JP2000177419A - 作業車両の前輪増速制御装置 - Google Patents

作業車両の前輪増速制御装置

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JP2000177419A
JP2000177419A JP10361536A JP36153698A JP2000177419A JP 2000177419 A JP2000177419 A JP 2000177419A JP 10361536 A JP10361536 A JP 10361536A JP 36153698 A JP36153698 A JP 36153698A JP 2000177419 A JP2000177419 A JP 2000177419A
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speed
turning
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front wheels
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Koji Furukawa
浩二 古川
Hitoshi Ueji
仁志 上路
Toshiaki Yamazaki
俊明 山崎
Naohiko Ishii
尚彦 石井
Ryota Nagano
良太 永野
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車体の旋回時に前輪を増速して旋回速度を速
くする前輪増速制御装置を備えた作業車両に於いて、旋
回内側後輪の制動状態や、ニ駆四駆の切換え状態に応じ
て前輪の増速比率を変更できるようにする。 【解決手段】 前輪増速設定スイッチが自動モードの場
合、走行中のニ駆四駆の切換え状態を読み取り、前輪切
れ角センサによって車体の旋回動作を検出したときは、
四駆状態ではニ駆状態のときよりも前輪の増速比率を増
加する。また、旋回中に後輪の片ブレーキ操作があった
ときは、前輪の増速比率を更に増加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はトラクタや田植機、
芝刈り機等の作業車両の前輪増速制御装置に関するもの
であり、特に、車体の旋回時に前輪を無段階に増速する
ように構成された前輪増速制御装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】トラク
タや田植機、芝刈り機等の作業車両では、後輪へ伝達さ
れる動力を分岐して前輪へ伝達可能に形成するととも
に、ステアリングハンドルの操作量や前輪の切れ角の変
化等により車体の旋回操作を検出し、車体の旋回時には
後輪の周速度よりも前輪の周速度を一定の割合で増速す
ることにより、車体の旋回速度を速くする前輪増速制御
装置を備えたものが知られている。また、前輪増速制御
装置はギヤ式変速機構のみではなく、油圧モータによる
増速装置も知られている。
【0003】しかし、従来の前輪増速制御装置は後輪に
対する前輪の増速比率が一定であることが多いため、圃
場の状態や後輪の制動状態によっては前輪の増速比率が
低かったり、或いは逆に高すぎる場合がある。例えば、
オペレータが意識的に小回り旋回したい場合は、片ブレ
ーキ操作にて旋回内側の後輪を制動するが、斯かる場合
には後輪を制動しない場合よりも前輪の増速比率を増加
して、急旋回させたい。また、圃場が軟弱な地盤で四駆
走行しているときに車体を旋回する場合は、前輪が地中
に沈んで前輪の増速比率が不足気味となる。
【0004】一方、前輪を増速させながら車体を旋回し
ている途中で、圃場の状態によっては車体がバウンドし
たり或いは片ブレーキ操作量の変化等により、前輪の回
転数が急上昇したり、エンジンの回転数が低下すること
がある。然るときには、地面に前輪の旋回跡が掘られた
り、エンストを起こす虞がある。
【0005】そこで、車体の旋回時に前輪を増速して旋
回速度を速くする前輪増速制御装置を備えた作業車両に
於いて、旋回内側後輪の制動状態や、ニ駆四駆の切換え
状態に応じて前輪の増速比率を変更できるようにするた
めに解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発
明はこの課題を解決することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために提案されたものであり、前輪を無段階に増速
する手段と、後輪を左右独立して制動する手段と、二駆
四駆切換手段とを備えるとともに、車体の旋回動作を検
出する手段と、後輪の制動状態を検出する手段とを設
け、車体の旋回中は後輪の周速度よりも前輪の周速度を
増速するようにした四輪駆動可能な作業車両に於いて、
