JP2007218800A - ガスセンサ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】取付金具の基端部において過大な応力が作用することを抑制すると共に、大気側雰囲気と被測定ガス側雰囲気との間の気密性を確保することができるガスセンサ及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するセンサ素子2と、該センサ素子2を挿通保持する素子側絶縁碍子13と、該素子側絶縁碍子13を内側に保持すると共に外周に取付用ネジ部39を設けた取付金具3と、該取付金具3の基端側に設けられた大気側カバー4とを有するガスセンサ1。取付金具3は、大気側カバー4が固定される胴部31と、基端部においてガスセンサ1の径方向内側に向かって屈曲してなる加締め部32と、該加締め部32と胴部31との間において基端側に向かうほどガスセンサ1の中心軸との径方向距離が縮小する縮径部33とを有する。
【選択図】図1
【解決手段】被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するセンサ素子2と、該センサ素子2を挿通保持する素子側絶縁碍子13と、該素子側絶縁碍子13を内側に保持すると共に外周に取付用ネジ部39を設けた取付金具3と、該取付金具3の基端側に設けられた大気側カバー4とを有するガスセンサ1。取付金具3は、大気側カバー4が固定される胴部31と、基端部においてガスセンサ1の径方向内側に向かって屈曲してなる加締め部32と、該加締め部32と胴部31との間において基端側に向かうほどガスセンサ1の中心軸との径方向距離が縮小する縮径部33とを有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両用エンジン等の内燃機関の燃焼制御等に用いることができるガスセンサに関する。
従来より、自動車エンジンの内燃機関等の排気系に設置され、排気ガス中の酸素濃度等を検出するガスセンサがある。
該ガスセンサは、図16に示すごとく、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するセンサ素子92と、該センサ素子92を内側に保持する取付金具93と、該取付金具93の基端側に形成された胴部931に固定される大気側カバー94とを有する。
取付金具3は、図15、図16に示すごとく、基端部930を径方向内側に向かって加締めることにより形成される加締め部932と、胴部931よりも基端側において上記基端部930の径方向の厚みが小さくなるように段状に形成された径変部933とを有している。
該ガスセンサは、図16に示すごとく、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するセンサ素子92と、該センサ素子92を内側に保持する取付金具93と、該取付金具93の基端側に形成された胴部931に固定される大気側カバー94とを有する。
取付金具3は、図15、図16に示すごとく、基端部930を径方向内側に向かって加締めることにより形成される加締め部932と、胴部931よりも基端側において上記基端部930の径方向の厚みが小さくなるように段状に形成された径変部933とを有している。
近年、エンジンは、環境保全の観点から低燃費化及び高出力化が進められており、排ガス温度は上昇傾向にある。そして、排ガス温度が上昇すると、上記ガスセンサの各部の温度も上昇し、ガスセンサの使用を重ねるごとに加締め部932による軸方向先端側への加締め力が低下していくおそれがある。その結果、ガスセンサの基端側に形成される大気側雰囲気911と先端側に形成される被測定ガス側雰囲気912との間の気密性が低下してしまうおそれがある。
そこで、排ガス温度が上昇しても充分に上記加締め力を得ることができるよう取付金具93の基端部930に作用させる荷重を増大させて、予め加締め部932による加締め力を増大させておくことも考えられる。
しかしながら、上記荷重を増大させるだけでは、図16に示すごとく、取付金具93の基端部930全体が、胴部931よりも径方向外側に広がるように変形してしまい、胴部931に大気側カバー94を取り付けることが困難となるおそれがある。
しかしながら、上記荷重を増大させるだけでは、図16に示すごとく、取付金具93の基端部930全体が、胴部931よりも径方向外側に広がるように変形してしまい、胴部931に大気側カバー94を取り付けることが困難となるおそれがある。
また、上記荷重を増大させた場合、加締め部932の屈曲位置934にバラツキが生じてしまうおそれがある。そして、その結果、加締め部932によって先端側へ向かって充分に加締めることが困難となり、大気側雰囲気911と被測定ガス側雰囲気912との間の気密性が低下してしまうおそれがある。
上記屈曲位置934のバラツキを抑制する方法として、基端部930の内側に段部を形成して、該段部を起点として加締め部932を径方向内側に加締めるよう構成されたガスセンサが提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、上記段部に過大な応力が集中して作用し、亀裂が発生してしまうおそれがある。
しかしながら、上記段部に過大な応力が集中して作用し、亀裂が発生してしまうおそれがある。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、取付金具の基端部において過大な応力が作用することを抑制すると共に、大気側雰囲気と被測定ガス側雰囲気との間の気密性を確保することができるガスセンサ及びその製造方法を提供しようとするものである。
第1の発明は、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するセンサ素子と、該センサ素子を挿通保持する素子側絶縁碍子と、該素子側絶縁碍子を内側に保持すると共に外周に取付用ネジ部を設けた取付金具と、該取付金具の基端側に設けられた大気側カバーとを有するガスセンサであって、
