JP2000180401A - ガスセンサ - Google Patents

ガスセンサ

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JP2000180401A
JP2000180401A JP10359194A JP35919498A JP2000180401A JP 2000180401 A JP2000180401 A JP 2000180401A JP 10359194 A JP10359194 A JP 10359194A JP 35919498 A JP35919498 A JP 35919498A JP 2000180401 A JP2000180401 A JP 2000180401A
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gas sensor
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flange
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勲 渡部
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弘一 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2つの管体を重ね合わせてなる素子カバー
を,ハウジングに対して容易かつ確実に固定してなるガ
スセンサを提供すること。 【解決手段】 ガス検知素子を保持するハウジング4
と,ガス検知素子を覆う素子カバー2とを有する。ハウ
ジング4のかしめ部5は,環状の溝部50と,溝部50
の外周部に位置するスカート部51とよりなる。素子カ
バー2は,有底円筒状の管体20,3を複数重ねた構造
を有していると共に,各管体20,3の開口端には外方
へ拡開したフランジ部29,39を設けてなる。管体2
0,3の各フランジ部29,39は互いに重ね合わせた
状態でかしめ部5の溝部50に挿入されていると共に内
方にかしめられたスカート部51によりかしめ固定され
ている。1つの管体20は,フランジ部29に凹凸形状
290を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,例えば自動車用内燃機関等の排
気ガスにおける酸素濃度,空燃比状態,NOx濃度等を
測定することができるガスセンサに関する。
【0002】
【従来技術】例えば,内燃機関においては,排気ガス中
の酸素濃度,空燃比状態等を検出し,その検出値に基づ
いて燃焼制御を行うことが,省エネルギー化,排ガス浄
化等に非常に有効であることが知られている。上記排気
ガス(被測定ガス)中の酸素濃度等を検出するセンサと
しては,ジルコニア等の固体電界質よりなるガス検知素
子を用いたものが知られている。
【0003】上記ガス検知素子としては,先端が閉塞さ
れたコップ状のタイプ,シート状のものを積層してなる
角型のタイプなどがある。いずれのガス検知素子も,被
測定ガスと接触する接ガス部を有しており,該接ガス部
を被測定ガス中に曝すことによって機能するものであ
る。一方,ガス検知素子は,固体電界質により構成され
ているので,非常に脆く,これを露出させた状態での使
用は困難である。そのため,ガスセンサにおける上記ガ
ス検知素子には,これを保護するための素子カバーを被
せてある。
【0004】また,上記素子カバーとしては,被測定ガ
スをガス検知素子の接ガス部に導く必要があるので,被
測定ガス流通用の流通穴を有することが必要となる。し
かしながら,この流通穴を通して,高温の被測定ガスが
ガス検知素子にダイレクトに当たるようになっている
と,あるいは,被測定ガス中の凝縮水が直接ガス検知素
子に付着するようになっているとこれがガス検知素子の
破壊につながるおそれがある。この不具合に対しては,
ガス検知素子に直接被測定ガス等が当たらないようにす
るため,素子カバーを二重管構造とし,その外管と内管
に設ける上記流通穴が重なり合わないようにずらすこと
が有効である。
【0005】
【解決しようとする課題】ところで,上記素子カバーの
ハウジングへの固定構造,固定方法としては,従来,種
々の構造,方法等が開示されている。例えば,特公平5
−15221号公報においては,素子カバーが有底円筒