走行中の二駆四駆の切換え状態を読み取り、車体の旋回
動作を検出したときは、四駆状態では二駆状態のときよ
りも前輪の増速比率を増加するように変更するととも
に、旋回中の後輪の制動状態を検出し、旋回内側後輪の
制動があったときは、後輪の制動がないときよりも前輪
の増速比率を更に増加するように構成した作業車両の前
輪増速制御装置、及び、前輪を無段階に増速する手段
と、後輪を左右独立して制動する手段と、二駆四駆切換
手段とを備えるとともに、車体の旋回動作を検出する手
段と、後輪の制動状態を検出する手段とを設け、車体の
旋回中は後輪の周速度よりも前輪の周速度を増速するよ
うにした四輪駆動可能な作業車両に於いて、前輪の回転
数を検出する手段と、エンジンの回転数を検出する手段
を設け、車体の旋回動作を検出したときは、旋回中の前
輪の回転数とエンジンの回転数を読み取り、少なくとも
一方の回転数が所定範囲外へ変動したときは、前輪の増
速比率を減少するように構成した作業車両の前輪増速制
御装置を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面に従って詳述する。図1は作業車両の一例としてトラ
クタ10を示し、エンジン11の動力はミッションケー
ス12内に収められたギヤ式変速装置13を介して後輪
14へ伝達される。車体の後部にはリンク機構15を介
してロータリ作業機16が連結されており、エンジン1
1の動力を前記ギヤ式変速装置13にて分岐し、PTO
取出部17からロータリ作業機16へ伝達している。
【0008】前記リンク機構15はアッパリンク18と
左右のロワリンク19,19とからなり、ミッションケ
ース12の後上部に回動可能に設けられた左右のリフト
アーム20,20の先端部と左右のロワリンク19,1
9とが、夫々リフトロッド21,21を介して連結され
ている。そして、ミッションケース12の上部に内蔵さ
れたリフトシリンダ22の伸縮により、前記リフトアー
ム20,20が上下に回動すれば、リフトロッド21,
21を介してロワリンク19,19が上下動する。斯く
して、該リンク機構15の回動支点であるロワリンク1
9,19の先端部を回動中心にして、前記ロータリ作業
機16が昇降する。
【0009】リフトアーム20の回動基部にはリフトア
ーム角センサ23が設けられ、このリフトアーム角セン
サ23にてリフトアーム20の回動角を検出し、ロータ
リ作業機16の昇降高さを演算する。また、ロータリ作
業機16のリヤカバー24の回動基部にリヤカバー角セ
ンサ25が設けられ、このリヤカバー角センサ25にて
リヤカバー24の角度を検出し、耕耘爪26の耕深量を
演算する。
【0010】一方、運転席30の近くには、変速レバー
31や作業機ポジションレバー32、作業機昇降レバー
33、前後進切換レバー34等の各種操作レバーと、左
右の後輪14,14を独立して制動する手段として左右
のブレーキペダル35,35とが設けられ、更に、ニ駆
四駆切換スイッチ27、前輪増速設定スイッチ28をは
じめとする各種スイッチ等が配置されている。
【0011】また、運転席30の前方には車体の操舵操
作部であるステアリングハンドル36が設けられ、該ス
テアリングハンドル36の回転操作は操舵装置37へ伝
達され、操舵量に応じて前輪38が回向する。前輪38
の操舵量は前輪切れ角センサ39によって検出される。
尚、前輪38の駆動部近傍には後述するように、前輪3
8を無段階に増速する手段として油圧式変速装置40が
設けられている。
【0012】図2は走行系の動力伝達ブロック図であ
り、エンジン11の動力は主クラッチ41により入切り
され、ギヤ式変速装置13を構成する前後進切換機13
a、主変速機13b、副変速機13cによって回転方向
を変向或いは回転速度を変速された後に後輪14へ伝達
される。また、ギヤ式変速装置13から動力を分岐し、
分岐された動力は4WDクラッチ42及びワンウェイク
ラッチ43を経て前輪38へ伝達される。
【0013】ここで、ワンウェイクラッチ43は、ギヤ
式変速装置13から分岐された動力と、油圧式変速装置
40から分岐された動力の何れか一方を選択して前輪3
8へ伝達するものであり、車体の旋回時には油圧式変速
装置40からの動力を優先して前輪38へ伝達し、その
ときはギヤ式変速装置13からの伝達経路が付き回りし
ないように構成されている。尚、符号44は前輪の回転
数を検出する手段である前輪回転数センサであり、この
前輪回転数センサ44の検出値から後述のコントローラ
60にて前輪38の周速度を演算する。また、54はエ
ンジンの回転数を検出する手段であるエンジン回転数セ
ンサであり、このエンジン回転数センサ54の検出値か
らコントローラ60にてエンジンの回転数を演算する。
【0014】図3は油圧式変速装置40の回路を示し、
該油圧式変速装置40の油圧ポンプ45は容量可変形で
あり、前記前後進切換レバー34の操作により後述のコ
