JP2000176531A - 高強度h形鋼とその製造方法 - Google Patents

高強度h形鋼とその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建築、橋梁、土木建材に用いられる、特にウ
ェブが厚く、降伏強度、引張強度等の高い高強度H形鋼
とその製造方法を提供する。 【解決手段】 矩形鋼片もしくは粗形鋼片を素材とする
H形鋼を、中間圧延工程でフランジ外面に加えてウェブ
上面のみを水冷し、ウェブ下面を無注水として圧延し
た、ウェブ厚が23mm以上、ウェブ厚/フランジ厚の比
が1.0以上で、降伏強度が430N/mm2 以上を有す
ることを特徴とする高強度H形鋼。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築、橋梁、土木
建材等に用いられるH形鋼、特にウェブが厚く、降伏強
度、引張強度等の高い高強度H形鋼とその製造法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ウェブ厚が厚く高強度を有するH
形鋼の需要が増大している。例えば住宅等建築物の基礎
杭や高層建築物の柱材等として前述した機能を有するH
形鋼が積極的に活用されつつある。このウェブ厚が厚く
高強度を有するH形鋼を熱間圧延で製造する場合、ウェ
ブが比較的厚くない従来の一般的な梁用H形鋼を製造す
る場合と比較して、ウェブ厚み方向の圧下量が小さくな
ることに加えて、圧延途中および圧延終了後に水冷等で
強制的に冷却を施さない場合は、冷却速度が小さくなる
という特徴があった。このため鋼材のミクロ組織が粗大
になり、高強度かつ高靭性の材質特性を得ることは困難
であった。
【0003】このような問題を解決するために従来にお
いては、鋼材そのものに多量の合金を添加して焼入性を
向上させたり析出強化を活用する方法、熱間圧延製造時
において未再結晶温度域での圧下率の大きい圧延加工を
おこなうことにより塑性変形量を大きくしフェライト変
態が開始する前のオーステナイトを微細化し冷却後のミ
クロ組織も微細化させる方法、圧延途中に水冷で強制的
に冷却して低温圧延化させてミクロ組織を微細化する方
法、圧延終了後に水冷で強制的に冷却して焼入性を向上
させたりミクロ組織を微細化する方法などが提案されて
いる。
【0004】例えば、特公昭62-50548号公報、特公昭62
-54862号公報にはV,N などを多量に添加し析出強化によ
り強度を向上させる技術が開示されている。また特開平
6-57327 号公報では粗圧延機と仕上げ圧延機の前後にH
形鋼の圧延方向の一領域を包囲してフランジ、ウェブの
表面全てを水冷可能な冷却装置を設置し、被圧延材をこ
の冷却装置によりMs点直上まで冷却して直ちに圧延する
工程を2 回以上繰り返し、その後被圧延材を仕上げ圧延
機で圧延する前に、前記冷却装置で再びMs点直上まで冷
却して復熱するパターンの冷却復熱工程を1回以上実施
し、被圧延材の表層温度を750 ℃以上とした後に仕上げ
圧延を施し、その仕上げ圧延後にさらに前記パターンの
冷却復熱工程を1 回以上繰り返すことによって、フラン
ジ厚みが40mm以上のH形鋼に対しても靭性と強度が優れ
たH形鋼を製造する方法が開示されている。
【0005】さらに特公平5-73806 号公報にも、H形鋼
のフランジ内外面およびウェブ上下面に対向して冷却函
体を設置し、フランジ内外面およびウェブ上下面に層流
の冷却水をジェット噴射するとともにウェブ上面につい
ては冷却装置の出口側に堰を設けて冷却装置内よりも冷
却水が撹拌されること防止し、ウェブの過冷却を防止す
る技術が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述した高強度を得る
ための従来技術では以下のような問題があった。鋼材に
合金を多量に添加する方法では、添加合金種およびその
量に相応して鋼片を製造するためのコストが高騰する。
また、製造するサイズに合わせて、サイズ毎に添加合金
種・量を適正に調整する結果として、いろいろな成分を