状の1重構造の場合におけるかしめ固定が示されてい
る。しかし,上記公報には,二重管構造の場合の固定構
造等については何ら示されていない。
【0006】一方,二重管構造の素子カバーの固定方法
としては,開口端にフランジ部を有する管体を重ね合わ
せ,重なったフランジ部をハウジング側のスカート部に
よりかしめ固定する方法がある。しかしながら,この場
合には,固定されたフランジ部内の残留応力やスプリン
グバックの影響で,固定状態に緩みが生じるという問題
がある。
【0007】これに対し,実公平6−32616号公報
には,開口端に溝状のフランジ部を有する2つの管体を
重ね合わせ,重なったフランジ部の溝状部にリング部材
を配置させたままハウジングをかしめる構造が示されて
いる。この構造によれば,上記リング部材の介在によっ
て,上記緩みの問題を解消しうる。しかしながら,この
構造では,素子カバー以外に別部品のリングを必要とす
るため,部品点数の増加および構成の複雑化等の問題が
残る。
【0008】また,素子カバーをハウジングに対して溶
接固定する方法もある。しかしながら,この場合には,
作業が煩雑になると共に溶接不良等によって固定精度が
安定しないという問題もある。
【0009】本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので,複数の管体を重ね合わせてなる素子カバ
ーを,ハウジングに対して容易かつ確実に固定してなる
ガスセンサを提供しようとするものである。
【0010】
【課題の解決手段】請求項1に記載の発明は,被測定ガ
スと接触する接ガス部を有するガス検知素子と,該ガス
検知素子を保持するハウジングと,該ハウジングのかし
め部に固定され上記ガス検知素子の上記接ガス部を覆う
素子カバーとを有し,上記ハウジングの上記かしめ部
は,環状の溝部と,該溝部の外周部に位置するリング状
のスカート部とよりなり,上記素子カバーは,被測定ガ
ス流通用の流通穴を設けた円筒状の管体を複数重ねた構
造を有していると共に,上記各管体の開口端には外方へ
拡開したフランジ部をそれぞれ設けてなり,上記管体の
各フランジ部は互いに重ね合わせた状態で上記かしめ部
の上記溝部に挿入されていると共に内方にかしめられた
上記スカート部によりかしめ固定されており,かつ,上
記複数の管体のうちの少なくとも一つの管体は上記フラ
ンジ部に略平坦形状を有し,他の少なくとも一つの管体
は上記フランジ部に凹凸形状を有していることを特徴と
するガスセンサにある。
【0011】本発明において最も注目すべきことは,上
記素子カバーを構成する複数の管体のうちの少なくとも
1つには,そのフランジ部に凹凸形状を設け,他の少な
くとも1つには,そのフランジ部に略平坦形状を設けた
ことである。この凹凸形状としては,後述する波形状の
他に,円錐状,四角錐状,円筒状等の種々の形状の突起
部をフランジ部の表面と裏面とに設けた形状,切込みを
入れて切断端面をそりあげた形状,ローレットがけによ
り得られた形状,その他様々な態様がある。
【0012】また,上記凹凸形状をフランジ部に設けた
管体以外の少なくとも1つの管体のフランジ部は,略平
坦な形状に設ける。全ての管体のフランジ部に凹凸を設
けた場合には,上記かしめ固定時にスカート部により押
さえ込む力として非常に大きな力が必要となり,上記ス
カート部の破損のおそれ,あるいはその破損を防止する
ためのハウジング素材強度の向上策が必要となる等の問
題がある。
【0013】次に,本発明の作用効果につき説明する。
本発明においては,上記素子カバーを構成する管体の少
なくとも1つには,そのフランジ部に上記凹凸形状を設
けてある。そのため,上記複数の管体を重ね合わせて積
層される複数のフランジ部をかしめ固定した場合には,
緩み等が発生しない強固な固定状態に維持することがで
きる。
【0014】即ち,上記管体を重ねて積層されたフラン
ジ部は,上記凹凸形状の影響によって,凹凸高さの分だ
け実際の肉厚の合計よりも厚くなる。この状態で上記か
しめ部の溝部に上記フランジ部を挿入し,上記スカート
部によってかしめた場合には,上記凹凸形状が変形等し
てその高さの分だけ薄くなった状態で固定される。その
ため,固定後のフランジ部は,上記凹凸形状によって,
フランジ部の積層厚みを元に戻そうとする弾性力の作用
を維持した状態となる。
【0015】一方,上記かしめ部のスカート部は,かし
