JP2000183124A - 半導体ウェハの汚染量測定方法および汚染密度測定方法並びに局部汚染試料の作製方法 - Google Patents

半導体ウェハの汚染量測定方法および汚染密度測定方法並びに局部汚染試料の作製方法

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JP2000183124A
JP2000183124A JP35626198A JP35626198A JP2000183124A JP 2000183124 A JP2000183124 A JP 2000183124A JP 35626198 A JP35626198 A JP 35626198A JP 35626198 A JP35626198 A JP 35626198A JP 2000183124 A JP2000183124 A JP 2000183124A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】ウェハ汚染量の簡易かつ正確な測定に有効な半
導体ウェハの汚染量測定方法および汚染密度測定方法並
びに局部汚染試料の作製方法を提供する。 【解決手段】局部汚染試料および全面汚染試料をそれぞ
れ作製し、当該各試料のX線に対する入射角依存性を示
す局部試料特性(αDROP)と全面試料特性(α
IAP)を求め、これらの相対関係(α)を用いてウェ
ハ汚染量(AWAFER)を決定するとともに、局部汚
染試料のX線に対するX軸強度分布(I(X))とY軸
強度分布(I(Y))を測定して、半導体検出器の有効
開口面積(W)を算出し、これを用いてウェハ汚染密度
(DWAFER)を決定することにより、局部汚染試料
から作成した検量線を用いて全反射蛍光X線装置の絶対
校正が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウェハの汚
染量測定方法および汚染密度測定方法並びに局部汚染試
料の作製方法に関し、特に、ウェハ汚染量の簡易かつ正
確な測定に有効な半導体ウェハの汚染量測定方法および
汚染密度測定方法並びに局部汚染試料の作製方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスの高集積度化が進むにし
たがって、シリコンウェハの洗浄度を高めることが要求
されている。シリコンウェハの洗浄度を検査する方法と
して、VPD法(Vapor Phase Decom
position)と称される汚染量測定方法が従来か
ら行われている。このVPD法では、以下に示す一連の
手順に従って、シリコンウェハの汚染量が測定される。
【0003】(1)シリコンウェハを密閉容器に収容
し、一定の時間、フッ化水素酸蒸気雰囲気下にさらす。
この処理により、シリコンウェハの表面に形成された自
然酸化膜が分解され、疎水面が形成される。
【0004】(2)前記疎水面に酸性の液滴を滴下し、
該滴下した液滴をシリコンウェハの表面上で走査させ
る。この処理により、シリコンウェハに付着した汚染物
質が該液滴に吸収される。
【0005】(3)前記走査後の液滴を回収し、ICP
−MS法(InductivelyCoupled P
lasma−Mass Spectrometry)に
より、該回収したイオンカウントを検出する。尚、AA
S法の場合には、イオンカウントではなく、吸光度を検
出する。
【0006】(4)汚染物質の濃度が既知の液滴を使用
して検量線を作成する。
【0007】(5)前記検量線を使用して、前記検出し
たイオンカウントからステップ4で回収した液滴中の汚
染物質量を求め、この汚染物質量に基づいてシリコンウ
ェハの汚染量を特定する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、VPD法で
は、操作が複雑であるため、ウェハの表面から汚染物質
を完全に回収することが困難であり、測定値に誤差が生
じるという問題があった。
【0009】上記問題を解決するために確立された全反
射蛍光X線分析(TXRF:Total Reflec
tion X−ray Fluorescence)
は、簡便な測定方法であるが、標準試料が存在しないた
め、全反射蛍光X線分析のみでの絶対校正が行えないと
いう問題点があった。即ち、全反射蛍光X線分析によっ
て、ウェハの汚染量を測定する際には、結局VPD法と
の相関が必要であり、測定値に誤差が生じるという課題
を完全に解決するには至っていない。
【0010】一方、特開平4−144151号公報に
は、液滴による局部汚染と浸漬による全面汚染との差を
全反射X線分析装置の構成要素である半導体検出器の感
度分布として捉え、該感度分布を使用して全反射X線分
析装置による検出結果を補正する技術が開示されてい
る。この特開平4−144151号公報で開示された技
術は、上記問題点を解決する手段として非常に有用であ
ると考えられる。
【0011】しかし、半導体検出器の感度分布は、液滴
の形状やX線の入射方向等の測定条件によって変動す
る。従って、当該技術を有効に実施するためには、各種
測定条件が考慮された技術へと発展させることが望まれ
ていた。
【0012】そこで、本発明は、ウェハ汚染量の簡易か
つ正確な測定に有効な半導体ウェハの汚染量測定方法お
よび汚染密度測定方法並びに局部汚染試料の作製方法を
提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、半導体ウェハ(26)にX
線(32)を照射して得られる蛍光X線(30)を半導
体検出器(28)を用いて検出し、該半導体ウェハ(2
6)の汚染量を測定する半導体ウェハの汚染量測定方法
において、汚染物質を含む汚染液滴(12)を第1の半
導体基板(10)の表面に滴下して、表面に汚染痕(1
4)を有する局部汚染試料(16)を作製する局部汚染
試料作製工程(S10)と、前記局部汚染試料作製工程
(S10)が作製した局部汚染試料(16)にX線(3
2)を照射して得られる局部試料強度(IDROP)を
検出し、該局部試料強度(IDROP)と前記汚染液滴
(12)の汚染量である液滴汚染量(ADR OP)との
対応関係を示す検量線を作成する検量線作成工程(S1
2)と、前記局部汚染試料作製工程(S10)が作製し
た局部汚染試料(16)に、入射角(θ)を変化させな
がらX線(32)を照射して得られる局部試料強度分布
(IDROP(θ))を測定する局部試料強度分布測定
工程(S14)と、前記汚染物質を含む汚染溶液(2
0)中に第2の半導体基板(18)を浸漬し、表面に汚
染層(22)を有する全面汚染試料(24)を作製する
全面汚染試料作製工程(S16)と、前記全面汚染試料
作製工程(S16)が作製した全面汚染試料(24)
に、入射角(θ)を変化させながらX線(32)を照射
して得られる全面試料強度分布(IIAP(θ))を測
定する全面試料強度分布測定工程(S18)と、前記局
部試料強度分布測定工程(S14)が測定した局部試料
強度分布(I ROP(θ))と、前記全面試料強度分
布測定工程(S18)が測定した全面試料強度分布(I
IAP(θ))とを前記入射角(θ)の高角領域(R
H)で一致させて規格化し、局部試料特性
(αDROP)と全面試料特性(αIAP)とを求める
規格化工程(S19)と、前記規格化工程(S19)が
求めた局部試料特性(αDROP)と全面試料特性(α
IAP)との相対関係(α)を算出する相対関係算出工
程(S20)と、前記半導体ウェハ(26)にX線(3
2)を照射して得られるウェハ強度(I WAFER)を
検出するウェハ強度検出工程(S22)と、前記検量線
作成工程(S12)が作成した検量線と、前記相対関係
算出工程(S20)が算出した相対関係(α)と、前記
ウェハ強度検出工程(S22)が検出したウェハ強度
(IWAFER)とを用いて、ウェハ汚染量(A
WAFER)を決定するウェハ汚染量決定工程(S2
4)とを具備することを特徴とする。
【0014】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明において、前記ウェハ汚染量決定工程(S2
4)は、前記相対関係算出工程(S20)が算出した相
対関係(α)を用いて、前記検量線作成工程(S12)
が作成した検量線の局部試料強度(IDROP)を補正
し、前記ウェハ強度検出工程(S22)が検出したウェ
ハ強度(IWAFER)を前記補正後の検量線に当ては
めて、前記ウェハ汚染量(AWAFER)を決定するこ
とを特徴とする。
【0015】また、請求項3記載の発明は、請求項2記
載の発明において、前記相対関係算出工程(S20)
は、(式1) α:相対関係、αIAP:全面試料特性、αDROP
局部試料特性 上式を実行して、前記相対関係を算出し、前記局部試料
強度(IDROP)の補正は、(式2) I:補正強度、α:相対関係、IDROP:局部試料強
度 上式を実行して行うことを特徴とする。
【0016】また、請求項4記載の発明は、請求項1記
載の発明において、前記ウェハ汚染量決定工程(S2
4)は、前記相対関係算出工程(S20)が算出した相
対関係(α)を用いて、前記ウェハ強度検出工程(S2
2)が検出したウェハ強度(IWAFER)を補正し、
該補正して得られた補正強度(I)を前記検量線作成工
程(S12)が作成した検量線に当てはめて、前記ウェ
ハ汚染量(AWAFER)を決定することを特徴とす
る。
【0017】また、請求項5記載の発明は、請求項4記
載の発明において、前記相対関係算出工程(S20)
は、(式3) α:相対関係、αDROP:局部試料特性、αIAP
全面試料特性 上式を実行して、前記相対関係を算出し、前記補正強度
(I)は、(式4) I:補正強度、α:相対関係、IWAFER:ウェハ強
度 上式を実行して算出することを特徴とする。
【0018】また、請求項6記載の発明は、請求項1乃
至請求項5のいずれかに記載の発明において、前記局部
汚染試料作製工程(S10)は、前記汚染液滴(12)
を2種類以上調製し、該調製した各汚染液滴(12)を
それぞれ異なる位置に滴下することを特徴とする。
【0019】また、請求項7記載の発明は、請求項1乃
至請求項6のいずれかに記載の発明において、前記汚染
液滴(12)は、前記第1の半導体基板(10)の表面
に存在する自然酸化膜を除去して形成された疎水面上に
滴下し、前記汚染痕(14)は、前記疎水面上に滴下さ
れた汚染液滴(12)を乾燥させて形成することを特徴
とする。
【0020】また、請求項8記載の発明は、請求項1乃
至請求項7のいずれかに記載の発明において、前記局部
汚染試料作製工程(S10)は、前記汚染物質を1pg
〜100ng含む1〜100μlの前記汚染液滴(1
2)を滴下して、0.1〜10mm直径の前記汚染痕
(14)を形成することを特徴とする。
【0021】また、請求項9記載の発明は、請求項1乃
至請求項8のいずれかに記載の発明において、前記汚染