上記取付金具は、上記大気側カバーが固定される胴部と、基端部において上記ガスセンサの径方向内側に向かって屈曲してなる加締め部と、該加締め部と上記胴部との間において基端側に向かうほど上記ガスセンサの中心軸との径方向距離が縮小する縮径部とを有することを特徴とするガスセンサにある(請求項1)。
上記取付金具は、上記大気側カバーが固定される胴部と、基端部において上記ガスセンサの径方向内側に向かって屈曲してなる加締め部と、該加締め部と上記胴部との間において基端側に向かうほど上記ガスセンサの中心軸との径方向距離が縮小する縮径部とを有することを特徴とするガスセンサにある(請求項1)。
本発明の作用効果につき説明する。
上記ガスセンサは、上記加締め部と上記胴部との間において基端側に向かうほど上記中心軸との径方向距離が縮小する上記縮径部を有する。これにより、上記縮径部が形成されている部分において急激に径方向の厚みが変化することがないため、上記加締め部を形成する際に、上記取付金具の基端部において局所的に過大な応力が集中して作用することを防ぐことができる。
上記ガスセンサは、上記加締め部と上記胴部との間において基端側に向かうほど上記中心軸との径方向距離が縮小する上記縮径部を有する。これにより、上記縮径部が形成されている部分において急激に径方向の厚みが変化することがないため、上記加締め部を形成する際に、上記取付金具の基端部において局所的に過大な応力が集中して作用することを防ぐことができる。
また、これにより、加締め部を形成するために上記基端部を径方向内側に向かって折り曲げたとき、その屈曲位置を、上記縮径部よりも基端側の部分に安定させることができる。これにより、上記屈曲位置のバラツキを充分に抑制することができるため、上記加締め部を先端側へ所定の加締め力にて充分に加締めることができる。その結果、大気側雰囲気と被測定ガス側雰囲気との間の気密性を確保することを防ぐことができる。
以上のごとく、本発明によれば、取付金具の基端部において過大な応力が作用することを抑制すると共に、大気側雰囲気と被測定ガス側雰囲気との間の気密性を確保することができるガスセンサを提供することができる。
第2の発明は、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するセンサ素子と、該センサ素子を挿通保持する素子側絶縁碍子と、該素子側絶縁碍子を内側に保持すると共に外周に取付用ネジ部を設けた取付金具と、該取付金具の基端側に設けられた大気側カバーとを有するガスセンサであって、
上記取付金具は、上記大気側カバーが固定される胴部と、基端部において上記ガスセンサの径方向内側に向かって屈曲してなる加締め部と、該加締め部と上記胴部との間にあって上記加締め部の最大厚み及び上記胴部の最大厚みよりも厚みが小さい薄肉部を座屈させてなる座屈部とを有しており、
かつ、上記拡径部の先端部と上記縮径部の基端部との間における、径方向の厚みが最も大きい最大径部の厚みをA、厚みが最も小さい最小径部の厚みをBとすると、A/B≧2の関係を有し、
上記取付金具の上記最小径部を起点とする上記座屈部の表面に対する接線は、ガスセンサの軸方向に沿って上記最大径部側へ向かうに従ってガスセンサの径方向外側へ向かうことを特徴とするガスセンサにある(請求項3)。
上記取付金具は、上記大気側カバーが固定される胴部と、基端部において上記ガスセンサの径方向内側に向かって屈曲してなる加締め部と、該加締め部と上記胴部との間にあって上記加締め部の最大厚み及び上記胴部の最大厚みよりも厚みが小さい薄肉部を座屈させてなる座屈部とを有しており、
かつ、上記拡径部の先端部と上記縮径部の基端部との間における、径方向の厚みが最も大きい最大径部の厚みをA、厚みが最も小さい最小径部の厚みをBとすると、A/B≧2の関係を有し、
上記取付金具の上記最小径部を起点とする上記座屈部の表面に対する接線は、ガスセンサの軸方向に沿って上記最大径部側へ向かうに従ってガスセンサの径方向外側へ向かうことを特徴とするガスセンサにある(請求項3)。
次に、本発明の作用効果につき説明する。
上記取付金具は、上記最大径部の厚みをA、上記最小径部の厚みをBとすると、A/B≧2の関係を有する。即ち、上記座屈部の最大径部の厚みAが、上記座屈部の最小径部の厚みBの2倍以上であれば、上記薄肉部を軸方向に充分に座屈させていることとなる。それ故、上記加締め部によって、取付金具の内側に配した部材を先端側に向かって充分に押圧することができる。その結果、大気側雰囲気と被測定ガス側雰囲気との間の気密性を確保することができる。
上記取付金具は、上記最大径部の厚みをA、上記最小径部の厚みをBとすると、A/B≧2の関係を有する。即ち、上記座屈部の最大径部の厚みAが、上記座屈部の最小径部の厚みBの2倍以上であれば、上記薄肉部を軸方向に充分に座屈させていることとなる。それ故、上記加締め部によって、取付金具の内側に配した部材を先端側に向かって充分に押圧することができる。その結果、大気側雰囲気と被測定ガス側雰囲気との間の気密性を確保することができる。
また、上記座屈部は、上記加締め部と上記胴部との間にあって上記加締め部の最大厚み及び上記胴部の最大厚みよりも厚みが小さい上記薄肉部を座屈させてなる。即ち、上記座屈部を形成する前の状態においては、上記基端部に上記薄肉部が形成されている。従って、上記のような薄肉部を軸方向に座屈させて座屈部を形成しても、該座屈部が上記胴部よりも径方向外側に広がるように変形することを充分に抑制することができる。
また、上記接線は、ガスセンサの軸方向に沿って上記最大径部側へ向かうに従ってガスセンサの径方向外側へ向かう。仮に上記接線が、上記軸方向に沿って最大径部側へ向かうに従って上記径方向内側へ向かう場合には、上記最小径部においてバリ等の不具合が生じている可能性があり、この部分から最小径部に亀裂が発生してしまうおそれがある。これに対して、本発明のように、上記接線が、最大径部側に向かうに従って径方向外側へ向かうよう構成されている場合には、上記最小径部においてバリ等が形成されることなく円滑な表面を有していることとなる。そのため、上記最小径部において亀裂が発生することを防ぐことができる。
