JP2000180123A - 帯板のコイル先端検出方法 - Google Patents

帯板のコイル先端検出方法

Info

Publication number
JP2000180123A
JP2000180123A JP10352446A JP35244698A JP2000180123A JP 2000180123 A JP2000180123 A JP 2000180123A JP 10352446 A JP10352446 A JP 10352446A JP 35244698 A JP35244698 A JP 35244698A JP 2000180123 A JP2000180123 A JP 2000180123A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
strip
tip
outer peripheral
peripheral surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10352446A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiaki Matsuura
俊暁 松浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NKK Corp, Nippon Kokan Ltd filed Critical NKK Corp
Priority to JP10352446A priority Critical patent/JP2000180123A/ja
Publication of JP2000180123A publication Critical patent/JP2000180123A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Winding, Rewinding, Material Storage Devices (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コイル先端部を確実に検出でき、センサをコ
イル外周面に近接した一定位置に設置する必要がなく、
かつ検出のために事前に特別な処置を施す必要のない帯
板のコイル先端検出方法を提供する。 【解決手段】 帯板を巻いたコイル1の外周面にスリッ
ト状のレーザー光6を投射し、前記外周面に形成された
線状の照射部6a,6bをカメラ3により撮像し、照射
部6a,6bの画像に不連続点または屈曲点を検出する
ことにより、帯板の先端7を検出する帯板のコイル先端
検出方法。さらに、撮像された照射部6a,6bの画像
に不連続点または屈曲点が検出された場合、この点の両
側の線状の部分のズレを計測し、計測されたズレから段
差の大きさを算出し帯板の板厚と比較することにより、
帯板の先端7を検出する帯板のコイル先端検出方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、帯板を巻いたコ
イルの先端を非接触で検出する帯板のコイル先端検出方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】薄板工場等の帯板を扱う工場では、通
常、帯板をコイル状に巻いて処理を行う。そのため、各
種の帯板を処理および加工するプロセスラインにおいて
は、巻取・巻出し機が設置されている。巻出し機では、
装着されたコイルから帯板を巻出しながら、通板装置に
より処理装置あるいは加工装置まで帯板を搬送する。
【0003】この巻出し機から帯板を搬送する工程を自
動化するためには、巻出し機におけるコイルの巻出し作
業を、自動化しなければならない。そのためには、ま
ず、巻出し機に装着されたコイルの先端部(帯板先端
部)を、自動的に検出することが必要であり、そのため
の方法が種々提案されている。
【0004】例えば、特開昭63−30711号公報に
は、距離計を用いてコイル外周面までの距離の変動か
ら、コイルの先端部を検出する方法が提案されている。
この方法では、コイル外周面にほぼ垂直な位置に2台の
距離計を設置して、コイル円周方向に近接した2箇所に
ついて距離測定を行っている。この2箇所の距離測定値
の差を用いることにより、コイルの振動による測定誤差
を軽減している。
【0005】特開平5−322号公報には、渦流センサ
を用いて、帯板の厚み分の段差を検出して、その部分を
帯板先端部として検知する方法が提案されている。この
方法では、渦流センサ以外のセンサとして、触針式やロ
