JP2000183001A - ウエハの研磨終点検出方法およびそれに用いる化学機械研磨装置 - Google Patents

ウエハの研磨終点検出方法およびそれに用いる化学機械研磨装置

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JP2000183001A
JP2000183001A JP36845898A JP36845898A JP2000183001A JP 2000183001 A JP2000183001 A JP 2000183001A JP 36845898 A JP36845898 A JP 36845898A JP 36845898 A JP36845898 A JP 36845898A JP 2000183001 A JP2000183001 A JP 2000183001A
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Tomio Kubo
富美夫 久保
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Okamoto Machine Tool Works Ltd
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 研磨されたウエハの研磨面の状態をより精密
に示す指標を用いてCMP研磨の終点を検出する方法の
提供。 【解決手段】 光源から光を照射し、その反射光を光フ
ァイバ−に集光して光の色成分を認識するカラ−識別セ
ンサを用い、予め研磨されるウエハ上の追跡する物質の
色成分をカラ−識別センサにデジタル値で認識させ、こ
の色成分が認識されるときはonの状態に表示し、この
色成分が認識されないときはoffの状態に表示し、回
転しているウエハの表面の点(中心点は除く)に前記カ
ラ−識別センサより光を照射し、ウエハの位置座標と色
成分のデジタル値を検出させ、この検出した値(m)と
位置(x,y)が、予め記録した最適なウエハ研磨終了
点を示す基準色成分のデジタル値(n)とウエハ位置
(x,y)の値に一致したときをウエハの研磨終点とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコン、アルミ
ナ・チタンカ−バイト(AlTiC)合金、ガラス等の
基板の表面の表面に、パ−マロイ磁性層あるいはデバイ
ス用金属層を形成し、必要によりCu、Ag、Au等の
配線を施し、更に絶縁層を設けたウエハを化学機械研磨
する際の各工程において、ウエハの研磨終了点を検出す
る方法、および該方法を実施するウエハ研磨終点検出装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】ウエハwをチャックに取り付け、研磨布
を貼りつけたプラテンに押圧し、プラテンに研磨剤スラ
リ−を供給しつつ、プラテンとウエハを回転させて絶縁
層を研磨してパ−マロイ層あるいは金属層が露出するま
で化学的機械研磨(CMP)すること、あるいは、チャ
ックテ−ブルにウエハをバキュ−ム吸着させ、該ウエハ
の上面側より研磨布を貼りつけたプラテンを押圧し、プ
ラテンに研磨剤スラリ−を供給またはウエハ上面に研磨
剤スラリ−を供給しつつ、プラテンとウエハを回転させ
て絶縁層を研磨してパ−マロイ層または金属層が露出す
るまで化学的機械研磨(CMP)することが実施されて
いる。
【0003】このCMP研磨において、パ−マロイ層ま
たは配線用金属層の表面に銅、アルミニウム、銀、ある
いは金等が全面に施され、ついで余分のこれら金属を化
学機械研磨してデバイスにこれら金属の配線が施された
デバイスウエハを得たり、パ−マロイ層または金属層の
表面に酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン等の絶
縁層が全面に施され、ついで余分の絶縁層を化学機械研
磨してデバイスにこれら絶縁層が混在した表面平坦なウ
エハを得ることが行われている。図10は、MOSFE
Tが形成されたシリコンウエハw上の多層配線構造を示
すもの(特開平10−303152号参照)で、多層配
線は研磨されたシリコン基板101の酸化珪素絶縁層1
01aの表面に(1)MOSFETと上層配線を接続す