ントローラ60が車体の進行方向を検出し、これに対応
して電磁制御弁46の前輪正転用ソレノイドS1または
前輪逆転用ソレノイドS2へ指令信号を出力することに
より、該電磁制御弁46を前輪正転位置46aまたは前
輪逆転位置46bへ切換えて、前輪38の周速度を変速
するアクチュエータである油圧モータ47を正転駆動ま
たは逆転駆動する。
【0015】尚、前記油圧ポンプ45は電動モータ48
の駆動により傾転角が変化し、該油圧ポンプ45の吐出
量を増減することによって油圧モータ47の回転速度を
変更できる。即ち、油圧モータ47に接続したギヤ機構
49を介して前輪38を無段階に変速できるように形成
してある。また、符号50はブレーキ回路であり、電磁
制御弁46を中立位置46cへ戻したときに油圧モータ
47の出口側と入口側の圧力差を解消して、速やかに油
圧モータ47を停止させる。
【0016】次に、本発明の前輪増速制御装置について
更に説明する。図4は前輪増速制御系のブロック図であ
り、ニ駆四駆切換手段としてのニ駆四駆切換スイッチ2
7の信号はコントローラ60へ入力され、この信号に応
じてコントローラ60から電磁制御弁51へ制御信号が
出力され、前記4WDクラッチ42が入り切りされて、
トラクタ10の走行モードがニ駆走行または四駆走行に
設定される。前輪増速制御装置の設定手段である前輪増
速設定スイッチ28の信号がコントローラ60へ入力さ
れると、この信号に応じて前輪増速制御が自動モードま
たは手動モードに切り換わり、手動モードの場合はオペ
レータが前輪の増速比率を任意に設定することができ
る。
【0017】車体の旋回動作を検出する手段である前輪
切れ角センサ39の信号がコントローラ60へ入力され
ると、コントローラ60では電磁制御弁46へ制御信号
を出力して油圧ポンプ45の吐出油を油圧モータ47へ
供給し、前記油圧式変速装置40を作動させて前輪38
を増速駆動する。また、ニ駆四駆切換スイッチ27の設
定状態や後輪14の制動状態等により、電動モータ48
へ制御信号を出力して油圧ポンプ45の傾転角を調整
し、該油圧ポンプ45の吐出量を変えて、油圧モータ4
7の回転速度即ち前輪38の回転速度を無段階に変速す
る。
【0018】そして、前輪回転数センサ44の検出値か
らコントローラ60にて前輪38の周速度を演算し、エ
ンジン回転数センサ54の検出値からエンジン11の回
転数を演算する。また、後輪14の制動状態を検出する
手段として左右のブレーキセンサ55,56を設け、左
右のブレーキ装置を作動させるブレーキアーム(図示せ
ず)の動きから、制動の有無とブレーキ操作量とを検出
する。
【0019】次に、図5のフローチャートに従い、請求
項1記載の発明について説明する。先ず各種スイッチや
センサ等の状態を読み込み(ステップ1)、前輪増速設
定スイッチ28が自動モードに設定されている場合はス
テップ2からステップ3へ進む。ニ駆四駆スイッチ27
がニ駆モードに設定されているときはステップ3からス
テップ4へ進み、ニ駆四駆スイッチ27が四駆モードに
設定されているときはステップ3からステップ8へ進
む。
【0020】いま、ニ駆モードで直進している場合に、
前輪切れ角センサ39の検出値から車体が旋回動作に入
ったと判断したときは(ステップ4)、旋回内側の後輪
14に対して片ブレーキ操作があるかどうかを判別する
(ステップ5)。ニ駆モードで旋回中に片ブレーキ操作
があったときは、オペレータが小回り旋回したい状況で
あると判断し、ステップ6へ進んで前輪の増速比率を
「大」(例えば後輪の周速度の約1.7倍)にする。これ
に対して、ニ駆モードで旋回中に片ブレーキ操作がない
ときは、オペレータが小回りする意図がない状況である
と判断し、ステップ7へ進んで前輪の増速比率を「小」
(例えば後輪の周速度の約1.4倍)にする。
【0021】一方、四駆モードで直進している場合に、
前輪切れ角センサ39の検出値から車体が旋回動作に入
ったと判断したときは(ステップ8)、旋回内側の後輪
14に対して片ブレーキ操作があるかどうかを判別し
(ステップ9)、四駆モードで旋回中に片ブレーキ操作
があったときは、軟弱地盤で前輪38が地中に沈みやす
い状態で且つ小回り旋回したい状況であると判断し、ス
テップ10へ進んで前輪の増速比率を「最大」(例えば
後輪の周速度の約2.6倍)にする。これに対して、四駆
モードで旋回中に片ブレーキ操作がないときは、オペレ
ータが小回りする意図がない状況であると判断し、ステ
ップ11へ進んで前輪の増速比率を「中」(例えば後輪
の周速度の約1.5倍)にする。
【0022】尚、ステップ5またはステップ9にて片ブ
レーキ操作があったとき、左右のブレーキセンサ55,
56にて検出されたブレーキの操作量に応じて、図6に
示すように、前輪の増速比率を無段階に変更することも
できる。ニ駆走行で旋回時に片ブレーキ操作があったと