め固定時の加工によって上記のごとくフランジ部を押さ
えつける方向に塑性変形する。このとき,スカート部に
も復元力が働く。いわゆるスプリングバック現象を起こ
し,フランジ部の押さえ力が弱くなる。ここで,従来な
らば,固定構造に緩みが生じていた。
【0016】これに対し,本発明においては,上記のご
とく固定されているフランジ部に上記凹凸形状による元
に戻そうとする弾性力が維持されている。そのため,上
記スカート部がスプリングバックした場合には,それを
補うように,積層されたフランジ部が上記弾性力によっ
て厚み方向に膨張し,緩みを防止する。それ故,非常に
強固な固定状態を維持することができる。そして,上記
強固な固定状態は,部品点数の増加もせず,かしめ加工
という簡単な加工方法により容易に実現することができ
る。
【0017】また,本発明においては,上記のごとく,
略平坦形状のフランジ部を少なくとも1つ設ける。これ
により,フランジ部のかしめ固定に要する力を低減する
ことができる。これにより,上記の優れた作用効果を容
易に実現することができ,また,ガスセンサの大型化を
抑制することもできる。
【0018】したがって,本発明によれば,複数の管体
を重ね合わせてなる素子カバーを,ハウジングに対して
容易かつ確実に固定してなるガスセンサを提供すること
ができる。
【0019】次に,請求項2に記載の発明のように,上
記複数の管体は,上記略平坦形状を有するフランジ部
と,上記凹凸形状を有するフランジ部とを交互に積層す
るよう配置することが好ましい。即ち,連続した2つの
管体の両方のフランジ部に凹凸が設けられている場合に
は,上記2つのフランジ部の凹凸が重なり合う部分が存
在することがある。この場合には,かしめ固定時に上記
スカート部により押さえ込む力として非常に大きな力が
必要となったり,応力のばらつきや応力集中が起こった
りする。そのため,スカート部の破損のおそれ,あるい
は,その破損を防止するためののハウジング素材強度の
向上が必要となる。また,凹凸の重なりがある場合に
は,管体の周方向の位置を任意に調整することが困難と
なる。そのため,管体にそれぞれ設けた流通穴の位置調
整が困難となる。
【0020】これに対して,上記のごとく,略平坦形状
と凹凸形状とを交互に積層するよう配置することによ
り,上記スカート部の破損や素材強度の向上等の問題を
発生させることなく,緩み等のない強固なかしめ固定状
態を実現することができる。さらに,この場合には,上
記流通穴の位置調整も容易となる。
【0021】次に,請求項3に記載の発明のように,上
記管体は2つであり,一方の管体は上記フランジ部に略
平坦形状を有し,他方の管体は上記フランジ部に凹凸形
状を有している構造をとることができる。この場合に
は,2重管構造の素子カバーを有するガスセンサにおい
て,素子カバーの固定状態を従来よりも強固にすること
ができ,耐久性の向上等を図ることができる。
【0022】また,請求項4に記載の発明のように,上
記凹凸形状は波形状であることが好ましい。この場合に
は,フランジ部への凹凸形状の加工を容易に行うことが
できる。なお,上記波形状における凸部と凸部の間隔,
凸部の高さ凹部の深さ等は,フランジ部のサイズなどに
応じて種々選択することができる。
【0023】また,請求項5に記載の発明のように,上
記凹凸形状は,上記素子カバーにおける最も外方に位置
する管体のフランジ部に設けてあることが好ましい。こ
の場合には,フランジ部の幅が内側素子カバー(管体)
のものよりも狭いこととなり,この狭い幅に凹凸を設け
る方が広い幅に設ける場合より剛性アップを図ることが
できる。そのため,かしめによる変形に対し,より大き
な弾性力を働かせることができ,より安定した固定状態
を得ることができる。
【0024】また,請求項6に記載の発明のように,上
記ハウジングの上記かしめ部は,上記溝部の内周部にリ
ング状のガイド部を設けてあることが好ましい。この場
合には,上記ガイド部と上記スカート部によって上記フ
ランジ部をしっかりと挟持することができ,さらに素子
カバーの固定状態を強固にすることができる。
【0025】また,請求項7に記載の発明のように,上
記ガイド部の外周面と上記素子カバーの内周面との間の
クリアランスは0.05〜0.2mmであることが好ま
しい。上記クリアランスが0.05mm未満の場合に
