTHに「1」をセットし、一方ステップS
207では、スロットルモータアシスト判定フラグF_
MASTTHに「0」をセットする。
【0039】ここまでの処理は、スロットル開度THが
モータアシストを要求する開度であるか否かの判断を行
っているもので、ステップS205でスロットル開度の
現在値THEMがスロットルアシストトリガ閾値MTH
AST以上と判断された場合には、スロットルモータア
シスト判定フラグF_MASTTHを「1」にして、後
述の[加速モード]においてこのフラグを読むことによ
りモータアシストが要求されていると判定される。
【0040】一方、ステップS207でスロットルモー
タアシスト判定フラグF_MASTTHに「0」がセッ
トされるということは、スロットル開度によるモータア
シスト判定の領域でないことを示す。本発明では、アシ
ストトリガの判定をスロットル開度THとエンジンの吸
気管負圧PBとの両方で判定することとしており、スロ
ットル開度の現在値THEMが前記スロットルアシスト
トリガ閾値MTHAST以上である場合にスロットル開
度THによるアシスト判定がなされ、この閾値を超えな
い領域においては吸気管負圧PBによる判定がなされ
る。
【0041】この吸気管負圧PBによるアシスト判定に
おいては、まずステップS208で、バッテリ残容量が
ゾーンB内であるか否かをエネルギーストレージゾーン
B判定フラグF_ESZONEBが「1」であるか否か
により判定する。このエネルギーストレージゾーンB判
定フラグF_ESZONEBは、バッテリ残容量がゾー
ンB内であるときに「1」、ゾーンB以外のときに
「0」がセットされている。そして、バッテリ残容量が
ゾーンB内にある場合は吸気管負圧PBによるモータア
シストをしないようにステップS215に進む(このス
テップS208及びS215がバッテリ残容量に基づく
アシスト禁止手段を構成する)。一方、ゾーンB以外の
ときは次のステップS209に進む。
【0042】ステップS209では、バッテリの放電深
度DODに対する制限処理がなされているかをDODリ
ミット判定フラグF_DODLMTが「1」であるか否
かにより判定する。このDODリミット判定フラグF_
DODLMTは、前述した[放電深度制限判定]で放電
深度制限制御モードに入っていると判定されたとき
「1」、そうでないとき「0」がセットされている。そ
して、放電深度制限制御モードに入っているときは吸気
管負圧PBによるモータアシストをしないようにステッ
プS215に進み、その制御モードでない場合は次のス
テップS210に進む。このステップS209及びS2
15もアシストしないようにするものであるからアシス
ト禁止手段を構成するが、この場合は放電深度に基づく
アシスト禁止手段である。ステップS210では、吸気
管負圧アシストトリガ補正値DPBASTの算出処理が
行われる。その処理内容については後述する。
【0043】次にステップS211で、吸気管負圧アシ
ストトリガテーブルから吸気管負圧アシストトリガの閾
値MASTL/Hを検索する。この吸気管負圧アシスト
トリガテーブルは、図8の2本の実線で示すように、エ
ンジン回転数NEに対して、モータアシストするか否か
の判定のための高吸気管負圧アシストトリガ閾値MAS
THと、低吸気管負圧アシストトリガ閾値MASTLと
を定めたもので、ステップS211の検索処理において
は、吸気管負圧PBの増加に応じて、あるいはエンジン
回転数NEの減少に応じて図8の高閾値ラインMAST
Hを下から上に通過すると、モータアシスト判定フラグ
F_MASTを「0」から「1」にセットし、逆に吸気
管負圧PBの減少に応じて、あるいはエンジン回転数N
Eの増加に応じて低閾値ラインMASTLを上から下に
通過すると、モータアシスト判定フラグF_MASTを
「1」から「0」にセットするようになっている。すな
わち、このステップS211は、吸気管負圧PBが吸気
管負圧アシストトリガ閾値MASTL/H以上であるか
否かをテーブル検索により判定する吸気管負圧アシスト
判定手段を構成するとともに、その結果、アシスト要求
情報としてモータアシスト判定フラグF_MAST=1
を出力するものであり、アシスト要求手段を兼ねている
ものである。
【0044】そして、次のステップS212で、モータ
アシスト判定フラグF_MASTが「1」であるか否か
が判定され、「1」である場合にはステップS213
に、「1」でない場合はステップS214に進む。ステ
ップS213では、吸気管負圧の現在値PBAが、ステ
ップS211で検索した吸気管負圧アシストトリガの低
閾値MASTLとステップS210で算出された補正値
DPBASTとを加えた値より小さいか否かが判定さ
れ、その判定結果がYESの場合はステップS215
に、NOの場合はリターンする。
【0045】一方、ステップS214では、吸気管負圧
の現在値PBAが、ステップS211で検索した吸気管
負圧アシストトリガの高閾値MASTHとステップS2
10で算出された補正値DPBASTとを加えた値より
大きいか否かが判定され、その判定結果がYESの場合
はステップS216に、NOの場合はリターンする。そ
して、ステップS215ではモータアシスト判定フラグ
F_MASTを「0」に、ステップS216ではモータ
アシスト判定フラグF_MASTを「1」にセットす
る。
【0046】すなわち、ステップS205において、ス
ロットル開度の現在値THEMがステップS202から
ステップS204で定めたスロットルアシストトリガ閾
値MTHAST以上であると判定された場合は、モータ
アシストを許容することとし、一方、スロットル開度が
その閾値以下と判定された場合には、バッテリ残容量が
ゾーンB内である場合及び放電深度制限制御モードであ
る場合を除き、吸気管負圧の現在値PBAがステップS
210からステップS214までの間に算出される各種
補正後の閾値との対比に応じてモータアシストを許容す
るようにしている。これらの場合のアシスト量について
は後述の「加速モード」において詳述する。
【0047】[吸気管負圧アシストトリガ補正値算出処
理]次に、前記ステップS210の吸気管負圧アシスト
トリガ補正値算出処理について図8のフローチャートに
基づいて説明する。この処理は、吸気管負圧アシストト
リガ補正値DPBASTを車両の走行環境及びバッテリ
の使用状態によって適切な値に設定するためのもので、
走行環境としては、車両が坂道走行中か否か、高速走行
中か否か、エアコン使用中か否かが対象とされる。
【0048】まず、ステップS221で坂道走行状態で
あるか否かを判定する。この判定は道路の勾配SLPが
スロープアシスト閾値#SLPASTHより大きいか否
かを判定することにより行われる。道路の勾配SLP
は、例えば特願平10−67167号に開示した勾配算
出処理により算出することができ、駆動輪トルクから走
行抵抗及び加速抵抗を減算した勾配抵抗に基づいて算出
される。このスロープアシスト閾値#SLPASTH
は、勾配が大きいか否かの判定の基準となる下限勾配角
であり、例えば、1%に設定される。尚、ここで「#」
はマイナス値を含むことを示す記号である(以下同
様)。
【0049】次に、ステップS222で高速走行中であ
るか否かを、高速判定フラグF_HWYに「1」がセッ
トされているか否かにより判定する。高速走行中である
か否かは、逐次変化する車速から移動平均車速を算出
し、その移動平均車速に対する現在車速の偏差が所定値
より小さいか否かにより判定され、高速走行中であると
判定された場合には、高速判定フラグF_HWYに
「1」がセットされ、そうでない場合は「0」がセット
されている。この場合の所定値としては、ほぼ一定速で
走行していると認め得る程度に小さい値(例えば、5k
m/h)が選定され、その所定値より小さい場合に高速
走行中であると判定される。したがって、高速走行中と
は、車速が大きいという意味ではなく、一定速で走行し
ていることを示す。
【0050】そして、高速走行中または坂道走行中と判
定された場合には、ステップS223においてバッテリ
残容量SOCによる吸気管負圧変化量判定テーブルを検
索する。この判定テーブルは、吸気管負圧がどの程度変
化したらアシスト領域に入るかを判断するための吸気管
負圧変化量の閾値DPBSOCをバッテリ残容量SOC
に応じて設定したものであり、図9の実線に示すよう
に、バッテリ残容量SOCが少ないときは大きな変化量
を必要とするが、バッテリ残容量SOCが多くなれば、
小さい変化量でアシスト領域に入るように設定されてい
る。
【0051】次に、ステップS224において、前記ス