また、これにより、大気側雰囲気と被測定ガス側雰囲気との間の気密性を確保することができる。
また、これにより、大気側雰囲気と被測定ガス側雰囲気との間の気密性を確保することができる。
以上のごとく、本発明によれば、取付金具の基端部において過大な応力が作用することを抑制すると共に、大気側雰囲気と被測定ガス側雰囲気との間の気密性を確保することができるガスセンサを提供することができる。
第3の発明は、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するセンサ素子と、該センサ素子を挿通保持する素子側絶縁碍子と、該素子側絶縁碍子を内側に保持すると共に外周に取付用ネジ部を設けた取付金具と、該取付金具の基端側に設けられた大気側カバーとを有するガスセンサの製造方法であって、
上記素子側絶縁碍子を上記取付金具の内側に保持させる前の状態においては、該取付金具は、上記大気側カバーが固定される胴部と、上記素子側絶縁碍子を加締め固定するための加締め部と、該加締め部と上記胴部との間にあって上記加締め部の最大厚み及び上記胴部の最大厚みよりも厚みが小さい薄肉部と、該薄肉部と上記加締め部との間にあって基端側に向かうほど上記ガスセンサの軸方向との径方向距離が拡大する拡径部と、上記薄肉部と上記胴部との間にあって基端側に向かうほど上記ガスセンサの中心軸との径方向距離が縮小する縮径部とを有すると共に、
上記拡径部と上記薄肉部との間の角部、及び上記縮径部と上記薄肉部との間の角部は曲面によって構成されており、
上記素子側絶縁碍子を上記取付金具に加締め固定するに当たっては、上記薄肉部を軸方向に座屈させると共に、上記加締め部を径方向内側に屈曲させる加締め工程を行うことを特徴とするガスセンサの製造方法にある(請求項4)。
上記素子側絶縁碍子を上記取付金具の内側に保持させる前の状態においては、該取付金具は、上記大気側カバーが固定される胴部と、上記素子側絶縁碍子を加締め固定するための加締め部と、該加締め部と上記胴部との間にあって上記加締め部の最大厚み及び上記胴部の最大厚みよりも厚みが小さい薄肉部と、該薄肉部と上記加締め部との間にあって基端側に向かうほど上記ガスセンサの軸方向との径方向距離が拡大する拡径部と、上記薄肉部と上記胴部との間にあって基端側に向かうほど上記ガスセンサの中心軸との径方向距離が縮小する縮径部とを有すると共に、
上記拡径部と上記薄肉部との間の角部、及び上記縮径部と上記薄肉部との間の角部は曲面によって構成されており、
上記素子側絶縁碍子を上記取付金具に加締め固定するに当たっては、上記薄肉部を軸方向に座屈させると共に、上記加締め部を径方向内側に屈曲させる加締め工程を行うことを特徴とするガスセンサの製造方法にある(請求項4)。
次に、本発明の作用効果につき説明する。
上記素子側絶縁碍子を上記取付金具の内側に保持させる前の状態においては、上記拡径部と上記薄肉部との間の角部、及び上記縮径部と上記薄肉部との間の角部は曲面によって構成されている。これにより、上記加締め部を形成する際に、上記2つの角部に過大な応力が集中して作用することを防ぐことができ、上記基端部において亀裂が発生することを防ぐことができる。
上記素子側絶縁碍子を上記取付金具の内側に保持させる前の状態においては、上記拡径部と上記薄肉部との間の角部、及び上記縮径部と上記薄肉部との間の角部は曲面によって構成されている。これにより、上記加締め部を形成する際に、上記2つの角部に過大な応力が集中して作用することを防ぐことができ、上記基端部において亀裂が発生することを防ぐことができる。
また、上記加締め工程により、上記薄肉部を軸方向に充分に座屈させることができるため、加締め部によって素子側絶縁碍子を先端側へ向かって充分に押圧することができる。その結果、大気側雰囲気と被測定ガス側雰囲気との間の気密性を確保することができる。
また、上記座屈部は、上記薄肉部を座屈させてなる。そのため、上記第2の発明(請求項3)と同様に、該座屈部が上記胴部よりも径方向外側に広がるように変形することを充分に抑制することができる。
以上のごとく、本発明によれば、取付金具の基端部において過大な応力が作用することを抑制すると共に、大気側雰囲気と被測定ガス側雰囲気との間の気密性を確保することができるガスセンサの製造方法を提供することができる。
上記第1の発明(請求項1)、上記第2の発明(請求項3)、及び上記第3の発明(請求項4)において、上記ガスセンサとして、例えば、O2センサ、A/Fセンサ、NOxセンサ等がある。
尚、本明細書において、自動車等の内燃機関の排気管内に設置する側を先端側、その反対側を基端側として説明する。
尚、本明細書において、自動車等の内燃機関の排気管内に設置する側を先端側、その反対側を基端側として説明する。
上記第1の発明(請求項1)において、上記縮径部の外側面と径方向とがなす角度は、45°以上であることが好ましい(請求項2)。
この場合には、本発明の作用効果を充分に発揮することができる。
一方、上記角度が45°未満である場合には、取付金具の基端部において急激に径方向の厚みが変化する部分が形成されることとなり、その部分において局所的に過大な応力が作用してしまうおそれがある。
この場合には、本発明の作用効果を充分に発揮することができる。
一方、上記角度が45°未満である場合には、取付金具の基端部において急激に径方向の厚みが変化する部分が形成されることとなり、その部分において局所的に過大な応力が作用してしまうおそれがある。
上記第3の発明(請求項4)において、上記薄肉部と上記拡径部との間、又は上記薄肉部と上記縮径部との間の角部の曲面は、曲率半径が0.4〜1.0mmであることが好ましい(請求項5)。
