JP2000182905A - 電気二重層コンデンサおよび電気二重層コンデンサの製造方法 - Google Patents

電気二重層コンデンサおよび電気二重層コンデンサの製造方法

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JP2000182905A
JP2000182905A JP10359622A JP35962298A JP2000182905A JP 2000182905 A JP2000182905 A JP 2000182905A JP 10359622 A JP10359622 A JP 10359622A JP 35962298 A JP35962298 A JP 35962298A JP 2000182905 A JP2000182905 A JP 2000182905A
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double layer
electrolyte
layer capacitor
polarizable electrode
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Hideo Naito
英雄 内藤
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Casio Computer Co Ltd
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES OR LIGHT-SENSITIVE DEVICES, OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G11/00Hybrid capacitors, i.e. capacitors having different positive and negative electrodes; Electric double-layer [EDL] capacitors; Processes for the manufacture thereof or of parts thereof
    • H01G11/22Electrodes
    • H01G11/30Electrodes characterised by their material
    • H01G11/32Carbon-based
    • H01G11/40Fibres
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES OR LIGHT-SENSITIVE DEVICES, OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G11/00Hybrid capacitors, i.e. capacitors having different positive and negative electrodes; Electric double-layer [EDL] capacitors; Processes for the manufacture thereof or of parts thereof
    • H01G11/54Electrolytes
    • H01G11/56Solid electrolytes, e.g. gels; Additives therein

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電解液が外部に漏れる可能性を低下させた電
気二重層コンデンサおよびその製造方法を提供する。 【解決手段】 セパレーター11と、活性炭シートから
構成される分極性電極12,12と、集電極13,13
から構成され、有機溶媒系電解液を含む蓄電部14の周
囲を、有機溶媒系電解質をゲル化剤にてゲル化したゲル
状高分子含有固体電解質15にて覆う。これにより、セ
パレーター11を挟んで対向する分極性電極12,12
の間のイオン移動性は確保されるとともに、例えば保護
容器16に孔が生じても電解液が漏れ出す可能性は低
く、取り扱いは容易になる。さらに、電気二重層コンデ
ンサ1は、静電容量や内部抵抗においても従来とほぼ同
等の特性を有する。すなわち、性能を維持したまま安全
性をより高めた電気二重層コンデンサとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電解液が外部に漏
れる可能性を低下させた電気二重層コンデンサおよびそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】分極性電極と電解質との界面に生じる電
気二重層を電荷蓄積手段として用いる電気二重層コンデ
ンサは、静電容量が大きいという特性から、DRAMな
ど半導体素子のバックアップ用電源として利用されてい
る。
【0003】ここで、従来の電気二重層コンデンサの一
例である電気二重層コンデンサ3の構成について、図9
を用いて説明する。電気二重層コンデンサ3は、板状の
セパレーター31と、セパレーター31の両面上にそれ
ぞれ設けられていて活性炭製である分極性電極32と、
分極性電極32の上に設けられていて電気二重層コンデ
ンサ3外部と分極性電極32とを接続する集電極33
と、セパレーター31,分極性電極32,32,集電極
33,33を覆う保護容器34と、保護容器34内に充