るためのタングステン(W)コンタクトプラグ部10
2、(2)CMOS回路ブロック内を接続するアルミニ
ウムロ−カル配線部103、(3)低誘電率有機膜に銅
を埋め込んだ銅グロ−バル配線部104から構成され
る。
【0004】このデバイスウエハでは、まずMOSFE
T間の素子分離には、CMP法を用いてシリコン基板1
01に形成された溝にシリコン酸化膜を埋め込んだ平坦
化素子分離構造を採用し、さらにMOSFET上にはB
PSG膜105を成長させ、このBPSG膜をCMP法
で平坦化し、この平坦化したBPSG膜105にMOS
FETの拡散層およびゲ−ト電極に至るコンタクトホ−
ルが形成されており、シリカゲル粒子を酸化剤水溶液に
分散させた研磨剤スラリ−を用いてCMP法によりW・
コンタクトホ−ルプラグが形成され、このW・コンタク
トホ−ルプラグ上には、第一シリコン酸化膜106に形
成された第一配線にアルミニウムの埋め込まれた第一埋
め込みアルミニウム配線が形成され、さらにその上層の
第二シリコン酸化膜107に形成された第一スル−ホ−
ルと第二配線溝に一括してアルミニウムの埋め込まれた
第二埋め込みアルミニウム配線が形成されている。
【0005】これら埋め込みアルミニウム配線は、配線
溝あるいは配線溝とスル−ホ−ルとに高温スパッタ法で
アルミニウムの埋め込み膜を形成させ、研磨剤スラリ−
を用いてAl−CMP法で埋め込み平坦化を行う。さら
に、第二シリコン酸化膜107上の低誘電率有機膜10
8に形成された第二スル−ホ−ルと第三配線溝に銅の埋
め込まれた第三埋め込み銅配線と、第三スル−ホ−ルと
第四配線溝に銅の埋め込まれた第四埋め込み銅配線が形
成されている。これら埋め込み銅配線は、配線溝あるい
は配線溝とスル−ホ−ルとにMOCVD法で銅の埋め込
み成膜を行い、研磨剤スラリ−を用いてCMP研磨して
平坦化が行われて得られるものである。
【0006】このようにMOSFETの形成されたデバ
イスウエハの製造には、金属CMP法を用いたW,A
L,Cu,Ti,TiN、WSix,TiSix等の金
属埋め込み平坦化が多用されており、また、平坦化素子
分離形成やBPSG膜表面の平坦化にも、酸化膜CMP
法が適用されている。また、磁気ヘッド基盤は、図11
に示すように基板101の上にパ−マロイ層109を形
成し、さらにアルミニウム絶縁層110を形成したウエ
ハ1(図11a)を、化学的機械研磨によりパ−マロイ
層が露出する(図11d)までCMP研磨する。この
際、パ−マロイ層が2層から5層の複数層となることも
ある。
【0007】これらウエハの研磨において、人手を懸け
ない自動研磨の登場が市場より要望され、研磨終点を自
動検出するCMP自動研磨装置が種々提案されている。
かかる研磨の終点検出方法としては、 研磨途中のウエハの肉厚を肉厚計で測定し、研磨量か
ら終点を決定する方法(特開昭62−257742号、
特開平9−193003号、特会平10−106984
号、特開平10−98016号公報等)。 研磨途中のプラテン、チャック機構のモ−タ−の負荷
電流、電圧、抵抗変化から終点を決定する方法(特開昭
61−188702号、特開平6−252112号、特
開平8−99625号、特開平9−70753号、特開
平10−44035号、同10−128658号、同1
0−177976号等)。
【0008】研磨途中のプラテン、チャック機構のモ
−タ−のトルク変化から研磨終点を決定する方法(特開
平5−138529号、同6−216095号、同8−
139060号、同8−197417号、同9−360
73号、同9−262743号、同10−256209
号等)。 研磨途中のウエハにレ−ザ−光を当て、その反射光量
から研磨終点を決定する方法(特開昭57−13857
5号、同61−214970号、特開平4−25521
8号、同5−309559号、同7−328916号、
同8−174411号、同9−7985号,同10−1
60420号等)。 研磨剤スラリ−中に指標となるリン(P)、トレ−サ
−粒子を加え、研磨布上でのこれら指標の量を測定して
研磨終了点を決定する方法(特開平2−241017
号、同8−69987号)、微分干渉顕微鏡を用いてウ
エハ表面を観察して研磨終点を決定する方法(特開平5