もつ鋼片を準備しなければならなく、転炉から連続鋳造
までの鋼片製造工程での生産効率を阻害するのみならず
在庫保管等の置き場管理に多大な手間と費用を要する。
【0007】次に、熱間圧延製造時において未再結晶温
度域での大圧下率の圧延加工により塑性変形量を大きく
してオーステナイトを微細化しその後の冷却後のミクロ
組織を微細化させる方法では、圧延1 パスあたりの圧下
率を大きくするために大容量のミルパワーをもつ圧延機
が必須であり、その設備設置には多大な費用を要する。
【0008】また、オンラインでの冷却制御はフランジ
の外側面のみを冷却することが普通であった。従来フラ
ンジ内面やウェブ上面への水冷を実施していない理由は
以下のように考えられていた。一般的な梁用H形鋼は、
フランジ厚みよりもウェブ厚みの方が小さいためウェブ
の方がフランジよりも冷え易いことに加えて、断面がH
姿勢の状態で圧延されるH形鋼のウェブ上面は冷却水の
水乗り現象が生じ易い。このため、フランジ内面やウェ
ブ上面を水冷で冷却すると冷却水がウェブに乗ったまま
となり、ウェブの温度が低下し過ぎ、圧延途中や冷却後
にH形鋼の反りやウェブの材質特性の変化が助長され
る。
【0009】前述した特開平6−57327号公報や特
公平5−73806号公報等は前記のH形鋼の反りやウ
ェブの材質特性の変化といった問題を解決するために提
案されたもので、これによりH形鋼断面の周囲から均等
に水冷することができるようになった。しかしながら、
これを実現するための水冷装置は極めて複雑で大掛かり
なものにならざるを得なかった。特に、圧延機の前後に
はH形鋼を搬送するための搬送ローラーが狭い間隔で配
置されており、それらの駆動装置やその他の機器が多く
配置されており、高温、多粉塵かつ狭空間にウェブ下面
を冷却水噴射ノズルや冷却函体を設置することは極めて
困難であり、大幅な設備改造も余儀なくされる。被圧延
材であるH形鋼の端曲がりや反りが発生すると前記冷却
水噴射ノズルや冷却函体を破損するトラブルも頻発する
傾向にあり、これを防止するには強固なガイドが必要で
あった。加えて過酷な環境下で使用されることから頻繁
な補修が必要となる。
【0010】本発明は、前述した従来法における問題点
の抜本的な解決を図ることを課題とするものである。特
にウェブの厚いH形鋼を対象として、合金の過分な添加
を必要とせず、特開平6−57327号公報や特公平5
−73806号公報等よりもシンプルな水冷により圧延
途中や冷却後に反り・曲がりを発生させることなく強度
の高いH形鋼とその製造方法を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】高強度のH形鋼を低コス
トで製造するには、合金を多量に添加することなく、未
再結晶温度域での圧下率の大きい圧延加工を実施するこ
となく、さらに複雑で大掛かりな水冷装置で冷却制御す
ることなく製造することが必須となる。ここで対象とし
ているのは、ウェブ厚が23mm以上であり、かつウェブ厚
/フランジ厚の比率が1.0 以上であるH形鋼である。こ
の柱用あるいは杭用として使用されるH形鋼は、従来の
梁用H形鋼と比較してウェブ厚みがフランジ厚みよりも
同等あるいはそれ以上であることに特徴がある。本発明
は、この従来H形鋼との形状の違いに着目し、水冷によ
りウェブ上面に乗る水を排除しない比較的簡易な水冷方
法で先述の圧延途中や冷却後にH形鋼の反りやウェブの
材質特性の変化は発生しないことを見出し、低コストで
製造できる高強度H形鋼の製造方法を提供するものであ
る。
【0012】その要旨とするところは以下の通りであ
る。 (1)矩形鋼片もしくは粗形鋼片を素材とするH形鋼
を、中間圧延工程でフランジ外面に加えてウェブ上面の
みを水冷し、ウェブ下面を無注水として圧延した、ウェ
ブ厚が23mm以上、ウェブ厚/フランジ厚の比が1.0
以上で、降伏強度が430N/mm2 以上を有することを
特徴とする高強度H形鋼。
【0013】(2)重量%で、C :0.1 〜0.2%、Si:0.
05〜0.5%、Mn:0.6 〜1.6%、Nb:0.01〜0.06% 、Al:0.