この場合には、加締め部による先端側への加締め力を増大させることができると共に、上記2つの角部への応力の集中を充分に抑制することができる。
この場合には、加締め部による先端側への加締め力を増大させることができると共に、上記2つの角部への応力の集中を充分に抑制することができる。
一方、上記曲面の曲率半径が0.4mm未満である場合には、上記角部に応力が集中し、亀裂の発生の原因となるおそれがある。
また、上記曲面の曲率半径が1.0mmを超える場合には、上記薄肉部が形成される部分の範囲が減少してしまうため、上記薄肉部を充分に座屈させることが困難となり、加締め部による先端側への加締め力を増大させることが困難となるおそれがある。
また、上記曲面の曲率半径が1.0mmを超える場合には、上記薄肉部が形成される部分の範囲が減少してしまうため、上記薄肉部を充分に座屈させることが困難となり、加締め部による先端側への加締め力を増大させることが困難となるおそれがある。
また、上記加締め工程においては、上記拡径部の先端部と上記縮径部の基端部との間のガスセンサの径方向における最大厚みをA、最小厚みをBとすると、A/B≧2の関係となるように上記薄肉部をガスセンサの軸方向に座屈させることが好ましい(請求項6)。
この場合には、上記薄肉部を軸方向に充分に座屈させることができる。それ故、上記加締め部によって、取付金具の内側に配した部材を先端側に向かって充分に押圧することができる。その結果、大気側雰囲気と被測定ガス側雰囲気との間の気密性を充分に確保することができる。
この場合には、上記薄肉部を軸方向に充分に座屈させることができる。それ故、上記加締め部によって、取付金具の内側に配した部材を先端側に向かって充分に押圧することができる。その結果、大気側雰囲気と被測定ガス側雰囲気との間の気密性を充分に確保することができる。
(実施例1)
本発明の実施例にかかるガスセンサにつき、図1〜図3を用いて説明する。
本例のガスセンサ1は、図1に示すごとく、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するセンサ素子2と、該センサ素子2を挿通保持する素子側絶縁碍子13と、該素子側絶縁碍子13を内側に保持すると共に外周に取付用ネジ部39を設けた取付金具3と、該取付金具3の基端側に設けられた大気側カバー4とを有する。
本発明の実施例にかかるガスセンサにつき、図1〜図3を用いて説明する。
本例のガスセンサ1は、図1に示すごとく、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するセンサ素子2と、該センサ素子2を挿通保持する素子側絶縁碍子13と、該素子側絶縁碍子13を内側に保持すると共に外周に取付用ネジ部39を設けた取付金具3と、該取付金具3の基端側に設けられた大気側カバー4とを有する。
取付金具3は、図1〜図3に示すごとく、大気側カバー4が固定される胴部31と、基端部30においてガスセンサ1の径方向内側に向かって屈曲してなる加締め部32と、該加締め部32と胴部31との間において基端側に向かうほどガスセンサ1の中心軸Mとの径方向距離が縮小する縮径部33とを有する。本例の縮径部33の外側面と径方向とがなす角度θは、図2に示すように、45°以上である。
次に、本例のガスセンサ1につき詳細に説明する。
ガスセンサ1として、例えば、O2センサ、A/Fセンサ、NOxセンサ等がある。
本例のガスセンサ1は、図1に示すごとく、上記センサ素子2、素子側絶縁碍子13、取付金具3、大気側カバー4のほか、センサ素子2の先端部を覆うように配設される被測定ガス側カバー18を有する。
ガスセンサ1として、例えば、O2センサ、A/Fセンサ、NOxセンサ等がある。
本例のガスセンサ1は、図1に示すごとく、上記センサ素子2、素子側絶縁碍子13、取付金具3、大気側カバー4のほか、センサ素子2の先端部を覆うように配設される被測定ガス側カバー18を有する。
また、該素子側絶縁碍子13と取付金具3との間には、パッキン14が配設されており、素子側絶縁碍子13の基端面には、加締め部32により先端側に向かって押圧されるスプリング16が配設されている。
そして、ガスセンサ1の使用時において、大気側カバー4の内側に、大気が導入されて大気側雰囲気11が形成される。一方、被測定ガス側カバー18の内側には、被測定ガスが導入されて被測定ガス側雰囲気12が形成される。
そして、ガスセンサ1の使用時において、大気側カバー4の内側に、大気が導入されて大気側雰囲気11が形成される。一方、被測定ガス側カバー18の内側には、被測定ガスが導入されて被測定ガス側雰囲気12が形成される。
素子側絶縁碍子13を取付金具3に組み付ける際には、センサ素子2を挿通保持した素子側絶縁碍子13の先端側をリング状のパッキン14へと挿通する。その後、上記素子側絶縁碍子13を取付金具3へと挿通して、パッキン14と素子側絶縁碍子13、及びパッキン14と取付金具3とをそれぞれ当接させる。
その後、図2、図3に示すごとく、取付金具3において縮径部33よりも更に基端側の部分を、屈曲位置320を起点に径方向内側に向かって折り曲げつつ先端側へ加締める。これにより、取付金具3の基端部30に加締め部32が形成される。
その後、図2、図3に示すごとく、取付金具3において縮径部33よりも更に基端側の部分を、屈曲位置320を起点に径方向内側に向かって折り曲げつつ先端側へ加締める。これにより、取付金具3の基端部30に加締め部32が形成される。
そして、図1に示すごとく、加締め部32によってスプリング16がガスセンサ1の先端側に向かって押圧され、更に該スプリング16によって素子側絶縁碍子13が先端側に押圧されている。これにより、素子側絶縁碍子13と取付金具3とを、パッキン14を介して密着させることができる。即ち、加締め部32の加締め力により先端側に押圧された該パッキン14によってガスセンサ1の基端側の大気側雰囲気11と、先端側の被測定ガス側雰囲気12とが気密的に分離される。
次に、本例の作用効果につき説明する。