は,ハウジングへの素子カバーの組付け性が悪くなると
いう問題があり,一方,0.2mmを超える場合には上
記ガイド部によるフランジ部の固定状態の強化効果が発
揮されない等問題がある。
【0026】また,請求項8に記載の発明のように,上
記素子カバーの硬度は,上記ハウジングの硬度よりも高
いことが好ましい。この場合には,硬い素子カバーの凹
凸が軟らかいハウジングへくい込み,回転方向のずれを
無くすことができる。また,素子カバーの剛性が高く復
元力もあるため,さらに強固で緩みのない固定を実現す
ることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】実施形態例1 本発明の実施形態例にかかるガスセンサにつき,図1〜
図4を用いて説明する。本例のガスセンサ1は,図3,
図4に示すごとく,被測定ガスと接触する接ガス部11
を有するガス検知素子10と,該ガス検知素子10を保
持するハウジング4と,該ハウジング4のかしめ部5に
固定され上記ガス検知素子10の上記接ガス部11を覆
う素子カバー2とを有する。
【0028】上記ハウジング4の上記かしめ部5は,環
状の溝部50と,該溝部50の外周部に位置するリング
状のスカート部51とよりなる。上記素子カバー2は,
被測定ガス流通用の流通穴25,35を設けた有底円筒
状の2つの管体20,3を二重に重ねた二重管構造を有
していると共に,上記各管体20,3の開口端には外方
へ拡開したフランジ部29,39をそれぞれ設けてな
る。
【0029】上記管体20,3の各フランジ部29,3
9は互いに重ね合わせた状態で上記かしめ部5の上記溝
部50に挿入されていると共に内方にかしめられた上記
スカート部51によりかしめ固定されている。かつ,一
方の管体3はフランジ部39に略平坦形状を有し,他方
の管体20は上記フランジ部29に凹凸形状290を有
している。
【0030】以下,これを詳説する。上記素子カバー2
は,図1,図2に示すごとく,2つの管体,即ち外管2
0と内管3とを重ね合わせた二重管構造の状態で上記ハ
ウジング4に固定される。上記内管3は,図1(a)に
示すごとく,大径部311と小径部312よりなる側部
31を有する有底円筒状であると共に,その開口部側に
は固定用のフランジ部39を有している。
【0031】このフランジ部39は,平坦な形状に設け
てある。また,フランジ部39の外径は後述する外管2
0のフランジ部29と同じにしてあり,互いに重なり合
うように設けてある。また,内管3の円筒状の側部31
には,円周方向に8個,軸方向に2列,合計16個の流
通穴35を,底部32には1個の流通穴35を設けてあ
る。
【0032】上記外管20は,図1(b)に示すごと
く,有底円筒状であると共に,その開口部側に固定用の
フランジ部29を有している。また,外管20の円筒状
の側部21には,円周方向に8個,軸方向に3列,合計
24個の流通穴25を,底部22には,1個の流通穴2
5を設けてある。上記外管20のフランジ部29は,同
図に示すごとく,波形状よりなる凹凸形状290を有し
ている。なお,上記外管20および内管3に設けられた
流通穴25,35等の位置および数は,ガス検知素子を
保護する機能を損なわない範囲で任意に設定できる。
【0033】そして,素子カバー2は,上記内管3と外
管20とを重ね合わせて二重管構造にした状態でハウジ
ング4のかしめ部5に固定される。図2(b)に示すご
とく,内管3と外管20とを重ね合わせた場合には,互
いのフランジ部39,29が積層された状態となる。こ
のとき,同図に示すごとく,フランジ部39,29の積
層状態は,上記外管20のフランジ部29における凹凸
形状290の影響によって,実際の肉厚の合計厚みより
も厚みが大きい状態となる。
【0034】一方,ハウジング4のかしめ部5は,図2
(a)に示すごとく,環状の溝部50と,該溝部50の
外周部に位置するリング状のスカート部51とを有して
いる。また,溝部50の内周部にはリング状のガイド部
53を設けてある。そして,上記素子カバー2の固定
は,上記積層されたフランジ部29,39をかしめ部5
の溝部50に挿入し,周囲のスカート部51をかしめる
ことにより行われる。これにより,図3,図4に示すご
とく,上記フランジ部29の凹凸形状290はつぶされ
る方向に変形した状態でかしめ部5に固定される。
【0035】次に,本例のガスセンサ1の全体構造を図
