JP2000179016A - 水栓金具の表面処理方法 - Google Patents

水栓金具の表面処理方法

Info

Publication number
JP2000179016A
JP2000179016A JP10358553A JP35855398A JP2000179016A JP 2000179016 A JP2000179016 A JP 2000179016A JP 10358553 A JP10358553 A JP 10358553A JP 35855398 A JP35855398 A JP 35855398A JP 2000179016 A JP2000179016 A JP 2000179016A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
faucet
plating film
plating
electroless copper
electroplating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10358553A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Nomura
仁司 野村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kitamura Alloy Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kitamura Alloy Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kitamura Alloy Manufacturing Co Ltd filed Critical Kitamura Alloy Manufacturing Co Ltd
Priority to JP10358553A priority Critical patent/JP2000179016A/ja
Publication of JP2000179016A publication Critical patent/JP2000179016A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Domestic Plumbing Installations (AREA)
  • Chemically Coating (AREA)
  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)
  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 銅合金を素材とする水栓本体の通水路から鉛
が溶出するのを防止し、しかも作業工程数を削減し、工
程の順序に自由度を持たせた水栓金具の表面処理方法を
提供する。 【解決手段】 銅合金を素材とする水栓本体1の通水路
2内面及び鋳物表面に無電解銅メッキ膜3を施すこと
で、鋳物表面の研磨加工は無電解銅メッキ膜3を施す前
でも後でも可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、銅合金を素材とす
る水栓本体の通水路から鉛が溶出するのを防止する水栓
金具の表面処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、水栓金具は一般に素材として青銅
等の銅合金が用いられており、この銅合金は切削加工の
際の切削性を向上させるため鉛を含有している。しかし
鉛を含有した銅合金を素材とする水栓金具は、機械加
工,研磨加工の後に電気メッキによりニッケルメッキ膜
及びクロームメッキ膜を施して鋳物表面の耐食性及び光
沢性を向上させているが、これらの電気メッキでは水栓
内部の通水路内面にはメッキ膜がいきわたらず鋳肌が露
出したままであり、水質条件が悪い場合は通水路内面が
腐食して鉛が流体中に溶出されてしまい、人体に悪影響
を与える恐れがあり、鉛の溶出しない水栓金具の開発が
望まれていた。
【0003】そこで本出願人は先に特願平10−187
162号を出願した。この出願では、水栓金具は銅合金
を素材とする水栓本体の通水路及び表面に、無電解ニッ
ケルメッキ膜を施すことで、鋳物表面だけでなく湯水の
通水路にも均一の厚みで皮膜を形成し、通水路での鋳物
表面からの鉛の溶出を確実に抑えることができるように
したものである。
【0004】上記のものは、無電解ニッケルメッキ膜を
施した水栓本体は通常の電気メッキと比較して表面の仕
上がりが悪いので、表面に電気メッキによるニッケルメ
ッキ膜及びクロームメッキ膜を施すことで光沢性を向上
させているが、無電解ニッケルメッキと電気メッキは異
なるラインで作業を行う。従って、水栓本体をラインか
ら外してつけかえる作業が必要であり、無電解ニッケル
メッキ膜を施した直後に電気メッキを施すことはでき
ず、その間の時間の経過及び本体の表面に手が触れるこ
とでニッケルメッキ膜の表面に酸化皮膜が形成されてし
まい、電気メッキとの密着性が悪くなりメッキ膜が剥離
してしまう。そこで両メッキ膜の密着性を高めるため電
気メッキを行う前に、酸洗浄により水栓本体の酸化皮膜
を溶解除去し、次に水洗いを行う工程が必要になるもの
であり、工程数が増加してしまい作業効率の悪いもので
あった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、銅合金を素材とする水栓本体の通水路から
鉛が溶出するのを防止し、しかも作業工程数を削減し、
工程の順序に自由度を持たせた水栓金具の表面処理方法
を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は請求項1による
水栓金具の表面処理方法は、銅合金を素材とする水栓本
体の通水路内面及び鋳物表面に、無電解銅メッキ膜を施
したものである。
【0007】また、請求項2による水栓金具の表面処理
方法では、前記水栓本体は無電解銅メッキ膜を施した後
に鋳物表面を研磨加工し、次に電気メッキによるニッケ