−234971号、同5−226203号)、等々が提
案されている。
【0009】上記のウエハの肉厚測定は、ウエハの一
部分の肉厚を測定して行っており、ウエハ全体の肉厚分
布を測定するには時間を長く要するので、精度が出な
い。上記の電流、電圧、抵抗、あるいはのトルクか
ら決定する方法では直にウエハ研磨表面を観察するもの
ではないので、と同様平坦化の精度が低い。上記の
レ−ザ−光の反射光量を利用する方法は、ウエハに直接
レ−ザ−光を照射し、その反射光の光量で終点を決定す
るため、CMP研磨時に用いた研磨剤スラリ−の水分が
ウエハ上に存在するとデ−タにバラツキが生じるため、
レ−ザ−光が入射、反射されるウエハ表面の点の位置を
洗浄および乾燥させる装置を取り付ける必要があり、C
MP装置にコンパクト化が求められるときは採用しがた
いし、装置コストも高くなる。又、洗浄、乾燥のために
研磨加工が中断される。の指標の添加は、ウエハの研
磨に与える影響、CMP研磨後の後加工に与える影響が
不明であり、採用し難い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ウエハ表面
に水分が存在していても、また、研磨されているウエハ
の表面の平坦化が進行中で、検出機器とウエハ間距離の
微小のズレがあってもウエハ表面物性の検出デ−タに振
れが無いウエハの研磨終点を検出する方法およびそれに
用いる研磨終点検出装置の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の1は、光源から
光を照射し、その反射光を光ファイバ−に集光して光の
色成分を認識するカラ−識別センサを用い、予め研磨さ
れるウエハ上の追跡する物質の色成分をカラ−識別セン
サにデジタル値で認識させ、この色成分が認識されると
きはonの状態に表示し、この色成分が認識されないと
きはoffの状態に表示し、回転しているウエハの表面
の点(中心点は除く)に前記カラ−識別センサより光を
照射し、ウエハの位置座標と色成分のデジタル値を検出
させ、この検出した値(m)と位置(x,y)が、予め
記録した最適なウエハ研磨終了点を示すウエハの色成分
のデジタル値(n)とウエハ位置(x,y)の値に一致
したときをウエハの研磨終点とすることを特徴とする、
ウエハの研磨終点検出方法を提供するものである。
【0012】本発明の請求項2は、上記において、カラ
−識別センサが複数用いられることを特徴とする。本発
明の請求項3は、化学機械研磨装置のチャックに取り付
けられたウエハの研磨面に照射された光の反射光を光フ
ァイバ−に集光し、光の色成分を認識するカラ−識別セ
ンサを備えることを特徴とする化学機械研磨装置を提供
するものである。
【0013】本発明の請求項4は、カラ−識別センサと
して、(a)光源から光を照射し、その反射光を光ファ
イバ−に集光する検出部、(b)集光された光を色成分
に分けて認識し、この色成分を基準色のデジタル値と比
較してデジタル値で示す認識部、(c)回転しているウ
エハの表面の一点(中心点は除く)に光を照射し、反射
した入光を色成分のデジタル値に前記認識部で検出し、
このデジタル値(n)とウエハ上の位置座標(x' ,
y' )を記録する記録部(RAM)、(d)予め記録さ
れたウエハ上の位置座標(x,y)における基準色成分
のデジタル値(m)のOKデ−タ記録部(ROM) (e)送信されてきた色成分のウエハ上の位置座標
(x' ,y' )および色成分のデジタル値(n)とOK
デ−タとして記録されている色成分の位置座標(x,
y)およびデジタル値(m)とを比較する演算部、並び
に、(f)両者の位置座標が一致(x,y=x' ,y'
)および色成分のデジタル値が一致(m=n)したと
きに研磨終了を指示する制御部(CPU)を具備するカ
ラ−識別センサを用いることを特徴とする。
【0014】
【作用】本発明においては、ウエハ表面に水分が存在し
ていても、また、研磨されているウエハの表面の平坦化
が進行中で、検出機とウエハ間距離の微小のズレがあっ
てもウエハ表面の金属あるいは絶縁膜の光の色成分の検
出デ−タに振れが無いカラ−識別センサを用いるので、
ウエハの研磨終点を検出を正確に行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 被研磨物のウエハ:本発明の被研磨物のウエハは、シリ