テップS223で検索した結果、現在の吸気管負圧変化
量DPBが吸気管負圧変化量の閾値DPBSOCより大
きいか否かが判定され、大きい場合はステップS225
で勾配・高速推定補正値DPBASLPを0とする。現
在の吸気管負圧変化量DPBが閾値DPBSOCより大
きくない場合には、ステップS226で、勾配・高速推
定補正値DPBASLPに所定値#DDPBASLPを
足した値を新たな勾配・高速推定補正値DPBASLP
とする。
【0052】そして、ステップS227において、勾配
・高速推定補正値DPBASLPが上限値#DPBAS
LPHより大きいか否かが判定され、大きい場合は、ス
テップS228で勾配・高速推定補正値DPBASLP
をその上限値#DPBASLPHとする。一方、ステッ
プS222で高速判定フラグF_HWYに「1」がセッ
トされていない、つまり一定速での走行ではないと判定
された場合は、ステップS229で、勾配・高速推定補
正値DPBASLPから所定値#DDPBASLPを引
いた値を新たな勾配・高速推定補正値DPBASLPと
する。
【0053】そして、このステップS229で求めた勾
配・高速推定補正値DPBASLPが0以下であるか否
かを次のステップS230で判定し、0以下であればス
テップS225に進んで勾配・高速推定補正値DPBA
SLPを0とし、そうでない場合はステップS231に
進む。
【0054】すなわち、この勾配・高速推定補正値DP
BASLPは、車両走行状態によりアシスト判定値を持
ち上げるか否かを示す補正値であり、車両が坂道走行状
態であって(ステップS221)、吸気管負圧の変化量
が比較的小さい場合(ステップS224)には、勾配・
高速推定補正値DPBASLPを正の値とする(ステッ
プS226及びS228)ことにより、吸気管負圧アシ
ストトリガ補正値DPBASTを大きくする(ステップ
S237)。一方、坂道走行状態でない場合(ステップ
S221)、もしくは坂道走行中であっても(ステップ
S222)吸気管負圧の変化量が比較的大きい場合(ス
テップS224)には、勾配・高速推定補正値DPBA
SLPが正の値であれば0とするか(ステップS23
0、S225)、負の値であればその値を適用する(ス
テップS230)。また、車両が高速走行状態である場
合(ステップS222)も、吸気管負圧の変化量が比較
的小さい場合(ステップS224)には、勾配・高速推
定補正値DPBASLPを正の値とし(ステップS22
6及びS228)、高速走行状態でない場合(ステップ
S222)、もしくは高速走行中であっても(ステップ
S222)吸気管負圧の変化量が比較的大きい場合(ス
テップS224)には、勾配・高速推定補正値DPBA
SLPを0とする(ステップS225)。この場合、こ
の補正値算出処理がリターン処理(例えば10ms毎に
繰り返される)であるため、ステップS229及びステ
ップS226の減算もしくは加算の処理は繰り返され
て、徐々に補正値が小さく、あるいは大きくなる。そし
て、この勾配・高速推定補正値DPBASLPにより吸
気管負圧アシストトリガ補正値DPBASTを大きくす
るための一連のステップS221からS228が走行状
態補正手段を構成している。
【0055】次に、ステップS231で車両のエアコン
がON状態か否かが判定され、ON状態である場合は、
エアコン補正値DPBAACに所定値#DPBAACを
入力し(ステップS232)、ON状態でない場合はエ
アコン補正値DPBAACを0にする(ステップS23
3)。この場合の所定値#DPBAACは、エアコンが
ON状態のときはエンジンにかかる負荷が大きくなって
いるので、モータアシストするか否かの判定値を持ち上
げる補正をするためのものである。つまり、エアコンを
作動させたときにエンジン負荷が増えることに起因し
て、吸気管負圧が上昇し、吸気管負圧アシストトリガ閾
値に達してしまうとアシスト要求したこととなってしま
うので、このエアコン作動に起因する吸気管負圧の上昇
分を無視するように閾値を持ち上げるのである。
【0056】次に、ステップS234において、バッテ
リ残容量SOCがゾーンD内であるか否かがエネルギー
ストレージゾーンD判定フラグF_ESZONEDが
「1」であるか否かにより判定され、ゾーンD内である
場合は、ゾーンD補正値DPBAESZに所定値#DP
BAESZDを入力し(ステップS235)、ゾーンD
内でないときは、ゾーンD補正値DPBAESZを0と
する(ステップS236)。この場合の所定値#DPB
AESZDは、バッテリ残容量のゾーンDが過充電領域
であるので、モータアシストするか否かの判定値を持ち
下げるべく負の値が設定され、モータアシストの頻度を
高めるように補正するものである。
【0057】そして、次のステップS237において、
前記ステップS225、S226、S228、S229
で求めた勾配・高速推定補正値DPBASLPと、ステ
ップS232、S233で求めたエアコン補正値DPB
ACCと、ステップS235、S236で求めたゾーン
D補正値DPBAESZを加算して、吸気管負圧アシス
トトリガ補正値DPBASTを求めて、リターンする。
【0058】[スロットルアシストトリガ補正値算出処
理]次に、前記ステップS202のスロットルアシスト
トリガ補正値算出処理について図10のフローチャート
に基づいて説明する。まず、ステップS241で、車両
のエアコンがON状態か否かが判定され、ON状態であ
る場合は、エアコン補正値DTHAACに所定値#DT
HAACを入力し(ステップS242)、ON状態でな
い場合はエアコン補正値DTHAACを0にする(ステ
ップS243)。この場合の所定値#DTHAACは、
吸気管負圧アシストトリガ補正値算出処理の場合と同
様、エアコンがON状態のときには、モータアシストの
ための判定値を持ち上げる補正をするためのものであ
る。すなわち、スロットルアシスト判定領域においては
このステップS241及びS242、前記吸気管負圧ア
シスト判定領域においてはステップS231及びS23
2が、エアコン作動時にアシスト要求状態に入りにくく
するエアコン補正手段を構成している。なお、ここでは
エアコン作動時のエンジン負荷増大によるアシストトリ
ガ閾値の持ち上げ補正を例にしたが、その他、エアコン
に限らずエンジンに対して負荷となる補機類の作動また
は電気負荷量を検出して各アシストトリガ閾値を持ち上
げ、不要なアシスト要求とならないようにする補機類補
正手段としてもよい。
【0059】次に、ステップS244で、バッテリの放
電深度DODに対する制限処理がなされているかをDO
Dリミット判定フラグF_DODLMTが「1」である
か否かにより判定する。そして、放電深度制限制御モー
ドにあるときは、ステップS245でスロットルアシス
トトリガの基準閾値DTHAESZを所定値#DTHA
DODとし、放電深度制限制御モードが解除されている
場合は次のステップS246に進む。この場合の所定値
#DTHADODは、モータアシストのための判定値を
持ち上げるべく正の値が設定され、放電深度制限制御モ
ードにある場合は、モータアシストの頻度を少なくする
ように補正するものである。このステップS244が放
電深度補正手段を構成する。
【0060】ステップS246では、バッテリ残容量が
ゾーンB内であるか否かをエネルギーストレージゾーン
B判定フラグF_ESZONEBが「1」であるか否か
により判定する。そして、バッテリ残容量がゾーンB内
にある場合は、ステップS247でスロットルアシスト
トリガの基準閾値DTHAESZを所定値#DTHAE
SZBとし、ゾーンB以外のときは次のステップS24
8に進む。この場合の所定値#DTHAESZBは、モ
ータアシストのための判定値を持ち上げるべく正の値が
設定され、バッテリ残容量がゾーンBの暫定使用領域の
場合はモータアシストの頻度を少なくするように補正す
るもので、このステップS246及びS247が、バッ
テリ残容量SOCが少ない場合にスロットルアシストト
リガ閾値MTHASTを持ち上げる残容量補正手段を構
成する。
【0061】ステップS248では、バッテリ残容量が
ゾーンD内であるか否かをエネルギーストレージゾーン
D判定フラグF_ESZONEDが「1」であるか否か
により判定する。そして、バッテリ残容量がゾーンD内
にある場合は、ステップS249でスロットルアシスト
トリガの基準閾値DTHAESZを所定値#DTHAE
SZDとし、ゾーンD以外のときは次のステップS25
0に進む。この場合の所定値#DTHAESZDは、モ