ガスセンサ1は、図1〜図3に示すごとく、加締め部32と胴部31との間において基端側に向かうほど中心軸Mとの径方向距離が縮小する縮径部33を有する。これにより、縮径部33が形成されている部分において急激に径方向厚みが変化することがないため、加締め部32を形成する際に、取付金具3の基端部30において局所的に過大な応力が集中して作用することを防ぐことができる。
ガスセンサ1は、図1〜図3に示すごとく、加締め部32と胴部31との間において基端側に向かうほど中心軸Mとの径方向距離が縮小する縮径部33を有する。これにより、縮径部33が形成されている部分において急激に径方向厚みが変化することがないため、加締め部32を形成する際に、取付金具3の基端部30において局所的に過大な応力が集中して作用することを防ぐことができる。
また、これにより、加締め部32を形成するために基端部30を径方向内側に向かって折り曲げたとき、その屈曲位置320を、図1〜図3に示すごとく、縮径部33よりも基端側に安定させることができる。これにより、屈曲位置320のバラツキを抑制することができるため、加締め部32を先端側へ所定の加締め力にて充分に加締めることができる。その結果、大気側雰囲気11と被測定ガス側雰囲気12との間の気密性を確保することができる。
また、縮径部33の外側面と径方向とがなす角度θは、図2に示すごとく、45°以上であるため、本発明の作用効果を充分に発揮することができる。
また、縮径部33の外側面と径方向とがなす角度θは、図2に示すごとく、45°以上であるため、本発明の作用効果を充分に発揮することができる。
以上のごとく、本例によれば、取付金具の基端部において過大な応力が作用することを抑制すると共に、大気側雰囲気と被測定ガス側雰囲気との間の気密性を確保することができるガスセンサを提供することができる。
(実施例2)
本例は、図4〜図7に示すごとく、タルク17とパッキン14とによって大気側雰囲気11と被測定ガス側雰囲気12との間の気密性が確保されているガスセンサ1及びその製造方法の例である。
本例は、図4〜図7に示すごとく、タルク17とパッキン14とによって大気側雰囲気11と被測定ガス側雰囲気12との間の気密性が確保されているガスセンサ1及びその製造方法の例である。
該ガスセンサ1は、図4に示すごとく、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するセンサ素子2と、該センサ素子2を挿通保持する素子側絶縁碍子13と、該素子側絶縁碍子13を内側に保持すると共に外周に取付用ネジ部39を設けた取付金具3と、該取付金具3の基端側に設けられた大気側カバー4とを有する。
取付金具3は、図4、図6に示すごとく、大気側カバー4が固定される胴部31と、基端部30においてガスセンサ1の径方向内側に向かって屈曲してなる加締め部32とを有する。
取付金具3は、図4、図6に示すごとく、大気側カバー4が固定される胴部31と、基端部30においてガスセンサ1の径方向内側に向かって屈曲してなる加締め部32とを有する。
また、図4〜図6に示すごとく、該加締め部32と胴部31との間にあって加締め部32の最大厚み及び胴部31の最大厚みよりも厚みが小さい薄肉部340を座屈させてなる座屈部34を有する。
また、該座屈部34と加締め部32との間において基端側に向かうほどガスセンサ1の中心軸Mとの径方向距離が拡大する拡径部35と、座屈部34と胴部31との間において基端側に向かうほど中心軸Mとの径方向距離が縮小する縮径部36とを有している。
また、該座屈部34と加締め部32との間において基端側に向かうほどガスセンサ1の中心軸Mとの径方向距離が拡大する拡径部35と、座屈部34と胴部31との間において基端側に向かうほど中心軸Mとの径方向距離が縮小する縮径部36とを有している。
また、図6に示すごとく、拡径部35の先端部と縮径部36の基端部との間における、径方向の厚みが最も大きい最大径部37の厚みをA、厚みが最も小さい最小径部38の厚みをBとすると、A/B≧2の関係を有している。
また、図7に示すごとく、上記最小径部38を起点とする座屈部34の表面に対する接線Lは、ガスセンサ1の軸方向に沿って最大径部37側へ向かうに従ってガスセンサ1の径方向外側へ向かう。
また、図7に示すごとく、上記最小径部38を起点とする座屈部34の表面に対する接線Lは、ガスセンサ1の軸方向に沿って最大径部37側へ向かうに従ってガスセンサ1の径方向外側へ向かう。
また、センサ素子2と取付金具3との間には、図4に示すごとく、無機粉末を充填した後押圧して形成されるタルク17と、金属部材16とが、加締め部32によって先端側に向かって押圧された状態で配設されている。
即ち、本例のガスセンサ1は、パッキン14とタルク17とにより、大気側雰囲気11と被測定ガス側雰囲気12とが気密的に分離されている。
また、座屈部34の内側は金属部材16によって構成されているため、座屈により特に最大径部37が金属部材16と干渉する場合があっても、金属部材16に破断や割れは発生せず、加締め力を充分に保持することができる。
即ち、本例のガスセンサ1は、パッキン14とタルク17とにより、大気側雰囲気11と被測定ガス側雰囲気12とが気密的に分離されている。
また、座屈部34の内側は金属部材16によって構成されているため、座屈により特に最大径部37が金属部材16と干渉する場合があっても、金属部材16に破断や割れは発生せず、加締め力を充分に保持することができる。
以下に、本例のガスセンサ1の製造方法につき説明する。
素子側絶縁碍子13を、取付金具3の内側に保持させる前の状態においては、取付金具3は、図5に示すごとく、薄肉部340と、拡径部35と、縮径部36とを有している。
そして、この状態において、同図に示すごとく、拡径部35と薄肉部340との間の拡径側角部350と、縮径部36と薄肉部340との間の縮径側角部360とは、曲面によって構成されている。
素子側絶縁碍子13を、取付金具3の内側に保持させる前の状態においては、取付金具3は、図5に示すごとく、薄肉部340と、拡径部35と、縮径部36とを有している。