ルメッキ膜及びクロームメッキ膜を順に施したものであ
る。
【0008】さらに、請求項3による水栓金具の表面処
理方法では、前記水栓本体は鋳物表面を研磨加工した後
に無電解メッキ膜を施し、次に電気メッキによるニッケ
ルメッキ膜及びクロームメッキ膜を順に施したものであ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて詳細に説明する。本発明の水栓本体1は銅合金
を素材としており、図1に示す切削加工された水栓本体
1に無電解銅メッキ膜3を施す際の前工程は次の通りで
ある。
【0010】(1)アルカリ洗浄。炭酸ソーダ、オルソ
ケイ酸ソーダ、苛性ソーダ等のアルカリ剤を含んだ洗浄
剤に水栓本体1を浸漬してアルカリ洗浄を行い、水栓本
体1の鋳物表面の油や汚れを除去する。
【0011】(2)スケール除去。水栓本体1の加工時
に鋳物表面に強固なスケールが生成され、前記アルカリ
洗浄では除去しにくいスケールがある。このスケールの
上に無電解銅メッキ膜を施すと密着不良となるため、過
マンガン酸塩、グルコン酸塩等を用いて鋳物表面のスケ
ールを溶解除去する。
【0012】(3)酸洗い。水栓本体1の鋳物表面の加
工の際に生成されたスケール、厚い錆の層を除去するた
め、塩酸、硫酸、フッ酸、硝酸、Cr酸等の単一又は混
合水溶液中に浸漬する。
【0013】(4)化学研磨。水栓本体1を酸化剤中に
浸漬して、鋳物表面を平滑化する。
【0014】(5)酸活性。水栓本体1を塩酸、硫酸を
含んだ水溶液中に浸漬して、前処理工程中に発生した薄
錆を除去し、鋳物表面をわずかに溶解し、新鮮な面に変
えメッキの密着性をより完全にする。
【0015】なお、前記工程中、(2)又は(4)は鋳
物表面が清浄な場合は省略してもよい。
【0016】以上の前処理工程を終了した水栓本体1に
無電解銅メッキを行う。無電解銅メッキに用いるメッキ
液は硫酸銅,塩化銅等の銅イオンを供給する金属塩と、
ホルマリン等の還元剤を主成分とし、メッキ液の寿命を
長くしたり、還元剤の効率をよくするため後述する補助
成分を添加し、浴温を約45℃から50℃に加熱したメ
ッキ液に水栓本体1を約10分から1時間浸漬すると、
表面に約1から5ミクロンのメッキ膜3を形成すること
ができる。
【0017】なお、補助成分としては一般に水酸化ナト
リウム,水酸化カリウム及び水酸化リチウム等のメッキ
浴の安定性及び速度を調整するPH調整剤、ロッシェル
塩等のメッキ速度に影響を与える錯化剤、1価の銅と優
先的に錯形成するシアン化物,チオ尿素,ビピリジル,
O−フェナントロリン,ネオクプロイン等のメッキ浴の
自然分解を防止する安定剤、メッキ浴の安定性を損なわ
ずにメッキ速度を向上させるための促進剤を使用する。
【0018】前記の約45℃から50℃度に加熱したメ
ッキ液に水栓本体1を浸けておき、浸漬時間を10分か
ら1時間の間で調節することで1〜6ミクロンの膜厚の
無電解銅メッキ膜3が得られる。1〜6ミクロンとした
のは十分な膜厚でしかも水栓本体1のねじ部分の寸法公
差に影響を受けない範囲にするためである。
【0019】無電解銅メッキは一般的なニッケルやクロ
ームの電気メッキと異なり、電流分布の影響がないので
どの面にもピンホールのない均一な厚みの皮膜にするこ
とができる。従って複雑な形状をした湯水の通水路2内
面にも均一の厚みで皮膜を形成することができ、鋳肌が
露出せず耐食性が向上し腐食を抑えることができるの
で、通水路2内面からの鉛の溶出を抑えることができ
る。
【0020】次に水栓本体1の鋳物を光沢性のある表面
にするため研磨加工する。この際鋳物表面の無電解銅メ
ッキにより形成された皮膜は削られ、通水路2内面にの
み無電解銅メッキの皮膜が残る。なお、本実施例による
無電解銅メッキは通水路内面にのみ皮膜を形成されてい
ればよく、研磨加工により鋳物表面のメッキ皮膜が削ら
れていても次に電気メッキを行うことで表面の耐食性及
び光沢性を向上させているので全く問題ない。
【0021】また、従来の無電解ニッケルメッキでは皮
膜が硬いので、皮膜形成後の研磨加工は困難であるが、
無電解銅メッキは皮膜が柔らかいので研磨加工を容易に
行うことができる。
【0022】研磨加工は無電解銅メッキを施す前に行う
ことも可能である。この場合、無電解銅メッキを施し次
に電気メッキを行うまでの間に鋳物表面の銅メッキ膜上
に酸化皮膜が形成されるが、無電解銅メッキの酸化皮膜
は無電解ニッケルメッキと比較して電気メッキとの密着
性は良く、このように研磨加工の工程順序を変更しても
全く問題ない。
【0023】そして、電気メッキ工程で図3に示すよう
に通常の電気メッキによるニッケルメッキ膜4及びクロ
ームメッキ膜5を水栓本体1に施すことで、鋳物表面の
耐食性並びに光沢性を向上させる。このような工程を経
た水栓本体1は外表面にはニッケルメッキ膜4及びクロ
ームメッキ膜5が施され、通水路2内面には無電解銅メ
ッキ膜3が施されたものとなる。
【0024】
【発明の効果】本発明の水栓金具の表面処理方法は、銅
合金を素材とする水栓本体の通水路内面及び鋳物表面に
無電解銅メッキ膜を施したので、湯水の通水路内面に均
一の厚みで銅メッキの皮膜を形成することができ、耐食
性が向上し腐食を抑えることができるので、従来問題と
なっていた鋳物表面からの鉛の流体中への溶出を確実に
抑えることができる。
【0025】また、無電解銅メッキの皮膜は柔らかいの
で鋳物表面の研磨加工を無電解銅メッキを施した後で電
気メッキを施す前に行うことが可能であり、従来の無電
解ニッケルメッキと比較して工程数を削減したり、研磨
加工をどの工程で行うか選択することが可能であり、作
業性を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】水栓本体の縦断面図である。
【図2】水栓本体の通水路内面に無電解銅メッキ膜を施
した状態の説明図である。
【図3】水栓本体の外表面に、ニッケルメッキ膜及びク
ロームメッキ膜を施した状態の説明図である。
【符号の説明】
1 水栓本体 2 無電解銅メッキ膜 3 通水路 4 ニッケルメッキ膜 5 クロームメッキ膜