コン、アルミナ・チタンカ−バイト合金、ガラス等の基
板の表面の表面に、パ−マロイ、例えばNi−Fe、M
n−Fe、Co−Fe、Ni−Rh−Fe、Co−Zr
−Fe、Co−Fe−B系パ−マロイ磁性層を形成し、
必要によりCu、Ag、Au等の配線を施し、更に酸化
アルミニウム等の絶縁層を設けたウエハ、前記の基板上
に多層配線層を有するウエハを得る過程での各工程にお
けるCMP工程に付されるウエハ等である。
【0016】CMP研磨装置:CMP研磨装置1として
は、例えば図1に示すチャックテ−ブル14にウエハw
をバキュ−ム吸着させ、該ウエハの上面側より研磨布1
5aを貼りつけたプラテン15を押圧し、プラテンに研
磨剤スラリ−13を供給またはウエハ上面に研磨剤スラ
リ−を供給しつつ、プラテンとウエハを回転させて研磨
するCMP装置、あるいは図2に示すウエハwをチャッ
ク11に取り付け、研磨布12aを貼りつけたプラテン
12に押圧し、プラテンに研磨剤スラリ−13を供給し
つつ、プラテンと半導体ウエハを回転させてウエハを研
磨する化学的機械研磨(CMP)装置、あるいはプラテ
ンに代えて、研磨テ−プを用いたCMP装置等が挙げら
れる。
【0017】研磨剤スラリ−:CMP研磨に用いる研磨
剤スラリ−の成分は、被研磨物の組成、構造、研磨量に
よって変わる。例えばパ−マロイ層研磨用には(a)平
均粒径が0.05〜1μm の砥粒 0.1 〜10重量%、
(b)水溶性無機アルミニウム塩、ニッケル塩より選ば
れた無機塩 0.1〜3重量%および(c)水溶性キレ
−ト剤 0.1〜3重量%を含有する水性研磨剤スラリ
−が使用できる。砥粒しては、酸化アルミニウム、酸化
セリウム、単結晶ダイヤモンド、多結晶ダイヤモンド、
酸化ケイ素、炭化珪素、酸化クロミウムおよびガラス粉
が挙げられ、これら砥粒は平均粒径が0.1〜1.0μ
m 、好ましくは0.3〜0.5μm の粒子である。
【0018】研磨剤スラリ−中に占める(a)成分の砥
粒の含有量は、砥粒の種類、用途により異なるが、0.
05〜10重量%、好ましくは0.1〜3重量%であ
る。0.05重量%未満では実用的な研磨速度が得られ
ない。10重量%を超えても効果のより向上は望めず、
多く用いるのは経済的に不利である。 (b)成分の水溶性アルミニウム無機塩またはニッケル
無機塩は、研磨速度の向上に作用する。かかる(b)成
分としては、アルミニウムまたはニッケルの硝酸塩、塩
酸塩、硫酸塩、燐酸塩、チオ硫酸塩が挙げられる。具体
的には、硝酸アルミニウム塩、硝酸ニッケル塩、硫酸ア
ルミニウム塩等である。(b)成分の水溶性無機塩は、
研磨剤スラリ−中、0.1〜3重量%の量用いられる。
【0019】(c)成分の水溶性キレ−ト剤は、研磨速
度の向上、得られるウエハの平坦性向上の目的でスラリ
−中に添加される。かかる水溶性キレ−ト剤としては、
エチレンジアミンテトラアセチックアシッド(EDT
A)、エチレンジアミンテトラ酢酸の2ナトリウム塩
(EDTA−2)、アミノスルホン酸−N,N−2酢酸
アルカリ金属塩、2,2−ジメチルプロパンビスオキサ
ミドのアルカリ金属塩、ジエチレントリアミンペンタ酢
酸およびそのナトリウム塩等が挙げられる。(c)成分
のキレ−ト剤は、研磨剤スラリ−中、0.1〜3重量%
の量用いられる。
【0020】研磨剤スラリ−には、水性媒体、研磨油、
防錆剤、分散助剤、防腐剤、消泡剤、pH調整剤等が配
合される。分散媒としては、水単独、または水を主成分
(分散媒中、70〜99重量%)とし、アルコ−ル、グ
リコ−ル等の水溶性有機溶媒を副成分(1〜30重量
%)として配合したものが使用できる。水は、0.1μ
mカ−トリッジフィルタで濾過して得たできる限ぎり巨
大粒子を含まない水が好ましい。アルコ−ルとしては、
メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルア
ルコールが、グリコ−ル類としては、エチレングリコー
ル、テトラメチレングリコール、ジエチレングリコ−
ル、プロピレングリコ−ル、ポリエチレングリコ−ル、
等が挙げられる。
【0021】研磨剤スラリ−中に占める水性分散媒の含
有量は、70〜99重量%、好ましくは90〜99重量