そして、この状態において、同図に示すごとく、拡径部35と薄肉部340との間の拡径側角部350と、縮径部36と薄肉部340との間の縮径側角部360とは、曲面によって構成されている。
また、薄肉部340と拡径部35との間の拡径側角部350の曲面と、薄肉部340と縮径部36との間の縮径側角部360の曲面は、曲率半径が0.4〜1.0mmである。
そして、センサ素子2を挿通保持した素子側絶縁碍子13を取付金具3の内側に挿入配置すると共に、タルク17及び絶縁部材16を、取付金具3と素子側絶縁碍子13との間に配置した後、取付金具3の加締め部32を屈曲させて素子側絶縁碍子13を加締める。
そして、センサ素子2を挿通保持した素子側絶縁碍子13を取付金具3の内側に挿入配置すると共に、タルク17及び絶縁部材16を、取付金具3と素子側絶縁碍子13との間に配置した後、取付金具3の加締め部32を屈曲させて素子側絶縁碍子13を加締める。
素子側絶縁碍子13を取付金具3に加締め固定するに当たっては、図5、図6に示すごとく、薄肉部340を軸方向に座屈させると共に、加締め部32を径方向内側に屈曲させる加締め工程を行う。
また、該加締め工程においては、図6に示すごとく、拡径部35の先端部と縮径部36の基端部との間のガスセンサ1の径方向における最大厚みをA、最小厚みをBとすると、A/B≧2の関係となるように薄肉部340をガスセンサ1の軸方向に座屈させる。
その他は、上記実施例1と同様である。
また、該加締め工程においては、図6に示すごとく、拡径部35の先端部と縮径部36の基端部との間のガスセンサ1の径方向における最大厚みをA、最小厚みをBとすると、A/B≧2の関係となるように薄肉部340をガスセンサ1の軸方向に座屈させる。
その他は、上記実施例1と同様である。
次に、本例の作用効果につき説明する。
取付金具3は、図6に示すごとく、最大径部37の厚みをA、最小径部38の厚みをBとすると、A/B≧2の関係を有する。即ち、座屈部34の最大径部37の厚みAが座屈部34の最小径部38の厚みBの2倍以上であれば、薄肉部340を軸方向に充分に座屈させていることとなる。それ故、加締め部32によって、取付金具3の内側に配した部材を先端側に向かって充分に押圧することができ、その結果、大気側雰囲気11と被測定ガス側雰囲気12との間の気密性を確保することができる。
取付金具3は、図6に示すごとく、最大径部37の厚みをA、最小径部38の厚みをBとすると、A/B≧2の関係を有する。即ち、座屈部34の最大径部37の厚みAが座屈部34の最小径部38の厚みBの2倍以上であれば、薄肉部340を軸方向に充分に座屈させていることとなる。それ故、加締め部32によって、取付金具3の内側に配した部材を先端側に向かって充分に押圧することができ、その結果、大気側雰囲気11と被測定ガス側雰囲気12との間の気密性を確保することができる。
また、上記接線Lは、図7に示すごとく、ガスセンサ1の軸方向に沿って最大径部37側へ向かうに従ってガスセンサ1の径方向外側へ向かう。仮に接線Lが、図8に示すごとく、軸方向に沿って最大径部37側へ向かうに従って径方向内側へ向かう場合には、最小径部38においてバリ5等の不具合が生じている可能性があり、この部分から最小径部38に亀裂が発生してしまうおそれがある。これに対して、本発明のように、接線Lが、最大径部37側に向かうに従って径方向外側へ向かうよう構成されている場合には、図7に示すごとく、最小径部38においてバリ等が形成されることなく円滑な表面を有していることとなる。そのため、最小径部38において亀裂が発生することを防ぐことができる。
また、これにより、大気側雰囲気11と被測定ガス側雰囲気12との間の気密性を確保することができる。
また、これにより、大気側雰囲気11と被測定ガス側雰囲気12との間の気密性を確保することができる。
また、素子側絶縁碍子13を取付金具3の内側に保持させる前の状態においては、図5に示すごとく、拡径部35と薄肉部340との間の拡径側角部350、及び縮径部36と薄肉部340との間の縮径側角部360は曲面によって構成されている。これにより、加締め部32を形成する際に、拡径側角部350と縮径側角部360とに過大な応力が集中して作用することを防ぐことができ、基端部30において亀裂が発生することを防ぐことができる。
また、拡径側角部350の曲面と縮径側角部360の曲面とは、図7に示すごとく、曲率半径が0.4〜1.0mmであるため、加締め部32による先端側への加締め力を増大させることができると共に、拡径側角部350及び縮径側角部360への応力の集中を充分に抑制することができる。
以上のごとく、本例によれば、取付金具の基端部において過大な応力が作用することを抑制すると共に、大気側雰囲気と被測定ガス側雰囲気との間の気密性を確保することができるガスセンサ及びその製造方法を提供することができる。
(実施例3)
本例は、図9、図10に示すごとく、従来のガスセンサと本発明のガスセンサとについて、加締め部32の屈曲位置320のバラツキを調べた例である。
本例では、上記バラツキを評価するに当たって、加締め部32の径方向内側部321の、図10に示すような内径Dを測定した。
そして、上記ガスセンサとして、従来のガスセンサ、実施例1のガスセンサを、それぞれ試料1、試料2として、各試料について10個のサンプルを作製し、それぞれのサンプルについて上記内径Dを測定した。
本例は、図9、図10に示すごとく、従来のガスセンサと本発明のガスセンサとについて、加締め部32の屈曲位置320のバラツキを調べた例である。
本例では、上記バラツキを評価するに当たって、加締め部32の径方向内側部321の、図10に示すような内径Dを測定した。
そして、上記ガスセンサとして、従来のガスセンサ、実施例1のガスセンサを、それぞれ試料1、試料2として、各試料について10個のサンプルを作製し、それぞれのサンプルについて上記内径Dを測定した。