物質は、金属であり、前記汚染液滴(12)は、フッ
酸、超純水およびフッ酸+過酸化水素水のグループから
選択されることを特徴とする。
【0022】また、請求項10記載の発明は、半導体ウ
ェハ(26)にX線(32)を照射して得られる蛍光X
線(30)を半導体検出器(28)を用いて検出し、該
半導体ウェハ(26)の汚染密度を測定する半導体ウェ
ハの汚染密度測定方法において、汚染物質を含む汚染液
滴(12)を第1の半導体基板(10)の表面に滴下し
て、表面に汚染痕(14)を有する局部汚染試料(1
6)を作製する局部汚染試料作製工程(S10)と、前
記局部汚染試料作製工程(S10)が作製した局部汚染
試料(16)にX線(32)を照射して得られる局部試
料強度(IDROP)を検出し、該局部試料強度(I
DROP)と前記汚染液滴(12)の汚染量である液滴
汚染量(ADR OP)との対応関係を示す検量線を作成
する検量線作成工程(S12)と、前記局部汚染試料作
製工程(S10)が作製した局部汚染試料(16)と前
記半導体検出器(28)とをX軸方向に沿って相対的に
移動させながら、X線(32)を該X軸と平行に照射し
て得られるX軸強度分布(I(X))を測定するX軸強
度分布測定工程(S26)と、前記局部汚染試料作製工
程(S10)が作製した局部汚染試料(16)と前記半
導体検出器(28)とをY軸方向に沿って相対的に移動
させながら、X線(32)を該X軸と平行に照射して得
られるY軸強度分布(I(Y))を測定するY軸強度分
布測定工程(S28)と、前記X軸強度分布測定工程
(S26)が測定したX軸強度分布(I(X))と、前
記Y軸強度分布測定工程(S28)が測定したY軸強度
分布(I(Y))とを用いて、前記半導体検出器(2
8)の有効開口面積(W)を算出する有効開口面積算出
工程(S30)と、前記半導体ウェハ(26)にX線
(32)を照射して得られるウェハ強度
(I WAFER)を検出するウェハ強度検出工程(S2
2)と、前記検量線作成工程(S12)が作成した検量
線と、前記有効開口面積算出工程(S30)が算出した
有効開口面積(W)と、前記ウェハ強度検出工程(S2
2)が検出したウェハ強度(IWAFER)とを用い
て、ウェハ汚染密度(D AFER)を決定するウェハ
汚染密度決定工程(S32)とを具備することを特徴と
する。
【0023】また、請求項11記載の発明は、請求項1
0記載の発明において、前記ウェハ汚染密度決定工程
(S32)は、前記有効開口面積算出工程(S30)が
算出した有効開口面積(W)を用いて、前記検量線作成
工程(S12)が作成した検量線の液滴汚染量(A
DROP)を前記汚染液滴(12)の汚染密度を示す液
滴汚染密度(DDROP)に変換し、前記ウェハ強度検
出工程(S22)が検出したウェハ強度
(IWAFER)を前記変換後の検量線に当てはめて、
前記ウェハ汚染密度(DWAFER)を決定することを
特徴とする。
【0024】また、請求項12記載の発明は、請求項1
1記載の発明において、前記液滴汚染密度
(DDROP)は、(式5) DROP:液滴汚染密度、ADROP:液滴汚染量、
W:有効開口面積 上式を実行して算出することを特徴とする。
【0025】また、請求項13記載の発明は、請求項1
0記載の発明において、前記ウェハ汚染密度決定工程
(S32)は、前記有効開口面積算出工程(S30)が
算出した有効開口面積(W)を用いて、前記ウェハ強度
検出工程(S22)が検出したウェハ強度(I
WAFER)を補正し、該補正して得られた補正強度
(I)を前記検量線作成工程(S12)が作成した検量
線に当てはめて、前記ウェハ汚染密度(DWAFER
を決定することを特徴とする。
【0026】また、請求項14記載の発明は、請求項1
3記載の発明において、前記補正強度(I)は、(式
6) I:補正強度、IWAFER:ウェハ強度、W:有効開
口面積 上式を実行して算出することを特徴とする。
【0027】また、請求項15記載の発明は、請求項1
0乃至請求項14のいずれかに記載の発明において、前
記有効開口面積算出工程(S30)は、前記X軸強度分
布測定工程(S26)が測定したX軸強度分布(I
(X))または前記Y軸強度分布測定工程(S28)が
測定したY軸強度分布(I(Y))のピーク値を1とし
て、該X軸強度分布(I(X))および該Y軸強度分布
(I(Y))を規格化し、該規格化したX軸強度分布
(I(X))およびY軸強度分布(I(Y))の強度方
向をZ軸として3次元プロファイル(34)を作成し、
該生成した3次元プロファイル(34)の体積を算出
し、該算出して得られた体積を前記有効開口面積(W)
とすることを特徴とする。
【0028】また、請求項16記載の発明は、請求項1
5記載の発明において、前記体積の算出は、前記3次元
プロファイル(34)の等高線を楕円で近似し、該楕円
の面積を前記Z軸方向に積分して行うことを特徴とす
る。
【0029】また、請求項17記載の発明は、請求項1
6記載の発明において、前記体積の算出は、(式7) V:3次元プロファイル(34)の体積、π:円周率、
(Z):等高線の横軸の長さ、F(Z):等高線
の縦軸の長さ 上式を実行して行うことを特徴とする。
【0030】また、請求項18記載の発明は、請求項1
0乃至請求項17のいずれかに記載の発明において、前
記局部汚染試料作製工程(S10)は、前記汚染液滴
(12)を2種類以上調製し、該調製した各汚染液滴
(12)をそれぞれ異なる位置に滴下することを特徴と
する。
【0031】また、請求項19記載の発明は、請求項1
0乃至請求項18のいずれかに記載の発明において、前
記汚染液滴(12)は、前記第1の半導体基板(10)
の表面に存在する自然酸化膜を除去して形成された疎水
面上に滴下し、前記汚染痕(14)は、前記疎水面上に
滴下された汚染液滴(12)を乾燥させて形成すること
を特徴とする。
【0032】また、請求項20記載の発明は、請求項1
0乃至請求項19のいずれかに記載の発明において、前
記局部汚染試料作製工程(S10)は、前記汚染物質を
1pg〜100ng含む1〜100μlの前記汚染液滴
(12)を滴下して、0.1〜10mm直径の前記汚染
痕(14)を形成することを特徴とする。
【0033】また、請求項21記載の発明は、請求項1
0乃至請求項20のいずれかに記載の発明において、前
記汚染物質は、金属であり、前記汚染液滴(12)は、
フッ酸、超純水およびフッ酸+過酸化水素水のグループ
から選択されることを特徴とする。
【0034】また、請求項22記載の発明は、半導体ウ
ェハ(26)にX線(32)を照射して得られる蛍光X
線(30)を半導体検出器(28)を用いて検出し、該
半導体ウェハ(26)の汚染密度を測定する半導体ウェ
ハの汚染密度測定方法において、汚染物質を含む汚染液
滴(12)を第1の半導体基板(10)の表面に滴下し
て、表面に汚染痕(14)を有する局部汚染試料(1
6)を作製する局部汚染試料作製工程(S10)と、前
記局部汚染試料作製工程(S10)が作製した局部汚染
試料(16)にX線(32)を照射して得られる局部試
料強度(IDROP)を検出し、該局部試料強度(I
DROP)と前記汚染液滴(12)の汚染量である液滴
汚染量(ADR OP)との対応関係を示す検量線を作成
する検量線作成工程(S12)と、前記局部汚染試料作
製工程(S10)が作製した局部汚染試料(16)に、
入射角(θ)を変化させながらX線(32)を照射して
得られる局部試料強度分布(IDROP(θ))を測定
する局部試料強度分布測定工程(S14)と、前記汚染
物質を含む汚染溶液(20)中に第2の半導体基板(1
8)を浸漬し、表面に汚染層(22)を有する全面汚染
試料(24)を作製する全面汚染試料作製工程(S1
6)と、前記全面汚染試料作製工程(S16)が作製し
た全面汚染試料(24)に、入射角(θ)を変化させな
がらX線(32)を照射して得られる全面試料強度分布
(IIAP(θ))を測定する全面試料強度分布測定工
程(S18)と、前記局部試料強度分布測定工程(S1
4)が測定した局部試料強度分布(I ROP(θ))
と、前記全面試料強度分布測定工程(S18)が測定し
た全面試料強度分布(IIAP(θ))とを前記入射角
(θ)の高角領域(RH)で一致させて規格化し、局部
試料特性(αDROP)と全面試料特性(αIAP)と
を求める規格化工程(S19)と、前記規格化工程(S
19)が求めた局部試料特性(αDROP)と全面試料
特性(αIAP)との相対関係(α)を算出する相対関
係算出工程(S20)と、前記半導体ウェハ(26)に
X線(32)を照射して得られるウェハ強度(I
WAFER)を検出するウェハ強度検出工程(S22)
と、前記局部汚染試料作製工程(S10)が作製した局
部汚染試料(16)と前記半導体検出器(28)とをX
軸方向に沿って相対的に移動させながら、X線(32)
を該X軸と平行に照射して得られるX軸強度分布(I
(X))を測定するX軸強度分布測定工程(S26)
と、前記局部汚染試料作製工程(S10)が作製した局
部汚染試料(16)と前記半導体検出器(28)とをY
軸方向に沿って相対的に移動させながら、X線(32)
を該X軸と平行に照射して得られるY軸強度分布(I
(Y))を測定するY軸強度分布測定工程(S28)
と、前記X軸強度分布測定工程(S26)が測定したX
軸強度分布(I(X))と、前記Y軸強度分布測定工程
(S28)が測定したY軸強度分布(I(Y))とを用
いて、前記半導体検出器(28)の有効開口面積(W)
を算出する有効開口面積算出工程(S30)と、前記検
量線作成工程(S12)が作成した検量線と、前記相対
関係算出工程(S20)が算出した相対関係(α)と、
前記ウェハ強度検出工程(S22)が検出したウェハ強
度(IWAFER)と、前記有効開口面積算出工程(S
30)が算出した有効開口面積(W)とを用いて、ウェ
ハ汚染密度(DWAFER)を決定するウェハ汚染密度
決定工程(S32)とを具備することを特徴とする。
【0035】また、請求項23記載の発明は、請求項2
2記載の発明において、前記ウェハ汚染密度決定工程
(S32)は、前記相対関係算出工程(S20)が算出
した相対関係(α)を用いて、前記検量線作成工程(S
12)が作成した検量線の局部試料強度(IDROP
を補正するとともに、前記有効開口面積算出工程(S3
0)が算出した有効開口面積(W)を用いて、前記検量
線の液滴汚染量(ADROP)を前記汚染液滴(12)
の汚染密度を示す液滴汚染密度(DDROP)に変換
し、前記ウェハ強度検出工程(S22)が検出したウェ
ハ強度(IWAFER)を前記変換後の検量線に当ては
めて、前記ウェハ汚染密度(DWAFER)を決定する
ことを特徴とする。
【0036】また、請求項24記載の発明は、請求項2
3記載の発明において、前記相対関係算出工程(S2
0)は、(式1) α:相対関係、αIAP:全面試料特性、αDROP