%である。70重量%未満ではスラリ−の粘度が高くな
り研磨剤スラリ−の基板上への供給性およびスラリ−の
貯蔵安定性が悪い。研磨向上剤、砥粒の分散剤の機能を
有する研磨油としては、各種界面活性剤、エチレングリ
コ−ル、プロピレングリコ−ル、ポリエチレングリコ−
ル、ポリオキシエチレンアルキルエ−テル、ポリオキシ
エチレンアルキルフェニルエ−テル、プルオニック系非
イオン性界面活性剤(エチレンオキシドとプロピレンオ
キシドの付加反応物)等が挙げられる。
【0022】界面活性剤としては、アニオン性界面活性
剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両
性界面活性剤、またはアニオン性界面活性剤とノニオン
性界面活性剤との併用、アニオン性界面活性剤と両性界
面活性剤との併用カチオン性界面活性剤とノニオン性界
面活性剤との併用、カチオン性界面活性剤と両性界面活
性剤との併用が挙げられる。界面活性剤の種類は、砥粒
の分散性、研磨速度に大きく寄与する。
【0023】アニオン性界面活性剤としては、パルミチ
ン酸ナトリウム塩、ステアリン酸ナトリウム塩、オレイ
ン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、パルミチ
ン酸ナトリウム・カリウム塩等の金属石鹸;アルキルポ
リオキシエチレンエ−テルカルボン酸塩、アルキルフェ
ニルポリオキシエチレンエ−テルカルボン酸塩、硫酸化
脂肪酸アルキルエステル、硫酸モノアシルグリセリン
塩、第二アルカンスルホン酸塩、N−アシル−N−メチ
ルタウリン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸ソ−ダ、ア
ルキルエ−テルリン酸、リン酸アルキルポリオキシエチ
レン塩、燐酸アルキルフェニルポリオキシエチレン塩、
ナフタレンスルホン酸ソ−ダ、ペルフルオロアルキルリ
ン酸エステル、スルホン酸変性シリコンオイル等が挙げ
られる。これらの中でも、金属石鹸、HLBが5 以上
の、スルホン型アニオン界面活性剤、燐酸エステル型ア
ニオン性界面活性剤、フッ素系または塩素系アニオン性
界面活性剤およびこれらの2種以上の併用が好ましい。
【0024】アニオン性界面活性剤は、スラリ−中、
0.05〜2重量%用いられる。0.05重量%未満で
は、粒子の分散性が悪く、粒子が沈降しやすい。2重量
%を超えても分散性、研磨速度の効果のより向上は望め
ないし、排水処理の面では少ない方が好ましい。ノニオ
ン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキル
エ−テル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ−テ
ル、プルオニック系非イオン性界面活性剤(エチレンオ
キシドとプロピレンオキシドの付加反応物)、脂肪酸ポ
リオキシエチレンエステル、脂肪酸ポリオキシエチレン
ソルビタンエステル、ポリオキシエチレンひまし油、脂
肪酸蔗糖エステル、ポリオキシエチレン・オキシプロピ
レンアルキルエ−テル等が挙げられる。
【0025】具体的には、ジラウリン酸ポリエチレング
リコ−ルエステル、トリデシルポリオキシエチレンエ−
テル、ノニルフェニルポリオキシエチレンエ−テル、モ
ノステアリン酸ポリエチレングリコ−ル、等が挙げられ
る。好ましくは、HLBが10以上の化合物が好まし
い。ノニオン性界面活性剤は、0.1〜10重量%用い
られる。両性界面活性剤としては、N−アルキルスルホ
ベタイン変性シリコンオイル、N−アルキルニトリロト
リ酢酸、N−アルキルジメチルベタイン、α−トリメチ
ルアンモニオ脂肪酸、N−アルキルβ−アミノプロピオ
ン酸、N−アルキルβ−イミノジプロピオン酸塩、N−
アルキルオキシメチル- N,N- ジエチルベタイン、2
−アルキルイミダゾリン誘導体、N−アルキルスルホベ
タイン等が挙げられる。
【0026】アニオン性界面活性剤と、ノニオン性界面
活性剤または両性界面活性剤を併用するときは、アニオ
ン性界面活性剤1重量部に対し、ノニオン性界面活性剤
または両性界面活性剤0.1〜5重量部の割合で用い
る。併用により、スラリ−の貯蔵安定性が向上する。研
磨剤スラリ−中に占めるノニオン性界面活性剤または両