きは、鎖線で示すように、ブレーキ操作量の増加に伴っ
て前輪の増速比率を増大させ、ブレーキロック状態のと
きに増速比率が最大で例えば約1.7倍になるように制御
する。これに対して、四駆走行で旋回時に片ブレーキ操
作があったときは、実線で示すように、ブレーキ操作量
の増加に伴って前輪の増速比率を増大させ、ブレーキロ
ック状態のときに増速比率が最大で例えば約2.6倍にな
るように制御する。
【0023】また、図5のフローチャートに於けるステ
ップ2にて、前輪増速設定スイッチ28が手動モードに
設定されている場合は、オペレータが前輪増速設定スイ
ッチ28を操作して所望の増速比率(例えば1.8倍)に
セットすることにより、前記油圧ポンプ45の傾転角が
変更されて、前輪の増速比率を指定された比率に設定で
きる(ステップ12)。
【0024】このように、前輪増速設定スイッチ28が
自動モードに設定された場合は、車体がニ駆走行か四駆
走行かによって前輪増速制御を異にするとともに、車体
の旋回時に旋回内側の後輪14に対する片ブレーキ操作
の状態を検出して、前輪の増速比率を変更することによ
り、圃場の状態やオペレータの意図する旋回状況に適合
した増速比率にて旋回することができる。尚、前輪38
の切れ角の大小と後輪14の片ブレーキ操作により、左
右の後輪の回転差が変化するので、この回転差を検出す
ることによって、片ブレーキの操作量を演算することも
できる。
【0025】次に、図7のフローチャートに従い、請求
項2記載の発明について説明する。先ず前輪増速制御に
て車体が旋回した回数を計測するカウンタAと、増速比
率を標準の「大」から「小」に設定変更した回数を計測
するカウンタBを0にセットする(ステップ101)。
続いて各種スイッチやセンサ等の状態を読み込み(ステ
ップ102)、前輪の増速比率を標準の「大」(例えば
後輪の周速度の約2倍)に設定する。
【0026】そして、前輪切れ角センサ39の検出値か
ら車体が旋回動作に入ったと判断したときは(ステップ
104)、前記カウンタAに1を加算し(ステップ10
5)、前輪回転数センサ44にて前輪の回転数を検出す
るとともに(ステップ106)、エンジン回転数センサ
54にてエンジンの回転数を検出する(ステップ10
7)。
【0027】ここで、前輪38を増速しながら車体を旋
回させている途中で、圃場の凹凸による車体のバウンド
や片ブレーキ操作量の変化等によって、前輪38が地面
から浮き上がったり地中に沈み込んだりすることがあ
る。然るときは、前輪38の空転で前輪の回転数が急上
昇したり、或いは、前輪38の沈み込みにより負荷が増
大してエンジンの回転数が低下する。このため、地面に
前輪38の旋回跡が掘られたり、エンストを起こす虞が
ある。従って、前輪の回転数またはエンジンの回転数の
うち、少なくとも一方の回転数が増減して所定範囲外へ
変動したときは、前輪の増速比率を標準よりも小さい
「小」(例えば後輪の周速度の約1.5倍)へ設定変更し
(ステップ108)、前記カウンタBに1を加算する
(ステップ109)。
【0028】例えば、図8に示すように、車体が旋回を
開始して前輪の増速比率を「大」に設定した後、一点鎖
線で示す後輪の回転数に対して、実線で示す前輪の回転
数が増減して所定範囲ΔH以上変動したときは、前輪の
増速比率を「小」に変更することにより、二点鎖線で示
すように前輪の回転数を適正な回転に修正することがで
きる。
【0029】そして、図7のフローチャートに於いて、
カウンタAが所定回数X(例えばX=10)に達するま
では(ステップ110)、ステップ102へ戻って上記
制御を繰り返し、カウンタA即ち前輪増速制御による車
体の旋回回数がX回以上になった場合は、カウンタBが
所定回数Y(例えばY=8)に達したかどうかを判別す
る(ステップ111)。カウンタBがY以上になった場
合、即ち、前輪増速制御による車体の旋回回数のうち、
その8割以上の旋回中に前輪の回転数またはエンジンの
回転数が所定範囲外へ変動したような場合は、その圃場
では高速旋回が適していないと判断できるため、それ以
降の旋回時には前輪の増速比率を「小」に保持する(ス
テップ112)。
【0030】斯くして、圃場の地質や片ブレーキ操作等
の条件の変化に左右されることなく、安定した前輪増速
制御を実施することができ、地面に前輪38の旋回跡が
掘られたり、エンストを起こす等の不具合を解消でき
る。
【0031】尚、上述した前輪増速制御装置は、トラク
タ10のエンジン11を停止する操作があったときは、
その停止操作から一定時間経過後に、自動的に前輪増速
制御装置の回路をオフにするように構成してある。従っ
て、次にエンジン11を始動したときには、オペレータ
が意識的に前輪増速設定スイッチ28をオンするまでは
前輪増速制御装置が作動せず、例えばエンジン始動直後
に道路走行して車体を旋回した場合に、オペレータの意