局部試料特性 上式を実行して、前記相対関係を算出し、前記局部試料
強度(IDROP)の補正は、(式2) I:補正強度、α:相対関係、IDROP:局部試料強
度 上式を実行して行い、前記液滴汚染密度(DDROP
は、(式5) DROP:液滴汚染密度、ADROP:液滴汚染量、
W:有効開口面積 上式を実行して算出することを特徴とする。
【0037】また、請求項25記載の発明は、請求項2
2記載の発明において、前記ウェハ汚染密度決定工程
(S32)は、前記相対関係算出工程(S20)が算出
した相対関係(α)と、前記有効開口面積算出工程(S
30)が算出した有効開口面積(W)とを用いて、前記
ウェハ強度検出工程(S22)が検出したウェハ強度
(IWAFER)を補正し、該補正して得られた補正強
度(I)を前記検量線作成工程(S12)が作成した検
量線に当てはめて、前記ウェハ汚染密度
(DWAFER)を決定することを特徴とする。
【0038】また、請求項26記載の発明は、請求項2
5記載の発明において、前記補正強度(I)は、(式
8) I:補正強度、α:相対関係、IWAFER:ウェハ強
度、有効開口面積 上式を実行して算出することを特徴とする。
【0039】また、請求項27記載の発明は、請求項2
2乃至請求項26のいずれかに記載の発明において、前
記局部汚染試料作製工程(S10)は、前記汚染液滴
(12)を2種類以上調製し、該調製した各汚染液滴
(12)をそれぞれ異なる位置に滴下することを特徴と
する。
【0040】また、請求項28記載の発明は、請求項2
2乃至請求項27のいずれかに記載の発明において、前
記汚染液滴(12)は、前記第1の半導体基板(10)
の表面に存在する自然酸化膜を除去して形成された疎水
面上に滴下し、前記汚染痕(14)は、前記疎水面上に
滴下された汚染液滴(12)を乾燥させて形成すること
を特徴とする。
【0041】また、請求項29記載の発明は、請求項2
2乃至請求項28のいずれかに記載の発明において、前
記局部汚染試料作製工程(S10)は、前記汚染物質を
1pg〜100ng含む1〜100μlの前記汚染液滴
(12)を滴下して、0.1〜10mm直径の前記汚染
痕(14)を形成することを特徴とする。
【0042】また、請求項30記載の発明は、請求項2
2乃至請求項29のいずれかに記載の発明において、前
記汚染物質は、金属であり、前記汚染液滴(12)は、
フッ酸、超純水およびフッ酸+過酸化水素水のグループ
から選択されることを特徴とする。
【0043】また、請求項31記載の発明は、半導体ウ
ェハの表面に汚染痕が形成された局部汚染試料を作製す
る局部汚染試料作製方法において、前記半導体ウェハの
表面に存在する自然酸化膜を除去し、該半導体ウェハに
疎水面を形成する疎水面形成工程と、前記疎水面に汚染
物質を含む汚染液滴を滴下する汚染液滴滴下工程と、前
記汚染液滴が滴下された半導体ウェハを乾燥させて、該
半導体ウェハの表面に前記汚染痕を形成する汚染痕形成
工程とを具備することを特徴とする。
【0044】また、請求項32記載の発明は、請求項3
1記載の発明において、前記汚染液滴滴下工程は、前記
汚染液滴を2種類以上調製し、該調製した各汚染液滴を
それぞれ異なる位置に滴下することを特徴とする。
【0045】また、請求項33記載の発明は、請求項3
1または請求項32記載の発明において、前記汚染液滴
滴下工程は、前記汚染物質を1pg〜100ng含む1
〜100μlの前記汚染液滴を滴下し、前記汚染痕形成
工程は、0.1〜10mm直径の前記汚染痕を形成する
ことを特徴とする。
【0046】また、請求項34記載の発明は、請求項3
1乃至請求項33のいずれかに記載の発明において、前
記汚染物質は、金属であり、前記汚染液滴は、フッ酸、
超純水およびフッ酸+過酸化水素水のグループから選択
されることを特徴とする。
【0047】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して詳細に説明する。
【0048】(発明の概要)本発明の第1の特徴は、局
部汚染試料および全面汚染試料をそれぞれ作製し、当該
各試料のX線に対する入射角依存性を示す局部試料特性
αDROPと全面試料特性αIAPを求め、これらの相
対関係αを用いてウェハ汚染量AWAFERを決定する
ことにある(図1参照)。
【0049】本発明の第2の特徴は、局部汚染試料のX
線に対するX軸強度分布I(X)とY軸強度分布I
(Y)を測定して、半導体検出器の有効開口面積Wを算
出し、これを用いてウェハ汚染密度DWAFERを決定
することにある。(図4参照)。
【0050】上記特徴により、局部汚染試料から作成し
た検量線が直接使用できるため、全反射蛍光X線装置の
絶対校正が可能となる。
【0051】(第1の形態)本発明の第1の形態は、局
部汚染試料と全面汚染試料との相対関係を利用して半導
体ウェハの汚染量を測定する発明である。
【0052】前述したように、従来は、全反射蛍光X線
分析に適した標準試料が存在しなかったため、全反射蛍
光X線分析の絶対校正を実現するには、まず、適切な標
準試料を選定することが必要である。
【0053】本発明者らは、全反射蛍光X線分析の標準
試料として、所望の汚染量が容易に得られる局部汚染試
料を選定した。この局部汚染試料を使用して作成された
検量線は、測定誤差が少なく、作成が容易である。
【0054】ここで、半導体ウェハの汚染原因となる汚
染物質は、該半導体ウェハの表面に一様に付着している
ため、局部汚染試料と汚染状態が異なる。従って、上記
検量線を該半導体ウェハの汚染量測定に用いるには、汚
染状態に起因する蛍光X線強度の差を考慮する必要があ
る。一般に、汚染状態に起因する蛍光X線強度の差は、
X線の入射角依存性として現れる。
【0055】そこで、本発明者らは、局部汚染試料の入
射角依存性と全面汚染試料の入射角依存性の相対関係を
求め、この相関関係を利用して、上記検量線の適用を図
った。
【0056】本発明の第1の形態は、上記観点から構成
された発明であり、全反射蛍光X線分析の絶対校正を実
現する技術を提供する。
【0057】図1は、本発明の第1の形態に係る半導体
ウェハの汚染量測定方法の構成を示す工程図である。以
下、同図に基づいて、この第1の形態の構成を説明す
る。
【0058】図2は、図1に示す局部汚染試料作製工程
S10が実行する局部汚染試料16の作製動作を示す動
作説明図である。以下、同図を使用して、図1に示す局
部汚染試料作製工程S10の構成を説明する。
【0059】局部汚染試料作製工程S10は、汚染物質
を含む汚染液滴12を第1の半導体基板10の表面に滴
下し(同図(a))、該滴下した汚染液滴12を乾燥さ
せて汚染痕14を形成し(同図(b))、表面が局部的
に汚染された局部汚染試料(以下、必要に応じて「DR
OP」と示す)を得る。ここで、DROPは、ドロップ
レット法の略であり、局部汚染試料16の作製手段とし
て利用できる。
【0060】好ましくは、第1の半導体基板10の表面
に存在する自然酸化膜を除去して、該第1の半導体基板
10に疎水面を形成し、この疎水面上に汚染液滴12を
滴下する。自然酸化膜を除去する手段としては、VPD
(vapor phasedecompositio
n)等のフッ素系化合物を利用した方法が使用できる。
このように、汚染液滴12を疎水面上に滴下すると、汚
染液滴12が疎水面ではじかれるため、粒の細かい汚染
痕14を形成することができる。
【0061】また、汚染液滴12の乾燥は、自然乾燥と
することが好ましく、汚染痕は、半導体検出器の検出範
囲(例えば、直径2cm)に対して十分小さい大きさで
形成する。例えば、汚染物質を1pg〜100ng含む
1〜100μlの前記汚染液滴12を第1の半導体基板
10表面に滴下し、0.1〜10mm直径の汚染痕14
を形成する。
【0062】また、好ましくは、汚染物質を金属とし、
汚染液滴12をフッ酸、超純水およびフッ酸+過酸化水
素水のグループから選択する。これらの親水性溶媒で汚
染液滴12を構成すると、該汚染液滴12が疎水面上で
はじかれ易くなり、好適な球形が得られる。
【0063】汚染痕14は、同図に示すように、1つだ
け形成してもよいし、異なる汚染量を有する汚染痕14
を複数形成してもよい。この場合には、濃度の異なる2
種類以上の汚染液滴12を調製し、該調製した各汚染液
滴12をそれぞれ第1の半導体基板10上の異なる位置
に滴下する。
【0064】このとき、各液滴は、半導体検出器の検出
範囲内で重ならない位置に滴下する。好ましくは、各液
滴の形状を同一とし、濃度のみが異なるように滴下す
る。これにより、1つの局部汚染試料から複数の蛍光X
線強度が得られるため、検量線作製が容易に行える。ま
た、この応用例として、異なる物質を含む液滴を複数滴
下してもよい。
【0065】図3は、図1に示す検量線作成工程S12
が実行する蛍光X線強度の検出動作を示す動作説明図で
ある。以下、同図を使用して、図1に示す検量線作成工
程S12の構成を説明する。
【0066】検量線作成工程S12は、局部汚染試料1
6にX線32を照射して、該局部汚染試料16から得ら
れた蛍光X線30を半導体検出器28で受光して、該受
光した蛍光X線30の強度(以下、「局部試料強度I
DROP」という)を検出する。この局部試料強度I
DROPの検出を汚染液滴12の汚染量(以下、「液滴
汚染量ADROPという」)を変化させながら行って、
局部試料強度IDROPと汚染液滴12との対応関係を
求める。
【0067】図4は、図1に示す検量線作成工程S12
が作成した検量線の一例を示すグラフである。同図に示
すように、検量線作成工程S12は、局部試料強度I
DRO を縦軸、液滴汚染量ADROPを横軸とする平
面上にデータをプロットし、検量線を作成する。ここ
で、同図に示す検量線では、局部試料強度IDROP
単位が<counts>であり、液滴汚染量ADROP
の単位が<atoms>である。
【0068】尚、蛍光X線強度と汚染物質量との関係
は、一般に比例関係となるため、該比例関係の比例係数
を検量線として使用してもよい。
【0069】図5は、図1に示す局部試料強度分布測定
工程S14が実行する局部試料強度分布I
DROP(θ)の測定動作を示す動作説明図である。以
下、同図を使用して、図1に示す局部試料強度分布測定
工程S14の構成を説明する。
【0070】局部試料強度分布測定工程S14は、局部
汚染試料16の表面に入射角θを変化させながらX線3
2を照射して、該局部汚染試料16から得られた蛍光X
線30の強度分布(以下、「局部試料強度分布I
DROP(θ)」)を測定する。X線の入射角θは、ア
ングルスキャンによって変化させることができる。この
とき、入射角θを変化させる範囲には、全反射条件を満
たす低角領域RLと全反射条件をはずれた高角領域RH
とを含める。
【0071】図6は、図1に示す局部試料強度分布測定
工程S14が測定した局部試料強度分布I