性界面活性剤の含有量は、0.1〜10重量%、好まし
くは0.1〜5重量%である。0.1重量%未満では研
磨剤スラリ−の貯蔵安定性の向上に効果がない。10重
量%を超えても分散性のより向上は望めない。
【0027】分散助剤としては、ヘキサメタリン酸ソ−
ダ、オレイン酸、第一リン酸カルシウム等が挙げられ
る。pH調整剤としては、水酸化カリウム、水酸化ナト
リウム、モルホリン、アンモニア水等が挙げられる。防
錆剤としてはアルカノ−ルアミン・アルカノ−ルアミン
ホウ酸縮合物、モノエタノ−ルアミン、ジエタノ−ルア
ミン、トリエタノ−ルアミン、硼酸アルカノ−ルアミン
塩、ベンズイソチアゾリン類等の含窒素有機化合物が挙
げられる。消泡剤としては、流動パラフィン、ジメチル
シリコンオイル、ステアリン酸モノ、ジ- グリセリド混
合物、ソルビタンモノパルミチエ−ト、等が挙げられ
る。
【0028】銅張層等の金属を研磨するときは、シリカ
ゲル、酸化剤をイオン交換水に分散させたスラリ−が用
いられる。酸化剤としては、過酸化水素、硝酸鉄、硫酸
銅、硝酸セリウムアンモニウム等が用いられる。必要に
より、硫酸、塩酸、酢酸当の酸が加えられる(特開平8
−197414号、同9−208934号、同10−6
7986号、同10−226784号、特表平8−51
0437号、WO98/29515号参照)。また、絶
縁層を研磨するときは、アルミナ、ヒュ−ムドシリカ、
酸化セリウム等の砥粒を、水酸化カリウム、水酸化アン
モニウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等の
塩基とともに、イオン交換水に分散させたスラリ−が用
いられる(特開平8−153696号、同9−8266
7号)。
【0029】カラ−識別センサ:カラ−識別センサは、
光を照射(投光)し、反射した光を光ファイバ−に集光
して光の色成分を検出するもので、登録した基準色にど
れだけ近いかを一致度として0〜999で表示するデジ
タルカラ−識別センサであって、かつ、予め研磨される
ウエハ上の追跡する物質(金属、絶縁層)の色成分を基
準色としてデジタル値でカラ−識別センサに認識させ、
この色成分が認識される(デジタル値以上の値)ときは
onの状態にLED(赤)表示し、この色成分が認識さ
れない(デジタル値未満の値)ときはoffの状態にL
ED(緑)表示できるものである。また、SETボタン
で感度設定後、色むらや汚れを許容したいときもデジタ
ル値を見ながら許容範囲域の感度微調整できるものであ
る。かかるデジタルカラ−識別センサとしては、キ−エ
ンス(株)よりデジタルカラ−判別センサCZ−41、
CZ−40(特開平6−241904号)、およびアン
プ301としてCZ−V1が販売されている。これに更
に受光量を各々12bitでデ−タ化するA/Dコンバ
−タFS01(商品名)を内蔵させれば色成分の感度ば
かりでなく、光量をも合わせてデジタル表示可能とな
る。このセンサの応答時間は300μs/1msで、出
力切替は記録(登録)色と同色成分時は出力on、登録
色と異色時は出力offのモ−ド、または登録色と同色
時は出力off、登録色と異色時は出力onのモ−ドに
切り替えることができる。
【0030】図3にカラ−識別センサ300の1例を示
す。カラ−識別センサは認識部であるアンプ301と光
をウエハ面に投光し、この反射光を集光する光ファイバ
ユニッド313と色成分を記録する記録部と、基準色の
色成分のデ−タを記録するOKデ−タ記録部、演算部、
および制御部を備える。アンプ301はSETボタン3
02、LEDデジタル数値表示モニタ303、出力表示
灯304、MODE切換スイッチ305、出力切換スイ
ッチ306、設定値調整キ−307、光ファイバ−30
8、レンズ309、緑LED310、青LED311、
赤LED312、光ファイバ313a,313bが接続
されるコネクタ314a,314b、シ−ケンス等の外
部機器が接続されるケ−ブル315を備える。
【0031】また、アンプ本体は、図4、図5に示す制
御部316を有している。制御部(CPU)は、OKデ
−タ(m)記憶部のROM、デ−タ書き換えのラッチ回
路部のRAMから構成されるマイクロコンピュ−タであ
る。アンプにはI/Oポ−ト317を介してケ−ブル3