ール接触式等のギャップセンサを用いてもよいとしてい
る。
【0006】特開平7−198490号公報には、コイ
ル先端部に帯板表面とは異なる色の着色塗料を塗布し、
コイル先端部を検出する方法が提案されている。この方
法では、コイル先端部の検出前に着色塗料を手動または
自動で塗布し、色センサで着色部を識別して、着色部の
最先端をコイル先端部としている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
63−30711号公報記載の技術では、距離測定を用
いているので、板厚が薄い帯板については、板厚による
段差に対する信号レベルが低くなる。その結果、コイル
先端部に対応する信号と測定誤差との識別が難しくな
り、コイル先端部の検出についての信頼性が低下すると
いう問題があった。
【0008】また、特開平5−322号公報記載の方法
は、渦流センサを用いているので、板厚が薄くても検出
できるが、コイル外周面に近接した一定位置に設置する
必要がある。しかしながらコイルの寸法はコイルにより
種々異なる。従って、コイルごとに渦流センサを外周面
に近接して設置するには、センサ位置の自動設定等の複
雑な機構を必要とする。これは、接触式のギャップセン
サを用いた場合も全く同様である。
【0009】さらに、センサをコイル外周面に近接ある
いは接触させて設置する方法には、別の問題点がある。
それは、コイル先端部の形状が一定ではなく、帯板先端
部が反り返ってコイル半径方向に突出している場合があ
るためである。このような場合、近接式や接触式のセン
サは帯板先端部と衝突することが予想され、損傷を受け
たりあるいは破損することが懸念される。
【0010】特開平7−198490号公報記載の技術
では、コイル先端部の検出前に事前処理、即ち着色塗料
の塗布を行う必要がある。ここで、着色塗料を手動で塗
布することは、自動化に反する。一方、コイル先端部に
着色塗料を自動で塗布するためには、塗布する位置の自
動検出、即ちコイル先端部の自動検出が必要である。こ
れでは目的と手段が同一となり、これより、着色塗料の
手動塗布によるコイル先端部の自動検出は論理的に無理
である。
【0011】この発明は、これらの問題点を解決し、コ
イル先端部を確実に検出でき、センサをコイル外周面に
近接した一定位置に設置する必要がなく、かつ検出のた
めに事前に特別な処置を施す必要のない帯板のコイル先
端検出方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、帯板を巻
いたコイルの外周面にスリット状のレーザー光を投射
し、前記外周面に形成された線状の照射部をカメラによ
り撮像し、撮像された前記照射部の画像に不連続点また
は屈曲点を検出することにより、帯板の先端を検出する
帯板のコイル先端検出方法である。
【0013】この発明では、コイルの外周面にスリット
状のレーザー光を投射することにより、外周面に線状の
照射部を形成する。コイル先端の位置では、コイル外周
面に段差を生じており、外周面に形成された線状の照射
部には、不連続点または屈曲点が現れる。この線状の照
射部をカメラで撮像すると、画像においてもコイル先端
では不連続点または屈曲点が現われる。この不連続点ま
たは屈曲点を、通常の画像処理法を用いて識別し、その
部分を帯板のコイル先端として検出する。
【0014】なお、カメラを設置する位置としては、ス
リット状レーザー光を含む面内を避けるだけで、不連続
点または屈曲点の画像が得られ、コイル先端を検出する
ことができる。検出のしやすさの観点からは、カメラの
位置は、スリット状レーザー光を含む面にできるだけ垂
直な方向とすることが望ましい。
【0015】また、コイル先端が直線状に切断されてい
るコイルについては、スリット状レーザ光を含む面とコ
イル先端が平行になると、コイル外周面に形成される線
状の照射部に不連続点または屈曲点が生じなくなるの
で、スリット状のレーザ光の面を角度を変えて設置し、
線状の照射部とコイル先端とを交差させる。
【0016】以上のように、この発明ではレーザー光の
投射とカメラ撮影を用いており、その結果、センサをコ
イル外周面に近接した位置に設置する必要がない。さら
に、レーザー光の投射装置およびカメラを、コイルから
離れた位置に設置することができるので、設置場所の制
約を受けにくい。
【0017】また、検出のために事前に特別な処置を施
す必要がないことは言うまでもない。さらにこの発明で
は、レーザー光を、コイル外周面に対して垂直ではなく
斜めの方向から投射すれば、この線状の照射部のズレの