DROP(θ)の一例を示すグラフである。同図に示す
ように、局部試料強度分布測定工程S14が測定した局
部試料強度分布IDROP(θ)は、低角領域RLにブ
ロードな強度ピークを有し、高角領域RHに入ると強度
がなだらかに減少する。
【0072】局部試料強度分布IDROP(θ)が同図
に示すような分布曲線を有するのは、局部汚染試料16
の汚染痕14が小山形状であることに起因する。即ち、
低角領域RLでは、汚染痕14が該汚染痕14に直接入
射するX線と、一旦、第1の半導体基板10の表面で反
射してから入射するX線とを吸収するため、蛍光X線の
量が多くなる。一方、高角領域RHでは、汚染痕14
は、第1の半導体基板10の表面で反射してから入射す
るX線を吸収しなくなるため、蛍光X線の量が少なくな
る。その結果、局部試料強度分布IDROP(θ)が同
図に示すような分布曲線となる。
【0073】図7は、図1に示す全面汚染試料作製工程
S16が実行する全面汚染試料24の作製動作を示す動
作説明図である。以下、同図を使用して、図1に示す全
面汚染試料作製工程S16の構成を説明する。
【0074】全面汚染試料作製工程S16は、汚染物質
を含む汚染溶液20中に第2の半導体基板18を浸漬し
(同図(a))、表面に汚染層22を有する全面汚染試
料24(以下、必要に応じて「IAP」と示す)を得る
(同図(b))。ここで、IAP(Immersion
Alkaline hydrogen Peroxi
de solution)は、汚染液浸漬法の略であ
り、全面汚染試料24を作製する手段として利用でき
る。尚、汚染層22は、同図に示すように、第2の半導
体基板18の表面にのみ形成しても、全面に形成しても
よい。
【0075】図8は、図1に示す全面試料強度分布測定
工程S18が実行する全面試料強度分布IIAP(θ)
の測定動作を示す動作説明図である。以下、同図を使用
して、図1に示す全面試料強度分布測定工程S18の構
成を説明する。
【0076】全面試料強度分布測定工程S18は、全面
汚染試料24の表面に入射角θを変化させながらX線3
2を照射して、該全面汚染試料24から得られた蛍光X
線30の強度分布(以下、「全面試料強度分布IIAP
(θ)」)を測定する。X線32の入射角θは、前述し
た局部試料強度分布測定工程S14と同様にして変化さ
せる。
【0077】図9は、図1に示す全面試料強度分布測定
工程S18が測定した全面試料強度分布IIAP(θ)
の一例を示すグラフである。同図に示すように、全面試
料強度分布測定工程S18が測定した全面試料強度分布
IAP(θ)は、低角領域RLの後半に比較的急峻な
強度ピークを有し、高角領域RHで減少する。
【0078】全面試料強度分布IIAP(θ)が同図に
示すような分布曲線を有するのは、全面汚染試料24の
汚染層22が平坦であることに起因する。即ち、低角領
域RLの前半部分では、X線の反射量が多いため、蛍光
X線の量が少ないが、X線の入射角θが大きくなるにつ
れて、X線の反射量が少なくなり、蛍光X線の量が多く
なる。そして、X線の入射角θが高角領域RHに入る
と、全反射条件をはずれるため、蛍光X線の量が少なく
なる。その結果、局部試料強度分布IDROP(θ)が
同図に示すような分布曲線となる。
【0079】図10は、図1に示す規格化工程S19が
導出した局部試料特性αDROPおよび全面試料特性α
IAPと、図1に示す相対関係算出工程S20が算出し
た相対関係αの一例を示すグラフである。以下、同図を
使用して、図1に示す規格化工程S19と、図1に示す
相対関係算出工程S20の構成を説明する。
【0080】規格化工程S19は、局部試料強度分布I
DROP(θ)と全面試料強度分布IIAP(θ)とを
高角領域RHで一致させて規格化し、局部試料特性α
DRO と全面試料特性αIAPとを求める。ここで、
局部試料強度分布IDROP(θ)と全面試料強度分布
IAP(θ)とを高角領域RHで一致させる理由は、
以下の通りである。
【0081】即ち、低角領域RLでは、局部汚染試料1
6の汚染痕14が第1の半導体基板10の表面で反射し
たX線を吸収するのに対し、全面汚染試料24の汚染層
22は、第2の半導体基板18の表面で反射したX線を
吸収しないため、局部試料強度IDROPが全面試料強
度IIAPよりも大きくなる。
【0082】一方、高角領域RHでは、局部汚染試料1
6の汚染痕14および全面汚染試料24の汚染層22の
いずれも第1の半導体基板10および第2の半導体基板
18でそれぞれ反射したX線を吸収しないため、局部試
料強度IDROPと全面試料強度IIAPとの比が一定
になると考えられる。
【0083】局部試料強度IDROPと全面試料強度I
IAPのと比は、汚染痕14の汚染密度と汚染層22の
汚染密度の比によって決まるため、汚染痕14の汚染密
度と汚染層22の汚染密度との比が1になるように、例
えば、局部試料強度IDRO の値と全面試料強度I
IAPの値とが高角領域RHで同一となるように、局部
試料強度IDROPと全面試料強度IIAPを規格化す
れば、局部汚染試料16と全面汚染試料24の相対関係
を得ることができる。この規格化によって得られた曲線
が同図に示す局部試料特性αDROPと全面試料特性α
IAPである。
【0084】相対関係算出工程S20は、同図に示すよ
うに、所定の入射角、即ち、検量線作成工程S12で局
部汚染試料16に照射したX線32の入射角における局
部試料特性αDROPと全面試料特性αIAPとの比率
を算出して相対関係αを求める。
【0085】図11は、図1に示すウェハ強度検出工程
S22が実行するウェハ強度IWA FERの検出動作を
示す動作説明図である。以下、同図を使用して、図1に
示すウェハ強度検出工程S22の構成を説明する。
【0086】ウェハ強度検出工程S22は、汚染量を測
定したい半導体ウェハ26にX線32を照射して、該半
導体ウェハ26から得られた蛍光X線30を半導体検出
器28で受光して、該受光した蛍光X線30の強度(以
下、「ウェハ強度IWAFE 」という)を検出する。
ここで、半導体ウェハ26に照射するX線32の入射角
は、相対関係αの算出基準とした入射角と同一とする。
従って、検量線作成工程S12が照射するX線の入射角
と、相対関係算出工程S20が使用するX線の入射角
と、ウェハ強度検出工程S22が照射するX線の入射角
とは、同一の角度となる。この角度は、例えば、全反射
蛍光X線分析で一般に用いられる0.05°とする。
【0087】図1に示すウェハ汚染量決定工程S24
は、上記のようにして得られた検量線と、相対関係α
と、ウェハ強度IWAFERを用いて、半導体ウェハ2
6の汚染量(以下、「ウェハ汚染量AWAFERとい
う」)を決定する。ウェハ汚染量A WAFERの決定
は、相対関係αを用いて検量線を補正するかまたはウェ
ハ強度IWAFERを補正することにより行う。
【0088】相対関係αを用いて検量線を補正する場合
には、相対関係算出工程S20は、(式1) α:相対関係、αIAP:全面試料特性、αDROP
局部試料特性 上式を実行して、相対関係αを算出する。
【0089】ウェハ汚染量決定工程S24は、(式2) I:補正強度、α:相対関係、IDROP:局部試料強
度 上式を実行して、図4に示す検量線の縦軸である局部試
料強度IDROPを補正強度Iに変換し、ウェハ強度I
WAFERを補正強度Iに当てはめて、ウェハ汚染量A
WAFERを決定する。
【0090】相対関係αを用いてウェハ強度I
WAFERを補正する場合には、相対関係算出工程S2
0は、(式3) α:相対関係、αDROP:局部試料特性、αIAP
全面試料特性 上式を実行して、相対関係αを算出する。
【0091】ウェハ汚染量決定工程S24は、(式4) I:補正強度、α:相対関係、IWAFER:ウェハ強
度 上式を実行して、ウェハ強度IWAFERを補正強度I
に変換し、該補正強度Iを図4に示す検量線の局部試料
強度IDROPに当てはめて、ウェハ汚染量A
WAFERを決定する。
【0092】以上説明した本発明の第1の形態によれ
ば、全面汚染状態での蛍光X線強度と局部汚染状態での
蛍光X線強度とが関連づけられるため、局部汚染試料1
6で作成した信頼性の高い検量線が使用できる。その結
果、全反射蛍光X線分析の絶対校正が可能となる。
【0093】(第2の形態)本発明の第2の形態は、半
導体検出器の感度分布の補正に関する発明である。
【0094】汚染密度が同一の局部汚染試料16と全面
汚染試料24とを全反射蛍光X線分析にかけると、局部
汚染試料16から得られた局部試料強度IDROPと、
全面汚染試料24がら得られた全面試料強度I
IAPは、異なる値となる。
【0095】これは、全反射蛍光X線装置の半導体検出
器が装置ごとに特有の感度分布を有するからである。即
ち、半導体検出器の開口径は、直径約2cm程度である
が、この直径2cmの開口内で蛍光X線の検出感度が変
化する。例えば、典型的な半導体検出器では、開口中心
で最も感度が高く、開口中心から離れるに従って感度が
悪くなる。
【0096】上記のような感度分布により、半導体検出
器の開口中心に位置する汚染痕14から検出した局部試
料強度IDROPの方が半導体検出器の開口部に一様に
分布する汚染層22から検出した全面試料強度IIAP
よりも大きくなる。
【0097】従って、局部汚染試料16から作成した検
量線が正確であっても、半導体検出器の感度ムラが大き
ければ正確な汚染密度を得ることができなくなる。加え
て、前述したように、半導体検出の検出感度は、個々の
装置によって異なるため、半導体検出器ごとに測定した
汚染密度が相違することも起こり得る。
【0098】そこで、本発明の第2の形態では、半導体
検出器の感度分布を求めて、正確な汚染密度の測定を図
っている。ここで、さらに留意すべき点は、半導体検出
器の感度分布がX線の照射方向に影響されるという点で
ある。
【0099】本発明者らは、半導体検出器の感度分布を
求めるための実験を繰り返し、半導体検出器の感度分布
が2次元分布を有することを発見した。従って、半導体
ウェハの汚染密度を正確に測定するには、半導体検出器
の2次元分布に基づく感度校正が必要である。
【0100】本発明の第2の形態は、上記観点から構成
された発明であり、半導体検出器の感度分布を正確に求
めて、全反射蛍光X線分析の絶対校正を実現する技術を
提供する。
【0101】図12は、本発明の第2の形態に係る半導
体ウェハの汚染密度測定方法の構成を示す工程図であ
る。以下、同図に基づいて、本発明の第2の形態の構成
を説明する。
【0102】図13は、図12に示すX軸強度分布測定
工程S26が実行するX軸強度分布I(X)の測定動作
を示す動作説明図である。以下、同図を使用して、図1
2に示すX軸強度分布測定工程S26の構成を説明す
る。
【0103】X軸強度分布測定工程S26は、局部汚染
試料16と半導体検出器28とを同図に示すX軸に沿っ