3,図4を用いて簡単に説明する。図3,図4に示すご
とく,ガスセンサ1のガス検知素子10は,コップ状を
呈しており,その内部に大気と接する基準ガス室12を
設け,その外表面側の上記接ガス部11の周囲には被測
定ガス室13を設けてある。また,ガス検知素子10に
は,その基準ガス室12側に基準電極を,被測定ガス室
13側に測定電極をそれぞれ設けてある(図示略)。ま
た,ガス検知素子10の内部には,これを適温に加熱す
るためのヒータ15が挿入配置されている。
【0036】図3に示すごとく,ハウジング4の上方に
は大気側カバー421,422,423を設けてあると
共に,その上端にはリード線471,481,491が
挿入された弾性絶縁部材45が設けてある。上記リード
線481,491は,ガス検知素子10からの出力を取
り出してガスセンサ1の外部に送るものである。また,
上記リード線471は,ヒータ15に通電するためのも
のである。
【0037】上記リード線481,491の下端には接
続端子482,492が設けてあり,該接続端子48
2,492により,ガス検知素子10に固定した金属端
子483,493とが導通されている。また,接続端子
482,492の周囲は電気絶縁性のインシュレータ4
4により囲んである。なお,上記金属端子483,49
3は,ガス検知素子10における基準電極及び測定電極
に導通した各ターミナル部に対し接触固定されている。
【0038】次に,本例の作用効果につき説明する。本
例のガスセンサ1においては,上記素子カバー2を構成
する2つの管体のうちの外管20には,そのフランジ部
29に凹凸形状29を設けてある。そのため,上記管体
20,3を重ねて積層されたフランジ部29,39は,
上記のごとく,凹凸形状290の影響によって,凹凸高
さの分だけ実際の肉厚の合計よりも厚くなる。
【0039】この状態でかしめ部5の溝部50にフラン
ジ部29,39を挿入し,スカート部51によってかし
めた場合には,上記凹凸形状290が変形等してその高
さの分だけ薄くなった状態で固定される。そのため,固
定後のフランジ部29,39は,上記凹凸形状290に
よって,フランジ部29,39の積層厚みを厚くする方
向(元に戻ろうとする方向)への弾性力を維持した状態
となる。
【0040】一方,上記かしめ部5のスカート部51
は,かしめ固定時の加工によってフランジ部29,39
を押さえつける方向に塑性変形した際に,復元力が働
き,スプリングバック現象を起こす。ここで,本例にお
いては,上記のごとく固定されているフランジ部29に
上記凹凸形状290による弾性力が維持されている。そ
のため,スカート部51がスプリングバックした場合に
は,それを補うように,積層されたフランジ部29が上
記残留応力によって厚み方向に膨張し,緩みを防止す
る。それ故,安定した非常に強固な固定状態を維持する
ことができる。そして,上記強固な固定状態は,部品点
数の増加もせず,かしめ加工という簡単な加工方法によ
り容易に実現することができる。
【0041】実施形態例2 本例は,図5に示すごとく,実施形態例1における素子
カバー2の構造を3つの管体61〜63を重ね合わせた
三重管構造とした例である。即ち,本例の管体は,外管
61と内管63との間に中管62を設けてなる。そし
て,中管62のフランジ部629には,波形状の凹凸形
状を設けた。また外管61と内管63のフランジ部61
9,639は,いずれも平坦な形状に設けた。その他は
実施形態例1と同様である。本例の場合にも,実施形態
例1と同様の作用効果が得られる。
【0042】実施形態例3 本例においては,図6に示すごとく,実施形態例1にお
けるフランジ部29に設ける凹凸形状290の例を示
す。図6(a)〜(d)に示すごとく,凹凸形状290
は,凸291部と凹部292の曲率を同じにした波形状
(a),凸部291と凹部292の曲率を変更した波形
状(b,c),凸部291と凹部292を山形状にした
もの(d)等,種々の形状とすることができる。また,
図6(e)(f)に示すごとく,種々の形状の突起部2
93をフランジ部29の表裏にそれぞれ設けた形状とす
ることもできる。
【0043】実施形態例4 本例は,実施形態例1の外管20における凹凸形状29
0の有無,波形状の高さが固定状態に与える効果の差異
等を,定量的に測定した。具体的には,次の6種類の試
料(E1〜E4,C1,C2)を準備して,90G耐久