15が接続されている。ケ−ブルにはシ−ケンサ等の外
部機器318が接続される。さらに制御部316にはA
/Dコンバ−タ319および増幅器(AMP)320を
介して赤LED312、緑LED311、青LED31
0とが接続され、これらは図3に示すように光軸が一直
線上となるように1列に並置され、コネクタ314aに
配置されている。コネクタ314aの延長部には光源の
前記3種のLED310,311,312が設けられ、
ドライバ322により点灯駆動されるようになってい
る。図4に示すように光源は緑LED、青LEDおよび
赤LEDに代えてハロゲンランプ321に代えてもよ
い。
【0032】前記アンプ301に接続される光ファイバ
−ユニット313は、被検出物(ウエハ)wに光を照射
し、その反射光を取り込むための検出端部323を有し
ており、単芯の光ファイバ313a(投光用),複芯の
313b(入光用)に接続されている。単芯の光ファイ
バ313aは投光用であり、3種のLEDの光軸が一つ
となった光が導かれる複芯の光ファイバ313bは入光
用である。図6に入出力回路の接続図を、図7に出力回
路を、図8に入力回路を示す。
【0033】ウエハ終点検出の測定:図1または図2に
示すように、CMP研磨装置1上のまたは下の定められ
た位置に固定された検出端部323を介してカラ−識別
センサ300からウエハw表面に投光すると、ウエハか
ら反射した光は検出端部323からコネクタを介してセ
ンサ310,311,312,313bに入光し、色が
0〜999の間の値にデジタル表示される。本発明のウ
エハ研磨終点検出方法においては、最初に手動でウエ
ハがCMP研磨され、この研磨が終了された最適時点の
ウエハ表面上の決められた位置座標(x,y)での物
質、例えば(Ti、W等)の色成分を基準色としてカラ
−識別センサ300に記録させる(例えばWのデジタル
数値995)。
【0034】以下、説明を容易とするため、全面を銅張
りしたウエハのCMP研磨を以って説明する。ついで、
手動でウエハを化学機械研磨し、最適な平坦化が行わ
れたときを研磨終点として、そのときのウエハが1回転
する時間(例えば1秒)のon(995〜999)を示
すウエハの位置座標(x,y)とセンサが読み取った色
成分のデジタル値(m)をカウンタ−で読み取り、OK
デ−タ回路(ROM)に記憶(入力)する。センサーが
読み取る値はウエハの中心点を中心に同一円周上の値で
ある。
【0035】ついで、自動CMPモ−ドに研磨装置1
を変更し、定められた時間(この例ではウエハが1回転
する1秒)毎にウエハの位置座標(x' ,y' )とセン
サが読み取った色成分のデジタル値(n)をカウンタ−
で読み取り、ラッチ回路(RAM)に送信し、前述のR
OMに入力された位置座標での色成分のデ−タ値mと、
順次RAMに送信されてくる位置座標(x' ,y' )と
色成分のデ−タnの値を比較し、位置座標(x,y)=
(x' ,y' )および色成分の値(995〜999)の
両者が一致したときをウエハの研磨終点としてシ−ケン
サ318よりCMP研磨装置にウエハの回転の終了、研
磨盤の回転の終了を伝え、研磨作業を終了させる。
【0036】カラ−識別センサは、on時は赤LED表
示、off時は緑LED表示の表示灯を備えているの
で、例えばプラグWを基準色(デジタル値995)とし
て995〜999の値が検出されたらonに設定すれ
ば、研磨初期は銅が多いので殆どoffの緑LED表示
がなされ、順次、Wが検出されてonの赤LEDが増加
していくので、アンプ301のこのLEDランプを目視
し、赤であるときと緑であるときの回数の割合を比較し
ておれば、銅張りウエハのCMPのときは初期は出てこ
なかった赤の回数が終盤に多くなってくればウエハの研
磨終点が近づいたことが判別できる。図9に銅張りウエ
ハCMP時の研磨前の銅張りウエハwの表面状態
(a)、研磨途中で銅Cuの一部が研磨されて消滅しデ
バイスのパタ−ンが見えてきた状態(b)および配線に
用いられた銅以外の銅がすべて研磨され、デバイスパタ
−ンがウエハ全面に現れた研磨終点状態ウエハ(c)を
示す。
【0037】
【発明の効果】本発明のウエハのCMP研磨終点の検出
方法は、レ−ザ−光の反射光量で検出する従来の研磨終
点検出法、超音波利用の研磨終点検出法と比較して、ウ