て相対的に移動させながら、X線32を該X軸と平行に
照射して、該局部汚染試料16から得られた蛍光X線3
0を半導体検出器28で受光し、当該受光した蛍光X線
30の強度分布(以下、「X軸強度分布I(X)」とい
う)を測定する。
【0104】図14は、図12に示すX軸強度分布測定
工程S26が測定したX軸強度分布I(X)の一例を示
すグラフである。同図に示すように、X軸強度分布I
(X)は、半導体検出器28の開口中心付近に強度ピー
クを有する。
【0105】図15は、図12に示すY軸強度分布測定
工程S28が実行するY軸強度分布I(Y)の測定動作
を示す動作説明図である。以下、同図を使用して、図1
2に示すY軸強度分布測定工程S28の構成を説明す
る。
【0106】Y軸強度分布測定工程S28は、局部汚染
試料16と半導体検出器28とを同図に示すY軸に沿っ
て相対的に移動させながら、X線32を該X軸と平行に
照射して、該局部汚染試料16から得られた蛍光X線3
0を半導体検出器28で受光し、当該受光した蛍光X線
30の強度分布(以下、「Y軸強度分布I(Y)」とい
う)を測定する。
【0107】図16は、図12に示すY軸強度分布測定
工程S28が測定したY軸強度分布I(Y)の一例を示
すグラフである。同図に示すように、Y軸強度分布I
(Y)は、X軸強度分布I(X)と同様に、半導体検出
器28の開口中心付近に強度ピークを有するが、X軸強
度分布I(X)とは分布曲線の形状が異なる。
【0108】図17は、図12に示す有効開口面積算出
工程S30がX軸強度分布I(X)とY軸強度分布I
(Y)を規格化した状態を示すグラフである。以下、同
図を使用して、図12に示す有効開口面積算出工程S3
0の構成を説明する。
【0109】有効開口面積算出工程S30は、最適化に
より、X軸強度分布I(X)およびY軸強度分布I
(Y)のピークをそれぞれ求めた後、当該求めた各ピー
ク値を1として、X軸強度分布I(X)およびY軸強度
分布I(Y)を規格化し、同図に示すような分布曲線を
得る。
【0110】図18は、図12に示す有効開口面積算出
工程S30が作成した3次元プロファイル34の構成を
示すグラフである。同図に示すように、有効開口面積算
出工程S30は、規格化したX軸強度分布I(X)およ
びY軸強度分布I(Y)の強度方向をZ軸として、3次
元プロファイル34を作成する。この3次元プロファイ
ル34が半導体検出器28の2次元感度分布を示し、該
3次元プロファイル34の体積が半導体検出器28の実
質的な有効面積(以下、「有効開口面積Wという」)と
なる。
【0111】3次元プロファイルの体積は、一般に、2
次元積分によって求めることができるが、2次元積分を
行うには、メッシュ状の2次元多点測定が必要であるた
め、演算時間が膨大となる。
【0112】そこで、3次元プロファイル34の等高線
を楕円で近似し、該楕円の面積をZ軸方向に積分する楕
円近似処理を実行することが好ましい。
【0113】図19は、図18に示す3次元プロファイ
ル34の等高線の構成を示す概念図である。同図に示す
ように、3次元プロファイル34の等高線F(Z)は、
長さF(Z)の横軸および長さF(Z)の縦軸から
成る楕円として表すことができる。
【0114】従って、楕円近似による体積の算出は、
(式7) V:3次元プロファイル34の体積、π:円周率、F
(Z):等高線の横軸の長さ、F(Z):等高線の縦
軸の長さ 上式を実行して行うことができる。
【0115】有効開口面積算出工程S30は、上記のよ
うにして算出した3次元プロファイル34の体積を半導
体検出器28の有効開口面積Wとする。
【0116】図1に示すウェハ汚染密度決定工程S32
は、検量線作成工程S12が作成した検量線と、有効開
口面積算出工程S30が算出した有効開口面積Wと、ウ
ェハ強度検出工程S22が検出したウェハ強度I
WAFERとを用いて、半導体ウェハ26の汚染密度
(以下、「ウェハ汚染密度DWAFER」という)を決
定する。ウェハ汚染密度DWAFERの決定は、有効開
口面積Wを用いて検量線を補正するかまたはウェハ強度
WAFERを補正することにより行う。
【0117】有効開口面積Wを用いて検量線を補正する
場合には、ウェハ汚染密度決定工程S32は、(式5) DROP:液滴汚染密度、ADROP:液滴汚染量、
W:有効開口面積 上式を実行して、検量線の液滴汚染量ADROPを該汚
染液滴12の汚染密度(以下、「液滴汚染密度D
DROP」という)に変換し、ウェハ強度IWAFE
を検量線の局部試料強度IDROPに当てはめて、該当
する液滴汚染密度D ROPを取得し、該取得した液滴
汚染密度DDROPをウェハ汚染密度DWAF ERとす
る。
【0118】有効開口面積Wを用いてウェハ強度I
WAFERを補正する場合には、ウェハ汚染密度決定工
程S32は、(式6) I:補正強度、IWAFER:ウェハ強度、W:有効開
口面積 上式を実行して、ウェハ強度IWAFERを補正強度I
に変換し、該補正強度Iを図4に示す検量線の局部試料
強度IDROPに当てはめて、該当する液滴汚染量A
DROPを取得し、当該取得した液滴汚染量ADROP
をウェハ汚染密度DWAFERとする。
【0119】その他の構成は、前述した第1の形態と同
じである。
【0120】以上説明した本発明の第2の形態によれ
ば、半導体検出器28の2次元感度分布に基づいて、検
量線またはウェハ強度IWAFERが補正されるため、
正確なウェハ汚染密度DWAFERを得ることができ
る。その結果、全反射蛍光X線分析の絶対校正が可能と
なる。
【0121】(第3の形態)本発明の第3の形態は、X
線の入射角依存性と半導体検出器の感度分布との双方を
考慮して、半導体ウェハの汚染密度を測定する発明であ
る。
【0122】前述したように、局部汚染試料と全面汚染
試料とでは、X線の入射角依存性および半導体検出器の
感度分布が異なる。
【0123】従って、真に正確な汚染密度を求めるに
は、X線の入射角依存性の差と半導体検出器の感度分布
の差の両方を考慮して、検量線を適用することが望まし
い。
【0124】本発明の第3の形態は、上記観点から構成
された発明であり、全反射蛍光X線分析の絶対校正を好
適に実現する技術を提供する。
【0125】図20は、本発明の第3の形態に係る汚染
濃度測定方法の第1の工程を示す工程図である。同図に
示すように、本発明の第3の形態では、第1の形態の構
成を利用して、相対関係αを算出する。
【0126】図21は、本発明の第3の形態に係る汚染
濃度測定方法の第2の工程を示す工程図である。同図に
示すように、本発明の第3の形態では、第2の形態の構
成を利用して、有効開口面積Wを算出する。
【0127】以下、図20に基づいて、本発明の第3の
形態の構成を説明する。
【0128】ウェハ汚染密度決定工程S32は、検量線
作成工程S12が作成した検量線と、相対関係算出工程
S20が算出した相対関係αと、ウェハ強度検出工程S
22が検出したウェハ強度IWAFERと、有効開口面
積算出工程S30が算出した有効開口面積Wとを用い
て、ウェハ汚染密度DWAFERを決定する。ウェハ汚
染密度DWAFERの決定は、相対関係αと有効開口面
積Wとを用いて検量線を補正するかまたはウェハ強度I
WAFERを補正することにより行う。
【0129】相対関係α有効開口面積Wとを用いて検量
線を補正する場合には、相対関係算出工程S20は、
(式1) α:相対関係、αIAP:全面試料特性、αDROP
局部試料特性 上式を実行して、相対関係αを算出する。
【0130】ウェハ汚染密度決定工程S32は、(式
2) I:補正強度、α:相対関係、IDROP:局部試料強
度 上式を実行して、図4に示す検量線の縦軸である局部試
料強度IDROPを補正強度Iに変換するとともに、
(式5) DROP:液滴汚染密度、ADROP:液滴汚染量、
W:有効開口面積 上式を実行して、検量線の液滴汚染量ADROPを液滴
汚染密度DDROPに変換し、ウェハ強度IWAFER
を検量線の局部試料強度IDROPに当てはめて、該当
する液滴汚染密度DDROPを取得し、該取得した液滴
汚染密度DDR OPをウェハ汚染密度DWAFERとす
る。
【0131】相対関係αおよび有効開口面積Wを用いて
ウェハ強度IWAFERを補正する場合には、相対関係
算出工程S20は、(式3) α:相対関係、αDROP:局部試料特性、αIAP
全面試料特性 上式を実行して、相対関係αを算出する。
【0132】ウェハ汚染密度決定工程S32は、(式
8) I:補正強度、α:相対関係、IWAFER:ウェハ強
度、有効開口面積上式を実行して、ウェハ強度I
WAFERを補正強度Iに変換し、該補正強度Iを図4
に示す検量線の局部試料強度IDROPに当てはめて、
該当する液滴汚染量ADROPを取得し、当該取得した
液滴汚染量ADROPをウェハ汚染密度DWAFER
する。
【0133】以上説明した本発明の第3の形態によれ
ば、局部汚染試料16と全面汚染試料24のX線入射角
依存性の差と、半導体検出器28の感度分布の差とが両
方考慮されるため、ウェハ汚染密度DWAFERをより
正確に求めることができる。
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面を参照し
て詳細に説明する。
【0134】(実施例の要約)全面汚染試料と局部汚染
試料の高角における蛍光X線強度を規格化して相対関係
αを求めるとともに(図10参照)、半導体検出器のX
軸分布とY軸分布を測定して該半導体検出器の有効開口
面積Wを求め(図17参照)、これらの値を使用して検
量線または半導体検出器のカウントを適切に補正する。
【0135】(好適な実施例)まず、図2に示すような
局部汚染試料を以下の手順で作製する。
【0136】(1)局部汚染試料の基体となる半導体ウ
ェハをキャリアに装填する。
【0137】(2)前記キャリアをフッ化水素酸を入れ
たビーカーとともに密閉容器に収容し、1〜3時間程度
放置する。これによって、半導体ウェハの表面に存在す
る自然酸化膜が分解し、該半導体ウェハに疎水面が形成
される。
【0138】(3)原子吸光用の標準液を希釈して10
0(1〜1000PPb)程度の汚染液を調製し、マイ
クロピペットを使用して、前記疎水面に10(1〜10
0)マイクロリットル程度滴下する。
【0139】(4)汚染液の濃度を変化させて、上記ス
テップ3を繰り返し、半導体ウェハの疎水面上に複数の
汚染液を滴下する。
【0140】(5)複数の汚染液が滴下された半導体ウ
ェハをクリーンドラフト(クリーンブース)に収容し、
自然乾燥させる。これにより、汚染液が乾燥して0.1
〜10mm直径の汚染痕が半導体ウェハの表面上に形成
される。
【0141】次に、上記手順で作製した局部汚染試料を
用いて、検量線を作成する。検量線の作成は以下の手順
で行う。
【0142】(1)局部汚染試料の表面に形成した各汚
染痕に対し、0.05°の入射角でX線を照射して、該