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅合金を素材とする水栓本体の通水路内
    面及び鋳物表面に、無電解銅メッキ膜を施したことを特
    徴とする水栓金具の表面処理方法。
  2. 【請求項2】 前記水栓本体は無電解銅メッキ膜を施し
    た後に鋳物表面を研磨加工し、次に電気メッキによるニ
    ッケルメッキ膜及びクロームメッキ膜を順に施したこと
    を特徴とする請求項1記載の水栓金具の表面処理方法。
  3. 【請求項3】 前記水栓本体は鋳物表面を研磨加工した
    後に無電解銅メッキ膜を施し、次に電気メッキによるニ
    ッケルメッキ膜及びクロームメッキ膜を順に施したこと
    を特徴とする請求項1記載の水栓金具の表面処理方法。
JP10358553A 1998-12-17 1998-12-17 水栓金具の表面処理方法 Pending JP2000179016A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10358553A JP2000179016A (ja) 1998-12-17 1998-12-17 水栓金具の表面処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10358553A JP2000179016A (ja) 1998-12-17 1998-12-17 水栓金具の表面処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000179016A true JP2000179016A (ja) 2000-06-27

Family

ID=18459920

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10358553A Pending JP2000179016A (ja) 1998-12-17 1998-12-17 水栓金具の表面処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000179016A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2532771A3 (de) * 2011-06-09 2016-11-30 KEUCO GmbH & Co. KG Kupfer- oder bronzebeschichtete Armaturen

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2532771A3 (de) * 2011-06-09 2016-11-30 KEUCO GmbH & Co. KG Kupfer- oder bronzebeschichtete Armaturen

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4857340B2 (ja) マグネシウム基板の電気めっき前処理
US4346128A (en) Tank process for plating aluminum substrates including porous aluminum castings
US4840820A (en) Electroless nickel plating of aluminum
JPS6167770A (ja) マグネシウムおよびマグネシウム合金のめつき法
JP3715743B2 (ja) Mg合金部材の製造方法
JPH06128757A (ja) アルミニウムおよびアルミニウム合金の処理の為の改良された亜鉛酸塩溶液およびその処理方法
JP3182765B2 (ja) 鉛含有銅合金の鉛溶出低減処理方法と鉛含有銅合金の鉛溶出低減めっき方法及び鉛含有銅合金製水道用器具
JPH10508341A (ja) 銅合金製飲用水搬送用水管取付具
US4670312A (en) Method for preparing aluminum for plating
JP3284227B2 (ja) 軸受滑り要素およびそれの製造方法
US4170525A (en) Process for plating a composite structure
JPWO2004024987A1 (ja) 鉛含有銅合金の鉛溶出低減処理方法及び鉛含有銅合金製水道用器具
JP2000179016A (ja) 水栓金具の表面処理方法
JP2006225686A (ja) 金属体、レンズマウント、及び金属の表面処理方法
TWI448590B (zh) 用於鋅與鋅合金鑄模構件之新穎無氰化物電鍍方法
JP2000017447A (ja) 水栓金具
JP2962496B2 (ja) マグネ基合金のめっき方法
JP6651256B2 (ja) 水栓金具のめっき方法及び銅合金製の水栓金具
US3502548A (en) Method of electroplating gold on chromium
JPH0953182A (ja) アルミニウム合金材料のめっき前処理方法
KR100436597B1 (ko) 알루미늄 용융도금방법
JP4430879B2 (ja) 鉛含有銅合金製水道用器具の製造方法、水道用器具の鋳造脱鉛品及び水道用器具
JPH0598463A (ja) 複合表面処理方法および複合表面処理された鋳鉄部材
US3672976A (en) Copper immersion coating on aluminum
JP2001123273A (ja) 水栓用器具