エハ上の水分の存在によるレ−ザ−光や音波の乱反射の
影響を受けないので、また、ウエハ表面に段差があっ
て、検出器とウエハ間の距離の変動があっても距離の影
響を受けないカラ−識別センサ−を用いて被検出物のカ
ラ−をデジタル表示で感じるので、極めて正確に研磨終
点を検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カラ−識別センサを備えたCMP研磨装置の1
例を示す平面図である。
【図2】カラ−識別センサを備えたCMP研磨装置の他
の例を示す平面図である。
【図3】カラ−識別センサの斜視図である。
【図4】カラ−識別センサのアンプの制御部の平面図で
ある。
【図5】アンプの制御部の詳細を示す平面図である。
【図6】カラ−識別センサの入出力回路の接続図であ
る。
【図7】カラ−識別センサの出力回路の図である。
【図8】カラ−識別センサの入力回路の図である。
【図9】銅張りウエハを研磨したときのウエハ表面状態
の変化を示す上面図である。
【図10】多層配線構造を有するシリコンウエハの断面
図である。
【図11】磁気ヘッドの絶縁膜を研磨する際のディスク
の研磨状態の変化を示す図である。
【符号の説明】
w ウエハ 1 CMP研磨装置 11 チャック機構 12 プラテン 13 研磨剤スラリ− 300 カラ−識別センサ 301 アンプ 313 光ファイバ 323 検出部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源から光を照射し、その反射光を光フ
    ァイバ−に集光して光の色成分を認識するカラ−識別セ
    ンサを用い、予め研磨されるウエハ上の追跡する物質の
    色成分をカラ−識別センサにデジタル値で認識させ、こ
    の色成分が認識されるときはonの状態に表示し、この
    色成分が認識されないときはoffの状態に表示し、回
    転しているウエハの表面の点(中心点は除く)に前記カ
    ラ−識別センサより光を照射し、ウエハの位置座標と色
    成分のデジタル値を検出させ、この検出した値(m)と
    位置(x,y)が、予め記録した最適なウエハ研磨終了
    点を示すウエハの色成分のデジタル値(n)とウエハ位
    置(x,y)の値に一致したときをウエハの研磨終点と
    することを特徴とする、ウエハの研磨終点検出方法。
  2. 【請求項2】 カラ−識別センサが複数用いられること
    を特徴とする、請求項1に記載のウエハの研磨終点検出
    方法。
  3. 【請求項3】 化学機械研磨装置のチャックに取り付け
    られたウエハの研磨面に照射された光の反射光を光ファ
    イバ−に集光し、光の色成分を認識するカラ−識別セン
    サを備えることを特徴とする化学機械研磨装置。
  4. 【請求項4】 カラ−識別センサは、(a)光源から光
    を照射し、その反射光を光ファイバ−に集光する検出
    部、 (b)集光された光を色成分に分けて認識し、この色成
    分を基準色のデジタル値と比較してデジタル値で示す認
    識部、 (c)回転しているウエハの表面の一点(中心点は除
    く)に光を照射し、反射した入光を色成分のデジタル値
    に前記認識部で検出し、このデジタル値(n)とウエハ
    上の位置座標(x' ,y' )を記録する記録部(RA
    M)、 (d)予め記録されたウエハ上の位置座標(x,y)に
    おける基準色成分のデジタル値(m)のOKデ−タ記録
    部(ROM) (e)送信されてきた色成分のウエハ上の位置座標
    (x' ,y' )および色成分のデジタル値(n)とOK
    デ−タとして記録されている色成分の位置座標(x,
    y)およびデジタル値(m)とを比較する演算部、並び
    に、 (f)両者の位置座標が一致(x,y=x' ,y' )お
    よび色成分のデジタル値が一致(m=n)したときに研
    磨終了を指示する制御部(CPU)を具備するカラ−識
    別センサであることを特徴とする、請求項3 に記載の化
    学機械研磨装置。
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