填されている電解液35と、により構成されている。集
電極33を介して分極性電極32に到達した電荷は、多
孔質である分極性電極32中に浸透した電解液35と、
該分極性電極32の多孔表面と、の界面に形成される電
気二重層に蓄積される。この際、電荷のバランスをとる
ために、電解液35を介して2つの分極性電極32の間
をイオンが移動する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、電気二重層コ
ンデンサ3は、保護容器34の内部に液体である電解液
35を充填した構造であったため、保護容器34から電
解液35が漏れることがあった。
【0005】本発明は、上記問題点を解決するため、電
解液が漏れる可能性を低下させた電気二重層コンデンサ
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、請求項1記載の発明は、電荷蓄積用電解液と、絶縁
性のセパレーターにより複数の構成部に分割されてい
て、内部に前記電荷蓄積用電解質を含有している分極性
電極と、を備える電気二重層コンデンサにおいて、前記
分極性電極は、ゲル状高分子含有固体電解質に覆われて
いることを特徴とする。
【0007】この請求項1記載の発明によれば、分極性
電極をゲル状高分子含有固体電解質にて覆ったので、電
解質イオンの移動は可能であり、その結果電荷のバラン
スは保たれるとともに、分極性電極を保護することがで
きる。
【0008】ここで、請求項2記載の発明のようにゲル
状高分子含有固体電解質は、セルロース系高分子を含有
してもよく、請求項3記載の発明のように分極性電極
は、前記電荷蓄積用電解質を有する電解液を含有しても
よい。
【0009】この請求項2、3に記載の発明によれば、
セルロース系高分子のゲル状高分子含有固体電解質は分
極性電極の電解液が外に漏れることを防止することがで
きるため、電解液で外面が濡れていないので取り扱いは
容易になる。また、静電容量や内部抵抗においても、電
解液を有する分極性電極のみでその外をゲル状高分子含
有固体電解質で覆っていない電気二重層コンデンサとほ
ぼ同等の特性を有する。すなわち、性能を維持したまま
安全性をより高めることができる。
【0010】また、前記分極性電極としては、バインダ
ーを80〜90wt%,導電剤を5〜10wt%それぞ
れ混合した周知の活性炭電極でもよいが、電極として機
能する部分と電解質との界面積すなわち静電容量を増や
すために、請求項4記載の発明のように、導電剤を含ま
ずに、バインダーのみ1wt%以下ほど混合した活性炭
電極としてもよい。
【0011】また、請求項5記載の発明は、請求項1〜
請求項4のいずれかに記載の電気二重層コンデンサを、
同一の保護容器内に、相互の絶縁を確保しつつ複数設け
た電気二重層コンデンサであることを特徴とする。
【0012】この請求項5記載の発明によれば、請求項
1〜請求項4のいずれかに記載の電気二重層コンデンサ
を、同一の保護容器の中に複数、例えば間に絶縁板を挟
んで互いに絶縁を確保しつつ設けることにより、大きな
容量や電圧を確保することができる。また、前記分極性
電極の周囲をゲル状高分子含有固体電解質で覆っている
ので、例えば絶縁板に孔が開いても、前記複数の請求項
1〜請求項4のいずれかに記載の電気二重層コンデンサ
同士が導通する可能性は低い。
【0013】また、請求項6記載の発明は、電気二重層
コンデンサの製造方法において、電解液を含む分極性電
極部の周囲にゲル状高分子を形成することを特徴とす
る。
【0014】この請求項6記載の発明によれば、分極性
電極を保護する電気二重層コンデンサを作製できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して、本発明の実
施例について詳細に説明する。
【0016】<第1の実施例>図1は、本発明の第1の
実施例である電気二重層コンデンサ1の構成を説明する
図であり、図2は、電気二重層コンデンサ1の製造方法
を説明するフローチャートである。図3は、電気二重層
コンデンサ1の静電容量を、従来の電気二重層コンデン
サ3と比較して示すグラフであり、図4は、電気二重層
コンデンサ1の内部抵抗を、電気二重層コンデンサ3と
比較して示すグラフである。図5は、比較例である固体
電解質を分極性電極に備えた電気二重層コンデンサの静
電容量を示すグラフである。図6は、比較例である固体
電解質を分極性電極に備えた電気二重層コンデンサの内
部抵抗を示すグラフである。
【0017】まず、電気二重層コンデンサ1の構成につ
いて説明する。電気二重層コンデンサ1は、図1に示す
ように、板状のセパレーター11と、セパレーター11
の両面上にそれぞれ設けられる分極性電極12,12
と、分極性電極12の外面に設けられていて外部と分極
性電極12とを接続する集電極13と、から構成される
蓄電部14と、蓄電部14を覆うゲル状高分子含有固体
電解質15と、蓄電部14およびゲル状高分子含有固体
電解質15を覆う保護容器16と、により概略構成され
ている。
【0018】セパレーター11は、例えばPTFE(ポ
リプロピレン)や多孔質セラミックなどの絶縁物質から
なる板である。
【0019】分極性電極12は、多孔質である活性炭を
PVDF(ポリフッ化ビニリデン)などのバインダや導
電剤を添加してシート状にした多孔質の活性炭シート
に、例えば電解質であるテトラエチルアンモニウムテト
ラフルオロボーレイト:(C2H5)4NBF4が0.