図に反して前輪が不慮増速されるようなことはない。
【0032】而して、本発明は、本発明の精神を逸脱し
ない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明
が該改変されたものに及ぶことは当然である。
【0033】
【発明の効果】本発明は上記一実施の形態に詳述したよ
うに、請求項1記載の発明は、車体の旋回時に前輪の周
速度を無段階に増速させるとともに、走行中のニ駆四駆
の切換え状態と旋回中の後輪の制動状態とにより、前輪
の増速比率を増加するようにしたので、圃場の状態やオ
ペレータの意図する旋回状況に適合した増速比率にて旋
回することができる。
【0034】また、請求項2記載の発明は、車体の旋回
時に前輪の周速度を無段階に増速させるとともに、旋回
中に前輪の回転数とエンジンの回転数を検出し、少なく
とも一方の回転数が所定範囲外へ変動したときは、前輪
の増速比率を減少するようにしたので、前輪の回転変動
による旋回跡の発生を防止できるとともにエンストの防
止にも寄与できる。
【0035】斯くして、圃場の地質や片ブレーキ操作等
の条件の変化に左右されることなく、安定した前輪増速
制御を実施することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の一実施の形態を示すものである。
【図1】トラクタの側面図。
【図2】走行系の動力伝達ブロック図。
【図3】油圧式変速装置の回路図。
【図4】制御系のブロック図。
【図5】請求項1記載の前輪増速制御装置の制御手順を
示すフローチャート。
【図6】ブレーキ操作量と増速比率の関係を示すグラ
フ。
【図7】請求項2記載の前輪増速制御装置の制御手順を
示すフローチャート。
【図8】前輪の回転数の変動を示すグラフ。
【符号の説明】
10 トラクタ 11 エンジン 14 後輪 27 ニ駆四駆切換スイッチ 28 前輪増速設定スイッチ 35 ブレーキペダル 38 前輪 39 前輪切れ角センサ 40 油圧式変速装置 44 前輪回転数センサ 54 エンジン回転数センサ 55 左ブレーキセンサ 56 右ブレーキセンサ 60 コントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山崎 俊明 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 (72)発明者 石井 尚彦 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 (72)発明者 永野 良太 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 Fターム(参考) 3D036 GA12 GB05 GD01 GG42 GG47 GG48 GH20 GJ12 GJ13 3D043 AA03 AB11 AB12 BA06 BC05 CB04 EA02 EA16 EE02 EE08 EE09 EE12 EE18 EF15

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前輪を無段階に増速する手段と、後輪を
    左右独立して制動する手段と、二駆四駆切換手段とを備
    えるとともに、車体の旋回動作を検出する手段と、後輪
    の制動状態を検出する手段とを設け、車体の旋回中は後
    輪の周速度よりも前輪の周速度を増速するようにした四
    輪駆動可能な作業車両に於いて、走行中の二駆四駆の切
    換え状態を読み取り、車体の旋回動作を検出したとき
    は、四駆状態では二駆状態のときよりも前輪の増速比率
    を増加するように変更するとともに、旋回中の後輪の制
    動状態を検出し、旋回内側後輪の制動があったときは、
    後輪の制動がないときよりも前輪の増速比率を更に増加
    するように構成したことを特徴とする作業車両の前輪増
    速制御装置。
  2. 【請求項2】 前輪を無段階に増速する手段と、後輪を
    左右独立して制動する手段と、二駆四駆切換手段とを備
    えるとともに、車体の旋回動作を検出する手段と、後輪
    の制動状態を検出する手段とを設け、車体の旋回中は後
    輪の周速度よりも前輪の周速度を増速するようにした四
    輪駆動可能な作業車両に於いて、前輪の回転数を検出す
    る手段と、エンジンの回転数を検出する手段を設け、車
    体の旋回動作を検出したときは、旋回中の前輪の回転数
    とエンジンの回転数を読み取り、少なくとも一方の回転
    数が所定範囲外へ変動したときは、前輪の増速比率を減
    少するように構成したことを特徴とする作業車両の前輪
    増速制御装置。
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