ータアシストのための判定値を持ち下げるべく負の値が
設定され、バッテリ残容量がゾーンDの過充電領域の場
合はモータアシストの頻度を高めるように補正するもの
である。この補正によりアシストの頻度が高められてア
シストが促進されることになり、これらステップS24
8及びS249が過充電補正手段を構成する。
【0062】一方、放電深度制限制御モードにあり、バ
ッテリ残容量がゾーンBやゾーンD内でない場合は、ス
テップS250で、スロットルアシストトリガの基準閾
値DTHAESZを0とする。そして、次のステップS
251において、ステップS242またはステップS2
43で求めたエアコン補正値DTHAACと、ステップ
S245、S247、S249、S250のいずれかで
求めたスロットルアシストトリガの基準閾値DTHAE
SZとを加算してスロットルアシストトリガ補正値DT
HASTを求めて、リターンする。
【0063】すなわち、このスロットルアシストトリガ
補正値算出処理では、この処理にまで進む場合は吸気管
負圧PBが全開状態となっているので、前述の吸気管負
圧アシストトリガ補正値算出処理では算出していた勾配
・高速推定補正値DPBASLPはスロットルに関して
は算出していない。ただし、エアコンによる負荷は大き
いので、エアコンがONしたときには補正値を持ち上げ
るようにしている。また、放電深度制限制御モードにあ
る場合、またはバッテリの残容量SOCがゾーンB内で
ある場合は、補正値を持ち上げてアシストしにくくして
おり、逆にゾーンD内である場合は補正値を持ち下げ
て、アシストしやすくしている。吸気管負圧PBによる
アシスト判定では、バッテリの残容量SOCがゾーンB
内であるときはアシストしないこととしていたが(ステ
ップS208)、このスロットル開度アシストトリガ補
正値算出処理では、判定値を持ち上げる補正をする(ス
テップS246、S247)こととしており、このよう
にしたのは、吸気管負圧PBによるアシスト判定領域は
エンジンの部分負荷領域であって、吸気管負圧PBの上
昇に伴ってエンジントルクも上昇する領域であるため、
アシストは基本的にはエンジンの負荷を軽減するために
行うこととし、一方、スロットル開度THによるアシス
ト判定領域は、エンジンの全負荷領域であるので、スロ
ットル開度THの増大、言い換えれば運転者の加速意思
の増大がエンジンの出力に反映しないので、その分をア
シストにより対応することとし、ゾーンBであっても加
速意思が認められれば制限された範囲でアシストするこ
ととしたのである。
【0064】「加速モード」次に、加速モードについ
て、図11のフローチャートに基づいて説明する。はじ
めに、ステップS300において、加速モードか否かが
判定される。加速モードではないと判定された場合には
ステップS300Aにおいて、アシスト量ASTPWに
「0」がセットされる。ステップS300において加速
モードであると判定された場合には、ステップS301
に進む。
【0065】ステップS300BにおいてスロットルT
H開度の現在値THEMと、アシスト処理移行判定スロ
ットルTHASTDLYとが比較される。ステップS3
00Bにおいて、スロットルTH開度の現在値THEM
<アシスト処理移行判定スロットルTHASTDLYと
判定された場合には、ステップS300Cにおいて、発
電量の徐々減算量REGENFが0と比較される。この
ステップS300Cにおいて、発電量の徐々減算量RE
GENF≦0であると判定された場合にはステップS3
01に進む。ステップS300Cにおいて、発電量の徐
々減算量REGENF>0と判定された場合にはステッ
プS304に進む。また、ステップS300Bにおい
て、スロットルTH開度の現在値THEM≧アシスト処
理移行判定スロットルTHASTDLYであると判定さ
れた場合にはステップS301に進む。
【0066】ステップS301において、MT車かCV
T車かが判定される。CVT車である場合には、ステッ
プS302でシフトポジションが判定される。ステップ
S302においてニュートラル(N)ポジションあるい
はパーキング(P)ポジションであると判定された場合
には、ステップS304でアシスト量ASTPWRを
「0」にセットしてアシストしないものとし、スップS
305でアシスト判定フラグF_ASSTを「0」にセ
ットする。それから、ステップS306で12ボルト系
消費電力に相当する電力をモータMの回生によって補助
バッテリ4に供給する。尚、ステップS306、ステッ
プS325において、DVはダウンバータ5を示してい
る。
【0067】ステップS302においてNポジション、
Pポジション以外であると判定された場合には、ステッ
プS303においてブレーキスイッチS4のON、OF
Fが判定される。ステップS303においてブレーキス
イッチS4がONであると判定された場合にはステップ
S304に進む。一方、ステップS303においてブレ
ーキスイッチS4がOFFであると判定された場合に
は、後述するステップS309に進む。
【0068】ステップS301において、MT車である
と判定された場合にはステップS307でクラッチスイ
ッチS5のON、OFFが判定される。ステップS30
7において、クラッチスイッチS5がOFFであると判
定された場合には、ステップS308でニュートラルに
あるか否かが判定される。インギアにある場合にはステ
ップS309に進む。このステップS309はアシスト
モード判定手段を構成しており、ここでエンジン全負荷
領域に対応するスロットルアシストモード(以下、TH
アシストモードという)であるか、エンジン部分負荷領
域に対応する吸気管負圧アシストモード(以下、PBア
シストモードという)であるか否かをスロットルモータ
アシスト判定フラグF_MASTTHによって判定す
る。このようにTHアシストモードであるかPBアシス
トモードであるかをスロットルモータアシスト判定フラ
グF_MASTTHによって判定するのは、アシストト
リガ判定において、アシストモードを2つに分けたこと
に対応させるためである。
【0069】ここで、スロットルモータアシスト判定フ
ラグF_MASTTHが「1」である場合にはTHアシ
ストモードであり、「0」の場合にはPBアシストモー
ドである。一方、上記ステップS307において、クラ
ッチスイッチS5がONであることが判定された場合、
および、ステップS308でニュートラルであることが
判定された場合には、ステップS304へ進む。
【0070】ステップS309においては、スロットル
モータアシスト判定フラグF_MASTTHが「0」、
すなわち、PBアシストモードであると判定された場合
に、ステップS310のエアコン作動判別手段において
エアコンHACがONであるか否かが判定される。ステ
ップS310において「NO」、すなわち、エアコンH
ACがOFFであると判定された場合には、ステップS
312においてアシスト量ASTPWRを回転数NEと
吸気管負圧PBのマップ(図示略)により検索する。こ
のマップ検索によりエンジン回転数NE毎に割り当てら
れた吸気管負圧PBに応じたアシスト量ASTPWRが
KWの単位で読み込まれる。ここで、このマップはMT
とCVTで持ち替えており、また、MTの場合には各ギ
ア毎に持ち替えており、更に、ストイキとリーンバーン
とで持ち替えをしている。ステップS312によるマッ
プ検索がなされると、次にステップS317に進む。
【0071】上記ステップS310で「YES」、すな
わち、エアコンHACがONであると判定された場合に
は、ステップS311において、ステップS312で用
いるマップに対してエアコン負荷分を上乗せしたアシス
ト量ASTPWR(HAC)がエンジン回転数NEに応
じてマップ検索される。このエアコンHACがONの場
合に持ち替えるマップはMT車ではギア位置毎に、ま
た、ストイキとリーンバーンでも持ち替えを行ってい
る。このようにエアコンHACがONの場合の上乗せ分
を加味したアシスト量ASTPWR(HAC)のマップ
検索がなされると、次に、ステップS317に進む。
【0072】一方、ステップS309で、スロットルモ
ータアシスト判定フラグF_MASTTHが「1」、す
なわち、THアシストモードであると判定された場合に
は、ステップS313のエアコン作動判別手段において
エアコンHACがONであるか否かが判定される。ステ
ップS313において「NO」、すなわち、エアコンH
ACがOFFであると判定された場合には、ステップS
315において、図12に示すようなエンジン回転数N
Eに対応したスロットルアシスト量APWRTHL/H
