JP2000176540A - 線の巻取り方法およびその装置 - Google Patents
線の巻取り方法およびその装置Info
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Abstract
の間の線を切断させることなく、伸線に対応した巻取り
の停止を行う方途を与える。 【解決手段】 伸線装置で線引きして得られた線を巻取
装置で巻き取るに当たり、停電の発生に際し、巻取装置
の巻取ボビンを制動して、伸線装置と巻取装置との間で
の線の切断を回避する。
Description
れた線を巻取る際、特に停電時に伸線装置と巻取装置と
の間で線を切断することなしに巻取る方法およびその装
置に関する。
ドを構成する線を得るために、線材を複数のダイスに連
続して通過させて線引きする伸線処理が不可欠である。
この伸線処理は、ダイスを通過した線をキヤプスタンに
巻き付け、このキヤプスタンを回転することによって線
をダイスから引き抜く伸線装置にて行われる。かくして
得られた線は、巻取装置の巻取りボビンに巻き取られ、
撚り線工程へと移送される。
一定であるが、巻取装置における巻取りボビンの回転速
度は、そこに巻き取られた線の量に応じて巻取り径が変
化するため一定とはならない。そこで、線を引き抜くた
めのキヤプスタンに回転を与える駆動装置と、巻取りボ
ビンに回転を与える駆動装置とは、それぞれ別個に設け
るのが通常である。従って、伸線速度と巻取速度とを同
調させる必要があり、そのために、伸線装置と巻取装置
との間で線の張力を計測して、その計測した張力と連動
して、巻取装置の巻取りボビンを回転させる駆動装置、
例えば可変速モーターの出力を制御している。
て、巻取りボビンが線で満杯(満巻き)になった場合
は、伸線装置の駆動装置を停止して伸線を休止するが、
駆動装置を停止しても、その後しばらくはキャプスタン
が惰性で回転するために、伸線も続行される。従って、
伸線装置の駆動装置を停止した後も、線の張力を計測し
て、この張力と連動して巻取装置の駆動装置の出力を制
御する操作を続行し、実際の伸線に同調して巻取りを停
止する、工夫がなされている。
伸線・巻取り工程において、伸線処理時に、例えば停電
などの不測の事態が発生した場合は、伸線装置及び巻取
装置には駆動力が供給されず、当然巻取装置での上記制
御も停止されるため、停電後はそれぞれが慣性力により
作動することになる。この惰性運動する時間は、伸線装
置と巻取装置とでは異なるために、巻取装置の惰性運動
時間が長い場合は、線にかかる張力が増大し、この張力
が線の破断強度をこえると線の切断に到る。
に供給されるために、巻取りボビンに所定の長さで巻き
付けておく必要があるが、このように伸線途中で断線が
発生すると、所定長さの線を巻き付けられないから、こ
の断線が発生した巻取りボビンは、その後の撚線加工等
で使用することができないため、コードの原単位を増加
する不利をまねく。
た場合に伸線装置と巻取装置との間の線を切断させるこ
となく、伸線に対応した巻取りの停止を行う方途を、そ
の装置とともに与えることにある。
次のとおりである。 (1) 伸線装置で線引きして得られた線を巻取装置で巻き
取るに当たり、停電の発生に際し、巻取装置の巻取ボビ
ンを制動して、伸線装置と巻取装置との間での線の切断
を回避することを特徴とする線の巻取り方法。
伸線装置と巻取装置との間の線の張力を基準に、巻取ボ
ビンを制動することを特徴とする線の巻取り方法。
取ボビンに巻き取る巻取装置であって、該巻取ボビンに
停電時に作動する制動機を設けたことを特徴とする線の
巻取装置。
ビンに同軸で設けたディスクおよびこのディスクを挟む
ブレーキパッドとを有し、該ブレーキパッドに、ディス
クに押しつけるための圧力を供給する管を、通電時に閉
かつ停電時に機械的に開となる電磁弁を介して、接続し
て成ることを特徴とする線の巻取装置。
巻取ボビンにおける巻き量の検出装置および、この検出
装置で検出した巻き径に基づいて停電時にブレーキパッ
ドに与える圧力を制御する圧力制御弁を設けたことを特
徴とする線の巻取装置。
て、ブレーキパッドに圧力を供給する管に、補助圧力を
供給するエアーチヤンバーを設けたことを特徴とする線
の巻取装置。
す、図面に基づいて、この発明の方法を具体的に説明す
る。すなわち、図1に示すように、伸線装置1にて線引
きされた線2は、ガイドプーリ1aおよびトラバース1
bを経由して巻取装置3の巻取ボビン3aに巻き付けら
れる。その際、伸線装置1と巻取装置3との間で線2の
張力を計測して、その計測した張力と連動して、巻取り
ボビン3aを回転させる可変速モーターの出力を制御す
るのは、在来の装置と同様である。
に取り付けたディスク4aおよびブレーキパッド4bの
組み合わせに成る制動機4を付設し、停電時には、この
制動機4を作動させて巻取ボビン3aの回転を停止し、
停電後の伸線装置1と巻取装置3との間の断線を未然に
防ぐことが、肝要である。すなわち、停電時には、制動
機4のブレーキパッド4bに空気圧や油圧などの圧力を
供給することによって、ブレーキパッド4bをディスク
4aに押しつけて、巻取ボビン3aの制動を行う。その
際、ブレーキパッド4bに供給する圧力を、以下のよう
に制御することが好ましい。
ンサ5を設置し、この超音波センサ5から巻取ボビン3
aに巻き付けた線2に向けて超音波を発信し、その反射
音を受信して超音波センサ5からボビン3aに巻き取ら
れた線2の表面までの距離を測定し、この測定結果を信
号として変換器6に出力し、この信号を変換器6にて電
圧信号に変換し、圧力制御弁7に出力する。
軸に設けた制動機4のブレーキパッド4bに圧力、例え
ば空気圧を供給するための管8に設置してあり、停電時
に管8を介してブレーキパッド4bに供給する空気圧
を、巻取ボビン3aでの巻き径に応じて変化する巻取ボ
ビン3aの回転数に対して、適切な範囲とするためのも
のである。すなわち、圧力制御弁7は、停電直前の巻取
ボビン3aの回転数に応じた制動トルクがブレーキパッ
ド4bからディスク4aに加わるように、ブレーキパッ
ド4bに供給する空気圧を常に調節する、役目を担う。
圧力制御弁7との間に、停電時に管8を開いて空気圧を
ブレーキパッド4bに供給するための電磁弁を備える。
すなわち、圧力制御弁7のブレーキパッド4b側には、
図2(a) に示す通電(伸線)時に開および同図(b) に示
す停電時に閉となる電磁弁9と、同図(a) に示す通電
(伸線)時に閉および同図(b) に示す停電時に開となる
電磁弁10と、を順に配置する。これら電磁弁9および10
は、いわゆるスプリングリターン式の電磁弁であり、停
電と同時にスプリング9aおよび10aが働いて、機械的
に開または閉動作を行うものである。
ている定常状態において停電が発生すると、図2(b) に
示すように、電磁弁9および10は、そのスプリング9a
および10aの作用によって機械的に弁が切り替わる結
果、電磁弁9からブレーキパッド4bまで管8が連通す
ることになる。一方、管8には、電磁弁10の入り側まで
圧力制御弁7にて制御された所定圧力が付与されている
から、停電時に電磁弁10が開側かつ電磁弁9が閉側にそ
れぞれ移動することによって、所定圧力がブレーキパッ
ド4bに供給されることになり、ブレーキパッド4bは
適正な圧力でディスク4aに押しつけられ、巻取ボビン
3aの回転が、伸線装置1におけるキャプスタンの慣性
回転の停止に先立って、停止される。その結果、伸線装
置1と巻取装置3との間での断線は、未然に防がれるの
である。
ーチヤンバー11を設け、電磁弁10の入り側に付与されて
いる圧力が、例えば開いた電磁弁10内で損失した場合な
どに不足することのないように、エアーチヤンバー11に
て補助圧力を管8に加えておくことが、巻取ボビン3a
を確実に停止するのに有利である。
動時間は、伸線する線材の線径と材質、伸線装置自体の
慣性モーメントおよび伸線速度によって決まり、それぞ
れの要素を変更しない限り一定である。このように伸線
装置での伸線条件が定められている場合、停電発生時の
伸線装置の慣性運転時間は一定である。
置自体の慣性モーメント、ボビンに巻き取られた線の長
さおよび巻取ボビンの回転速度によって定められるが、
ボビンに巻き取られる線の長さは巻始めから巻終わりま
で変化し、また伸線速度が一定の場合、巻き径によって
巻取ボビンの回転速度も変化するため、ボビン自体の慣
性モーメントが変化する。この巻き径は巻き長さによっ
て定まるため、巻き径および巻き長さのいずれかを測定
することによって、そのときの巻取装置の制動トルクを
定めることができる。
巻かれた線の長さまたは巻き径を測定して求めた制動ト
ルクを巻取装置に与えることによって、停電発生時、伸
線装置の惰性運動時間に同調させて巻取りを停止するこ
とができる。
において、超音波センサ5によって該センサ5から巻取
ボビン3aに巻き付けた線2までの距離を測定し、該距
離に応じて圧力制御弁7による空気圧の制御を行ってお
き、停電を発生させ、その際、電磁弁9,10を機械的に
動作させて、所定の空気圧をブレーキパッド4bに供給
してディスク4aに押しつけ、巻取ボビン3aに、図3
に示すように適正な制動力を与えたところ、該制御を行
わない場合に70%の割合で発生していた停電時断線
を、完全に回避することができた。
られる巻き長さに対して断線する事なく、またたるんで
撚線がばらけることなしに同調して停止できる線2の張
力Tの範囲は、T=0kgとT=13.5kgの破線の間の範囲
である。具体的には図中で巻長さ351500m の場合、制動
トルクを3000kg・mm以上にすると、制動がかかりすぎて
伸線速度より巻き取り速度が遅くなり、伸線される過剰
な量の線は巻き取られないために撚りがばらけてしま
う。この制動トルクが3000kg・mm未満のT=0kgのライ
ンにくると、張力がかかることなく巻き取られることに
なる。そして、制動トルクが3000kg・mmから小さくなっ
ていくにしたがって巻取の巻取トルクが大きくなり、そ
れに従って線に付加される張力が増加していく。ちょう
ど制動トルクが0付近のところで線にかかる張力が線の
引張り強さを越えてしまうために断線してしまう。従っ
て、撚りがばらけることなく、かつ破断もすることな
く、線の引張り強さの範囲内で、制動トルクを設定する
ことで同調して停止させることができる。なお、制動ト
ルク及び伸線トルク等にばらつきがあるため、このばら
つきを考慮した場合、例えばT=2kg とT=6kg (7.5k
g)の点線の間の範囲で制御するとよい。
に伸線装置と巻取装置との間の線を切断させることな
く、伸線に対応して巻取りの停止を行えるため、停電に
よるコード原単位の増加を回避することができる。
図である。
を示す図である。
る。
Claims (6)
- 【請求項1】 伸線装置で線引きして得られた線を巻取
装置で巻き取るに当たり、停電の発生に際し、巻取装置
の巻取ボビンを制動して、伸線装置と巻取装置との間で
の線の切断を回避することを特徴とする線の巻取り方
法。 - 【請求項2】 請求項1において、停電の発生直前の伸
線装置と巻取装置との間の線の張力を基準に、巻取ボビ
ンを制動することを特徴とする線の巻取り方法。 - 【請求項3】 伸線装置で線引きして得られた線を巻取
ボビンに巻き取る巻取装置であって、該巻取ボビンに停
電時に作動する制動機を設けたことを特徴とする線の巻
取装置。 - 【請求項4】 請求項3において、制動機は、巻取ボビ
ンに同軸で設けたディスクおよびこのディスクを挟むブ
レーキパッドとを有し、該ブレーキパッドに、ディスク
に押しつけるための圧力を供給する管を、通電時に閉か
つ停電時に機械的に開となる電磁弁を介して、接続して
成ることを特徴とする線の巻取装置。 - 【請求項5】 請求項3または4において、さらに巻取
ボビンにおける巻き量の検出装置および、この検出装置
で検出した巻き径に基づいて停電時にブレーキパッドに
与える圧力を制御する圧力制御弁を設けたことを特徴と
する線の巻取装置。 - 【請求項6】 請求項3、4または5において、ブレー
キパッドに圧力を供給する管に、補助圧力を供給するエ
アーチヤンバーを設けたことを特徴とする線の巻取装
置。
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JP34996898A JP4266419B2 (ja) | 1998-12-09 | 1998-12-09 | 線の巻取り方法およびその装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104353683A (zh) * | 2014-11-06 | 2015-02-18 | 无锡市得力手机械有限公司 | 一种双卷筒工字轮收线机 |
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CN104444534B (zh) * | 2014-10-20 | 2016-09-07 | 西安电子科技大学 | 一种索网天线裁线机 |
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1998
- 1998-12-09 JP JP34996898A patent/JP4266419B2/ja not_active Expired - Fee Related
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