各汚染痕から得られた蛍光X線強度を検出する。
【0143】(2)上記ステップで検出した蛍光X線強
度を縦軸に、各汚染痕の汚染量を横軸にプロットし、図
4に示すような検量線を作成する。
【0144】次に、局部汚染試料のX線入射角依存性を
測定する。局部汚染試料の入射角依存性の測定は、以下
のステップで行う。
【0145】(1)局部汚染試料に形成された汚染痕の
直上に半導体検出器を配置し、アングルスキャンによっ
て、0°〜0.3°の範囲でX線を照射しながら、発生
した蛍光X線の強度を検出する。
【0146】(2)上記ステップで検出した値を用い
て、図6に示すようなグラフを作成し、局部試料特性α
DROPを求める。
【0147】次に、図7に示すような全面汚染試料を以
下の手順で作製する。
【0148】(1)X線入射角依存性を測定した局部汚
染試料の汚染痕と同一濃度の汚染溶液を調製する。
【0149】(2)上記ステップで調製した汚染溶液
に、全面汚染試料の基体となる半導体ウェハを浸漬す
る。
【0150】次に、上記のようにして作製した全面汚染
試料のX線入射角依存性を測定する。全面汚染試料の入
射角依存性の測定は、以下のステップで行う。
【0151】(1)全面汚染試料の直上に半導体検出器
を配置し、アングルスキャンによって、0°〜0.3°
の範囲でX線を照射しながら、発生した蛍光X線の強度
を検出する。
【0152】(2)上記ステップで検出した値を用い
て、図9に示すようなグラフを作成し、全面試料特性α
IAPを求める。
【0153】次に、局部汚染試料と全面汚染試料の相対
関係αを導出する。相対関係αの導出は、以下の手順で
実行する。
【0154】(1)局部試料特性αDROPと全面試料
特性αIAPを任意の比率で規格化し、高角領域で一致
させて、図10に示すようなグラフを作成する。
【0155】(2)上記ステップで作成したグラフの入
射角が0.05°における局部試料特性αDROPと全
面試料特性αIAPの比率を求めて、これを相対関係α
とする。
【0156】次に、半導体検出器の有効開口面積Wを以
下の手順で求める。
【0157】(1)局部汚染試料に形成された汚染痕の
直上に半導体検出器を配置し、該汚染痕に0.05°の
入射角でX線を照射して、該各汚染痕から得られた蛍光
X線強度を検出する。
【0158】(2)半導体検出器または局部汚染試料を
Xの照射方向と平行方向(X軸方向)に移動させなが
ら、上記ステップを繰り返して、図14に示すようなグ
ラフを作成する。このときの移動範囲は、半導体検出器
の開口径(例えば、2cm)を含む範囲とする。
【0159】(3)半導体検出器または局部汚染試料を
Xの照射方向と直行方向(Y軸方向)に移動させなが
ら、上記ステップ1を繰り返して、図16に示すような
グラフを作成する。このときの移動範囲も、半導体検出
器の開口径(例えば、2cm)を含む範囲とする。
【0160】(4)ステップ2で作成したグラフと、ス
テップ3で作成したグラフのピークを1として規格化
し、図17に示すようなグラフを作成する。
【0161】(5)上記ステップ4で作成した規格化後
のグラフを3次元に展開し、図18に示すような3次元
プロファイルを作成する。
【0162】(6)上記ステップ1で作成した3次元プ
ロファイルの体積を楕円近似(式7)で算出し、その結
果を半導体検出器の有効開口面積Wとする。
【0163】次に、被検査対象となる半導体ウェハの汚
染密度を以下の手順で決定する。
【0164】(1)上述した手順を実行することによっ
て得られた相対関係αを用いて、検量線の縦軸を補正す
る。
【0165】(2)上述した手順を実行することによっ
て得られた有効開口面積Wを用いて、検量線の横軸を補
正する。
【0166】(3)被検査対象となる半導体ウェハに
0.05°の入射角でX線を照射して、該半導体ウェハ
から得られた蛍光X線強度を検出する。
【0167】(4)上記ステップ3で検出した蛍光X線
強度を上記ステップ2およびステップ3で補正した検量
線に当てはめて、該半導体ウェハの汚染密度を決定す
る。
【0168】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ウェハ汚染量の簡易かつ正確な測定に有効な半導体ウェ
ハの汚染量測定方法および汚染密度測定方法並びに局部
汚染試料の作製方法を提供することができる。
【0169】また、本発明の第1の形態によれば、全面
汚染状態での蛍光X線強度と局部汚染状態での蛍光X線
強度とが関連づけられるため、局部汚染試料16で作成
した信頼性の高い検量線が使用できる。その結果、全反
射蛍光X線分析の絶対校正が可能となる。
【0170】また、本発明の第2の形態によれば、半導
体検出器28の2次元感度分布に基づいて、検量線また
はウェハ強度IWAFERが補正されるため、正確なウ
ェハ汚染密度DWAFERを得ることができる。その結
果、全反射蛍光X線分析の絶対校正が可能となる。
【0171】また、本発明の第3の形態によれば、局部
汚染試料16と全面汚染試料24のX線入射角依存性の
差と、半導体検出器28の感度分布の差とが両方考慮さ
れるため、ウェハ汚染密度DWAFERをより正確に求
めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の形態に係る半導体ウェハの汚染
量測定方法の構成を示す工程図である。
【図2】図1に示す局部汚染試料作製工程S10が実行
する局部汚染試料16の作製動作を示す動作説明図であ
る。
【図3】図1に示す検量線作成工程S12が実行する蛍
光X線強度の検出動作を示す動作説明図である。
【図4】図1に示す検量線作成工程S12が作成した検
量線の一例を示すグラフである。
【図5】図1に示す局部試料強度分布測定工程S14が
実行する局部試料強度分布I ROP(θ)の測定動作
を示す動作説明図である。
【図6】図1に示す局部試料強度分布測定工程S14が
測定した局部試料強度分布I ROP(θ)の一例を示
すグラフである。
【図7】図1に示す全面汚染試料作製工程S16が実行
する全面汚染試料24の作製動作を示す動作説明図であ
る。
【図8】図1に示す全面試料強度分布測定工程S18が
実行する全面試料強度分布I AP(θ)の測定動作を
示す動作説明図である。
【図9】図1に示す全面試料強度分布測定工程S18が
測定した全面試料強度分布I AP(θ)の一例を示す
グラフである。
【図10】図1に示す規格化工程S19が導出した局部
試料特性αDROPおよび全面試料特性αIAPと、図
1に示す相対関係算出工程S20が算出した相対関係α
の一例を示すグラフである。
【図11】図1に示すウェハ強度検出工程S22が実行
するウェハ強度IWAFERの検出動作を示す動作説明
図である。
【図12】本発明の第2の形態に係る半導体ウェハの汚
染密度測定方法の構成を示す工程図である。
【図13】図12に示すX軸強度分布測定工程S26が
実行するX軸強度分布I(X)の測定動作を示す動作説
明図である。
【図14】図12に示すX軸強度分布測定工程S26が
測定したX軸強度分布I(X)の一例を示すグラフであ
る。
【図15】図12に示すY軸強度分布測定工程S28が
実行するY軸強度分布I(Y)の測定動作を示す動作説
明図である。
【図16】図12に示すY軸強度分布測定工程S28が
測定したY軸強度分布I(Y)の一例を示すグラフであ
る。
【図17】図12に示す有効開口面積算出工程S30が
X軸強度分布I(X)とY軸強度分布I(Y)を規格化
した状態を示すグラフである。
【図18】図12に示す有効開口面積算出工程S30が
作成した3次元プロファイル34の構成を示すグラフで
ある。
【図19】図18に示す3次元プロファイル34の等高
線の構成を示す概念図である。
【図20】本発明の第3の形態に係る汚染濃度測定方法
の第1の工程を示す工程図である。
【図21】本発明の第3の形態に係る汚染濃度測定方法
の第2の工程を示す工程図である。
【符号の説明】
10…第1の半導体基板、12…汚染液滴、14…汚染
痕、16…局部汚染試料、18…第2の半導体基板、2
0…汚染溶液、22…汚染層、24…全面汚染試料、2
6…半導体ウェハ、28…半導体検出器、30…蛍光X
線、32…X線、34…3次元プロファイル、S10…
局部汚染試料作製工程、S12…検量線作成工程、S1
4…局部試料強度分布測定工程、S16…全面汚染試料
作製工程、S18…全面試料強度分布測定工程、S19
…規格化工程、S20…相対関係算出工程、S22…ウ
ェハ強度検出工程、S24…ウェハ汚染量決定工程、S
26…X軸強度分布測定工程、S28…Y軸強度分布測
定工程、S30…有効開口面積算出工程、S32…ウェ
ハ汚染密度決定工程、ADROP…液滴汚染量、A
WAFER…ウェハ汚染量、DDROP…液滴汚染密
度、DWAFER…ウェハ汚染密度、I…補正強度、I
DROP…局部試料強度、IDROP(θ)…局部試料
強度分布、IIAP…全面試料強度、IIAP(θ)…
全面試料強度分布、IWAFER…ウェハ強度、I
(X)…X軸強度分布、I(Y)…Y軸強度分布、RH
…高角領域、RL…低角領域、W…有効開口面積、α…
相対関係、αDR OP…局部試料特性、αIAP…全面
試料特性、θ…入射角
フロントページの続き (72)発明者 佐々木 大蔵 神奈川県平塚市四之宮2612番地 コマツ電 子金属株式会社内 Fターム(参考) 2G001 AA01 BA04 CA01 EA03 FA02 FA08 GA01 GA05 GA13 HA04 JA11 KA01 LA11 NA17 RA02 RA05 RA10 4M106 AA01 BA20 CA29 DH25 DJ19 DJ20

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体ウェハ(26)にX線(32)を
    照射して得られる蛍光X線(30)を半導体検出器(2
    8)を用いて検出し、該半導体ウェハ(26)の汚染量
    を測定する半導体ウェハの汚染量測定方法において、 汚染物質を含む汚染液滴(12)を第1の半導体基板
    (10)の表面に滴下して、表面に汚染痕(14)を有
    する局部汚染試料(16)を作製する局部汚染試料作製
    工程(S10)と、 前記局部汚染試料作製工程(S10)が作製した局部汚
    染試料(16)にX線(32)を照射して得られる局部
    試料強度(IDROP)を検出し、該局部試料強度(I
    DROP)と前記汚染液滴(12)の汚染量である液滴
    汚染量(ADR OP)との対応関係を示す検量線を作成
    する検量線作成工程(S12)と、 前記局部汚染試料作製工程(S10)が作製した局部汚
    染試料(16)に、入射角(θ)を変化させながらX線
    (32)を照射して得られる局部試料強度分布(I
    DROP(θ))を測定する局部試料強度分布測定工程