7mol/lの濃度で含有されたプロピレンカーボネー
ト溶液などの周知の有機溶媒系電解液を含浸させた構成
をとる。
【0020】集電極13は例えばアルミ製の導電性板で
あり、一端を保護容器16の外に引き出している。すな
わち、従来の集電極33と概略同じ構成をとる。
【0021】ゲル状高分子含有固体電解質15は、電解
質であるテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボー
レイトを所定の濃度で含有させたプロピレンカーボネイ
ト溶液をゲル状セルロース系高分子で固定化し、このゲ
ル状高分子が活性炭内に充填されたものである。すなわ
ち、ゲル状高分子含有固体電解質中の電解質は、解離し
てイオンとなり、毛細管現象により、分極性電極12を
構成している活性炭中の孔に含浸している電解液中の電
解質が解離したイオンと混在することができ、セパレー
ター11を挟んで対向する分極性電極12,12の間の
イオン移動性を確保している。
【0022】保護容器16は、例えば対向させた2枚の
プラスチックフィルムの周縁部を密着させたラミネート
であり、電気二重層コンデンサ1の他の構成部を内部に
包み込んで保護する。すなわち、周知の電気二重層コン
デンサに用いられる保護容器である。
【0023】次に、電気二重層コンデンサ1の製造方法
について、図2のフローチャートに従って説明する。
【0024】まず、活性炭粉末5〜10wt%程度に、
バインダを80〜90wt%、導電剤を5〜10wt%
程度それぞれ混合して練り合わせ、シート状にして活性
炭シートを作製する。次に、セパレーター11の両面に
活性炭シートをそれぞれ張り合わせ、さらに、活性炭シ
ートの上に集電極13をそれぞれ一体的に設けることに
より、蓄電部14を作製する(ステップS1)。
【0025】次に、蓄電部14を例えば200℃で12
時間ベークすることにより、蓄電部14から水分を除去
する(ステップS2)。
【0026】次に、蓄電部14を例えば乾燥雰囲気とし
たグローブボックス中にて有機溶媒系電解液につけ込む
ことにより、水分の再付着を避けつつ活性炭シートに有
機溶媒系電解液を注入して、分極性電極12,12を作
製する(ステップS3)。
【0027】次に、蓄電部14を減圧下に例えば15分
間ほど置くことにより、分極性電極12,12により多
くの電解液を含浸させる(ステップS4)。さらに、蓄
電部14の表面に付着している余分な電解液を除去し、
この表面に集電極13,13を配置する(ステップS
5)。
【0028】次に、、電解質であるテトラエチルアンモ
ニウムテトラフルオロボーレイトを所定の濃度で含有さ
せたプロピレンカーボネイト溶液を、モノマまたはオリ
ゴマと、重合開始剤と、からなる重合材料、導電材料、
及び活性炭材料粉末と混合し、適度に撹拌後、蓄電部1
4の表部をこの撹拌物で覆う(ステップS6)。ここ
で、前記撹拌物は各種材料が均一に分散される方が好ま
しいため、粘性が高い場合は練ることにより分散させる
こともできる。そしてこの撹拌物を例えば80℃で1時
間ほど加熱することにより、蓄電部14を覆うようにゲ
ル状高分子含有固体電解質15を作製する(ステップS
7)。
【0029】次に、蓄電部14およびゲル状高分子含有
固体電解質15を、集電極13,13の端部が外部に出
るように2枚のプラスチックフィルムで挟み、端部に熱
を加えて密着させて、保護容器16を作製することによ
り、電気二重層コンデンサ1は完成する(ステップS
8)。
【0030】このように作製される電気二重層コンデン
サ1は、有機溶媒系電解液を含む蓄電部14の周囲をゲ
ル状高分子含有固体電解質15にて覆い蓄電部14を保
護することができるので、例えば保護容器16に孔など
の開口部が生じても分極性電極12の有機溶媒系電解液
が漏れ出す可能性は低い。
【0031】次に、電気二重層コンデンサ1の静電容量
および内部抵抗の一例について、図3および図4を用い
て、比較例である図9に示した有機溶媒系電解液を用い
た電気二重層コンデンサ3と比較して説明する。
【0032】まず、静電容量について説明する。ここ
で、静電容量はそれぞれ分極性電極12,32の体積に
て規格化した容量である。図3に示すように、電気二重
層コンデンサ1の電気容量は、5回測定を行ったとこ
ろ、平均で19.0F/cc程度を示した。同条件にお