005 〜0.1%、N :0.002 〜0.01% を含み、残部がFeおよ
び不可避不純物からなり、かつ下記(1) 式で示す炭素当
量(Ceq.) が0.42以下である矩形鋼片もしくは粗形鋼片
を素材とするH形鋼の圧延工程でフランジ外面に加えて
ウェブ上面のみを、中間圧延機の前後もしくは前後のい
ずれかにおいて水冷し、次いで、その復熱過程で中間圧
延機によりウェブを1 回もしくは2 回以上複数回圧延す
ることにより、ウェブ厚が23mm以上、ウェブ厚/フラン
ジ厚の比が1.0以上で、降伏強度が430 N/mm2 以上を有
することを特徴とする高強度H形鋼の製造方法。
【0014】 Ceq.=C+Mn/6+(Cr+Mo+V)/5+(Ni+Cu)/15・・・・・・・・(1) (3)前記H形鋼を、さらに最終の3パスでウェブ上面
への水冷を停止して圧延することを特徴とする請求項2
記載の高強度H形鋼の製造方法。 (4)重量%で、C :0.1 〜0.2%、Si:0.05〜0.5%、M
n:0.6 〜1.6%、Nb:0.01〜0.06% 、Al:0.005 〜0.1
%、N :0.002 〜0.01% を含み、さらにV :0.2%以下、T
i:0.03% 以下のいずれか1 種または2 種を含有し、残
部がFeおよび不可避不純物からなり、かつ下記(1) 式で
示す炭素当量(Ceq.) が0.42以下である矩形鋼片もしく
は粗形鋼片を素材とするH形鋼のフランジ外面に加えて
ウェブ上面のみを、中間圧延機の前後もしくは前後のい
ずれかにおいて水冷し、次いで、その復熱過程で中間圧
延機によりウェブを1 回もしくは2 回以上複数回圧延す
ることにより、ウェブ厚が23mm以上、ウェブ厚/フラン
ジ厚の比が1.0 以上で、降伏強度が430 N/mm2 以上を有
することを特徴とする高強度H形鋼の製造方法。
【0015】 Ceq.=C+Mn/6+(Cr+Mo+V)/5+(Ni+Cu)/15 ・・・・・・・ (1) (5)前記H形鋼を、さらに最終の3パスでウェブ上面
への水冷を停止して圧延することを特徴とする請求項4
記載の高強度H形鋼の製造方法。 Ceq.=C+Mn/6+(Cr+Mo+V)/5+(Ni+Cu)/15 ・・・・・・・ (1)
【0016】
【発明の実施の形態】厚み方向の圧下量が少なく、水冷
による強制冷却を施さなければ圧延途中および圧延終了
後の冷却速度が遅いという特徴を持つ厚肉のH形鋼にお
いて、強度を向上させるには強化に機能する合金添加あ
るいは冷却速度を速めるための水冷等による強制冷却が
必要である。しかし、合金添加は鋼片コストの上昇を招
き、また、H形鋼断面の周囲に均等に強制冷却を施すに
は大がかりな装置を必要としていた。そこで、本発明者
らは合金添加量を抑制し、かつ圧延途中でフランジ外側
面とウェブ上面のみに限定した水冷方法で目的とするウ
ェブ厚が23mm以上でありかつウェブ厚/フランジ厚の比
率が1.0 以上である高強度H形鋼の製造方法を実現し
た。
【0017】次に、本発明で規定したH形鋼の成分範囲
の限定理由について述べる。C は安価で鋼を強化するた
めに有効な元素である。鋼片コストを抑えかつ構造材料
として必要な強度を確保するには0.1%以上必要である。
しかし0.2%を超える添加は母材靭性および耐溶接割れ
性、溶接熱影響部靭性を著しく低下させる。従ってC の
成分範囲は下限を0.1%、上限を0.2%とした。
【0018】Siは比較的安価な元素であり、母材の強度
確保、溶鋼の脱酸に必要であるが、0.5%を超えると溶接
熱影響部内に硬化組織である高炭素島状マルテンサイト
を生成し、溶接継手部靭性を著しく低下させる。一方、
母材の強度確保、溶鋼の脱酸が安価に行うことができる
Siの経済性を重視する。以上からSiの成分範囲を下限0.