大きさを実際の段差の大きさより拡大できるという利点
もある。
【0018】第2の発明は、撮像された前記照射部の画
像に不連続点または屈曲点が検出された場合、この点の
両側の線状の部分のズレを計測し、計測されたズレから
段差の大きさを算出して帯板の板厚と比較することによ
り、帯板の先端を検出する第1の発明の帯板のコイル先
端検出方法である。
【0019】帯板の先端においては、画像に見られる不
連続点または屈曲点の両側の線状の照射部は互いの延長
線上にはなく、コイル外周面の段差に対応したズレが観
測される。画像におけるズレの大きさは、レーザー光、
コイル外周面の照射部、およびカメラの相互の幾何学的
配置と、帯板の先端により形成される段差の大きさとに
より決まる。これとは逆に、段差の大きさは、後述のよ
うに、このズレの大きさと幾何学的配置に基づく係数と
の積として算出される。
【0020】このようにして、算出された段差の大きさ
と帯板の板厚を比較することにより、帯板の先端を検出
することができる。なお、段差の大きさが板厚に等しく
なるのは、コイル先端がコイルに密着している場合であ
り、コイル先端が反り返っている場合は、当然のことな
がら板厚より大きくなる。そこで、画像で観測されたズ
レから算出された段差の大きさが板厚以上である場合
に、コイル先端として検出する。
【0021】なお、カメラが観測するズレの大きさは、
レーザー光照射部を観測する方向が、レーザー光(正確
にはスリット状レーザー光が含まれる面)に垂直となる
ほど大きくなる。また、コイル先端における線状の照射
部のズレは、レーザー光とコイル外周面とのなす角度を
小さくすることにより、拡大できる。但し、この角度を
あまり極端に小さくすると、コイル径の変化によりレー
ザー光が板幅端部から外れることがあり、また、照射部
の輝度は照射部のズレを拡大すると反比例して低下す
る。最終的には、これらを考慮して、レーザー光とコイ
ル軸との角度およびカメラの設置位置を決定する。
【0022】
【発明の実施の形態】まず、本発明による帯板のコイル
先端の検出原理を図を用いて説明する。図1に示すよう
にコイル1の外周表面に、スリット状レーザー発振器2
より1本あるいは複数本のスリット状レーザー光6をコ
イル軸に対し斜め方向から照射し、コイル外周表面照射
線を、コイル軸にほぼ垂直に取付けたカメラ3にて撮像
する。なお、コイル先端を検出するだけであれば、カメ
ラを設置する位置は、前述のようにスリット状レーザー
光6を含む面内を避けるだけでよい。
【0023】コイル外周表面を順次検査するため、コイ
ル上部を押えロール5で押えながら、巻出し機8にて回
転させ画像データを採取する。コイル外周表面に帯板先
端による段差がないときは、直線状の照射線となるが、
段差があると、その部分でスリット状レーザー光6の光
源とコイル外周表面間の距離に違いが生じることによ
り、照射線が屈折または不連続となる。
【0024】それをカメラにより撮像すると、得られた
画像には図2に示すように、位置のズレによりスリット
状レーザー光6によりコイル外周面に形成された線状の
照射部6a,6bがその点で不連続に見える。その点を
画像処理にて識別する。比較的狭い視野内でこの不連続
が認められたとき、又は、視野内の輝線上にこの不連続
があるとき、コイルの回転の位相を関連付けることがで
きる。
【0025】コイルの回転の位相は、前出の図1におい
て、カメラ3およびスリット状レーザー光6がコイルの
軸を含む平面内にあれば、コイル径によらず検出でき
る。この場合、不連続部がカメラ3等を含む平面内に来
た時に、コイルの回転の位相を0(または基準値)とす
ればよい。実際には、カメラ3およびスリット状レーザ
ー光6を、コイルの軸を含む水平面内に設置すれば、設
置の際の位置合せ等が容易となる。
【0026】また、カメラ3およびスリット状レーザー
光6がコイルの軸を含む同一平面内にない場合でも、ス
リット状レーザー光6の延長線上にコイルの軸があれ
ば、コイルの回転の位相は、コイルの軸を中心としてカ
メラ3とスリット状レーザー光6とのなす角に等しくな
る。この角度は、カメラ3およびスリット状レーザー光
6の配置のみにより決まり、コイル径によらず一定であ
る。
【0027】なお、カメラ3およびスリット状レーザー
光6の配置は、このように特別な配置に限定されるもの
ではなく、スリット状レーザー光6がコイル表面を照射
し、その照射部のズレをカメラ3で観測できれば、どの
ような配置でもよい。その場合、コイルの回転の位相
は、コイルの軸を中心として、カメラ3とスリット状レ