ける有機溶媒系電解液の電気二重層コンデンサ3の電気
容量は、5回測定を行ったところ、平均で19.3F/
cc程度であった。以上より、電気二重層コンデンサ1
は有機溶媒系電解液の電気二重層コンデンサ3とほぼ同
等の静電容量を有することが判る。
【0033】次に、内部抵抗について説明する。図4に
示すように、電気二重層コンデンサ1の電気容量は、5
回測定を行ったところ、平均で3.9Ω程度を示した。
同条件における有機溶媒系電解液の電気二重層コンデン
サ3の電気容量は、5回測定を行ったところ、平均で
3.1Ω程度であった。以上より、電気二重層コンデン
サ1は有機溶媒系電解液の電気二重層コンデンサ3とほ
ぼ同等の内部抵抗特性を有することが判る。
【0034】また、比較例として、有機溶媒系電解液が
含浸された活性炭シートを備えた分極性電極の替わりに
電解液を固定化させたセルロース系ゲル状高分子を活性
炭シート内に含ませた分極性電極を用い、その外面に集
電極を用いた構造の電気二重層コンデンサの静電容量お
よび内部抵抗特性について、図5および図6を用いて説
明する。
【0035】図5および図6において、(1)は電解質
であるテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボーレ
イトが0.7mol/lの濃度で混入されたプロピレン
カーボネイト溶液を固定化したゲル状セルロース系高分
子が活性炭中に混在している分極性電極を有する電気二
重層コンデンサのデータであり、(2)は電解質である
テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボーレイトが
0.95mol/lの濃度で混入されたプロピレンカー
ボネイト溶液を固定化したゲル状セルロース系高分子が
活性炭中に混在している分極性電極を有する電気二重層
コンデンサのデータである。
【0036】まず、静電容量について説明する。ここ
で、静電容量は分極性電極22の体積にて規格化した容
量である。図5に示すように、0.7mol/lの電解
液からなるゲル状セルロース系高分子を用いた電気二重
層コンデンサの電気容量は、5回測定を行ったところ、
平均で15.6F/cc程度を示した。また、0.95
mol/lの電解液からなるゲル状セルロース系高分子
を用いた電気二重層コンデンサの電気容量は、5回測定
を行ったところ、平均で18.0F/cc程度であっ
た。
【0037】そして内部抵抗については、図6に示すよ
うに、0.7mol/lの電解液からなるゲル状セルロ
ース系高分子を用いた電気二重層コンデンサの電気容量
は、5回測定を行ったところ、平均で44Ω程度を示し
た。また、0.95mol/lの電解液からなるゲル状
セルロース系高分子を用いた電気二重層コンデンサのの
電気容量は、5回測定を行ったところ、平均で14Ω程
度であった。
【0038】このように、本発明の有機溶媒系電解液を
含浸させた活性炭シートからなる分極性電極12,12
の外側に集電極13,13を設け、この外側ほぼ全面を
ゲル状高分子含有固体電解質15で覆った電気二重層コ
ンデンサ1は、上述したような本発明と同濃度或いはそ
れより高濃度の電解液を含むゲル状セルロース系高分子
含有固体電解質を分割性電極に用い、その外側に集電極
を設けた比較例である電気二重層コンデンサより優れた
静電容量特性および内部抵抗特性を示す。
【0039】以上より、本発明の第1の実施例である電
気二重層コンデンサ1によれば、有機溶媒系電解液を含
む蓄電部14の周囲を、電解質が分散されたゲル状高分
子含有固体電解質15にて覆ったので、セパレーター1
1を挟んで対向する分極性電極12,12の間のイオン
移動性は確保されるとともに、例えば保護容器16に孔
が生じても電解液が漏れ出す可能性が低く、有機電解液
が含浸された分極性電極を有し、周囲をゲル状セルロー
ス系高分子で覆わない電気二重層コンデンサより取り扱
いは容易になる。さらに、電気二重層コンデンサ1は、
静電容量や内部抵抗においても有機電解液が含浸された
分極性電極を有し、周囲をゲル状セルロース系高分子で
覆わない電気二重層コンデンサとほぼ同等の特性を有す
る。
【0040】<第2の実施例>図7は、本発明の第2の
実施例である電気二重層コンデンサ2の構成を説明する
図である。