05% 、上限を0.5%とした。
【0019】Mnは母材の強度、靭性の確保には0.6%以上
の添加が必要であるが、溶接部の靭性、耐溶接割れ性な
どに対する許容できる濃度を考慮し、下限を0.6%、上限
を1.6%とした。NbはNb炭窒化物の析出による強化、焼入
性向上による強化、および未再結晶温度域を拡大し圧延
加工によるオーステナイトの細粒化にともなう強化を目
的に添加させる。ただし、0.06% を超える添加では粗大
なNb炭窒化物を生成し母材および溶接熱影響部靭性を低
下させるため0.06% 以下に限定した。0.01%未満では焼
入性向上・未再結晶温度域拡大といった強化機構が機能
しないので下限を0.01%とした。
【0020】Alは強力な脱酸元素であり、脱酸と鋼の清
浄化およびAl窒化物を析出させ固溶N を固定し靭性を向
上させるため0.005%以上添加する。一方0.1%以上含有し
ても上述の効果は飽和してしまうので上限を0.1%とし
た。N はフェライト中に固溶し強度を上昇させるが、そ
の含有量が0.01% を超えると母材靭性および溶接熱影響
部靭性が著しく低下するので上限を0.01% とした。また
N は選択的に添加するV と結合して窒化物あるいは炭窒
化物を生成して母材の強度を高める効果もある。0.002
%未満では窒化物あるいは炭窒化物の生成量が少なく、
母材強度向上に機能しないので下限を0.002 %とした。
【0021】上述の合金に加えV 、Tiのいずれか1 種ま
たは双方を選択的に添加することも可能である。V は微
量の添加でも圧延加工との組み合わせでミクロ組織を微
細化することができる。V 炭窒化物の析出により強化す
ることから低合金で目的の強度が確保できかつ溶接特性
を向上させることができる。その一方でV の過剰の添加
は溶接部の硬化や母材の高降伏点比化をもたらすので上
限を0.2%とした。
【0022】Tiは母材強度、靭性向上に有効な元素であ
るが、過剰な添加は母材靭性および溶接熱影響部靭性を
著しく低下させるので上限を0.03% とした。粗形鋼片を
熱間圧延してH形鋼を製造するに際し、中間圧延機の前
後または前後のいずれかにおいてフランジ外面に加えて
ウェブ上面のみを水冷した後、その復熱過程でウェブを
1 回もしくは2 回以上複数回圧延し、しかる後仕上げ圧
延する理由は、水冷で強制的に冷却して低温圧延化させ
てミクロ組織を微細化するために行うものであり、水冷
は少なくとも1 回は実施する必要がある。水冷による強
制冷却の効果を最大限に発揮させるにはできるだけ多く
の回数を実施するのが望ましい。
【0023】ここでウェブ上面への水冷によるウェブ上
下面の温度差に起因するウェブ反りの発生が懸念され
る。これを抑制するために中間圧延工程の最終3パスで
ウェブ上面への水冷を停止した。図1に示すように中間
圧延工程の最終3パスでウェブ上面水冷を伴わない圧延
を実施することによりウェブ反りは1mm 以下に抑制され
ることが明らかになっている。
【0024】
【実施例】試作したH形鋼は転炉溶製し、合金を添加後
連続鋳造により矩形断面の鋼片に鋳造した。該鋳片を13
00℃まで再加熱し熱間圧延によりH形鋼を製造した。粗
圧延工程の図示は省略するが、図2に示すユニバーサル
圧延装着列で往復で繰り返す(以下リバース方式とい
う)熱間圧延を行った。圧延パス間での水冷は、中間ユ
ニバーサル圧延機4 の前後に図3に示す水冷装置を設置
しフランジ外側面とウェブ上面へのスプレー冷却により
リバース圧延の度に繰り返し実施した。
【0025】機械特性は図4に示すフランジ2 の板厚t2
の中心部(1/2t2) でフランジ幅全長(B) の1/4(1/4B) か
ら引張試験、シャルピー衝撃試験をおこない、ウェブ3
の板厚t3の中心部(1/2t3) でウェブ高全長(H) の1/2(1/
2H) から引張試験をおこなった。なお、これらの箇所に
ついての機械特性を求めたのはフランジ、ウェブそれぞ
れの部位の平均的な機械特性が示される部位であり、こ
の2 点でH形鋼の機械特性を代表できると判断したため
である。
【0026】表1 に本発明鋼の分析値、圧延パス間での
水冷回数、板厚サイズ、および機械特性を示した。なお
機械特性を示す項目として降伏強度(または0.2%耐
力)、引張強度、0 ℃でのシャルピー衝撃吸収エネルギ
ー(3本の平均値) を測定した。この表1 に示すように、
本発明により製造された圧延形鋼はいずれも降伏強度
(または0.2%耐力)が450Mpa以上、引張強度が550 〜77
0Mpaの範囲内、0 ℃でのシャルピー衝撃吸収エネルギー