ーザー光6の照射部とがなす角度となる。この角度(コ
イルの回転の位相)は、カメラ3とスリット状レーザー
光6の幾何学的配置の他に、コイル径により変化する
が、コイル径が別途求まる場合は幾何学的に決定され
る。
【0028】発明の方法では、このようにしてコイル先
端の検出およびコイルの回転の位相を求めるので、巻戻
し機8自体が振動しても、振動量はコイル外周表面とス
リット状レーザー発振器2間の距離に対して無視できる
量であり、両者の相対的な距離も無視できる。従って、
段差部では、カメラ画像上におけるスリット状レーザー
光の不連続点の位置や形状はほとんど変化しないことか
ら、画像処理により容易に先端を識別できる。
【0029】またコイルに対する塗装・着色等の事前処
理も必要がない。ここでカメラには、外光や照明光とレ
ーザー光を容易に識別できるように、レーザー光の波長
のみを透過するフィルター4を付けている。またフィル
ターを使用する代わりに、色センサーを用いてレーザー
光のみを抽出しても良い。
【0030】使用上、種々の外周径コイルに対して、表
面疵の凹凸により生じるスリット光の不連続と、先端の
段差により生じるスリット光の不連続とを識別する必要
がある。ここでその方法について 図3により説明す
る。図3では、コイル先端の段差部の凸側を左に、凹側
を右に合成して表している。
【0031】コイル軸方向(中心線)に対してθの角度
でレーザー光を投射しカメラにて撮像した時の、コイル
外周表面の段差量t と、カメラ画像上でのスリット光虚
像の不連続部変化量δの間には、式(1)の関係があ
る。 t =K(D)*(H-R)*δ (1) ここで、 t :コイル外周表面の段差量 H :コイル中心とカメラ間の距離 D :コイル外周径 R:コイル半径(=D/2 ) である。また、この式で、K(D)は検出装置の特性値でコ
イル外径に対する補正を表し、コイル外径D の関数にな
る。補正K(D)の詳細について、以下に説明する。
【0032】本装置は装置を簡素化するため、スリット
状レーザー光発振器2とカメラ3を固定させて検出する
ようにしている。このためコイル外周径が変わると、カ
メラの位置を基準にして、レーザー光がコイル外周表面
に照射する位置が、コイル中心線方向(板幅方向)で変
化する。この結果カメラ画像上でのコイル中心線方向の
観察位置も変化する。
【0033】一方、カメラはレンズの特性により通常中
心から離れるにつれて画像が歪むため、コイル外周上で
はスリット光の段差幅が同一であっても、カメラ画像上
でのコイル中心線方向の観察位置が変われば、カメラ上
では異なった幅で観察される。このため観察位置により
像の歪みによる補正が必要である。
【0034】図3において、コイル外周径によるレーザ
ー光がコイル外周表面に照射する位置と、カメラ中心線
との間のコイル中心線方向の位置のズレZ は、式(2)
のようになる。 Z=|(Hl-R)/tan θ−L | (2) ここで、 Hl:巻出し機の中心軸(コイル中心軸)とスリット状レ
ーザー光発振器2の距離(一定) R:コイル半径 θ:レーザー光とコイル軸のなす角度 L :レーザー光発振器2とカメラ3のコイル軸に平行に
計った距離 をそれぞれ表す。
【0035】式(2)において、Hl,R,θは一定であ
るから、位置ズレZ はコイル外周径(コイル半径R)に
より一意的に決まる。このことよりコイル外周径毎に、
既知の板厚t に対して予め補正値K(D)を決めておけば良
いことになる。
【0036】以上の測定原理に基づき、カメラ画像上で
のスリット光虚像の不連続部変化量δを画像処理装置に
より測定し、式(1)からコイル外周表面上の板厚t を
算出する。これは、コイル外周面における照射線の不連
続部ズレ量をY とすると、画像におけるズレδの大きさ
は、カメラの焦点距離 f (f << H-R)に対して、 δ/f = Y/ (H-R ) となる。
【0037】これより、不連続部ズレ量Y は、次のよう
に表される。 Y=δ×(H-R )/ f (3) 板厚 t は、t =Y×tan θであるから、式(3)は、 t = δ×(H-R )/ f ×tan θ (4) となる。この式で、tan θ/f をK (D )と表すと、式
(1)が得られる。 t =K(D)*(H-R)*δ (1)
【0038】このようにして得られた板厚 t を、先端
位置演算・判定装置にて予め上位の計算機より送られた
帯板板厚t0と比較する。通常、表面疵深さは板厚よりも
浅いことより、式(5)を満足した時、帯板の先端であ
ると判断すればよい。 t0 +α≦t ≦t 0 −α (5) α:測定誤差を考慮した閾値