のテーブル検索がなされる。
【0073】ステップS313で「YES」、すなわ
ち、エアコンHACがONであると判定された場合に
は、PBアシストモードの場合と同様にステップS31
4でエアコン負荷を上乗せしたスロットルアシスト量A
PWRTHL/H(HAC)がエンジン回転数NEに応
じてテーブル検索(図示略)される。ここで、上記エア
コンHACがONの場合に持ち替えるマップはMT車で
はギア位置毎に、また、ストイキとリーンバーンでも持
ち替えを行っている。そして、エアコンHACがONの
場合の上乗せ分を加味したスロットルアシスト量APW
RTHL/H(HAC)を基準としたテーブル検索がな
されると、次に、ステップS316に進む。
【0074】上記ステップS315におけるテーブル
は、図12に示すようにエンジン回転数NEに対応して
高スロットルアシスト量閾値APWRTHHと低スロッ
トルアシスト量閾値APWRTHLとを設定したもので
あり、両者間にはエンジン回転数NEに対応して一定の
幅(例えば、4KWの幅)が設定されている。次に、ス
テップS316において、図13に示すようにスロット
ルアシストトリガ閾値MTHASTと、このスロットル
アシストトリガ閾値MTHASTから所定開度(例え
ば、エンジン回転数NEの関数で求められる開度)変化
したスロットルTH開度#MTHASTHとの間を、上
記ステップS314、ステップS315で検索された高
スロットルアシスト量閾値APWRTHHと低スロット
ルアシスト量閾値APWRTHLの間で補間算出を行
う。
【0075】すなわち、ステップS314、ステップS
315においてエンジン回転数NEに対して高スロット
ルアシスト量閾値APWRTHHと低スロットルアシス
ト量閾値APWRTHLが決められ、アシストトリガ判
定で定められた下限のスロットルTH開度MTHAST
から所定量開いたスロットルTH開度#MTHASTH
までのKW値をどれだけの範囲で割り振るかを検索す
る。
【0076】このようにしたのはアクセルペダルを踏ん
でいるときにPBアシストモードからTHアシストモー
ドに移行した場合に、アシスト量ASTPWRが急激に
変化してショックが発生するのを防止するためである。
これにより、PBアシストモードからTHアシストモー
ドに移行する際に、スロットル開度に応じてアシスト量
を徐々に移行させることができ、エンジンの部分負荷領
域からエンジンの全負荷領域へのスムーズな移行が実現
する。
【0077】次に、ステップS317で放電深度制限制
御モードに入っているか否かが判定される。ステップS
317においてDODリミット判定フラグF_DODL
MTが「0」、すなわち、放電深度制限制御モードに入
っていないことが判定された場合には、ステップS31
9でバッテリ残容量SOCがDゾーンか否かがエネルギ
ーストレージ判定フラグF_ESZONEDによって判
定される。ステップS319でエネルギーストレージ判
定フラグF_ESZONEDが「0」、すなわち、バッ
テリ残容量SOCがDゾーン以外であることが判定され
た場合には、ステップS320でアシスト量の補正係数
KAPWRが1.0にセットされる。
【0078】ステップS317においてDODリミット
判定フラグF_DODLMTが「1」、すなわち、放電
深度制限制御モードに入っていると判定された場合に
は、ステップS318でアシスト量の補正係数KAPW
Rに放電深度制限制御モード用の係数#KAPWRDO
D(1以下)がセットされる。したがって、この加速モ
ードにおいて放電深度制限制御モードに入った場合に
は、ステップS318でアシスト量の補正係数KAPW
Rに放電深度制限制御モード用の係数#KAPWRDO
D(1以下)がセットされるため、その分アシスト量が
少なくなり、その結果、バッテリ3の残容量SOCの減
少を抑えることができ、迅速なバッテリ3の残容量SO
Cの増加を促すことができる。また、放電深度制限制御
モード用の係数#KAPWRDODを最大値の1とした
場合には、アシスト量がステップS320の場合と同様
になり、通常と同じアシスト量が確保されるため、運転
者の加速意思に十分に反応する運転が可能となる。
【0079】一方、ステップS319においてエネルギ
ーストレージ判定フラグF_ESZONEDが「1」、
すなわち、バッテリ残容量SOCがゾーンDにあること
が判定された場合には、ステップS321でこれに対応
したゾーンD用の係数#KAPWRESD(1以上)が
アシスト量の補正係数KAPWRにセットされる。そし
て、ステップS322でアシスト量ASTPWRに補正
係数KAPWRをかけた値が必要なアシスト量として求
められる。したがって、アシスト量を増加させることで
バッテリ残容量SOCを低下させ過充電状態を解消する
ことができる。また、吸気管負圧アシストモード及びス
ロットルアシストモードの双方においてアシスト量が増
加するため、加速時において増量されたアシスト量によ
り快適な走行が可能となる。
【0080】また、ステップS322において求められ
た最終的なアシスト量ASTPWRがステップS323
においてアシスト要否判定値ASTLLGと比較され、
アシスト量ASTPWR≦アシスト要否判定値ASTL
LGと判定された場合にはステップS304に進む。ま
た、ステップS323においてアシスト量ASTPWR
>アシスト要否判定値ASTLLGである場合には、ス
テップS324において、アシスト判定フラグF_AS
STに「1」がセットされる。次に、モータMが駆動力
を発生しているときには回生電力を利用できないため、
ステップS325において12ボルト系消費電力に相当
する電力をバッテリ3から補助バッテリ4に供給する。
そして、ステップS326において非制動時回生量RE
GENを「0」にセットしリターンする。
【0081】この加速モードにおいては、ステップS3
09のアシストモード判定手段によって吸気管負圧アシ
ストモードかスロットルアシストモードかが判定される
と、吸気管負圧アシストモードである場合にはエンジン
回転数と吸気管負圧によりステップS312の吸気管負
圧アシスト量決定手段によって基本アシスト量ASTP
WRが決定される。スロットルアシストモードである場
合には、エンジン回転数に応じてステップS315のス
ロットルアシスト量決定手段によって基本アシスト量A
PWRTHL/Hが決定される。ここでスロットルアシ
スト量決定手段によって決定された基本アシスト量は上
下に幅を持たせてあり、車両走行時において吸気管負圧
アシストモードからスロットルアシストモードに移行す
る場合には、吸気管負圧アシスト量決定手段によって決
定された基本アシスト量が、エンジン全開時においては
ステップS316のスロットルアシスト量変更手段によ
って決定された基本アシスト量に持ち替えられ、かつ、
現在のスロットル開度に応じてスロットルアシスト量決
定手段によって決定された基本アシスト量の下側値AP
WRTHLから上側値APWRTHHへと徐々に増加し
てゆく。したがって、吸気管負圧アシストモードでの基
本アシスト量からスロットルアシストモードにおける基
本アシスト量への移行がスムーズになされる。
【0082】一方、ステップS317のDODリミット
判定手段により放電深度制限制御モードにあることが判
定されると、吸気管負圧アシストモードにおける基本ア
シスト量及びスロットルアシストモードにおける基本ア
シスト量を各々減少させることでバッテリの残容量SO
Cの減少を抑えることが可能となり、残容量が減少する
のを抑制することができ、したがって、残容量が速やか
に回復するための助けとなる。また、残容量がゾーンD
の過充電領域にある場合には、吸気管負圧アシストモー
ド及びスロットルアシストモードの双方においてアシス
ト量を増加するようにしているから、速やかに過充電状
態を解消でき、さらに、エアコンが作動している場合に
も、各基本アシスト量を増加することでエアコンの作動
によって減少するアシスト量を補うことができる。
【0083】「クルーズモード」次に、クルーズモード
について、図14のフローチャートに基づいて説明す
る。ステップS401においてアシスト量ASTPWR
に「0」がセットされると、ステップS402において
バッテリ残容量SOCがDゾーンであるか否かがエネル
ギーストレージゾーンD判定フラグF_ESZONED
により判定される。ステップS402において、エネル
ギーストレージゾーンD判定フラグF_ESZONED
が「1」、すなわち、バッテリSOCがDゾーンである
と判定された場合には、ステップS403においてクル
ーズ発電CRSRGNに「0」がセットされ発電停止モ