【0041】まず、電気二重層コンデンサ2の構成につ
いて説明する。電気二重層コンデンサ2は、図7に示す
ように、電気二重層コンデンサ1とほぼ同じ構成を有す
るが、ゲル状高分子含有固体電解質15の代わりに電解
質含有ゲル状高分子25を用いた構成を有する。
【0042】分極性電極12は、電解質として例えばテ
トラエチルアンモニウムテトラフルオロボーレイトが有
機溶媒であるプロピレンカーボネート中に含有された有
機溶媒系電解液が内部に注入された活性炭シートであ
る。電解質含有ゲル状高分子25は、電解質としてテト
ラエチルアンモニウムテトラフルオロボーレイトのプロ
ピレンカーボネイト溶液が固定化されたセルロース系の
ゲル状高分子からなる。
【0043】次に、電気二重層コンデンサ2の作製方法
について説明する。
【0044】まず、第1の実施例のステップS1〜ステ
ップS5と同様の方法を用いて蓄電部14を作製する。
次に、モノマまたはオリゴマと、重合開始剤と、からな
る重合材料に電解液を混合し、この混合物で集電極1
3,13が外側に形成された分極性電極12,12の周
囲を覆い、80℃で1時間ほど加熱し、電解質含有ゲル
状高分子25を形成する。そして、集電極13,13の
端部が外部に出るように2枚のプラスチックフィルムで
挟み、端部に熱を加えて密着させて、保護容器16を作
製することにより、電気二重層コンデンサ1は完成す
る。
【0045】このように作製される電気二重層コンデン
サ2は、電解質含有ゲル状高分子25及び保護容器16
で二重に保護しているので、分極性電極12の電解液が
漏れ出す可能性は低い。また保護容器16を形成する工
程で最表面が分極性電極12の電解液のために濡れない
ため、取り扱いは容易となる。
【0046】なお、本発明は、電気二重層コンデンサ
1,2に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱
しない範囲で任意の変形が可能である。例えば、分極性
電極12やゲル状高分子含有固体電解質15の電解液は
有機溶媒系電解液に限定されるものではなく、水溶液系
電解液を用いることもできる。上記実施形態では、重合
材料は加熱重合に高分子化するものであったが、これに
限らず光重合性の重合材料を用いてもよい。この場合、
重合材料を用いる工程で重合する前までは、重合材料か
ら重合する波長域の光を遮光しなければならない。ま
た、上記実施形態では、モノマ、オリゴマや重合開始剤
からなる重合材料を加熱重合して成型していたが、重合
材料の替わりにポリマの顆粒を活性炭粉末と混合して成
型してもよい。
【0047】また、複数の電気二重層コンデンサを用い
て容量や電圧を稼ぐ必要がある場合は、図8に示すよう
に、保護容器16の中に、複数の蓄電部14,14・・
・とその周囲を覆うゲル状高分子含有固体電解質15,
15・・・を、絶縁板17を間に挟んで互いに絶縁を確
保しつつ並列に配置し直列に接続することにより、一つ
の電気二重層コンデンサ4で所定の容量や電圧を確保す
ることもできる。電気二重層コンデンサ4の場合、最も
両外側の電気二重層コンデンサの外面側のゲル状高分子
含有固体電解質15,15をより厚く設けることで外部
応力から蓄電部14を保護し、電解液の漏洩を抑制する
ことができる。
【0048】また、分極性電極12を構成する活性炭シ
ートの材料比率を、例えば活性炭粉末を99wt%以上
として、残りをバインダーとすると、活性炭と電解質と
の界面積は増加するため、電気二重層コンデンサ1,2
の容量はさらに増加する。
【0049】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、分極性電
極をゲル状高分子含有固体電解質にて覆ったので、電解
質イオンが移動して電荷のバランスは保たれるととも
に、分極性電極を保護することができる。
【0050】また、請求項2、3記載の発明によれば、
セルロース系高分子のゲル状高分子含有固体電解質は分
極性電極の電解液が外に漏れることを防止することがで
き、電解液で外面が濡れていないので取り扱いは容易に
なり、また、静電容量や内部抵抗においても電解液を有
する分極性電極のみでその外をゲル状高分子含有固体電
解質で覆っていない電気二重層コンデンサとほぼ同等の
特性を有する。すなわち、性能を維持したまま安全性を