【0039】図4は、本発明の実施の形態の1例を示す
装置構成図である。この例では、帯板先端がコイル巻方
向に対して垂直方向に切断されているコイルについて、
先端検出を行うための装置構成を示す。コイル巻出し機
(ペイオフリール)8に挿入されたコイル1のコイル外
周表面に、スリット状レーザー光発振器2よりスリット
状レーザー光6を投射する。この場合、レーザー光6
は、コイル外周表面に対して斜め方向より、コイル中心
軸に向かって投射する。コイル正面にはコイル外径が変
化しても常にスリット状レーザー光の線状の照射部6a
が視野内に入るように、カメラ3が取付けてあり、その
信号は一定時間間隔で画像処理装置11に送られる。
【0040】またコイル巻出し機(ペイオフリール)8
の駆動部(図4では見えない)には、コイル巻出し機
(ペイオフリール)8の回転角度を検出するため、パル
ス発振器10が取付けてある。今、コイル1外周表面を
押えローラー5にて押付けながら、コイル巻出し機(ペ
イオフリール)8にて矢印9の方向に回転させ、スリッ
ト状レーザー光6を照射してカメラ3にて画像データを
採取しているとする。
【0041】この時、スリット状レーザー光6の照射部
に帯板の先端7が入ると、画像処理装置11にてコイル
1外周表面上のスリット状レーザー光の線状の照射部6
aの断続点が検出され、外周表面の凹凸量が算出され
る。先端位置演算・判定装置12にて予め上位計算機1
4より送られた帯板板厚と比較し、帯板の先端7を判別
する。また帯板の先端7の位置はパルス発振器10によ
り測定されたコイル巻戻し機(ペイオフリール)8の回
転角度の信号から先端位置演算・判定装置12にて算出
される。
【0042】コイル先端位置が検出できれば、コイル巻
出し機を回転させ口出し装置を駆動する等の一連の動作
を、自動運転するための信号を送る。コイル巻出し機
は、コイルの回転により、帯板先端位置を、口出し装置
(例えばマグネットコンベアー)まで移動させる。次い
で、口出し装置は、コイルから帯板先端を引き出す。
【0043】また図3には熱間圧延鋼板のように、帯板
先端が不定形な曲線状になっている場合のコイル上にお
ける帯板の先端検出装置構成を示す。コイル巻出し機
(ペイオフリール)8に挿入されたコイル1のコイル外
周表面に、コイル中心軸と平行に、スリット状レーザー
光6をスリット状レーザー光発振器2より斜め上方から
照射する。コイル1の正面には、コイル外径及び幅が変
化しても常にスリット状レーザー光の線状の照射部6a
が視野内に入るように、カメラ3が取付けてある。
【0044】コイル1の外周表面を、押えローラー5に
て押付けながらコイル巻出し機(ペイオフリール)8に
て矢印9の方向に1回転させる。画像処理装置11に
は、カメラ画像データを、コイル巻出し機8駆動部に取
付けたパルス発振器10により得た巻出し機の回転角度
φが回転角度φ0 だけ回転する毎に、カメラ画像サンプ
リング装置13から送られてくる。
【0045】このサンプリングの回転角度φ0 は、コイ
ル外周面のサンプリング漏れが無いよう、カメラの視野
内に収まるように設定する。これは、予め上位計算機1
4より送られたコイル外周径の情報を用いて、式(6)
で表される幾何学的な関係から算出される。 φ0 =2sin-1[(L/R-cos( φ0 /2))*tan( ψ/2) ] (6) ここで、 R:コイル半径 L:コイル巻出し機中心とカメラ間の距離 ψ: カメラから見た視野角度 である。
【0046】このようにして、送られてきたカメラ画像
を繋ぎ合わせると、コイル外周表面全周の画像が得られ
る。画像処理装置11にて、コイル先端部が存在する
と、コイル外周表面上のスリット状レーザー光の線状の
照射部6aの断続点が、コイル回転方向に連続して検出
される。これを先端位置演算・判定装置12にて、それ
を繋ぎ合わせることによりコイル外周表面上の帯板の先
端及び先端形状を得ることができる。
【0047】なお、スリット状レーザー光6の延長線上
にコイルの軸が無い場合は、図6に示すようになる。こ
の図では、コイルの軸を中心を原点Oとし、コイルの軸
に垂直かつ原点とカメラを結ぶ方向をx軸、その垂直方
向をy軸とする。
【0048】レーザー光を表す直線を y=m(x-H L )+y L (7) とし(但し、m=tan μ)、コイル外周を次の式で表す。 x 2 +y2 =R2 (8) ここで、R はコイルの外径である。
【0049】レーザー光とコイル外周の交点Bの座標
(x,y )は、式(7)と(8)を連立方程式として解い