試験を行った。
【0044】試料E1は,外管20及び内管3のフラン
ジ部29,39の肉厚が0.5mm,外管20の波高さ
(波の最上点と最下点の距離から厚みを引いた値)が
0.2mmのものである。
【0045】試料E2は,外管20の波高さを0.5m
mとし,その他は試料E1と同じにしたものである。試
料E3は,フランジ部29,39の肉厚を0.6mmに
変化させ,その他は試料E2と同じにしたものである。
【0046】試料C1は,図7に示すごとく,外管20
の波高さを0として凹凸形状をなくして平坦な形状と
し,その他は試料E1と同じにした比較品である。試料
C2は,フランジ部29,39の肉厚を0.6mmに変
化させ,その他は試料C1と同じにした比較品である。
また,上記90G耐久試験は,衝撃試験機により行っ
た。
【0047】試験結果を図8に示す。同図は,横軸に試
料の種類を,縦軸に耐久時間を示した。また,耐久時間
は,全く不具合が生じなかった時間を○,緩みによるガ
タが生じた時間を△,素子カバーにはずれ(脱落)が生
じた場合を×を用いて示した。また,各試料について
は,それぞれ2〜3回(n=2〜3)行った。
【0048】同図より知られるごとく,上記フランジ部
29に凹凸形状を設けていないC1,C2に比べ,凹凸
形状を設けたE1〜E3は,いずれも耐久性が高いとい
う結果が得られた。また,フランジ部の厚みは厚い方が
耐久性が高いことも分かる。また,波高さが0.2mm
の場合には,その効果にばらつきがある。このことか
ら,波高さを0.2mm以上とすることが,効果の安定
化に有効であると考えられる。
【0049】実施形態例5 本例は,実施形態例1のガスセンサ1における,ハウジ
ング4の上記ガイド部53の外周面と上記素子カバー2
の内周面との間のクリアランスが素子カバーの固定状態
に与える影響を試験。なお,上記クリアランスは,図9
に示すごとく,素子カバー2の内径をd1,ガイド部5
3の外径d2とした場合に,(d1−d2)/2により
表される。
【0050】試料としては,上記クリアランスの値を
0.05〜0.25に変化させて作製した5種類のガス
センサと,ガイド部53を設けていない比較用の1種類
のガスセンサを準備した。なお,凹凸形状等,その他は
実施形態例1と同様とした。試験は,800〜900℃
の雰囲気温度において,毎分800〜1000回程度衝
撃力を加えるという条件の90G加熱衝撃試験を行っ
た。また,耐久時間は,素子カバー2とハウジング4と
の間に緩みによるガタが生じた時間とした。
【0051】試験結果を図9に示す。同図は,横軸に上
記クリアランスを,縦軸に上記耐久時間をとった。同図
より知られるごとく,上記クリアランスが0.25mm
と大きい場合には,ガイド部を設けない場合とほとんど
変わらなかった。また,クリアランスが0.20mm以
下の場合には,これを小さくすればするほど耐久性は向
上した。一方,組付け性の点から見ると,クリアランス
を0.05mm未満にすることは困難である。したがっ
て,ガイド部を設け,かつ上記クリアランスを0.05
〜0.20mmに設定することが,素子カバーの固定状
態を維持する耐久性の向上に有効であることが分かる。
【0052】実施形態例6 本例は,実施形態例1のガスセンサ1におけるハウジン
グ4の素子カバーかしめ固定部を,素子カバーのフラン
ジ部の硬さよりも軟らかい硬さを有する素材で構成した
例である。具体的には,例えば,ハウジング4をSUS
430(硬度Hv=約220)により構成し,素子カバ
ーをSUS310(硬度Hv=350)で構成すること
ができる。
【0053】この場合には,硬い素子カバーの凹凸が軟
らかいハウジング4へくい込み,回転方向のずれを無く
すことができる。また,素子カバーの剛性が高く復元力
もあるため,さらに強固で緩みのない固定を実現するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1における,(a)内管の斜視図,
(b)外管の斜視図。
【図2】実施形態例1における,(a)かしめ固定前の
ハウジングのかしめ部の断面図,(b)かしめ固定前の
素子カバーの一部切り欠き断面図。
【図3】実施形態例1における,ガスセンサの全体構成
を示す説明図。
【図4】実施形態例1における,素子カバー部分の断面
図。
【図5】実施形態例2における,かしめ固定前の素子カ