より高めることができる。
【0051】また、請求項4記載の発明によれば、前記
分極性電極として、バインダーのみ1wt%以下ほど混
合した活性炭電極を用いたので、前記分極性電極と電解
質との界面積すなわち電気二重層コンデンサの静電容量
は増加する。
【0052】また、請求項5記載の発明によれば、請求
項1〜請求項4のいずれかに記載の電気二重層コンデン
サを、同一の保護容器の中に複数、例えば間に絶縁板を
挟んで互いに絶縁を確保しつつ設けたので、一つの電気
二重層コンデンサでより大きな容量や電圧を確保でき
る。また、前記分極性電極の周囲をゲル状高分子含有固
体電解質で覆っているので、前記複数の請求項1〜請求
項4のいずれかに記載の電気二重層コンデンサが導通す
る可能性は低いため、電気二重層コンデンサの信頼性は
高くなる。
【0053】また、請求項6記載の発明によれば、分極
性電極を保護する電気二重層コンデンサを作製できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である電気二重層コンデ
ンサ1の構成を説明する図である。
【図2】電気二重層コンデンサ1の製造方法を説明する
フローチャートである。
【図3】電気二重層コンデンサ1の静電容量を、従来の
電気二重層コンデンサ3と比較して示すグラフである。
【図4】電気二重層コンデンサ1の内部抵抗を、電気二
重層コンデンサ3と比較して示すグラフである。
【図5】比較例である固体電解質を分極性電極に備えた
電気二重層コンデンサの静電容量を示すグラフである。
【図6】比較例である固体電解質を分極性電極に備えた
電気二重層コンデンサの内部抵抗を示すグラフである。
【図7】本発明の第2の実施例である電気二重層コンデ
ンサ2の構成を説明する図である。
【図8】電気二重層コンデンサ1,2の一変形例を説明
する図である。
【図9】従来の電気二重層コンデンサの一例である電気
二重層コンデンサ3の構成について説明する図である。
【符号の説明】
1,2,3 電気二重層コンデ
ンサ 11 セパレーター 12,22 分極性電極 13 集電極 14 蓄電部 15 ゲル状高分子含有
固体電解質 16 保護容器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電荷蓄積用電解液と、絶縁性のセパレータ
    ーにより複数の構成部に分割されていて、内部に前記電
    荷蓄積用電解質を含有している分極性電極と、を備える
    電気二重層コンデンサにおいて、 前記分極性電極は、ゲル状高分子含有固体電解質に覆わ
    れていることを特徴とする電気二重層コンデンサ。
  2. 【請求項2】請求項1記載の電気二重層コンデンサにお
    いて、 前記ゲル状高分子含有固体電解質は、セルロース系高分
    子を含有することを特徴とする電気二重層コンデンサ。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の電気二重層コン
    デンサにおいて、 前記分極性電極は、前記電荷蓄積用電解質を有する電解
    液を含有することを特徴とする電気二重層コンデンサ。
  4. 【請求項4】請求項1〜請求項3のいずれかに記載の電
    気二重層コンデンサにおいて、 前記分極性電極として、バインダーを1wt%以下とし
    た活性炭電極を用いることを特徴とする電気二重層コン
    デンサ。
  5. 【請求項5】請求項1〜請求項4のいずれかに記載の電
    気二重層コンデンサを、同一の保護容器内に、相互の絶
    縁を確保しつつ複数設けたことを特徴とする電気二重層
    コンデンサ。
  6. 【請求項6】電解液を含む分極性電極部の周囲にゲル状
    高分子を形成することを特徴とする電気二重層コンデン
    サの製造方法。
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US7245784B2 (en) 2001-03-15 2007-07-17 Canon Kabushiki Kaisha Image processing for correcting defects of read image

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