て求められる。ここで簡単のため、 y=mx+k1 ,k 1 =yL -mH L (7’) と表し、式(8)に代入すると、 x 2 +(mx+k1 ) 2 =R2 となる。このx の2次方程式を解くと、根の公式から、 x=[-mk 1 ±√{(mk 1 ) 2 -(1+m 2 )(k 1 2 -R2 )
}]/(1+m 2 ) 右辺を整理して、 x=[-mk 1 ±√{(1+m2 )R2 -k1 2 }]/(1+m 2 ) であるが、交点Bのx 座標は正であるから複号は+をと
る。これより、式(7’)を用いて、交点Bの座標(x,
y )は、 x=[-mk 1 + √{(1+m2 )R2 -k1 2 }]/(1+m 2 ) y=k 1 +m[-mk 1 + √{(1+m2 )R2 -k1 2 }]/(1+m
2 ) と表される。
【0050】交点Bの原点Oを中心とする回転角(偏
角)βは、次の式で表される。 β=tan-1(y/x ) また、交点Bのカメラから見た角度γは、 γ=tan-1[y/(H-x)] と表される。この角度γは、図7に示すように、カメラ
の交点Bの画像の位置をa、視野角をψとすると、 γ= ψa/2b と表される。以上の式より、スリット状レーザー光の延
長線上にコイルの軸が無い場合でも、カメラ画像上での
レーザー光の段差が検出される位置から、コイル先端の
位相(回転角)βが求められる。
【0051】
【発明の効果】この発明ではレーザ光の投射とカメラ撮
影を用いて帯板のコイル先端を検出しており、検出装置
をコイルから離れた位置に設置することができるので、
設置場所の制約を受けにくい。また、検出のために事前
に特別な処置を施す必要がない。また、スリット状のレ
ーザ光を投射してコイル先端の位置で現れる不連続点ま
たは屈曲点を、帯板のコイル先端として検出するので、
この発明によれば、コイル状に巻かれた薄い帯板及び不
定形の曲線状の先端を持つ帯板に対しても、容易にその
先端を検出できることから、プロセスライン入側の自動
化が実施できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による帯板のコイル先端の検出原理を示
す説明図である。
【図2】カメラ画像におけるスリット状レーザー光の線
状の照射部の像を示す図である。
【図3】コイル外周面の段差量測定についての説明図で
ある。
【図4】発明の実施の形態の1例を示す装置構成図であ
る。
【図5】発明の実施の形態の別の例を示す装置構成図で
ある。
【図6】コイル先端の位相(回転角)の算出方法の説明
図である。
【図7】カメラ画像におけるコイル外周面の説明図であ
る。
【符号の説明】
1 コイル 2 スリット状レーザー光発振器 3 カメラ 4 フィルター 5 押えローラー 6 スリット状レーザー光 6a,6b 線状の照射部 7 帯板のコイル先端 8 コイル巻出し機(ペイオフリール) 9 回転方向 10 パルス発振器 11 画像処理装置 12 先端位置演算・判定装置 14 上位計算機

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯板を巻いたコイルの外周面にスリット
    状のレーザー光を投射し、前記外周面に形成された線状
    の照射部をカメラにより撮像し、撮像された前記照射部
    の画像に不連続点または屈曲点を検出することにより、
    帯板の先端を検出する帯板のコイル先端検出方法。
  2. 【請求項2】 撮像された照射部の画像に不連続点また
    は屈曲点が検出された場合、この点の両側の線状の部分
    のズレを計測し、計測されたズレから段差の大きさを算
    出し帯板の板厚と比較することにより、帯板の先端を検
    出する請求項1記載の帯板のコイル先端検出方法。
JP10352446A 1998-12-11 1998-12-11 帯板のコイル先端検出方法 Pending JP2000180123A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10352446A JP2000180123A (ja) 1998-12-11 1998-12-11 帯板のコイル先端検出方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10352446A JP2000180123A (ja) 1998-12-11 1998-12-11 帯板のコイル先端検出方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000180123A true JP2000180123A (ja) 2000-06-30