バーの一部切り欠き断面図。
【図6】実施形態例3における,凹凸形状の変更例を示
す説明図。
【図7】実施形態例4における,比較例のかしめ固定前
の素子カバーの一部切り欠き断面図。
【図8】実施形態例4における,波高さと,素子カバー
の固定構造の耐久性との関係を示す説明図。
【図9】実施形態例5における,ガイド部との間のクリ
アランスと,素子カバーの固定構造の耐久性との関係を
示す説明図。
【符号の説明】
1...ガスセンサ, 10...ガス検知素子, 11...接ガス部, 15...ヒータ, 2...素子カバー, 20...外管, 29...フランジ部, 290...凹凸形状, 3...外管, 39...フランジ部, 4...ハウジング, 5...かしめ部, 50...溝部, 51...スカート部, 53...ガイド部,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 児島 孝志 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 2G004 BB01 BF18 BF27 BM04 BM07

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定ガスと接触する接ガス部を有する
    ガス検知素子と,該ガス検知素子を保持するハウジング
    と,該ハウジングのかしめ部に固定され上記ガス検知素
    子の上記接ガス部を覆う素子カバーとを有し,上記ハウ
    ジングの上記かしめ部は,環状の溝部と,該溝部の外周
    部に位置するリング状のスカート部とよりなり,上記素
    子カバーは,被測定ガス流通用の流通穴を設けた円筒状
    の管体を複数重ねた構造を有していると共に,上記各管
    体の開口端には外方へ拡開したフランジ部をそれぞれ設
    けてなり,上記管体の各フランジ部は互いに重ね合わせ
    た状態で上記かしめ部の上記溝部に挿入されていると共
    に内方にかしめられた上記スカート部によりかしめ固定
    されており,かつ,上記複数の管体のうちの少なくとも
    一つの管体は上記フランジ部に略平坦形状を有し,他の
    少なくとも一つの管体は上記フランジ部に凹凸形状を有
    していることを特徴とするガスセンサ。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記複数の管体は,
    上記略平坦形状を有するフランジ部と,上記凹凸形状を
    有するフランジ部とを交互に積層するよう配置すること
    を特徴とするガスセンサ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において,上記管体は2
    つであり,一方の管体は上記フランジ部に略平坦形状を
    有し,他方の管体は上記フランジ部に凹凸形状を有して
    いることを特徴とするガスセンサ。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項において,
    上記凹凸形状は波形状であることを特徴とするガスセン
    サ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項において,
    上記凹凸形状は,上記素子カバーにおける最も外方に位
    置する管体のフランジ部に設けてあることを特徴とする
    ガスセンサ。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項において,
    上記ハウジングの上記かしめ部は,上記溝部の内周部に
    リング状のガイド部を設けてあることを特徴とするガス
    センサ。
  7. 【請求項7】 請求項6において,上記ガイド部の外周
    面と上記素子カバーの内周面との間のクリアランスは
    0.05〜0.2mmであることを特徴とするガスセン
    サ。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1項において,
    上記素子カバーの硬度は,上記ハウジングの硬度よりも
    高いことを特徴とするガスセンサ。
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