    (S14)と、 前記汚染物質を含む汚染溶液(20)中に第2の半導体
    基板(18)を浸漬し、表面に汚染層(22)を有する
    全面汚染試料(24)を作製する全面汚染試料作製工程
    (S16)と、 前記全面汚染試料作製工程(S16)が作製した全面汚
    染試料(24)に、入射角(θ)を変化させながらX線
    (32)を照射して得られる全面試料強度分布(I
    IAP(θ))を測定する全面試料強度分布測定工程
    (S18)と、 前記局部試料強度分布測定工程(S14)が測定した局
    部試料強度分布(I ROP(θ))と、前記全面試料
    強度分布測定工程(S18)が測定した全面試料強度分
    布(IIAP(θ))とを前記入射角(θ)の高角領域
    (RH)で一致させて規格化し、局部試料特性(α
    DROP)と全面試料特性(αIAP)とを求める規格
    化工程(S19)と、 前記規格化工程(S19)が求めた局部試料特性(α
    DROP)と全面試料特性(αIAP)との相対関係
    (α)を算出する相対関係算出工程(S20)と、 前記半導体ウェハ(26)にX線(32)を照射して得
    られるウェハ強度(I WAFER)を検出するウェハ強
    度検出工程(S22)と、 前記検量線作成工程(S12)が作成した検量線と、前
    記相対関係算出工程(S20)が算出した相対関係
    (α)と、前記ウェハ強度検出工程(S22)が検出し
    たウェハ強度(IWAFER)とを用いて、ウェハ汚染
    量(AWAFER)を決定するウェハ汚染量決定工程
    (S24)とを具備することを特徴とする半導体ウェハ
    の汚染量測定方法。
  2. 【請求項2】 前記ウェハ汚染量決定工程(S24)
    は、 前記相対関係算出工程(S20)が算出した相対関係
    (α)を用いて、前記検量線作成工程(S12)が作成
    した検量線の局部試料強度(IDROP)を補正し、 前記ウェハ強度検出工程(S22)が検出したウェハ強
    度(IWAFER)を前記補正後の検量線に当てはめ
    て、前記ウェハ汚染量(AWAFER)を決定すること
    を特徴とする請求項1記載の半導体ウェハの汚染量測定
    方法。
  3. 【請求項3】 前記相対関係算出工程(S20)は、
    (式1) α:相対関係、αIAP:全面試料特性、αDROP
    局部試料特性 上式を実行して、前記相対関係を算出し、 前記局部試料強度(IDROP)の補正は、 (式2) I:補正強度、α:相対関係、IDROP:局部試料強
    度 上式を実行して行うことを特徴とする請求項2記載の半
    導体ウェハの汚染量測定方法。
  4. 【請求項4】 前記ウェハ汚染量決定工程(S24)
    は、 前記相対関係算出工程(S20)が算出した相対関係
    (α)を用いて、前記ウェハ強度検出工程(S22)が
    検出したウェハ強度(IWAFER)を補正し、 該補正して得られた補正強度(I)を前記検量線作成工
    程(S12)が作成した検量線に当てはめて、前記ウェ
    ハ汚染量(AWAFER)を決定することを特徴とする
    請求項1記載の半導体ウェハの汚染量測定方法。
  5. 【請求項5】 前記相対関係算出工程(S20)は、
    (式3) α:相対関係、αDROP:局部試料特性、αIAP
    全面試料特性 上式を実行して、前記相対関係を算出し、 前記補正強度(I)は、 (式4) I:補正強度、α:相対関係、IWAFER:ウェハ強
    度 上式を実行して算出することを特徴とする請求項4記載
    の半導体ウェハの汚染量測定方法。
  6. 【請求項6】 前記局部汚染試料作製工程(S10)
    は、 前記汚染液滴(12)を2種類以上調製し、 該調製した各汚染液滴(12)をそれぞれ異なる位置に
    滴下することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいず
    れかに記載の半導体ウェハの汚染量測定方法。
  7. 【請求項7】 前記汚染液滴(12)は、 前記第1の半導体基板(10)の表面に存在する自然酸
    化膜を除去して形成された疎水面上に滴下し、 前記汚染痕(14)は、 前記疎水面上に滴下された汚染液滴(12)を乾燥させ
    て形成することを特徴とする請求項1乃至請求項6のい
    ずれかに記載の半導体ウェハの汚染量測定方法。
  8. 【請求項8】 前記局部汚染試料作製工程(S10)
    は、 前記汚染物質を1pg〜100ng含む1〜100μl
    の前記汚染液滴(12)を滴下して、0.1〜10mm
    直径の前記汚染痕(14)を形成することを特徴とする
    請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の半導体ウェハ
    の汚染量測定方法。
  9. 【請求項9】 前記汚染物質は、 金属であり、 前記汚染液滴(12)は、 フッ酸、超純水およびフッ酸+過酸化水素水のグループ
    から選択されることを特徴とする請求項1乃至請求項8
    のいずれかに記載の半導体ウェハの汚染量測定方法。
  10. 【請求項10】 半導体ウェハ(26)にX線(32)
    を照射して得られる蛍光X線(30)を半導体検出器
    (28)を用いて検出し、該半導体ウェハ(26)の汚
    染密度を測定する半導体ウェハの汚染密度測定方法にお
    いて、 汚染物質を含む汚染液滴(12)を第1の半導体基板
    (10)の表面に滴下して、表面に汚染痕(14)を有
    する局部汚染試料(16)を作製する局部汚染試料作製
    工程(S10)と、 前記局部汚染試料作製工程(S10)が作製した局部汚
    染試料(16)にX線(32)を照射して得られる局部
    試料強度(IDROP)を検出し、該局部試料強度(I
    DROP)と前記汚染液滴(12)の汚染量である液滴
    汚染量(ADR OP)との対応関係を示す検量線を作成
    する検量線作成工程(S12)と、 前記局部汚染試料作製工程(S10)が作製した局部汚
    染試料(16)と前記半導体検出器(28)とをX軸方
    向に沿って相対的に移動させながら、X線(32)を該
    X軸と平行に照射して得られるX軸強度分布(I
    (X))を測定するX軸強度分布測定工程(S26)
    と、 前記局部汚染試料作製工程(S10)が作製した局部汚
    染試料(16)と前記半導体検出器(28)とをY軸方
    向に沿って相対的に移動させながら、X線(32)を該
    X軸と平行に照射して得られるY軸強度分布(I
    (Y))を測定するY軸強度分布測定工程(S28)
    と、 前記X軸強度分布測定工程(S26)が測定したX軸強
    度分布(I(X))と、前記Y軸強度分布測定工程(S
    28)が測定したY軸強度分布(I(Y))とを用い
    て、前記半導体検出器(28)の有効開口面積(W)を
    算出する有効開口面積算出工程(S30)と、 前記半導体ウェハ(26)にX線(32)を照射して得
    られるウェハ強度(I WAFER)を検出するウェハ強
    度検出工程(S22)と、 前記検量線作成工程(S12)が作成した検量線と、前
    記有効開口面積算出工程(S30)が算出した有効開口
    面積(W)と、前記ウェハ強度検出工程(S22)が検
    出したウェハ強度(IWAFER)とを用いて、ウェハ
    汚染密度(D AFER)を決定するウェハ汚染密度決
    定工程(S32)とを具備することを特徴とする半導体
    ウェハの汚染量測定方法。
  11. 【請求項11】 前記ウェハ汚染密度決定工程(S3
    2)は、 前記有効開口面積算出工程(S30)が算出した有効開
    口面積(W)を用いて、前記検量線作成工程(S12)
    が作成した検量線の液滴汚染量(ADROP)を前記汚
    染液滴(12)の汚染密度を示す液滴汚染密度(D
    DROP)に変換し、 前記ウェハ強度検出工程(S22)が検出したウェハ強
    度(IWAFER)を前記変換後の検量線に当てはめ
    て、前記ウェハ汚染密度(DWAFER)を決定するこ
    とを特徴とする請求項10記載の半導体ウェハの汚染密
    度測定方法。
  12. 【請求項12】 前記液滴汚染密度(DDROP)は、 (式5) DROP:液滴汚染密度、ADROP:液滴汚染量、
    W:有効開口面積 上式を実行して算出することを特徴とする請求項11記
    載の半導体ウェハの汚染密度測定方法。
  13. 【請求項13】 前記ウェハ汚染密度決定工程(S3
    2)は、 前記有効開口面積算出工程(S30)が算出した有効開
    口面積(W)を用いて、前記ウェハ強度検出工程(S2
    2)が検出したウェハ強度(IWAFER)を補正し、 該補正して得られた補正強度(I)を前記検量線作成工
    程(S12)が作成した検量線に当てはめて、前記ウェ
    ハ汚染密度(DWAFER)を決定することを特徴とす
    る請求項10記載の半導体ウェハの汚染密度測定方法。
  14. 【請求項14】 前記補正強度(I)は、 (式6) I:補正強度、IWAFER:ウェハ強度、W:有効開
    口面積 上式を実行して算出することを特徴とする請求項13記
    載の半導体ウェハの汚染密度測定方法。
  15. 【請求項15】 前記有効開口面積算出工程(S30)
    は、 前記X軸強度分布測定工程(S26)が測定したX軸強
    度分布(I(X))または前記Y軸強度分布測定工程
    (S28)が測定したY軸強度分布(I(Y))のピー
    ク値を1として、該X軸強度分布(I(X))および該
    Y軸強度分布(I(Y))を規格化し、 該規格化したX軸強度分布(I(X))およびY軸強度
    分布(I(Y))の強度方向をZ軸として3次元プロフ
    ァイル(34)を作成し、 該生成した3次元プロファイル(34)の体積を算出
    し、 該算出して得られた体積を前記有効開口面積(W)とす
    ることを特徴とする請求項10乃至請求項14のいずれ
    かに記載の半導体ウェハの汚染密度測定方法。
  16. 【請求項16】 前記体積の算出は、 前記3次元プロファイル(34)の等高線を楕円で近似
    し、該楕円の面積を前記Z軸方向に積分して行うことを
    特徴とする請求項15記載の半導体ウェハの汚染密度測
    定方法。
  17. 【請求項17】 前記体積の算出は、 (式7) V:3次元プロファイル(34)の体積、π:円周率、
    (Z):等高線の横軸の長さ、F(Z):等高線
    の縦軸の長さ 上式を実行して行うことを特徴とする請求項16記載の