ードに入る。この発電停止モードは、バッテリ3に対す
る充電を止め、後述するステップS422において12
ボルト系の補助バッテリ4のみに充電するモードであ
る。
【0084】ステップS402においてエネルギースト
レージゾーンD判定フラグF_ESZONEDが
「0」、すなわち、バッテリ残容量SOCがDゾーン以
外であると判定された場合には、ステップS404にお
いてクルーズ充電量#CRSRGNMマップを検索して
クルーズの充電量のマップ値CRSRGNMを読み込
む。このクルーズ充電量のマップ値CRSRGNMは、
エンジン回転数NEと吸気管負圧PBに対応して決定さ
れる。また、このマップはMT車とCVT車で別持ちに
されている。これは、クルーズ充電はエンジンEに負荷
を与えるので、負荷と対応しているエンジン回転数NE
と吸気管負圧PBによって定めたのである。
【0085】次に、ステップS405において、バッテ
リ残容量SOCがゾーンCであるか否かが判定される。
エネルギーストレージゾーンC判定フラグF_ESZO
NECが「1」、すなわち、バッテリ残容量SOCがゾ
ーンCであると判定された場合には、ステップS406
で強発電モードとなり、クルーズ発電量の補正係数KC
RSRGNに#KCRGNSGがセットされる。ここ
で、ゾーンCでの強発電モードに入った場合にはFIE
CU11においてリーンバーンモードを強制的に禁止し
ている。このゾーンCでリーンバーンモードを禁止して
いるのは、バッテリ3がゾーンCにある場合には後述す
るように強発電モードで発電するために、それに必要な
出力を確保しなければならないが、リーンバーンモード
ではこの出力を確保できないからである。
【0086】ステップS405において、エネルギース
トレージゾーンC判定フラグF_ESZONECが
「0」、すなわち、バッテリ残容量SOCがゾーンC以
外である場合には、ステップS407に進み、放電深度
制限制御モードであるか否かが判定される。ステップS
407においてDODリミット判定フラグF_DODL
MTに「1」がセットされ放電深度制限制御モードに入
っていると判定された場合には、ステップS408でD
OD制限発電モードとなり、クルーズ発電量の補正係数
KCRSRGNに#KCRGNDODがセットされる。
【0087】ステップS407においてDODリミット
判定フラグF_DODLMTに「0」がセットされ、放
電深度制限制御モードが解除されていると判定された場
合には、ステップS409に進みバッテリ残容量SOC
がゾーンBであるか否かが判定される。ステップS40
9においてエネルギーストレージゾーンB判定フラグF
_ESZONEBが「1」、すなわち、バッテリ残容量
SOCがゾーンBであると判定された場合には、ステッ
プS411で弱発電モードとなり、クルーズ発電量の補
正係数KCRSRGNに#KCRGNWKがセットされ
る。
【0088】ステップS409においてエネルギースト
レージゾーンB判定フラグF_ESZONEBが
「0」、すなわち、バッテリ残容量SOCがゾーンB以
外であると判定された場合には、ステップS410に進
み、ここでゾーンA用の通常発電モードとなり、クルー
ズ発電量の補正係数KCRSRGNに#KCRGNがセ
ットされる。
【0089】ここで、上記ステップS410における通
常発電モード、ステップS411における弱発電モー
ド、ステップS408におけるDOD制限発電モード、
および、ステップS406における強発電モードの各係
数の大きさの違いから、バッテリ残容量SOCによって
区画された各ゾーン、および、放電深度制限制御モード
にある場合について、以下のような発電量の大小関係が
あることになる。
【0090】ゾーンC>ゾーンB≧放電深度制限制御モ
ード>ゾーンA 尚、ゾーンDでは発電はしないため係数は持たない。す
なわち、発電モード別に示すと強発電モード>弱発電モ
ード≧DOD制限発電モード>通常発電モード>発電停
止モード=0となる。
【0091】そして、ステップS410における通常発
電モード、ステップS411における弱発電モード、お
よび、ステップS408におけるDOD制限発電モード
の補正係数が設定された後には、ステップS412にお
いて、リーンバーン判定フラグF_KCMLBによりリ
ーンバーンモードであるか否かが判定される。ここで、
ステップS406の強発電モードの際にステップS41
2を経由しないのは、そもそもゾーンCの場合にはリー
ンバーンモードが禁止されているためリーンバーンモー
ドの補正係数を求める必要がないからである。
【0092】ステップS412においてリーンバーン判
定フラグF_KCMLBが「1」、すなわち、リーンバ
ーンモードであると判定された場合には、ステップS4
13において上記補正係数に更にリーンバーンモードの
補正係数#KCRGNLBを加味してリーンバーン発電
係数KCRSRGNが設定される。これは、理論空燃比
よりも大きい空燃比でエンジンEを作動させるリーンバ
ーンモードにおいてはトルクがあまりにもかかりすぎる
とリーンバーン領域を抜けてしまうので、リーンバーン
領域から抜けてストイキ領域に入ることができないよう
に補正係数(1以下)をかけて発電量を減少させるため
である。そして、ステップS414において上記各補正
係数をクルーズ発電量のマップ値CRSRGNMにかけ
てクルーズ発電量CRSRGNを算出する。
【0093】次に、ステップS415において、モータ
Mの非制動時回生量REGENとクルーズ発電量CRS
RGNが等しいか否かを判定する。ステップS403に
おいて発電停止モードとなった場合にもステップS41
5における判定の対象となる。ステップS415におい
て両者が等しいと判断された場合には、ステップS41
6でモータの非制動時回生量REGENにクルーズ発電
量CRSRGNを代入する。
【0094】次に、ステップS417において、非制動
時回生量REGEN<クルーズ発電量CRSRGN、す
なわち、非制動時回生量REGENがクルーズ発電量C
RSRGNよりも小さいと判定された場合には、ステッ
プS418においてクルーズ発電量のデルタ値#DCR
SRGNをモータの非制動時回生量REGENに徐々に
加算してゆき、ステップS419において、非制動時回
生量REGEN>クルーズ発電量CRSRGN、すなわ
ち、非制動時回生量REGENがクルーズ発電量CRS
RGNよりも大きいと判定された場合にはステップS4
16に進む。
【0095】ステップS419で非制動時回生量REG
EN≦クルーズ発電量CRSRGN、すなわち、非制動
時回生量REGENがクルーズ発電量CRSRGNより
も小さいと判定された場合には後述するステップS42
2に進む。ステップS417において、非制動時回生量
REGEN≧クルーズ発電量CRSRGN、すなわち、
非制動時回生量REGENがクルーズ発電量CRSRG
Nよりも大きいと判定された場合には、ステップS42
0においてクルーズ発電量のデルタ値#DCRSRGN
をモータの非制動時回生量REGENから徐々に減算し
てゆき、ステップS421において、非制動時回生量R
EGENがクルーズ発電量CRSRGNよりも小さいか
否かが判定される。ステップS421で非制動時回生量
REGEN<クルーズ発電量CRSRGN、すなわち、
非制動時回生量REGENがクルーズ発電量CRSRG
Nよりも小さいと判定された場合にはステップS416
に進む。
【0096】ステップS421で非制動時回生量REG
EN≧クルーズ発電量CRSRGN、すなわち、非制動
時回生量REGENがクルーズ発電量CRSRGNより
も大きいと判定された場合にはステップS422に進
む。このように、発電量の徐々加算、徐々抜きを行うこ
とによって発電量が急激に変わることによるショックの
発生を抑えている。そして、ステップS422では12
ボルト系消費電力に相当する電力をモータMの回生によ
り発電し、その電力を補助バッテリ4に供給する。
【0097】したがって、このクルーズモードにおい
て、放電深度制限制御モードに入った場合には、ステッ
プS408においてDOD制限発電モードとなる。その
結果、ゾーンAの通常発電モードよりもやや多めの発電
を行えるため、クルーズ時における発電量が増加する
分、迅速にバッテリ3の残容量SOCを上昇させること
ができる。
【0098】以上のように、アシストトリガ判定におい
て、エンジンの部分負荷領域を吸気管負圧アシストトリ
ガ閾値に基づいてアシスト判定する吸気管負圧判定領域
とし、全負荷領域をスロットルアシストトリガ閾値に基
づいてアシスト判定するスロットル開度判定領域とし