Family

ID=18424140

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10352446A Pending JP2000180123A (ja) 1998-12-11 1998-12-11 帯板のコイル先端検出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000180123A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012029975A1 (ja) * 2010-09-03 2012-03-08 株式会社ブリヂストン 帯状部材の形状検出方法とその装置及び2次元変位センサー
WO2020179717A1 (ja) * 2019-03-04 2020-09-10 鋼鈑工業株式会社 コイル状金属板のテールエンド検出装置および検出方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012029975A1 (ja) * 2010-09-03 2012-03-08 株式会社ブリヂストン 帯状部材の形状検出方法とその装置及び2次元変位センサー
JP5782036B2 (ja) * 2010-09-03 2015-09-24 株式会社ブリヂストン 帯状部材の形状検出装置と2次元変位センサー
WO2020179717A1 (ja) * 2019-03-04 2020-09-10 鋼鈑工業株式会社 コイル状金属板のテールエンド検出装置および検出方法
CN113474096A (zh) * 2019-03-04 2021-10-01 钢钣工业株式会社 线圈状金属板的尾端检测装置及检测方法
CN113474096B (zh) * 2019-03-04 2023-06-20 钢钣工业株式会社 线圈状金属板的尾端检测装置及检测方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7236255B2 (en) Method and instrument for measuring bead cutting shape of electric welded tube
US8060234B2 (en) Accurate tracking of web features through converting processes
JP6003583B2 (ja) 形状評価方法、鋼板形状矯正方法、及び鋼板製造方法
JP2009534170A (ja) 補修機能付きの塗布構造体の塗布及び監視方法及びこの方法を実施するための装置
WO2013100004A1 (ja) ねじ付き管の端部形状測定方法
JP5266033B2 (ja) アルミ圧延板凹凸検出方法,アルミ圧延板凹凸検出装置
JP2000180123A (ja) 帯板のコイル先端検出方法
JP2007333732A (ja) 表面検査システム及び表面検査システムの検査性能の診断方法
CN117214190A (zh) 一种基于涂布机的薄膜双面检测设备以及检测方法
JP7473998B2 (ja) 露光ヘッド、キャリブレーションシステム、及び描画装置
JP2000205847A (ja) 表面疵検査方法および装置
JP3525760B2 (ja) 表面形状計測装置
KR101304634B1 (ko) 도금강판 스트립의 엔드마크 저감장치 및 방법
JP2000131048A (ja) コイル巻姿測定方法および装置
JP5589362B2 (ja) 鋼板の突き合わせギャップ中心位置の検出方法および装置
JP3573054B2 (ja) 幅長さ計のオンライン測定精度検査方法
JP2004036048A (ja) シート材の目付量検査装置
JP2663834B2 (ja) 複合熱源溶接におけるシーム倣い制御方法
WO2023286791A1 (ja) 表面形状測定装置、表面形状測定方法及びコンベアベルトの管理方法
JP3017414B2 (ja) コイル内径だれ検出方法及びその検出装置
JPH04157308A (ja) 鋼帯の幅方向の反り検出方法および装置
WO2023199681A1 (ja) 表面形状測定装置、表面形状測定方法及びベルトの管理方法
JPS59143905A (ja) 耐火物内張りの内面プロフイル測定方法と装置
JPH0920443A (ja) ロ−ル紙残量確認装置
JPH04160304A (ja) 板幅方向反り検出装置