    半導体ウェハの汚染密度測定方法。
  18. 【請求項18】 前記局部汚染試料作製工程(S10)
    は、 前記汚染液滴(12)を2種類以上調製し、 該調製した各汚染液滴(12)をそれぞれ異なる位置に
    滴下することを特徴とする請求項10乃至請求項17の
    いずれかに記載の半導体ウェハの汚染密度測定方法。
  19. 【請求項19】 前記汚染液滴(12)は、 前記第1の半導体基板(10)の表面に存在する自然酸
    化膜を除去して形成された疎水面上に滴下し、 前記汚染痕(14)は、 前記疎水面上に滴下された汚染液滴(12)を乾燥させ
    て形成することを特徴とする請求項10乃至請求項18
    のいずれかに記載の半導体ウェハの汚染密度測定方法。
  20. 【請求項20】 前記局部汚染試料作製工程(S10)
    は、 前記汚染物質を1pg〜100ng含む1〜100μl
    の前記汚染液滴(12)を滴下して、0.1〜10mm
    直径の前記汚染痕(14)を形成することを特徴とする
    請求項10乃至請求項19のいずれかに記載の半導体ウ
    ェハの汚染密度測定方法。
  21. 【請求項21】 前記汚染物質は、 金属であり、 前記汚染液滴(12)は、 フッ酸、超純水およびフッ酸+過酸化水素水のグループ
    から選択されることを特徴とする請求項10乃至請求項
    20のいずれかに記載の半導体ウェハの汚染密度測定方
    法。
  22. 【請求項22】 半導体ウェハ(26)にX線(32)
    を照射して得られる蛍光X線(30)を半導体検出器
    (28)を用いて検出し、該半導体ウェハ(26)の汚
    染密度を測定する半導体ウェハの汚染密度測定方法にお
    いて、 汚染物質を含む汚染液滴(12)を第1の半導体基板
    (10)の表面に滴下して、表面に汚染痕(14)を有
    する局部汚染試料(16)を作製する局部汚染試料作製
    工程(S10)と、 前記局部汚染試料作製工程(S10)が作製した局部汚
    染試料(16)にX線(32)を照射して得られる局部
    試料強度(IDROP)を検出し、該局部試料強度(I
    DROP)と前記汚染液滴(12)の汚染量である液滴
    汚染量(ADR OP)との対応関係を示す検量線を作成
    する検量線作成工程(S12)と、 前記局部汚染試料作製工程(S10)が作製した局部汚
    染試料(16)に、入射角(θ)を変化させながらX線
    (32)を照射して得られる局部試料強度分布(I
    DROP(θ))を測定する局部試料強度分布測定工程
    (S14)と、 前記汚染物質を含む汚染溶液(20)中に第2の半導体
    基板(18)を浸漬し、表面に汚染層(22)を有する
    全面汚染試料(24)を作製する全面汚染試料作製工程
    (S16)と、 前記全面汚染試料作製工程(S16)が作製した全面汚
    染試料(24)に、入射角(θ)を変化させながらX線
    (32)を照射して得られる全面試料強度分布(I
    IAP(θ))を測定する全面試料強度分布測定工程
    (S18)と、 前記局部試料強度分布測定工程(S14)が測定した局
    部試料強度分布(I ROP(θ))と、前記全面試料
    強度分布測定工程(S18)が測定した全面試料強度分
    布(IIAP(θ))とを前記入射角(θ)の高角領域
    (RH)で一致させて規格化し、局部試料特性(α
    DROP)と全面試料特性(αIAP)とを求める規格
    化工程(S19)と、 前記規格化工程(S19)が求めた局部試料特性(α
    DROP)と全面試料特性(αIAP)との相対関係
    (α)を算出する相対関係算出工程(S20)と、 前記半導体ウェハ(26)にX線(32)を照射して得
    られるウェハ強度(I WAFER)を検出するウェハ強
    度検出工程(S22)と、 前記局部汚染試料作製工程(S10)が作製した局部汚
    染試料(16)と前記半導体検出器(28)とをX軸方
    向に沿って相対的に移動させながら、X線(32)を該
    X軸と平行に照射して得られるX軸強度分布(I
    (X))を測定するX軸強度分布測定工程(S26)
    と、 前記局部汚染試料作製工程(S10)が作製した局部汚
    染試料(16)と前記半導体検出器(28)とをY軸方
    向に沿って相対的に移動させながら、X線(32)を該
    X軸と平行に照射して得られるY軸強度分布(I
    (Y))を測定するY軸強度分布測定工程(S28)
    と、 前記X軸強度分布測定工程(S26)が測定したX軸強
    度分布(I(X))と、前記Y軸強度分布測定工程(S
    28)が測定したY軸強度分布(I(Y))とを用い
    て、前記半導体検出器(28)の有効開口面積(W)を
    算出する有効開口面積算出工程(S30)と、 前記検量線作成工程(S12)が作成した検量線と、前
    記相対関係算出工程(S20)が算出した相対関係
    (α)と、前記ウェハ強度検出工程(S22)が検出し
    たウェハ強度(IWAFER)と、前記有効開口面積算
    出工程(S30)が算出した有効開口面積(W)とを用
    いて、ウェハ汚染密度(DWAFER)を決定するウェ
    ハ汚染密度決定工程(S32)とを具備することを特徴
    とする半導体ウェハの汚染密度測定方法。
  23. 【請求項23】 前記ウェハ汚染密度決定工程(S3
    2)は、 前記相対関係算出工程(S20)が算出した相対関係
    (α)を用いて、前記検量線作成工程(S12)が作成
    した検量線の局部試料強度(IDROP)を補正すると
    ともに、前記有効開口面積算出工程(S30)が算出し
    た有効開口面積(W)を用いて、前記検量線の液滴汚染
    量(ADROP)を前記汚染液滴(12)の汚染密度を
    示す液滴汚染密度(DDROP)に変換し、 前記ウェハ強度検出工程(S22)が検出したウェハ強
    度(IWAFER)を前記変換後の検量線に当てはめ
    て、前記ウェハ汚染密度(DWAFER)を決定するこ
    とを特徴とする請求項22記載の半導体ウェハの汚染密
    度測定方法。
  24. 【請求項24】 前記相対関係算出工程(S20)は、 (式1) α:相対関係、αIAP:全面試料特性、αDROP
    局部試料特性 上式を実行して、前記相対関係を算出し、 前記局部試料強度(IDROP)の補正は、 (式2) I:補正強度、α:相対関係、IDROP:局部試料強
    度 上式を実行して行い、 前記液滴汚染密度(DDROP)は、(式5) DROP:液滴汚染密度、ADROP:液滴汚染量、
    W:有効開口面積 上式を実行して算出することを特徴とする請求項23記
    載の半導体ウェハの汚染密度測定方法。
  25. 【請求項25】 前記ウェハ汚染密度決定工程(S3
    2)は、 前記相対関係算出工程(S20)が算出した相対関係
    (α)と、前記有効開口面積算出工程(S30)が算出
    した有効開口面積(W)とを用いて、前記ウェハ強度検
    出工程(S22)が検出したウェハ強度
    (IWAFER)を補正し、 該補正して得られた補正強度(I)を前記検量線作成工
    程(S12)が作成した検量線に当てはめて、前記ウェ
    ハ汚染密度(DWAFER)を決定することを特徴とす
    る請求項22記載の半導体ウェハの汚染密度測定方法。
  26. 【請求項26】 前記補正強度(I)は、 (式8) I:補正強度、α:相対関係、IWAFER:ウェハ強
    度、有効開口面積 上式を実行して算出することを特徴とする請求項25記
    載の半導体ウェハの汚染密度測定方法。
  27. 【請求項27】 前記局部汚染試料作製工程(S10)
    は、 前記汚染液滴(12)を2種類以上調製し、 該調製した各汚染液滴(12)をそれぞれ異なる位置に
    滴下することを特徴とする請求項22乃至請求項26の
    いずれかに記載の半導体ウェハの汚染量測定方法。
  28. 【請求項28】 前記汚染液滴(12)は、 前記第1の半導体基板(10)の表面に存在する自然酸
    化膜を除去して形成された疎水面上に滴下し、 前記汚染痕(14)は、 前記疎水面上に滴下された汚染液滴(12)を乾燥させ
    て形成することを特徴とする請求項22乃至請求項27
    のいずれかに記載の半導体ウェハの汚染量測定方法。
  29. 【請求項29】 前記局部汚染試料作製工程(S10)
    は、 前記汚染物質を1pg〜100ng含む1〜100μl
    の前記汚染液滴(12)を滴下して、0.1〜10mm
    直径の前記汚染痕(14)を形成することを特徴とする
    請求項22乃至請求項28のいずれかに記載の半導体ウ
    ェハの汚染量測定方法。
  30. 【請求項30】 前記汚染物質は、 金属であり、 前記汚染液滴(12)は、 フッ酸、超純水およびフッ酸+過酸化水素水のグループ
    から選択されることを特徴とする請求項22乃至請求項
    29のいずれかに記載の半導体ウェハの汚染量測定方
    法。
  31. 【請求項31】 半導体ウェハの表面に汚染痕が形成さ
    れた局部汚染試料を作製する局部汚染試料作製方法にお
    いて、 前記半導体ウェハの表面に存在する自然酸化膜を除去
    し、該半導体ウェハに疎水面を形成する疎水面形成工程
    と、 前記疎水面に汚染物質を含む汚染液滴を滴下する汚染液
    滴滴下工程と、 前記汚染液滴が滴下された半導体ウェハを乾燥させて、
    該半導体ウェハの表面に前記汚染痕を形成する汚染痕形
    成工程とを具備することを特徴とする局部汚染試料の作
    製方法。
  32. 【請求項32】 前記汚染液滴滴下工程は、 前記汚染液滴を2種類以上調製し、 該調製した各汚染液滴をそれぞれ異なる位置に滴下する
    ことを特徴とする請求項31記載の局部汚染試料の作製
    方法。
  33. 【請求項33】 前記汚染液滴滴下工程は、 前記汚染物質を1pg〜100ng含む1〜100μl
    の前記汚染液滴を滴下し、 前記汚染痕形成工程は、 0.1〜10mm直径の前記汚染痕を形成することを特
    徴とする請求項31または請求項32記載の局部汚染試
    料の作製方法。
  34. 【請求項34】 前記汚染物質は、 金属であり、 前記汚染液滴は、 フッ酸、超純水およびフッ酸+過酸化水素水のグループ
    から選択されることを特徴とする請求項31乃至請求項
    33のいずれかに記載の局部汚染試料の作製方法。
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