て、エンジントルクと比例関係にある吸気管負圧PB
と、運転者の加速意思を反映するスロットル開度THと
の両方を選択的に使い分けることにより、エンジン状態
に応じて適切に制御することができる。すなわち、吸気
管負圧判定領域においては、エンジントルクにアシスト
によるトルクが上乗せされる結果、その和の分の出力の
全部をエンジンのみによって負担する場合に比べて吸気
量が減少し、燃料消費を抑えることができる。一方、ス
ロットル開度判定領域においては、エンジン全開であ
り、加速意思を反映しているスロットル開度THに応じ
てアシストすることにより、運転者のアクセル操作に比
例してリニアに出力を変化させることができるものであ
る。
【0099】尚、この発明は上記実施形態に限られるも
のではなく、例えば、各種補正値を設定する場合には、
マップにより補正値を持たせたり、補正量を加算減算し
たり、補正係数をかける等、種々の態様が採用可能であ
る。また、高地等、気圧が低い地域で走行する場合に
は、その大気圧が吸気管負圧PBに影響するとともに、
エンジントルクの低下に起因してアクセルの踏み込み
量、つまりスロットル開度THが増加するので、気圧が
低い地域での走行が予定される場合は、大気圧に応じて
アシストトリガ閾値を補正するようにしてもよい。さら
に、上記実施形態ではオートマチックトランスミッショ
ンをCVTで代表したが、有段式の自動変速機を用いる
ことも可能である。また、エンジン始動を「スタータ」
と「モータ」を併用したもので開示したが、どちらか一
方であっても良い。
【0100】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
るハイブリッド車両の制御装置によれば、次の効果を奏
することができる。 (1)エンジントルクと比例関係にある吸気管負圧と、
運転者の加速意思を反映するスロットル開度との両方を
選択的に使い分けることにより、エンジン状態に応じて
適切に制御することができる。 (2)エンジンの部分負荷領域を吸気管負圧判定領域と
し、全負荷領域をスロットル開度判定領域とすることに
より、リニアにエンジントルクが変化する領域と、それ
以上のスロットル開度に感応しなくなる領域とのそれぞ
れの領域において効率的に制御することができ、省燃費
と加速性能の向上とを図ることができる。
【0101】(3)具体的な制御として、運転者の加速
意思を反映するスロットル開度関連情報に対してスロッ
トルアシストトリガ閾値を設定し、その閾値以上の場合
にはアシスト要求するとともに、その閾値までは吸気管
負圧関連情報に応じ吸気管負圧アシストトリガ閾値に基
づいてアシスト判定することとしているから、部分負荷
領域において吸気管負圧に基づき細かな制御を行い得る
とともに、全負荷領域において運転者の加速意思をリニ
アに反映させてアシスト制御することができる。 (4)坂道走行や高速走行時に吸気管負圧の変化量が小
さい場合には吸気管負圧アシストトリガ閾値を持ち上げ
る走行状態補正手段を有する構成とすることにより、走
行状態に影響されることなく、アシスト制御を適切に行
うことができる。
【0102】(5)蓄電装置の残容量が過充電状態であ
る場合に各アシストトリガ閾値を持ち下げる過充電補正
手段を有する構成とすることにより、残容量を速やかに
通常使用領域に復帰させることができる。 (6)蓄電装置の残容量が少ない場合に、スロットルア
シストトリガ閾値を持ち上げる残容量補正手段、あるい
は吸気管負圧アシスト判定手段による判定を禁止するア
シスト禁止手段を有する構成とすることにより、アシス
トの頻度を少なくして、早い時期に通常使用領域に復帰
させることができる。 (7)蓄電装置が初期残容量に対して所定深度減少した
場合に、スロットルアシストトリガ閾値を持ち上げる放
電深度補正手段を有する構成とすることにより、運転状
況により電気エネルギーを蓄積できないような走行をす
る場合でも、残容量を十分に回復し増加させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ハイブリッド車両の全体構成図である。
【図2】 モータ動作モード判定を示すフローチャート
図である。
【図3】 放電深度制限判定のフローチャート図であ
る。
【図4】 放電深度制限制御モード中のSOCを示すグ
ラフ図である。
【図5】 アシストトリガ判定のフローチャート図であ
る。
【図6】 スロットルアシストモードと吸気管負圧アシ
ストモードの閾値を示すグラフ図である。
【図7】 吸気管負圧アシストモードにおける閾値のグ
ラフ図である。
【図8】 吸気管負圧アシストトリガ補正のフローチャ
ート図である。
【図9】 吸気管負圧変化量の補正テーブルを示すグラ
フ図である。
【図10】 スロットルアシストトリガ補正のフローチ
ャート図である。
【図11】 加速モードのフローチャート図である。
【図12】 アシスト量の閾値を示すグラフ図である。
【図13】 アシスト量の補間グラフ図である。
【図14】 クルーズモードのフローチャート図であ
る。
【符号の説明】
3 バッテリ(蓄電装置) E エンジン M モータ NE エンジン回転数 PB 吸気管負圧 TH スロットル開度 S7 スロットル開度センサ 31 バッテリECU(残容量検出手段) S10 吸気管負圧センサ ゾーンA 通常使用領域 ゾーンB 暫定使用領域 ゾーンC 過放電領域 ゾーンD 過充電領域 MTHASTH 高スロットルアシストトリガ閾値 MTHASTL 低スロットルアシストトリガ閾値 ASTPWR 吸気管負圧アシストモードにおけ
る基本アシスト量 MASTH 高吸気管負圧アシストトリガ閾値 MASTL 低吸気管負圧アシストトリガ閾値 F_MAST モータアシスト判定フラグ(アシ
スト要求情報) SLP 勾配 F_HWY 高速判定フラグ DPBAST 吸気管負圧アシストトリガ補正値 DPBASLP 勾配・高速推定補正値 DPBAAC エアコン補正値 DPBAESZ Dゾーン補正値 DTHAAC エアコン補正値 DTHAESZ スロットルアシストトリガの基準
閾値 DTHAST スロットルアシストトリガ補正値 S208〜S214 吸気管負圧判定領域 S201〜S205 スロットル開度判定領域 S205 スロットル開度アシスト判定手段 S211 吸気管負圧アシスト判定手段、ア
シスト要求手段 S213、S241 吸気管負圧アシスト判定手段 S216 アシスト要求手段 S231、S232 吸気管負圧判定領域におけるエア
コン補正手段 S241、S242 スロットル開度判定領域における
エアコン補正手段 S221〜S228 走行状態補正手段 S248、S249 過充電補正手段 S246、S247 残容量補正手段 S208、S215 アシスト禁止手段 S244 放電深度補正手段 ASWRTHL/H スロットルアシストモードにおけ
る基本アシスト量 SOC バッテリの残容量 SOCINT バッテリの初期残容量 DODLMT 所定深度 S309 アシストモード判定手段 S310 エアコン作動判別手段 S312 吸気管負圧アシスト量決定手段 S313 エアコン作動判別手段 S315 スロットルアシスト量決定手段 S316 スロットルアシスト量変更手段 S317 DODリミット判定手段 S318 放電深度制限制御モード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内田 敬介 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 熊谷 克裕 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 鵜飼 朝雄 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 福地 博直 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3G093 AA04 AA06 AA07 AA16 BA19 CA06 CA07 CB00 CB03 CB05 DA01 DA03 DA06 DB00 DB04 DB05 DB11 DB18 FA10 FA11 FB05 5H115 PA12 PG04 PI15 PI16 PI29 PI30 PO17 PU01 PU23 PU25 QA01 QE03 QE04 QE10 QI04 SE06 TB01 TE02 TE03 TE06 TI02 TI05 TI06 TI10 TO21 TO23 TO30 TR19 TU16