測定結果を図9に示す。同図からわかるように、上記内径Dは、試料1においては、12.5mm〜13.2mmの範囲でばらつき、試料2においては、12.5mm〜12.8mmの範囲でばらついている。
即ち、本発明の構成を適用すれば、屈曲位置320のバラツキを充分に抑制することができる。
即ち、本発明の構成を適用すれば、屈曲位置320のバラツキを充分に抑制することができる。
(実施例4)
本例は、図11に示すごとく、上記実施例3において用いた試料1と試料2とについて、基端部30の膨らみ量を調べた例である。
上記膨らみ量とは、中心軸Mを基準とする屈曲前における加締め部32の外側面321の位置(図2参照)と、中心軸Mを基準とする屈曲後における加締め部32の外側面321の位置(図3参照)との径方向のズレ量をいう。
そして、各試料について10個のサンプルについて、上記膨らみ量を測定した。
本例は、図11に示すごとく、上記実施例3において用いた試料1と試料2とについて、基端部30の膨らみ量を調べた例である。
上記膨らみ量とは、中心軸Mを基準とする屈曲前における加締め部32の外側面321の位置(図2参照)と、中心軸Mを基準とする屈曲後における加締め部32の外側面321の位置(図3参照)との径方向のズレ量をいう。
そして、各試料について10個のサンプルについて、上記膨らみ量を測定した。
測定結果を図11に示す。同図からわかるように、試料1については、膨らみ量が0.05mmのものもあり、加締め部32の形成により胴部31が大幅に膨らむことがある。また、試料2については、膨らみ量が0mm又は0.01mmであり、加締め部32形成後も胴部31は実質的に殆ど膨らんでいない。
即ち、本発明の構成を適用すれば、上記膨らみ量を充分に低減することができる。
即ち、本発明の構成を適用すれば、上記膨らみ量を充分に低減することができる。
(実施例5)
本例は、図12に示すごとく、上記実施例1のガスセンサ1について、縮径部33の外側面と径方向とがなす角度θ(図2参照)を種々変更させて加締め部32を形成して作製した試料の基端部30の膨らみ量を調べた例である。
上記試料として、それぞれ10個のサンプルを作製した。
尚、図12における●は、各試料における膨らみ量の最大値を示し、×は、各試料における膨らみ量の10個のサンプルの平均値である。
本例は、図12に示すごとく、上記実施例1のガスセンサ1について、縮径部33の外側面と径方向とがなす角度θ(図2参照)を種々変更させて加締め部32を形成して作製した試料の基端部30の膨らみ量を調べた例である。
上記試料として、それぞれ10個のサンプルを作製した。
尚、図12における●は、各試料における膨らみ量の最大値を示し、×は、各試料における膨らみ量の10個のサンプルの平均値である。
測定結果を図12に示す。同図からわかるように、上記角度θが0°の場合、即ち、従来のガスセンサにおいては、膨らみ量が最大で0.05mmのものがあり、平均値も0.02mmを超え大きいものとなっている。また、角度θを大きくしていくと、上記最大値、上記平均値共に小さくなっていき、角度θが45°以上になると上記最大値、上記平均値共に略一定となる。
以上より、基端部30が膨らむことを防ぐという観点から、上記角度θは45°以上であることが好ましいといえる。
以上より、基端部30が膨らむことを防ぐという観点から、上記角度θは45°以上であることが好ましいといえる。
(実施例6)
本例は、図13に示すごとく、上記実施例2のガスセンサ1について、A/Bの値を種々変更して漏れ量を調べた例である。
上記漏れ量とは、本例では、被測定ガス側雰囲気12から大気側雰囲気11の方へと漏れるガスの単位時間当たりの量をいう。
また、A/Bとは、拡径部35の先端部と縮径部36の基端部との間の取付金具3の径方向における最大厚みをA、最小厚みをBとしたときのAとBとの比をいう。そして、このA/Bの値が大きいほど、薄肉部340を軸方向により座屈させていることとなる。
本例は、図13に示すごとく、上記実施例2のガスセンサ1について、A/Bの値を種々変更して漏れ量を調べた例である。
上記漏れ量とは、本例では、被測定ガス側雰囲気12から大気側雰囲気11の方へと漏れるガスの単位時間当たりの量をいう。
また、A/Bとは、拡径部35の先端部と縮径部36の基端部との間の取付金具3の径方向における最大厚みをA、最小厚みをBとしたときのAとBとの比をいう。そして、このA/Bの値が大きいほど、薄肉部340を軸方向により座屈させていることとなる。
測定結果を図13に示す。同図からわかるように、A/Bの値が2以上である場合には、漏れ量が0.5cc/分以下と、充分に小さいものとすることができる。また、A/Bの値が1.8以下である場合には、漏れ量が1cc/分を上回り大きくなる。
以上より、上記漏れ量を低減するという観点から、A/Bの値は2以上であることが好ましい。
以上より、上記漏れ量を低減するという観点から、A/Bの値は2以上であることが好ましい。
(実施例7)
本例は、図14に示すごとく、上記実施例2のガスセンサ1について、薄肉部340と拡径部35との間の拡径側角部350、又は薄肉部340と縮径部36との間の縮径側角部360の曲率半径を種々変更させて作製した試料に衝撃荷重を作用させつつ耐久試験を実施し、試料に亀裂が発生した時間を調べた例である。
本例は、図14に示すごとく、上記実施例2のガスセンサ1について、薄肉部340と拡径部35との間の拡径側角部350、又は薄肉部340と縮径部36との間の縮径側角部360の曲率半径を種々変更させて作製した試料に衝撃荷重を作用させつつ耐久試験を実施し、試料に亀裂が発生した時間を調べた例である。
本例では、曲率半径を0mmとしたもの、0.3mmとしたもの、0.4mmとしたもの、0.7mmとしたもの、1.0mmとしたものをそれぞれ試料1〜試料5として作製した。試料1については2個のサンプルを作製し、試料2については5個のサンプルを作製し、試料3〜試料5についてはそれぞれ4個ずつのサンプルを作製した。