が27J 以上の機械特性を示した。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によればウ
ェブの厚い高強度H形鋼が定コストで製造可能となり、
絶大な効果が期待できる。また、このH形鋼とその製造
方法は建築用等に使用される極厚H形鋼にも適用でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】各H形鋼ウェブ上下温度差とフランジ直角度と
の関係を示す図。
【図2】ユニバーサル圧延装置列における熱間圧延状態
の概略を示す模式図。
【図3】中間ユニバーサル圧延機の水冷装置を示す図。
【図4】H形鋼の機械特性を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉山 博一 大阪府堺市築港八幡町1番地 新日本製鐵 株式会社堺製鐵所内 (72)発明者 井上 明佳 大阪府堺市築港八幡町1番地 新日本製鐵 株式会社堺製鐵所内 (72)発明者 奥村 晃央 大阪府堺市築港八幡町1番地 新日本製鐵 株式会社堺製鐵所内 Fターム(参考) 4K032 AA01 AA05 AA16 AA21 AA22 AA31 AA35 AA36 BA00 CA03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 矩形鋼片もしくは粗形鋼片を素材とする
    H形鋼を、中間圧延工程でフランジ外面に加えてウェブ
    上面のみを水冷し、ウェブ下面を無注水として圧延し
    た、ウェブ厚が23mm以上、ウェブ厚/フランジ厚の比
    が1.0以上で、降伏強度が430N/mm2 以上を有す
    ることを特徴とする高強度H形鋼。
  2. 【請求項2】 重量%で C :0.1 〜0.2% Si:0.05〜0.5% Mn:0.6 〜1.6% Nb:0.01〜0.06% Al:0.005 〜0.1% N :0.002 〜0.01% を含み、残部がFeおよび不可避不純物からなり、かつ下
    記(1) 式で示す炭素当量(Ceq.) が0.42以下である矩形
    鋼片もしくは粗形鋼片を素材とするH形鋼の圧延工程で
    フランジ外面に加えてウェブ上面のみを、中間圧延機の
    前後もしくは前後のいずれかにおいて水冷し、次いで、
    その復熱過程で中間圧延機によりウェブを1 回もしくは
    2 回以上複数回圧延することにより、ウェブ厚が23mm以
    上、ウェブ厚/フランジ厚の比が1.0 以上で、降伏強度
    が430 N/mm2 以上を有することを特徴とする高強度H形
    鋼の製造方法。 Ceq.=C+Mn/6+(Cr+Mo+V)/5+(Ni+Cu)/15・・・・・・・・(1)
  3. 【請求項3】 前記H形鋼を、さらに最終の3パスでウ
    ェブ上面への水冷を停止して圧延することを特徴とする
    請求項2記載の高強度H形鋼の製造方法。
  4. 【請求項4】 重量%で、 C :0.1 〜0.2%、 Si:0.05〜0.5%、 Mn:0.6 〜1.6%、 Nb:0.01〜0.06% 、 Al:0.005 〜0.1%、 N :0.002 〜0.01% 、 を含み、さらにV :0.2%以下、Ti:0.03% 以下のいずれ
    か1 種または2 種を含有し、残部がFeおよび不可避不純
    物からなり、かつ下記(1) 式で示す炭素当量(Ceq.) が
    0.42以下である矩形鋼片もしくは粗形鋼片を素材とする
    H形鋼のフランジ外面に加えてウェブ上面のみを、中間
    圧延機の前後もしくは前後のいずれかにおいて水冷し、
    次いで、その復熱過程で中間圧延機によりウェブを1 回
    もしくは2回以上複数回圧延することにより、ウェブ厚
    が23mm以上、ウェブ厚/フランジ厚の比が1.0 以上で、
    降伏強度が430 N/mm2 以上を有することを特徴とする高
    強度H形鋼の製造方法。 Ceq.=C+Mn/6+(Cr+Mo+V)/5+(Ni+Cu)/15 ・・・・・・・ (1)
  5. 【請求項5】 前記H形鋼を、さらに最終の3パスでウ
    ェブ上面への水冷を停止して圧延することを特徴とする
    請求項4記載の高強度H形鋼の製造方法。 Ceq.=C+Mn/6+(Cr+Mo+V)/5+(Ni+Cu)/15 ・・・・・・・ (1)
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