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の推進力を出力するエンジンと、エ
    ンジンの出力をアシストするモータとを備えるハイブリ
    ッド車両の制御装置において、 モータによるアシスト開始のためのアシストトリガ閾値
    をエンジンの吸気管負圧関連情報に応じて設定した吸気
    管負圧判定領域と、該アシストトリガ閾値をスロットル
    開度関連情報に応じて設定したスロットル開度判定領域
    との二つの判定領域を有することを特徴とするハイブリ
    ッド車両の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記吸気管負圧判定領域はエンジンの部
    分負荷領域であり、スロットル開度判定領域は全負荷領
    域であることを特徴とする請求項1記載のハイブリッド
    車両の制御装置。
  3. 【請求項3】 車両の推進力を出力するエンジンと、ア
    シスト要求情報に基づきエンジンの出力をアシストする
    モータとを備えるハイブリッド車両の制御装置におい
    て、 スロットル開度関連情報がモータによるアシスト開始の
    ためのスロットルアシストトリガ閾値以上であるか否か
    を判定するスロットル開度アシスト判定手段と、スロッ
    トル開度関連情報がスロットルアシストトリガ閾値に達
    していないと判定された場合にエンジンの吸気管負圧関
    連情報がモータによるアシスト開始のための吸気管負圧
    アシストトリガ閾値以上であるか否かを判定する吸気管
    負圧アシスト判定手段と、これらアシスト判定手段によ
    ってスロットル開度関連情報または吸気管負圧関連情報
    がそれぞれのアシストトリガ閾値以上と判定された場合
    にアシスト要求情報を出力するアシスト要求手段とを備
    えることを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  4. 【請求項4】 前記スロットルアシストトリガ閾値は、
    エンジンが部分負荷領域から全負荷領域に移行する際の
    スロットル開度関連情報値に設定されていることを特徴
    とする請求項3記載のハイブリッド車両の制御装置。
  5. 【請求項5】 車両が坂道走行状態または高速走行状態
    であって吸気管負圧関連情報の変化量が小さい場合に前
    記吸気管負圧アシストトリガ閾値を持ち上げる走行状態
    補正手段を有することを特徴とする請求項3または4の
    いずれかに記載のハイブリッド車両の制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項3から5のいずれかに記載のハイ
    ブリッド車両の制御装置において、 エンジンの出力で発電した電気エネルギを蓄電するとと
    もに該電気エネルギを前記モータに供給する蓄電装置
    と、該蓄電装置の残容量を検出する残容量検出手段とを
    備えるとともに、残容量が過充電状態であると検出され
    た場合に、各アシストトリガ閾値を持ち下げる過充電補
    正手段を有することを特徴とするハイブリッド車両の制
    御装置。
  7. 【請求項7】 蓄電装置の残容量が少ないと検出された
    場合に、前記スロットルアシストトリガ閾値を持ち上げ
    る残容量補正手段を有することを特徴とする請求項6に
    記載のハイブリッド車両の制御装置。
  8. 【請求項8】 蓄電装置の残容量が少ないと検出された
    場合に、吸気管負圧アシスト判定手段による判定を禁止
    するアシスト禁止手段を有することを特徴とする請求項
    6または7に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  9. 【請求項9】 蓄電装置の残容量が車両走行開始時にお
    ける初期残容量に対して所定深度減少した場合に、前記
    スロットルアシストトリガ閾値を持ち上げる放電深度補
    正手段を有することを特徴とする請求項6から8のいず
    れかに記載のハイブリッド車両の制御装置。
JP36169598A 1998-12-07 1998-12-18 ハイブリッド車両の制御装置 Expired - Fee Related JP3336281B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36169598A JP3336281B2 (ja) 1998-12-18 1998-12-18 ハイブリッド車両の制御装置
US09/453,961 US6262491B1 (en) 1998-12-07 1999-12-03 Control system for hybrid vehicle
DE69942573T DE69942573D1 (de) 1998-12-07 1999-12-06 Regelsystem für ein Hybridfahrzeug
EP99124336A EP1008483B1 (en) 1998-12-07 1999-12-06 Control system for a hybrid vehicle