また、上記衝撃荷重として、1000Gの荷重を上記試料全体に作用させた。
また、上記衝撃荷重として、1000Gの荷重を上記試料全体に作用させた。
測定結果を図14に示す。同図からわかるように、試料1については、10時間の耐久試験中に、サンプル2個共に亀裂が発生している。
また、試料2については、10時間の耐久試験中に、1個のサンプルに亀裂が発生しており、20時間の耐久試験中に、2個のサンプルに亀裂が発生している。また、30時間の耐久試験中に、1個のサンプルに亀裂が発生しており、45時間の耐久試験中に、1個のサンプルに亀裂が発生している。
その他の試料3〜試料5については、80時間の耐久試験中に、サンプルに亀裂が生じたものはなかった。
また、試料2については、10時間の耐久試験中に、1個のサンプルに亀裂が発生しており、20時間の耐久試験中に、2個のサンプルに亀裂が発生している。また、30時間の耐久試験中に、1個のサンプルに亀裂が発生しており、45時間の耐久試験中に、1個のサンプルに亀裂が発生している。
その他の試料3〜試料5については、80時間の耐久試験中に、サンプルに亀裂が生じたものはなかった。
以上より、ガスセンサ1の耐久性の観点から、拡径側角部350の曲面及び縮径側角部360の曲面は、曲率半径が0.4〜1.0mmであることが好ましいといえる。
尚、曲率半径が1.0mmを超える場合には、薄肉部が座屈し難くなり、充分な加締め力を得ることが困難となると考えられる。
尚、曲率半径が1.0mmを超える場合には、薄肉部が座屈し難くなり、充分な加締め力を得ることが困難となると考えられる。
1 ガスセンサ
2 センサ素子
3 取付金具
30 基端部
31 胴部
32 加締め部
33 縮径部
39 取付用ネジ部
4 大気側カバー
2 センサ素子
3 取付金具
30 基端部
31 胴部
32 加締め部
33 縮径部
39 取付用ネジ部
4 大気側カバー
Claims (6)
- 被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するセンサ素子と、該センサ素子を挿通保持する素子側絶縁碍子と、該素子側絶縁碍子を内側に保持すると共に外周に取付用ネジ部を設けた取付金具と、該取付金具の基端側に設けられた大気側カバーとを有するガスセンサであって、
上記取付金具は、上記大気側カバーが固定される胴部と、基端部において上記ガスセンサの径方向内側に向かって屈曲してなる加締め部と、該加締め部と上記胴部との間において基端側に向かうほど上記ガスセンサの中心軸との径方向距離が縮小する縮径部とを有することを特徴とするガスセンサ。 - 請求項1において、上記縮径部の外側面と径方向とがなす角度は、45°以上であることを特徴とするガスセンサ。
- 被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するセンサ素子と、該センサ素子を挿通保持する素子側絶縁碍子と、該素子側絶縁碍子を内側に保持すると共に外周に取付用ネジ部を設けた取付金具と、該取付金具の基端側に設けられた大気側カバーとを有するガスセンサであって、
上記取付金具は、上記大気側カバーが固定される胴部と、基端部において上記ガスセンサの径方向内側に向かって屈曲してなる加締め部と、該加締め部と上記胴部との間にあって上記加締め部の最大厚み及び上記胴部の最大厚みよりも厚みが小さい薄肉部を座屈させてなる座屈部とを有しており、
かつ、上記拡径部の先端部と上記縮径部の基端部との間における、径方向の厚みが最も大きい最大径部の厚みをA、厚みが最も小さい最小径部の厚みをBとすると、A/B≧2の関係を有し、
上記取付金具の上記最小径部を起点とする上記座屈部の表面に対する接線は、ガスセンサの軸方向に沿って上記最大径部側へ向かうに従ってガスセンサの径方向外側へ向かうことを特徴とするガスセンサ。 - 被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するセンサ素子と、該センサ素子を挿通保持する素子側絶縁碍子と、該素子側絶縁碍子を内側に保持すると共に外周に取付用ネジ部を設けた取付金具と、該取付金具の基端側に設けられた大気側カバーとを有するガスセンサの製造方法であって、
上記素子側絶縁碍子を上記取付金具の内側に保持させる前の状態においては、該取付金具は、上記大気側カバーが固定される胴部と、上記素子側絶縁碍子を加締め固定するための加締め部と、該加締め部と上記胴部との間にあって上記加締め部の最大厚み及び上記胴部の最大厚みよりも厚みが小さい薄肉部と、該薄肉部と上記加締め部との間にあって基端側に向かうほど上記ガスセンサの軸方向との径方向距離が拡大する拡径部と、上記薄肉部と上記胴部との間にあって基端側に向かうほどガスセンサの中心軸との径方向距離が縮小する縮径部とを有すると共に、
上記拡径部と上記薄肉部との間の角部、及び上記縮径部と上記薄肉部との間の角部は曲面によって構成されており、
上記素子側絶縁碍子を上記取付金具に加締め固定するに当たっては、上記薄肉部をガスセンサの軸方向に座屈させると共に、上記加締め部を径方向内側に屈曲させる加締め工程を行うことを特徴とするガスセンサの製造方法。 - 請求項4において、上記薄肉部と上記拡径部との間、又は上記薄肉部と上記縮径部との間の角部の曲面は、曲率半径が0.4〜1.0mmであることを特徴とするガスセンサの製造方法。
- 請求項4又は5において、上記加締め工程においては、上記拡径部の先端部と上記縮径部の基端部との間のガスセンサの径方向における最大厚みをA、最小厚みをBとすると、A/B≧2の関係となるように、上記薄肉部をガスセンサの軸方向に座屈させることを特徴とするガスセンサの製造方法。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080423 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20090729 |