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36169598A JP3336281B2 (ja) 1998-12-18 1998-12-18 ハイブリッド車両の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000184509A true JP2000184509A (ja) 2000-06-30
JP3336281B2 JP3336281B2 (ja) 2002-10-21

Family

ID=18474572

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP36169598A Expired - Fee Related JP3336281B2 (ja) 1998-12-07 1998-12-18 ハイブリッド車両の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3336281B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001075300A1 (de) * 2000-03-31 2001-10-11 Siemens Aktiengesellschaft Verfahren zum starten einer brennkraftmaschine und starteinrichtung für eine brennkraftmaschine
JP2002247711A (ja) * 2001-02-20 2002-08-30 Honda Motor Co Ltd ハイブリッド車両の制御装置
JP2010036776A (ja) * 2008-08-06 2010-02-18 Mazda Motor Corp 車両用バッテリの充電制御方法及び充電制御装置
JP2012062039A (ja) * 2010-09-17 2012-03-29 Hyundai Motor Co Ltd ハイブリッド車両の制御装置及び方法
CN115263579A (zh) * 2022-08-01 2022-11-01 西华大学 一种发动机节气门控制信号产生装置及方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001075300A1 (de) * 2000-03-31 2001-10-11 Siemens Aktiengesellschaft Verfahren zum starten einer brennkraftmaschine und starteinrichtung für eine brennkraftmaschine
JP2002247711A (ja) * 2001-02-20 2002-08-30 Honda Motor Co Ltd ハイブリッド車両の制御装置
JP2010036776A (ja) * 2008-08-06 2010-02-18 Mazda Motor Corp 車両用バッテリの充電制御方法及び充電制御装置
JP2012062039A (ja) * 2010-09-17 2012-03-29 Hyundai Motor Co Ltd ハイブリッド車両の制御装置及び方法
US9096209B2 (en) 2010-09-17 2015-08-04 Hyundai Motor Company Control system and method for hybrid vehicle
CN115263579A (zh) * 2022-08-01 2022-11-01 西华大学 一种发动机节气门控制信号产生装置及方法
CN115263579B (zh) * 2022-08-01 2023-05-09 西华大学 一种发动机节气门控制信号产生装置及方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3336281B2 (ja) 2002-10-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3300295B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP3300294B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
CA2320003C (en) Control apparatus for hybrid vehicles
JP3926514B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
US6523626B2 (en) Control device for hybrid vehicles
EP1008483B1 (en) Control system for a hybrid vehicle
US6611115B2 (en) Control device for hybrid vehicles
JP3839199B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP2001103613A (ja) ハイブリッド車両の制御装置
US20140309829A1 (en) Electric vehicle
CA2375126C (en) Control apparatus for hybrid vehicle
JP3433504B2 (ja) 車両用電源装置
JP2001107764A (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP3383231B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
US6634447B1 (en) Control device for hybrid vehicle
JP3662904B2 (ja) ハイブリッド車両の駆動制御システム
JP3336281B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP2014004912A (ja) ハイブリッド自動車の制御装置
JP3336279B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP3300312B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP3961552B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP3946385B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP3375900B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020702

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080802

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090802

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100802

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100802

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110802

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110802

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120802

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120802

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130802

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140802

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees